JP2000206312A - 光学素子 - Google Patents

光学素子

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JP2000206312A
JP2000206312A JP11209952A JP20995299A JP2000206312A JP 2000206312 A JP2000206312 A JP 2000206312A JP 11209952 A JP11209952 A JP 11209952A JP 20995299 A JP20995299 A JP 20995299A JP 2000206312 A JP2000206312 A JP 2000206312A
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glass substrate
resin layer
optical element
molding surface
shape
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JP11209952A
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Satoshi Teramoto
諭 寺本
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B3/00Simple or compound lenses
    • G02B3/02Simple or compound lenses with non-spherical faces

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス基材上に樹脂層を備えた非回転軸対称
形状の光学素子の温度変化による損傷を防止する。 【解決手段】 光学素子はガラス基材2の成形面2aに
エネルギー硬化型の樹脂層5を備えている。樹脂層5を
形成する成形面2aの曲率中心と、成形面2aに対向す
る裏側の非成形面の曲率中心とを結ぶ直線を回転対称軸
とした場合におけるガラス基材2の外周形状を非回転軸
対称形状とし、かつ、樹脂層5の端部と接触するガラス
基材2の接触部分の材料強度が、温度変化時に樹脂層5
の端部において発生する応力よりも大きくすることによ
り、温度変化による損傷を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガラス基材上に樹脂
層を積層して形成される光学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平10−177105号公報には従
来の光学素子が記載されている。この従来の光学素子
は、撮影に使用するフィルム等が長方形であることに着
目してなされたものであり、フィルムに光線を導く光学
素子の有効範囲を長方形にするとともに、光学素子自体
も長方形の外側に位置する円弧状の部分を除去すること
により、光学素子自体のコンパクト化を図るものであ
る。そして、光学素子自体のコンパクト化により得られ
たスペースを、他のカメラ部品のために使用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の光学
素子では、円形状の光学素子を非軸対称形状とする際
に、円形状の複合型の光学素子のガラス基材およびガラ
ス基材上に載置した樹脂層を一体的に切断している。し
かしながら、ガラス基材を切断する際には、バリ(ガラ
スの欠けた部分であり、チッピングともいう)が発生
し、このバリの表面から内部に向かって微細なマイクロ
クラックが多数発生している。
【0004】このバリと切断された樹脂層の端部は、必
然的に接触するため、光学素子に温度変化を与えた場
合、ガラス基材と樹脂層の熱線膨張係数の違いにより、
ガラス基材と樹脂層の間で応力が発生する。かかる応力
はガラス素材と樹脂層との接触面の最外周部分で最大に
なり、この応力によってガラス素材のバリの部分に発生
していたマイクロクラックが起点になって、マイクロク
ラックが拡大し、ガラス基材の材質の強度が小さい場合
や、温度変化が大きい場合等では、ガラス基材が破損す
る。このため、従来の光学素子では、上記応力を考慮し
ていないので、光学素子自体が品質不良を起こすおそれ
があり、その光学素子を製品として使用することができ
なくなる問題を有している。
【0005】本発明は、このような従来の問題点を考慮
してなされたものであり、非回転軸対称形状であって
も、温度変化により破損することがない光学素子を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、ガラス基材の成形面にエネルギ
ー硬化型の樹脂層を形成した光学素子において、前記樹
脂層を形成する成形面の曲率中心と、成形面に対向する
裏側の非成形面の曲率中心とを結ぶ直線を回転対称軸と
した場合におけるガラス基材の外周形状が非回転軸対称
形状であり、かつ、前記樹脂層の端部と接触するガラス
基材の接触部分の材料強度が、温度変化時に樹脂層の端
部において発生する応力よりも大きいことを特徴とす
る。
【0007】この発明において、ガラス素材は回転軸対
称形状である円形の外周の一部を、例えば直線的に切り
落とすことによって、弦などをその外周に形成し、これ
により非回転軸対称の形状となっている。すなわち、例
えば、回転対称軸をz軸とした場合、z軸と樹脂層が形
成される成形面の曲率中心Oの交点でz軸に垂直でかつ
互いに垂直なx軸とy軸とを含むxy平面上で、一また
は二以上の直線により円形のガラス基材の外周の一部を
切り落として、外周に弦などを形成する。これにより、
非回転軸対称形状のガラス基材を得ることができる。な
お、切り落とされたガラス基材の外周の一部は、本発明
の光学素子の光学機能に関係のない部分であり、切断に
より、光学機能が失われることがない。
【0008】図25は、前記Z軸方向から見たガラス基
材の非回転軸対称形状の一部を示し、(a)は直線部A
Bによって円形のガラス基材の一部を切り落とすことに
より弦ABを形成した形状のガラス基材102であり、
(b)は直線部ABおよびCDの2個所で円形のガラス
基材を切り落とすことにより、弦ABおよびCDを形成
した形状のガラス基材112であり、(c)は直線部A
B、BD、DCおよびCAの4個所で円形のガラス基材
を切り落とすことにより、長方形ABDCを形成した形
状のガラス基材122であり、(d)は円形のガラス基
材をそれより曲率半径が大きな弧ABおよびCDの2個
所で切り落とした形状のガラス基材132である。ま
た、同図(a)(b)(c)(d)で符号105、11
5、125、135で示すのは、それぞれのガラス基材
の成形面102a、112a、122a、132a上に
形成された樹脂層である。
【0009】本発明のガラス基材の非回転軸対称形状は
これらの形状に限定されず、例えば楕円形や五角形以上
の多角形でもよい。なお、上述した形状では、円形のガ
ラス基材の一部を切り落として削除しているが、例え
ば、光学素子がカメラ用のレンズである場合、長方形の
フィルムの光学面は十分カバーしているので、光学機能
に支障を生じない。
【0010】一般にガラスと樹脂とでは、樹脂の方が熱
線膨張係数が大きく、温度変化時の寸法変化も樹脂の方
が大きい。従って、ガラス基材上に樹脂層が形成された
光学素子に温度変化が作用すると、ガラス基材よりも樹
脂層の方が大きく変形し、ガラス基材と樹脂層との間で
応力が発生する。この応力は樹脂層の端部で最大になる
ことが有限要素法シュミレーションなどにより解ってい
る。
【0011】図26は、ガラス基材の形状が図25
(a)の場合におけるガラス基材102の外周付近と樹
脂層105の端部との関係を模式的に示す部分断面図で
ある。一般にガラス基材102上で樹脂層105が形成
される成形面102aは鏡面仕上げされているが、非回
転軸対称形状を形成するためガラス基材の一部を切断加
工などにより切り落とした場合、ガラス基材102の成
形面102aと切断面102fとが交叉する線(エッジ
部)付近には、成形面102aの一部であるが、加工に
伴うバリが発生している。バリの発生している部位に
は、バリにつながるマイクロクラックが多数発生する。
従って、ガラス基材102のバリが発生している部位は
機械的強度が低下する。
【0012】図26(a)(b)(c)の符号102
J、102Kで示す部分はガラス基材102の成形面1
02a上の外周部に発生しているバリを模式的に示して
いる。同図(a)では樹脂層105の端部はバリ102
Jや102Kのいずれにも接触していない。同図(b)
は樹脂層105の端部が基材102の成形面102aの
外周部上に発生しているバリの一部のみ、即ち、模式的
に示すバリ102Jにのみ接触している場合である。同
図(c)は樹脂層105の端部が基材102の成形面1
02aの外周部上に発生しているバリの全部、即ち、模
式的に示すバリ102J、102Kの両方に接触してい
る場合であり、ガラス基材102の成形面102aと切
断面102fとが交叉する線、即ち外周端まで樹脂層1
05を広げている。温度変化がある場合、樹脂層105
の端部で最大応力が発生するので、その端部が機械的強
度の低下しているバリ102J、102Kに接触すると
温度変化時に、その応力によりガラス基材102が損傷
を受けてガラス基材102が貝殻状に割れる。このよう
なことから、樹脂層105の端部がバリ102J、10
2Kに接触していない同図(a)の構成からなる光学素
子が望ましい。
【0013】しかし、樹脂層105の形成は、エネルギ
ー硬化型の樹脂を図示せぬ金型で成形面102aに押し
広げて行うが、樹脂の広がりに多少のバラツキが生じる
ことは免れ得ない。同図(a)の場合、樹脂層105の
範囲は、バリに接触しない範囲で限定しなければならな
いので、自ずから樹脂層105の面積は基材102の面
積よりも相当狭くしなければならず、光学素子が相対的
に大きくなるという問題がある。その場合、同図(b)
や(c)に示すように樹脂層105の広がる範囲を広
げ、その端部がバリ102Jや102Jに接触するが光
学素子をコンパクトにするようにすると、全て温度変化
時に基材102が損傷を受けると一応考えられるが必ず
しもそうではない。
【0014】本発明においては、温度変化の範囲は、光
学素子が組み込まれる物品が置かれる地上の環境である
−30℃から+70℃の範囲(以下「通常の範囲」とい
う)を基準とし、それに安全係数を乗じた−50℃から
+100℃の範囲(以下「安全範囲」という)をも考慮
する。また基材102の材質としては、平均的な材料強
度を基準とし、これより材料強度の大きいものや小さい
ものも考慮するものとする。本願発明者は、例えば、光
学ガラスであるBSL7(製品名:(株)オハラ製)を
ガラス基材の材料強度の基準との一例としたが、これに
限定されるものではない。
【0015】図26(a)の場合、前記安全範囲におい
ても、ガラス基材102は全く損傷を受けないが、温度
変化の範囲を前記通常の範囲とし、ガラス基材102の
材質として、材料強度が十分大きな光学ガラスを採用す
ることにより、同図(b)及び(c)に示すように、樹
脂層105の広げる範囲を拡大し、その端部が基材10
2の成形面102a上の外周の部分に発生しているバリ
102J、102Kの一部または全部に接触していても
良い場合がある。ちなみに、通常の範囲と安全範囲で
は、最低温度において20℃の差がある。しかも、樹脂
層105の端部における応力は低温になればなるほど著
しいので、ガラス基材に要求される材料強度は、前記温
度差により著しく異なったものとなる。従って、ガラス
基材102の強度が大きい場合、バリ102J,102
K等の発生している部分で機械的強度が低下していて
も、なおその材料材料強度が樹脂層105aの端部の応
力を上回り、温度変化にも損傷を受けない場合、図26
(b)や(c)に示す光学素子でも良いものである。こ
の場合には、光学素子を更にコンパクトにすることがで
きる。
【0016】このように所望の光学素子を得ようとする
ときは、ガラス基材の材質の材料強度、温度変化の範
囲、樹脂層を広げる様々な態様が考えられることから、
樹脂層の端部で発生する応力を例えば有限要素法シミュ
レーション等の計算や実験により算出したうえで、ガラ
ス基材の材質の選定、光学素子の用途を考慮した温度範
囲の設定及び樹脂の広げる範囲の設定などを行うことが
必須の要件になる。このように、温度変化時に、樹脂層
の端部と接触するガラス基材の部分の材料強度が、樹脂
層の端部において発生する応力よりも大きくすることに
より、所望の光学素子を得ることができるものである。
【0017】請求項2の発明は、請求項1記載の発明で
あって、樹脂層の端部において発生する応力が3kg/
mm以下であることを特徴とする。
【0018】樹脂層の端部に発生する応力の大きさを有
限要素法シミュレーションで算出したときの最大値は3
kg/mmに近いが、それを超える値ではなかった。
このときの計算の条件は温度変化が安全範囲であり、各
種の光学素子を想定し、樹脂層を形成する樹脂として熱
線膨張係数の大きな樹脂を選択し、かつ、樹脂層の端部
の厚さを十分大きく設定している。したがって、全ての
要件を考慮しても、温度変化時に樹脂層の端部での応力
は3kg/mm以下であって、この範囲内において、
請求項1記載の光学素子を得ることができる
【0019】請求項3の発明は、ガラス基材の成形面に
エネルギー硬化型の樹脂層を形成した光学素子におい
て、前記樹脂層を形成する成形面の曲率中心と、成形面
に対向する裏側の非成形面の曲率中心とを結ぶ直線を回
転対称軸とした場合におけるガラス基材の外周形状が非
回転軸対称形状であり、且つ、前記ガラス基材の外周部
におけるバリと前記樹脂層の端部とが非接触となってい
ることを特徴とする。
【0020】この発明においても、請求項1の発明と同
様に、ガラス素材は回転軸対称形状である円形の外周の
一部を、例えば直線的に切り落とすことによって、弦な
どをその外周に形成し、これにより非回転軸対称の形状
となっている。すなわち、例えば、回転対称軸をz軸と
した場合、z軸と樹脂層が形成される成形面の曲率中心
Oの交点でz軸に垂直でかつ互いに垂直なx軸とy軸と
を含むxy平面上で、一または二以上の直線により円形
のガラス基材の外周の一部を切り落として、外周に弦な
どを形成する。これにより、非回転軸対称形状のガラス
基材を得る。なお、切り落とされたガラス基材の外周の
一部は、本発明の光学素子の光学機能に関係のない部分
であり、切断により、光学機能が失われることがない。
【0021】図13は、円形のガラス基材21の外周を
切り落とす直線が一本で、その直線L1がy軸に平行の
場合であり、直線L1に沿ってガラス基材21の外周を
切り落とし、弦CDを形成した形状をz軸方向から見た
模式図である。図14は、直線が二本で、y軸に平行な
直線L1、L2に沿って円形のガラス基材22を切断し
て弦CDおよびEFを形成した形状をz軸方向から見た
模式図である。なお、図13及び図14では、説明を容
易にするため、直線L1、L2がy軸に平行な場合につ
いて説明するが、円形のガラス基材の外周を切り落と
し、弦を形成する直線であれば、どのような方向であっ
ても良い。また、ガラス基材の外周形状としては、図1
5に示すような円弧と弦とが交わる部分を丸くした形
状、図16に示すような長方形形状或いは楕円、多角形
などの光学機能を失わない範囲において、任意に変更す
ることができる。
【0022】図13及び図14において、符号21a、
22a、22bは、円形のガラス基材21,22を切断
した場合、切断部位である弦CD、EFの付近に発生す
るバリである。より詳しくは、バリ21a、22a、2
2bは、ガラス基材21,22の切断面と成形面が交わ
るエッジ部付近に発生する。
【0023】又、図13及び図14において、符号3
1、32はそれぞれのガラス基材21、22の成形面上
に金型による成形により形成された樹脂層である。樹脂
層31,32の外周形状は、それぞれガラス基材21、
22の外周形状とほぼ相似の形状であるが、その面積は
ガラス基材21,22の面積より小さく、樹脂層31,
32の外周の端部は、バリ21a、22a、22bに接
触していない。その端部がバリ21a、22a、22b
に接触しない樹脂層31,32は、樹脂層31,32を
成形する金型の形状を、樹脂層の端部がバリ21a、2
2a、22bに接触しない形状とし、かつ成形する樹脂
の量を調整すること等により容易に形成することができ
る。
【0024】ガラス基材21,22の切断により発生す
るバリ21a、22a、22bの発生部位は、他の加工
部位、例えば芯取り加工された外周面で形成された円弧
の部位と比較し、マイクロクラック等が多く、強度的に
弱くなっている。従って、樹脂層31,32の外周形状
をガラス基材21,22と同一の外周形状とすることに
よって、樹脂層31,32の端部がバリ21a、22
a、22bと接触している場合、ガラス基材21,22
と樹脂層31,32とが結合した光学素子に温度変化が
作用することにより、バリ部分からガラス基材21,2
2が破損する可能性が高い。その理由は以下の通りであ
る。
【0025】上述したように、ガラスと樹脂とでは、樹
脂の方が熱線膨張係数が大きく、温度変化時の寸法変化
も樹脂の方が大きい。したがって、ガラス基材21,2
2上に樹脂層31,32が形成された光学素子に温度変
化が作用すると、ガラス基材21,22よりも樹脂層3
1,32の方が大きく変形し、ガラス基材21,22と
樹脂層31,32との間で応力が発生する。この応力は
樹脂層31,32の端部で最大になる。一方、樹脂層3
1,32の端部が接しているガラス基材21,22の部
分は、バリ21a、22a、22bを有するため、強度
的にも弱い部分である。これらにより、ガラス基材2
1,22のバリを有する切断部と樹脂層31,32の端
部とが接触していると、温度変化時の応力により、バリ
の発生部分からガラス基材21,22が破損する可能性
が高い。
【0026】請求項3の発明では、バリ21a、22
a、22bを有するガラス基材21,22の切断部と樹
脂層31,32の端部とが接触しない光学素子となって
おり、ガラス基材21,22のバリによる脆い部分と、
温度変化時に最大応力が発生する樹脂層31,32の端
部が接触しないため、温度変化があっても、ガラス素材
21,22が破損しない光学素子とすることができる。
【0027】なお、請求項3の発明において、外周形状
が非回転軸対称形状とした光学素子の形状については、
図15及び図16に示す形状も含まれる。図15に示す
形状は、図13の形状における弦CDと円弧の交点部分
を丸め曲線としたものであり、同図で符号Rで表された
部分を含む外周形状を含むものとする。エッジの部分を
減らして、光学素子や光学素子の組み付けられる部分の
損傷を少なくするためである。
【0028】図16に示す形状は、図14に示す円形を
平行な2本の直線L1、L2で切断するのみならず、更
に、直線L1、L2と直交する2本のL3、L4で切断
して辺CE、DFを形成したもので、結果として、ガラ
ス基材23が長方形となり、光学素子も長方形となる。
この場合、円形形状から23X、23Yの2個所に加え
て、2個所の23Zの計4個所で削除されることにな
る。このようにガラス基材が4個所で削除されていて
も、その部分は光学素子の光学機能とは関係のない部分
であり、光学素子の光学機能が失われることなはない。
【0029】図16に示す長方形の形状においても、樹
脂層33の端部は、切断されたガラス基材のエッジ部に
発生するバリ23a、23b、23c、23dとは非接
触であり、温度変化があっても、ガラス基材23が破損
することはない。更に、この光学素子を、カメラ等に使
用した場合、フィルムの長方形に最も良く適応し、無駄
なスペースを減らすことができる。
【0030】請求項4の発明は、請求項3記載の発明で
あって、前記非回転軸対称形状が略小判形状であること
を特徴とする。
【0031】この発明では、ガラス基材22は図14に
示されるように、円形の外形に対して樹脂層32を形成
する成形面22cの曲率中心Oを挟んで、等距離若しく
は不等距離で二本の平行な直線L1,L2で切断される
ことにより、二つの弦CD、EFが形成された形状とな
っている。このガラス基材22の成形面22c上に、そ
の端部が切断部位である二つの弦CD、EF付近のバリ
22a、22bに接触しないように金型による成形によ
り樹脂層32が形成されることによって光学素子が形成
される。
【0032】即ち、樹脂層32の形状は加工されたガラ
ス基材22の形状にほぼ相似であるが、その面積はガラ
ス基材22の成形面22cの面積より小さい。このよう
にして形成された光学素子の形状は、z軸方向から見た
とき、二つの平行な弦を円弧で結ぶ形状となっている。
この形状は小判の形状に似ていることから、以下、この
光学素子の形状を「小判形状」と称する。
【0033】小判形状は、円形の一部が弦により欠けて
いることから、非回転軸対称形状である。又、小判形状
は図13と図14とを比較しても明らかなように、図1
3では弦CDにより、円形のガラス基材21の一部であ
る円弧状部分21xが削除されているが、図14では2
本の弦CDおよびEFにより、円形のガラス基材22が
円弧状部分22xと22yの二個所で削除される。これ
により、よりコンパクトな形状となっている。この場
合、ガラス基材22が二個所で削除されていても、その
部分は光学素子の光学機能に関係のない部分であり、光
学素子の光学機能が失われることはない。
【0034】このような請求項4の光学素子をカメラ等
に使用した場合、フィルムが長方形であることから、小
判形状が無駄無くカメラ等の光学系に適応できる。又、
二個所の削除された部分は、他の必要な部材を配置でき
るため、カメラ等をコンパクトにすることができる。
【0035】なお、図示を省略するが、弦CDと弦EF
とを円弧と交差するエッジ部を丸めた曲面としても、小
判形状であることに変わりはないものである。エッジ部
を丸めることにより光学素子や光学素子が組み込まれる
部分の損傷をなくすためである。
【0036】請求項5の発明は、前記略小判形状が、前
記回転対称軸を通って回転対称軸に垂直な直線に対し、
軸対称形状であることを特徴とする。
【0037】この発明では、図14に示すように、弦C
DとEFがy軸に対し、点Oを挟んで対称の位置にあ
る。光学素子の小判形状を軸対称形状にすることによ
り、その形状は前後左右で同一形状となる。従って、光
学素子の取り扱いにおいて、弦CDと弦EFの位置関係
を考慮する必要がなく、組立等を容易にすることがで
き、より無駄のないコンパクトな形状となり、カメラ等
への適合性をさらに増大させることができる。
【0038】請求項6の発明は、ガラス基材の成形面に
エネルギー硬化型の樹脂層を形成した光学素子におい
て、前記樹脂層を形成する成形面の曲率中心と、前記ガ
ラス基材の成形面に対向する裏側の非成形面の曲率中心
とを結ぶ直線を回転対称軸とした場合におけるガラス基
材の外周形状が前記回転対称軸を中心にした円形の外周
を1または2以上の個所で直線部で切り取られて非回転
軸対称形状をなし、且つ、ガラス基材の外周の前記直線
部に面取りまたは段部が加工されており、その面取りま
たは段部と前記成形面とが交わって形成される直線部付
近に発生しているバリと前記樹脂層の端部とが非接触と
なっていることを特徴とする。
【0039】図17はすでに説明した図13の弦CDの
部分に面取りをした場合で、同図と同じ部分は同じ符号
を付して表示した斜視図である。図17に示すように、
図13に示したガラス基材21の弦CD部分に面取り2
5が設けられている。面取り25の両端は図13の直線
L1に代わり2つの直線G、Hで挟まれており、この直
線に沿った部分がエッジ部となっている。
【0040】ガラス基材21をz軸方向、即ち回転対称
軸方向から見た場合、ガラス基材21の外周に相当する
のが直線Hに沿った直線部Hであり、回転対称軸に近い
ほうで成形面と交わって形成されるエッジ部に相当する
のが直線部Gである(ガラス基材21の直線部は、それ
ぞれG、Hと同じ符号で示す。)。面取り25は、弦付
近に発生したバリを除去することになるが、面取りとい
えども、エッジ部にはバリによるマイクロクラックが発
生する。従って、直線部G、H付近も、同様に強度的に
弱い部分であり、この部分に樹脂層31の端部が接触す
ると、温度変化時の応力により、バリによるマイクロク
ラックの部分からガラス基材21が破損する可能性が高
い。つまり、直線部Gのように、ガラス基材21の外周
形状を構成する要素ではないが、連続する面の外周形状
であれば、その部分にはバリによりマイクロクラックが
発生しているので、ガラス基材21の外周部同様、樹脂
層31の端部で発生する応力の影響を受ける。従って、
樹脂層31の端部が、回転対称軸側の直線部G付近に発
生しているバリ、言い換えれば、面取り25が成形面と
交わって形成される直線部G付近に発生しているバリに
非接触である必要がある。樹脂層31の端部が直線部G
付近のバリに非接触であれば、当然ガラス基材21の外
周端である直線部H付近に発生しているバリには非接触
となる。
【0041】本発明において、ガラス基材21の外周の
切り取られた部分に面取りを加工したのは、光学素子を
取り扱う場合、その外周部が鋭角に近い鋭いエッジをな
していると、光学素子自体または光学素子が組み込まれ
る部分に損傷が発生するのを防止するためである。
【0042】本発明のもう1つの特徴である、ガラス基
材の外周が直線で切り取られ、弦となっている部分に段
部を加工した場合について図21を用いて説明する。図
21はすでに説明した図13の弦CDの部分に段部26
を加工した場合の同図と同じ部分に同じ符号を付した斜
視図である。
【0043】段部26は図13の直線L1に代わり3本
の直線M、N及びPに沿って形成されており、この直線
に沿った部分がエッジ部となっている。ガラス基材21
をz軸方向、即ち、回転対称軸方向から見た場合、ガラ
ス基材21の外周に相当するのが直線部P、回転対称軸
zに近いほうが直線部M及びNである(ガラス基材21
の直線M、N及びPに沿った直線部もそれぞれの直線の
符号をそのまま採用し、直線部M、N及びPと称す
る。)。
【0044】この段部26にはそれぞれの直線の部分に
エッジ部が形成される。エッジ部にはバリによるマイク
ロクラックが発生する。従って、直線部M、N及びP付
近も、弦CD付近同様に強度的に弱い部分であり、この
部分に樹脂層31の端部が接触すると、温度変化時の応
力により、バリによるマイクロクラックの部分からガラ
ス基材21が破損する可能性が高い。つまり、直線部M
のように、ガラス基材21の外周形状を構成する要素で
はないが、連続する面の外周形状であれば、その部分に
はバリによりマイクロクラックが発生しているので、ガ
ラス基材21の外周部同様、樹脂層31の端部で発生す
る応力の影響を受ける。従って、面取りの場合と同様、
樹脂層31の端部が回転対称軸の直線部に発生している
バリ、言い換えれば段部26が成形面と交わって形成さ
れる直線部M付近に発生しているバリに非接触である必
要がある。樹脂層31の端部が直線部M付近のバリに非
接触であれば、当然ガラス基材21の外周端である直線
部P付近に発生しているバリとは非接触となる。直線部
N付近に発生しているバリについては、直線部MとNと
は回転対称軸Zとは等距離にあり、直線部M付近に発生
しているバリに樹脂層31の端部が非接触であれば、必
然的に直線部N付近に発生しているバリと非接触になる
ので、直線部N付近に発生しているバリについては、前
記条件が満たされれれば考慮する必要がない。
【0045】請求項6の発明で、ガラス基材21に段部
を設けたのは、段部の部分が空きスペースとなるので、
そのスペースに他の部材を配置するためである。面とり
と段部は、当然光学機能を有する面の外部に設けられ、
光学素子の光学機能の障害とはならない。
【0046】なお、図17及び図21では、円形のガラ
ス基材21の外周の1個所が直線で切り取られ、その直
線部分に面取り25又は段部26を形成した場合につい
て説明したが、請求項4のように円形のガラス基材の外
周部の2個所が直線で切り取られる場合や、円形の基材
の外周部の3個所以上が直線で切り取られる場合におい
ても、本発明を適用できる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する実施の形
態により具体的に説明する。なお、各実施の形態におい
て、同一の要素は同一の符号を付して対応させてある。
【0048】(実施の形態1)ガラス基材2は図1に示
すように、樹脂層を載置する面(以下、成形面)2aの
曲率半径が100mm、樹脂層を載置しない面(成形面
2aに対向する裏側の非成形面)2bの曲率半径が50
mmであり、成形面2aと非成形面2bの曲率中心を結
ぶ直線(以下、回転対称軸)A上における成形面2aと
非成形面2bの距離が2mmで両面が凹面となってい
る。この実施の形態のガラス基材2は、商品名「PBL
28」((株)オハラ製)であり、樹脂層5の樹脂の材
質は、紫外線硬化型樹脂(商品名「MP−201」:三
菱レイヨン(株)製)である。
【0049】図2は回転対称軸Aとガラス基材2の成形
面2aの交点を通り、回転対称軸Aに垂直なxy平面を
設けた後、成形面2aの外周部を回転対称軸Aに平行に
xy平面に投影した形状を示す。ガラス基材2はx軸の
プラス側においてx軸に対して上下45度の範囲以外
は、直径25mmの円弧2c形状(優弧)となってお
り、x軸のプラス側においてx軸に対して上下45度の
範囲は、円弧2cの端点を結ぶx座標が約8.84mm
で一定の弦2d形状となっている。
【0050】ガラス基材2は回転軸対称形状の円形の外
形を製作した後、その外形の一部を切断することにより
弦2dに該当する部分を形成するため、切断面2fと成
形面2aとが交わる直線部分(エッジ部)を詳細に観察
すると、図3に示すように、無数のバリ2eを有してい
る。
【0051】また、図2に示すように、ガラス基材2の
成形面2a上には、ガラス基材2の外周形状と概略相似
形状となるように紫外線硬化型樹脂の樹脂層5が形成さ
れている。樹脂層5は芯取り加工された外周面よりも後
退し且つ切断面2fよりも後退するように各面から距離
を設けた状態で成形面2a上に設けられるものである。
なお、樹脂層5の樹脂の量は、あらかじめ求められるも
のである。
【0052】樹脂層5をガラス基材2上に成形する手順
を説明する。樹脂層5は金型1とガラス基材2とを相対
的に接近させることにより、金型1とガラス基材2とに
より形成される空間内に充填されるものである。
【0053】図4に示すように、金型1は樹脂層5の所
望の表面形状を形成するための光学面(以下、樹脂押圧
面)1aを有している。又、金型1は樹脂押圧面1aの
曲率中心が回転対称軸A上にあり、回転対称軸Aと平行
な方向へ自由に移動可能となっている。金型1の樹脂押
圧面1aの外周部を回転対称軸Aに平行にxy平面上に
投影した形状は、図5に示すように、x軸のプラス側に
おいて、x軸に対して上下45度の範囲以外は直径22
mmの円弧1c形状(優弧)で、x軸のプラス側におい
て、x軸に対して上下45度の範囲は、円弧1cの端点
を結ぶx座標が約7.78mmで一定の弦(直線)1d
形状となっている。すなわち、ガラス基材2の外周形状
と概略相似形状となっている。
【0054】図4に示すように、ガラス基材2と金型1
との各弦の位置を合わせた後、金型1をガラス基材2に
対し徐々に接近させることにより、ガラス基材2の成形
面2a上の樹脂6を、金型1とガラス基材2とにより形
成される空間内に広げる。そして、金型1とガラス基材
2との間隔が所望の値となったとき、樹脂6は金型1の
外周部へ到達しており、金型1の樹脂押圧面1aとガラ
ス基材2の成形面2aにより形成される空間内には、所
望の樹脂層5が形成される。また、金型1の外周形状
が、ガラス基材2の外周形状に対して、相似的に小さく
なっているので、ガラス基材の切断面2fのエッジから
樹脂層5の端部が0.3mm以上離れた約1mmとな
り、ガラス基材2外周部のバリ2eと樹脂層5の端部と
が接触することはない。また、ガラス基材2の優弧2c
の外周部から樹脂層5の端部がはみ出すことはなく、約
1.5mm離れている。
【0055】その後は、不図示の手段により、ガラス基
材2の非成形面2b側から、紫外線を照射して樹脂層5
を硬化した後、金型1を樹脂層5の表面から剥離する。
これにより、図6(a)に示すように、ガラス基材2と
樹脂層5とが一体となった光学素子7が得られる。な
お、図6(a)は本実施の形態により製造された光学素
子7を図2の弦2dと垂直な面で切った断面図である。
【0056】図6(a)に示すように、ガラス基材2上
には樹脂層5が一体に形成されており、その樹脂層5の
端部はガラス基材2の切断面2fのエッジ部に発生して
いるバリ2eに接触していない。したがって、熱線膨張
係数の大きい樹脂層5が温度変化により変形しても、ガ
ラス基材2が破損する不具合が発生することがなくな
る。なお、樹脂層5がバリ2eに接触しないのは、上述
したように金型1の成形面1aの面積がガラス基材2の
成形面2aの面積より小さく設定されていることと、樹
脂6が金型1により押圧されて広がることにより樹脂層
5となっても、樹脂層5がバリ2eに接触しないように
樹脂の供給量があらかじめ計量されているからである。
【0057】このような実施の形態の光学素子7は、回
転対称形状の光学素子に対し、光学性能とは無関係な部
分が一部削除されているので、スペース的な余裕を有
し、光学素子を組み込んだ製品のコンパクト化に有利で
ある。また、ガラス基材の切断部2fのバリ2eと樹脂
層5の端部とが接触していないので、温度変化によって
ガラス基材2が破損することもなくなる。
【0058】なお、この実施の形態では、円弧部のガラ
ス基材2外周部と樹脂層5端部の間隔が約1.5mm、
直線部においてはガラス基材2外周部と樹脂層5の端部
の間隔が約1mmとなっているが、本発明は円弧部及び
直線部におけるガラス基材外周部と樹脂層端部の間隔の
比とは無関係であり、樹脂層の端部がガラス基材の外周
部のバリと接触しない限り、どのような比であっても同
様な効果が得られる。
【0059】また、この実施の形態は、樹脂層5の直線
部における外周形状が、ガラス基材2と樹脂とが接する
位置から樹脂層5の表面まで一定の寸法となっている
が、本発明は樹脂層5の断面形状とは無関係であり、樹
脂層5の端部がガラス基材2の外周部のバリと接触しな
い限り、どのような断面形状であっても同様な効果が得
られる。
【0060】この実施の形態では、ガラス基材2におけ
る円弧2cと弦2dが交わる部分で端部が直線となって
いるが、ガラス基材2が図15に示すように、円弧2c
と弦2dが交わる部分で曲面(いわゆるR形状)Rとな
っていても、この実施の形態と同様に本発明を実施でき
るが、構成や作用はこの実施の形態と略同じなので説明
を省略する。ただし、円弧と弦が交わる部分が曲面とな
っていることにより、光学素子にエッジ部が少なくな
り、光学素子を取り扱う場合や光学素子を他の部分に組
み込む場合、光学素子自体や当該他の部分が損傷するこ
とを少なくすることができる効果が追加される。
【0061】更に、この実施の形態では、円弧2cと弦
2cを外周形状とするガラス基材2に樹脂層5を形成す
る場合について説明したが、ガラス基材21が図16に
示すように長方形の場合にも同様に適用することができ
る。この場合には、金型をガラス基材2の形状との概略
相似形状にし、4つの辺CD、DF、EF、CEの直線
部分(エッジ部)付近に発生しているバリに樹脂層の端
部が接触しないように成形、硬化させることにより、こ
の実施の形態と同様な光学素子を得ることができる。な
お、成形や硬化の工程はこの実施の形態と同様なので説
明を省略する。ガラス基材の形状が、長方形以上の多角
形の場合や楕円形の場合も同様である。
【0062】以上の説明においては、温度変化の範囲と
して安全範囲を前提にした実施の形態の内容について詳
細に説明してきたが、温度変化の範囲を通常の範囲もし
くはそれより狭い範囲とし、また、必要に応じてガラス
基材の材質をより強度の高い光学ガラス(例えばLAL
18(製品名;(株)オハラ製))とし、光学素子をよ
りコンパクトにする場合の変形々態について以下に説明
する。
【0063】上記実施の形態では、図6(a)に示すよ
うに、温度変化の安全範囲を考慮して、樹脂層5の端部
がガラス基材2のエッジ部に発生しているバリ2eに接
触しないように光学素子7が製造されているが、樹脂層
5の端部がバリ2eに接触しないようにするためには、
樹脂層5を広げる範囲をガラス基材2の成形面2aの面
積の8割以下としなければならない。これは、樹脂層5
の成形の際のバラツキを考慮した場合、それ以上樹脂層
5を広げると、樹脂層5の端部がバリ2eに接触するお
それがあるからである。光学素子7は樹脂層5とガラス
基材2とから形成されるが、光学素子7の光学機能面は
ガラス基材2の成形面2aの面積の8割以下の範囲に限
定され、さらに樹脂層の端部にまで光学的機能を持たせ
ることができないので、光学機能面は更に狭い範囲に限
定される。従って、相対的にガラス基材2の面積を大き
くする必要があり、光学素子7も大きくなる。
【0064】これに対し、図6(b)は樹脂層5の端部
をバリ2eの一部または全部に接触させる変形々態であ
り、図6(b)では樹脂層5aをガラス基材の成形面2
aが切断面2fと交叉する線に達するまで広げている。
即ち、樹脂層5aが基材2の成形面2aと切断面2fが
交叉する線付近に発生しているバリ2eに接している場
合である。また図示していないが、樹脂層5の端部をバ
リ2eの一部に接触するように樹脂層5aを形成しても
良い。図6(b)の形態では、温度範囲を通常の範囲に
設定し、設定された温度範囲における樹脂層5aの端部
の応力を算出したうえで、ガラス基材の材質として材料
強度の大きい光学ガラスであるLAL18を採用してい
る。
【0065】上述したように、樹脂層5aの端部で温度
変化時に最大の応力が発生するが、光学素子の用途によ
り、温度変化の範囲を狭い範囲に設定した場合は、応力
の大きさもそれに従って小さくなる。この形態では、温
度変化の範囲を通常の範囲に限定している。その場合、
ガラス基材2のバリ2eが発生している部分の機械的強
度が低下していて、樹脂層5aの端部がバリ2eに接触
していてもガラス基材2が損傷を受けないことがある。
即ち、ガラス基材2の樹脂層5aに接している部分の材
料強度が、温度変化時に、樹脂層5aの端部で発生する
応力より大きければ、ガラス基材2は損傷を受けない。
この形態では、上記応力を考慮して、温度変化の範囲を
通常の範囲として狭く設定し、かつ、LAL18のよう
な材料強度の大きい材質の光学ガラスを採用しているの
で、樹脂層5aの広げる範囲を拡大して樹脂層5aの端
部がバリ2eに接触していても、ガラス基材2は温度変
化による損傷を受けない。
【0066】このような形態によれば、樹脂層5aはガ
ラス基材2の成形面2aの全面もしくは全面に近い面積
まで広げることができる。従って、ガラス基材2の大き
さを小さくできる。このようにして製造された、例えば
図6(b)に示す光素子7aは、ガラス基材2の成形面
2aの広い面積を利用することになるので、その形状を
上記実施に形態よりも更にコンパクトにできるという利
点がある。なお、この形態においては、金型1の樹脂押
圧面1aの広さは、上記実施の形態の場合に比べ大き
く、ガラス基材2の成形面2aの面積に等しいかそれに
近い面積となっている。その他は、この形態において
も、上記実施の形態と同様な光学素子が製造される。
【0067】(実施の形態2)この実施の形態のガラス
基材12は図7に示すように、樹脂層を載置する面(以
下、成形面)12aの曲率半径が100mm、樹脂層を
載置しない面(以下、非成形面)12bの曲率半径が5
0mm、成形面12aと非成形面12bとの曲率中心を
結ぶ直線(以下、回転対称軸)B上における成形面12
aと非成形面12bとの距離が2mmであり、両面が凹
面となっている。
【0068】図8は回転対称軸Bとガラス基材12の成
形面12aの交点を通り、回転対称軸Bに垂直なxy平
面を設けた後、ガラス基材12の成形面12aの外周部
を回転対称軸Bに平行にxy平面上に投影した形状を示
す。x軸のプラス側、マイナス側共にx軸に対して上下
45度の範囲以外は、直径25mmの2つの円弧12c
形状となっており、x軸に対してプラス側、マイナス側
ともに上下45度の範囲は円弧12cの端点を結ぶx座
標の絶対値が約8.84mmとなる一定の弦12d形状
となっている。
【0069】ガラス基材12は回転軸対称形状の円形の
外形を製作した後、その外形の一部を切断することによ
り弦12dに該当する部分を形成するため、ガラス基材
12の切断面12fと成形面12aとが交わる直線部分
(エッジ部)を詳細に観察すると、図9に示すように、
無数のバリ12eを有している。
【0070】図8に示すように、ガラス基材12の成形
面12a上には、ガラス基材12の外周形状と概略相似
形状となるように紫外線硬化型樹脂からなる樹脂層15
が形成されている。樹脂層15は芯取り加工された外周
面よりも後退し、且つ切断面12fよりも後退するよう
に各面から距離を設けた状態で成形面12a上に設けら
れており、その量は、あらかじめ求められている。
【0071】樹脂層15を形成する金型11は、図10
に示すように、樹脂層15の所望の表面形状を形成する
ための光学面(以下、樹脂押圧面)11aを有してい
る。この金型11は樹脂押圧面11aの曲率中心が回転
対称軸B上にあり、回転対称軸Bと平行な方向へ自由に
移動可能となっている。金型11の樹脂押圧面11aの
外周部を回転対称軸Bに平行にxy平面上に投影した形
状は、図11に示すように、x軸のプラス側及びマイナ
ス側ともに、x軸に対して上下45度の範囲以外は直径
22mmの2つの円弧11c形状であり、x軸のプラス
側及びマイナス側ともに、x軸に対して上下45度の範
囲は、円弧11cの端点を結ぶx座標の絶対値が約7.
78mmで一定の弦(直線)11d形状となっている。
すなわち、ガラス基材12の外周形状と概略相似形状を
している。なお、樹脂層15を形成する工程以降は、実
施の形態1と同様のため省略する。
【0072】図12(a)は本実施の形態により製造さ
れた光学素子16の斜視図を示す。ガラス基材12の成
形面12a上には、樹脂層15が一体に形成されている
が、樹脂層15の両端部はガラス基材12の切断面12
fのエッジ部に発生しているバリ12eとは接触してい
ない。樹脂層15がバリ12eと接触しないように形成
される理由は、実施の形態1と同様である。また、ガラ
ス基材12とその成形面12a上に一体に形成された樹
脂層15を有する光学素子16の形状は実施の形態1と
異なり、回転対称軸Bに垂直なy軸に対して左右対称と
なっている。
【0073】この実施の形態の光学素子16は、回転対
称形状の光学素子に対し、光学性能とは無関係な部分が
一部削除されているので、スペース的な余裕ができ、光
学素子を組み込んだ製品のコンパクト化に有利である。
また、ガラス基材12の切断部12fのバリ12eと樹
脂層15の端部とが接触していないため、、温度変化に
よってガラス基材12が破損することもなく、良好な耐
久性を有している。さらに、この実施の形態の光学素子
16は、y軸対称形状のため、光学素子16を用いた組
立工程において、部品の上下に注意する必要がなく、光
学素子16を用いた作業の効率化にも有利である。
【0074】更に、本実施の形態においては、光学機能
部がフィルムなどの相似形状、すなわち長方形状となる
のが一般的であり、この場合、円弧部における樹脂の光
学機能部よりも外側の部分は、樹脂供給量のバラツキを
吸収するための領域とすることが可能なため、光学素子
をいっそうコンパクトにできる。
【0075】なお、本実施の形態でも、2つの円弧12
cと2つの弦12dが交わる部分は2つの直線部分(エ
ッジ部)となっているが、実施の形態の1と同様、直線
部分を曲線に変えることにより、実施の形態1と同様な
効果をもたらすことができる。
【0076】以上の説明においては、温度変化の範囲と
して安全範囲を前提にした実施の形態の内容について詳
細に説明したが、温度変化の範囲を通常の範囲もしくは
それより狭い範囲とし、必要に応じて基材の材質をより
強度の高い光学ガラスとし、光学素子をよりコンパクト
にする場合の変形々態について以下説明する。
【0077】上記実施の形態では、図12に示す如く樹
脂層15の端部がガラス基材12のエッジ部に発生して
いるバリ12eに接触しないように光学素子16を製造
しているが、このようにするためには、実施の形態1の
変形々態で説明したように、ガラス基材12を相対的に
大きくしなければならない。
【0078】これに対し、温度変化の範囲を通常の範囲
とし、ガラス基材の材質の強度を大きくするという条件
下で、樹脂層15の端部をバリ12eの一部または全部
に接触させることも可能である。図12(b)は樹脂層
15aをガラス基材の成形面と切断面12fが交叉する
線に達するまで広げた変形々態である。すなわち、樹脂
層15aがガラス基材12の成形面12aと切断部12
fが交叉する線付近のバリ12eに接している場合であ
る。また図示していないが、樹脂層15aの端部をバリ
12eの一部に接触するように樹脂層15aを形成する
形態も可能である。
【0079】この変形々態では、温度範囲を通常の範囲
とし、設定された温度範囲における樹脂層15aの端部
の応力をシミュレーション等によって算出したうえで、
ガラス基材12として材料強度の大きい光学ガラスであ
るLAL18を採用している。
【0080】実施の形態1の変形々態で説明したよう
に、樹脂層15aの端部で温度変化時に最大の応力が発
生するが、光学素子の用途により、温度変化の範囲を狭
い範囲に設定した場合は、応力の大きさもそれにしたが
って小さくなる。その場合、ガラス基材12のバリ12
eが発生している部分の機械的強度が低下していて、樹
脂層15aの端部がバリ12eの接触していてもガラス
基材12が損傷を受けないことがある。即ち、ガラス基
材12の樹脂層15aに接している部分の材料強度が、
温度変化時に、樹脂層15aの端部で発生する応力より
大きければ、ガラス基材12は損傷を受けない。この形
態では、上記応力を考慮して、温度変化の範囲を通常の
範囲として狭く設定し、かつ、ガラス基材12として前
記LAL18のような材料強度の大きい材質の光学ガラ
スを採用する。これにより、樹脂層15aの広げる範囲
を拡大し、樹脂層15aの端部がバリ12eに接してい
ても、ガラス基材12は温度変化による損傷を受けな
い。
【0081】このような変形々態によれば、樹脂層15
aはガラス基材12の成形面12aの全面もしくは全面
に近い面積まで広げることができる。したがって、ガラ
ス基材12を小さくできる。このようにして製造され
た、例えば図12(b)に示す光学素子16aはガラス
基材12の成形面12aの広い面積を利用することがで
きるため、その形状を上記実施の形態によりも更にコン
パクトにできるという利点がある。
【0082】(実施の形態3)この実施の形態のガラス
基材52は、図18に示すように、実施の形態1のガラ
ス基材2の成形面2aの外周形状のうち弦2dに相当す
る部分にXY平面と45度の角度をなす幅0.3mmの
面取り52fが設けてある。
【0083】ガラス基材52は、実施の形態1のガラス
基材2を製作した後、その成形面52a側に面取り52
fに該当する部分を削除する、あるいは、回転軸対称形
状のガラス基材を製作した後、実施の形態1で切断した
部分と一括して面取り52fに該当する部分を削除する
等の方法で製作することができる。このように作製され
たガラス基材52の面取り52fを構成する2つの直線
部(エッジ部)52g、52hを詳細に観察すると、図
19に示すように、無数のバリ52eを有している。
【0084】また、樹脂層53は、図20に示すよう
に、ガラス基材52の外周形状ではないが、面取り部5
2fが成形面52aと交わって形成される直線部52g
付近のバリと樹脂層53の端部とが接触しないように設
けられている。直線部52gはガラス基材52の外周形
状ではないが、バリを有する部分なので、ガラス基材5
2の外周形状である直線部52hと同様、強度的に弱く
なっているためである。なお、直線部52gは直線部5
2hと比較し、回転対称軸c近くに位置するため、樹脂
層53の端部が直線部52g付近に発生しているバリに
接触しなければ、当然直線部52h付近に発生している
バリに接触しない。即ち、2本の直線部付近に発生して
いるバリに接触しなければ、当然直線部52h付近に発
生しているバリに接触しない。このように2本の直線部
付近に発生しているバリのうち、面取り部が成形面52
aと交わって形成される直線部52g付近に発生してい
るバリに樹脂層53の端部が接触しなければ、温度変化
によってガラス基材52が破損することがなくなる。
【0085】他の構成は実施の形態1と同様である。ま
た、樹脂層の成形方法やその硬化等の光学素子の製造方
法も実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
【0086】なお、この実施の形態では、xy平面と4
5度の角度をなす幅0.3mmの面取りを設けている
が、本発明はxy平面と面取りの角度、面取りの幅とは
無関係であり、ガラス基材の外周形状に該当しない面取
り部を構成する直線、即ち、面取り部が成形面と交わっ
て形成される直線部付近のバリと樹脂端部が接触しない
限りは、任意の角度、任意の幅とすることが可能で、同
様な効果が得られる。
【0087】また、この実施の形態では、平面状の面取
りを設けているが、本発明は面取り形状とは無関係であ
り、ガラス基材の外周形状に該当しない面取り部を構成
する直線部付近のバリと樹脂端部が接触しない限りは、
面取りを任意の形状とすることが可能で、同様な効果が
得られる。
【0088】さらに、この実施の形態では、ガラス基材
が切り取られた端部に面取り部を設けたので、光学素子
は鋭角に近いエッジ部を減らすことができている。従っ
て、、光学素子自体を取り扱う場合の他、光学素子を他
の部分に組み込む際、光学素子や光学素子が組み込まれ
る部分の損傷を防ぐことができる。
【0089】加えて、実施の形態1に記載した場合と同
様に、ガラス基材が長方形やそれ以上の多角形の場合に
あっても、それらの形状の外周の各辺に面取り部を形成
することにより、この実施の形態の効果を奏することが
できる。実施の形態2に示すように、2つの弦の部分に
面取り部を形成しても同様である。
【0090】(実施の形態4)本実施の形態のガラス基
材62は、図22に示すように、実施の形態1のガラス
基材2の成形面2aの外周形状のうち弦2dに相当する
部分に、幅が0.3mm、深さが0.3mmの段部62
fが設けてある。
【0091】ガラス基材62は、実施の形態1のガラス
基材2を製作した後、ガラス基材62の成形面62a側
に段部62fに該当する部分を削除する、あるいは、回
転軸対称形状のガラス基材を製作した後、実施の形態1
で切断した部分と一括して段部62fに該当する部分を
削除する等の方法で製作することができる。このような
作製されたガラス基材62のにおける段部62fを構成
する3つの直線部(エッジ部)62m、62n、62p
を詳細に観察すると、図23に示すように、無数のバリ
62eを有している。
【0092】また、樹脂層63は、図24に示すよう
に、ガラス基材62の外周形状ではないが、段部62f
が成形面62aと交わって形成される直線部62m付近
のバリと樹脂63の端部とが接触しないように設けられ
ている。直線部62mはガラス基材62の外周形状では
ないが、バリを有する部分なので、ガラス基材62の外
周形状である直線部52pと同様、強度的に弱くなって
いるためである。
【0093】直線部62nは直線部62mと同じく、回
転対称軸Dとの距離は等しいので、樹脂層63の端部が
直線部62m付近に発生しているバリに接触しなけれ
ば、直線部62n付近に発生しているバリには接触しな
い。さらに、直線部62pは直線部62mと比較し、回
転対称軸Dからより遠くに位置するので、樹脂層63の
端部が直線部62m付近に発生しているバリに非接触で
あれば、当然直線部62p付近に発生しているバリとは
非接触となる。即ち、3本の直線部付近に発生している
バリのうち、段部62fが成形面62aと交わって形成
される直線部62m付近に発生しているバリに樹脂層6
3の端部が接触しなければ、温度変化によってガラス基
材62が破損することがなくなる。
【0094】他の構成は実施の形態1と同様である。ま
た、樹脂層の成形方法やその硬化等の光学素子の製造方
法も実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
【0095】なお、この実施の形態では、段部62fの
幅を0.3mm、深さを0.3mmとしたが、回転対称
軸Dに近い直線部、即ち段部が成形面と交わって形成さ
れる直線部付近のバリと樹脂の端部とが接触しない限り
は、任意の幅、任意の深さとすることが可能で、同様な
効果が得られる。
【0096】このような実施の形態では、ガラス基材6
2の外周が切り取られる端部に段部を形成しているの
で、段部の部分が空きスペースとなり、他の部材を配置
する等して、光学素子が組み込まれる製品をコンパクト
にすることができる。更に、実施の形態1に記載した場
合と同様、ガラス基材が長方形やそれ以上の多角形の場
合にあっても、それらの形状の外周の各辺に段部を形成
することにより、同様な効果を奏することができ、実施
の形態2に示す2つの弦の部分に段部を形成しても同様
である。
【0097】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、温度変化を受
けても損傷を受けることがないと共に、コンパクトな光
学素子とすることができる。
【0098】請求項2の発明によれば、温度変化を受け
ても損傷することのない光学素子とすることができる。
【0099】請求項3の発明によれば、回転対称形状の
光学素子に比べて光学性能とは無関係な部分が一部削除
されているので、スペース的な余裕ができ、製品をコン
パクト化することができる。また、ガラス基材の切断部
のバリと樹脂層の端部が非接触のため、温度変化によっ
てガラス基材が破損することがなくなる。
【0100】請求項4の発明によれば、略小判形状のた
め、両側部分にスペース的な余裕を形成することができ
る。
【0101】請求項5の発明によれば、略小判形状が回
転対称軸に垂直な直線に対して左右対称形状となるた
め、組立等を容易に行うことができ、軸対称の略小判形
状のため、よりコンパクトな形状とすることができる。
【0102】請求項6の発明によれば、回転対称形状の
光学素子に比べて光学性能とは無関係な部分が一部削除
されているので、スペース的な余裕ができ、製品をコン
パクト化することができる。また、ガラス基材の切断部
のバリと樹脂層の端部が非接触のため、温度変化によっ
てガラス基材が破損することがなくなる。さらに、光学
素子の外周の1または2以上の部分が削除された端面に
面取りまたは段部を設けるため、光学素子や光学素子が
組み込まれる部分の損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に用いるガラス基材の側
面図である。
【図2】実施の形態1のガラス基材上に樹脂層を形成し
た平面図である。
【図3】実施の形態1においてガラス基材の一部を削除
した状態の斜視図である。
【図4】実施の形態1において金型によって樹脂層を形
成する状態の側面図である。
【図5】実施の形態1の金型の底面図である。
【図6】(a)は実施の形態1の光学素子の側面図、
(b)は実施の形態1の変形々態の側面図である。
【図7】実施の形態2に用いるガラス基材の側面図であ
る。
【図8】実施の形態2のガラス基材上に樹脂層を形成し
た平面図である。
【図9】実施の形態2のガラス基材の一部を削除した斜
視図である。
【図10】実施の形態2において金型によって樹脂層を
形成する状態の側面図である。
【図11】実施の形態2の金型の底面図である。
【図12】(a)は実施の形態2の光学素子の斜視図、
(b)はその変形々態の光学素子の斜視図である。
【図13】請求項3の発明の概要を説明する平面図であ
る。
【図14】請求項3の発明の概要を説明する別の平面図
である。
【図15】請求項3の発明に包含される光学素子の平面
図である。
【図16】請求項3の発明に包含される別の光学素子の
平面図である。
【図17】請求項6の発明の概要を説明する斜視図であ
る。
【図18】実施の形態3のガラス基材の側面図である。
【図19】図18の斜視図である。
【図20】実施の形態3の光学素子の斜視図である。
【図21】請求項6の発明の別の概要を説明する斜視図
である。
【図22】実施の形態4のガラス基材の側面図である。
【図23】図22の斜視図である。
【図24】実施の形態4の光学素子の斜視図である。
【図25】請求項1の概要を説明するものであり、
(a)〜(d)はそれぞれ請求項1におけるガラス基材
の外周を切り落とした形状の光学素子の平面図及び側面
図である。
【図26】(a)〜(c)は、図25におけるガラス基
材の外周付近と樹脂層の端部との関係を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
2 ガラス基材 2a 成形面 2b 非成形面 5 樹脂層 A 回転対称軸

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基材の成形面にエネルギー硬化型
    の樹脂層を形成した光学素子において、前記樹脂層を形
    成する成形面の曲率中心と、成形面に対向する裏側の非
    成形面の曲率中心とを結ぶ直線を回転対称軸とした場合
    におけるガラス基材の外周形状が非回転軸対称形状であ
    り、かつ、前記樹脂層の端部と接触するガラス基材の接
    触部分の材料強度が、温度変化時に樹脂層の端部におい
    て発生する応力よりも大きいことを特徴とする光学素
    子。
  2. 【請求項2】 前記応力が3kg/mm以下である
    ことを特徴とする請求項1記載の光学素子。
  3. 【請求項3】 ガラス基材の成形面にエネルギー硬化型
    の樹脂層を形成した光学素子において、前記樹脂層を形
    成する成形面の曲率中心と、成形面に対向する裏側の非
    成形面の曲率中心とを結ぶ直線を回転対称軸とした場合
    におけるガラス基材の外周形状が非回転軸対称形状であ
    り、且つ、前記ガラス基材の外周部におけるバリと前記
    樹脂層の端部とが非接触となっていることを特徴とする
    光学素子。
  4. 【請求項4】 前記非回転軸対称形状が略小判形状であ
    ることを特徴とする請求項3記載の光学素子。
  5. 【請求項5】 前記略小判形状が、前記回転対称軸を通
    り、回転対称軸に垂直な直線に対し、軸対称形状である
    ことを特徴とする請求項4記載の光学素子。
  6. 【請求項6】 ガラス基材の成形面にエネルギー硬化型
    の樹脂層を形成した光学素子において、前記樹脂層を形
    成する成形面の曲率中心と、前記ガラス基材の成形面に
    対向する裏側の非成形面の曲率中心とを結ぶ直線を回転
    対称軸とした場合におけるガラス基材の外周形状が前記
    回転対称軸を中心にした円形の外周を1または2以上の
    個所で直線部で切り取られて非回転軸対称形状をなし、
    且つ、ガラス基材の外周の前記直線部に面取りまたは段
    部が加工されており、その面取りまたは段部と前記成形
    面とが交わって形成される直線部付近に発生しているバ
    リと前記樹脂層の端部とが非接触となっていることを特
    徴とする光学素子。
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