JP2009227764A - エチレン系樹脂組成物および成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】シランによる架橋の度合いが高い成形品を与えるエチレン系樹脂組成物を提供する。
【解決手段】以下の要件(a1)〜(a4)の全てを充足するエチレン−α−オレフィン共重合体100重量部と、該エチレン−α−オレフィン共重合体100重量部に対し、二重結合を有するアルコキシシラン化合物の含有量が0.1〜4重量部であり、酸化防止剤の含有量が0.01〜2重量部であり、かつ有機過酸化物の含有量が0.01〜4重量部であるエチレン系樹脂組成物。
(a1)メルトフローレート(MFR)が0.05〜20g/10分
(a2)密度が905〜935kg/m3
(a3)流動の活性化エネルギー(Ea)が40kJ/mol以上
(a4)分子量分布(Mw/Mn)が6〜25
【選択図】なし

Description

本発明は、エチレン系樹脂組成物および成形品に関するものである。
エチレン系樹脂はフィルムやシート、パイプ等、様々な成形品の材料として使用されている。特に耐熱性や耐溶剤性の求められる用途においては、エチレン系樹脂、アルコキシシラン化合物および有機過酸化物を含有する樹脂組成物を溶融混練して所望の形状に成形することにより得られるシラン架橋されたエチレン系樹脂製成形品が幅広く使用されている。例えば特許文献1には、ポリオレフィン樹脂にメタロセン樹脂を配合しシラン架橋した組成物が記載されている。
特開2001−172437号公報
しかしながら上記の組成物は、耐熱性や耐溶剤性の点において、十分に満足のいくものではなかった。これは、シランによる架橋の度合いが低かったためと推測される。
かかる状況のもと、本発明が解決しようとする課題は、シラン架橋の度合いが高い成形品、およびシランによる架橋の度合いが高い成形品を与えるエチレン系樹脂組成物を提供することにある。
すなわち本発明は、以下の要件(a1)〜(a4)の全てを充足するエチレン−α−オレフィン共重合体100重量部と、該エチレン−α−オレフィン共重合体100重量部に対し、二重結合を有するアルコキシシラン化合物の含有量が0.1〜4重量部であり、酸化防止剤の含有量が0.01〜2重量部であり、かつ有機過酸化物の含有量が0.01〜4重量部であるエチレン系樹脂組成物である。
(a1)メルトフローレート(MFR)が0.05〜20g/10分
(a2)密度が905〜935kg/m3
(a3)流動の活性化エネルギー(Ea)が40kJ/mol以上
(a4)分子量分布(Mw/Mn)が6〜25
さらに本発明は、前記エチレン系樹脂組成物を溶融混練した後、成形して得られる成形品である。
本発明により、シランによる架橋の度合いが高い成形品、およびシラン架橋の度合いが高い成形品を与えるエチレン系樹脂組成物を提供することができる。
本発明は、以下の要件(a1)〜(a4)の全てを充足するエチレン−α−オレフィン共重合体100重量部と、該エチレン−α−オレフィン共重合体100重量部に対し、二重結合を有するアルコキシシラン化合物の含有量が0.1〜4重量部であり、酸化防止剤の含有量が0.01〜2重量部であり、かつ有機過酸化物の含有量が0.01〜4重量部であるエチレン系樹脂組成物である。
(a1)メルトフローレート(MFR)が0.05〜20g/10分
(a2)密度が905〜935kg/m3
(a3)流動の活性化エネルギー(Ea)が40kJ/mol以上
(a4)分子量分布(Mw/Mn)が6〜25
前記エチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンを共重合して得られるエチレン−α−オレフィン共重合体である。炭素原子数3〜20のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン等があげられ、好ましくは1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンである。また、上記の炭素原子数3〜20のα−オレフィンは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
エチレン−α−オレフィン共重合体としては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−1−ブテン−1―ヘキセン共重合体等があげられ、好ましくはエチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−ブテン−1−オクテン共重合体である。
エチレン−α−オレフィン共重合体中のエチレンに基づく単量体単位の含有量は、エチレン−α−オレフィン共重合体の全重量を100重量%として、通常50〜99重量%である。また、α−オレフィンに基づく単量体単位の含有量は、エチレン−α−オレフィン共重合体の全重量を100重量%として、通常1〜50重量%である。
エチレン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレート(MFR)は、0.05〜20g/10分である(要件(a1))。よりシラン架橋されやすい樹脂組成物を得る観点から、エチレン−α−オレフィン共重合体のMFRは好ましくは5g/10分以下であり、より好ましくは1g/10分以下である。該MFRは、溶融混練時の加工機への負荷を低減する観点から、好ましくは0.1g/10分以上であり、より好ましくは0.15g/10分以上である。該MFRは、JIS K7210−1995に規定された方法において、荷重21.18Nおよび温度190℃の条件で測定される。
エチレン−α−オレフィン共重合体の密度は、905〜935kg/m3である(要件(a2))。曲げ剛性に優れる成形品が得られる観点から、エチレン−α−オレフィン共重合体の密度は、好ましくは930kg/m3以下であり、より好ましくは925kg/m3以下である。また、より耐熱性に優れる樹脂組成物を得る観点から、エチレン−α−オレフィン共重合体の密度は好ましくは910kg/m3以上であり、より好ましくは915kg/m3以上である。該密度は、JIS K6760−1995に記載のアニーリングを行った試験片を用い、JIS K7112−1980のうちA法に規定された方法に従って測定される。
本発明におけるエチレン−α−オレフィン共重合体は、長鎖分岐を有するようなエチレン−α−オレフィン共重合体であり、このようなエチレン−α−オレフィン共重合体の流動の活性化エネルギー(Ea)は、40kJ/mol以上である(要件(a3))。よりシラン架橋されやすい樹脂組成物を得る観点から、エチレン−α−オレフィン共重合体のEaは、好ましくは45kJ/mol以上であり、より好ましくは50kJ/mol以上であり、さらに好ましくは60kJ/mol以上である。また、より衝撃強度の高い成形品が得られるという観点から、エチレン−α−オレフィン共重合体のEaは、好ましくは100kJ/mol以下であり、より好ましくは90kJ/mol以下である。
エチレン−α−オレフィン共重合体の流動の活性化エネルギー(Ea)は、温度−時間重ね合わせ原理に基づいて、190℃での溶融複素粘度(単位:Pa・sec)の角周波数(単位:rad/sec)依存性を示すマスターカーブを作成する際のシフトファクター(aT)からアレニウス型方程式により算出される数値であって、以下に示す方法で求められる値である。すなわち、130℃、150℃、170℃、190℃、210℃の温度の中から、190℃を含む4つの温度について、夫々の温度(T、単位:℃)におけるエチレン−α−オレフィン共重合体の溶融複素粘度−角周波数曲線(溶融複素粘度の単位はPa・sec、角周波数の単位はrad/secである。)を、温度−時間重ね合わせ原理に基づいて、各温度(T)での溶融複素粘度−角周波数曲線毎に、190℃でのエチレン系共重合体の溶融複素粘度−角周波数曲線に重ね合わせた際に得られる各温度(T)でのシフトファクター(aT)を求め、夫々の温度(T)と、各温度(T)でのシフトファクター(aT)とから、最小自乗法により[ln(aT)]と[1/(T+273.16)]との一次近似式(下記(I)式)を算出する。次に、該一次式の傾きmと下記式(II)とからEaを求める。
ln(aT) = m(1/(T+273.16))+n (I)
Ea = |0.008314×m| (II)
T :シフトファクター
Ea:流動の活性化エネルギー(単位:kJ/mol)
T :温度(単位:℃)
上記計算は、市販の計算ソフトウェアを用いてもよく、該計算ソフトウェアとしては、Rheometrics社製 Rhios V.4.4.4などがあげられる。
なお、シフトファクター(aT)は、夫々の温度(T)における溶融複素粘度−角周波数の両対数曲線を、log(Y)=−log(X)軸方向に移動させて(但し、Y軸を溶融複素粘度、X軸を角周波数とする。)、190℃での溶融複素粘度−角周波数曲線に重ね合わせた際の移動量であり、該重ね合わせでは、夫々の温度(T)における溶融複素粘度−角周波数の両対数曲線は、角周波数をaT倍に、溶融複素粘度を1/aT倍に移動させる。
また、130℃、150℃、170℃、190℃、210℃の中から190℃を含む4つの温度でのシフトファクターと温度から得られる一次近似式(I)式を最小自乗法で求めるときの相関係数は、通常、0.99以上である。
上記の溶融複素粘度−角周波数曲線の測定は、粘弾性測定装置(例えば、Rheometrics社製Rheometrics Mechanical Spectrometer RMS−800など。)を用い、通常、ジオメトリー:パラレルプレート、プレート直径:25mm、プレート間隔:1.5〜2mm、ストレイン:5%、角周波数:0.1〜100rad/秒の条件で行われる。なお、測定は窒素雰囲気下で行われ、また、測定試料には予め酸化防止剤を適量(例えば1000ppm)を配合することが好ましい。
エチレン−α−オレフィン共重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、6〜25である(要件(a4))。よりシラン架橋されやすい樹脂組成物を得る観点から、エチレン−α−オレフィン共重合体のMw/Mnは好ましくは7以上であり、より好ましくは8以上であり、さらに好ましくは9以上である。また、より衝撃強度の高い成形品が得られるという観点から、エチレン−α−オレフィン共重合体のMw/Mnは、好ましくは20以下であり、より好ましくは17以下である。なお、該分子量分布(Mw/Mn)の値は、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフ法によって得られる分子量分布曲線から、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)とを求め、MwをMnで除することにより得られる。
本発明におけるエチレン−α−オレフィン共重合体は、そのビニル結合度(A908/A720)が0.015〜0.030であることが好ましい。ビニル結合度とは、赤外吸収スペクトルを測定し、1000cm-1と600cm−1でベースラインを引いたとき、908cm-1のビニル結合による吸収のベースラインからの吸光度A908を、720cm-1のメチレンによる吸収のベースラインからの吸光度A720を求め、A908をA720で除することにより得られる値であり、二重結合を有するアルコキシシラン化合物とエチレン−α−オレフィン共重合体との結合のしやすさを表す。よりシラン架橋されやすい樹脂組成物を得る観点から、エチレン−α−オレフィン共重合体のビニル結合度は好ましくは0.016以上である。また、溶融混練時の劣化抑制の観点から、エチレン−α−オレフィン共重合体のビニル結合度は、好ましくは0.022以下である。
エチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法としては、例えば、有機アルミニウム化合物、有機アルミニウムオキシ化合物、ホウ素化合物、有機亜鉛化合物などの助触媒化合物を粒子状化合物に担持させてなる固体粒子状物を助触媒成分(以下、成分(イ)と記す。)として用い、アルキレン基やシリレン基等の架橋基で2つのシクロペンタジエニル型アニオン骨格が結合した構造を持つ配位子を有する遷移金属化合物(以下、成分(ロ)と記す。)を触媒成分として用いてなる重合触媒の存在下、エチレンとα−オレフィンとを共重合する方法があげられる。
上記成分(イ)としては、メチルアルモキサンを多孔質シリカと混合させた成分、ジエチル亜鉛と水とフッ化フェノールを多孔質シリカと混合させた成分等をあげることができる。
上記成分(イ)のより具体例として、成分(a)ジエチル亜鉛、成分(b)フッ素化フェノール、成分(c)水、成分(d)多孔質シリカおよび成分(e)1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(((CH33Si)2NH)を接触させてなる助触媒成分(以下、成分(イ)−2と記す。)をあげることができる。
成分(b)のフッ素化フェノールとしては、ペンタフルオロフェノール、3,5−ジフルオロフェノール、3,4,5−トリフルオロフェノール、2,4,6−トリフルオロフェノール等をあげることができる。エチレン−α−オレフィン共重合体の流動の活性化エネルギー(Ea)、分子量分布(Mw/Mn)を高める観点から、フッ素数の異なる2種類のフッ素化フェノールを用いることが好ましく、この場合、フッ素数が多いフェノールとフッ素数が少ないフェノールとのモル比としては、通常、20/80〜80/20であり、フッ素数が少ないフェノールのモル比が高い方が好ましい。
上記成分(a)、成分(b)および成分(c)の使用量としては、各成分の使用量のモル比率を成分(a):成分(b):成分(c)=1:y:zとすると、yおよびzが下記の式を満足することが好ましい。
|2−y−2z|≦1
上記の式におけるyとして、好ましくは0.01〜1.99の数であり、より好ましくは0.10〜1.80の数であり、さらに好ましくは0.20〜1.50の数であり、最も好ましくは0.30〜1.00の数である。
成分(a)に対して使用する成分(d)の量としては、成分(a)と成分(d)との接触により得られる粒子に含まれる亜鉛原子のモル数が、該粒子1gあたり0.1mmol以上となる量であることが好ましく、0.5〜20mmolとなる量であることがより好ましい。成分(d)に対して使用する成分(e)の量としては、成分(d)1gあたり成分(e)0.1mmol以上となる量であることが好ましく、0.5〜20mmolとなる量であることがより好ましい。
上記成分(ロ)としては、エチレン基、ジメチルメチレン基、ジメチルシリレン基などの架橋基で2つのインデニル基が結合したジルコノセン錯体;エチレン基、ジメチルメチレン基、ジメチルシリレン基などの架橋基で2つのメチルインデニル基が結合したジルコノセン錯体(架橋型ビスインデニルジルコニウム錯体);エチレン基、ジメチルメチレン基、ジメチルシリレン基などの架橋基で2つのメチルシクロペンタジエニル基が結合したジルコノセン錯体;エチレン基、ジメチルメチレン基、ジメチルシリレン基などの架橋基で2つのジメチルシクロペンタジエニル基が結合したジルコノセン錯体等をあげることができる。また、成分(ロ)の金属原子としては、ジルコニウムとハフニウムが好ましく、さらに金属原子が有する残りの置換基としては、ジフェノキシ基やジアルコキシ基が好ましい。エチレン−α−オレフィン共重合体の流動活性化エネルギー(Ea)、ビニル結合度(A908/A720)、を高める観点から、成分(ロ)として、架橋型ビスインデニルジルコニウム錯体を用いることが好ましく、エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシドを用いることがより好ましい。
上記の成分(イ)と成分(ロ)とを用いてなる重合触媒においては、適宜、有機アルミニウム化合物を助触媒成分として併用してもよく、該有機アルミニウム化合物としては、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルオクチルアルミニウム等をあげることができる。
上記成分(ロ)の使用量は、上記成分(イ)1gあたり、好ましくは5×10-6〜5×10-4molである。また有機アルミニウム化合物の使用量として、好ましくは、上記メタロセン錯体の金属原子1モルあたり、有機アルミニウム化合物のアルミニウム原子が1〜2000モルとなる量である。
また、上記の成分(イ)と成分(ロ)とを用いてなる重合触媒においては、適宜、電子供与性化合物を触媒成分として併用してもよく、該電子供与性化合物としては、トリエチルアミン、トリノルマルオクチルアミン等をあげることができる。
上記成分(b)のフッ素化フェノールとしてフッ素数の異なる2種類のフッ素化フェノールを用いる場合は、電子供与性化合物を併用することが好ましい。
電子供与性化合物の使用量としては、上記の助触媒成分として用いられる有機アルミニウム化合物のアルミニウム原子のモル数に対して、通常0.1〜10mol%であり、分子量分布(Mw/Mn)を高める観点から、該使用量は高い方が好ましい。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法としては、より具体的には、上記成分(イ)−2、架橋型ビスインデニルジルコニウム錯体および有機アルミニウム化合物を接触させてなる触媒の存在下、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとを共重合する方法があげられる。
重合方法として、好ましくは、エチレン−α−オレフィン共重合体の粒子の形成を伴う連続重合方法であり、例えば、連続気相重合、連続スラリー重合、連続バルク重合であり、好ましくは、連続気相重合である。気相重合反応装置としては、通常、流動層型反応槽を有する装置であり、好ましくは、拡大部を有する流動層型反応槽を有する装置である。反応槽内に攪拌翼が設置されていてもよい。
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体の製造に用いられる重合触媒の各成分を反応槽に供給する方法としては、通常、窒素やアルゴン等の不活性ガス、水素、エチレン等を用いて、水分のない状態で供給する方法、各成分を溶媒に溶解または稀釈して、溶液またはスラリー状態で供給する方法が用いられる。重合触媒の各成分は個別に供給してもよく、任意の成分を任意の順序にあらかじめ接触させて供給してもよい。
また、本重合を実施する前に、予備重合を実施し、予備重合された予備重合触媒成分を本重合の触媒成分または触媒として使用することが好ましい。本重合と予備重合では、同じα−オレフィンを用いてもよく、異なるα−オレフィンを用いてもよい。予備重合に用いるα−オレフィンとしては、好ましくは炭素原子数が4〜12のα−オレフィンであり、より好ましくは炭素原子数が6〜8のα−オレフィンである。
気相重合やスラリー重合における重合温度としては、通常、エチレン−α−オレフィン共重合体が溶融する温度よりも低く、好ましくは0〜150℃であり、より好ましくは30〜100℃であり、さらに好ましくは50〜90℃である。また、エチレン−α−オレフィン共重合体の分子量分布(Mw/Mn)を広げる観点からは、重合温度は高い方が好ましい。
バルク重合における重合温度としては、通常、150〜300℃である。
溶液重合における重合温度は通常150〜300℃である。
重合時間としては(連続重合反応である場合は平均滞留時間として)、通常1〜20時間である。エチレン−α−オレフィン共重合体の分子量分布(Mw/Mn)を広げる観点からは、重合時間(平均滞留時間)は長い方が好ましい。
また、共重合体の溶融流動性を調節する目的で、重合反応ガスに水素を分子量調節剤として添加してもよく、重合反応ガス中に不活性ガスを共存させてもよい。重合反応ガス中のエチレンのモル濃度に対する重合反応ガス中の水素のモル濃度は、重合反応ガス中のエチレンのモル濃度100モル%として、通常、0.1〜3mol%である。該重合反応ガス中の水素のモル濃度を高くすることにより、得られるエチレン−α−オレフィン共重合体のビニル結合度を高くしたり、分子量分布(Mw/Mn)を広げることができる傾向がある。
重合反応ガス中にα−オレフィン濃度を高くすると、密度の低いエチレン−α−オレフィン共重合体を得ることができる。
本発明における二重結合を有するアルコキシシラン化合物としては、ビニル系アルコキシシラン化合物や、アクリル系アルコキシシラン化合物があげられる。
ビニル系アルコキシシラン化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、アリルトリメトキシシラン、ビニルトリス(2−メトシキエトキシ)シラン、ビニルメチルジメトキシシラン等があげられる。
アクリル系アルコキシシラン化合物としては、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等があげられる。
反応性の観点から、ビニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシポロピルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のメトキシシランが好ましく、ビニルトリメトキシランが最も好ましい。
これらのアルコキシシラン化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のエチレン系樹脂組成物を溶融混練すると、エチレン−α−オレフィン共重合体と二重結合を有するアルコキシシラン化合物とが結合する。エチレン−α−オレフィン共重合体に結合したアルコキシシラン化合物が水分で縮合反応を生ずることにより、シラン架橋された成形品が得られる。なお本発明では、シラン架橋の度合いを評価する方法として、キシレン不溶分の割合を指標とする。キシレン不溶分の割合は、以下の方法で測定することができる。キシレン不溶分の割合が大きいほど、シラン架橋が割合が高いことを示している。
<キシレン不溶分の割合の測定方法>
成形品を100メッシュのステンレス製のメッシュで作製したカゴに入れ、冷却管をつけたセパラブルフラスコ中で、沸騰キシレン下で6時間還流を行い、キシレン可溶分を抽出する。抽出に使用するキシレン量は、成形品1gに対して400mLとし、キシレンには、0.1重量部のBHTを添加し試験に用いた。
キシレン不溶分の割合は、以下の式から求めた。
キシレン不溶分の割合=(キシレン可溶分を抽出した後のサンプルの入ったカゴの重量)/(測定に用いた成形品の重量+カゴ重量)×100(%)
本発明のエチレン系樹脂組成物には、アルコキシシラン化合物同士の縮合反応を促進するための化合物を加えてもよい。アルコキシシラン化合物同士の縮合反応を促進するための化合物としては、有機すず化合物があげられる。
有機すず化合物として、スズテトラアセテ−ト、ブチルスズトリアセテ−ト、ブチルスズトリブチレ−ト、ブチルスズトリヘキシレ−ト、ブチルスズトリオクテ−ト、ブチルスズトリラウレ−ト、ブチルスズトリメチルマレ−ト、オクチルスズトリアセテ−ト、オクチルスズトリブチレ−ト、オクチルスズトリヘキシレ−ト、オクチルスズトリオクテ−ト、オクチルスズトリラウレ−ト、オクチルスズトリメチルマレ−ト、フェニルスズトリブチレ−ト、フェニルスズトリラウレ−ト、ジブチルスズジアセテ−ト、ジブチルスズジブチレ−ト、ジブチルスズジヘキシレ−ト、ジブチルスズジオクテ−ト、ジブチルスズジラウレ−ト、ジブチルスズジエチルマレ−ト、ジオクチルスズジアセテ−ト、ジオクチルスズジブチレ−ト、ジオクチルスズジヘキシレ−ト、ジオクチルスズジオクテ−ト、ジオクチルスズジラウレ−ト、ジオクチルスズジエチルマレ−ト、トリブチルスズアセテ−ト、トリブチルスズブチレ−ト、トリブチルスズヘキシレ−ト、トリブチルスズオクテ−ト、トリブチルスズラウレ−ト、トリブチルスズメチルマレ−ト、トリオクチルスズアセテ−ト、トリオクチルスズブチレ−ト、トリオクチルスズヘキシレ−ト、トリオクチルスズオクテ−ト、トリオクチルスズラウレ−ト、トリオクチルスズメチルマレ−ト等があげられる。
本発明のエチレン系樹脂組成物に含有される有機過酸化物としては、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチル−パーオキシ−2−エチルヘキサネート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−アミルパーオキサイド、クミルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシビバレート等があげられる。
本発明のエチレン系樹脂組成物に含有される酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等があげられる。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(商品名Irganox1076、チバスペシャルティケミカルズ社製)、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(商品名Irganox1010、チバスペシャルティケミカルズ社製)、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート(商品名Irganox3114、チバスペシャルティケミカルズ社製)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス〔2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕ウンデカン(商品名Sumilizer GA80、住友化学社製)等があげられる。
リン系酸化防止剤としては、例えば、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト(商品名アデカスタブPEP8)、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト(商品名Irgafos168、チバスペシャルティケミカルズ社製)、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジフォスフォナイト(商品名Sandostab P−EPQ、クラリアントシャパン社製)、ビス(2−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト等があげられる。
フェノール構造とリン酸構造とを併せ持つ酸化防止剤としては、例えば、6−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル)プロポキシ]−2,4,8,10テトラ−tert−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェビン(商品名Sumilizer GP、住友化学社製)等があげられる。
イオウ系酸化防止剤としては、例えば、4、4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)(商品名Sumilizer WXR、住友化学社製)、2,2−チオビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)(商品名IRGANOX 1081、チバスペシャリティケミカル社製)等があげられる。
その他の酸化防止剤としては、ビタミンE、ビタミンA等があげられる。
本発明のエチレン系樹脂組成物に含有される酸化防止剤としては、より好ましくは、フェノール構造を有する酸化防止剤であり、さらに好ましくはフェノール構造とリン酸構造とを併せ持つ酸化防止剤であり、もっとも好ましくは、6−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル)プロポキシ]−2,4,8,10テトラ−tert−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェビン(商品名Sumilizer GP、住友化学社製)である。
本発明のエチレン系樹脂組成物は、エチレン−α−オレフィン共重合体100重量部と、該エチレン−α−オレフィン共重合体100重量部に対し、二重結合を有するアルコキシシラン化合物の含有量が0.1〜4重量部であり、酸化防止剤の含有量が0.01〜2重量部であり、かつ有機過酸化物の含有量が0.01〜4重量部である。
エチレン系樹脂組成物における二重結合を有するアルコキシシラン化合物の含有量は、エチレン−α−オレフィン共重合体100重量部に対し、0.1〜4重量部である。よりシラン架橋されやすい樹脂組成物を得る観点から、アルコキシシランの含有量は、好ましくは0.5重量部以上であり、より好ましくは0.8重量部以上である。また、未反応アルコキシシラン化合物のブリードを低減する観点から、アルコキシシランの含有量は好ましくは3重量部以下であり、より好ましくは2重量部以下である。
エチレン系樹脂組成物における酸化防止剤の含有量は、エチレン−α−オレフィン共重合体100重量部に対し0.01〜2重量部である。よりシラン架橋されやすい樹脂組成物を得る観点から、酸化防止剤の含有量は好ましくは0.02重量部以上、より好ましくは0.03重量部以上であり、好ましくは1重量部以下、より好ましくは0.3重量部以下である。
エチレン系樹脂組成物における有機過酸化物の含有量は、エチレン−α−オレフィン共重合体100重量部に対し、0.01〜4重量部である。よりシラン架橋されやすい樹脂組成物を得る観点から、有機化酸化物の含有量は、好ましくは0.05重量部以上であり、より好ましくは0.08重量部以上である。また、有機過酸化物を原因とするゲル生成による成形不良を抑制する観点から、有機過酸化物の含有量は好ましくは1重量部以下であり、より好ましくは0.5重量部以下である。
有機過酸化物のモル数は、二重結合を有するアルコキシシラン化合物のモル数を100としたとき、好ましくは1〜100である。よりシラン架橋されやすい樹脂組成物を得る観点から、エチレン系樹脂組成物中の有機過酸化物の量は、アルコキシシラン化合物のモル数を100としたとき、好ましくは2以上であり、より好ましくは4以上である。また、有機過酸化物を原因とするゲル生成による成形不良を抑制する観点から、好ましくは20以下であり、より好ましくは10以下である。
本発明のエチレン系樹脂組成物が、アルコキシシラン化合物同士の縮合反応を促進するための化合物を含む場合、その量は、アルコシキシラン化合物のモル数を100としたとき、0.5〜50モルであることが好ましい。よりシラン架橋されやすい樹脂組成物を得る観点から、アルコキシシラン化合物同士の縮合反応を促進するための化合物の量は、アルコキシシラン化合物のモル数を100としたとき、好ましくは1モル以上であり、より好ましくは3モル以上である。また、アルコキシシラン化合物同士の縮合反応を促進するための化合物の溶出を抑制する観点から、好ましくは20モル以下であり、より好ましくは10モル以下である。
本発明のエチレン系樹脂組成物には、必要に応じて、抗ブロッキング剤、フィラー、滑剤、帯電防止剤、耐候安定剤、顔料、加工性改良剤、難燃剤、金属石鹸等の添加剤を配合してもよく、該添加剤は2種以上を併用されてもよい。
本発明の成形品は、前記したエチレン−α−オレフィン共重合体、二重結合を有するアルコキシシラン化合物、酸化防止剤および有機過酸化物を含有するエチレン系樹脂組成物を、押出機、ロール成形機、ニーダー等の公知の混練装置で溶融混練した後、所望の形状に成形することにより得られる。
二重結合を有するアルコキシシラン化合物、有機過酸化物、および酸化防止剤は、それぞれ単独、もしくは2種類以上を組み合わせたマスターバッチを製造し、該マスターバッチとエチレン−α−オレフィン共重合体とを溶融混練してもよい。マスターバッチを製造する際には、ベース樹脂として、エチレン−α−オレフィン共重合体、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体等のエチレン系重合体を用いる。前記各成分をマスターバッチとして用いる場合、有機過酸化物と酸化防止剤は異なるマスターバッチとしてエチレン−α−オレフィン共重合体と溶融混練する方法が好ましい。マスターバッチを用いる場合の具体例としては、アルコキシシラン化合物、有機過酸化物および酸化防止剤をそれぞれ異なるマスターバッチとし、これら3種類のマスターバッチとエチレン−α−オレフィン共重合体と溶融混練する方法、アルコキシシラン化合物と有機過酸化物を組み合わせたマスターバッチと酸化防止剤のマスターバッチとをエチレン−α−オレフィン共重合体と溶融混練する方法、アルコキシシラン化合物と有機過酸化物を組み合わせたマスターバッチと酸化防止剤とエチレン−α−オレフィン共重合体とを溶融混練する方法、酸化防止剤マスターバッチとアルコキシシラン化合物と有機過酸化物とエチレン−α−オレフィン共重合体とを溶融混練する方法が挙げられる。
エチレン系樹脂組成物を溶融混練した後の成形方法としては特に限定されるものではなく、押出成形や射出成形、プレス成形等の方法により、所望の形状に成形することができる。
また本発明の成形品は、エチレン系樹脂組成物を溶融混練して成形した後、水中または高湿度の気相中で保持する水架橋促進処理を行って得られる成形品であることが好ましい。水架橋促進処理を行うことで、アルコキシシラン化合物同士の縮合反応され、さらにシランによる架橋の度合いが高い成形品とすることができる。水中で水架橋促進処理を行う際の水温は、通常40℃以上であり、シラン架橋の度合いを高める観点から、好ましくは60℃以上であり、より好ましくは80℃以上である。高湿度の気相中で水架橋促進処理を行う際の相対湿度としては、通常30%以上であり、シラン架橋の度合いを高める観点から、好ましくは50%以上であり、さらに好ましくは70%以上である。高湿度の気相中で水架橋促進処理を行う際の温度としては、通常40℃以上であり、シラン架橋の度合いを高める観点から、好ましくは60℃以上であり、より好ましくは80℃以上である。水架橋処理を行う時間としては、通常1時間以上であり、シラン架橋の度合いを高める観点から、好ましくは6時間以上であり、より好ましくは12時間以上である。
本発明の成形品は、高度にシラン架橋されていることから、寸法安定性、耐熱性、長期クリープ特性、耐溶剤性に優れることが期待される。
本発明の成形品としては、電線、架橋パイプ、耐熱ホース、耐熱チューブ、耐薬品性チューブ、温水チューブ、高強度チューブ、スリーブ、コンテナ・容器、ギア等の工業部品などがあげられる。
以下、実施例および比較例により本発明を説明する。
実施例および比較例での物性は、次の方法に従って測定した。
(1)メルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
JIS K7210−1995に規定された方法において、荷重21.18Nおよび温度190℃の条件で測定を行った。
(2)密度(単位:kg/m3
JIS K7112−1980のうち、A法に規定された方法に従って測定した。なお、測定試料片は、JIS K6760−1995に記載のアニーリングを行い測定に用いた。
(3)流動の活性化エネルギー(Ea、単位:kJ/mol)
粘弾性測定装置(Rheometrics社製Rheometrics Mechanical Spectrometer RMS−800)を用いて、下記測定条件で130℃、150℃、170℃および190℃での溶融複素粘度−角周波数曲線を測定し、次に、得られた溶融複素粘度−角周波数曲線から、Rheometrics社製計算ソフトウェア Rhios V.4.4.4を用いて、活性化エネルギー(Ea)を求めた。
<測定条件>
ジオメトリー:パラレルプレート
プレート直径:25mm
プレート間隔:1.2〜2mm
ストレイン :5%
角周波数 :0.1〜100rad/秒
測定雰囲気 :窒素下
(4)分子量分布(Mw/Mn)
ゲル・パーミエイション・クロマトグラフ(GPC)法を用いて、下記の条件(1)〜(8)により分子量分布曲線を測定した。次に、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)とポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)をもとめ、それらより分子量分布(Mw/Mn)を算出した。
(1)装置:Water製Waters150C
(2)分離カラム:TOSOH TSKgelGMH−HT
(3)測定温度:145℃
(4)キャリア:オルトジクロロベンゼン
(5)流量:1.0mL/分
(6)注入量:500μL
(7)検出器:示差屈折
(8)分子量標準物質:標準ポリスチレン
(東ソー製TSK STANDARD POLYSTYRNE)
(5)ビニル結合度(A908/A720
赤外吸収分光光度計を用いて、以下の条件により赤外吸収スペクトルを測定した。
(1)装置:日本分光製FT/IR−480
(2)測定:透過
(3)分解能:4cm-1
(4)積算回数:64回
(5)試料厚み:150℃の熱プレスで作製した厚さ100μmのシート
得られた赤外吸収スペクトルについて、1000cm-1と600cm-1でベースラインを引き、908cm-1のビニル結合による吸収のベースラインからの吸光度A908を、720cm-1のメチレンによる吸収のベースラインからの吸光度A720を求めた。ビニル結合度(A908/A720)はA908をA720で除することにより得た。
(7)キシレン不溶分
成形品を100メッシュのステンレス製のメッシュで作製したカゴに入れ、冷却管をつけたセパラブルフラスコ中で、沸騰キシレン下で6時間還流を行い、可溶分の抽出した。抽出に使用するキシレン量は、成形品1gに対して400mLとした。キシレンには、0.1重量部のBHTを添加し試験に用いた。
キシレン不溶分の割合は、以下の式から求めた。
キシレン不溶分の割合=(キシレン可溶分を抽出後のサンプルの入ったカゴの重量)/(測定に用いた成形品の重量+カゴ重量)×100(%)
実施例1
(1)助触媒成分の調製
特開2003−171415号公報の実施例10(1)および(2)の成分(A)と同様な方法で、固体生成物(以下、固体生成物(a−1)と記す。)を得た。
(2)予備重合触媒の調製
予め窒素置換した内容積210リットルの撹拌機付き反応器に、常温の条件下でブタン80リットルを投入した。次に、ラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド89mmolを投入した。その後、槽内温度を30℃に調整し、エチレンを0.1kg投入し、次に、固体生成物(a−1)を0.70kg投入した。系内が安定した後、トリイソブチルアルミニウム263mmolを投入して重合を開始した。重合開始後、槽内の重合温度を35℃で0.5時間運転を行い、その後30分かけて50℃まで昇温して、その後は50℃で重合を行った。最初の0.5時間は、エチレンを0.7kg/時間で供給し、重合開始後0.5時間からは、エチレン4.5kg/時間、水素を常温常圧として13.5リットル/時間の速度で供給し、合計4時間の予備重合を実施した。重合終了後、反応器内圧力を0.5MPaGまでパージし、スラリー状の予備重合触媒を乾燥器に移送して、窒素流通乾燥を実施して予備重合触媒を得た。該予備重合触媒中のエチレン重合体の予備重合量は、固体生成物(a−1)1g当り28.3gであった。
(3)エチレンと1−ブテンと1−ヘキセンとの共重合
上記の予備重合触媒を用い、連続式流動床気相重合装置でエチレンと1−ブテンと1−ヘキセンの共重合を実施した。重合条件は、温度80℃、全圧2MPa、ガス線速度0.4m/s、エチレンに対する水素モル比は1.2%、エチレンに対する1−ブテンのモル比は1.9%、エチレンに対する1−ヘキセンのモル比は0.8%で、重合中はガス組成を一定に維持するためにエチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、水素を連続的に供給した。さらに、流動床の総パウダー重量を80kgに維持し、平均重合時間3.7hrとなるように、上記予備重合触媒と、トリイソブチルアルミニウムとを一定の割合で連続的に供給した。重合により、21.4kg/hrの生産効率でエチレン―1ブテン―1−ヘキセン共重合体(以下、PE−1と記す。)のパウダーを得た。
(4)エチレン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体パウダーの造粒
上記で得たPE−1のパウダーを、神戸製鋼所社製LCM50押出機を用いて、フィード速度50kg/hr、スクリュー回転数450rpm、ゲート開度4.2mm、サクション圧力0.2MPa、樹脂温度200〜230℃条件で造粒することにより、PE−1のペレットを得た。PE−1のペレットの物性測定結果を表1に示す。
(5)エチレン系樹脂組成物の調整
PE−1ペレット 100重量部と、二重結合を有するアルコキシシラン化合物としてビニルトリメトキシシラン(東京化成製)1重量部と、酸化防止剤として6−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル)プロポキシ]−2,4,8,10テトラ−tert−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェビン(商品名Sumilizer GP、住友化学社製)0.05重量部と、有機過酸化物としてジクミルパーオキサイド(商品名 三井DCP 化薬アクゾ社製)0.1重量部と、アルコキシシラン化合物同士の縮合反応を促進するための化合物としてジブチルすずラウレート(東京化成社製)0.05重量部とを、バッチ式の混練装置(東洋精機社製ラボプラストミル)を用いて、180℃にて、回転数60rpmで、6分間混連を行い、エチレン系樹脂組成物を得た。
(6)成形品の製造
得られたエチレン系樹脂組成物を、190℃、4MPaにてプレスし、厚み2mmで一辺が65mmの平板状の成形品を得た。
(7)水架橋促進
得られた成形品を、80℃の温水中に24時間浸漬し、水架橋促進を行った。
(8)成形品のキシレン不溶分測定
得られた成形品におけるキシレン不溶分の割合は、42.0%であった。
実施例2
酸化防止剤を、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(商品名Irganox1076、チバスペシャルティケミカルズ社製)に変更した以外は、実施例1と同様に行った。
得られた成形品におけるキシレン不溶分の割合は、35.8%であった。
実施例3
エチレン系樹脂組成物を混練する時間を10分に変更した以外は、実施例1と同様に行った。
得られた成形品におけるキシレン不溶分の割合は、50.1%であった。
実施例4
水架橋を促進する操作を行わなかった以外は、実施例3と同様に行った。
得られた成形品におけるキシレン不溶分の割合は、47.7%であった。
実施例5
(1)予備重合触媒の調製
予め窒素置換した内容積210リットルの撹拌機付き反応器に、常温の条件下でブタン80リットルを投入した。次に、ラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド66mmolを投入した。その後、槽内温度を35℃に調整し、エチレンを0.1kg投入し、次に、実施例1記載の固体生成物(a−1)を0.49kg投入した。系内が安定した後、トリイソブチルアルミニウム190mmolを投入して重合を開始した。重合開始後、槽内の重合温度を35℃で0.5時間運転を行い、その後30分かけて50℃まで昇温して、その後は50℃で重合を行った。最初の0.5時間は、エチレンを0.4kg/時間で供給し、重合開始後0.5時間からは、エチレン3.6kg/時間、水素を常温常圧として10.9リットル/時間の速度で供給し、合計4時間の予備重合を実施した。重合終了後、反応器内圧力を0.5MPaGまでパージし、スラリー状の予備重合触媒を乾燥器に移送して、窒素流通乾燥を実施して予備重合触媒を得た。該予備重合触媒中のエチレン重合体の予備重合量は、固体生成物(a−1)1g当り35.2gであった。
(2)エチレンと1−ブテンと1−ヘキセンとの共重合
上記の予備重合触媒を用い、連続式流動床気相重合装置でエチレンと1−ブテンと1−ヘキセンの共重合を実施した。重合条件は、温度85℃、全圧2MPa、ガス線速度0.31m/s、エチレンに対する水素モル比は1.4%、エチレンに対する1−ブテンのモル比は2.4%、エチレンに対する1−ヘキセンのモル比は0.7%で、重合中はガス組成を一定に維持するためにエチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、水素を連続的に供給した。さらに、流動床の総パウダー重量を80kgに維持し、平均重合時間3.2hrとなるように、上記予備重合触媒と、トリイソブチルアルミニウムとを一定の割合で連続的に供給した。重合により、25.2kg/hrの生産効率でエチレン―1ブテン―1−ヘキセン共重合体(以下、PE−2と記す。)のパウダーを得た。
(4)エチレン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体パウダーの造粒
上記で得たPE−2のパウダーを、神戸製鋼所社製LCM50押出機を用いて、フィード速度50kg/hr、スクリュー回転数450rpm、ゲート開度4.2mm、サクション圧力0.2MPa、樹脂温度200〜230℃条件で造粒することにより、PE−2のペレットを得た。PE−2のペレットの物性測定結果を表1に示す。
PE−1ペレットの代わりにPE−2を用いて、実施例1記載の方法によりエチレン系樹脂組成物の調整、成形品の製造、水架橋促進を行い、成形品を得た。得られた成形品についてキシレン不溶分測定を行ったところ、成形品におけるキシレン不溶分の割合は、35.8%であった。
比較例1
酸化防止剤を、添加しなかった以外は、実施例1と同様に行った。
得られた成形品におけるキシレン不溶分の割合は、31.0%であった。
比較例2
二重結合を有するアルコシキシラン化合物、酸化防止剤およびアルコキシシラン化合物同士の縮合反応を促進するための化合物を添加しなかった以外は、実施例1と同様に行った。
得られた成形品におけるキシレン不溶分の割合は、2.8%であった。
比較例3
エチレン−α−オレフィン共重合体として、PE−1の代わりにプライムポリマー製エボリュー SP2030(製造法:メタロセン触媒・気相重合法、以下SP2030と記す)を使用した以外は、実施例3と同様に行った。SP2030の物性を表1に示した。
得られた成形品におけるキシレン不溶分の割合は、32.7%であった。
Figure 2009227764

Claims (3)

  1. 以下の要件(a1)〜(a4)の全てを充足するエチレン−α−オレフィン共重合体100重量部と、該エチレン−α−オレフィン共重合体100重量部に対し、二重結合を有するアルコキシシラン化合物の含有量が0.1〜4重量部であり、酸化防止剤の含有量が0.01〜2重量部であり、かつ有機過酸化物の含有量が0.01〜4重量部であるエチレン系樹脂組成物。
    (a1)メルトフローレート(MFR)が0.05〜20g/10分
    (a2)密度が905〜935kg/m3
    (a3)流動の活性化エネルギー(Ea)が40kJ/mol以上
    (a4)分子量分布(Mw/Mn)が6〜25
  2. 前記酸化防止剤が、フェノール構造とリン酸構造とを併せ持つ酸化防止剤である請求項1に記載のエチレン系樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載のエチレン系樹脂組成物を溶融混練した後、成形して得られる成形品。
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