JP2000207390A - ベクトル処理装置及び最大ベクトル長制御方法 - Google Patents

ベクトル処理装置及び最大ベクトル長制御方法

Info

Publication number
JP2000207390A
JP2000207390A JP11004925A JP492599A JP2000207390A JP 2000207390 A JP2000207390 A JP 2000207390A JP 11004925 A JP11004925 A JP 11004925A JP 492599 A JP492599 A JP 492599A JP 2000207390 A JP2000207390 A JP 2000207390A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vector
processor
register
maximum
vector length
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11004925A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3278624B2 (ja
Inventor
Morohito Nakagome
師人 中込
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Computertechno Ltd
Original Assignee
NEC Computertechno Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Computertechno Ltd filed Critical NEC Computertechno Ltd
Priority to JP00492599A priority Critical patent/JP3278624B2/ja
Publication of JP2000207390A publication Critical patent/JP2000207390A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3278624B2 publication Critical patent/JP3278624B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Advance Control (AREA)
  • Hardware Redundancy (AREA)
  • Multi Processors (AREA)
  • Complex Calculations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、故障を起こしたプロセッサを全て
切り捨てることなく、障害を起こしたプロセッサ内でま
だ使用可能なレジスタのみを使用することで、縮退運転
を回避すると伴に、残された資源を有効活用し、性能低
下を極力抑えた状態でシステムを運用し続けることがで
きるベクトル処理装置及び最大ベクトル長制御方法を提
供することを課題とする。 【解決手段】 最大ベクトル長及びベクトルレジスタ使
用開始レジスタ番号を記憶する手段と、ベクトルレジス
タが故障した際に故障の発生した個所の情報を出力する
手段と、故障個所情報に基づいて最適な構成を選択して
故障を検出したベクトルレジスタを除くベクトルレジス
タのみを使用するように、最大ベクトル長を記憶する手
段に記憶されている最大ベクトル長MVLの値を書き換
える命令及び/またはベクトルレジスタ使用開始レジス
タ番号を書き換える命令を用いて、最大ベクトル長MV
L及び使用ベクトルレジスタ開始位置を設定する手段を
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、故障を起こしたプ
ロセッサを全て切り捨てることなく縮退運転を回避する
とともに、残された資源を有効活用して性能低下を極力
抑えた状態でシステムを運用し続けることができるベク
トル処理装置及び最大ベクトル長制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ベクトル処理装置においては、固
定長のベクトルレジスタを複数個備え、ベクトルレジス
タ中のベクトルレジスタを対象として、ベクトル演算を
実行している。前記固定長は、一つのベクトルレジスタ
が保持する最大のベクトル長(最大ベクトル長MVL)
である。
【0003】ベクトル演算にあっては、ベクトル演算を
実行する前に、ベクトル演算において実行すべき演算数
(ベクトル要素数)を保持するベクトル長レジスタと呼
ばれる記憶手段に、予め実行すべきベクトル要素数が命
令で設定された後にベクトル演算が実行される。ベクト
ル演算ユニットでは、ベクトル長レジスタに設定された
回数だけの命令で指定された演算が、ベクトルレジスタ
から次々に読み出したベクトル要素に対して実行され、
演算結果がベクトルレジスタまたは主記憶装置に順次格
納される。このときFORTRAN等で書かれた元々の
ベクトル演算を実行すべきループのループ長Nが、最大
ベクトル長MVLを越えている場合には、このループを
複数回に分割して、1回のベクトル演算が最大ベクトル
長MVLを越えないように制限して、複数回、このベク
トル演算が実行される。その結果、ループ長N>最大ベ
クトル長MVLの関係を満たすループのベクトル化が行
われている。すなわち、ループ長N≦最大ベクトル長M
VLならば、ループ長Nがベクトル長レジスタにセット
されてベクトル演算が実行される。ループ長N>最大ベ
クトル長MVLならば、ループを{(N−1)/MVL
+1}個に分割し、(N−1)/MVLの余りに1を加
えた値が、まずベクトル長レジスタにセットされて第1
回目のベクトル演算が実行される。次は、最大ベクトル
長MVLがベクトル長レジスタにセットされて、残りの
{(N−1)/MVL}回のベクトル演算が実行され
る。ここで、{x}はxを越えない最大の整数を意味す
る。このようにして、ループ長N>最大ベクトル長MV
Lなるループは、最大ベクトル長MVLを固定長とする
ベクトルレジスタを持つベクトル処理装置においてもベ
クトル化できる。
【0004】このとき、従来技術のベクトル処理装置で
は、ベクトルレジスタの最大長がオブジェクトプログラ
ム中に定数として設定されていたり、特開昭61−23
275号公報に記載のもののように、最大ベクトル長M
VLを、ジャンパスイッチや保守・サービス用のサービ
スプロセッサからハードウェア的に設定していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術のベクトル処理装置では、複数台あるプロセッサのあ
るベクトルレジスタの内の1個のレジスタにのみ障害が
発生した場合、障害が発生したレジスタを含むプロセッ
サを丸ごと切り離す縮退運転をしていた。また、このよ
うな縮退運転に移行する際に、縮退運転をするための情
報を、ジャンパスイッチや保守・サービス用のサービス
プロセッサからハードウェア的に設定していたため、設
定変更のために一度システムを停止する必要があるとい
う問題点があった。また、プロセッサを丸ごと切り離す
ため、縮退運転時の性能低下が著しいという問題点があ
った。本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、故障を起こしたプロセッ
サを全て切り捨てることなく、故障を起こしたプロセッ
サ内でまだ使用可能なレジスタのみを使用することで、
縮退運転を回避するとともに、残された資源を有効活用
し、性能低下を極力抑えた状態でシステムを運用し続け
ることができるベクトル処理装置及び最大ベクトル長制
御方法を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の要旨は、故障を起こしたプロセッサを全て切り捨てる
ことなく縮退運転を回避するとともに、残された資源を
有効活用して性能低下を極力抑えた状態でシステムを運
用し続けることができるベクトル処理装置であって、ベ
クトルレジスタの保持できる最大ベクトル長を記憶する
手段と、有効なベクトルレジスタの始点の情報であるベ
クトルレジスタ使用開始レジスタ番号を記憶する手段
と、ベクトルレジスタが故障した際に当該故障の発生し
た個所を検出して生成した故障個所情報を出力する手段
と、前記故障個所情報に基づいて最適な構成を選択して
前記故障を検出したベクトルレジスタを除くベクトルレ
ジスタのみを使用するように、前記最大ベクトル長を記
憶する手段に記憶されている最大ベクトル長の値を書き
換える命令及び/または前記ベクトルレジスタ使用開始
レジスタ番号を書き換える命令を用いて、前記最大ベク
トル長及び/または使用ベクトルレジスタ開始位置を設
定する手段とを有することを特徴とするベクトル処理装
置に存する。また本発明の請求項2に記載の要旨は、各
プロセッサに設定されている最大ベクトル長を認識する
手段と、当該認識した最大ベクトル長に応じてベクトル
レジスタの使用数を制限する手段とを有することを特徴
とする請求項1に記載のベクトル処理装置に存する。ま
た本発明の請求項3に記載の要旨は、プロセッサの構成
を検出して当該検出したプロセッサ構成にかかる情報を
生成・出力する手段と、前記プロセッサ構成情報に基づ
いてプロセッサ内のベクトルレジスタの数を検出すると
ともに、当該検出したベクトルレジスタの数の少ないプ
ロセッサに対して、実行ベクトル長の短いプロセスを優
先的に割り当てる処理を実行する手段とを有することを
特徴とする請求項1または2に記載のベクトル処理装置
に存する。また本発明の請求項4に記載の要旨は、プロ
セッサの構成を検出して当該検出したプロセッサ構成に
かかる情報を生成・出力する手段と、前記プロセッサ構
成情報に基づいてプロセッサ内のベクトルレジスタの数
を検出するとともに、当該プロセッサに対して検出した
ベクトルレジスタの数に応じた実行ベクトル長を備えた
プロセスを、当該プロセッサに対して優先的に割り当て
る処理をソフトウェア上で実行する手段とを有すること
を特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のベ
クトル処理装置に存する。また本発明の請求項5に記載
の要旨は、故障を起こしたプロセッサを全て切り捨てる
ことなく縮退運転を回避するとともに、残された資源を
有効活用して性能低下を極力抑えた状態でシステムを運
用し続けることができる最大ベクトル長制御方法であっ
て、ベクトルレジスタの保持できる最大ベクトル長を記
憶する工程と、有効なベクトルレジスタの始点の情報で
あるベクトルレジスタ使用開始レジスタ番号を記憶する
工程と、ベクトルレジスタが故障した際に当該故障の発
生した個所を検出して生成した故障個所情報を出力する
工程と、前記故障個所情報に基づいて最適な構成を選択
して前記故障を検出したベクトルレジスタを除くベクト
ルレジスタのみを使用するように、前記最大ベクトル長
を記憶する工程に記憶されている最大ベクトル長の値を
書き換える命令及び/または前記ベクトルレジスタ使用
開始レジスタ番号を書き換える命令を用いて、前記最大
ベクトル長及び/または使用ベクトルレジスタ開始位置
を設定する工程とを有することを特徴とする最大ベクト
ル長制御方法に存する。また本発明の請求項6に記載の
要旨は、各プロセッサに設定されている最大ベクトル長
を認識する工程と、当該認識した最大ベクトル長に応じ
てベクトルレジスタの使用数を制限する工程とを有する
ことを特徴とする請求項5に記載の最大ベクトル長制御
方法に存する。また本発明の請求項7に記載の要旨は、
プロセッサの構成を検出して当該検出したプロセッサ構
成にかかる情報を生成・出力する工程と、前記プロセッ
サ構成情報に基づいてプロセッサ内のベクトルレジスタ
の数を検出するとともに、当該検出したベクトルレジス
タの数の少ないプロセッサに対して、実行ベクトル長の
短いプロセスを優先的に割り当てる処理を実行する工程
とを有することを特徴とする請求項5または6に記載の
最大ベクトル長制御方法に存する。また本発明の請求項
8に記載の要旨は、プロセッサの構成を検出して当該検
出したプロセッサ構成にかかる情報を生成・出力する工
程と、前記プロセッサ構成情報に基づいてプロセッサ内
のベクトルレジスタの数を検出するとともに、当該プロ
セッサに対して検出したベクトルレジスタの数に応じた
実行ベクトル長を備えたプロセスを、当該プロセッサに
対して優先的に割り当てる処理をソフトウェア上で実行
する工程とを有することを特徴とする請求項5乃至7の
いずれか一項に記載の最大ベクトル長制御方法に存す
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に示すベクトル処理装置の実
施形態の特徴は、ベクトルレジスタの保持できる最大ベ
クトル長MVL及びベクトルレジスタ使用開始レジスタ
番号を記憶する手段と、ベクトルレジスタが故障した際
にこの故障の発生した個所を検出して生成した故障個所
情報を出力する手段と、故障個所情報に基づいて最適な
構成を選択して故障を検出したベクトルレジスタを除く
ベクトルレジスタのみを使用するように、最大ベクトル
長MVLの値を書き換える命令及び/またはベクトルレ
ジスタ使用開始レジスタ番号を書き換える命令を用い
て、最大ベクトル長MVL及び使用ベクトルレジスタ開
始位置を設定する手段とを有する点にある。これによ
り、故障を起こしたプロセッサを全て切り捨てることな
く、故障を起こしたプロセッサ内でまだ使用可能なレジ
スタのみを使用することで、縮退運転を回避するととも
に、残された資源を有効活用し、性能低下を極力抑えた
状態でシステムを運用し続けることができる。以下、本
発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0008】図1は本発明にかかるベクトル処理装置及
び最大ベクトル長制御方法の一実施形態を説明するため
の機能ブロック図である。図1を参照すると、ベクトル
処理装置は、ベクトルレジスタ(図中でVと表記)1、
ベクトル長レジスタ(図中でVLと表記)2、演算ユニ
ット3、スカラレジスタ(図中でSと表記)4、主記憶
装置5、命令レジスタ6、選択回路9、デコーダ10、
ベクトルレジスタ制御回路12、障害検出回路14を備
えている。またベクトルレジスタ制御回路12は、最大
ベクトル長レジスタ(図中でMVRと表記)7、有効ベ
クトルレジスタ開始要素番号レジスタ(図中でSERと
表記)13を備えている。
【0009】本実施形態では、8個のベクトルレジスタ
1を備えており、各ベクトルレジスタ(V)1は0番地
から63番地までの順序付けられた64個のベクトル要
素を保持することができるので、最大ベクトル長MVL
は64となる。各ベクトルレジスタ(V)1は、演算ユ
ニット3を構成する加減算器、乗算器、あるいは論理演
算器などに接続されている。ベクトル長レジスタ2は、
演算ユニット3が実行すべきベクトル演算要素数を保持
するレジスタであり、演算ユニット3に接続されてい
る。ベクトル長レジスタ(VL)2は命令で内容を設定
することが可能であり、本実施形態ではスカラレジスタ
(図中でSと表記)4を通して内容が設定される。
【0010】本実施形態のベクトル処理装置では命令が
主記憶装置5から読み出され、命令レジスタ6に設定さ
れ、デコーダ10で解読される。この命令がベクトル演
算命令である場合、解読結果が適当な演算ユニット3に
送出される。演算ユニット3では、命令で指定されたベ
クトルレジスタ(V)1からのベクトル要素が順次読み
出され、指定された演算が実行されて、演算結果のベク
トル要素が次々とベクトルレジスタ(V)1に格納され
る。このとき実行されるベクトル演算数は、予めベクト
ル長レジスタ(VL)2に設定されている回数だけ実行
される。スカラ演算やアドレス計算に使用するスカラレ
ジスタ(S)4は16個用意されており、ベクトルレジ
スタ(V)1と同様に演算ユニット3に接続されてい
る。図1の最大ベクトル長レジスタ(図中でMVRと表
記)7はベクトルレジスタ(V)1の最大値を保持する
レジスタである。
【0011】主記憶装置5から命令レジスタ6に命令が
取り出され、この命令が選択回路9を経てスカラレジス
タ(S)4からベクトルレジスタ制御回路12内の最大
ベクトル長レジスタ(MVR)7への読み出し命令であ
る場合、この命令により指定されたスカラレジスタ
(S)4の内容がベクトルレジスタ制御回路12内の最
大ベクトル長レジスタ(MVR)7に送られ、最大ベク
トル長MVLが更新される。
【0012】また、有効ベクトルレジスタ開始要素番号
レジスタ(図中でSERと表記)13はベクトルレジス
タの使用可能要素番号の最初を保持するレジスタであ
り、図1において、主記憶装置5から命令レジスタ6に
命令が取り出され、この命令が選択回路9を経てスカラ
レジスタ(S)4からベクトルレジスタ制御回路12内
の有効ベクトルレジスタ開始要素番号レジスタ(SE
R)への読み出し命令であると、この読み出し命令より
指定されたスカラレジスタ(S)4の内容がベクトルレ
ジスタ制御回路12内の有効ベクトルレジスタ開始要素
番号レジスタ(SER)13に送られ、ベクトルレジス
タ(V)1の使用可能要素番号が更新される。
【0013】情報が各レジスタに設定されると、主記憶
装置5から順次命令を取り出された通常の命令が実行さ
れる。通常のベクトル命令が実行されると、主記憶装置
5からベクトルレジスタ(V)1へのデータの読み出
し、ベクトルレジスタ(V)1から主記憶装置5へのデ
ータの書き込み、ベクトルレジスタ(V)1から読み出
したデータを、演算ユニット3で演算処理してその結果
をベクトルレジスタ(V)1に書き込む処理等が実行さ
れる。障害検出回路14は、これらの処理の実行中にベ
クトルレジスタ(V)1からの読み出されるデータを常
時チェックし、障害を検出するとソフトウェアに対し、
割り込み処理を指示する。
【0014】次に、図1のベクトル処理装置及び最大ベ
クトル長制御方法の動作について、図2のフローチャー
トも参照して説明する。
【0015】本実施形態の最大ベクトル長制御方法のプ
ログラムが起動(ステップS1)されると、主記憶装置
5から命令が取り出されて命令レジスタ6にロードさ
れ、次にデコーダ10で命令が解読され、命令の内容に
見合った回路に実行指示が出される。続いて、最大ベク
トル長MVL及びベクトルレジスタ使用開始可能番号が
主記憶装置5からスカラレジスタ(S)4にロード(ス
テップS2)される。続いて、最大ベクトル長MVLの
変更命令が実行され、最大ベクトル長MVLがスカラレ
ジスタ(S)4からベクトルレジスタ制御回路12内の
最大ベクトル長レジスタ(MVR)7に設定(ステップ
S3)される。続いて、ベクトルレジスタの使用開始可
能番号の設定命令が実行され、使用開始可能番号がスカ
ラレジスタ(S)4からベクトルレジスタ制御回路12
内の有効ベクトルレジスタ開始要素番号レジスタ(SE
R)13に設定(ステップS4)される。続いて、処理
が必要なベクトル長が主記憶装置5からスカラレジスタ
(S)4にロードされる。このベクトル長は命令発行時
に、スカラレジスタ(S)4からベクトル長レジスタ
(VL)2にロード(ステップS5)され、処理要素数
が指定される。通常は、ベクトルレジスタ制御回路12
における最大ベクトル長レジスタ(MVR)7には最大
ベクトル長MVLである「64」が、ベクトルレジスタ
制御回路12内の有効ベクトルレジスタ開始要素番号レ
ジスタ(SER)13には先頭要素番号である「0」が
設定されている。
【0016】通常処理(ステップS6)で実行可能なベ
クトル命令の主なものとしては、例えば、主記憶装置5
からベクトルレジスタ(V)1にデータを読み出すロー
ド命令、ベクトルレジスタ(V)1のデータを使用し演
算ユニット3のいずれかの論理演算器(図1参照)を使
用して各種演算を行いその結果をベクトルレジスタ
(V)1に戻す演算命令、ベクトルレジスタ(V)1同
士でデータを移送する移送系命令、ベクトルレジスタ
(V)1から主記憶装置5へデータを書き込むストア命
令等があり、それらの命令を用いてベクトルレジスタ
(V)1から読み出したデータを、常時、障害検出回路
14でチェックしている(ステップS7)。複数のプロ
セッサを持つシステムにおいては、全てのプロセッサで
最大ベクトル長MVLと先頭要素番号に全て64と0が
設定されている。
【0017】以降の説明では、本実施形態のベクトル処
理装置が例えば4台のプロセッサで構成されているもの
とし、この4台のプロセッサの内のプロセッサ番号2の
レジスタ番号4の、要素番号5が故障した場合を説明す
る。障害検出回路14で障害が検出されると(ステップ
S7のYes)、ソフトウェアに対して割り込みが通知
(ステップS8)される。ソフトウェアは割り込みを受
け付けるとプログラムを停止させ処理情報を退避(ステ
ップS9)させ、割り込み情報に基づいてどのプロセッ
サのどのワードかを判断し、このプロセッサの最大ベク
トル長MVL及び使用開始要素番号を算出して主記憶装
置5に書き込む(ステップS10)。続いて、最大ベク
トル長MVL及び使用開始要素番号を主記憶装置5から
読み出してスカラレジスタ(S)4へ入力する(ステッ
プS11)。続いて、このときの最大ベクトル長MVL
をベクトルレジスタ制御回路12における最大ベクトル
長レジスタ(MVR)7に設定(ステップS12)する
命令を発行し、このときの使用開始要素番号をベクトル
レジスタ制御回路12内の有効ベクトルレジスタ開始要
素番号レジスタ(SER)13に設定(ステップS1
3)する命令を発行し、障害の発生したプログラムを再
起動(ステップS14)する。
【0018】本実施形態では、プロセッサ番号2、レジ
スタ番号4、要素番号5としているので、最大ベクトル
長MVL=32、使用開始要素番号=32を設定し、プ
ロセッサ番号2のプロセッサにデータを設定させる命令
を発行させる。これにより、プロセッサ番号2のベクト
ルレジスタの容量は半分になるが、障害を起こしている
要素番号5は使用しないため、引き続きプロセッサ2を
使用することができる。また、上記設定に従い、プロセ
ッサ2に対しては短ベクトル長のプログラムを割り付け
たり、プロセッサ2に対するプロセスの割り付けの比率
を下げることもできる。
【0019】以上説明したように、上記実施形態によれ
ば、第1に、最大ベクトル長MVLの設定を変更でき、
縮退した時の使用できるレジスタの指定を設定できるた
め、障害を起こした個所を含むレジスタを使用しないよ
うにできる結果、障害がベクトルレジスタに発生した場
合に、障害が発生したプロセッサを、プロセッサ単位に
縮退せずに、障害の発生したレジスタを含む半分のレジ
スタのみの縮退で運用することができるといった効果を
奏する。第2に、障害発生時に障害検出回路からソフト
ウェアに対して割り込みを発生させ、ソフトウェアから
設定を専用命令を2種類設けて専用命令により設定情報
を書き換えることにより、障害が発生したときにシステ
ムを停止することなく縮退運転に移行できるできるとい
った効果を奏する。第3に、障害発生時に縮退された情
報をソフトウェアに対して通知し、これに応じてソフト
ウェアは縮退されたプロセッサの情報に基づいて、縮退
プロセッサに割り付けるプログラムを制限する(すなわ
ち、比較的処理ベクトル長の短いプログラムのみ縮退プ
ロセッサに割り付ける)ことにより、性能の低下を最低
限に抑えることができる結果、障害が発生して縮退運転
状態になったときの性能低下を、最小限に抑えることが
できるといった効果を奏する。
【0020】なお、本発明が上記各実施形態に限定され
ず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は
適宜変更され得ることは明らかである。また上記構成部
材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、
本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にするこ
とができる。また、各図において、同一構成要素には同
一符号を付している。
【0021】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、以下に掲げる効果を奏する。第1の効果は、最大ベ
クトル長の設定を変更でき、縮退した時の使用できるレ
ジスタの指定を設定できるため、障害を起こした個所を
含むレジスタを使用しないようにできる結果、障害がベ
クトルレジスタに発生した場合に、障害が発生したプロ
セッサを、プロセッサ単位に縮退せずに、障害の発生し
たレジスタを含む半分のレジスタのみの縮退で運用する
ことができる点である。第2の効果は、障害発生時に障
害検出回路からソフトウェアに対して割り込みを発生さ
せ、ソフトウェアから設定を専用命令を2種類設けて専
用命令により設定情報を書き換えることにより、障害が
発生したときにシステムを停止することなく縮退運転に
移行できるできる点である。第3の効果は、障害発生時
に縮退された情報をソフトウェアに対して通知し、これ
に応じてソフトウェアは縮退されたプロセッサの情報に
基づいて、縮退プロセッサに割り付けるプログラムを制
限する(すなわち、比較的処理ベクトル長の短いプログ
ラムのみ縮退プロセッサに割り付ける)ことにより、性
能の低下を最低限に抑えることができる結果、障害が発
生して縮退運転状態になったときの性能低下を、最小限
に抑えることができる点である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるベクトル処理装置及び最大ベク
トル長制御方法の一実施形態を説明するための機能ブロ
ック図である。
【図2】図1のベクトル処理装置及び最大ベクトル長制
御方法の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1…ベクトルレジスタ(V) 2…ベクトル長レジスタ(VL) 3…演算ユニット 4…スカラレジスタ(S) 5…主記憶装置 6…命令レジスタ 7…最大ベクトル長レジスタ(MVR) 9…選択回路 10…デコーダ 12…ベクトルレジスタ制御回路 13…有効ベクトルレジスタ開始要素番号レジスタ(S
ER) 14…障害検出回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 故障を起こしたプロセッサを全て切り捨
    てることなく縮退運転を回避するとともに、残された資
    源を有効活用して性能低下を極力抑えた状態でシステム
    を運用し続けることができるベクトル処理装置であっ
    て、 ベクトルレジスタの保持できる最大ベクトル長を記憶す
    る手段と、 有効なベクトルレジスタの始点の情報であるベクトルレ
    ジスタ使用開始レジスタ番号を記憶する手段と、 ベクトルレジスタが故障した際に当該故障の発生した個
    所を検出して生成した故障個所情報を出力する手段と、 前記故障個所情報に基づいて最適な構成を選択して前記
    故障を検出したベクトルレジスタを除くベクトルレジス
    タのみを使用するように、前記最大ベクトル長を記憶す
    る手段に記憶されている最大ベクトル長の値を書き換え
    る命令及び/または前記ベクトルレジスタ使用開始レジ
    スタ番号を書き換える命令を用いて、前記最大ベクトル
    長及び/または使用ベクトルレジスタ開始位置を設定す
    る手段とを有することを特徴とするベクトル処理装置。
  2. 【請求項2】 各プロセッサに設定されている最大ベク
    トル長を認識する手段と、 当該認識した最大ベクトル長に応じてベクトルレジスタ
    の使用数を制限する手段とを有することを特徴とする請
    求項1に記載のベクトル処理装置。
  3. 【請求項3】 プロセッサの構成を検出して当該検出し
    たプロセッサ構成にかかる情報を生成・出力する手段
    と、 前記プロセッサ構成情報に基づいてプロセッサ内のベク
    トルレジスタの数を検出するとともに、当該検出したベ
    クトルレジスタの数の少ないプロセッサに対して、実行
    ベクトル長の短いプロセスを優先的に割り当てる処理を
    実行する手段とを有することを特徴とする請求項1また
    は2に記載のベクトル処理装置。
  4. 【請求項4】 プロセッサの構成を検出して当該検出し
    たプロセッサ構成にかかる情報を生成・出力する手段
    と、 前記プロセッサ構成情報に基づいてプロセッサ内のベク
    トルレジスタの数を検出するとともに、当該プロセッサ
    に対して検出したベクトルレジスタの数に応じた実行ベ
    クトル長を備えたプロセスを、当該プロセッサに対して
    優先的に割り当てる処理をソフトウェア上で実行する手
    段とを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    か一項に記載のベクトル処理装置。
  5. 【請求項5】 故障を起こしたプロセッサを全て切り捨
    てることなく縮退運転を回避するとともに、残された資
    源を有効活用して性能低下を極力抑えた状態でシステム
    を運用し続けることができる最大ベクトル長制御方法で
    あって、 ベクトルレジスタの保持できる最大ベクトル長を記憶す
    る工程と、 有効なベクトルレジスタの始点の情報であるベクトルレ
    ジスタ使用開始レジスタ番号を記憶する工程と、 ベクトルレジスタが故障した際に当該故障の発生した個
    所を検出して生成した故障個所情報を出力する工程と、 前記故障個所情報に基づいて最適な構成を選択して前記
    故障を検出したベクトルレジスタを除くベクトルレジス
    タのみを使用するように、前記最大ベクトル長を記憶す
    る工程に記憶されている最大ベクトル長の値を書き換え
    る命令及び/または前記ベクトルレジスタ使用開始レジ
    スタ番号を書き換える命令を用いて、前記最大ベクトル
    長及び/または使用ベクトルレジスタ開始位置を設定す
    る工程とを有することを特徴とする最大ベクトル長制御
    方法。
  6. 【請求項6】 各プロセッサに設定されている最大ベク
    トル長を認識する工程と、 当該認識した最大ベクトル長に応じてベクトルレジスタ
    の使用数を制限する工程とを有することを特徴とする請
    求項5に記載の最大ベクトル長制御方法。
  7. 【請求項7】 プロセッサの構成を検出して当該検出し
    たプロセッサ構成にかかる情報を生成・出力する工程
    と、 前記プロセッサ構成情報に基づいてプロセッサ内のベク
    トルレジスタの数を検出するとともに、当該検出したベ
    クトルレジスタの数の少ないプロセッサに対して、実行
    ベクトル長の短いプロセスを優先的に割り当てる処理を
    実行する工程とを有することを特徴とする請求項5また
    は6に記載の最大ベクトル長制御方法。
  8. 【請求項8】 プロセッサの構成を検出して当該検出し
    たプロセッサ構成にかかる情報を生成・出力する工程
    と、 前記プロセッサ構成情報に基づいてプロセッサ内のベク
    トルレジスタの数を検出するとともに、当該プロセッサ
    に対して検出したベクトルレジスタの数に応じた実行ベ
    クトル長を備えたプロセスを、当該プロセッサに対して
    優先的に割り当てる処理をソフトウェア上で実行する工
    程とを有することを特徴とする請求項5乃至7のいずれ
    か一項に記載の最大ベクトル長制御方法。
JP00492599A 1999-01-12 1999-01-12 ベクトル処理装置及び最大ベクトル長制御方法 Expired - Fee Related JP3278624B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00492599A JP3278624B2 (ja) 1999-01-12 1999-01-12 ベクトル処理装置及び最大ベクトル長制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00492599A JP3278624B2 (ja) 1999-01-12 1999-01-12 ベクトル処理装置及び最大ベクトル長制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000207390A true JP2000207390A (ja) 2000-07-28
JP3278624B2 JP3278624B2 (ja) 2002-04-30

Family

ID=11597189

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00492599A Expired - Fee Related JP3278624B2 (ja) 1999-01-12 1999-01-12 ベクトル処理装置及び最大ベクトル長制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3278624B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107315567A (zh) * 2016-04-26 2017-11-03 北京中科寒武纪科技有限公司 一种用于执行向量最大值最小值运算的装置和方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107315567A (zh) * 2016-04-26 2017-11-03 北京中科寒武纪科技有限公司 一种用于执行向量最大值最小值运算的装置和方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3278624B2 (ja) 2002-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08171494A (ja) マルチスレッドプロセッサ
US20130036426A1 (en) Information processing device and task switching method
US7080239B2 (en) Loop control circuit and loop control method
JP2000207390A (ja) ベクトル処理装置及び最大ベクトル長制御方法
JPS62151940A (ja) レジスタ退避/復帰方式
JPH056281A (ja) 情報処理装置
US11681527B2 (en) Electronic device and multiplexing method of spatial
JP2565590B2 (ja) データ処理装置
JP2506591B2 (ja) 補助処理装置
JP2001101084A (ja) 誤り検出訂正機能付きメモリ装置および誤り検出訂正装置
JPS63276126A (ja) 命令デコ−ド回路
JPH0520205A (ja) メモリエラーアドレスの検出回路
JP2001134449A (ja) データ処理装置とその制御方法
JPS62143139A (ja) マイクロプログラム制御装置
JPH0347536B2 (ja)
JPH06332867A (ja) バス・インタフェース内部バッファ制御方式
JPS58158746A (ja) 情報処理装置
JPH03228140A (ja) マイクロプログラム制御装置
JP2001325102A (ja) 演算器
JPH08297583A (ja) 割り込み処理装置およびその方法
JPH02141833A (ja) 情報処理装置
JPH10269079A (ja) 多重パイプラインを有する情報処理装置
JPS58215779A (ja) デ−タ処理装置
JPH06161781A (ja) 情報処理方法および情報処理装置
JPH0667914A (ja) コントロールストレージ読み出し誤り訂正方式

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees