JP2000206546A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JP2000206546A JP227499A JP227499A JP2000206546A JP 2000206546 A JP2000206546 A JP 2000206546A JP 227499 A JP227499 A JP 227499A JP 227499 A JP227499 A JP 227499A JP 2000206546 A JP2000206546 A JP 2000206546A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶注入口付近に生じるセルギャップムラ、
液晶の流れ跡に発生するしきい値電圧のムラ、および、
セルギャップ保持材の移動に起因する液晶表示素子の表
示ムラ等の問題を有せず、良好な表示品質を持つ液晶表
示素子を、効率的に提供する。 【解決手段】 液晶注入部13に、ガラス基板10a・
10bへの接地面積の異なる略楕円柱状の大バッファ1
2a・12a、および、円柱状の小バッファ12b…を
配設する。小バッファ12b…は、長さ方向に2列の千
鳥状に配設され、さらに、小バッファ12b…、大バッ
ファ12a・12a、および、シール材層11はそれぞ
れ、液晶注入口13aの中点を通り、長さ方向に延びる
直線に対して略線対称となるように配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄型かつ軽量で、
低消費電力であることがもとめられる、例えばワードプ
ロセッサー、パーソナルコンピューター、および携帯情
報機器等の表示装置として用いられる液晶表示素子に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶表示素子は、互いに対向
し、対向面にITO膜からなる透明電極膜、配向膜等が
順次形成された一対の透明基板を有している。これら一
対の透明基板は、対向面の周辺部に設けられたシール材
層にて貼り合わされ、一対の透明基板間には、基板間隔
を所定の寸法に保持するための複数のセルギャップ保持
材と共に、液晶が介装されている。
【0003】ところで、透明基板間に液晶を注入する際
には、液晶表示素子の表示特性を低下させる種々の問題
が生じる可能性があり、問題の防止策として以下に示す
様な液晶の注入構造の提案がなされている。
【0004】例えば、特開平9−146106号公報に
開示された液晶セル(液晶表示素子)は、液晶注入に伴
う液晶注入口近傍の液晶の流れの乱れによる配向ムラ、
および、液晶の流れ跡に発生するしきい値電圧のムラを
なくするために、液晶注入口の開口幅を前記液晶セルの
有効表示領域の幅以上にすると共に、液晶注入口内に複
数の微小ダムシール部を離散状に設けた構成となってい
る。より具体的には、液晶セルの有効表示領域の幅以上
の開口幅を持つ液晶注入口内に、直径0.15mmの円
柱状のダムシール部が複数、中心間隔0.3mmにて千
鳥状に配設された構成、もしくは、断面流線形状の複数
ダムシール部が離散状に配設された構成となっている。
【0005】また、特開平6−34984号公報に開示
された液晶表示素子は、スペーサ(セルギャップ保持
材)の移動を防止するために、液晶注入口にシール端面
とほぼ同一直線上に位置する壁部が対向配置されてお
り、さらにこの壁部とシールの迫りだし部とで形成され
る流通路に液晶の流入速度を低減させる緩衝手段が設け
られた構成となっている。
【0006】また、特開昭60−67928号公報に開
示された液晶表示パネル(液晶表示素子)は、大きな液
晶封入孔(液晶注入口)を確保して、液晶の注入時間を
短縮することができ、さらに、封止剤の液晶セルへの浸
透の防止することができるように、液晶注入口にシール
部材よりなる複数個の島状体が配置された構成となって
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
9−146106号公報に開示された上記従来の液晶表
示セル(液晶表示素子)においては、液晶注入口付近に
微小ダムシール部のみを設けているため、該液晶注入口
付近の補強強度が十分ではない。したがって、液晶注入
口を大きくした場合には、液晶注入時に、液晶注入口付
近にセルギャップのムラ(セルギャップムラ)が生じ
る。また、特開平6−34984号公報に開示された上
記従来の液晶表示素子においては、注入された液晶は、
液晶注入方向と垂直方向に設けられた壁部に衝突して、
その流れによどみが生じる。その結果、該液晶表示素子
に液晶の流れ跡が残り、良好な表示品質を得ることがで
きない。さらに、注入された液晶の表示部側への流入経
路が、壁部両端の2点しかなく、液晶注入口を大きくし
ても、液晶の注入作業を効率化することができない。
【0008】特開昭60−67928号公報に開示され
た上記従来の液晶表示パネル(液晶表示素子)において
は、液晶注入口付近に、基板への接地面積の微小な島状
体、または、基板への接地面積の大きな島状体のいずれ
か一方のみを設ける構成であるため、液晶注入口付近の
セルギャップムラの発生と、液晶の流れ跡の発生、およ
び、セルギャップ保持材の移動とを、同時に防止するこ
とはできない。
【0009】すなわち、上記従来の液晶表示素子はいず
れも、液晶注入作業の効率化のために液晶注入口を大き
くした場合、液晶注入口付近に生じるセルギャップム
ラ、および、セルギャップ保持材の移動に起因する液晶
表示素子の表示ムラ等の、液晶表示素子の製造工程、特
に、液晶の注入工程の際に生じる上記問題を同時に防止
することができる構成とはなっていない。
【0010】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、液晶注入作業の効率
化のために液晶注入口を大きくした場合にも、例えば、
液晶注入口付近に生じるセルギャップムラ、および、セ
ルギャップ保持材の移動に起因する液晶表示素子の表示
ムラ等の問題を有せず、良好な表示品質を持つ液晶表示
素子を提供することにある。さらに、上記の優れた特性
に加えて、液晶の流れ跡に発生するしきい値電圧のムラ
の問題をも有しない、良好な表示品質を持つ液晶表示素
子を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
液晶表示素子は、上記の課題を解決するために、互いに
対向する一対の基板と、基板間に位置し、該基板の周囲
に枠状に設けられたシール材層とを備え、さらに、該シ
ール材層の一部に設けられた液晶注入口から基板間に液
晶が注入されてなる液晶表示素子において、液晶注入口
近傍に、基板への接地面積の異なる複数の緩衝体が配設
されていることを特徴としている。
【0012】上記の構成によれば、基板への接地面積の
大きな緩衝体は、液晶注入口の補強シールとして機能
し、例えば、一対の基板を貼り合わせる際にかかる圧力
や、封止剤の硬化の際にかかる圧力、また、液晶注入の
際にかかる圧力などによって液晶注入口付近にセルギャ
ップムラが生じることを防止することができる。
【0013】したがって、例えば、液晶の注入作業の効
率化、特に液晶注入時間の短縮のために液晶注入口を大
きくしても液晶注入口付近にセルギャップムラが生じる
ことを防止することができる。特に、大型の表示部を持
つ液晶表示素子を製造する場合、その製造効率を向上さ
せることができる。
【0014】また、液晶注入口から注入される液晶は、
複数の緩衝体に衝突することにより、その流動速度を十
分に低減されて、対向する一対の基板間全体に拡散す
る。したがって、対向する一対の基板間に封入されたセ
ルギャップ保持材が、液晶注入時に移動することを抑制
することができる。
【0015】すなわち、セルギャップ保持材の移動によ
る配向膜等の損傷を抑えることができるとともに、表示
部におけるセル厚(セルギャップ)をほぼ一定に保つこ
とができるため、液晶表示素子の表示ムラ等を抑えるこ
とができる。
【0016】さらに、緩衝体が、基板間奥への封止剤の
侵入を防止する。それゆえ、良好な表示品質を持つ液晶
表示素子を提供することができる。
【0017】本発明の請求項2記載の液晶表示素子は、
上記の課題を解決するために、請求項1記載の構成にお
いて、基板への接地面積が最小の緩衝体が円柱状であ
り、かつ、該最小の緩衝体が、基板の長さ方向に、少な
くとも2列以上の千鳥状に配設されていることを特徴と
している。
【0018】上記の構成によれば、液晶注入口から注入
された液晶は、長さ方向に、少なくとも2列以上の千鳥
状に配設された、基板への接地面積が最小の緩衝体に衝
突することにより、その流動速度を段階的に十分に低減
されて、対向する一対の基板間全体に拡散する。したが
って、対向する一対の基板間に封入されたセルギャップ
保持材が、液晶注入時に移動することがない。
【0019】すなわち、セルギャップ保持材の移動によ
る配向膜等の損傷を防ぐことができるとともに、表示部
におけるセル厚(セルギャップ)を一定に保つことがで
きるため、液晶表示素子の表示ムラ等を防止することが
できる。
【0020】さらに、基板への接地面積が最小の緩衝体
が円柱状であるため、基板への接地面積が最小の緩衝体
に衝突した液晶は、該緩衝体の表面に沿って円滑に拡散
することができる。したがって、接地面積が最小の緩衝
体の後段に、液晶の流れ跡が発生することを抑制するこ
とができる。よって、液晶の流れ跡に発生するしきい値
電圧のムラをなくすことができ、液晶表示素子の表示ム
ラ等を防止することができる。
【0021】本発明の請求項3記載の液晶表示素子は、
上記の課題を解決するために、請求項1または2記載の
構成において、上記緩衝体およびシール材層の配置が、
液晶注入口の中心を通って、基板の長さ方向にのびる直
線に対し略線対称となっていることを特徴としている。
【0022】上記の構成によれば、液晶注入口から注入
された液晶は、液晶注入口の中心を通って、基板の長さ
方向にのびる直線に対し略線対称に配設された緩衝体、
すなわち、液晶注入口近傍に左右対称に規則正しく配設
された緩衝体に衝突することにより、その流動速度を段
階的に十分に低減されて、対向する一対の基板間全体に
拡散する。
【0023】さらに、シール材層の配置も液晶注入口の
中心を通って、基板の長さ方向にのびる直線に対し略線
対称となっているため、対向する一対の基板間全体への
液晶の流れを整流とすることが可能となる。つまり、液
晶は、その流れに部分的なよどみを生じることなく、か
つ、その流動速度を十分に低減された状態で、対向する
一対の基板間全体に拡散する。したがって、液晶注入時
におけるセルギャップ保持材の移動や、液晶の配向ム
ラ、また、液晶の流れ跡が発生することがない。
【0024】すなわち、セルギャップ保持材の移動によ
る配向膜等の損傷を防ぐことができるとともに、表示部
におけるセル厚(セルギャップ)を一定に保つことがで
き、さらには、液晶の配向ムラや、液晶の流れ跡に発生
するしきい値電圧のムラをなくすことができる。よっ
て、液晶表示素子の表示ムラ等を防止することができ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について図1ないし図4に基づいて説明すれば、
以下の通りである。尚、これによって、本発明が限定さ
れるものではない。本実施の一形態に係る液晶表示素子
は、図1に示すように、対向する一対の基板としてのガ
ラス基板10a・10b、ガラス基板10a・10bの
周辺部に設けられ、該ガラス基板10a・10bを貼り
合わせるとともに、周辺付近をシールするためのシール
材層11、ガラス基板10a・10b間に液晶を注入す
るために該シール材層11に設けられた開口部である液
晶注入口13aを備えている。
【0026】上記液晶表示素子のシール材層11内側
(シール材層11に囲まれた側)は、液晶注入口13a
側から内方向側にかけて、順に、長さ方向に2mmの幅
を有する液晶注入部13、および、表示部14の2領域
からなっている。
【0027】また、液晶注入口13aの近傍、すなわ
ち、上記液晶注入部13には、基板への接地面積の異な
る複数の緩衝体としての大バッファ12a・12aと小
バッファ12b…とが設けられている。小バッファの直
径は特に限定されるものではないが、約0.3mm以
上、約1.0mm未満の範囲のものが特に好適である。
尚、シール材層11、大バッファ12a・12a、およ
び、小バッファ12b…は、シール内スペーサを含むシ
ール材からなるものとする。
【0028】図示しないが、対向する2枚のガラス基板
10a・10bの対向面側には、液晶表示のための透明
電極膜などが形成され、さらに、透明電極基板等を覆う
形状で配向膜が形成されている。さらに、該ガラス基板
10a・10bの間には図示しない液晶およびセルギャ
ップ保持材が封入されている。尚、本実施の形態におい
て、幅方向とは、液晶注入口13aと平行な方向をさ
し、長さ方向とは、ガラス基板10a・10bと平行
で、かつ、液晶注入口13aと垂直な方向をさすものと
する。
【0029】上記液晶表示素子は、以下に示す工程によ
り製造される。長さ480mm、幅370mm、厚さ
0.7mmのガラス基板10a・10bそれぞれの一方
の面に、スパッタリング法などにより形成されたITO
膜等を、エッチング法等により所定の形状にパターニン
グし、図示しない透明電極膜を形成する。次いで、図示
しない透明電極膜上に、焼成等により図示しない配向膜
を形成し、ラビング処理を施す。
【0030】次に、ガラス基板10a・10bどちらか
一方の、配向膜形成面にシール印刷を行って、シール材
層11を形成するとともに、最大幅寸法2.0mmで、
かつ、基板への接地面積約6mm2 の略楕円柱形状の大
バッファ12a・12a、および、0.5mmの直径を
持つ円柱状の小バッファ12b…を形成する。
【0031】上記シール材層11は、液晶注入部13を
構成する領域を除いては、略矩形状に形成され、シール
材層11により略矩形状に囲まれた長さ360mm、幅
275mm、厚さ6μmの領域は表示部14として機能
する。一方、液晶注入部13の幅方向両端をなすシール
材層11は、表示部14側より液晶注入口13aにかけ
て液晶注入部13の幅寸法を狭めるように曲線状に形成
される。また、シール材層11には、液晶を注入するた
めの開口部である液晶注入口13aが、20mmの幅寸
法で設けられる。
【0032】一方、ガラス基板10a・10bのうち、
シール印刷が行われなかったガラス基板の配向膜等の形
成面には図示しないセルギャップ保持材が散布され、ガ
ラス基板10a・10bは、互いの配向膜等の形成面を
対向させて押しつけられることで貼り合わせられる。続
いて、表示部14に液晶注入口13aから液晶を注入
し、注入後、液晶注入口13aを、例えばUV硬化性樹
脂等で封止する。その後、ガラス基板10a・10bそ
れぞれの外面に、図示しない偏光板等を貼着することに
より液晶表示素子が完成される。尚、ガラス基板10a
・10bの大きさ、液晶注入口13aの幅寸法、液晶注
入部13の形状、表示部14の形状、セルギャップ保持
材の大きさ、液晶注入口13aから注入される液晶の種
類、電極等の配置は特に限定されるものではない。
【0033】次に、液晶注入部13における大バッファ
12aおよび小バッファ12bの配設パターンについて
具体的に説明する。図1に示すように、小バッファ12
b…は、液晶注入口13a側幅方向に、6個一列に並べ
られ、さらに、表示部14側幅方向に、9個一列に並べ
られている。また、液晶注入口13a側幅方向に配置さ
れた小バッファ12bの中心はいずれも、表示部14側
幅方向に配置された隣接する2つの小バッファ12b・
12bの中間点を通り、長さ方向に延びる直線上に位置
するように配置されている。すなわち、小バッファ12
b…は、長さ方向2列に規則正しくジグザグに配設され
ている。つまり、長さ方向に2列の千鳥状に配設されて
いる。また、シール材層11に近接する小バッファ12
b…は、該シール材層11側面に沿うように配設されて
いる。
【0034】上記15個の小バッファ12b…は、後述
する2つの大バッファ12a・12aにより、各々が5
個の小バッファ12b…よりなる3個の島に分割されて
いる。また、各島において、隣接する任意の2つの小バ
ッファ12b・12bの対向面同士の間隔は、1.0m
mとなっている。
【0035】液晶注入口13a側幅方向に配設された2
番目の小バッファ12bと3番目の小バッファ12bと
の間、および、4番目の小バッファ12bと5番目の小
バッファ12bとの間には、2つの大バッファ12a・
12aが配設されている。大バッファ12a・12a
は、長さ2.0mmの略楕円形の短軸を幅方向と平行と
し、かつ、長軸の一端部が、液晶注入口13aに接する
ように配設されている。また、大バッファ12aと、該
大バッファ12aに隣接する小バッファ12b…との対
向面同士の間隔は、1.0mmとなっている。
【0036】すなわち、本実施の形態では、大バッファ
12a・12a間の対向面同士の間隔は、4mmであ
り、中心間距離は、6mmとなっている。これは、大バ
ッファ12a・12a間の対向面同士の間隔が4mmよ
り大きくなる、すなわち、大バッファ12a・12a間
の中心間距離が、大バッファ12a自身の幅寸法の3倍
を超える、と液晶注入口13aの補強シールとしての機
能が低下し、液晶注入口13aにセルギャップムラが生
じ易くなるからである。
【0037】また、上記の小バッファ12b…、大バッ
ファ12a・12a、および、シール材層11はそれぞ
れ、液晶注入口13aの中点を通り、長さ方向に延びる
直線に対して略線対称となるように配設されている。
【0038】液晶注入部における各緩衝体の、形状、配
置数、配置列数、配置間隔、印刷パターン(配置のパタ
ーン)、最大幅寸法、および、基板への接地面積等は、
上記説明のものに限られるものではなく、液晶注入口の
幅寸法、液晶注入部のサイズや形状、表示部のサイズや
形状、注入される液晶の種類、注入される液晶の量、液
晶の注入圧、液晶の注入位置等に応じて決めることがで
きる。
【0039】尚、液晶注入口の幅寸法、液晶注入部のサ
イズや形状、表示部のサイズや形状、注入される液晶の
種類、注入される液晶の量、液晶の注入圧、液晶の注入
位置等の条件にかかわらず、緩衝体の断面形状を流線形
とし、さらに、該緩衝体を、液晶注入口の中点を通り、
長さ方向に延びる直線に対して略線対称となるように配
設することが好ましい。また、基板への接地面積の異な
る緩衝体が少なくとも2種類以上あれば、液晶注入部に
配置される緩衝体の種類数は、特に限定されるものでは
ない。さらに、液晶注入部における緩衝体の占有率
〔(液晶注入部への緩衝体の接地面積/液晶注入部の面
積)×100(%)〕は、特に限定されるものではない
が、20%以上、80%以下とすることが好ましい。
【0040】液晶注入部における緩衝体の他の具体的な
組合せ、および、配置例としては、図2、または、図3
に示すように、液晶注入口23aを幅方向に略三等分す
る地点に2つの円柱状の大バッファ22a・22aを配
し、該大バッファ22a・22aにより略三等分された
液晶注入部23に、円柱状の中バッファ22b…からな
る島、および、円柱状の小バッファ22c…からなる島
を配置する例、また、液晶注入口を大きくする場合に
は、図4に示すように、液晶注入口33aを幅方向に略
六等分する地点に5つの円柱状の大バッファ22a…を
配し、該大バッファ22a…により略六等分された液晶
注入部33に、円柱状の小バッファ22c…からなる島
を配置する例等を挙げることができる。
【0041】表示部14への液晶の注入は、例えば具体
的には、a)真空条件下において、液晶と液晶注入口1
3aとを接触させた後、大気圧条件下に戻すことにより
表示部14へ液晶を注入する方法、b)表示部14内の
大気を排気し、同時に、液晶注入口13aに配された注
入コネクタ等から液晶を吐出することにより表示部14
へ液晶を注入する方法、等を挙げることができる。尚、
上記b)の方法を選択する場合には、シール材層11に
排気口を設ける必要がある。
【0042】液晶注入口13a全体から注入された液晶
は、長さ方向に2列の千鳥状に配設された小バッファ1
2b…、および/または、大バッファ12a・12aに
衝突して初期の流動速度が段階的に低減される。また、
上記小バッファ12b…、および、大バッファ12a・
12aはそれぞれ、左右対称に規則正しく配設されてい
るため、表示部14への液晶の流れを整流とすることが
可能となる。つまり、液晶は、その流れに部分的なよど
みを生じることなく、かつ、その流動速度が十分に低減
された状態で、表示部14内に流入する。したがって、
本実施の形態にかかる液晶表示素子においては、液晶注
入時におけるセルギャップ保持材の移動や、液晶の配向
ムラ、また、液晶の流れ跡が発生することがない。ま
た、大バッファ12a・12aは、液晶注入口13aの
補強シールとして機能し、例えば、ガラス基板10a・
10bを貼り合わせる際にかかる圧力や、UV硬化性樹
脂等の封止剤の硬化の際にかかる圧力、また、液晶注入
の際にかかる圧力などによって液晶注入口13a付近に
セルギャップムラが生じることを防止することができ
る。
【0043】すなわち、上記の構成によれば、セルギャ
ップ保持材の移動による配向膜等の損傷を防ぐことがで
きるとともに、表示部14におけるセル厚を一定に保つ
ことができ、さらには、液晶の配向ムラや、液晶の流れ
跡に発生するしきい値電圧のムラをなくすことができ
る。また、同時に、液晶注入口13a付近にかかる圧力
などによって液晶注入口13a付近にセルギャップムラ
が生じることを防止することもできる。
【0044】したがって、液晶表示素子の表示ムラ等を
防止することができ、また、液晶の注入作業の効率化、
特に、液晶注入時間の短縮のために液晶注入口13aを
大きくすることもできる。とりわけ、13.0型以上の
表示部を持つ液晶表示素子を製造する場合、その製造効
率を向上させる効果が顕著である。
【0045】尚、液晶注入口13aにおける液晶の注入
方法、および、注入圧力は、特に限定されるものではな
い。また、液晶注入口13aにおける液晶の注入位置は
特に上記のものに限定されるものではなく、液晶注入口
13aの中点を通り、長さ方向に延びる直線に対して線
対称となる位置からそれぞれ等しい条件で注入されるも
のであってもよい。具体的には例えば、小バッファ12
b…よりなる各島の中心を通る直線上の位置から、それ
ぞれ等しい条件で液晶を注入することも可能である。さ
らにまた、2つの大バッファ12a・12aと対向しな
い位置、つまり、液晶注入口13a側幅方向に配設され
た小バッファ12b…と対向する位置から液晶を注入す
ることにより、液晶の流れ跡の発生をより効果的に抑制
することができる。
【0046】〔実施の形態2〕図1において、小バッフ
ァ12b…に代えて、短辺0.5mm、長辺1.0mm
の矩形状の断面をもつ緩衝体を用いた他は、上記実施の
形態1と同様にして液晶表示素子を製造した。尚、矩形
状の断面を持つ緩衝体はそれぞれ、その断面の中心(す
なわち、矩形の2つの対角線の交点)が、小バッファ1
2bの断面の中心と重なるように、かつ、その短辺が、
液晶注入口13aと平行になるように配設された。
【0047】続いて、この液晶表示素子について、液晶
注入口13a付近のセルギャップムラについて評価を行
った。その結果、液晶注入口13a付近のセルギャップ
ムラの発生は見られなかった。
【0048】〔実施の形態3〕図1において、小バッフ
ァ12b…に代えて、一辺0.5mmの正三角形状の断
面をもつ緩衝体を用いた他は、上記実施の形態1と同様
にして液晶表示素子を製造した。尚、正三角形状の断面
を持つ緩衝体はそれぞれ、その断面の中心(すなわち、
正三角形の重心)が、小バッファ12bの断面の中心と
重なるように、かつ、その一辺が、液晶注入口13aと
平行になるように配設され、さらに、その頂点の一つを
液晶注入口13a側に向けるように配設された。
【0049】続いて、この液晶表示素子について、液晶
注入口13a付近のセルギャップムラについて評価を行
った。その結果、液晶注入口13a付近のセルギャップ
ムラの発生は見られなかった。
【0050】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の液晶表示素子
は、以上のように、互いに対向する一対の基板と、基板
間に位置し、該基板の周囲に枠状に設けられたシール材
層とを備え、さらに、該シール材層の一部に設けられた
液晶注入口から基板間に液晶が注入されてなる液晶表示
素子において、液晶注入口近傍に、基板への接地面積の
異なる複数の緩衝体が配設されている構成である。
【0051】上記の構成によれば、基板への接地面積の
大きな緩衝体は、液晶注入口の補強シールとして機能
し、例えば、一対の基板を貼り合わせる際にかかる圧力
や、封止剤の硬化の際にかかる圧力、また、液晶注入の
際にかかる圧力などによって液晶注入口付近にセルギャ
ップムラが生じることを防止することができる。
【0052】したがって、例えば、液晶の注入作業の効
率化、特に液晶注入時間の短縮のために液晶注入口を大
きくしても液晶注入口付近にセルギャップムラが生じる
ことを防止することができる。特に、大型の表示部を持
つ液晶表示素子を製造する場合、その製造効率を向上さ
せることができる。
【0053】また、液晶注入口から注入される液晶は、
複数の緩衝体に衝突することにより、その流動速度を十
分に低減されて、対向する一対の基板間全体に拡散す
る。したがって、対向する一対の基板間に封入されたセ
ルギャップ保持材が、液晶注入時に移動することを抑制
することができる。
【0054】すなわち、セルギャップ保持材の移動によ
る配向膜等の損傷を抑えることができるとともに、表示
部におけるセル厚(セルギャップ)をほぼ一定に保つこ
とができるため、液晶表示素子の表示ムラ等を抑えるこ
とができる。
【0055】さらに、緩衝体が、基板間奥への封止剤の
侵入を防止する。それゆえ、良好な表示品質を持つ液晶
表示素子を提供することができるという効果を奏する。
【0056】本発明の請求項2記載の液晶表示素子は、
以上のように、請求項1記載の構成において、基板への
接地面積が最小の緩衝体が円柱状であり、かつ、該最小
の緩衝体が、基板の長さ方向に、少なくとも2列以上の
千鳥状に配設されている構成である。
【0057】上記の構成によれば、液晶注入口から注入
された液晶は、長さ方向に、少なくとも2列以上の千鳥
状に配設された、基板への接地面積が最小の緩衝体に衝
突することにより、その流動速度を段階的に十分に低減
されて、対向する一対の基板間全体に拡散する。したが
って、対向する一対の基板間に封入されたセルギャップ
保持材が、液晶注入時に移動することがない。
【0058】すなわち、セルギャップ保持材の移動によ
る配向膜等の損傷を防ぐことができるとともに、表示部
におけるセル厚(セルギャップ)を一定に保つことがで
きるため、液晶表示素子の表示ムラ等を防止することが
できる。
【0059】さらに、基板への接地面積が最小の緩衝体
が円柱状であるため、基板への接地面積が最小の緩衝体
に衝突した液晶は、該緩衝体の表面に沿って円滑に拡散
することができる。したがって、接地面積が最小の緩衝
体の後段に、液晶の流れ跡が発生することを抑制するこ
とができる。よって、液晶の流れ跡に発生するしきい値
電圧のムラをなくすことができ、液晶表示素子の表示ム
ラ等を防止することができるという効果を、請求項1の
構成による効果に加えて奏する。
【0060】本発明の請求項3記載の液晶表示素子は、
以上のように、請求項1または請求項2記載の構成にお
いて、上記緩衝体およびシール材層の配置が、液晶注入
口の中心を通って、基板の長さ方向にのびる直線に対し
略線対称となっている構成である。
【0061】上記の構成によれば、液晶注入口から注入
された液晶は、液晶注入口の中心を通って、基板の長さ
方向にのびる直線に対し略線対称に配設された緩衝体、
すなわち、液晶注入口近傍に左右対称に規則正しく配設
された緩衝体に衝突することにより、その流動速度を段
階的に十分に低減されて、対向する一対の基板間全体に
拡散する。
【0062】さらに、シール材層の配置も液晶注入口の
中心を通って、基板の長さ方向にのびる直線に対し略線
対称となっているため、対向する一対の基板間全体への
液晶の流れを整流とすることが可能となる。つまり、液
晶は、その流れに部分的なよどみを生じることなく、か
つ、その流動速度を十分に低減された状態で、対向する
一対の基板間全体に拡散する。したがって、液晶注入時
におけるセルギャップ保持材の移動や、液晶の配向ム
ラ、また、液晶の流れ跡が発生することがない。
【0063】すなわち、セルギャップ保持材の移動によ
る配向膜等の損傷を防ぐことができるとともに、表示部
におけるセル厚(セルギャップ)を一定に保つことがで
き、さらには、液晶の配向ムラや、液晶の流れ跡に発生
するしきい値電圧のムラをなくすことができる。よっ
て、液晶表示素子の表示ムラ等を防止することができる
という効果を、請求項1または請求項2の構成による効
果に加えて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態にかかる液晶表示素子の
構成を示す概略の平面図である。
【図2】液晶表示素子における、緩衝体の他の配置例を
示す概略の平面図である。
【図3】液晶表示素子における、緩衝体のさらに他の配
置例を示す概略の平面図である。
【図4】液晶表示素子における、緩衝体のさらに他の配
置例を示す概略の平面図である。
【符号の説明】
10a ガラス基板(基板) 10b ガラス基板(基板) 11 シール材層 12a 大バッファ(緩衝体) 12b 小バッファ(緩衝体) 13a 液晶注入口 22a 大バッファ(緩衝体) 22b 中バッファ(緩衝体) 22c 小バッファ(緩衝体) 23a 液晶注入口 33a 液晶注入口
フロントページの続き Fターム(参考) 2H089 LA28 NA09 NA25 NA40 NA44 QA14 5G435 AA14 AA16 AA17 BB12 EE12 KK05 LL07 LL08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに対向する一対の基板と、基板間に位
    置し、該基板の周囲に枠状に設けられたシール材層とを
    備え、さらに、該シール材層の一部に設けられた液晶注
    入口から基板間に液晶が注入されてなる液晶表示素子に
    おいて、 液晶注入口近傍に、基板への接地面積の異なる複数の緩
    衝体が配設されていることを特徴とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】基板への接地面積が最小の緩衝体が円柱状
    であり、かつ、該最小の緩衝体が、基板の長さ方向に、
    少なくとも2列以上の千鳥状に配設されていることを特
    徴とする請求項1記載の液晶表示素子。
  3. 【請求項3】上記緩衝体およびシール材層の配置が、液
    晶注入口の中心を通って、基板の長さ方向にのびる直線
    に対し略線対称となっていることを特徴とする請求項1
    または2記載の液晶表示素子。
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