JP2000204127A - 架橋樹脂組成物 - Google Patents

架橋樹脂組成物

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JP2000204127A
JP2000204127A JP11004694A JP469499A JP2000204127A JP 2000204127 A JP2000204127 A JP 2000204127A JP 11004694 A JP11004694 A JP 11004694A JP 469499 A JP469499 A JP 469499A JP 2000204127 A JP2000204127 A JP 2000204127A
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JP
Japan
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crosslinking
silane
ethylene
base polymer
resin composition
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JP11004694A
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English (en)
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Tomohisa Watanabe
知久 渡邊
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シラン架橋によって高い架橋度を有する架橋
樹脂組成物を得る。 【解決手段】 メタロセン系触媒によって重合されたエ
チレンと炭素数3〜8のα−オレフィンとの共重合体を
ベースポリマーとして使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電線、ケーブル
などの絶縁体やシースに用いられる架橋樹脂組成物に関
し、その架橋をシラン架橋によって行ったものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂を
架橋する方法の1つにシラン架橋法がある。このシラン
架橋法は、例えば低密度ポリエチレン、エチレン−プロ
ピレン共重合体などのベースポリマーに、ジクミルパー
オキサイドなどの有機過酸化物からなるラジカル重合開
始剤とビニルトリメトキシシランなどのシランカップリ
ング剤を加えて混練し、これを押出成形などによって成
形品とする。ついで、この成形品をジブチル錫ラウレー
トなどの有機錫化合物からなる触媒の存在下、水と接触
させるものである。
【0003】この方法では、ベースポリマーにラジカル
重合開始剤の作用により、ビニルトリメトキシシランの
ビニル基がラジカル結合してビニルトリメトキシシラン
がグラフトされ、このグラフトされたシランのメトキシ
基が加水分解されるとともに生成した末端の水酸基同士
が脱水縮合してベースポリマーの分子鎖間にシラノール
結合による架橋が形成される。
【0004】このシラン架橋法は、ジクミルパーオキサ
イドなどの有機過酸化物を用いた架橋方法に比べて、有
機過酸化物の熱分解によるスコーチの発生がなく、成形
条件が緩和され、また大型の架橋設備が不要であるなど
の利点を有するものである。
【0005】しかしながら、このシラン架橋にあって
は、過酸化物による架橋に比べて、ベースポリマーへの
シランの結合が十分に行われないことが多く、このた
め、架橋度が上がりにくく、成形品の耐熱性、加熱変形
性等に不満が残ると言う問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明におけ
る課題は、高い架橋度を有し、耐熱性などが十分に向上
したシラン架橋による架橋樹脂組成物を得ることにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、メタロセ
ン触媒を用いて得られたエチレンと炭素数が3〜8のα
−オレフィンとの共重合体をベースポリマーとして使用
することで解決される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の架橋樹脂組成物のベースポリマーとされるエチ
レン・α−オレフィン共重合体は、エチレンと炭素数が
3〜8のα−オレフィンとをメタロセン系触媒の存在下
でランダム共重合して得られたものである。エチレンと
共重合されるコモノマーのα−オレフィンとしては、プ
ロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、
1−ヘプテン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−
1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル
−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキサンなどが用い
られ、これらの1種または2種以上の混合物が用いられ
る。共重合体中のα−オレフィンの存在量は5〜45モ
ル%程度とされる。
【0009】また、このエチレン・α−オレフィン共重
合体は、密度が0.86〜0.96g/cm3、好まし
くは0.86〜0.95g/cm3、メルトフローレイ
ト(MFR)が0.01〜100g/10分、好ましく
は0.1〜50g/10分、分子量分布(Mw/Mn)
が1.5〜5、好ましくは1.8〜4、組成分布パラメ
ータ(Cb)が1.01〜1.2であることが好まし
い。
【0010】また、メタロセン系触媒とは、シクロペン
タジエニル骨格を有する配位子を有する周期律表第IV族
の遷移金属化合物と、助触媒、有機アルミニウム化合
物、担体とを含むものである。また、共重合は、メタロ
セン系触媒の存在下、実質的に溶媒の存在しない気相重
合法、スラリー重合法、溶液重合法等で行われ、実質的
に酸素、水等を断った状態で、ブタン、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン、メ
チルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素等に例示される
不活性炭化水素溶媒の存在下または不存在下で行われ
る。
【0011】重合条件は、特に限定されないが、重合温
度15〜350℃、好ましくは20〜200℃、重合圧
力は常圧〜70kg/cm2、好ましくは常圧〜20k
g/cm2であり、重合時間は3分〜5時間程度とされ
る。重合は、一段重合法は勿論、重合条件が異なる2段
階以上の多段重合法などによっても行われる。
【0012】このようなベースポリマーとなるエチレン
・α−オレフィン共重合体は、シラン架橋されて本発明
の架橋樹脂組成物とされる。ここでのシラン架橋法は、
特に限定されることはなく、従来の方法が適用可能であ
る。シランカップリング剤としては、従来のシラン架橋
に用いられているビニルトリメトキシシラン(VTMO
S)、ビニルトリエトキシシランなどのビニルアルコキ
シシラン等が用いられる。このシランカップリング剤の
使用量は、ベースポリマー100重量部に対して2〜1
0重量部程度とされる。
【0013】このシランカップリング剤をベースポリマ
ーであるエチレン・α−オレフィン共重合体にグラフト
重合するための重合開始剤としては、ジクミルパーオキ
サイドなどの有機過酸化物等が用いられ、その使用量は
ベースポリマー100重量部に対して0.03〜3重量
部程度とされる。
【0014】架橋の具体的な方法としては、エチレン・
α−オレフィン共重合体にシランカップリング剤と重合
開始剤とを加え、この混合物を押出機、ニーダー、ロー
ルなどによって加熱、混練する。これにより、ベースポ
リマーにビニルアルコキシシランのビニル基がラジカル
結合してグラフト重合され、ベースポリマーの分子鎖に
ビニルアルコキシシランの残基がそのアルコキシル基を
その末端とするように枝状に結合する。
【0015】この状態のグラフト重合物を所望の形状、
例えば電線の絶縁体、ケーブルのシースなどに押出成形
や射出成形するなどして成形品としたのち、この成形品
を触媒液に浸漬して架橋を行う。触媒液としては、ジブ
チルスズラウレート、ジオクチルスズラウレートなどの
有機スズ化合物からなる触媒を界面活性剤を水に溶解し
た溶液が用いられる。この触媒液への成形品の浸漬条件
は温度20〜100℃、時間0.5〜10時間程度とさ
れる。
【0016】触媒液との接触により、ベースポリマーの
分子鎖に枝状にグラフト重合されたビニルアルコキシシ
ラン残基のアルコキシ基が加水分解されると同時に生成
した水酸基同士が脱水縮合して分子鎖間に架橋が形成さ
れる。以上の操作により、エチレン・α−オレフィン共
重合体は、シラン架橋されることとなる。
【0017】このようにして得られた架橋樹脂組成物に
あっては、ベースポリマーとして用いられるメタロセン
系触媒によって得られたエチレン・α−オレフィン共重
合体が比較的均一な分子構造をとるために、ビニルシラ
ンなどとの反応性が良好となり、十分なビニルシランな
どがグラフト結合する。このため、シラン架橋が十分に
進行し、架橋度(ゲル分率)が高い架橋組成物となる。
【0018】以下、具体例を示して作用、効果を明確に
する。 (実験例)エチレン・α−オレフィン共重合体として、
α−オレフィンが1−ブテンであり、その存在率が20
モル%であり、メタロセン系触媒で得られた共重合体
(商品名タフマーA−4085、三井石油化学(株)
製)を用意した。この共重合体の密度は0.87g/c
3、MFRは5g/10分(190℃)、分子量分布
(Mw/Mn)は2.4であった。このベースポリマー
に、ジクミルパーオキサイド(DCP)と、ビニルトリ
メトキシシラン(VTMOS)を表1に示した組成によ
り配合し、上述の方法によりシラン架橋を行い、シート
状の試料を製造した。
【0019】シラン架橋の際の触媒液への浸漬は、10
0℃で2時間煮沸して行った。得られた試料について表
1に示した評価項目について測定を行い、その結果を表
1に示した。熱老化試験の条件は、120℃で96時間
とした。また、比較として低密度ポリエチレン(密度
0.92g/cm3、メルトインデックス0.4g/1
0分)をベースポリマーとして同様のシラン架橋を行っ
て、同様の評価項目について測定した。結果を併せて表
1に示す。表1の配合量は、すべて重量部で表示してあ
る。
【0020】
【表1】
【0021】表1の結果から、明らかなように、メタロ
セン系触媒によって得られたエチレン・α−オレフィン
共重合体をベースポリマーとした場合には、ゲル分率が
高く、架橋が十分に進んで、加熱変形率が低いことがわ
かる。また、低密度ポリエチレンを使用したものでは、
熱老化試験後に、引張強さおよび伸びの値が高くなって
いるが、これは、熱老化試験の加熱の際に、残留するジ
クミルパーオキサイドによって架橋が進行したものと考
えられる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の架橋樹脂
組成物は、メタロセン系触媒によって得られたエチレン
・α−オレフィン共重合体をベースポリマーとしてシラ
ン架橋を行ったものであるので、架橋度が高く、耐熱
製、加熱変形度などの高温時の特性の高いものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BB051 BB151 EK037 EX016 GQ01 4J026 AA12 AA13 AA14 AC01 BA43 BB01 BB10 DA15 DA17 DB05 DB15 DB22 DB32 EA03 EA08 GA08 5G305 AA02 AA14 AB16 AB24 AB40 BA12 BA24 CA01 CA51 CA54

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンと炭素数が3〜8のα−オレフ
    ィンとを共重合してなるエチレン・α−オレフィン共重
    合体をシラン架橋してなる架橋樹脂組成物であって、 上記エチレン・α−オレフィン共重合体が、メタロセン
    系触媒の存在下で共重合されたものであることを特徴と
    する架橋樹脂組成物。
JP11004694A 1999-01-11 1999-01-11 架橋樹脂組成物 Withdrawn JP2000204127A (ja)

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