JP2000210899A - 試験片打ち抜き装置 - Google Patents

試験片打ち抜き装置

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JP2000210899A
JP2000210899A JP11011891A JP1189199A JP2000210899A JP 2000210899 A JP2000210899 A JP 2000210899A JP 11011891 A JP11011891 A JP 11011891A JP 1189199 A JP1189199 A JP 1189199A JP 2000210899 A JP2000210899 A JP 2000210899A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚いシート材から、簡単に短時間で効率よく
長尺状の平板状試験片を打ち抜き形成する。 【解決手段】 基台1上に前後にスライド移動可能に配
設されたスライドベース12と、スライドベース12上
に水平回転可能に配設された回転ベース20と、回転ベ
ース20の上にシート材Sを固定保持するクランプ機構
26,27と、回転ベース20の上方に位置して基台1
に取り付けられ、シート材Sの打ち抜き加工を行うカッ
ター装置50とから試験片打ち抜き装置が構成される。
カッター装置50は、基台1に固定されて下方に伸縮可
能なシリンダロッド51aを有する昇降シリンダ51
と、シリンダロッドの下端部に長手方向に延びて取り付
けられた薄刃状の打ち抜き刃とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム、プラスチッ
ク、ビニール、ポリエチレン、紙等のシート材から、引
張試験や衝撃試験等に用いられる長尺状の試験片を打ち
抜き形成するための試験片打ち抜き装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような各材料は、JIS(日本工
業規格)に基づいて引張試験や衝撃試験等の各種試験が
行われるが、これら各試験はそれぞれ平面形状および厚
さが定められた試験片を用いて行われる。例えば、プラ
スチック材料の引張試験を行う場合には所定のダンベル
形状に形成された平板状の試験片が用いられ、衝撃試験
を行う場合には所定寸法の矩形状に形成された平板状の
試験片が用いられる。最近において上記のような各種試
験の規格について、JISとISO(International Or
ganization for Standardization)とを整合させるため
に、JISの変更が行われている。例えば、熱可塑性プ
ラスチック材料の引張試験においては、旧JISにおい
てダンベル状試験片の厚さは2mmと定められていた
が、新JIS(JIS−7139−1996規格)にお
いてはダンベル状試験片の厚さは4mmに変更されてい
る。
【0003】旧JISに基づく試験片の作成は、例え
ば、薄板状の刃を有した打ち抜きカッターを用いて所定
の厚さシート材を打ち抜くことによって行われていた。
このような打ち抜きカッターは、鍛造によって一体形成
されたり、本出願人が、特公平7−61639号公報に
おいて開示しているように、複数(例えば、前後左右の
4枚)の薄板状の刃(剃刀刃等に用いられる薄い鋼製の
刃)を組み合わせて平面形状が試験片と同一形状に形成
されたりしている。そして、このように形成された打ち
抜きカッターをプレス装置を用いてシート材に押し付け
ることにより、一回の打ち抜きで試験片を作成してい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、新JI
Sに基づく試験片の場合には、上記のような旧JISに
基づく試験片の作成に用いた方法と同一の方法を用いる
のが難しいという問題があった。すなわち、旧JISに
おいては試験片の厚さが2mmと比較的薄かったため、
厚さ0.3mm程度の薄い刃(剃刀のような薄い鋼製の
刃)を試験片形状に組み合わせて構成したカッターを用
いて、高密度ポリエチレン素材(HDPE)や低密度ポ
リエチレン素材(LDPE)等のシート材でも精度よく
簡単に打ち抜くことができた。
【0005】しかし、新JISでは試験片の厚さが4m
mと倍の厚さとなるため、このような厚さのHDPEや
LDPEのシート材から試験片を上記のカッターを用い
て打ち抜こうとすると、打ち抜き時に材料の切り口が刃
に押されて厚さ方向に広げられるため、試験片形状に組
み合わされた刃に囲まれた部分(すなわち、試験片を形
成する部分)の材料が周囲(前後左右)から同時に圧縮
され、試験片材料部分に大きな圧縮力が作用するという
問題がある。なお、JISで規定されている試験片は長
尺状で長手方向に伸びる二つの側辺が近接している形状
であるため、この側辺間での幅方向の圧縮力が特に大き
くなる。
【0006】このような圧縮力が作用すると、いわゆる
「白化」と称される材質の変化を生じて試験材料の特性
が変化するという問題がある。また、刃に作用する曲げ
応力が大きくなって刃こぼれが生じやすくなり、従来の
ような0.3mm程度の厚さの刃では材料を完全に打ち
抜くことができなくなるという問題もある。一方、刃こ
ぼれしないで打ち抜きが可能な厚い刃を用いると、刃の
厚さに応じて切り口の厚さ方向の広がりが大きくなるた
め、発生圧縮力がさらに大きくなるとともに、打ち抜き
の必要力(プレス力)も大きくなるという問題が発生す
る。また、このように刃を厚くして打ち抜きを行うと、
打ち抜き後の切断面が大きく(例えば、5°以上)傾斜
してしまい打ち抜き切断面の直角度が低下するという問
題も発生する。例えば、ダンベル状試験片形状について
厚さ4mmの打ち抜きを行うと幅方向に約0.5mmず
れて、直角度がその分低下する。
【0007】このため、上記のようなシート材の打ち抜
きに代えて切削加工によって試験片の形成を行うことも
考えられる。しかしながら、切削加工では試験片の形成
に時間がかかるという問題があるとともに、切削時の摩
擦熱によって試験片材料の材質が変化するという問題も
ある。
【0008】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、厚いシート材であっても材質の変化を生じ
ることなく、簡単に短時間で効率よく長尺状の平板状試
験片を得ることができる試験片打ち抜き装置を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明においては、基台上に前後にスライド移動可
能に配設されたスライドベースと、このスライドベース
上に水平回転可能に配設された回転ベースと、この回転
ベースの上にシート材を固定保持するクランプ機構と、
回転ベースの上方に位置して基台に取り付けられ、クラ
ンプ機構により回転ベースの上に固定保持されたシート
材の打ち抜き加工を行うカッター装置とから試験片打ち
抜き装置が構成される。そして、このカッター装置は、
基台に固定されて下方に伸縮可能なシリンダロッドを有
する昇降シリンダ機構と、シリンダロッドの下端部に長
手方向に延びて取り付けられた薄刃状の打ち抜き刃とを
有する。
【0010】このような構成の試験片打ち抜き装置を用
いれば、昇降シリンダ機構によりシリンダロッドを伸長
させて打ち抜き刃を回転ベースの上に固定保持されたシ
ート材に押し付ければ、打ち抜き刃をシート材に喰い込
ませて長手方向に延びる筋状の切り込みを形成すること
ができる。この切り込みは長手方向に延びる筋状の切り
込みであり、且つ打ち抜き刃は薄刃状であるため、打ち
抜き刃はシート材を僅かに押し広げながらスムーズにシ
ート材に喰い込んで切り込みが形成される。そして、こ
のように切り込みを形成する作動を、スライドベースの
スライド移動と回転ベースの水平回転とを組み合わせな
がら繰り返し行えば、所定形状の試験片の打ち抜き加工
を簡単に行うことが可能である。
【0011】なお、この打ち抜き装置に、回転ベースを
スライドベースに対して、基準回転位置、この基準回転
位置から90度回転した第1回転位置および基準回転位
置から180度回転した第2回転位置のいずれかの位置
に回転移動させて固定保持する回転位置決め機構と、ス
ライドベースを基台に対して前後にスライド移動させる
スライド移動機構と、スライドベースのスライド移動を
拘束してスライドベースを基台に対して固定保持するブ
レーキ機構と、スライドベースの基台に対する前後スラ
イド位置を測定してこれを表示する位置表示装置とを設
けるのが好ましい。
【0012】本発明の装置により打ち抜かれる試験片と
しては、ダンベル状試験片や、矩形状試験片がある。ダ
ンベル状試験片を打ち抜き形成するときには、ダンベル
形状の片側の辺形状に対応する長手形状の打ち抜き刃を
用い、まず回転ベースを基準回転位置に保持した状態で
打ち抜き刃をシート材に喰い込ませて一辺側の切り込み
を形成し、次に、回転ベースを第2回転位置まで180
度回転させて保持した状態で打ち抜き刃をシート材に喰
い込ませて対向する辺側の切り込みを形成すれば、ダン
ベル状試験片が形成可能である。なお、この場合の試験
片の長手方向端部については、上記切り込み形成後に長
手方向端部を切断して形成してもよく、また、最初から
所定の長手方向寸法のシート材を用いても良い。
【0013】矩形状試験片の打ち抜き形成では、幅方向
寸法のみならず、長手方向寸法も決められているため、
4辺全てを打ち抜き形成する必要がある。但し、4辺全
てが直線状であるため、直線状の打ち抜き刃が用いられ
る。まず、回転ベースを基準回転位置に保持した状態で
打ち抜き刃をシート材に喰い込ませて一辺側の切り込み
を形成し、次にスライドベースを試験片の幅寸法と同じ
寸法だけ移動させた後に打ち抜き刃をシート材に喰い込
ませてこれと平行な切り込みを形成し、対向する幅方向
二辺を形成する。次に、回転ベースを第1回転位置まで
90度回転させて保持した状態で打ち抜き刃をシート材
に喰い込ませて長手方向の一辺側の切り込みを形成し、
次にスライドベースを長手方向寸法に対応する長さだけ
移動させた後に打ち抜き刃をシート材に喰い込ませて長
手方向の他辺側の切り込みを形成することにより、矩形
状試験片が形成可能である。なお、このとき、幅方向二
辺を形成する作業を繰り返して複数の試験片の幅方向二
辺の切り込みをまず形成し、次に長手方向二辺の切り込
みを各一回行うだけで複数の矩形状試験片を一度に形成
することが可能である。
【0014】このような構成において、回転位置決め機
構を、回転ベースを回転させる回転アクチュエータと、
スライドベースに取り付けられた位置決めストッパと、
回転ベースに取り付けられた位置決めアームとから構成
し、回転アクチュエータにより回転ベースを回転させて
位置決めアームを位置決めストッパに当接させるととも
に当接方向への回転駆動力を保持することにより回転ベ
ースを所定回転位置で固定保持するのが好ましい。これ
により、回転アクチュエータの作動制御のみで、回転ベ
ースを所定回転位置でしっかりと固定保持することが可
能となる。
【0015】上記位置決めストッパを基準位置決めスト
ッパおよび回転位置決めストッパから構成し、上記位置
決めアームを回転ベースに固定された第1位置決めアー
ムおよび回転ベースに着脱自在な第2位置決めアームか
ら構成するのが好ましい。この場合には、第2位置決め
アームを回転ベースに取り付けた状態で、第1位置決め
アームを基準位置決めストッパに当接させて回転ベース
を基準回転位置に保持し、第2位置決めアームを回転ス
トッパに当接させて回転ベースを第1回転位置に保持す
ることができる。また、第2位置決めアームを回転ベー
スから取り外せば、第1位置決めアームを基準位置決め
ストッパに当接させて回転ベースを基準回転位置に保持
し、第1位置決めアームを回転ストッパに当接させて回
転ベースを第2回転位置に保持することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明する。本発明に係る試験片
打ち抜き装置の全体を図1および図2に示すが、この装
置は、剛性の高い複数のフレーム1a,1b,1cから
なる基台1内に各種機器を配設するとともに、周囲をパ
ネルで覆って構成されている。但し、前面パネル2a,
2bの中間部には開口3が形成されており、この開口3
を介して加工シート材Sの搬入および加工後の試験片T
の搬出等を行う。なお、安全性確保のため、開口3の左
右には光センサ81a,81bが設けられており、開口
3を通って内部に手等が差し入れられたときにはこれを
検出できるようになっている。
【0017】基台1を構成するベースフレーム1aの上
には、載置台アセンブリ10が配設されている。ベース
フレーム1aから起立して延びたサイドフレーム1bに
よって上方において支持されたアッパーフレーム1cに
は、カッター装置50が取り付けられている。図1にお
ける矢印III−IIIに沿って載置台アセンブリ10を上方
から見た図を図3に拡大して示しており、これを併用し
てまず載置台アセンブリ10の構成を説明する。
【0018】ベースフレーム1aの上には前後に平行に
延びる一対のスライドガイドレール11が設けられてお
り、このレール11の上にリニアベアリング13を介し
てスライドベース12が前後移動可能に設けられてい
る。スライドガイドレール11の上においてスライドベ
ース12を前後にスライド移動させるためのボールネジ
搬送駆動装置15(スライド移動機構)がスライドベー
ス12の下面に取り付けられている。このボールネジ搬
送駆動装置15のボールネジシャフト14を回転させる
ための手動ハンドル77bが下側前面パネル2aに配設
されており、オペレータがハンドル77bを手動で回転
させてスライドベース12の前後スライド移動を行わせ
ることができる。
【0019】スライドベース12の下面におけるリニア
ベアリング13の間に前後に延びて一対のブレーキ受け
部材12aが配設されており、このブレーキ受け部材1
2aに対向してベースフレーム1aにブレーキシリンダ
16が配設されている。ブレーキシリンダ16はエアシ
リンダからなり、上方に突出するロッドの先端にブレー
キパッド部材16aを有している。通常はブレーキシリ
ンダ16のロッドは引き下げられてブレーキパッド16
aはブレーキ受け部材12aに当接されており、スライ
ドベース12はベースフレーム1aに固定保持される。
このブレーキの作動を解除するためのブレーキ解除ボタ
ン77aがハンドル77bの左隣に設けられている。こ
のため、オペレータは左手でブレーキ解除ボタン77a
を押しながら右手でハンドル77bを回転させてスライ
ドベース12を前後にスライド移動させるようになって
おり、ブレーキ解除ボタン77aから手を離せばブレー
キが作動してスライドベース12は固定保持されるよう
になっている。
【0020】なお、図4にも示すように、ベースフレー
ム1aに取り付けられて前後に延びるスケールガイド8
2aの上を移動する位置センサ82がスライドベース1
2に取り付けられており、位置センサ82によりスライ
ドベース12の前後移動位置を検出する。この位置セン
サ82による検出信号は、上側前面パネル2bに取り付
けられた位置インジケータ83においてデジタル表示さ
れる。なお、位置インジケータ83にはその表示をリセ
ットするリセットボタン83aも設けられている。
【0021】スライドベース12の上には、図4に示す
ように、円筒状の回転支持部材17が固設されており、
この回転支持部材17の上にローラーベアリング18を
介して回転ベース20が回転自在に支持されている。回
転ベース20の下面にはローラーベアリング18と同軸
の回転駆動軸21が下方に突出しており、回転駆動軸2
1にはピニオン22が取り付けられている。図4から良
く分かるように、回転支持部材17に形成された切り欠
き17aを通ってラック23が配設されており、ピニオ
ン22はラック23と噛合する。ラック23はエアシリ
ンダからなる回転駆動シリンダ24のロッドに取り付け
られており、回転駆動シリンダ24によりロッドが伸縮
作動されると、ラック23は図4における左右に移動さ
れる。なお、ラック23の左右移動はラックガイド23
aによりガイドされる。このようにラック23が左右移
動されるとラックピニオン22が回転されて回転ベース
20が回転駆動される。
【0022】このように回転駆動シリンダ24を作動さ
せて回転ベース20を回転駆動させるための回転操作つ
まみ74が下側前面パネル2aに設けられている。回転
操作つまみ74を図示のように右回転させた位置(90
/180で示す位置)に位置させると、回転ベース20
は図3において時計回りに回転駆動され、左回転させた
位置(0で示す位置)に位置させると回転ベース20は
図3において反時計回りに回転駆動される。
【0023】このようにして回転ベース20が回転され
るときでの回転位置決めを行うため、スライドベース1
2に基準位置決めストッパ31および回転位置決めスト
ッパ32が固設されており、回転ベース20には第1位
置決めアーム35が固設されるとともに第2位置決めア
ーム36が着脱可能に取り付けられている。回転操作つ
まみ74を左回転位置に操作して回転駆動シリンダ24
により回転ベース20を図3において反時計回りに回転
駆動させると、第1位置決めアーム35が基準位置決め
ストッパ31に当接する(図3および図6参照)。この
状態における回転ベース20の回転位置を基準回転位置
と称する。この状態では、回転駆動シリンダ24の作動
が維持されており、回転ベース20は反時計回りの回転
駆動力を受けて基準回転位置で固定保持される。
【0024】一方、基準回転位置から回転操作つまみ7
4を右回転位置に切換操作して回転駆動シリンダ24を
逆に駆動して回転ベース20を時計回りに回転させる
と、回転ベース20が90度回転したときに第2位置決
めアーム36が、図5に示すように、回転位置決めスト
ッパ32に当接する。この状態における回転ベース20
の回転位置を第1回転位置と称する。この状態でも回転
駆動シリンダ24の作動が維持されており、回転ベース
20は時計回りの回転駆動力を受けて第1回転位置で固
定保持される。
【0025】また、第2位置決めアーム36を取り外し
て、回転駆動シリンダ24を駆動して回転ベース20を
時計回りに回転させると、基準回転位置から180度回
転したときに第1位置決めアーム35が、図7に示すよ
うに、回転位置決めストッパ32に当接する。この状態
における回転ベース20の回転位置を第2回転位置と称
する。この状態でも回転駆動シリンダ24の作動が維持
されており、回転ベース20は時計回りの回転駆動力を
受けて第2回転位置で固定保持される。
【0026】回転ベース20の上には試験片Sを載置さ
せるための載置台25が設けられており、載置台25の
左右両側に、載置台25に載置された試験片Sを固定保
持するためのクランプシリンダ26が設けられている。
クランプシリンダ26はエアシリンダからなり、回転ベ
ース20の下面側に取り付けられるとともにそのロッド
26aが回転ベース20の上面側に突出している。ロッ
ド26aの上端にはクランププレート27が取り付けら
れており、クランプシリンダ26によりロッド26aを
下動させて載置台25の載置された試験片Sの左右両端
部をクランププレート27により押さえつけて固定保持
する。なお、このクランプシリンダ26の作動を制御す
るためのクランプスイッチ75が下側前面パネル2aに
設けられている。
【0027】カッター装置50は、アッパーフレーム1
cに取り付けられた昇降シリンダ51を有して構成さ
れ、載置台アセンブリ10の真上に位置してこれと上下
に対向する。昇降シリンダ50はエアシリンダからな
り、そのロッド51aが下方に突出して伸縮自在となっ
ており、その下端に昇降部材52が取り付けられてい
る。昇降部材52の左右両側には昇降ロッド53が取り
付けられ、これら昇降ロッド53はアッパーフレーム1
cに取り付けられた昇降ガイド53aにスライド移動可
能に挿入されてガイドされ、ロッド51aの伸縮に応じ
て昇降部材52が上下に昇降移動される。昇降シリンダ
50の作動を制御して昇降部材52を下降移動させるた
めの左右一対の押しボタン76a,76bが下側前面パ
ネル2aに設けられており、昇降部材52を下降させる
には両押しボタン76a,76bを同時に押さなければ
ならないようになっている。また、昇降シリンダ50に
より昇降部材52を上昇移動させるための押しボタン7
8も下側前面パネル2aに設けられている。
【0028】昇降部材52の下面には保持ヘッド54が
取り付けられており、この保持ヘッド54にカッターア
センブリ55が取り付けられている。カッターアセンブ
リ55は、図8〜図10に示すように、保持ヘッド54
の下端部に取り付けられるとともに取っ手56aを有す
る第1支持プレート56と、第1支持プレート56の下
面に接合された第2支持プレート57と、第2支持プレ
ート57に下面に取り付けられた一対の挟持ブロック5
8と、挟持ブロック58により挟持された打ち抜き刃5
9とを有する。打ち抜き刃59は、剃刀の刃のような薄
い(例えば、厚さt=0.3mm)鋼製の平板状の刃
で、挟持ブロック58により挟持されて直線状に延びる
とともに刃先が挟持ブロック58の下面から下方に突出
する。
【0029】第1および第2支持プレート56,57を
上下に貫通するロッド支持孔60と、このロッド支持孔
60に繋がって挟持ブロック58を上下に貫通する径の
大きなバネ支持孔58aとがそれぞれ4カ所に形成され
ており、これら孔60,58aにガイドロッド61が挿
入されている。ガイドロッド61の上端には係止ヘッド
61aが形成されており、下端にはノックアウトプレー
ト65が取り付けられている。なお、ノックアウトプレ
ート65は2枚設けられ、それぞれ左右一対のガイドロ
ッド61により上下動可能に支持されている。バネ支持
孔58aは、ロッド支持孔60と連通する4カ所に加え
てさらに4カ所設けられており、それぞれに押圧バネ6
2が配設されてノックアウトプレート65を下方に付勢
する。このとき、ガイドロッド61の係止ヘッド61a
がロッド支持孔60の上端に当接してノックアウトプレ
ート65は打ち抜き刃59の下端より若干下方の位置で
保持される。
【0030】図1に示すように、この装置における上側
前面パネル2bには、電源スイッチ73aと電源スイッ
チ73aがオンになったときに点灯する電源ランプ73
bが設けられている。さらに、昇降シリンダ50の駆動
用エア圧を調整するつまみ71aおよびこのエア圧を表
示するインジケータ72a、回転駆動シリンダ24の駆
動用エア圧を調整するつまみ71bおよびこのエア圧を
表示するインジケータ72b、ブレーキシリンダ16の
駆動用エア圧を調整するつまみ71cおよびこのエア圧
を表示するインジケータ72c、クランプシリンダ26
の駆動用エア圧を調整するつまみ71dおよびこのエア
圧を表示するインジケータ72d等も設けられている。
【0031】
【実施例1】以上のように構成された試験片打ち抜き装
置により試験片の打ち抜き形成を行う方法を以下に説明
する。まず、新JISに基づく矩形状試験片を打ち抜き
形成する場合を説明する。この例で形成される試験片T
は厚さが4mmで、幅10mmで、長さが80mmであ
り、この試験片Tを複数枚同時に打ち抜き形成する。こ
のため、複数枚の試験片Tを打ち抜き形成するに十分な
長さおよび幅を有した厚さ4mmの試験材料(例えば、
HDPE、LDPE等)製の加工用シート材S1を準備
する。
【0032】まず、電源スイッチ73aをオンにする
が、このときカッター装置50は上動した位置に位置さ
れる。また、回転操作つまみ74は左回転位置(0で示
す位置)に位置させて回転ベース12を図3に示すよう
に基準回転位置に位置させておく。そして、加工用シー
ト材S1を、図3に示すように、載置台25の上の所定
位置に載置し、クランプスイッチ75を操作してクラン
プシリンダ26を作動させ、クランププレート27によ
りシート材S1を固定保持する。なお、このとき、シー
ト材S1の下側にポリプロピレン等からなる厚さ2mm
程度の下敷き板(図示せず)が敷かれる。
【0033】次に、左右の下降用押しボタン76a,7
6bを同時に押すと、昇降シリンダ50が作動して昇降
部材52およびカッターアセンブリ55が下降移動す
る。これにより、カッターアセンブリ55が載置台25
の上のシート材S1に押し付けられ、その打ち抜き刃5
9がシート材S1に喰い込んで直線状の切り込みC1が
形成される。このとき、カッターアセンブリ55の下動
に応じて、まずノックアウトプレート65がシート材S
1に当接するがノックアウトプレート65は押圧バネ6
2が撓んで上方に押し上げられるため、両ノックアウト
プレート65の間から打ち抜き刃59が突出するように
してシート材S1に喰い込んで切り込みC1が形成され
る。
【0034】この場合には打ち抜き刃59は薄い剃刀の
刃のような刃であるとともに一枚のみであるため、スム
ーズに喰い込んで一本の筋状の切り込みC1が形成され
る。このとき、切り込みC1を確実に形成させるため、
一旦打ち抜き刃59がシート材S1に食い込み始めた後
は、加工用押しボタン76a,76bが解放されても昇
降シリンダ50によるカッターアセンブリ55の下降は
継続され、打ち抜き刃59が完全にシート材S1に切り
込みC1を形成するに必要な時間を待った後に自動的に
所定位置まで上昇される。切り込み形成作動は繰り返し
行われるため、カッターアセンブリ55はノックアウト
プレート65がシート材S1の上面から僅かに離れるま
で上昇した位置で停止される。
【0035】次に、オペレータはブレーキ解除ボタン7
7aを押しながらハンドル77bを回転させ、スライド
ベース12を所定量(試験片Tの幅寸法)だけ前後いず
れか決められた方向に移動させる。この移動量は位置イ
ンジケータ83の表示を見ながら行うことにより正確に
行う。そして、ブレーキ解除ボタン77aから手を離せ
ばスライドベース12はこの位置で固定保持される。こ
の状態で左右の下降用押しボタン76a,76bを同時
に押して昇降シリンダ50によりカッターアセンブリ5
5を下降移動させ、打ち抜き刃59をシート材S1に喰
い込ませて直線状の切り込みC1を形成させる。このと
き、スライドベース12が移動されているため、この切
り込みC1は最初の切り込みC1に対して試験片Tの幅
寸法だけ離れて平行に延びる切り込みとなる。
【0036】以下、上記作動を形成しようとする試験片
の数と同数回繰り返す。これによって形成されるシート
材S1の切り込みを図11に示している。まず、最初の
作動により図における最も上側の切り込みC1(1)が形
成され、次の作動によりC1(2)が形成され、以下、C
1(n+1)まで合計(n+1)回の作動が繰り返されて、(n+1)
本の切り込みが形成される。
【0037】次に、回転操作つまみ74を右回転位置
(90/180で示す位置)に切り換える。これによ
り、回転駆動シリンダ24の作動方向が切り換えて作動
され、回転ベース20は時計回りに回転される。この打
ち抜き作動に際しては、図3で示すように第2位置決め
アーム36が取り付けられている。このため、回転ベー
ス20は基準回転位置から90度回転したときに、図5
に示すように、第2位置決めアーム36が回転位置決め
ストッパ32と当接し、このまま回転駆動シリンダ24
の駆動力を受けて第1回転位置で固定保持される。
【0038】この状態で左右の下降用押しボタン76
a,76bを同時に押して昇降シリンダ50によりカッ
ターアセンブリ55を下降移動させ、打ち抜き刃59を
シート材S1に喰い込ませて直線状の切り込みC2を形
成させる。回転ベース20は90度回転されているた
め、この切り込みC2は上記の切り込みC1に直交する
切り込みとなり、且つ図5に示すように、全ての切り込
みC1を横切って形成される。図11の場合には切り込
みC2(1)で示している。
【0039】次に、オペレータはブレーキ解除ボタン7
7aを押しながらハンドル77bを回転させ、位置イン
ジケータ83の表示を見ながらスライドベース12を試
験片Tの長さ寸法だけ移動させる。そして、左右の下降
用押しボタン76a,76bを同時に押して昇降シリン
ダ50によりカッターアセンブリ55を下降移動させ、
打ち抜き刃59をシート材S1に喰い込ませて直線状の
切り込みC2を形成させる。このとき、スライドベース
12が移動されているため、この切り込みC2は前の切
り込みC2に対して試験片Tの幅寸法だけ離れて平行に
延びる。図11の場合には切り込みC2(2)で示してい
る。
【0040】図11に示すように、後の切り込みC2
(2)は前の切り込みC2(1)に対して試験片Tの幅寸法だ
け離れて平行に延びる切り込みとなる。この結果、これ
ら2本の切り込みC2(1),C2(2)と、これらに直角な
(n+1)本の切り込みC1(1)〜C1(n+1)により囲まれた
部分が、シート材S1から打ち抜かれてn個の矩形状試
験片T(1)〜T(n)が形成される。
【0041】このようにしてシート材S1から複数の試
験片Tの打ち抜きが終了した時点で、オペレータは上昇
用押しボタン78を押してカッターアセンブリ55を最
上動位置まで上昇させる。そして、クランプシリンダ2
6によるクランプを解除すれば、開口3から打ち抜き形
成された試験片Tおよび残りのシート材S1を取り出す
ことができる。
【0042】
【実施例2】次に、ダンベル状の試験片を打ち抜き形成
する場合について説明する。この場合には、図12に示
すようなカッターアセンブリ55’が用いられる。この
カッターアセンブリ55’は、図8〜図10に示すカッ
ターアセンブリ55とは、挟持ブロック72と、打ち抜
き刃70と、ノックアウトプレート75のみが異なるだ
けであるので、同一部材には同一番号を付して説明を省
略する。挟持ブロック72はダンベル状試験片の側辺形
状と同一形状の側辺を有して形成されており、薄い平板
状の打ち抜き刃70を側辺間に挟持して打ち抜き刃70
をダンベル状試験片の側辺形状と同一形状に弾性変形さ
せて挟持する。また、ノックアウトプレート75はこの
ように変形して挟持された打ち抜き刃70が下方に突出
可能な形状に形成されている。また、この打ち抜き形成
は、第2位置決めアーム36を取り外して行われる。
【0043】ダンベル状試験片の打ち抜き形成に際して
は、図13に示すように、ダンベル状試験片の長さと同
一長さで、試験片の幅より大きな幅を有した厚さ4mm
の試験材料製の加工用シート材S2を準備する。なお、
電源スイッチ73aをオンにしてカッター装置50は上
動した位置に位置させ、回転操作つまみ74を左回転位
置(0で示す位置)に位置させて回転ベース12を基準
回転位置に位置させておく(この作動は、シート材S2
を固定してから行っても良い)。そして、加工用シート
材S2を載置台25の上の所定位置に載置し、クランプ
スイッチ75を操作してクランププレート27により固
定保持する。
【0044】次に、左右の下降用押しボタン76a,7
6bを同時に押してカッターアセンブリ55’を下降移
動させ、打ち抜き刃70をシート材S1に喰い込ませて
ダンベル試験片の側片形状と同一の長手方向に延びる一
本の切り込みC5を形成する(図6参照)。 この場
合、打ち抜き刃70はダンベル試験片形状に対応する形
状に曲げられているが一枚の薄い剃刀の刃のような刃で
あるため、シート材S2にスムーズに喰い込んで、図1
3に示すように一本の筋状の切り込みC5が形成され
る。
【0045】次に、回転操作つまみ74を右回転位置
(90/180で示す位置)に切り換える。これによ
り、回転駆動シリンダ24の作動方向が切り換えて作動
され、回転ベース20は時計回りに回転される。この打
ち抜き作動に際しては、第2位置決めアーム36が取り
外されているため、図7に示すように回転ベース20は
基準回転位置から180度回転したときに、第1位置決
めアーム36が回転位置決めストッパ32と当接し、こ
のまま回転駆動シリンダ24の駆動力を受けて第2回転
位置で固定保持される。
【0046】この状態で左右の下降用押しボタン76
a,76bを同時に押して昇降シリンダ50によりカッ
ターアセンブリ55を下降移動させ、打ち抜き刃70を
シート材S2に喰い込まて切り込みC6を形成させる
(図7参照)。このときカッターアセンブリ55は18
0度回転された状態であるため、この切り込みC6は前
の切り込みC5と対称形状となる。
【0047】打ち抜き刃70の長さはシート材S2の長
さより長く設定されている。このため、図13に示すよ
うに、上記2本の切り込みC5,C6によりシート材S
2からダンベル状試験片Tが打ち抜き形成される。な
お、この場合の切り込みC5,C6の間隔はダンベル状
試験片の幅と正確に一致する必要がある。このため、ス
ライドベース12のスライド移動により調整を行っても
良いが、この例では、回転ベース20の回転中心軸に対
して打ち抜き刃70がダンベル状試験片の幅の1/2だ
け偏心するように予め設定されている。このため、スラ
イドベース12は固定したまま、回転ベース20を18
0度回転して切り込みC5,C6を形成するだけで、ダ
ンベル状試験片の打ち抜き形成が可能である。
【0048】なお、上記のようにして打ち抜き作業を行
うときに、オペレータが開口3から装置内に手を入れて
いるときには光センサ81a,81bがこれを検出し、
打ち抜き作動を行わせないようにしており、安全性を確
保している。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
昇降シリンダ機構によりシリンダロッドを伸長させて打
ち抜き刃を回転ベースの上に固定保持されたシート材に
押し付ければ、打ち抜き刃をシート材に喰い込ませて長
手方向に延びる筋状の切り込みを容易に形成することが
でき、このように切り込みを形成する作動を、スライド
ベースのスライド移動と回転ベースの水平回転とを組み
合わせながら繰り返し行えば、所定形状の試験片の打ち
抜き加工を簡単に行うことが可能である。
【0050】なお、この打ち抜き装置に、回転ベース
を、基準回転位置、第1回転位置および第2回転位置の
いずれかの位置に回転移動させて固定保持する回転位置
決め機構と、スライドベースを前後にスライド移動させ
るスライド移動機構と、スライドベースを固定保持する
ブレーキ機構と、スライドベースの前後スライド位置を
測定表示する位置表示装置とを設けるのが好ましい。
【0051】本発明の装置によりダンベル状試験片を打
ち抜き形成するときには、ダンベル形状の片側の辺形状
に対応する長手形状の打ち抜き刃を用い、まず回転ベー
スを基準回転位置に保持した状態で打ち抜き刃をシート
材に喰い込ませて一辺側の切り込みを形成し、次に、回
転ベースを第2回転位置まで180度回転させて保持し
た状態で打ち抜き刃をシート材に喰い込ませて対向する
辺側の切り込みを形成すれば、ダンベル状試験片が簡単
に形成することができる。
【0052】また、矩形状試験片を打ち抜き形成すると
きには、直線状の打ち抜き刃を用い、まず回転ベースを
基準回転位置に保持した状態で打ち抜き刃をシート材に
喰い込ませて一辺側の切り込みを形成し、次にスライド
ベースを試験片の幅寸法と同じ寸法だけ移動させた後に
打ち抜き刃をシート材に喰い込ませてこれと平行な切り
込みを形成して対向する幅方向二辺を形成すし、次に、
回転ベースを第1回転位置まで90度回転させて保持し
た状態で打ち抜き刃をシート材に喰い込ませて長手方向
の一辺側の切り込みを形成し、次にスライドベースを長
手方向寸法に対応する長さだけ移動させた後に打ち抜き
刃をシート材に喰い込ませて長手方向の他辺側の切り込
みを形成することにより、簡単に矩形状試験片を形成す
ることができる。なお、このとき、幅方向二辺を形成す
る作業を繰り返して複数の試験片の幅方向二辺の切り込
みをまず形成し、次に長手方向二辺の切り込みを各一回
行うだけで複数の矩形状試験片を一度に形成することが
可能である。
【0053】このような構成において、回転位置決め機
構を、回転アクチュエータと、スライドベースに取り付
けられた位置決めストッパと、回転ベースに取り付けら
れた位置決めアームとから構成し、回転アクチュエータ
により回転ベースを回転させて位置決めアームを位置決
めストッパに当接させるとともに当接方向への回転駆動
力を保持することにより回転ベースを所定回転位置で固
定保持するのが好ましい。これにより、回転アクチュエ
ータの作動制御のみで、回転ベースを所定回転位置でし
っかりと固定保持することが可能となる。
【0054】この場合、位置決めストッパを基準位置決
めストッパおよび回転位置決めストッパから構成し、上
記位置決めアームを回転ベースに固定された第1位置決
めアームおよび回転ベースに着脱自在な第2位置決めア
ームから構成するのが好ましく、第2位置決めアームを
回転ベースに取り付けた状態で、第1位置決めアームを
基準位置決めストッパに当接させて回転ベースを基準回
転位置に保持し、第2位置決めアームを回転ストッパに
当接させて回転ベースを第1回転位置に保持することが
できる。また、第2位置決めアームを回転ベースから取
り外せば、第1位置決めアームを基準位置決めストッパ
に当接させて回転ベースを基準回転位置に保持し、第1
位置決めアームを回転ストッパに当接させて回転ベース
を第2回転位置に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る試験片打ち抜き装置の正面図であ
る。
【図2】本発明に係る試験片打ち抜き装置の内部構造を
示す正面断面図である。
【図3】本発明に係る試験片打ち抜き装置の一部を図1
の矢印III−IIIに沿って見た平面図である。
【図4】本発明に係る試験片打ち抜き装置の一部を図1
の矢印IV−IVに沿って見た平面断面図である。
【図5】本発明に係る試験片打ち抜き装置により矩形状
試験片を打ち抜き成型する場合の作動を示すため、回転
テーブルが90度回転した状態を図1の矢印III−IIIに
沿って示す平面図である。
【図6】本発明に係る試験片打ち抜き装置によりダンベ
ル状試験片を打ち抜き成型する場合の作動を示すため、
回転テーブルが基準回転位置にある状態を図1の矢印II
I−IIIに沿って示す平面図である。
【図7】本発明に係る試験片打ち抜き装置によりダンベ
ル状試験片を打ち抜き成型する場合の作動を示すため、
回転テーブルが180度回転した状態を図1の矢印III
−IIIに沿って示す平面図である。
【図8】本発明に係る試験片打ち抜き装置に用いられる
矩形状試験片用カッターアセンブリを示す部分断面図で
ある。
【図9】本発明に係る試験片打ち抜き装置に用いられる
矩形状試験片用カッターアセンブリを示す底面図であ
る。
【図10】本発明に係る試験片打ち抜き装置に用いられ
る矩形状試験片用カッターアセンブリを示す側面図であ
る。
【図11】本発明に係る試験片打ち抜き装置により矩形
状試験片が打ち抜かれるシート材を示す平面図である。
【図12】本発明に係る試験片打ち抜き装置に用いられ
るダンベル状試験片用カッターアセンブリを示す底面図
である。
【図13】本発明に係る試験片打ち抜き装置によりダン
ベル状試験片が打ち抜かれるシート材を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 基台 3 開口 10 載置台アセンブリ 12 スライドベース 16 ブレーキシリンダ 20 回転ベース 24 回転駆動シリンダ 25 載置台 26 クランプシリンダ 50 カッター装置 51 昇降シリンダ 55 カッターアセンブリ 59 打ち抜き刃 65 ノックアウトプレート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺状の試験片をシート材から打ち抜き
    形成するための試験片打ち抜き装置であって、 基台と、 前記基台上に前後にスライド移動可能に配設されたスラ
    イドベースと、 前記スライドベース上に水平回転可能に配設された回転
    ベースと、 前記回転ベースの上にシート材を固定保持するクランプ
    機構と、 前記回転ベースの上方に位置して前記基台に取り付けら
    れ、前記クランプ機構により前記回転ベースの上に固定
    保持されたシート材の打ち抜き加工を行うカッター装置
    とからなり、 前記カッター装置が、前記基台に固定されて下方に伸縮
    可能なシリンダロッドを有する昇降シリンダ機構と、前
    記シリンダロッドの下端部に長手方向に延びて取り付け
    られた薄刃状の打ち抜き刃とを有し、 前記昇降シリンダ機構により前記シリンダロッドを伸長
    させて前記打ち抜き刃を前記回転ベースの上に固定保持
    されたシート材に押し付けて切り込みを形成する作動
    を、前記スライドベースのスライド移動と前記回転ベー
    スの水平回転とを組み合わせながら繰り返し行って試験
    片の打ち抜き加工を行うようになっていることを特徴と
    する試験片打ち抜き装置。
  2. 【請求項2】 前記回転ベースを前記スライドベースに
    対して、基準回転位置、この基準回転位置から90度回
    転した第1回転位置および前記基準回転位置から180
    度回転した第2回転位置のいずれかの位置に回転移動さ
    せて固定保持する回転位置決め機構と、 前記スライドベースを前記基台に対して前後にスライド
    移動させるスライド移動機構と、 前記スライドベースのスライド移動を拘束して前記スラ
    イドベースを前記基台に対して固定保持するブレーキ機
    構と、 前記スライドベースの前記基台に対する前後スライド位
    置を測定してこれを表示する位置表示装置とを有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の試験片打ち抜き装置。
  3. 【請求項3】 前記回転位置決め機構が、前記回転ベー
    スを回転させる回転アクチュエータと、前記スライドベ
    ースに取り付けられた位置決めストッパと、前記回転ベ
    ースに取り付けられた位置決めアームとから構成され、
    前記回転アクチュエータにより前記回転ベースを回転さ
    せて前記位置決めアームを前記位置決めストッパに当接
    させるとともに当接方向への回転駆動力を保持すること
    により前記回転ベースを所定回転位置で固定保持するよ
    うになっていることを特徴とする請求項2に記載の試験
    片打ち抜き装置。
  4. 【請求項4】 前記位置決めストッパが基準位置決めス
    トッパおよび回転位置決めストッパを有し、前記位置決
    めアームが、前記回転ベースに固定された第1位置決め
    アームおよび前記回転ベースに着脱自在な第2位置決め
    アームを有してなり、 前記第2位置決めアームを前記回転ベースに取り付けた
    状態で、前記第1位置決めアームを前記基準位置決めス
    トッパに当接させて前記回転ベースを前記基準回転位置
    に保持し、前記第2位置決めアームを前記回転ストッパ
    に当接させて前記回転ベースを前記第1回転位置に保持
    し、 前記第2位置決めアームを前記回転ベースから取り外し
    た状態で、前記第1位置決めアームを前記基準位置決め
    ストッパに当接させて前記回転ベースを前記基準回転位
    置に保持し、前記第1位置決めアームを前記回転ストッ
    パに当接させて前記回転ベースを前記第2回転位置に保
    持するようになっていることを特徴とする請求項3に記
    載の試験片打ち抜き装置。
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