JP2000210306A - 顎位調節性咬合器 - Google Patents

顎位調節性咬合器

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JP2000210306A
JP2000210306A JP1448799A JP1448799A JP2000210306A JP 2000210306 A JP2000210306 A JP 2000210306A JP 1448799 A JP1448799 A JP 1448799A JP 1448799 A JP1448799 A JP 1448799A JP 2000210306 A JP2000210306 A JP 2000210306A
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frame
jaw
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articulator
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Kazuhiro Nagata
和弘 永田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 上下顎模型を咬合器から取り外すことなく下
顎模型の位置を移動修正出来、原初の上下顎位置関係に
戻すことが出来る顎位調節性咬合器を提供する。 【解決手段】 下顎模型2が取り付けられる平面3を有
する下顎フレーム4と、下顎フレームの後部左右に立設
された後方支柱5R、5Lと、各後方支柱の上端部に設
けられた顆頭球6R、6Lと、上顎模型7が取り付けら
れる上顎フレーム8と、上顎フレーム8の後部左右に設
けられたコンダイルボックス9R、9Lと、上顎フレー
ムの前部に下方に設けられた前方支柱10とを備え、左
右の顆頭球に左右のコンダイルボックスを載せ、前方支
柱の下端部10Uを下顎フレームに当接させた咬合器1
において、下顎模型を下顎フレームの平面上に設け、左
右の顆頭球を各後方支柱に昇降自在に設け、前方支柱を
上顎フレームに下方への突出長を設け、左右のコンダイ
ルボックスを上顎フレームに設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下顎模型の位置を
上顎模型に対して二重に規定でき、顎位の調節および再
設定が可能な顎位調節性咬合器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下、従来知られている顎位の再設定が
可能な咬合器について述べる。
【0003】(1)咬合器、咬合採得、下顎位規定 咬合器は顎運動の再現装置である。咬合器はあらゆる時
点における顎運動中の上下顎の位置関係を再現する。す
なわち、上下顎の歯牙を噛みしめた位置関係(以下「咬
頭嵌合位」と呼ぶ)や、前方並びに側方運動時の位置関
係を再現する。中でも、咬頭嵌合位は顎運動の基点であ
るため、臨床上基準位としてその意義は大きい。
【0004】しかるに、下顎のどの位置を基準位とする
かは、その診断も設定技法も簡単ではない。多数の歯牙
が欠損して咬頭嵌合が成立しないため咬頭嵌合位が得ら
れなくなったり、咬頭嵌合が局所的に成立しても咬合の
応力や咬合感覚の誘導を受けることにより、本来の上下
顎の位置関係が崩れる場合が多いからである。
【0005】臨床的には、咬合採得(上下顎の位置関係
の記録採取)に際して患者は往々にして下顎を前方に突
き出して咬合する傾向がある。そのため、従来では、基
準位の誤規定を修正するため、下顎又は上顎を前後に移
動可能とした機構を備えた咬合器が案出された。つま
り、前後的な顎位再設定機構を有した咬合器である。
【0006】(2)新しい顎位再設定の要請 しかし、近年「顎関節症」が注目を浴び、上下顎の位置
関係を論じるに上下歯列の位置関係のみをもって論じる
だけでは不足であり、図14に示す下顎aの関節顆頭b
と頭蓋の関節窩cとの位置関係を踏まえたものでなくて
はならないという見識が広まってきた。老化や歯科治療
により歯牙は咬耗ないし変形を受け、それに対応して顆
頭bと窩cとの関節はその形態を病理的に変化させて対
応していくからである。
【0007】歯列だけを見れば普通の咬頭嵌合位を成立
させていても、顎関節(顆頭bと窩cとの関節)は大き
く変形していることもあり、ましてや顎関節の変形から
顎関節症を招来している症例においては関節窩cと関節
顆頭bの位置関係の修復が急務となる。ここで、関節窩
cと関節顆頭bの位置関係を修正することは、下顎aの
上顎dに対する位置関係を修正することに他ならず、顎
関節を修正すれば上下歯列の位置関係は変化する。
【0008】このため、単に基準位の誤規定(患者が下
顎を前方に突き出して咬合して得られた誤った基準位)
を修正(前後的な修正)するための顎位再設定ではな
く、正しく得られた基準位であっても、治療上必要あっ
て関節窩cと顆頭bの位置関係を修正しなくてはならな
い場合には、最初に得られた基準位を修正(3次元的な
修正)する必要が生じる。このとき、最初の顎位を習慣
性顎位と称するならば、治療上必要と診断された新たな
顎位は治療的顎位と称すべきものとなる。
【0009】(3)従来の咬合器の機構とその問題点 従来の咬合器ではその咬合器で発現できる顆頭bの運動
範囲内だけでしか顆頭bの位置を修正できなかった。し
かし、多くの場合、治療的顎位における新たな顆頭bの
位置は習慣的顎位においてあった顆頭bの運動範囲から
外れるのである。そのため、その咬合器で発現できる顆
頭bの運動範囲を越えた治療的顎位を得るには、下顎模
型の再装着が余儀なくされる。つまり、従来の咬合器に
おいては、習慣性顎位から治療的顎位への修正は、顆頭
位を修正することによる対応では限界があり、最終的に
は模型の再装着以外には方法がなかった。
【0010】そして、再装着によって最初の位置である
習慣性顎位は喪失されてしまうのである。修正されなけ
ればならない習慣的顎位ではあっても、患者にとっては
長年馴染んできた顎位である。治療的顎位が原初の習慣
的顎位からいかほど修正されているかを知り、必要あれ
ば習慣的顎位に戻せることは臨床的には重要なことであ
る。
【0011】(4)従来の咬合器の改良すべき点 上顎dは頭蓋に属して不動の位置を占めていると考え
て、上下顎の位置関係はもっぱら下顎aの上顎dに対す
る位置関係で規定される。つまり、咬合器において、顎
位の修正は、下顎模型の位置を上顎模型に対して任意の
位置に修正することに他ならない。その為には、従来の
咬合器では下顎模型を咬合器の下顎フレームに一義的か
つ固定的に取り付けてきたが、下顎模型の位置を上顎模
型に対して任意に移動でき、かつ必要あれば最初の位置
に復元できるメカニズムを咬合器に搭載する必要があ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上の事情を考慮して
創案された本発明の目的は、一旦装着された上下顎模型
を咬合器から取り外すことなく、上顎模型に対する下顎
模型の位置を3次元的に移動させる機構を装備し、かつ
単に下顎模型の位置を移動修正できるのみならず、必要
あれば再度原初の上下顎位置関係に戻すことが出来るよ
うにした顎位調節性咬合器を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成する
ために第1の発明は、下顎模型が取り付けられる平面を
有する下顎フレームと、下顎フレームの後部左右に立設
された後方支柱と、各後方支柱の上端部にそれぞれ設け
られた顆頭球と、上顎模型が取り付けられる上顎フレー
ムと、上顎フレームの後部左右に設けられたコンダイル
ボックスと、上顎フレームの前部に下方に突出させて設
けられた前方支柱とを備え、左右の顆頭球にそれぞれ左
右のコンダイルボックスを載せ、前方支柱の下端部を下
顎フレームに当接させた咬合器において、下顎模型を下
顎フレームの平面上に移動自在に設け、左右の顆頭球を
各後方支柱にそれぞれ昇降自在に設け、前方支柱を上顎
フレームに下方への突出長を調節自在に設け、左右のコ
ンダイルボックスを上顎フレームに互いに近接離間自在
に設けたものである。
【0014】また、上記下顎フレームの平面上を移動す
る下顎模型と、上記各後方支柱に対してそれぞれ昇降す
る左右の顆頭球と、上記上顎フレームから下方へ自在に
突出する前方支柱と、上記上顎フレームに対して互いに
近接離間する左右のコンダイルボックスとを、それぞれ
原初の位置に戻すためのスケールを備えてもよい。
【0015】また、上記下顎フレームと下顎模型との間
に、下顎模型を下顎フレームに固定する第1ポジション
と、下顎模型を下顎フレームに前後移動自在に保持する
第2ポジションと、下顎模型を下顎フレームに前後左右
回転移動自在に保持する第3ポジションとを切換える切
換機構を設けてもよい。
【0016】(2)また、第2の発明は、下顎模型が取り
付けられる平面を有する下顎フレームと、下顎フレーム
の後部左右に立設された後方支柱と、各後方支柱の上端
部にそれぞれ設けられた顆頭球と、上顎模型が取り付け
られる上顎フレームと、上顎フレームの後部左右に設け
られたコンダイルボックスと、上顎フレームの前部に下
方に突出させて設けられた前方支柱とを備え、左右の顆
頭球にそれぞれ左右のコンダイルボックスを載せ、前方
支柱の下端部を下顎フレームに当接させた咬合器におい
て、下顎模型を下顎フレームの平面上に移動自在に設
け、左右の顆頭球を各後方支柱にそれぞれ昇降自在に設
け、前方支柱を上顎フレームに下方への突出長を調節自
在に設け、左右の顆頭球を後方支柱に互いに近接離間自
在に設けたものである。
【0017】また、上記下顎フレームの平面上を移動す
る下顎模型と、上記各後方支柱に対してそれぞれ昇降す
る左右の顆頭球と、上記上顎フレームから下方へ自在に
突出する前方支柱と、上記後方支柱に対して互いに近接
離間する左右の顆頭球とを、それぞれ原初の位置に戻す
ためのスケールを備えてもよい。
【0018】また、上記下顎フレームと下顎模型との間
に、下顎模型を下顎フレームに固定する第1ポジション
と、下顎模型を下顎フレームに前後移動自在に保持する
第2ポジションと、下顎模型を下顎フレームに前後左右
回転移動自在に保持する第3ポジションとを切換える切
換機構を設けてもよい。
【0019】(3)また、第3の発明は、下顎模型を固着
した下顎マウンティングプレートと下顎フレームとの間
に、介在アダプタと介在マウンティングプレートとを介
在させ、介在アダプタを下顎マウンティングプレートに
相対移動可能に接続し、介在マウンティングプレートを
下顎フレームに相対移動可能に接続し、介在アダプタと
介在マウンティングプレートとを石膏等を介して転接
し、下顎フレームに対する下顎模型の位置を三次元的に
任意に変化可能としたものである。この第3の発明は、
上記第1および第2の発明から独立して使用することも
できるが、第1および第2の発明を第3の発明の微調整
として使用してもよい。
【0020】第3の発明の概要を図15に示す。図15
(a) は第1および第2発明の咬合器1であり、図15
(b) は第3の発明の咬合器1aである。図15(b) に示
すように第3の発明の咬合器1aは、上顎模型7と上顎
フレーム8の位置関係は固定しておいて、下顎模型2の
み位置を変更したい場合に適用される。従来法(「従来
の技術」の欄参照)ならば下顎模型2の位置を変更しよ
うとすれば下顎模型2をマウンティングプレート21か
ら外して再度マウンティングプレート21に石膏50で
固着する必要があり、そうすると原初の位置は失われて
しまうことになる。これに対して第3の発明によれば、
介在アダプタ51と下顎マウンティングプレート21と
を相対移動させると共に、介在マウンティングプレート
52と下顎フレーム3とを相対移動させることにより、
下顎フレーム3に対する下顎模型2の位置が三次元的に
任意に変化可能となる。
【0021】介在アダプタ51と下顎マウンティングプ
レート21との接合、介在マウンティングプレート52
と下顎フレーム3との接合は、図1、図4、図5乃至図
7に示す構造と同様の構造になっている。また、図15
(b) 中、53、54は石膏である。介在アダプタ51と
下顎マウンティングプレート21との接合例を図16に
示す。図示するように、介在アダプタ51の上面には、
ピン100が設けられていると共に、穴101が設けら
れている。穴101にはネジ102が挿通される。下顎
マウンティングプレート21には、ネジ穴25が設けら
れていると共に、ピン穴26が設けられている。ピン穴
26は、浅い長穴26aと深い丸穴26bとからなる。
長穴26aは咬合器の前後方向に沿って形成され、丸穴
26bは長穴26aの略中央に形成されており、これら
は後述する図7のものと同様の機能を発揮する。
【0022】また、第3の発明においては、図15(b)
に示すように、下顎フレーム3と下顎マウンティングプ
レート21との間に、介在アダプタ51および介在マウ
ンティングプレート52を介在させるため、上下フレー
ム8、3間の距離を大きくする必要がある。すなわち、
上下フレーム8、3間の距離の拡大量Aは、介在量Bよ
り大きく取るようにする。また、第3の発明において
は、下顎模型2の位置の変化量を数値で示すことはでき
ないが、操作上では極めて簡便である。
【0023】(4)第1および第2の発明に係る咬合器の
概要を図2を用いて説明する。図示するように、咬合器
1は、下顎模型2が取り付けられる平面3を有する下顎
フレーム4と、下顎フレーム4の後部左右に立設された
後方支柱5R、5Lと、各後方支柱5R、5Lの上端部
にそれぞれ設けられた顆頭球6R、6Lと、上顎模型7
が取り付けられる上顎フレーム8と、上顎フレーム8の
後部左右に設けられたコンダイルボックス9R、9L
と、上顎フレーム8の前部に下方に突出させて設けられ
た前方支柱10とを備え、左右の顆頭球6R、6Lにそ
れぞれ左右のコンダイルボックス9R、9Lを載せ、前
方支柱10の下端部10Uを下顎フレーム4に当接させ
て構成されている。
【0024】そして、本発明の特徴は、以下の〜で
ある。
【0025】下顎模型2が下顎フレーム4の平面3上
を自由に移動(平行移動、回転移動)ができること。
【0026】左右の後方支柱5R、5L(または顆頭
球6R、6L)の上下調節ができること。
【0027】前方支柱10の上顎フレーム8から下方
への突出長の調節ができること。
【0028】前記3つの調節をすることにより左右の
顆頭球6R、6L間距離が変化するため、両顆頭球6
R、6L間距離または顆頭球6R、6Lが納まるコンダ
イルボックス9R、9L間距離の調節ができること。
【0029】本発明者は、以上の〜の要件を満たす
ことが、咬合器1上で顎位(上顎模型7に対する下顎模
型2の位置)を任意の位置に修正・再設定するための必
要にして十分な機構上の条件であることを見出した。こ
の証明を簡略的に説明する。
【0030】図2は、任意の位置で適合していない下顎
模型2を上顎模型7に上記〜条件で重ね合わせるこ
とができることを模式的に示したものである。今、下顎
模型2の三点(AL,BL,CL)を上顎模型7の三点(AU,
BU,CU)に重ね合わせるとする。△AL BL CLと△AU BU
CUとは合同であり重ね合わせることができるが、いまは
△AL BL CLが△AU BU CUから任意の位置にずれているも
のとする。
【0031】1:下顎模型2を下顎フレーム4の平面3
上でスライドさせ、かつ右側顆頭球6Rの高さを調節す
ることにより、CUとCLとを一致させる。
【0032】2:CUとCLとを一致させたままで、下顎模
型2を下顎フレーム4の平面3上で回転させながら、左
側顆頭球6Lを上下させることで、BUとBLとを一致させ
る。
【0033】3:CUとCLとが一致し、かつBUとBLとが一
致した状態で、前方支柱10の突出長を調節すること
で、AUとALとを一致させる。
【0034】4:上記操作により、両顆頭6R、6L間
の距離が変化する。この変化量は極めて小さいために臨
床的には無視できるが、両顆頭6R、6Lまたは左右の
コンダイルボックス9R、9Lの距離を調節することに
より、顆頭6R、6L間距離の変化に対応する。
【0035】このように、咬合器に前記〜の機構を
付与することによりずれていた下顎模型2を上顎模型7
に重ね合わせることができる。このことにより、顎関節
症、並びに関節顆頭部や下顎枝の骨折などの症例におい
ても、上下の顎模型7、2を咬合器1から取り外すこと
なく、顎位の修正や再設定が行える。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を添付図面に
基づいて説明する。
【0037】図1に示すように、本実施形態に係る顎位
調節性咬合器1(以下単に咬合器1という)は、下顎模
型2が取り付けられる平面3を有する下顎フレーム4
と、下顎フレーム4の後部左右に立設された後方支柱5
R、5Lと、各後方支柱5R、5Lの上端部にそれぞれ
設けられた顆頭球6R、6Lと、上顎模型7が取り付け
られる上顎フレーム8と、上顎フレーム8の後部左右に
設けられたコンダイルボックス9R、9Lと、上顎フレ
ーム8の前部に下方に突出させて設けられた前方支柱1
0とを備え、左右の顆頭球6R、6Lにそれぞれ左右の
コンダイルボックス9R、9Lを載せ、前方支柱10の
下端部10Uを下顎フレーム4に当接させて構成されて
いる。
【0038】上顎模型7は、石膏等によってマウンティ
ングプレート11に装着され、マウンティングプレート
11は、固定ネジ12によって上顎フレーム8に固定さ
れる。前方支柱10(切歯ガイドピンともいう)は、上
顎フレーム8に形成された穴13に下方への突出長を調
節自在に取り付けられ、固定ネジ10aによって上顎フ
レーム8に固定される。固定ネジ10aは、上顎フレー
ム8にネジ込まれることにより、その先端部が前方支柱
10の表面に押し付けられ、その位置を固定する。前方
支柱10には、その突出長を測定するためのスケール1
4が設けられている。
【0039】コンダイルボックス9、9は、伸縮ロッド
15を介して上顎フレーム8に、互いに近接離間自在に
設けられている。伸縮ロッド15は、上顎フレーム8に
設けられた収容筒16にスライド自在に挿入されてお
り、固定ネジ15a(固定ネジ10aと同様の構成)に
よってその位置が固定される。また、伸縮ロッド15に
は、その挿入量を測定するためのスケール17が設けら
れている。すなわち、上顎フレーム8は、コンダイルボ
ックス9R、9L間にあっていずれか一方のコンダイル
ボックス側に近接させると同時にその反対側のコンダイ
ルボックス側に離間させることが可能となる。コンダイ
ルボックス9は、顆頭球6が接する側面(ベネット
面)、上面(顆路傾斜面)および後面(リヤウォール
面)の角度がそれぞれ調節自在となっている。
【0040】後方支柱5R、5Lは、下顎フレーム4の
後部左右に立設される。各後方支柱5R、5Lには、伸
縮ロッド18を介して顆頭球6R、6Lが昇降自在に設
けられている。伸縮ロッド18は、後方支柱5R、5L
に設けられた収納筒19にスライド自在に挿入されてお
り、固定ネジ18a(固定ネジ15a、10aと同様の
構成)によってその位置が固定される。また、伸縮ロッ
ド18には、その挿入量を測定するためのスケール20
が設けられている。従って、顆頭球6R、6Lの高さを
それぞれ任意に変更することにより、上顎フレーム8を
左右に傾斜させることができる。
【0041】下顎模型2は、石膏等によってマウンティ
ングプレート21に装着され、マウンティングプレート
21は、下顎フレーム4の平面3上に固定ネジ22およ
びピン23を介して移動・固定自在に取り付けられてい
る。この点について以下詳述する。
【0042】図3は、従来の咬合器における、下顎模型
2、マウンティングプレート21および下顎フレーム4
の取合い関係を示す説明図である。図示するように、下
顎フレーム4には、挿通穴24およびストッパピン23
が設けられ、マウンティングプレート21には、ネジ穴
25およびピン穴26が設けられている。下顎模型2が
装着されたマウンティングプレート21は、そのピン穴
26にストッパピン23が係合され固定ネジ22によっ
て下顎フレーム4に固定される。よって、従来の咬合器
においては、一旦固定した下顎模型2の位置は、下顎模
型2をマウンティングプレート21から取り外さない限
り変更できない。
【0043】本実施形態においては、図4に示すよう
に、挿通穴24の穴径を固定ネジ22の軸部22aの直
径よりも大きく設定すると共に、ストッパピン23およ
びピン穴26を廃止した。これにより、下顎模型2が装
着されたマウンティングプレート21は、挿通穴24内
にて固定ネジ22の軸部22aが移動できる範囲で、下
顎フレーム4の平面3上を自在に移動・回転ができる。
下顎フレーム4の平面3には、原初の位置からの移動量
を測定するためのスケール27が設けられている。
【0044】以上の構成からなる本実施形態に係る咬合
器1によれば、一旦、習慣性顎位に装着された上下顎模
型7、2を咬合器1(マウンティングプレート11、2
1)から取り外すことなく、図2で説明したように、下
顎模型2を下顎フレーム4の平面3上を自在に移動さ
せ、左右の顆頭球6R、6Lを各後方支柱5R、5Lに
から昇降自在させ、前方支柱10を上顎フレーム8から
下方への突出長を自在に調節し、左右のコンダイルボッ
クス9R、9Lを上顎フレーム8に互いに自在に近接離
間させることにより、上顎模型7に対する下顎模型2の
位置を3次元的に移動でき、治療的顎位に変更できる。
【0045】また、単に下顎模型2の位置を移動修正で
きるのみならず、必要あれば各スケール14、17、2
0、27の測定結果に基づいて、再度原初の上下顎位置
関係に戻すことが出来る。すなわち、本実施形態に係る
咬合器1によれば、習慣性顎位とその習慣性顎位におけ
る顆頭の運動範囲から外れる治療的顎位とを、上下顎模
型7、2を咬合器1すなわちマウンティングプレート1
1、21から取り外すことなく二重に規定でき、また習
慣性顎位と治療的顎位とを正確に変更・再現できる。
【0046】以下、本実施形態に係る咬合器1の具体的
な使用方法を説明する。
【0047】先ず、次に示す手順によって患者の「習慣
性顎位」を咬合器1に再現する。図1に示す咬合器1
の上顎フレーム8にマウンティングプレート11を介し
て上顎模型7を取り付ける。患者の上下顎間に時硬性
のガムの如き型取材を挟み込んで固まらせ、型取材に上
下顎位(習慣性顎位)の記録を取る。硬化した型取材
を咬合器1の上顎模型7の下側に嵌め込み、更にその型
取材の下側に下顎模型2を嵌め込み、患者の顎位(習慣
性顎位)を咬合器1に再現する。その状態の下顎模型
2とマウンティングプレート21との間を石膏で固定す
る。以上の手順によって患者の「習慣性顎位」が咬合器
1に再現される。
【0048】次に、患者の顎関節症を治療する。すなわ
ち、図14に示す顆頭bと関節窩cとの関節が正規の状
態から大きく変形することによって生じた顎関節症を治
療し、顆頭bと関節窩cとの嵌合関係を正規の状態に戻
す治療を行う。すると、関節窩cに対する顆頭bの位置
が変化するため、下顎aの上顎dに対する位置が移動
し、上下額d、aの咬合状態が変化する。これを「治療
的顎位額」という。すなわち、顎関節症を治療すること
により、患者の顎位は「習慣性顎位」から「治療的顎位
額」に変化する(前述した「従来の技術」の欄の「(2)
新しい顎位再設定の要請」の欄を参照のこと)。
【0049】次に、この「治療的顎位額」を咬合器1に
再現するわけであるが、その際、上記「習慣性顎位」を
咬合器1から消失させることなく、咬合器1に「治療的
顎位額」を再現することは、臨床的に重要である(前述
した「従来の技術」の欄の「(3) 従来の咬合器の機構と
その問題点」の欄を参照のこと)。具体的には、次に示
す手順によって患者の「治療的顎位」を、「習慣性顎
位」を消失させることなく咬合器1に再現する。
【0050】咬合器1には、前述した手順によって、
上顎模型7と下顎模型2とが「習慣性顎位」に設定され
ている。先ず、顎関節症を治療後の患者の上下顎間に
時硬性のガムの如き型取材を挟み込んで固まらせ、型取
材に上下顎位(治療的顎位)の記録を取る。硬化した
型取材を咬合器1の上顎模型7の下側に嵌め込み、その
型取材の下側に下顎模型2が嵌め込まれるように、下顎
模型2の上顎模型7に対する相対位置を3次元的に変化
させる。
【0051】すなわち、図2で説明したように、下顎模
型2を下顎フレーム4の平面3上を自在に移動させ、左
右の顆頭球6R、6Lを各後方支柱5R、5Lにから昇
降自在させ、前方支柱10を上顎フレーム8から下方へ
の突出長を自在に調節し、左右のコンダイルボックス9
R、9Lを上顎フレーム8に互いに自在に近接離間させ
ることにより、上顎模型7に対する下顎模型2の位置を
3次元的に移動させ、下顎模型2を上顎模型7に嵌め込
まれた型取材の下側に嵌め込む。これにより、咬合器1
に「治療的顎位」が再現される。
【0052】この際、必要あれば各スケール14、1
7、20、27の測定結果に基づいて、再度原初の上下
顎位置関係(「習慣性顎位」の位置関係)に戻すことが
出来る。すなわち、本実施形態に係る咬合器1によれ
ば、「習慣性顎位」とその習慣性顎位における顆頭の運
動範囲から外れる「治療的顎位」とを、上下顎模型7、
2を咬合器1すなわちマウンティングプレート11、2
1から取り外すことなく二重に規定でき、また習慣性顎
位と治療的顎位とを正確に変更・再現できる。
【0053】別の実施形態を図5に示す。図示するよう
にこの実施形態では、下顎フレーム4に、ストッパピン
23をネジ28によって出没自在に設けると共に、固定
ネジ22の軸部22a直径よりも大きな穴径の挿通穴2
4を設け、マウンティングプレート21に、固定ネジ2
2のネジ穴25を設けると共に、ストッパピン23のピ
ン穴26を設けたものである。なお、マウンティングプ
レート21と下顎フレーム4との間には、緩み止め又は
スペーサとしてのワッシャ29を介設してもよい。
【0054】この実施形態によれば、ストッパピン23
を締め込んで下顎フレーム4の上方に突出させ、マウン
ティングプレート21のピン穴26に挿入させれば、マ
ウンティングプレート21(下顎模型2)を下顎フレー
ム4に固定できる。これを習慣性顎位とする。そして、
ストッパピン23を緩めて下顎フレーム4の上方に突出
させることなく下方に突出させれば、図4のものと同様
にマウンティングプレート21(下顎模型2)を一体的
に下顎フレーム4の平面3上を挿通穴24の範囲で任意
の位置に移動させることができる。これを治療的顎位と
する。
【0055】その後、ストッパピン23を下顎フレーム
4の上方に突出させマウンティングプレート21のピン
穴26に挿入させれば、再び習慣性顎位に正確に復帰さ
せることができる。なお、本実施家形態においても、下
顎フレーム4に図4に示す如きスケール27を設けても
よい。
【0056】別の実施形態を図6に示す。図示するよう
にこの実施形態は、図5に示す前実施形態のピン穴26
を、浅い長穴26aと深い丸穴26bとから構成したも
のであり、その他は前実施形態と同様の構成となってい
る。長穴26aは、咬合器1の前後方向に沿って形成さ
れており、丸穴26bは、長穴26aの略中央に形成さ
れている。
【0057】この実施形態によれば、図7(a) に示すよ
うに、ストッパピン23を締め込んで下顎フレーム4の
上方に突出させ、マウンティングプレート21のピン穴
26の丸穴26bに挿入させれば、マウンティングプレ
ート21(下顎模型2)を下顎フレーム4に固定でき
る。これを咬合採得(上下顎の位置関係の記録採取)に
よって得られた採得顎位とする。
【0058】そして、図7(b) に示すように、ストッパ
ピン23を緩めてピン穴26の長穴26aに挿入させれ
ば、マウンティングプレート21を前後方向にのみ移動
させることができるので、患者が顎位採得時に下顎を前
方に突き出して咬合することによって生じた誤規定であ
る上記採得顎位を適正な咬頭嵌合位となる位置に移動さ
せる。これを習慣性顎位とする。
【0059】そして、図7(c) に示すように、ストッパ
ピン23を更に緩めて下顎フレーム4の上方に突出させ
ることなく下方に突出させれば、図4のものと同様にマ
ウンティングプレート21を下顎フレーム4の平面3上
を軸部22aに対する挿通穴24のガタ範囲で任意の位
置に移動させることができる。これを治療的顎位とす
る。その後、ストッパピン23を下顎フレーム4の上方
に突出させマウンティングプレート21のピン穴26の
長穴26aまたは丸穴26bに挿入させれば、再び習慣
性顎位または採得顎位に正確に復帰させることができ
る。なお、この場合、下顎フレーム4に図4に示す如き
スケール27を設けておくことが好ましい。
【0060】すなわち、この実施形態は、下顎フレーム
4とマウンティングプレート21との間に、マウンティ
ングプレート21(下顎模型2)を下顎フレーム4に固
定する第1ポジション(図7(a) )と、マウンティング
プレート21を下顎フレーム4に前後移動自在に保持す
る第2ポジション(図7(b) )と、マウンティングプレ
ート21を下顎フレーム4に前後左右回転移動自在に保
持する第3ポジション(図7(c) )とを切換える切換機
構を設けたものである。切換機構は、ストッパピン23
と、ピン穴26(長穴26a、丸穴26b)と、挿通穴
24と、固定ネジ22と、ネジ穴25とから構成され
る。
【0061】別の実施形態を図8に示す。図示するよう
にこの実施形態は、図6に示す前実施形態のマウンティ
ングプレート21に更に保持ピン30を立設すると共
に、下顎フレーム4に保持ピン30より大径の保持穴3
1を形成し、保持穴31に挿通された保持ピン30に螺
合される止め具33を設けたものであり、その他は前実
施形態と同様の構成となっている。
【0062】この実施形態によれば、基本的には、前実
施形態と同様に、図7(a),(b),(c)に示すように第1ポ
ジション、第2ポジション、第3ポジションを切換える
ことができることは勿論、マウンティングプレート21
が2本の保持ピン30と1本の固定ネジ22とによる計
3本によって固定保持されるので、保持剛性が前実施形
態より高まる。
【0063】別の実施形態を図9に示す。図示するよう
にこの実施形態は、図1に示す後方支柱5R、5Lに昇
降自在に取り付けられた伸縮ロッド18に太径部34を
設け、その太径部34に顆頭球6R、6Lを水平ロッド
35介して水平方向から取り付けたものである。この実
施形態の作用効果は、これまで説明したものと全く同様
である。
【0064】別の実施形態を図10に示す。図示するよ
うにこの実施形態は、図9に示す顆頭球6R、6Lの水
平ロッド35を、太径部34に水平方向にスライド自在
に保持させると共に固定ネジ35a(固定ネジ18a、
15a、10aと同様の構成)でその位置を固定するこ
とにより、左右の顆頭球6R、6Lの間隔を調節するよ
うにしたものである。水平ロッド35には、移動量を測
定するためのスケール36が設けられている。この実施
形態の作用効果も、これまで説明したものと全く同様で
ある。なお、本実施形態の場合、図1に示すコンダイル
ボックス9R、9Lの移動機構(伸縮ロッド15、スケ
ール17、固定ネジ15a等)は不要である。
【0065】別の実施形態を図11乃至図13に示す。
図示するようにこの実施形態は、下顎フレーム4に形成
された長穴37に長円柱状のアダプタ38を挿入し、ア
ダプタ38に下顎模型2が装着されたマウンティングプ
レート21を固定ネジ22で固定し、アダプタ38を保
持ネジ22を占め込んで固定し、長穴37とアダプタ3
8との隙間の範囲でマウンティングプレート21を下顎
フレーム4に対して移動自在にしたものであり、その他
の構成は図1に示すものと同様の構成となっている。
【0066】マウンティングプレート21には、固定ネ
ジ22が挿通される挿通穴39が設けられていると共
に、マウンティングプレート21のピン穴26に挿入さ
れるピン40が設けられている。マウンティングプレー
ト38の側面には、保持ネジ41の先端が当接する溝4
2が、周方向に沿って形成されている。
【0067】この実施形態によれば、長穴37とアダプ
タ38との隙間の範囲でマウンティングプレート21を
下顎フレーム4に対して自在にさせることができ、その
移動量を下顎フレーム4に設けられたスケール43によ
って読み取れるので、前述した習慣性顎位から治療的顎
位への変更、またはその逆の変更を正確に行うことがで
きる。
【0068】なお、アダプタ38は、長穴37に対し
て、図13(a) に示すように長さlも幅wもピッタリの
もの、図13(b) に示すように長さlがピッタリで幅w
が小さいもの、図13(c) に示すように長さlも幅wも
小さいもの等、様々な形状のものを容易しておくことが
望ましい。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る顎位調
節性咬合器によれば、一旦装着した上下顎模型を咬合器
から取り外すことなく、上顎模型に対する下顎模型の位
置を3次元的に移動させることができ、かつ単に下顎模
型の位置を移動修正できるのみならず、再度原初の上下
顎位置関係に戻すことが出来る。すなわち、現在の顎位
を損なうことなく、目的とする治療に必要な如何なる顎
位にも、修正・再設定することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す顎位調節性咬合器の
説明図である。
【図2】上記咬合器の概略図である。
【図3】従来の咬合器の下顎フレームを示す説明図であ
り、図3(a) は斜視図、図3(b) は側断面図である。
【図4】本実施形態に係る咬合器の下顎フレームを示す
説明図である。
【図5】別の実施形態に係る咬合器の下顎フレームを示
す説明図であり、図5(a) は斜視図、図5(b) は側断面
図である。
【図6】別の実施形態に係る咬合器の下顎フレームを示
す説明図であり、図6(a) は斜視図、図6(b) は側断面
図である。
【図7】上記咬合器の下顎フレームの断面図であり、図
7(a) は固定状態、図7(b) は半固定状態、図7(c) は
自由状態を示す説明図である。
【図8】別の実施形態に係る咬合器の下顎フレームを示
す説明図である。
【図9】別の実施形態に係る咬合器の後方支柱を示す説
明図である。
【図10】別の実施形態に係る咬合器の顆頭球を示す説
明図である。
【図11】別の実施形態に係る咬合器の下顎フレームを
示す説明図である。
【図12】上記下顎フレームの断面図である。
【図13】上記下顎フレームに用いられるアダプタの種
類を示す説明図である。
【図14】下顎と頭蓋との関係を示す側面図である。
【図15】第3の発明の概要を示す説明図である。
【図16】第3の発明の一部を示す説明図である。
【符号の説明】
1 顎位調節性咬合器 2 下顎模型 3 平面 4 下顎フレーム 5 後方支柱 6 顆頭球 7 上顎模型 8 上顎フレーム 9 コンダイルボックス 10 前方支柱 14、17、20、27、35 スケール 22、23、24、25、26 切換機構

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下顎模型が取り付けられる平面を有する
    下顎フレームと、下顎フレームの後部左右に立設された
    後方支柱と、各後方支柱の上端部にそれぞれ設けられた
    顆頭球と、上顎模型が取り付けられる上顎フレームと、
    上顎フレームの後部左右に設けられたコンダイルボック
    スと、上顎フレームの前部に下方に突出させて設けられ
    た前方支柱とを備え、左右の顆頭球にそれぞれ左右のコ
    ンダイルボックスを載せ、前方支柱の下端部を下顎フレ
    ームに当接させた咬合器において、下顎模型を下顎フレ
    ームの平面上に移動自在に設け、左右の顆頭球を各後方
    支柱にそれぞれ昇降自在に設け、前方支柱を上顎フレー
    ムに下方への突出長を調節自在に設け、左右のコンダイ
    ルボックスを上顎フレームに互いに近接離間自在に設け
    たことを特徴とする顎位調節性咬合器。
  2. 【請求項2】 下顎模型が取り付けられる平面を有する
    下顎フレームと、下顎フレームの後部左右に立設された
    後方支柱と、各後方支柱の上端部にそれぞれ設けられた
    顆頭球と、上顎模型が取り付けられる上顎フレームと、
    上顎フレームの後部左右に設けられたコンダイルボック
    スと、上顎フレームの前部に下方に突出させて設けられ
    た前方支柱とを備え、左右の顆頭球にそれぞれ左右のコ
    ンダイルボックスを載せ、前方支柱の下端部を下顎フレ
    ームに当接させた咬合器において、下顎模型を下顎フレ
    ームの平面上に移動自在に設け、左右の顆頭球を各後方
    支柱にそれぞれ昇降自在に設け、前方支柱を上顎フレー
    ムに下方への突出長を調節自在に設け、左右の顆頭球を
    後方支柱に互いに近接離間自在に設けたことを特徴とす
    る顎位調節性咬合器。
  3. 【請求項3】 上記下顎フレームの平面上を移動する下
    顎模型と、上記各後方支柱に対してそれぞれ昇降する左
    右の顆頭球と、上記上顎フレームから下方へ自在に突出
    する前方支柱と、上記上顎フレームに対して互いに近接
    離間する左右のコンダイルボックスとを、それぞれ原初
    の位置に戻すためのスケールを備えた請求項1記載の顎
    位調節性咬合器。
  4. 【請求項4】 上記下顎フレームの平面上を移動する下
    顎模型と、上記各後方支柱に対してそれぞれ昇降する左
    右の顆頭球と、上記上顎フレームから下方へ自在に突出
    する前方支柱と、上記後方支柱に対して互いに近接離間
    する左右の顆頭球とを、それぞれ原初の位置に戻すため
    のスケールを備えた請求項2記載の顎位調節性咬合器。
  5. 【請求項5】 上記下顎フレームと下顎模型との間に、
    下顎模型を下顎フレームに固定する第1ポジションと、
    下顎模型を下顎フレームに前後移動自在に保持する第2
    ポジションと、下顎模型を下顎フレームに前後左右回転
    移動自在に保持する第3ポジションとを切換える切換機
    構を設けた請求項1乃至4記載の顎位調節性咬合器。
  6. 【請求項6】 下顎模型を固着した下顎マウンティング
    プレートと下顎フレームとの間に、介在アダプタと介在
    マウンティングプレートとを介在させ、介在アダプタを
    上記下顎マウンティングプレートに相対移動可能に接続
    し、介在マウンティングプレートを上記下顎フレームに
    相対移動可能に接続し、介在アダプタと介在マウンティ
    ングプレートとを石膏等を介して転接したことを特徴と
    する顎位調節性咬合器。
  7. 【請求項7】 上記下顎模型を固着した下顎マウンティ
    ングプレートと上記下顎フレームとの間に、介在アダプ
    タと介在マウンティングプレートとを介在させ、介在ア
    ダプタを上記下顎マウンティングプレートに相対移動可
    能に接続し、介在マウンティングプレートを上記下顎フ
    レームに相対移動可能に接続し、介在アダプタと介在マ
    ウンティングプレートとを石膏等を介して転接したこと
    を特徴とする請求項1乃至5記載の顎位調節性咬合器。
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