JP2000208798A - 薄膜構成体の加工方法 - Google Patents

薄膜構成体の加工方法

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JP2000208798A
JP2000208798A JP11006814A JP681499A JP2000208798A JP 2000208798 A JP2000208798 A JP 2000208798A JP 11006814 A JP11006814 A JP 11006814A JP 681499 A JP681499 A JP 681499A JP 2000208798 A JP2000208798 A JP 2000208798A
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laser
processing
thin film
oscillators
optical system
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JP11006814A
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Takayuki Suzuki
孝之 鈴木
Masataka Kondo
正隆 近藤
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザのパルス周波数で制限されていた薄膜
積層体のレーザ加工の速度を飛躍的に向上させ、実質的
な加工速度の限界を加工点の走査速度にかえること。 【解決手段】 前記レーザパルスの照射元が複数の同型
式レーザ発振器と該レーザ発振器からのレーザ光線を略
同一の加工点に集光する光学系で構成され、前記複数の
同型式レーザ発振器のQスイッチの動作が同期して動作
し、パルス発生のタイミングを相互に調整できるように
する。特に薄膜太陽電池の加工に有効な発明である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に構成され
た薄膜構成体のレーザ加工方法、特に加工速度を高速化
するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】産業界では、レーザを用いた加工方法が
広く一般的に普及しており、材料の切断、溶接、表面の
改質、さらには基板表面の材料の除去がこの方法で行わ
れている。基板表面の材料の除去するには、材料が吸収
する波長のレーザ光をその表面に直接あるいは透明な基
板や透明な膜を介して照射する。その光線エネルギーは
材料によって吸収され熱に変わることにより、材料の熱
変化あるいは蒸発を誘発して材料の除去が行われる。
【0003】透明基板を用いる場合においては、たとえ
ば特開昭61−14727に開示されているように基板
側の膜にレーザ光を照射して蒸発、または剥離を発生さ
せて、その上にある膜を同時に除去する方法も行われて
いる。
【0004】これらの技術は、大面積の基板に精密な加
工が成される分野に特に有効であり、プラズマディスプ
レー(PDP)、薄膜太陽電池等のパターニングが実際
に活用されている。本発明が特に意図する応用分野は後
者の薄膜太陽電池である。
【0005】この方式の太陽電池では、既に特開昭57
−12568などで開示されているようにレーザパター
ニング技術により短冊形状の薄膜太陽電池素子を複数直
列接続するように構成する集積技術が用いられている。
【0006】集積構造では、透明基板上の透明電極を等
間隔に施された第1の分離線によって互いに隔てられた
複数個の短冊状の透明電極細条を形成し、光によって起
電力を発生する半導体層を形成した後に、第1の分離線
から近接した部分に施された第1の分離線と概略同じ間
隔の第2の分離線によって互いに隔てられた半導体層細
条を形成し、裏面電極層を形成した後に第2の分離線か
ら近接した部分に第1の分離線と反対側に施された第1
の分離線と等間隔に施された第3の分離線によって互い
に隔てられた裏面電極細条からなり、隣同志の素子の透
明電極細条と裏面電極細条とは第2の分離線の部分で接
続され、その結果多数の素子が直列接続された構造にな
っている。
【0007】この集積構造もしくは第3の分離線で裏面
電極層と半導体層を分離した集積構造は、昭和55年よ
り広く用いられている。また、発電領域である直列接続
された短冊状太陽電池素子の並びの両端には発生した電
力を取り出す為の電極領域が形成されている。発電領域
及び電極領域が透明絶縁基板の全体にわたることは通常
はなく、モジュールに組み込む場合にフレームに隠れる
部分や半導体や裏面電極を製膜する装置の基板支持枠に
隠れて製膜されない部分があるために、基板周辺の5m
m〜10mm前後の部分は周辺領域となっている。
【0008】透明電極には、以前はITO(酸化インジ
ウムと酸化スズの混ざったもの)が蒸着法で製膜された
ものが用いられていたが、最近熱CVDで形成されたS
nO2(酸化スズ)のテクスチャー膜が広く用いられて
いる。熱CVD膜の場合はマスク等によって製膜部分を
限定することが困難であり、製膜領域は基板全面にわた
る。
【0009】その結果として前記周辺領域には導電体が
存在し、周辺領域と発電領域及び電極領域を絶縁分離す
る必要が生じている。その方法としては、透明電極を発
電領域及び電極領域の周囲において部分的に除く絶縁分
離ラインによって、周辺領域と絶縁分離されている。絶
縁分離ラインの幅は、素子面を樹脂にて封止した時に絶
縁分離ラインに必要な絶縁耐圧1500Vが得られるこ
とが重要であり、その為に100μm以上を設定してい
る。
【0010】レーザ加工にて、この幅を得る方法として
は、特開平8−83919に開示されている様に、複数
のレーザスクライブ線を書くことによって作成されてい
る。
【0011】この様に形成された薄膜太陽電池に、EV
A等の充填樹脂のシート並びにテドラーなどのフッ素系
の樹脂シートを重ねて真空ラミネート法で封止し、アル
ミフレームと端子箱を設置して薄膜太陽電池モジュール
を作成する。
【0012】以上の様にレーザ加工法はパターニングに
極めて有効な技術であり、既に多数の発明がなされ技術
が開示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この加工法
の大きな問題点は、基板上に集光点を走査してなされ
る、いわゆる点書きの一筆書きの加工の為に、速度を上
げるのが困難なことである。
【0014】レーザ発振器は、通常の場合、連続発振が
可能であるが、材料加工をする為の高エネルギーの集光
点を得るためには、レーザ媒体にエネルギーを蓄えて、
Qスイッチを用いて充分貯まった時点で光を発生するジ
ャイアントパルスレーザ方式が用いられている。また、
エキシマレーザの様に短時間にしかレーザ発振媒体が存
在せず本質的にパルス発振しかできないレーザが存在
し、この分野の加工のレーザではパルスレーザが用いら
れると考えるのが通常である。
【0015】一方、走査はレーザ光学系と基板を相対的
に移動することによって行われる。近年の機械工学の進
歩により、その速度は100cm/秒程度にまで高速化
することが可能である。ところが、レーザのQスイッチ
周波数は有限であり、単発的なレーザの集光点(スポッ
ト)を続けて線を描く為には、スポットサイズの周波数
倍より少し遅い速度で走査しなければならず、これが加
工速度の限界となっていた。たとえば、一般的に販売さ
れているネオジウムYAGレーザ発振器でガラス上の酸
化錫膜を加工する場合、2Wで10kHzのものを用い
て、ビームスポット50μmで加工する条件があるが、
この場合、加工速度の限界は50μm×10000で5
0cm/秒、実際はスポットの重なりの関係から40c
m/秒が限界である。これを更に高速にするためのは周
波数を上げる必要があるが、スポット当たりのエネルギ
ーを維持するする必要も同時にあり、例えば倍の速度に
するとして4Wで20kHzのレーザがあればよいので
あるが、現実にはそのようなレーザ発振器を作るのは極
めて困難である。YVO2の様に100kHz程度の高
いQスイッチ周波数で発振可能なレーザがあるが残念な
がらパワーが一桁低く実用上問題があった。
【0016】ところで、50cm/秒という速度は一見
充分だと思われるが、例えば1m角の太陽電池モジュー
ルを作る場合、太陽電池素子の幅を10mmとしてもレ
ーザの走査距離は100m以上に及び、単純に計算した
だけでも200秒、現実には5分程度の加工時間が必要
である。これでは、大量生産をするうえで問題となる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】この様な、問題に対し
て、同時に複数のレーザビームを基板に照射して加工す
る方法が提案されたがレーザの相対的位置の精度確保の
問題と、加工する一方向にしか加工速度を確保できない
等の問題から、ビーム走査速度を上げることが可能な高
いQスイッチ周波数でもパワーの確保が可能なレーザ発
振器の開発が急務となっていた。
【0018】
【課題を解決するための手段】このような課題は本発明
によれば、レーザ発振器を複数発振させ、そのレーザ発
振器からのレーザ光線を略同一の加工点に集光する光学
系を用いて集光するとともに前記複数のレーザ発振器の
Qスイッチを同期させてパルス発生のタイミングを相互
に調整できるようにすることで解決する。
【0019】
【発明の実施の形態】ここで用いるレーザ発振器は、Q
スイッチのタイミング機構を有している他は本質的には
市販されている従来のものと変わるものでない。また、
一部の商品には外部トリガーによりQスイッチよりレー
ザ光線の発生タイミングを調整できるものも存在する。
【0020】レーザ光線を略同一の加工点に集光する光
学系としては、ハーフミラーを用いたもの、可動式ミラ
ーを用いるものが用いられる。
【0021】また、Qスイッチの同期には外部トリガー
端子付きQスイッチにおいては、外部のパルス発生器を
利用してコントロールするなどの方法が採られる。
【0022】この装置の概略構成のブロックダイアグラ
ムの例を図1に示す。複数のレーザ発振器1a〜1cか
らの光線はコリメーターにより幅のある平行光線に変換
されて集光光学系2に入射し、この光学系の出射系から
は3つの光が同一の光軸に束ねられて出射する。この光
はアッティネータ、出射光学系4で所望の強度に調整さ
れ、加工光学系5に入射する、加工光学系ではレーザ光
線は所望の大きさに集光され材料の表面の加工点7に到
達する。基板と加工点は加工走査系6により相対的な位
置が移動してレーザ加工がなされる。この図では3つの
レーザビームがあたかも同時に一つの光線に束ねられる
様に見られるが、実際はタイミングをトリガー装置3ず
らしてレーザ光線が発生しているので現実にはどれか一
つのレーザが時間間隔をおいて光線を出射している状態
となる。
【0023】図2にその光線の発生のタイミングを示
す。1a’、1b’、1c’はレーザのパルスを示す。
たとえば1kHzのQスイッチでの動作を想定すると1
aのレーザのパルスの間隔は1msecである。これに
同期遅延をかけて333μsecだけずらして1bのレ
ーザの発振をするようにする。さらに1aから667μ
secだけずらして1cのレーザを発振するよにする。
すると加工点7で得られるレーザの発振は333μse
cおきとなりこのレーザは実効的には3kHzで秒当た
りのパワーが3倍のレーザとなる。
【0024】この例では3台のレーザを同期する場合を
述べたが、本発明によれば2台でもn台でもよく、理論
的にはn台のレーザを用いると周波数がn倍、時間当た
りのパワーがn倍のレーザが実効的に得られることにな
る。
【0025】複数のレーザを一つの光速に収束する方法
としては、ハーフミラーを用いる方法もあるが、ミラー
がその周波数で動かすことが可能であれば通常のミラー
を用いるのが好ましい。一例として図3の様に回転する
90度のミラーで同期をかける方法を示した。この方法
では個別のレーザとミラーが正規の場所にある時に発信
する様に同期すればよい。
【0026】また、この様な、構成の他に収束後のレー
ザを分割して複数の加工点にレーザが照射される構成に
しても、本発明の効果はいかんなく発揮される。すなわ
ち、m個に分割することで本発明のレーザの台数nの効
果と加え、一台のレーザで一つのビームの加工の時と比
較して、理論的にはn×m倍の速度で加工することが可
能になる。
【0027】また、以上の説明では、レーザの種類をネ
オジウムYAGレーザで説明してきたがむろんこれらに
限定されるものではない。ネオジウムYAGレーザの第
2高調波、第3高調波、エキシマレーザはもとより、Y
VO2レーザなども好適に用いられる。
【0028】本発明の別の効果として、同時に発振させ
ることで、周波数を高くすることは可能であるが、発振
強度が得られないレーザでも台数に応じてパワーを稼ぐ
ことが可能である。先述のYVO2などの場合は特に有
効である。この場合は同じ光軸に収束するときにハーフ
ミラーが必要になる。
【0029】また、例えば複数台の出力が異なるレーザ
を用いるときは、出力の高い方のレーザの周波数を上げ
て同期をとることでレーザの能力を無駄なく生かすこと
も可能である。
【0030】光軸を同一にすることが困難である場合は
複数台のレーザの加工点をずらすことで充分な強度でか
つ一つのパルスで加工面積が広いビームを実効的に得る
ことが可能である。この場合はスポットサイズを所望の
方向のみに大きくしたことになり、やはり加工速度を早
くすることが可能である。
【0031】一般的にはレーザの周波数が1〜20kH
z程度であるのに対して、レーザのパルスは200ns
と短く、20kHzの場合でも1パルスあたりの時間は
50μsecと長い、この場合デューティー比は250
倍であり、この発明での実効的周波数の限界は発振器の
台数で実質的に制限されるとみてよい、また、多くの場
合、加工点の大きさは小さい方がよく、加工の形状の問
題からTEM00で行うのが好ましい。これらの制限事項
は、本発明の要部ではなく、従来からの技術で述べられ
てきた要部であると言える。従って、本発明の方法では
それらの技術要件を採用することで更に好ましい結果が
得られることは言うまでもない。
【0032】また、図4に同一の速度で加工した場合と
本発明の加工の形態の比較を示す。従来法の場合は図4
(a)の様に点線上にしか加工できないでいるのが、図
4(b)の様に複数のスポットがつながって直線上に加
工できる。
【0033】
【実施例】次に、本発明の実施例を同一の形式のレーザ
発振器を複数用いてガラス上に構成された薄膜太陽電池
という特定の応用について詳細に述べる。
【0034】(実施例1)図5は本発明により薄膜太陽
電池のパターニングを行う際の工程の概略断面図を示
す。
【0035】図5(a)においては、2mmの厚さのガ
ラス基板9上に熱CVD法などの公知の方法で薄い導電
性酸化物からなる透明電極、例えば酸化亜鉛またはフッ
素をドーピングした酸化錫からなる1μmの厚さの膜が
析出されている。全面に設けられた電極膜はNd:YA
Gレーザの直接照射によりストライプ上の個別電極10
に分割される。酸化錫の蒸発温度は非常に高いためレー
ザパルスの強度が要求されることとからビームスポット
を50μmに絞ってエネルギー強度を増加させ、Qスイ
ッチ周波数10kHz、レーザパワー4Wのレーザを3
台用いて加工することで、100cm/secの速度で
加工することができた。
【0036】図5(b)においてはストライプ状電極1
0上に光電変換半導体膜11、例えば約0.5μmのア
モルファスシリコンが析出される。これはシランガスを
主な原料ガスとしたRFグロー放電析出プロセスにより
行われ、ドーピングガスとしてジボランおよびホスフィ
ンを混合することにより半導体膜11内にp−i−n接
合が形成される。
【0037】ストライプ状電極10により規定された個
別の薄膜太陽電池素子を後で直列接続するために、光電
変換膜はストライプ状電極を加工した線に隣接した位置
で除去される。このときは、半導体膜11の吸収が大き
い領域の波長を有するグリーンのNd:YAGレーザの
第2高調波が好適に用いられる。このレーザをガラス基
板と透明電極を通してビームスポット100μmに収束
して照射した。この場合、除去される部分12は直線の
必要はなく透明電極と半導体の界面で発生した熱により
半導体ははじけ飛ぶ、この場合、レーザパルスの長さは
200ns以下の短いパルスにすると急峻な温度分布が
生じてはじけ飛ぶことが可能である。発明者らの解析に
より、この半導体の加工方法の要点として離散した点状
の加工でも充分であるが、後に付ける金属の応力により
加工点の周辺の膜が剥がれる事故が起こらないために、
加工点の周辺の半導体が強固に透明電極に付着している
必要があることが判った。そのためには、ビームのエネ
ルギー形状が急峻に立ち上がったものである必要があ
り、TEM00を用いて100μmに集光することがほぼ
適当であることが判明した。
【0038】この加工においては先述の様にスポットが
離散していても問題ないためQスイッチ周波数10kH
z、レーザパワー2Wのレーザを1台用いるだけで10
0cm/secの速度で加工することができた。
【0039】ここで用いた装置では、レーザの光学系を
固定した状態にしておき、XYの方向に基板を移動する
加工テーブルを用いた。加工テーブルは精度を持たせる
ために、ボールネジを用い、位置の検出にはガラススケ
ールを用いて測定し、位置とボールネジのモーターには
クローズドループの帰還制御をかけている。
【0040】図5(c)はこの方法を用いて加工した状
態を示している。
【0041】図5(d)では、この状態に裏面電極を構
成し、最初の透明電極の加工線から、半導体を除去した
点線、さらにそれと離して裏面電極を除去して完成した
薄膜太陽電池を示す。裏面電極としては約0.1μmの
ZnOと0.2μmのAlを積層して反射率を増大させ
て半導体内部での光閉じこめ効果を得る構成とした。こ
のときの加工は、レーザの単一のパルスの条件は、半導
体の加工とほぼ同じであるが、裏面電極の除去部分は連
続した線である必要があるため、加工点のビームスポッ
トを100μmとし、Qスイッチ周波数10kHz、レ
ーザパワー2Wのレーザを2台用いて100cm/se
cの速度で加工することができた。
【0042】このようにして直列接続のパターニングを
従来の技術では実現不可能な100cm/秒で実現する
ことができた。
【0043】従来の装置では、40cm/秒が限界であ
り、装置の台数を増やして対応するしか方法がない。
【0044】
【発明の効果】以上の様に、本発明によれば、従来の方
法で不可能であった薄膜積層体のレーザ加工の速度を理
論上は集光点の走査系の機械的速度の限界まで高速化す
ることが可能になった。これにより、装置の台数を減ら
すことが可能になりコストを著しく低減することができ
るばかりでなく、運転の際のメンテナンスの手間、工場
の面積の低減が実現した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により薄膜積層体をレーザ加工するため
の装置のブロックダイアグラム
【図2】本発明により薄膜積層体をレーザ加工するため
の装置の複数のレーザ発振器の同期のタイミングの説明
【図3】本発明により薄膜積層体をレーザ加工するため
の装置の複数のレーザ発振器からのレーザ光線を一つに
収束する装置要部の模式図
【図4】本発明により薄膜積層体をレーザ加工するため
の装置と、同じQスイッチ周波数で運転した従来装置の
加工部分の形状の比較
【図5】本発明により薄膜太陽電池を加工する場合の加
工工程図
【符号の説明】
1a、1b、1c 複数のレーザ発振器 2 コリメータ、収束光学系 3 Qスイッチトリガー系 4 アッティネーター、出射光学系 5 加工光学系 6 加工走査機構 7 集光加工点 8 回転ミラー 9 ガラス基板 10 透明電極ストライプ状電極 11 光電変換半導体膜 12 半導体膜加工部分 13 裏面電極ストライプ状電極
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月27日(1999.12.
27)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】複数のレーザを一つの光束に収束する方法
としてはハーフミラーを用いる方法もあるが、ミラーが
その周波数で動かすことが可能であれば通常のミフーを
用いるのが好ましい。一例として図3の様に回転する9
0度のミラーで同期をかける方法を示した。この方法で
は個別のレーザとミラーが正規の場所にある時に発信す
る様に同期すればよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】図5(a)においては、2mmの厚さのガ
ラス基板9上に熱CVD法などの公知の方法で薄い導電
性酸化物からなる透明電極、例えば酸化亜鉛またはフッ
素をドーピングした酸化錫からなる1μmの厚さの膜が
析出されている。全面に設けられた電極膜はNd:YA
Gレーザの直接照射によりストライプ状の個別電極10
に分割される。酸化錫の蒸発温度は非常に高いためレー
ザパルスの強度が要求されることとからビームスポット
を50μmに絞ってエネルギー強度を増加させ、Qスイ
ツチ周波数10kHz、レーザパワー4Wのレーザを3
台用いて加工することで、100cm/secの速度で
加工することができた。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された薄膜構成体を、波長
    が薄膜の吸収範囲内にあるレーザパルスを照射して、一
    部または全部の薄膜層を他の薄膜層からあるいは基板か
    ら切り離す薄膜構成体の加工方法において、前記レーザ
    パルスの照射元が複数のレーザ発振器と該レーザ発振器
    からのレーザ光線を略同一の加工点に集光する光学系で
    構成され、前記複数のレーザ発振器のQスイッチの動作
    が同期して動作し、パルス発生のタイミングを相互に調
    整できることを特徴とする薄膜構成体のレーザ加工方
    法。
  2. 【請求項2】 前記複数のレーザ発振器のQスイッチの
    周波数が同一であることを特徴とする請求項1記載の薄
    膜構成体のレーザ加工方法。
  3. 【請求項3】 前記複数のレーザ発振器のQスイッチの
    周波数が整数倍で異なることを特徴とする請求項1記載
    の薄膜構成体のレーザ加工方法。
  4. 【請求項4】 前記複数のレーザ発振器のパルス発生タ
    イミングが同時であることを特徴とする請求項1、2記
    載の薄膜構成体のレーザ加工方法。
  5. 【請求項5】 前記複数のレーザ発振器のパルス発生タ
    イミングがレーザパルス周波数で規定される発生間隔を
    レーザ発振器の台数で等分割したタイミングで発生する
    様に調整されていることを特徴とする請求項1、2記載
    の薄膜構成体のレーザ加工方法。
  6. 【請求項6】 前記略同一の加工点が加工の進行方向に
    ずれていることを特徴とする請求項1、2記載の薄膜構
    成体のレーザ加工方法。
  7. 【請求項7】 レーザは200ns以下のパルス長を有
    することを特徴とする請求項1〜6記載の薄膜構成体の
    レーザ加工方法。
  8. 【請求項8】 レーザパルス周波数が1〜100kHz
    であることを特徴とする請求項1〜7記載の薄膜構成体
    のレーザ加工方法。
  9. 【請求項9】 レーザのTEM00が使用されることを特
    徴とする請求項1〜8記載の薄膜構成体のレーザ加工方
    法。
  10. 【請求項10】 透明基板を有する薄膜太陽電池のパタ
    ーニングに使用されることを特徴とする請求項1〜9記
    載の薄膜構成体のレーザ加工方法。
  11. 【請求項11】 不透明基板を有する薄膜太陽電池のパ
    ターニングに使用されることを特徴とする請求項1〜9
    記載の薄膜構成体のレーザ加工方法。
  12. 【請求項12】 前記複数のレーザ発振器が同一の形式
    のれーざ発振器であることを特徴とする請求項1〜11
    記載の薄膜構成体のレーザ加工方法。
JP11006814A 1999-01-13 1999-01-13 薄膜構成体の加工方法 Pending JP2000208798A (ja)

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