JP2000204206A - 無架橋発泡成形用樹脂組成物およびそれよりなる発泡体 - Google Patents
無架橋発泡成形用樹脂組成物およびそれよりなる発泡体Info
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Abstract
おいて高発泡性を付与することができ、カレンダー加工
性を向上させ、生産性の向上に寄与する。 【解決手段】 下記(a)〜(c)の特性を有するエチ
レン・酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、スル
ホニルヒドラジド化合物1〜20重量部を配合した樹脂
組成物を使用する。 (a)酢酸ビニル含量が5〜50重量%、(b)190
℃,2160gの荷重で測定したメルトフローレートが
0.5〜5g/10分、(c)GPC法により求められ
るQw値が7以下
Description
用可能な無架橋発泡成形用樹脂組成物、およびこの組成
物を発泡成形してなる発泡体に関する。
一で、高発泡倍率の発泡成形体が、従来の成形加工法で
得られる無架橋発泡成形用エチレン・酢酸ビニル共重合
体組成物、およびこの組成物を加熱炉で発泡成形して得
られる発泡成形体に関するものである。
造方法については種々の方法が知られており、例えば、
ポリオレフィン樹脂に熱分解型発泡剤を混合して成形し
た後、電離性放射線を照射して架橋させるとともに加熱
して発泡させる方法、ポリオレフィン樹脂に熱分解型発
泡剤と発泡剤の分解温度より低い分解温度を有する有機
過酸化物を混合して成形した後、これを加熱して有機過
酸化物を分解させて架橋し、ついで発泡剤を分解させて
発泡させる方法がある。しかしながら、これら架橋発泡
体は、真空成形、熱プレス成形等の熱成形により加工す
ることが困難であり、樹脂を再生利用することも困難で
あった。このような問題を解決するために、ポリオレフ
ィン樹脂に熱分解型発泡剤としてアゾジカルボンアミド
等の熱分解型発泡剤を混合し、押し出し成形することが
行われている。また、高圧法で製造される低密度ポリエ
チレン(LDPE)やエチレン・酢酸ビニル共重合体
(EVA)を使用した場合、発泡倍率が2倍程度のもの
しか得られず、無架橋樹脂と熱分解型発泡剤からなる組
成物では高発泡体は製造できないと考えられていた。
リオレフィンを使用した場合、成形時にカレンダーロー
ルに粘着し、加工が著しく困難であることが知られてい
る。これらロールへの粘着は、樹脂中に含まれる低分子
成分の影響と考えられている。また、カレンダー成形に
より得られた発泡剤を含むフィルムまたはシートを通常
発泡成形が行われる200℃程度の加熱炉で発泡した場
合には、ガス抜けが激しく、良好な発泡体を得ることは
困難であった。
て無架橋で高発泡体を製造することは困難であり、使用
分野が非常に制限されているのが現状である。
課題の解決、すなわち、リサイクル可能な無架橋樹脂で
の均一高発泡性を付与し、さらにカレンダー成形におい
ては、粘着を防止するために金属石鹸等の添加剤を添加
することなく、ロール粘着がなく、加熱発泡時にガス抜
けのない発泡性エチレン・酢酸ビニル共重合体組成物お
よびそれよりなる発泡体を提供することを目的とするも
のである。
た結果、特定のエチレン・酢酸ビニル共重合体と発泡剤
からなる発泡性樹脂組成物を使用し、特定の温度範囲で
加熱発泡させることにより、上記の課題を解決できるこ
とを見い出し、本発明に到達した。
ルを共重合させて得られる、酢酸ビニル含量が5〜50
重量%、JIS K 7210 条件4による190
℃,2160gの荷重でのメルトフローレートが0.5
〜5g/10分、GPC(ゲルパーミエーション・クロ
マトグラフィー)法のQw値が7以下であるエチレン・
酢酸ビニル共重合体とスルホニルヒドラジド化合物から
なる樹脂組成物を特定の温度範囲に加熱された加熱炉で
発泡成形することを特徴とするものである。
共重合体とは、エチレン95〜50重量%と酢酸ビニル
5〜50重量%との共重合体であって、JIS K 7
210 条件4に従って、190℃,2160gの荷重
下で測定されたメルトフローレート(MFR)が0.5
〜5g/10分、GPC(ゲルパーミエーション・クロ
マトグラフィー)法のQw値が7以下のものである。ま
た、本発明に用いる熱分解型発泡剤は、スルホニルヒド
ラジド化合物であり、具体的には、ベンゼンスルホニル
ヒドラジド、ベンゼン−1,3−スルホニルヒドラジ
ド、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒド
ラジド、ジフェニルオキシド−4,4’−ジスルホニル
ヒドラジド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニ
ルヒドラジド)、パラトルエンスルホニルヒドラジド等
が挙げられ、これらの少なくとも1種が用いられる。こ
の中でも4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒ
ドラジド)が好ましい。
は通常120〜200℃であり、120〜180℃のも
のが好ましい。
効果を著しく損なわない範囲で他の任意成分を添加する
ことができる。他の任意成分としては、エチレン・プロ
ピレン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共
重合体ゴム、エチレン・ブテン共重合体ゴム等のエチレ
ン系共重合体ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレ
ン・ブタジエンブロック共重合体またはその水素添加
物、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン
樹脂、石油樹脂またはその水素添加物、タルク、炭酸カ
ルシウム、クレー、マイカ、硫酸バリウム、水酸化マグ
ネシウム等の充填剤、難燃剤、各種の顔料などを配合す
ることができる。
した。
グラフィー)法(直鎖ポリエチレン換算) GPC WATERS 150C カラム GMHHR(S)(東ソー製)×3本 カラム温度 140℃ 溶媒 o−ジクロルベンゼン 流速 1ml/分 注入量 200μl この様にして得られる成形用樹脂組成物は、常圧発泡成
形により、床材、壁紙、自動車内装材、各種緩衝材、パ
ネル等に使用される。
・酢酸ビニル共重合体の優れた性質を保持したまま、ロ
ール加工が可能であり、また加熱炉を使用した常圧発泡
成形法において高発泡性を付与することができ、従来困
難であったカレンダー加工性を向上させ、ひいては生産
性の向上に寄与することができる。
が、これら実施例に限定されるものではない。
より観察し、下記のように評価した。
0重量%、Qw値3.6のエチレン・酢酸ビニル共重合
体100重量部に対して、発泡剤として4,4’−オキ
シビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド) 10重量部
を添加し、径8インチのロール(カレンダーロール)を
用い、ロール表面温度130℃、ロール速度10m/分
(速度比1:1.1)、ロール間隔300μmの条件
で、試料150gを10分間ロールに巻き付けてシート
を取り出した。この際、ロールへの粘着は見られず、加
工性は良好であった。このシートを180℃のオーブン
中で2分間加熱して発泡させた。得られた発泡体は、発
泡倍率10倍で外観は良好なものであった。得られた発
泡体について、外観、セル形状を評価した結果を表にま
とめた。
重量%、Qw値6.13のエチレン・酢酸ビニル共重合
体100重量部に対して、発泡剤として4,4’−オキ
シビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド) 10重量部
を添加し、径8インチのロール(カレンダーロール)を
用い、ロール表面温度130℃、ロール速度10m/分
(速度比1:1.1)、ロール間隔300μmの条件
で、試料150gを10分間ロールに巻き付けてシート
を取り出した。この際、ロールへの粘着は見られず、加
工性は良好であった。このシートを180℃のオーブン
中で2分間加熱して発泡させた。得られた発泡体は、発
泡倍率10倍で外観は良好なものであった。得られた発
泡体について、外観、セル形状を評価した結果を表にま
とめた。
量%、Qw値3.6のエチレン・酢酸ビニル共重合体1
00重量部に対して、発泡剤として4,4’−オキシビ
ス(ベンゼンスルホニルヒドラジド) 10重量部を添
加し、径8インチのロール(カレンダーロール)を用
い、ロール表面温度130℃、ロール速度10m/分
(速度比1:1.1)、ロール間隔300μmの条件
で、試料150gを10分間ロールに巻き付けてシート
を取り出した。この際、ロールへの粘着は見られず、加
工性は良好であった。このシートを180℃のオーブン
中で2分間加熱して発泡させた。得られた発泡体は、発
泡倍率10倍で外観は良好なものであった。得られた発
泡体について、外観、セル形状を評価した結果を表にま
とめた。
重量%、Qw値7.7のエチレン・酢酸ビニル共重合体
100重量部に対して、発泡剤として4,4’−オキシ
ビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド) 10重量部を
添加し、径8インチのロール(カレンダーロール)を用
い、ロール表面温度130℃、ロール速度10m/分
(速度比1:1.1)、ロール間隔300μmの条件
で、試料150gを10分間ロールに巻き付けてシート
を取りだそうとしたが、ロールへの粘着が激しく、加工
が困難であった。
0重量%、Qw値11.0のエチレン・酢酸ビニル共重
合体100重量部に対して、発泡剤として4,4’−オ
キシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド) 10重量
部を添加し、径8インチのロール(カレンダーロール)
を用い、ロール表面温度130℃、ロール速度10m/
分(速度比1:1.1)、ロール間隔300μmの条件
で、試料150gを10分間ロールに巻き付けてシート
を取り出した。この際、ロールへの粘着は見られず、加
工性は良好であった。このシートを180℃のオーブン
中で2分間加熱して発泡させた。得られた発泡体は、発
泡倍率10倍であるが、表面に皺が発生し、外観は不良
なものであった。得られた発泡体について、外観、セル
形状を評価した結果を表にまとめた。
Claims (2)
- 【請求項1】下記(a)〜(c)の特性を有するエチレ
ン・酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、スルホ
ニルヒドラジド化合物1〜20重量部を配合することを
特徴とする無架橋発泡成形用樹脂組成物。 (a)酢酸ビニル含量が5〜50重量%、(b)190
℃,2160gの荷重で測定したメルトフローレートが
0.5〜5g/10分、(c)GPC(ゲルパーミエー
ション・クロマトグラフィー)法により求められるQw
値が7以下 - 【請求項2】請求項1に記載の無架橋発泡成形用樹脂組
成物をフィルムまたはシートに成形した後、加熱発泡さ
せて得ることを特徴とする発泡体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00752999A JP4505865B2 (ja) | 1999-01-14 | 1999-01-14 | 無架橋発泡成形用樹脂組成物およびそれよりなる発泡体 |
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JP2000204206A true JP2000204206A (ja) | 2000-07-25 |
JP4505865B2 JP4505865B2 (ja) | 2010-07-21 |
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Country | Link |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59102946A (ja) * | 1982-12-03 | 1984-06-14 | Kuraray Co Ltd | ポリビニルアルコ−ル組成物 |
JPH05254075A (ja) * | 1992-03-13 | 1993-10-05 | Nippon Unicar Co Ltd | 熱収縮性フィルム |
JPH10195256A (ja) * | 1996-12-27 | 1998-07-28 | Marushin Kagaku Gomme Kk | 耐摩耗性弾性シート、発泡性シート及びこれらから作った弾性発泡体 |
JP2000026639A (ja) * | 1998-07-13 | 2000-01-25 | Lonseal Corp | 発泡性樹脂組成物及び発泡シート |
-
1999
- 1999-01-14 JP JP00752999A patent/JP4505865B2/ja not_active Expired - Fee Related
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