JP2000204442A - 電縫溶接部靱性に優れた高強度電縫鋼管 - Google Patents

電縫溶接部靱性に優れた高強度電縫鋼管

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JP2000204442A
JP2000204442A JP805499A JP805499A JP2000204442A JP 2000204442 A JP2000204442 A JP 2000204442A JP 805499 A JP805499 A JP 805499A JP 805499 A JP805499 A JP 805499A JP 2000204442 A JP2000204442 A JP 2000204442A
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Hidetoshi Kurata
秀敏 蔵田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電縫溶接部で十分な疲労特性を有し、引張強
度が50kgf/mm2(490N/mm2) 以上の強度を具備し、工業的
規模で安定に量産することができる自動車用高強度電縫
鋼管を提供する。 【解決手段】溶接部フェライトバンド上において、1.0
×10-4mm2 面積の視野当たりのTiおよびNbの炭窒化物の
析出量を40個以下に抑える。具体的鋼組成は、C:0.06
〜0.30%、Si:1.0 %以下、Mn:2.5 %以下、Mo:0.05
〜0.8 %、Nb:0.01〜0.050 %、Ti:0.005 〜0.040
%、sol.Al:0.005 〜0.05%、P:0.02%以下、S:0.
005 %以下、N:0.008 %以下を含み、さらに所望によ
り、Cr:1.5 %以下、Ni:3.0 %以下、Cu:1.0 %以
下、V:0.10%およびB:0.0005〜0.0020%のうち1種
以上を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物から構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、引張強さ50kgf/mm
2(490N/mm2) 以上の強度を有し、しかも電縫溶接部の靱
性に優れた自動車用電縫鋼管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車用構造部材に対して、電縫
鋼管の適用が著しい伸びを見せている。そして、その電
縫鋼管を軽量化して自動車の燃費の向上や高出力化を図
るために、薄肉および小径化が要求されている。そのた
め、電縫鋼管のさらなる高強度化が必要とされている。
【0003】しかし、このような高強度電縫鋼管で問題
となるのが、ねじり疲労試験や出荷検査で行うへん平試
験の時に生じる電縫溶接部の脆化割れである。この脆化
割れは、電縫溶接部の靱性が不十分であることが原因で
ある。つまり、プロペラシャフトのようにねじりトルク
を繰り返し受ける場合には、ねじり疲労試験でバランス
ピース溶接部やヨーク接合部よりも先に電縫溶接部が破
損する可能性があり、出荷前の検査歩留が低下するだけ
でなく、疲労寿命が低下することにより実際に自動車用
に使用する場合の安全性にも問題が残る。
【0004】従来にあっても、例えば特開平2−197525
号公報には、NbとCrまたはMoの1種以上を複合添加する
成分設計とすることで、継手溶接部の熱影響部が軟化し
にくい、疲労特性に優れた自動車用高強度電縫鋼管が提
案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報にお
いて提案された電縫鋼管においても電縫溶接部が脆性破
壊することによる疲労寿命の低下を十分に防ぐことはで
きない。
【0006】このような電縫溶接部の脆化割れは、高強
度電縫鋼管の全てに生じるということではなく、量産し
た場合にある確率で生じるものであるが、自動車の生産
台数を考えた場合、こうした問題は容認できるものでは
なく、工業上極めて重要な問題となる。
【0007】したがって、本発明の課題は、上記のよう
な自動車用高強度電縫鋼管における問題を解決すること
にあり、具体的には、工業的規模で安定に量産すること
ができる電縫鋼管であって、電縫溶接部で十分な疲労特
性を有し、引張強度が50kgf/mm2(490N/mm2) 以上の強度
を具備した自動車用高強度電縫鋼管を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】電縫鋼管の疲労寿命を向
上させるための手段としては、素材鋼の成分、特にNb、
Mo、Tiの含有量を適正に調整することが知られており、
それによって継手溶接部の軟化による強度の低下防止や
電縫溶接部の靱性の改善の効果が得られる。しかし、電
縫溶接部にあってはその中央部に非常に狭いフェライト
の領域が存在し、これをフェライトバンドと称してい
る。
【0009】そこで、本発明者らは、フェライトバンド
域についてさらに研究を行うべく、鋼管の周方向断面の
電縫溶接部上において、鋼の靱性に影響を及ぼす析出物
を抽出レプリカ法によって調査した。
【0010】この抽出レプリカ法の手順は以下の通りで
ある。すなわち、十分に研磨した試料の表面をピクリン
酸で腐食しその上に炭素を蒸着させる。次に、この蒸着
膜を溶剤中で剥離させると、試料表面上の析出物が蒸着
膜に付着してでてくる。これが抽出レプリカ膜であり、
これを透過電子顕微鏡(TEM) で観察し、析出物をEDX分
析する、という方法である。
【0011】その結果、特にTi、Nbのような合金元素を
添加して強度を上げている高強度電縫鋼管の場合、通常
の電縫溶接を行う場合に電縫溶接部にTi、Nbの炭窒化物
が析出することが解った。そして、電縫溶接部の靱性が
劣化していくにつれて、この炭窒化物の析出量も多くな
って行くことが解った。また、製管後に熱処理を施すと
セメンタイト(Fe3C)が析出するので靱性はさらに悪化す
る。
【0012】さらに研究を重ねた結果、本発明者らは、
電縫溶接部のフェライトバンド上にはTi、Nbの炭窒化物
が析出しており、この析出物のうち粗大粒の個数が多い
程、電縫溶接部の靱性が悪化していくことを見いだし、
本発明を完成した。
【0013】ここに、本発明の要旨は下記のような電縫
鋼管にある。 (1) 重量%で、C:0.06〜0.30%、Si:1.0 %以下、M
n:2.5 %以下、Mo:0.05〜0.8 %、Nb:0.01〜0.050
%、Ti:0.005 〜0.040 %、sol.Al:0.005 〜0.05%、
P:0.02%以下、S:0.005 %以下、N:0.008 %以下
を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる鋼板
を用いた電縫鋼管のT方向断面の溶接部フェライトバン
ド上において、1.0 ×10-4mm2 面積の視野当たりの粒径
が3.0 ×10-5mm以上のTiおよびNbの炭窒化物の析出量を
40個以下に抑えた電縫溶接部の靱性に優れた自動車用高
強度電縫鋼管。
【0014】(2) 上記(1) の成分に加えて更に、Cr:1.
5 %以下、Ni:3.0 %以下、Cu:1.0 %以下、V:0.10
%およびB:0.0005〜0.0020%のうち1種以上を含有
し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる鋼板を用い
た電縫鋼管のT方向断面の溶接部フェライトバンド上に
おいて、1.0 ×10-4mm2 面積の視野当たりの粒径が3.0
×10-5mm以上のTiおよびNbの炭窒化物の析出量を40個以
下に抑えた電縫溶接部の靱性に優れた自動車用高強度電
縫鋼管。
【0015】ここに、溶接部フェライトバンドは、溶接
部中央の非常に狭いフェライトの領域を言う。そして、
本発明によればかかる領域において、1.0 ×10-4mm2
積の視野当たりの粒径が3.0 ×10-5mm以上のTiおよびNb
の炭窒化物の析出量を計測することで溶接部全体の靱性
を推測するというのである。
【0016】本発明においては、図1(a) は、電縫鋼管
10の周方向 (T方向) 断面図であり、同図に示すよう
に、電縫鋼管10の溶接熱影響部12を構成する溶接部中央
のフェライトの領域14をもってフェライトバンドと称
し、実際のNb、Ti炭窒化物の計測に当たっては、図中、
点線でもって囲って示し、図1(b) に拡大して示すフェ
ライトバンド14内の領域 (図中、斜線部でもって示す)1
6 を、透過電子顕微鏡でもって観察するのである。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態をより
具体的に説明する。図2は、後述する実施例におけるデ
ータに基づき、電縫溶接部の靱性とTiおよびNbの炭窒化
物の析出量との相関を示すグラフであり、図示のよう
に、フェライトバンド上1.0 ×10-4mm2 面積の視野当た
りの粒径が3.0 ×10-5mm以上のTiおよびNbの炭窒化物の
析出物の個数と電縫溶接部の靱性との間には相関関係が
ある。
【0018】すなわち、本発明によれば、TiおよびNbの
炭窒化物の析出量を40個以下に抑えることによって電縫
溶接部の靱性は大幅に改善されることがわかる。このよ
うに本発明によれば、電縫溶接部の靱性を向上させるた
めに、溶接部フェライトバンド上において、1.0 ×10-4
mm2 面積の視野当たりの粒径が3.0 ×10-5mm以上のTiお
よびNbの炭窒化物の析出量を40個以下に抑えるが、好ま
しくは30個以下に抑える。
【0019】本発明において、TiおよびNbの炭窒化物の
計測の対象を粒径が3.0 ×10-5mm以上のものに制限する
のは、それより微細な炭窒化物は靱性の劣化を実質上も
たらさないと考えられるからである。
【0020】本発明のように溶接部フェライトバンドに
おけるTiおよびNbの炭窒化物の析出量を抑制するには、
製管時のTi、Nbの炭窒化物の析出を抑制することが必要
となってくる。そこで、そのようにTi、Nbの炭窒化物の
析出を抑えるためには、まず、必要とされる強度や靱性
を損なわない程度にTi、Nbの添加量を制限すればよい。
【0021】別法としてTi、Nbが若干高めであっても電
縫溶接時にオープンパイプのエッジ部の2〜4mm幅を 7
00〜1200℃に予加熱してから電縫溶接を行うことで、電
縫溶接時のアップセットがかかるエッジ部近傍の圧延量
をできるだけ小さくし、析出物が生じやすい転位の量を
少なくすることにより炭窒化物の析出を抑制してもよ
い。
【0022】Nbは、主に析出物を生成することによって
強度を上昇させると同時に、組織を微細化して母材の靱
性を向上させる効果と、継手溶接部のHAZ 部の軟化を抑
制し、電縫溶接部およびHAZ 部の靱性を向上させ、疲労
特性を向上させる効果があるが、0.010 %未満ではその
効果が十分でなく0.050 %を超えると前述のように電縫
溶接部の靱性が低下するので、0.010 〜0.050 %とし
た。好ましくは、0.010〜0.030 %である。
【0023】Tiは、母材の電縫溶接部および継手溶接部
の組織の微細化を促進するとともに、電縫溶接部の靱性
を向上させて疲労特性を向上させるのに必要な元素であ
るが、0.005 %未満でその効果が十分でなく、0.040 %
を超えると前述のように靱性が劣化するので、0.005 〜
0.040 %とした。好ましくは、0.005 〜0.020 %であ
る。
【0024】Ti、Nb以外で、本発明における電縫鋼管の
成分を制限する理由を以下に説明する。Cは、自動車用
高強度電縫鋼管として必要な高強度を確保するために必
要な元素であるが、0.06%未満では引張強さ490N/mm2
下回り、0.30%を超えると電縫溶接部および継手溶接部
の靱性に悪影響が現れるとともに、電縫溶接部に溶接欠
陥が発生しやすくなり、疲労特性の向上が得られないの
で、0.06〜0.30%とした。好ましくは、0.06〜0.15%で
ある。
【0025】Siは、脱酸作用のほかに鋼の強度を高める
作用を有しており、自動車用として高強度を確保するの
に必要な元素であるが、1.0 %を超えると母材、電縫溶
接部および継手溶接部の靱性に悪影響が現れるととも
に、電縫溶接部に溶接欠陥が発生しやすくなり、疲労特
性の向上が得られないので、1.0 %以下とした。好まし
くは、0.30%以下である。
【0026】Mnは、自動車用としての高強度を確保する
のに必要な元素であり、また、組織を微細化して疲労特
性を向上させる効果があるが、添加量が多すぎると電縫
溶接時にMnO によるペネトレータ欠陥が発生しやすくな
り、かえって疲労特性が低下するので、2.5 %以下とし
た。好ましくは、2.0 %以下である。
【0027】Moは、固溶強化により鋼管を高強度化する
とともに、継手溶接部の熱影響部の軟化を抑制して疲労
特性を向上させる効果があるが、0.05%未満ではその効
果が十分でなく、0.8 %を超えると母材部、電縫溶接部
および継手溶接部の靱性が低下し、疲労特性の向上が得
られないので、0.05〜0.80%とした。
【0028】Alは、鋼の脱酸および組織の微細化に有効
な元素であるが、sol.Al量で0.005%未満でその効果が
十分でなく、0.050 %を超えると電縫溶接部の靱性およ
び疲労特性に悪影響を及ぼすので、0.005 〜0.050 %と
した。
【0029】Pは、鋼中で偏析して母材、電縫溶接部お
よび継手溶接部の靱性を低下させるので、0.02%以下と
した。Sは、MnやFe等と結合して非金属介在物を生成
し、疲労特性を低下させるので、0.005 %以下とした。
【0030】Nは、母材、電縫溶接部および継手溶接部
の靱性を著しく損ねるとともに、疲労特性も低下させる
ので、0.008 %以下とした。Cr、Ni、Cu、VおよびB
は、いずれも鋼管の強度、靱性あるいは疲労特性を改善
する作用を有しているので、これらの特性をさらに改善
したい場合に、上記の成分に加えて1種または2種以上
を添加する。これらの成分の限定理由は、下記の通りで
ある。
【0031】Crは、鋼管の強度および耐食性を向上させ
るとともに、継手溶接部の軟化を抑制する作用を有して
いるが、1.5 %を超えると母材および電縫溶接部の靱性
が低下するばかりでなく、電縫溶接部に溶接欠陥が発生
しやすくなるので、1.5 %以下とした。
【0032】Cuは、鋼管の強度および耐食性を向上させ
る作用を有しているが、1.0 %を超えると熱間加工性が
低下するとともに、電縫溶接部の靱性も低下するので、
1.0%以下とした。
【0033】Niは、鋼管の強度、靱性および耐食性を向
上させる作用を有しているが、高価な元素であり、また
3.0 %を超えると電縫溶接部の靱性劣化を招くので、そ
の含有量は3.0 %以下とする。
【0034】Vは、析出物を生成して鋼管の強度を高め
るとともに、継手溶接部の軟化抵抗も高める作用を有し
ているが、0.10%を超えると母材および電縫溶接部の靱
性が低下するので、0.10%以下とした。
【0035】Bは、鋼管の強度を高める作用を有してい
るが、0.0005%未満ではその効果が十分でなく、0.0020
%を超えると母材、電縫溶接部および継手溶接部の靱性
低下が顕著となるので、0.0005〜0.0020%とした。
【0036】本発明の電縫鋼板は上記化学組成を有する
鋼板を必要に応じて適宜予熱を実施して電縫溶接を行う
ことによって得られる。例えば、かかる予熱方法とし
て、電縫鋼管の製造に際しては、エッジ部の2〜4mm幅
を700 〜1200℃に予熱することが、それによって炭窒化
物の析出を抑制できるという作用効果を発揮できること
から、好ましい。次に、実施例によって本発明の作用効
果をさらに具体的に説明する。
【0037】
【実施例】表1に示す成分組成を有する鋼を溶製し、鋼
片に鋳造したのち熱間圧延して板厚1.6 mmの熱延鋼板と
した。次いで、通常の電縫鋼管製造工程により外径60.5
mmの電縫鋼管に製造した。電縫鋼管の製造に際しては、
エッジ部の2〜4mm幅を800 ℃に予熱したものとしてい
ないものがある。
【0038】
【表1】
【0039】次に、上記鋼管を500 ℃で焼きなまし (表
2中に熱処理として表示) を行った後に引張試験、シャ
ルピー衝撃試験を行って得た溶接部靱性の結果を表2に
示す。
【0040】次に、これらを短管に切断し、両端に炭素
鋼(S45C)で作成したヨークを摩擦圧接により取り付け
る。図3は、プロペラシャフトを構成する、短管に切断
された電縫鋼管20の一端にヨーク22を摩擦溶接によって
取付けた様子を示す略式斜視図である。図中、黒太線で
示すのが溶接部24である。
【0041】こうして作成した試験片に対して、トルク
振幅1.80kN・m の繰り返しねじり荷重を負荷する疲労試
験を行い、ねじり疲労寿命を調査した。結果は、表2に
示すが、特に鋼No.2および6についてそれらをグラフ化
して示したのが図2である。
【0042】本発明例の場合、Nb、Tiの添加量が低めで
ある試験No.1、2、3、6、7とNb、Tiの添加量が高め
で予熱を使用した試験No.4、5、8に示すように、いず
れもTi、Nbの炭窒化物の数が少なく溶接部靱性も良好と
なる。また、疲労試験結果も良好である。
【0043】一方で、比較例の試験No.11 のようにTi、
Nbの添加量が制限内でも比較的多くしかも予熱を行わな
い場合や、試験No.12 、13のTi、Nbのように添加量が制
限を越えている場合では、溶接部の靱性は悪くなり、疲
労試験においても短寿命で電縫溶接部から亀裂が発生す
る。また、熱処理をしない試験No.9、10の場合はセメン
タイトの析出が抑制されるので靱性はより向上する。
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】以上詳述してきたように、本発明によれ
ば、電縫鋼管の溶接部の靱性が大幅に改善されるため
に、それをプロペラシャフトに用いた場合にあって、溶
接部が脆化割れすることはなくなり、部品の信頼性が高
められることになり、その実用上の意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】電縫鋼管の溶接部を示す模式的断面図であり、
図1(a) は部分断面図、図1(b) はその一部拡大図であ
る。
【図2】実施例の結果を示すグラフである。
【図3】本発明にかかる電縫鋼管をプロペラシャフトし
て用いた場合の部分斜視図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 C:0.06〜0.30%、Si:1.0 %以下、Mn:2.5 %以下、
    Mo:0.05〜0.8 %、 Nb:0.01〜0.050 %、Ti:0.005 〜0.040 %、sol.Al:
    0.005 〜0.05%、 P:0.02%以下、S:0.005 %以下、N:0.008 %以下
    を含有し、 残部はFeおよび不可避的不純物からなる鋼板を用いた電
    縫鋼管のT方向断面の溶接部フェライトバンド上におい
    て、1.0 ×10-4mm2 面積の視野当たりの粒径が3.0 ×10
    -5mm以上のTiおよびNbの炭窒化物の析出量を40個以下に
    抑えた電縫溶接部の靱性に優れた自動車用高強度電縫鋼
    管。
  2. 【請求項2】 重量%で、 C:0.06〜0.30%、Si:1.0 %以下、Mn:2.5 %以下、
    Mo:0.05〜0.8 %、 Nb:0.01〜0.050 %、Ti:0.005 〜0.040 %、sol.Al:
    0.005 〜0.05%、 P:0.02%以下、S:0.005 %以下、N:0.008 %以下
    を含み、 Cr:1.5 %以下、Ni:3.0 %以下、Cu:1.0 %以下、
    V:0.10%およびB:0.0005〜0.0020%のうち1種以上
    を含有し、 残部はFeおよび不可避的不純物からなる鋼板を用いた電
    縫鋼管のT方向断面の溶接部フェライトバンド上におい
    て、1.0 ×10-4mm2 面積の視野当たりの粒径が3.0 ×10
    -5mm以上のTiおよびNbの炭窒化物の析出量を40個以下に
    抑えた電縫溶接部の靱性に優れた自動車用高強度電縫鋼
    管。
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