JP2000203736A - 紙葉類搬送装置 - Google Patents

紙葉類搬送装置

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JP2000203736A
JP2000203736A JP11008811A JP881199A JP2000203736A JP 2000203736 A JP2000203736 A JP 2000203736A JP 11008811 A JP11008811 A JP 11008811A JP 881199 A JP881199 A JP 881199A JP 2000203736 A JP2000203736 A JP 2000203736A
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JP
Japan
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paper
roller
sheet
separation
pressing force
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP11008811A
Other languages
English (en)
Inventor
Masa Sugimoto
雅 杉本
Yuji Ohashi
祐二 大橋
Hideki Nakajo
秀樹 中條
Takeshi Arihara
武 有原
Taketeru Nishio
剛輝 西尾
Koji Yasaki
晃次 家崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分離ローラに付着物が付着するのを軽減し、
長期間安定して紙葉類を分離搬送できるようにする。 【解決手段】 紙葉類52の先端が先端検知センサ74
で検知された後、時間t1が経過するまで、ステッピン
グモータ68でレバー61を、支点60を中心として時
計方向に回動して、分離アイドルローラ58の分離フィ
ードローラ71に対する押圧力Nをより大きな値N1
設定し、分離を確実にする。その後、搬送ローラ75,
77により、用紙52が搬送されるとき、押圧力Nをよ
り小さい値N2に設定し、分離アイドルローラ58、分
離フィードローラ71に、用紙52のインクなどが付着
するのを軽減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙葉類搬送装置に
関し、特に、紙葉類の重送を確実に防止することができ
るようにした、紙葉類搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】スキャナ、ファクシミリ装置、ワードプ
ロセッサのADF(Auto Document Feeder)、コピー機、
プリンタ、印刷機、OCR(Optical Charater Reader)、
ファイリングシステム、CD(Cash Dispenser)、ATM
(Automated Teller Machine)、券販売機、紙幣鑑別機
などにおいては、用紙、あるいは紙幣などの紙葉類を1
枚ずつ分離し、搬送する紙葉類搬送装置が設けられてい
る。多くの場合、紙葉類は、ローラーにより分離、搬送
される。
【0003】図1は、粒子ローラの構成を表している。
この粒子ローラ1には、その表面に粒子2が付着されて
いる。この粒子2が、搬送される紙葉類に食い込み、滑
ることなく、紙葉類を確実に搬送することが可能とな
る。この粒子ローラ1の機能外径3は、図1に示すよう
に、粒子2の先端部より、若干、中心方向に後退した位
置に存在することになる。
【0004】しかしながら、粒子ローラ1は、粒子2を
紙葉類に食い込ませることで、紙葉類を搬送するように
なされているため、搬送される紙葉類に傷がつく欠点が
ある。
【0005】図2は、オーバーラップ方式のローラによ
る紙葉類の分離機構を表している。同図に示すように、
ゲートローラ11とフィードローラ12の間に用紙13
が挟まれて搬送される。ゲートローラ11は、大径部1
1aと小径部11bとにより構成され、大径部11a
は、小径部11bより直径が大きく構成されている。同
様に、フィードローラ12も大径部12aと小径部12
bにより構成され、大径部12aは、小径部12bより
直径が大きく形成されている。そして、ゲートローラ1
1の大径部11aは、フィードローラ12の小径部12
bに対向するように配置されている。その結果、用紙1
3が、ゲートローラ11とフィードローラ12の間に挟
持され、搬送されるとき、用紙13は波型に変形する。
この方式の分離機構は、特に、紙幣処理装置に多く使用
されている。
【0006】このオーバーラップ方式の分離機構は、接
触点が少ないので、ゲートローラ11またはフィードロ
ーラ12に対して、用紙13の汚れが転写される恐れが
少ない利点を有する。しかしながら、この機構は、紙葉
類の厚みとコシを利用して分離する構成であるため、薄
くコシのない紙葉類を分離することが困難である欠点を
有している。つまり、この分離機構は、処理できる紙葉
類が制限される。
【0007】そこで、最も多く用いられるのが、表面が
滑らかなローラを押圧して紙葉類を分離する、ローラ分
離方式の分離機構である。図3は、このローラ分離方式
の分離機構の原理を表している。
【0008】図3に示すように、分離ローラ21に対し
て分離アイドルローラ22が、所定の押圧力Pで押圧さ
れる。用紙23−1,23−2(図3では、用紙23−
1以外に、用紙23−2が分離されずに同時に搬送され
ている状態が示されている)は、分離ローラ21と分離
アイドルローラ22の間を通過する。分離ローラ21
は、所定の方向(図3の例の場合、反時計方向)に駆動
回転されるが、分離アイドルローラ22は、分離ローラ
21と同方向に回転するだけで、駆動はされない。
【0009】分離ローラ21と分離アイドルローラ22
により、複数の用紙23(以下、用紙23−1,23−
2を個々に区別する必要がないときは用紙23とも称す
る)から1枚だけを分離し、搬送するのであるが、用紙
23が2枚以上重なって搬送される、いわゆる重送が発
生する場合がある。この重送の原理は、次のように解析
することができる。
【0010】分離ローラ21と用紙23−1との間の摩
擦係数をμ0とすると、分離アイドルローラ22は、押
圧力Pで用紙23−1を分離ローラ21に押圧するの
で、用紙23−1の搬送力F0は、μ0×Pとなる。い
ま、用紙23−1に重ねて用紙23−2が重送されるも
のとすると、分離アイドルローラ22側の用紙23−2
と、分離アイドルローラ22との間の摩擦係数をμ2
するとき、用紙23−2が、分離アイドルローラ22か
ら受ける図中左方向の抵抗力F2は、μ2×Pとなる。ま
た、分離ローラ21側の用紙23−1と、分離アイドル
ローラ22側の用紙23−2との間の摩擦係数をμ1
すると、2枚の用紙の間の紙間搬送力F1は、μ1×Pと
なる。
【0011】搬送力F0は紙間搬送力F1より当然大きい
が、紙間搬送力F1が抵抗力F2より大きいとき、すなわ
ち、 F0>F1>F2 の関係が成立するとき、重送が発生する。重送を防止す
るには、 F2−F1>A 関係が満足されればよい。上記式におけるAは、重送を
防ぐのに必要な分離力を表している。すなわち、抵抗力
2が紙間搬送力F1より、分離力A以上大きいとき、重
送が防止される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3に
示すようなローラ分離方式の分離機構を長期間使用して
いると、例えば、図4に示すように、用紙23上のイン
ク31が、分離アイドルローラ22に付着物32として
付着する。その結果、分離アイドルローラ22の摩擦係
数が変化する。このような摩擦係数に影響を与える媒体
としては、カーボン伝票などのカーボンインク、ノンカ
ーボン伝票などのマイクロカプセルインク、PPC用紙の
トナー、PPC用紙などのシリコンオイル、プリンタ用紙
などのインク、プリンタ用紙などのコート材などの他、
着色顔料、紙粉、充填料、接着剤、オイルなどがある。
【0013】もちろん、このような付着物は、分離アイ
ドルローラ22側だけでなく、分離ローラ21側にも付
着する。このように、ローラに付着物が付着すると、摩
擦係数が小さくなるため、例えば、図5に示すように、
分離機構に対する通紙枚数が増加するにつれて、すべり
率が増加する。なお、図5において、縦軸はすべり率
(%)を表し、横軸は通紙枚数(万枚)を表している。
【0014】図5の特性からも判るように、通紙枚数が
増加するに伴って、すべり率が増加するということは、
通紙枚数が増加するに従って、複数の紙葉類の中から1
枚の紙葉類を正しく分離し、搬送することが困難となる
ことを意味する。
【0015】そこで、寿命の劣化による摩擦係数の低下
を見越して、分離ローラ21に対する分離アイドルロー
ラ22の押圧力Pを、予め大きな値に設定しておくこと
が考えられる。しかしこのようにすると、例えば、図6
に示すように、押圧力Pが小さい場合(図5に示す場
合)に較べて、すべり率が増加する。つまり、押圧力P
を大きくすると、分離は確実にできるが、後段の搬送ロ
ーラによる搬送に対しての負荷が大きくなり、すべりが
発生する。その結果、例えば、ジャムが発生したり、紙
葉類から読み取った画像や、紙葉類に印字する画像に伸
びが発生する原因となる。このような事態は、比較的薄
い原稿を確実に分離するために、分離押圧力を高めに設
定した場合にも同様に発生する。
【0016】そこで、クリーニングブレード、クリーニ
ングシート、クリーニングローラなどを用いて、ローラ
表面の汚れを清掃することも提案されている(例えば、
特開昭58−102539号、特開平2−24865
号、特開平5−9964号)。しかしながら、そのよう
にすると、部品点数が増加し、装置が大型化し、コスト
高となる。また、汚れたブレードやシートなどから付着
物が再度付着するので、ローラの表面の汚れを充分清掃
することができない課題もある。さらに、これらの部材
は、適宜交換する必要があるため、そのための手間やコ
ストもかかる。
【0017】ローラの表面を、シリコンゴム、フッ素ゴ
ムなどの低付着性の特性を有する材質とすること提案さ
れているが、これらの材質は、一般的に摩擦係数、強
度、耐摩耗特性の自由度が低いので、あまり実用的では
ない。
【0018】さらに、ローラを金属とすれば、金属は付
着物が付着する恐れが少なく、クリーニングブレードな
どで付着物を簡単に取り除くことができるので、その点
では有利であるが、表面の摩擦特性が低く、満足のいく
搬送性能を得るには、紙葉類を挟み込むローラの押圧力
を強くする必要があり、そのために装置が大型化し、コ
スト高となる。
【0019】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、装置を大型化したり、コスト高とすること
なく、長期間使用した場合においても、紙葉類を確実に
分離、搬送することができるようにするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の紙葉類
搬送装置は、紙葉類に所定の押圧力で押圧し、紙葉類を
搬送させつつ分離する分離手段と、搬送される紙葉類の
位置を検出する検出手段と、検出手段の検出結果に対応
して、紙葉類に対する分離手段の押圧力を紙葉類の搬送
中に制御する制御手段とを含むことを特徴とする。
【0021】請求項1に記載の紙葉類搬送装置において
は、搬送される紙葉類の位置の検出結果に対応して、紙
葉類を分離搬送する際の押圧力が制御される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
するが、特許請求の範囲に記載の発明の各手段と以下の
実施の形態との対応関係を明らかにするために、各手段
の後の括弧内に、対応する実施の形態(但し一例)を付
加して本発明の特徴を記述すると、次のようになる。但
し勿論この記載は、各手段を記載したものに限定するこ
とを意味するものではない。
【0023】請求項1に記載の紙葉類搬送装置は、紙葉
類に所定の押圧力で押圧し、紙葉類を搬送させつつ分離
する分離手段(例えば、図7の分離アイドルローラ5
8)と、搬送される紙葉類の位置を検出する検出手段
(例えば、図7の先端検知センサ74)と、検出手段の
検出結果に対応して、紙葉類に対する分離手段の押圧力
を紙葉類の搬送中に制御する制御手段(例えば、図7の
ステッピングモータ68)とを含むことを特徴とする。
【0024】請求項2に記載の紙葉類搬送装置は、紙葉
類の種類に応じて押圧力を設定する押圧力設定手段(例
えば、図10のステップS4,S5)をさらに含むこと
を特徴とする。
【0025】請求項3に記載の紙葉類搬送装置は、紙葉
類の種類に応じて押圧力を制御するタイミングを設定す
るタイミング設定手段(例えば、図10のステップS
4,S5)をさらに含むことを特徴とする。
【0026】図7は、本発明を適用した紙葉類搬送装置
の構成例を表している。搬送ガイド51には、複数枚の
用紙52が載置される。搬送ガイド51には、孔53が
設けられており、紙葉類セット検知センサ54は、孔5
3を介して用紙52に光を照射し、その反射光のレベル
の変化から、用紙52が搬送ガイド51にセットされた
か否かを検知し、その検知結果を制御部80に出力す
る。ピックアップローラ56は、駆動部82により、所
定のタイミングで、分離フィードローラ71と同一の速
度で、図中時計方向に駆動回転され、搬送ガイド51上
の用紙52を、分離アイドルローラ58と分離フィード
ローラ71の方向に移送する。
【0027】分離フィードローラ71は、駆動部82に
より駆動され、軸72を中心として回転される。軸72
には、ワンウェイクラッチ71aが設けられており、こ
のワンウェイクラッチ71aは、分離フィードローラ7
1を時計方向にだけ回転させ、反時計方向には回転させ
ないように機能する。
【0028】分離アイドルローラ58は、搬送ガイド5
1の孔57から、分離フィードローラ71に、所定の押
圧力N(図3の押圧力Pに対応する)で押圧される。分
離アイドルローラ58は、レバー61の一端の軸59に
回転自在に支持されている。軸59には、ワンウェイク
ラッチ58aが設けられており、このワンウェイクラッ
チ58aは、分離アイドルローラ58を時計方向にのみ
回転させ、反時計方向には回転させないように機能す
る。
【0029】レバー61は、図示せぬシャーシなどに固
定された支点60を中心にして、時計方向または反時計
方向に回動自在とされている。レバー61の支点60を
挟んで、軸59と反対側の端部には、軸62が固定され
ており、この軸62には、ワイヤ63の一端が係止され
ている。ワイヤ63の他端は、コイルバネ65に接続さ
れている。プーリ64は、ワイヤ63に、所定のテンシ
ョンを付加する位置に配置されている。
【0030】コイルバネ65のワイヤ63が接続されて
いる端部と反対側の端部には、ワイヤ66が接続されて
おり、ワイヤ66の他方の端部は、ステッピングモータ
68のプーリ67に接続されている。プーリ67がステ
ッピングモータ68により反時計方向に回転されると、
ワイヤ66がコイルバネ65を引っ張り、コイルバネ6
5が、ワイヤ63を介してレバー61を支点60を中心
として時計方向に回動させる。その結果、分離アイドル
ローラ58が、分離フィードローラ71に、所定の押圧
力Nで押圧される。プーリ67の回転角度を調整するこ
とで、押圧力Nを所定の値に調整することができる。
【0031】エンコーダ69は、プーリ67と一体的に
回転する。フォトセンサ70は、発光部と受光部(図示
せず)を有し、発光部から出射した光をエンコーダ69
に形成されているスリットを介して反対側の受光部で受
光し、エンコーダ69の位置、すなわちプーリ67の回
転位置を検出し、検出結果を制御部80に出力する。
【0032】先端検知センサ74は、分離フィードロー
ラ71と分離アイドルローラ58により分離、搬送され
た用紙52が、搬送路73上を搬送されているとき、そ
こに光を照射し、その反射光のレベルの変化から、用紙
52の先端または終端を検知し、その検知結果を制御部
80に出力する。先端検知センサ74の下流側には、軸
76を中心として回転する搬送ローラ75と、軸78を
中心として回転する搬送ローラ77が設けられている。
搬送ローラ75は、駆動部82により時計方向に駆動回
転されるが、搬送ローラ77は、当接している搬送ロー
ラ75の回転に対応して反時計方向に回転するだけで駆
動されていない従動ローラである。搬送ローラ75と搬
送ローラ77の間を用紙52が搬送される。読取部79
は、搬送路73上を搬送されてきた用紙52の画像を読
み取る。
【0033】制御部80は、例えば、マイクロコンピュ
ータなどにより構成され、ステッピングモータ68を駆
動するとともに、駆動部82を介して各種のローラを駆
動する。入力部81は、ボタン、スイッチ、ソフトウェ
アとのインタフェースなどにより構成され、制御部80
に所定の指定を入力するとき、ユーザにより操作され
る。
【0034】図8と図9は、エンコーダ69のより詳細
な構成を表している。これらの図に示すように、エンコ
ーダ69には、複数(この例の場合、11個)のスリッ
ト69aが形成されている。フォトセンサ70の発光部
と受光部は、スリット69aを介して発光部が発光した
光を受光部で受光し、受光部が出力するパルスの数から
エンコーダ69の回転位置、すなわち、プーリ67の回
転位置が検出できるようになされている。プーリ67
は、回動限界位置91と回動限界位置92の間で回転さ
れる。番号0乃至番号10で示される11個のスリット
69aのうち、番号0で示すスリットの位置がイニシャ
ル位置とされ、初期状態において、ステッピングモータ
68は、エンコーダ69(プーリ67)を、番号0のス
リット69aが、フォトセンサ70で検出される位置
(イニシャル位置93)に駆動する。
【0035】次に、図10のフローチャートを参照し
て、その動作について説明する。最初に、ステップS1
において、ユーザは、入力部81の所定の電源スイッチ
を操作し、電源をオンする。このとき、図示せぬ電源回
路から、各部に必要な電力が供給される。制御部80
は、電源がオンされたとき、ステップS2において、イ
ニシャル位置検出処理を実行する。すなわち、ステッピ
ングモータ68は、電源オフ時において、保持力を有し
ないので、コイルバネ65の付勢力により、通常、番号
0のスリット69aが、図8のイニシャル位置93より
左側に位置する位置に回転されている。そこで、制御部
80は、ステッピングモータ68を、図8において、反
時計方向に駆動し、番号0のスリット69aが、フォト
センサ70で検出される位置、すなわち、イニシャル位
置93上で停止させる。
【0036】次に、ステップS3において、制御部80
は、搬送ガイド51上に、用紙52がセットされている
か否かを、紙葉類セット検知センサ54の出力から判定
する。用紙52が、搬送ガイド51上にセットされてい
ない場合には、セットされるまで待機し、セットされた
とき、ステップS4に進み、制御部80は、用紙52の
紙種を判別する。用紙52の紙種は、入力部81からの
紙の厚さと汚れに関する入力情報に基づいて決定され
る。すなわち、ユーザは、用紙52を搬送ガイド51上
にセットしたとき、入力部81を操作して、制御部80
に、用紙52の紙の厚さと汚れに関する情報を入力す
る。紙の厚さとしては、図11に示すように、薄い、普
通、厚いの3種類のいずれかが指定される。紙の汚れと
しては、多いまたは少ないの2種類が指定される。この
指定は、直接行うようにしてもよいが、例えば、用紙5
2の種類として、複写伝票、またはコート紙が指定され
たら汚れは多いとし、PPC用紙またはプリンタ用紙が指
定されたら、汚れは少ないと自動的に設定するようにし
てもよい。
【0037】そして、図11に示すように、制御部80
は、用紙52が薄く汚れが多いときは紙種1と判定し、
薄く汚れが少ないときは紙種2と判定する。用紙52の
紙厚が普通である場合は、汚れが多いとき紙種3と判定
され、汚れが少ないとき紙種4と判定される。さらに、
用紙52の紙厚が厚い場合は、汚れが多いとき紙種5と
判定され、汚れが少ないとき紙種6と判定される。ま
た、紙種が未設定の場合や、様々な紙種が混在している
場合は、紙種1の条件が選択される。
【0038】制御部80は、内蔵するメモリに、図11
に示すような、各紙種毎の押圧力N1,N2と、時間
1,t2の組み合わせのテーブルを保持している。これ
らの値は、予め実験などにより求められたものである。
【0039】すなわち、図12に示すように、制御部8
0は、搬送する用紙52の先端が分離フィードローラ7
1の軸72と分離アイドルローラ58の軸59とを結ぶ
線上より右側の繰り出し部101側に位置するとき、分
離アイドルローラ58の分離フィードローラ71に対す
る押圧力Nの大きさを値N1に設定させる。用紙52の
先端が、分離フィードローラ71より左側の分離部10
2内に進入してきたとき、押圧力Nは値N1のままとさ
れ、先端検知センサ74により検知された後、時間t1
が経過したタイミングで、押圧力Nを値N1から徐々に
低下され、時間t 2が経過し、用紙52の先端が、搬送
ローラ75の軸76と搬送ローラ77の軸78を結ぶ位
置まで達したとき、押圧力Nは値N2になるように制御
される。そして、以後、搬送ローラ75より左側の搬送
部103内に、用紙52の先端が進入してきたときは、
押圧力Nは値N2のまま保持される。
【0040】制御部80のメモリには、このような押圧
力Nの設定値N1,N2と、時間t1,t2が紙種毎に記憶
されているので、制御部80は、ステップS4で入力さ
れた紙種に対応する値をメモリから読み取り、動作モー
ドのパラメータとして設定する。
【0041】図11の例の場合、紙種1のとき、値N1
は強、値N2は普通、時間t1は短い、時間t2も短い値
として設定される。これに対して、紙種2の場合には、
値N1は強、値N2は普通、時間t1は普通、時間t2は普
通と設定される。
【0042】次に、ステップS6において、制御部80
は、ユーザが入力部81を操作して、搬送の開始を指令
するまで待機し、搬送の開始が指令されたとき、ステッ
プS7において、ステッピングモータ68を駆動し、分
離アイドルローラ58の分離フィードローラ71に対す
る押圧力Nを値N1に設定させる。すなわち、このと
き、例えば、ステッピングモータ68は、図9に示すエ
ンコーダ69の番号6で示すスリット69aが、フォト
センサ70で検出される位置まで、プーリ67をイニシ
ャル位置93から、反時計方向に回転させる。その結
果、ワイヤ66が、コイルバネ65を、図12におい
て、左方向に引っ張るので、コイルバネ65は、ワイヤ
63を、図中左方向に引っ張ることになる。その結果、
レバー61が、支点60を中心として時計方向に回動
し、分離アイドルローラ58が、分離フィードローラ7
1に、押圧力N1で押圧される。
【0043】制御部80は、さらにステップS8におい
て、駆動部82を制御し、用紙52の搬送を開始させ
る。すなわち、このとき、ピックアップローラ56が、
分離フィードローラ71とともに図12において、時計
方向に回転され、搬送ガイド51上に載置されている用
紙52のうち、1番上の1枚が、図中左方向に搬送され
る。そのとき分離フィードローラ71は、時計方向に回
転されているので、用紙52は、両ローラにより挟持さ
れ、さらに左方向に搬送される。このとき押圧力Nの値
が大きい値N1に設定されているので、用紙52のう
ち、複数枚が分離フィードローラ71と分離アイドルロ
ーラ58との圧接点に進入してきたとしても、1枚だけ
が分離され、搬送される。すなわち、重送が防止され
る。
【0044】次に、ステップS9において、制御部80
は、先端検知センサ74の出力をモニタし、搬送路73
上を搬送されてくる用紙52の先端が検知されるまで待
機する。制御部80は、用紙52の先端が先端検知セン
サ74で検知されたとき、ステップS10に進み、内蔵
するタイマで計時動作を開始し、先端検知センサ74に
より、用紙52の先端が検知されてから時間t1が経過
するまで待機する。
【0045】時間t1が経過したとき、時間t2の間、制
御部80は、ステッピングモータ68を制御し、プーリ
67を時計方向に徐々に回転させる。その結果、ワイヤ
66が、コイルバネ65の付勢力に基づいて、図12に
おいて、右方向に徐々に移動し、ワイヤ63も徐々に右
方向に移動する。その結果、レバー61が、支点60を
中心として反時計方向に回動し、分離アイドルローラ5
8の分離フィードローラ71に対する押圧力Nが徐々に
小さくなる。そして、時間t2が経過したとき、分離ア
イドルローラ58の押圧力Nは、値N2(N1>N2)に
まで低下される。
【0046】その後、用紙52は、駆動部82により回
転される搬送ローラ75と搬送ローラ75に圧接される
搬送ローラ77により、搬送路73上を搬送される。そ
して、読取部79により、用紙52上の画像が読み取ら
れる。
【0047】用紙52は、分離フィードローラ71と分
離アイドルローラ58とにより分離されるとき、速度V
1で移送され、搬送ローラ75と搬送ローラ77で搬送
されるとき、速度V2で搬送される。この速度V1と速度
2は、同一の値とされる。従って、押圧力Nを正確な
タイミングで制御することができるとともに、用紙52
が分離動作から搬送動作に切り替わるタイミングにおい
て、伸縮されるようなことが防止される。
【0048】また、押圧力の値N1,N2、並びに時間t
1,t2を紙種に応じて変更するようにしたので、紙種に
拘らず、確実な分離と搬送が可能となる。
【0049】その後、ステップS12において、制御部
80は、先端検知センサ74により、搬送中の用紙52
の終端が検知されるまで待機する。先端検知センサ74
により、搬送中の用紙52の終端が検知されたとき、ス
テップS13において、制御部80は、紙葉類セット検
知センサ54の出力から、搬送ガイド51上に、次の用
紙52がセットされているか否かを判定する。次の用紙
52がセットされている場合には、ステップS7に進
み、上述した場合と同様に、それ以降の処理を実行す
る。このようにして、分離搬送処理が繰り返し実行され
る。
【0050】ステップS13において、次の用紙53が
セットされていないと判定された場合、ステップS16
に進み、制御部80は、駆動部82を制御し、搬送ロー
ラ75の駆動を停止させる。ピックアップローラ56お
よび分離フィードローラ71は、直前の用紙52の先端
が、搬送ローラ75を通過した直後において、既に停止
されている。
【0051】その後、ステップS3に戻り、搬送ガイド
51に用紙52がセットされていれば、ステップS4
で、紙種入力が行われ、その入力結果に対応して、ステ
ップS5で、値N1,N2と、時間t1,t2の読取処理が
行われた後、ステップS6で搬送開始が指令されるまで
待機する。
【0052】本発明の実施の形態においては、次のよう
な効果が得られる。
【0053】(1)分離フィードローラ71と分離アイ
ドルローラ58で、用紙52を分離するとき、分離アイ
ドルローラ58の押圧力Nは、大きい値N1とされる。
図13に示すように、押圧力Nの値を大きくするほど、
紙間搬送力より抵抗力を大きくすることができる。その
結果、紙葉類の重送が防止され、確実な分離が可能とな
る。さらに、その用紙52が搬送ローラ75と搬送ロー
ラ77により搬送が開始されるまでに押圧力Nがより小
さい値N2に低下される。従って、搬送ローラ75と搬
送ローラ77による搬送に対して、分離フィードローラ
71と分離アイドルローラ58による分離力は、負荷抵
抗となるが、その影響は少なくなる。その結果、読取部
79で読み取った画像が伸びたり、あるいはこの分離機
構を印字装置に適応した場合には、印字した画像が伸び
たりすることが防止される。
【0054】(2)分離アイドルローラ58を分離フィ
ードローラ71に強く押圧している時間が短いので、分
離アイドルローラ58または分離フィードローラ71に
付着物が付着する可能性が少なくなり、長時間使用して
も、摩擦特性が劣化するのを抑制することができ、分離
搬送動作を長時間確実に実行することが可能となる。
【0055】(3)分離搬送性能が長期間安定するの
で、ジャム、重送、スキューなど、摩擦特性の劣化に起
因するエラーの発生頻度が少なくなる。その結果、エラ
ー解除の頻度が減少し、ユーザの業務効率の低下を防止
することができる。
【0056】(4)その結果、メンテナンスの頻度が減
少し、それに有する手間やコストを削減することができ
る。また、メンテナンスのための作業の中断を回避する
ことができる。
【0057】(5)分離フィードローラ71と分離アイ
ドルローラ58に対する汚れの付着が少なくなるため、
紙葉類の表面が汚れ難くなる。
【0058】(6)紙種毎に最適な押圧力を設定できる
ので、紙葉類の種類に拘らず、分離搬送処理を確実に実
行することができる。
【0059】
【発明の効果】以上の如く、請求項1に記載の紙葉類搬
送装置によれば、紙葉類の位置を検出し、その検出結果
に対応して、紙葉類に対する分離時の押圧力を制御する
ようにしたので、長期間、安定して紙葉類を分離、搬送
することが可能となる。
【0060】請求項2に記載の紙葉類搬送装置によれ
ば、紙葉類の種類に応じて押圧力を設定するようにした
ので、紙葉類の種類に拘らず、常に安定した分離搬送処
理が可能となる。
【0061】請求項3に記載の紙葉類搬送装置によれ
ば、紙葉類の種類に応じて押圧力を制御するタイミング
を設定するようにしたので、紙葉類の種類に拘らず、確
実に分離搬送処理を実行することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】粒子ローラの構成を示す図である。
【図2】オーバーラップ方式の分離機構を説明する図で
ある。
【図3】ローラ分離方式の分離の原理を説明する図であ
る。
【図4】ローラに付着物が付着する様子を説明する図で
ある。
【図5】ローラのすべり率の特性を示す図である。
【図6】ローラのすべり率の特性を示す図である。
【図7】本発明を適用した紙葉類搬送装置の構成例を示
す図である。
【図8】図7のエンコーダ69のより詳細な構成を示す
図である。
【図9】図8のエンコーダ69のより詳細な構成を示す
図である。
【図10】図7の紙葉類搬送装置の動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図11】紙種に対応するパラメータの設定を説明する
図である。
【図12】搬送に伴う押圧力の変化を説明する図であ
る。
【図13】押圧力に対する抵抗力と紙間搬送力の変化特
性を示す図である。
【符号の説明】
52 用紙 54 紙葉類セット検知センサ 58 分離アイドルローラ 61 レバー 65 コイルバネ 68 ステッピングモータ 69 エンコーダ 69a スリット 70 フォトセンサ 71 分離フィードローラ 74 先端検知センサ 75,77 搬送ローラ 80 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中條 秀樹 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)発明者 有原 武 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)発明者 西尾 剛輝 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)発明者 家崎 晃次 愛知県一宮市奥町字野越46番地 オムロン 一宮株式会社内 Fターム(参考) 3F048 AA04 AA08 AB01 BA13 BB02 BB05 CC03 DA04 EB16 3F343 FA02 FA04 FA15 FC01 GB01 GC03 GD01 HA33 JC18 LC07 MA03 MA23

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙葉類に所定の押圧力で押圧し、前記紙
    葉類を搬送させつつ分離する分離手段と、 搬送される前記紙葉類の位置を検出する検出手段と、 前記検出手段の検出結果に対応して、前記紙葉類に対す
    る前記分離手段の押圧力を前記紙葉類の搬送中に制御す
    る制御手段とを含むことを特徴とする紙葉類搬送装置。
  2. 【請求項2】 前記紙葉類の種類に応じて前記押圧力を
    設定する押圧力設定手段をさらに含むことを特徴とする
    請求項1に記載の紙葉類搬送装置。
  3. 【請求項3】 前記紙葉類の種類に応じて前記押圧力を
    制御するタイミングを設定するタイミング設定手段をさ
    らに含むことを特徴とする請求項1または2に記載の紙
    葉類搬送装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7806401B2 (en) 2005-03-23 2010-10-05 Oki Data Corporation Medium feeding apparatus

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