JP2000201493A - 永久磁石モ―タのセンサレス駆動回路装置 - Google Patents

永久磁石モ―タのセンサレス駆動回路装置

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JP2000201493A
JP2000201493A JP11000853A JP85399A JP2000201493A JP 2000201493 A JP2000201493 A JP 2000201493A JP 11000853 A JP11000853 A JP 11000853A JP 85399 A JP85399 A JP 85399A JP 2000201493 A JP2000201493 A JP 2000201493A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単相ブラシレスモータを少ない消費電力によ
り効率よく駆動可能とした、省エネルギー機能を具備す
るセンサレス駆動回路を提供することにある。 【解決手段】 永久磁石モータの電機子に交番電圧を通
電するインバータ回路12と、そのインバータ回路12
により転流を行わせて、前記永久磁石モータを回転させ
る制御回路とを備えた永久磁石モータのセンサレス駆動
回路において、前記永久磁石モータは単相ブラシレスモ
ータ1で構成されるとともに、その単相ブラシレスモー
タ1の制御回路には、単相ブラシレスモータ1の電機子
巻線5に流れる電流を検出しこれを電圧変換する電流検
出回路13と、前記電流検出回路13から電圧に変換さ
れた電圧を増幅する検出電流増幅回路18が具備されて
いることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単相スケルトン形
の永久磁石モータの改良に係り、その目的とすること
は、前記単相ブラシレスモータを少ない消費電力により
効率よく駆動する、省エネルギー機能を具備した単相ブ
ラシレスモータのセンサレス駆動回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の永久磁石モータ、例え
ば、ブラシレスモータをホール素子などの位置検知素子
を用いることのないセンサレス駆動回路においては、回
転駆動中のモータの電機子巻線に生じる速度起電力と界
磁の位置の相関に着目して、前記速度起電力によりモー
タの転流タイミングを決定していた。そして、特公平7
−63232号公報には、速度起電力に基づいて単相ブ
ラシレスモータを駆動する駆動回路が記載されている。
【0003】前記特公平7−63232号公報に記載さ
れる駆動回路においては、図4に示すように、いわゆる
スケルトン形の単相ブラシレスモータ100を備えてお
り、界磁としてのロータ101と、電機子としてのステ
ータ102とを備えている。又、モータ100の停止時
に、ロータ101の磁極の磁束軸X’がステータ102
の磁極の磁束軸Y’と一致して停止しないように(いわ
ゆるロック位置でロータ101が停止しないように)、
弱磁界の永久磁石103の磁極(S極)が、その磁束軸
Z’をステータ102の磁束軸Y’と直交するようにし
て、ロータ101の磁極と対向して配置されている。こ
れによりステータ102のコイル104への通電を停止
すると、ロータ101は磁束軸X’,Y’が重なるロッ
ク位置から角θだけ回動した位置に停止するように構成
されている。
【0004】この駆動回路では、モータ100を所望の
方向へ的確に起動させるため、起動前にロータ101を
所定の初期位置へセットするようにしている。図5を参
照して、モータ100を右方向へ回転させる場合の動作
について説明する。
【0005】モータ100の停止状態では、ロータ10
1は、永久磁石103の影響により、図5(a)又は
(a)’の位置に停止している。この状態から、図5
(b)及び(b)’に示すように、所望の回転方向(右
方向)とは逆の左方向への回転を生じさせる向きにステ
ータ102へ断続的な通電を行う。図5(b)及び
(b)’のいずれの場合にも、ロータ101は、この断
続的な通電により左方向へ回動し、図5(c)に示すよ
うに、ロータ101の磁束軸X’とステータ102の磁
束軸Y’とが一致する位置で停止する。その後、前記断
続的な通電を停止すると、ロータ101と永久磁石10
3との間に吸引力および反発力が作用して、ロータ10
1は、図5(d)に示す所定の位置に移動し、やがて停
止する。これにより、モータ100の起動前におけるロ
ータ101の初期位置へのセットが完了する。
【0006】ロータ101の初期位置へのセット完了
後、図5(e)に示すように、所望の右方向への回転を
生じさせるようにステータ102への通電を行うと、ロ
ータ101が右方向へ的確に回転を開始する。なお、ロ
ータ101を左方向へ回転する場合は、ステータ102
への通電を、前記図5(b),(b)’,(c)及び
(e)の場合とは逆方向に行うことにより達成される。
【0007】このように特公平7−63232号公報記
載の駆動回路においては、ロータ101の停止位置に関
わらず、ホール素子などの位置検知素子を用いることな
く、センサレスで単相ブラシレスモータ100を所望の
方向へ的確に起動することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5
(c)の状態からステータ102の通電を停止して、図
5(d)の状態へ移行する場合、ロータ101の振動は
容易に収まらず、ロータ101が初期位置にセットされ
た状態で停止するまでには相当の時間が必要であった。
前記ロータ101の振動が停止するまでの時間は、モー
タ100のイナーシャなどにより一概に断定することは
できないが、長い場合数10秒かかることもあった。一
方、ロータ101が振動しているときにモータ100を
始動させると、振動の度合によってモータ100が逆回
転してしまうこともあった。
【0009】一方、モータ100の転流タイミングを決
定するための速度起電力は、モータ100の電機子巻線
電圧を利用して検出していたので、特に、単相ブラシレ
スモータでは180度通電を行うことができなかった。
このため、単相ブラシレスモータでは、始動時に回転子
に対して大きなトルクを与えることができず、始動後短
時間のうちに前記モータを高速回転させることができな
かった。又、単相ブラシレスモータに限らず、高負荷ト
ルク時には、通電切替に伴う電機子電流の還流作用によ
る転流スパイク電圧が増大するので、検出される速度起
電力情報に大きな誤差が生じてしまい、その結果、界磁
磁極位置の推定に大きなズレが生じて、転流タイミング
を適切に決定することができなかった。
【0010】そこで、本願出願人は、特開平9−375
86号に記載するブラシレスモータのセンサレス駆動回
路を発明した。かかるモータのセンサレス駆動回路にお
いては、モータ各相の電機子電流波形に着目し、各相の
通電領域にあらわれる2つの顕著な電流増加領域のうち
第2の電流増加領域を検出し、これを転流タイミングと
決定して、転流制御を行うものである。よって、このモ
ータのセンサレス駆動回路では、速度起電力にたよるこ
となく電機子電流に基づいて転流タイミングを決定して
いるので、単相のブラシレスモータであっても180度
通電を行うことができ、かつ、高負荷トルク時でも適切
に転流タイミングを決定することができるという優れた
点を備えている。
【0011】しかし、前記特開平9−37586号に示
されているセンサレス駆動回路では、前記第2の電流増
加領域を、モータの電機子電流の瞬時値が電機子電流の
平均値の所定倍(例えば1.2倍)になったことを目安
にして検出している。この結果、第2の電流増加領域を
検出するためには、電機子電流を平均化する回路と、そ
の平均化された電機子電流を所定倍に増幅する回路等と
が必要となり、駆動回路自体のコストを上昇させてしま
うという問題があった。
【0012】本発明は、前記の種々の問題点を解決する
ようにしたものであり、電機子電流に基づいて転流タイ
ミングを決定するようにした、安価で、かつ、省エネル
ギー機能を具備した永久磁石モータのセンサレス駆動回
路装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の問題点
を解決するようにしたもので、請求項1記載の永久磁石
モータのセンサレス駆動回路装置は、永久磁石モータの
電機子に交番電圧を通電するインバータ回路と、そのイ
ンバータ回路により転流を行わせて、前記永久磁石モー
タを回転させる制御回路とを備えた永久磁石モータのセ
ンサレス駆動回路において、前記永久磁石モータは単相
ブラシレスモータで構成されるとともに、その単相ブラ
シレスモータの制御回路は、単相ブラシレスモータの電
機子巻線に流れる電流を検出しこれを電圧変換する電流
検出回路と、前記電流検出回路から電圧に変換された電
圧を増幅する検出電流増幅回路と、更に、前記検出電流
増幅回路に負電圧を供給する負電圧発生回路とを具備し
て構成したことを特徴とする。
【0014】請求項2記載の永久磁石モータのセンサレ
ス駆動回路装置は、請求項1記載のセンサレス駆動回路
装置において、前記検出電流増幅回路に供給される負電
圧は、インバータ回路のスイッチングパルスを利用して
供給するようにしたことを特徴とする。
【0015】請求項3記載の永久磁石モータのセンサレ
ス駆動回路装置は、請求項1記載のセンサレス駆動回路
装置において、前記検出電流増幅回路は、電流検出回路
により検出した電機子電流を電圧変換して得られる電圧
を負電圧として増幅し、前記電流検出回路の検出電流が
低電流の場合、前記負電圧によりインバータ回路に負帰
還をかけるように構成したことを特徴とする。
【0016】請求項4記載の永久磁石モータのセンサレ
ス駆動回路装置は、請求項1記載のセンサレス駆動回路
装置において、前記負電圧発生回路は、インバータ回路
のスイッチングパルスの直流分を除去して交流波形に変
換するコンデンサと、負の倍電圧整流回路を構成して前
記交流波形を負の直流に変換するダイオードと、更に、
前記負の直流からリプル分を除去して定電圧回路を構成
するためのツエナーダイオードとによって形成し、この
負電圧発生回路にて生成した負電圧を検出電流増幅回路
の負電源として供給するようにしたことを特徴とする。
【0017】本発明は、単相ブラシレスモータの電機子
巻線に流れる電機子電流を電流検出回路により検出して
これを電圧に変換し、この電圧変換した電圧を負電圧と
して増幅してインバータ回路に負帰還をかけることによ
り、次の転流タイミングを決定するように構成されてい
るので、電流検出回路にて検出される電流が小電流の場
合でも、前記のように、負電圧を増幅してインバータ回
路に十分な帰還をかけることができるため、単相ブラシ
レスモータの起動時においても、大きな始動トルクが得
られ、単相ブラシレスモータの起動を円滑・良好に行う
ことができることはもとより、電流検出回路で使用する
電流検出用抵抗の小容量化が可能となり、その熱的損失
を良好に軽減することができ利便である。
【0018】しかも、前記負電圧はインバータ回路のス
イッチングパルスを増幅することによって容易に得るこ
とができるため、前記スイッチングパルスを利用するこ
とにより、負電圧を生成するための特別な回路を設ける
必要がないので、単相ブラシレスモータのセンサレス駆
動回路を簡素な構成で安価に、かつ、省エネルギー構造
で製作することができ、至便である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を単相ブラシレスモ
ータ(以下、単相モータと称する)に実施した例を図1
ないし図5によって説明する。図1において、単相モー
タ1は、図の上部側に回転子2を回転自在に挿入するた
めの回転子挿入孔3を有し、図の下部側には、分離可能
な鉄心部材4を装着して電機子巻線5を巻装した固定子
鉄心6と、永久磁石からなる前記回転子2とからなり、
固定子鉄心6は電動機に用いる一般的な電磁鋼板を打抜
き、所定の積厚に積層することにより形成し、又、回転
子2は、例えば磁性粉末を合成樹脂粉末と混合し、これ
を射出成型手段等により射出形成した、プラスチックマ
グネットロータ(以下、単に回転子と称する)を具備し
て、スケルトン形の単相モータ1を構成するものであ
る。
【0020】そして、前記固定子鉄心6には、図1に示
すように、回転子挿入孔3の外側において、回転子挿入
孔3の周縁に例えば、約180°の角度間隔を保って、
一対の平面形状がU字状をなす切欠部7a,7bが、前
記回転子挿入孔3と連通することなく狭隘な隘路(磁
路)A,Bを有して形成されている。前記隘路A,Bを
形成するのは、電機子巻線5が磁化されていないときに
固定子鉄心6に流れる磁束(回転子2により生じる)を
前記隘路A,Bに集中させ、回転子2に所要の磁極を形
成させるためのものであり、固定子鉄心6に流れる磁束
は、隘路A,Bにおいて均等に割り振りされて流れるこ
とにより、回転子2の起動時における位置決の動作に貢
献するものである。
【0021】又、前記固定子鉄心6の回転子挿入孔3の
周縁には、図1で示すように、前記切欠部7a,7bか
ら約90°の角度間隔を保って回転子挿入孔3と連通可
能となした一対の切込部8a,8bが、互いに相対向し
た状態で約60°の角度範囲を保って弧状に形成されて
いる。この切込部8a,8bは固定子鉄心6に流れる磁
束の流れが、前記切込部8a,8bの存在による磁気抵
抗の増加により抑制され、回転子2の磁化が最も弱体化
しているN極とS極との境界部分aが、前記切込部8
a,8bの中間点の位置で停止させることが可能とな
る。
【0022】前記固定子鉄心6にU字状の切欠部7a,
7bと弧状の切込部8a,8bをそれぞれ形成した場
合、回転子2を始動位置に導いたり、所定位置で停止さ
せることができる点は、公知の有限要素法の磁場解析に
よるコギングトルク解析によって確認することができ
た。特に、切欠部7a,7bの存在は、回転子2をその
停止位置から始動位置近くまで微動させることが可能と
なり、これが回転子2の回転方向を導き出す上で大いに
貢献しているものと思われる。
【0023】前記の点を更に詳述すると、固定子鉄心6
は電機子巻線5への通電により鉄心部材4が直流磁化さ
れると、固定子鉄心6に、例えば図1において右方向
(時計方向)に沿って磁束が流れる。この結果、回転子
2の磁極は固定子鉄心6に流れる磁束に対して整列しや
すい方向に位置を変える(回転)ことになるが、これ
を、即ち、回転子2の回転を急激に行うと、回転子2自
体がどの方向に回転するのか不明となる。このため、固
定子鉄心6の鉄心部材4を、比較的高い周波数で交流磁
化させ、かつ、直流成分を上乗せすることにより、固定
子鉄心6を少しだけ直流磁化させる。
【0024】前記のようにすると、回転子2は徐々に磁
束が整列する方向に移動(回転)し、回転子2のN,S
極の境界部分aが、例えば、切欠部7aと切込部8aと
の中間位置に近づくように回転しながら停止する。そし
て、停止した位置が回転子2の始動位置となる。即ち、
回転子2の磁石の位置を確定するものである。以上の一
連の動作を単相モータ1の起動時における回転子2の位
置決め動作(プリセット動作)と言い、これらの動作は
有限要素法の磁場解析によるトルク解析によって確認す
ることができた。
【0025】なお、本発明において、前記回転子2は電
機子巻線5の無通電状態では、回転子2の磁束軸Xが固
定子鉄心6の磁束軸Yと一致するロック位置から、偏角
θを保つ2箇所の位置(図1の位置、および、図1の回
転子2のN極とS極とが逆になった位置)に停止される
ように構成されている。
【0026】又、電機子巻線5は、例えば、固定子鉄心
6の鉄心部材4のみに巻装された一組の中間子付巻線
(センタタップ巻線)より構成され、2つの端子e,f
と中間端子gとの計3つの端子を備えている。また、そ
の巻線仕上げは、2本の導線を束ねて同時に巻く、いわ
ゆる「パイファイラ巻き」により行われている。なお、
単相モータの場合には、中間タップがあれば良く、必ず
しもパイファイラ巻きである必要は無い。
【0027】次に、本発明の単相モータ1を駆動制御す
るセンサレス駆動回路装置について説明する。図2にお
いて、前記センサレス駆動回路装置(以下単にモータ駆
動回路という)11は、大別すると、インバータ回路1
2と、電流検出回路13と、帰還回路14と、ロータプ
リセット回路15と、始動補償回路16と、負電圧発生
回路17と、検出電流増幅回路18とを備えて概略構成
されている。
【0028】このモータ駆動回路11には、10〜30
ボルトの直流電圧を出力可能な直流電源50が接続さ
れ、そのプラス側入力端Pは、ダイオードD1 のアノー
ドに接続されている。このダイオードD1 は、単相モー
タ1の転流動作時に発生する逆起電力による還流電流が
直流電源50に流れ込むのを防止する。又、ダイオード
1 のカソードは、前記還流電流を充電するコンデンサ
1 (50V、100μF)のプラス側端子に接続さ
れ、そのコンデンサC1 のマイナス側端子は、直流電源
50のマイナス側入力端Nに接続されている。なお、還
流電流をコンデンサC1 に充電することは、モータ駆動
回路11から外部に発振される電磁ノイズ(ElectroMag
netic Interference)の量の減少を図るとともに、直流
電源50と端子PN間の配線抵抗での電力損失の低減及
び還流電流の再利用による電力利用率の向上(効率)を
図るためのものである。
【0029】前記ダイオードD1 のカソードは、単相モ
ータ1の中間端子gに接続され、単相モータ1の端子
e,fは、インバータ回路12に接続されている。イン
バータ回路12は、無安定マルチバイブレータ動作(自
励発振動作)を行って、単相モータ1の各コイルL
1 (g−e巻線),L2 (g−f巻繰)に、交互に直流
電圧を印加するための回路である。このインバータ回路
12は、高耐圧のNPN形パワートランジスタQ1 ,Q
2 と、10kΩの抵抗R1 ,R2 とを備えて構成されて
いる。
【0030】前記インバータ回路12の両トランジスタ
1 ,Q2 のコレクタ端子は、単相モータ1の両端子
e,fにそれぞれ接続されるとともに、抵抗R1 ,R2
を介して、それぞれ他方のトランジスタQ2 ,Q1 のベ
ース端子に交叉接続されている。この接続により、一方
のトランジスタのオンにより他方のトランジスタがオフ
され、かつ、そのオン・オフが繰り返されるという、無
安定マルチバイブレータ動作(いわゆる自励発振動作)
が行われる。また、両トランジスタQ1 ,Q2 のコレク
タ・エミッタ端子間には、ダイオードD2 ,D3 がアノ
ード端子をエミッタ端子側にしてそれぞれ接続されてお
り、これらダイオードD2 ,D3 により、単相モータ1
の転流動作時に発生する逆起電力エネルギーが還流電流
として還流される。
【0031】ここで、前記インバータ回路12の無安定
マルチバイブレータ動作について説明する。図2におい
て、直流電源50の投入により、例えば、トランジスタ
1がオンし、トランジスタQ2 がオフしたとすると、
コイルL1 を介して電流が流れ、トランジスタQ1 のコ
レクタ電流が増加する。やがてコレクタ電流がトランジ
スタQ1 のベース電流と電流増幅率とで定まる飽和電流
値に達すると、トランジスタQ1 のコレクタ電流の増加
率が低下し、トランジスタQ1 のコレクタ・エミッタ間
電圧が上昇し始める。トランジスタQ1 のコレクタ電圧
がエミッタ端子を基準にして0.6ボルト付近に達する
と、抵抗R1 を介して、トランジスタQ 2 にベース電流
が流れ始めトランジスタQ2 がオンを開始する。このト
ランジスタQ2 のオンに伴って、トランジスタQ2 のコ
レクタ電圧が低下し、抵抗R2 を介してトランジスタQ
1 に供給されるベース電流が減少する。このベース電流
の減少とともに、トランジスタQ1 の飽和電流値も減少
するので、トランジスタQ 1 のコレクタ電流が更に減少
する。これにより、トランジスタQ1 のコレクタ電圧が
更に上昇し、トランジスタQ2 のベース電流を増加させ
て、トランジスタQ 2 のオンを加速する。一方、トラン
ジスタQ2 のオンにより、トランジスタQ2のコレクタ
電圧が低下し、トランジスタQ1 のベース電流が更に減
少して、トランジスタQ1 のオフが加速される。このよ
うに、急速に、トランジスタQ1 がオフ、トランジスタ
2 がオンの状態に変化する。
【0032】トランジスタQ2 がオン、トランジスタQ
1 がオフとなった後は、トランジスタQ2 のコレクタ電
流が飽和電流値に達するまでその状態を維持する。そし
て、トランジスタQ2 のコレクタ電流が飽和電流値に達
すると、上記とは逆に、トランジスタQ1 のオン、トラ
ンジスタQ2 のオフが急速に行われ、その状態が変化す
る。このように、トランジスタQ1 ,Q2 のオン・オフ
動作が繰り返され、その結果、インバータ回路12は
「無安定マルチバイブレータ動作」(自励発振動作)を
行うのである。
【0033】インバータ回路12の両トランジスタ
1 ,Q2 のエミッタ端子と、直流電源50のマイナス
側入力端Nとの間には、電流検出回路13が設けられて
いる。電流検出回路13は、2Ω(4W)のシャント抵
抗Rsにより構成され、インバータ回路12を介して単
相モータ1の電機子巻線L1 ,L2 に流れる電流(以下
「電機子電流」という)を、シャント抵抗Rsに流れる
シャント電流として検出し、電圧に変換するための回路
である。この電圧変換されたシャント電流は、後述する
帰還回路14によってインバータ回路12へフィードバ
ック(帰還)され、前記した無安定マルチバイブレータ
動作の発振周期を決定する。
【0034】前記帰還回路14は、電流検出回路13に
よって検出され電圧に変換されたシャント電流(電機子
電流)を、インバータ回路12へフィードバックする回
路であり、2つのダイオードD4 ,D5 と、2.2kΩ
の抵抗R3 と10kΩの抵抗R4 とからなり、前記抵抗
3 ,R4 は直列に接続され、抵抗R4 側の一端はシャ
ント抵抗Rsの電圧を増幅した検出電流増幅回路18の
出力端に接続され、抵抗R3 側の他端はダイオード
4 ,D5 のカソードに接続されている。又、ダイオー
ドD4 ,D5 の各アノードは、インバータ回路12の各
トランジスタQ1 ,Q2 のベース端子にそれぞれ接続さ
れている。
【0035】この帰還回路14は、電流検出回路13及
び、ベース抵抗R1 ,R2 とトランジスタQ1 ,Q2
の電流増幅率の相互作用を利用して、電機子電流の急増
領域を検出し、その急増領域でインバータ回路12によ
る転流が行われるようにしている。電機子電流は、回転
子2が固定子鉄心6に最も吸着される位置、即ち、回転
子2の磁場ベクトルと、電機子巻線5への通電により生
じる磁場ベクトルとが整列する位置(モータの発生トル
クがゼロとなる位置)で急増する。これは、回転子2が
前記位置に達することにより、発電電圧がほぼ「0」と
なるからである。従って、前記急増領域の現出を転流タ
イミングとして決定することにより、単相モータ1を適
確に同期駆動(回転)することが可能となる。
【0036】具体的には、シャント抵抗Rsの電圧降下
を、インバータ回路12の各トランジスタQ1 ,Q2
ベース端子へフィードバック(帰還)させることであ
る。すると、電機子電流の急増領域では、シャント抵抗
Rsの電圧降下が大きくなる結果、その分、ベース電流
が帰還回路14側へ流れて少なくなり、コレクタ電流の
飽和電流値が小さくなるものの、その際、流れているコ
レクタ電流が飽和電流値と一致すると、両トランジスタ
1 ,Q2 のオン・オフ状態が切替えられ、転流動作が
円滑に行われるのである。
【0037】なお、かかる転流周期(タイミング)、即
ち、上記したインバータ回路12の発振周期は、この帰
還回路14の抵抗値により変化させることができる。具
体的には、帰還回路14の抵抗値を小さくすると、イン
バータ回路12の発振周期が短くなり(発振周波数が大
きくなり)、抵抗値を大きくすると発振周期が長くなる
(発振周波数が小さくなる)のである。帰還回路14の
抵抗値を小さくすることにより、トランジスタQ1 ,Q
2 のベース端子への帰還量が多くなるので、電機子電流
の急増を僅かに検出した場合でも、前記転流動作を確実
に行わせることができる。
【0038】次に、ロータプリセット回路15は、単相
モータ1の停止時(待機時)に、微少量の直流電流成分
を流して、回転子2を所定の停止位置(例えば、図3
(a)に示す位置)に保持しておくための回路である。
即ち、単相モータ1の一方のコイルL1 に通電する時間
と、他方のコイルL2 に通電する時間との比率(デュー
ティ比)をアンバランスとして、単相モータ1に直流電
流成分を通電する。この直流電流成分は、帰還回路14
とロータプリセット回路15との合成抵抗値(並列抵抗
値)をトランジスタQ1 ,Q2 の各オン時に大小させる
とともに、インバータ回路12の発振周期を長短させる
ことにより生成することができる。。
【0039】このように、前記ロータプリセット回路1
5によって回転子2が所定の停止位置に保持されるの
で、単相モータ1の始動時にインバータ回路12のいず
れのトランジスタQ1 ,Q2 がオンしても、単相モータ
1を必ず所定の方向へ回転させることができるのであ
る。例えば、ロータプリセット回路15によって、始動
前のロータ2が図3の(a)に示す位置に保持されてい
ると、単相モータ1は必ず左方向へ回転する。
【0040】このロータプリセット回路15は、インバ
ータ回路12のトランジスタQ2 のコレクタ端子に接続
された抵抗R5 (32kΩ)を備え、その抵抗R5 の一
端は、10kΩの抵抗R6 の一端とトランジスタQ3
ベース端子とに接続されている。一方、トランジスタQ
3 のコレクタ端子は1kΩの可変抵抗VRの摺動子に接
線され、前記可変抵抗VRの一端は帰還回路14のダイ
オードD4 ,D5 のカソードに接続されている。又、可
変抵抗VRの他端は、抵抗R6 の他端と、トランジスタ
3 のエミッタ端子と、スイッチSWの「待機」端子と
に接続され、スイッチSWのコモン端子は、帰還回路1
4と同様に、始動補償回路16および検出電流増幅回路
18に接続されている。
【0041】ロータプリセット回路15は、直流電源5
0が投入された状態で、スイッチSWを「運転」端子か
ら「待機」端子へ切り替えることにより作動する。即
ち、スイッチSWを「待機」端子に切り替えると、帰還
回路14の抵抗R3 ,R4 に可変抵抗VR及びトランジ
スタQ3 のエミッタ端子が並列接続されて合成抵抗値が
減少するとともに、かかる合成抵抗値は、インバータ回
路12のトランジスタQ 1 のオン時とQ2 のオン時とで
大小するので、トランジスタQ1 のオン時とQ2のオン
時とでインバータ回路12の発振周期が長短し、その結
果、単相モータ1へ直流電流成分が流れる。
【0042】具体的には、トランジスタQ1 がオフ、Q
2 がオンの場合、トランジスタQ3はオフし、帰還回路
14の合成抵抗値は0.92kΩ(VR1 (R3
4 )/(VR+R3 +R4 ))となる。逆に、トラン
ジスタQ1 がオン、Q2 がオフした場合、トランジスタ
3 はオンし、可変抵抗VRの抵抗値が減少する。例え
ば、可変抵抗VRの摺動子が半分程移動した位置にある
場合には、可変抵抗VRの抵抗値は0.5kΩとなるの
で、帰還回路14とロータプリセット回路15との合成
抵抗値は0.48kΩとなる。前記した通り、インバー
タ回路12の発振周期は、帰還回路14とロータプリセ
ット回路15との合成抵抗値が大きいほど長く、小さい
ほど短いので、トランジスタQ1 のオン時間はQ2 のオ
ン時間に比べて短くなる。従って、その差分の微小量の
直流電流成分が単相モータ1に流され、その直流電流成
分によって、単相モータ1の回転子2が所定の位置に保
持されるのである。
【0043】なお、アンバランスとするデューティ比
は、直流電流成分が20%(60%対40%)〜50%
(75%対25%)の範囲となるように設定することが
一般的に好ましい。又、回転子2を保持する所定の位置
としては、回転子2の磁束軸Xが固定子鉄心6に設けら
れた2つの切欠部7a,7bを結ぶ線と直交する位置よ
りやや水平側に傾いた位置が好適である(図1参照)。
即ち、直流電源50をオフからオンした場合に、回転子
2の磁束軸Xがやや水平側に回転するような挙動を示す
位置に設定するのが好ましい。即ち、回転子2は直流電
源50のオフ後、前記位置に保持され易く構成されてい
るからである。
【0044】つづいて、始動補償回路16は、単相モー
タ1の始動時に、充分な始動トルクを発生させる上で必
要な電機子電流を流して、単相モータ1の始動動作を確
実に行うための回路である。従って、この始動補償回路
16は、単相モータ1の始動時と始動後において帰還回
路14の抵抗値を大小させ、始動時には転流周期を長く
して、単相モータ1へ充分な電機子電流を流し、始動後
は前記転流周期を短くして単相モータ1を高速回転させ
るようにしている。
【0045】始動補償回路16は、インバータ回路12
のトランジスタQ1 ,Q2 のエミッタ端子および電流検
出回路13のシャント抵抗Rsの入力端にアノードが接
続されたダイオードD6 を備え、そのダイオードD6
カソードは27kΩの抵抗R 7 の一端に接続されてい
る。一方、抵抗R7 の他端は、トランジスタQ4 のベー
ス端子と、ダイオードD8 のアノードとコンデンサC2
(220μF,10V)のプラス側端子と、47kΩの
ブリーダ抵抗R8 の一端とに接続されている。前記トラ
ンジスタQ4 のコレクタ端子は帰還回路14の2つの抵
抗R3 ,R4 間に接続され、エミッタ端子は、コンデン
サC2 のマイナス側端子および抵抗R8 の他端とにそれ
ぞれ接続されている。更に、ダイオードD8 のカソード
は、スイッチSWの「待機」端子に接続されている。
【0046】この始動補償回路16は、コンデンサC2
に所定量の電荷が蓄積されて、その端子間電圧が約0.
6ボルトに達するまで、トランジスタQ4 のオフを維持
し、帰還回路14の抵抗値を12.2kΩ(抵抗R3
4 )という大きな値に保ち、単相モータ1の始動時に
おける転流周期を長くしている。これにより、単相モー
タ1の始動後、コンデンサC2 の端子間電圧が約0.6
ボルトに達するまでの間、単相モータ1の各コイル
1 ,L2 へ、始動トルクを発生させるために充分な電
機子電流を流すことが可能となる。
【0047】前記始動補償回路16は、ロータプリセッ
ト回路15のスイッチSWが「待機」端子側にあるとき
は、コンデンサC2 の端子間電圧は0.6ボルト未満と
なっておりトランジスタQ4 はオフしている。一方、ス
イッチSWが「待機」端子から「運転」端子側に切り替
えられると可変抵抗VRが帰還回路14から切り離さ
れ、帰還回路14の抵抗値が1kΩ弱から12.2kΩ
と急激に大きくなる。これにより、インバータ回路12
の発振周期が長くなり、単相モータ1の転流周期が長く
なって、各コイルL1 ,L2 には始動トルクを発生させ
るために充分な電機子電流が流される。
【0048】前記各コイルL1 ,L2 に流れる電機子電
流は、そのままシャント抵抗Rsを流れるシャント電流
となり、シャント抵抗Rsの両端電圧が、 マイナス側
入力端Nを基準として、約0.6ボルト以上になると
(ダイオードD8 の電圧降下分以上になると)、コンデ
ンサC2 への充電が開始され、その端子間電圧が徐々に
上昇して約0.6ボルトに達すると、トランジスタQ4
がオンして、帰還回路14の抵抗値が、12.2kΩ
(抵抗R3 ,R4 )から2.2kΩ(抵抗R3 )に減少
する。帰還回路14の抵抗値が減少すると、インバータ
回路12の発振周期が前記とは逆に短くなり、単相モー
タ1の転流周期が短くなって単相モータ1が徐々に高速
回転を始める。
【0049】このように、始動補償回路16は、コンデ
ンサC2 の端子間電圧が約0.6ボルトに達するまでの
間、単相モータ1の転流周期を長くして、各コイル
1 ,L 2 へ始動トルクを発生させるために充分な電機
子電流を流し、単相モータ1を確実に始動するようにし
ている。しかも、コンデンサC2 への充電は、シャント
電流(電機子電流)に基づいて行われるので、その端子
間電圧が約0.6ボルトに達するまでの時間は、固定さ
れた時間とはならず、モータの種類や直流電源50の電
圧に応じて変化する時間となる。よって、モータの始動
に適切な時間だけ、転流周期を長くした始動モードを維
持することができる。
【0050】なお、スイッチSWを「運転」端子から
「待機」端子に切り替えられると、ダイオードD6 を介
してコンデンサC2 のプラス側端子がダイオードD8
介してオペアンプOPの出力端に接続されるので、コン
デンサC2 に蓄積された電荷が急速に放電される。従っ
て、コンデンサC2 は瞬時のうちに初期状態に戻される
ため、再度、スイッチSWを「運転」端子に切り替えて
も、始動補償回路16を確実に作動させることができ
る。又、その際トランジスタQ4 は、そのコレクタ端子
からベース端子へ漏れ電流を生じるが、かかる漏れ電流
はブリーダ抵抗R8によりバイパスされるので、始動補
償回路16を正常に作動させることができる。
【0051】次に、負電圧発生回路17について説明す
る。この負電圧発生回路17は後述する検出電流増幅回
路18に所定の負電圧を供給するようにしたもので、単
相モータ1と接続するコンデンサC3 ,負の倍電圧整流
回路を形成するダイオードD 9 ,D10,定電圧回路を形
成するツエナーダイオードD11とによって形成されてい
る。
【0052】そして、前記一端が単相モータ1と接続す
るコンデンサC3 の他端は、ダイオードD10のカソード
とダイオードD9 のアノードとに接続されている。又、
前記ダイオードD10のアノードは、コンデンサC4 の一
端とツエナーダイオードD11のアノードに接続する。一
方、ダイオードD9 のカソードはコンデンサC4 の他端
とツエナーダイオードD11のカソードと接続して、直流
電源50のマイナス側入力端Nに接続されてる。
【0053】前記負電圧発生回路17は、インバータ回
路12のトランジスタQ1 ,Q2 のオン・オフ動作(発
振動作)によって発生する矩形波を、コンデンサC3
より直流分を除去して交流波形に変換し、一対のダイオ
ードD9 ,D10よりなる負の倍電圧整流回路によって負
の直流に変換し、これを更に、ツエナーダイオードD 11
にてリプル(交流)分を除去し、後述する検出電流増幅
回路18に負電源として供給するものである。
【0054】つづいて、前記した検出電流増幅回路18
について説明する。この増幅回路18は利得を設定する
ための抵抗R9 ,R10と、電流検出回路13で検出した
電流値を電圧に変換することによって得られる電圧を所
定の値に増幅するためのオペアンプOPとによって構成
されている。そして、シャント抵抗Rsの入力端には抵
抗R9 の一端が接続され、その他端は前記オペアンプO
Pの反転入力端と抵抗R10に接続されており、抵抗R10
の他端はオペアンプOPの出力端に接続されている。
【0055】一方、オペアンプOPの非反転入力端はシ
ャント抵抗Rsの出力端,直流電源50のマイナス側入
力端Nに接続されている。前記オペアンプOPの電源、
即ち、プラス側の電源は単相モータ1の中間端子gに接
続され、マイナス側の電源は負電圧発生回路17の出力
端(ツエナーダイオードD11のアノード)に接続されて
いる。
【0056】そして、検出電流増幅回路18は電流検出
回路13の増幅回路としての役割を果す上から、常時は
正の電圧の供給を得ることしかできない関係上、前記負
電圧発生回路17から負電圧の供給を受けることによ
り、前記電流検出回路13からの出力を所定の電圧値
(抵抗R9 ,R10により設定される)に増幅して、始動
補償回路16に送出することができるように構成されて
いる。なお、負電圧を得るには、インバータ回路12に
おける矩形波の交流波形を利用し、これを直接倍電圧整
流することにより得ることができる。更に、前記オペア
ンプOPの出力端は、抵抗R8 ,R4 ,コンデンサ
2 ,スイッチSWの切替端子のそれぞれの一端と、ト
ランジスタQ4 のエミッタに接続されている。
【0057】次に、上記のように構成されたモータ駆動
回路11の動作を説明する。スイッチSWを「待機」端
子にした状態で直流電源50が投入(接続)されると、
待機モードとなって、ロータプリセット回路15が作動
する。具体的には、可変抵抗VRの摺動子位置により定
まる帰還回路14とロータプリセット回路15との合成
抵抗値に基づいて、インバータ回路12の各トランジス
タQ1 ,Q2 が不均等(アンバランス)なデューティ比
でオン・オフされる。このアンバランスなオン・オフに
より、単相モータ1に直流電流成分が流され、回転子2
が所定の位置(例えば、図3(f)の位置)に保持され
る。
【0058】なお、待機モードでは、帰還回路14とロ
ータプリセット回路15との合成抵抗値は1kΩ弱と小
さいので、転流周期は非常に短く、電機子電流は微小量
となっている。よって、待機モードでの通電により、単
相モータ1が回転や振動を起こしたり、騒音を発生する
ことはない。
【0059】次に、前記待機モード時において回転子2
を始動モード(運転開始)位置に移動させて所望の方向
に的確に起動させる場合について説明する。図3におい
て、回転子2を左方向に回動する場合について説明する
と、回転子2の停止状態では、回転子2はその永久磁石
の影響(磁束)により図3(a)の位置で停止してい
る。この状態で、単相モータ1の電機子巻線5に回転子
2を所定の回転方向への回転を生じさせる向きに断続的
に通電する。
【0060】前記断続的な通電により固定子鉄心6に図
3(a)に1点鎖線で示すように磁束が流れ、回転子2
は図3(a),(b)で示すように左方向(矢印方向)
に回転し、回転子2の磁束軸Xと固定子鉄心6の磁束軸
Yとが一致した位置(図3(b))で一旦停止しようと
する。しかし、直流成分の断続通電により固定子鉄心6
の回転子挿入孔3には、180°の角度間隔を保って弧
状の切込部8a,8bが形成されており、この部位にお
いて、切込部8a,8bと回転子2との間で切込部8
a,8bの存在によりギャップが生じている関係上、固
定子鉄心6に流れる磁束の磁気抵抗が増大して回転子2
の磁化が弱まることによりコギングトルクが作用する。
【0061】一方、前記回転子2は断続通電の続行に伴
い、固定子鉄心6に設けた切欠部7a,7bの存在によ
り、この部位(隘路A,B)に固定子鉄心6,回転子2
の磁束が集中し、前記隘路A,Bの部位に磁極が生じた
ような現象が発生して、回転子2を図3(c),(e)
で示すように、徐々に磁束が整列する方向に、即ち、特
定方向(左方向)への回転を続行させる。
【0062】そして、回転子2が例えば、180°回転
した時点で前記断続的な通電を停止すると、前記回転子
2は図3(e)で示すように、N極とS極との境界部分
aが切込部8a,8bの位置に達すると、前記コギング
トルクが良好に作用して前記図3(a)の位置から図3
(e)を経て(f)で示すように、回転子2の境界部分
aが切欠部7a,7bと切込部8a,8bとの中間位置
に傾いて(回動)回転子2は停止し、この位置(図3
(f))で回転子2の極性が確定される。
【0063】この動作を起動時における位置決め動作
(プリセット動作)という。なお、回転子2が図3
(f)で示すように、境界部分aが切欠部7a,7bと
切込部8a,8bとの中間位置で停止することは、有限
要素法の磁場解析によるトルク解析によって確認するこ
とができた。
【0064】以上により、単相モータ1の回転子2にお
ける初期位置(始動位置)のセットを完了する。この場
合、即ち、回転子2のN極とS極の境界部分aが切欠部
7a,7bと切込部8a,8bとの中間位置に達する
と、回転子2が停止するという現象は、周知の有限要素
法の磁場解析によるコギングトルク解析によって確認す
ることができた。又、固定子鉄心6に切欠部7a,7b
を形成することにより、この部位の隘路A,Bに磁束の
集中によって磁極が存在(現出)することは、回転子2
を特定(所定)方向への回転方向性を導き出すのに大い
に貢献していると考えられる。
【0065】このように、固定子鉄心6にU字状の切欠
部7a,7bと弧状の切込部8a,8bを形成すること
により、これら切欠部7a,7bと切込部8a,8bと
により、固定子鉄心6に鉄心の飽和現象とリラクタンス
特性を生起させ、これにより、鉄心の磁気的方向性を生
成させ、これにより、回転子2がそのスタート時(起動
時)に少しぐらい逆転したとしても、瞬時正常な回転方
向にて回転させることが可能となる。
【0066】前記のようにして、単相モータ1における
回転子2の始動位置を設定したら、スイッチSWを切替
端子により待機モードから「運転」端子に切り替える
と、始動モードとなる。即ち、スイッチSWを「運転」
端子に切り替えることにより、ロータプリセット回路1
5が帰還回路14から切り離され、その動作を停止す
る。一方、始動補償回路16は、スイッチSWが「待
機」端子にある場合には、コンデンサC2 の充電がダイ
オードD8 によって阻止される停止状態にあるが、この
状態からスイッチSWを「運転」端子に切り替えること
により、始動モードとなって、始動補償回路16が作動
し、コンデンサC2 の充電が開始される。
【0067】前記始動モードでは、帰還回路14の抵抗
値が12.2kΩ(抵抗R3 ,R4)と大きくされ、そ
の分、転流周期が長くなって、単相モータの各コイルL
1 ,L2 に始動トルクを発生させるために充分な電機子
電流が流される。よって、単相モータ1は徐々に始動を
開始する。
【0068】なお、単相モータ1の回転子2は、待機モ
ードにおいて所定の位置に保持されているので、トラン
ジスタQ1 ,Q2 のいづれからオン動作が始まっても、
必ず一定の方向に回転する。具体的には、待機モードに
おいて、回転子2が図3(f)の位置に保持されている
場合には必ず左方向へ回転する。単相モータ1は、通電
第1波または第2波のうち、回転子2の磁場ベクトルと
反発する方向の磁場が与えられる通電(図3(f)にお
いて、磁場ベクトルが右から左方向へ向かう通電)によ
り、回転を開始するからである。
【0069】始動モードの継続に伴って、コンデンサC
2 が徐々に充電される。かかる充電により、コンデンサ
2 の端子間電圧が略0.6ボルトに達すると、トラン
ジスタQ4 がオンして、始動モードから定常モードへと
移行する。定常モードでは、トランジスタQ4 のオンに
より帰還回路14の抵抗値が2.2kΩ(抵抗R3 )と
小さくなるので、インバータ回路12の発振周期が短く
なって、転流周期が短くなる。
【0070】よって、単相モータ1は徐々に高速回転を
始め、やがてほぼ定速回転となる。この状態で、直流電
源50の投入が続けられることにより、単相モータ1は
ほぼ定速回転を継続する。なお、略定速時の回転速度
は、コイルL1 ,L2 に印加される直流電源50の電圧
に比例する。即ち、直流電源50の電圧が高いほど高速
で回転し、低いほど低速で回転する。よって、直流電源
50の電圧値により、ほぼ定速時の回転速度を制御する
ことができる。
【0071】定常モード(または始動モード)での運転
中に、スイッチSWが「運転」端子から「待機」端子に
切り替えられると、待機モードへ移行する。即ち、始動
補償回路16のコンデンサC2 がダイオードD8 により
急速に放電され、トランジスタQ4 がオフされるととも
に、ロータプリセット回路15が作動し、単相モータ1
へ直流電流成分が流されて、回転子2を所定の位置へ保
持するホールディングトルクが加えられる。よって、単
相モータ1は徐々に回転を緩め、回転子2を所定の位置
にして停止する。
【0072】この状態で直流電源50がオフされても、
回転子2は所定の位置又はその近傍にある。よって、次
に直流電源50がオン(接続)された場合に、短時間の
うちに回転子2を所定の位置へ保持することができる。
回転子2が所定の位置へ保持された後は、単相モータ1
をいつでも始動することができるので、単相モータ1を
待機モードにしてから直流電源50をオフすることによ
り、次の単相モータ1の始動までの時間を短縮すること
ができる。
【0073】前記のように、本実施例のモータ駆動回路
11によれば、電流検出回路13と帰還回路14とによ
り、電機子電流の急増領域を検出して、その検出を転流
タイミングとして転流動作を行わせている。よって、速
度起電力によらず、電機子電流に基づいて転流タイミン
グを決定することができるので、単相モータ1であって
も180度通電を行うことができ、その始動性を向上す
ることができる。即ち、始動から短時間のうちに高速回
転することができるのである。また、電機子電流に基づ
いて転流タイミングを決定することにより、重負荷時で
も、転流に伴う過大なスパイク電圧の影響を受けること
なく、的確にモータを駆動(回転)することができるの
である。
【0074】更に、転流タイミングの決定に電機子電流
の急増領域を用いているので、電機子電流を平均化する
回路や、その平均化された電機子電流を所定倍に増幅す
る回路が不要となり、回路コストを低減することができ
る。しかも、インバータ回路12は無安定マルチバイブ
レータ動作を行うシンプルな回路で構成されるととも
に、ロータプリセット回路15や始動補償回路16は、
インバータ回路12、電流検出回路13、帰還回路14
の各回路と有効に結合して共同動作するように構成され
ているので、各回路が単独で動作するように構成されて
いる場合に比べて、モータ駆動回路11のコストを大幅
に低減することができる。
【0075】次に、前記説明したモータ駆動回路11
は、単相モータ1の電機子巻線5に流れる電機子電流の
急増領域が検出され、その電機子電流の急増領域におけ
る現出を転流タイミングとして決定することにより、単
相モータ1を的確に同期駆動(回転)させるものであ
る。
【0076】そして、前記単相モータ1において回転時
のトルクを得るには、前記回転トルクに見合う電流を電
機子巻線5に通電することが必要となり、この電流は電
流検出回路13のシャント抵抗Rsにより電圧に変換さ
れて検出される。今、例えば、シャント抵抗Rsが1A
の電流を2Ωの抵抗で検出しようとした場合、2Ωの抵
抗を用いることによって生ずる損失は、W=*I*R=
2Wとなる。この場合、シャント抵抗Rsを1Ωの抵抗
に変更すれば、W=1Wとなり、シャント抵抗Rsによ
る損失分を半減することが可能となる。
【0077】前記のように、1Ωのシャント抵抗Rsを
用いた場合、その検出電圧は抵抗による損失分を差し引
けば半分になる。即ち、抵抗により損失分を減らすには
当然のことながら検出電圧も半減する。このため、シャ
ント抵抗Rsに抵抗値の大きいものを使用すれば、この
抵抗によって検出される電流の変換により発生する電圧
で、インバータ回路12に十分な帰還をかけるための電
圧が得られる反面、抵抗値を大きくすることにより、発
熱によって生ずる電力の損失は無視することができない
ものとなっている。
【0078】一方、シャント抵抗Rsの抵抗値を小さく
すれば、発熱による損失はある程度解消することができ
るものの、検出電圧が小さいため、インバータ回路12
に十分な帰還、即ち、負帰還をかけることが難しくな
る。本発明は、前記の点を考慮し、電流検出回路13の
シャント抵抗Rsによって検出した電機子電流が仮に小
電流であっても、これを検出電流増幅回路18により増
幅して始動補償回路16に供給し、始動補償回路16か
らインバータ回路12に十分な負帰還をかけることを可
能とした。
【0079】即ち、本発明は、前記シャント抵抗Rsを
抵抗値の小さいものを用いることにより、検出電流が低
減したり、あるいは、回転子2の回転スタート時におけ
る電機子電流が小電流であっても、シャント抵抗Rsに
よって検出した電圧を検出電流増幅回路18のオペアン
プOPによって良好に増幅して、インバータ回路12に
負帰還をかけることができるので、シャント抵抗Rsの
発熱による損失が低減でき、電機子電流の検出によって
無駄に消費されている電力を良好に軽減し、省エネルギ
ー機能に優れたモータ駆動回路11を提供することがで
きる。
【0080】又、前記検出電流増幅回路18を機能(駆
動)させるには、オペアンプOPに負電圧を供給するこ
とが必要となるが、本発明のモータ駆動回路11では、
駆動回路11自体が発振動作を常に行っている関係上、
正の電源回路より容易に負電圧(負電源)を生成するこ
とが可能となる。
【0081】即ち、本発明は、インバータ回路12に接
続する負電圧発生回路17を具備し、かつ、この負電圧
発生回路17には、インバータ回路12の発振(オン・
オフ)動作によって生ずる矩形波の直流分を除去して交
流波形に変換する機能と、この交流波形を負の倍電圧整
流回路にて負の直流に変換する機能と、更に、前記負の
直流分をリプル分を除去して負の定電圧電源を作る機能
とを備えて、常時検出電流増幅回路18に特別に負電圧
を供給することができるように構成されているため、モ
ータ駆動回路11の外部から負電圧の供給を必要とせ
ず、モータ駆動回路11を低コストで設計可能とした。
【0082】以上説明したように、本発明は、電流検出
回路13で検出した電機子電流に相当する電圧を検出電
流増幅回路18で増幅することにより、電流検出回路1
3のシャント抵抗Rsによって消費される電力を軽減し
ても、十分にインバータ回路12に負帰還をかけること
を可能にしたので、モータ駆動回路11を低コストで、
かつ、省エネルギー化しての製作が可能となる。しか
も、前記検出電流増幅回路18に負電圧を供給する場合
は、インバータ回路12の発振動作によって生ずる矩形
波の交流波形分のみを有効利用し、かつ、これを倍電圧
整流することによって容易に負電圧を得ることができる
ので利便である。
【0083】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、単相ブ
ラシレスモータの電機子巻線に流れる電機子電流を電流
検出回路により検出してこれを電圧に交換し、前記電圧
変換した電圧を負電圧として増幅して、インバータ回路
に負帰還をかけることにより次の転流タイミングを決定
するように構成したので、電流検出回路にて検出される
電流が例え小電流の場合でも、前記のように、負電圧を
増幅してインバータ回路に十分な負帰還をかけることが
できるため、単相ブラシレスモータの起動時において
も、大きな始動トルクが得られ、単相ブラシレスモータ
の起動を円滑・良好に行うことができる。
【0084】又、前記負電圧はインバータ回路のスイッ
チングパルスを増幅することによって容易に得ることが
できるため、前記スイッチングパルスを利用することに
より、負電圧を生成するための特別な回路を設ける必要
がないので、単相ブラシレスモータのセンサレス駆動回
路を簡素な構成で安価に、かつ、省エネルギー構造で製
作することができ、至便である。
【0085】しかも、電流検出回路に使用するシャント
抵抗は、センサレス駆動回路に前記負電圧発生回路及び
検出電流増幅回路を具備させることにより、小容量の抵
抗を用いることが可能なため、抵抗値を大きくすること
により発生する熱的損失が軽減できることはもとより、
電流検出によって無駄に消費される電力を良好に軽減で
きるので、省エネルギーに適したセンサレス駆動回路の
提供が可能となり利便である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセンサレス駆動回路装置によって駆動
するスケルトン形の単相ブラシレスモータの概略的構成
図である。
【図2】本発明の実施例として示す永久磁石モータのセ
ンサレス駆動回路装置の回路図である。
【図3】本発明のセンサレス駆動回路装置により始動す
る回転子の回転位置決め状況を順次説明するための説明
図である。
【図4】従来の単相ブラシレスモータを示す概略的な構
成図である。
【図5】従来の単相ブラシレスモータの動作状況を順次
説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 単相ブラシレスモータ 2 回転子 3 回転子挿入孔 5 電機子巻線 6 固定子鉄心 11 センサレス駆動回路装置 12 インバータ回路 13 電流検出回路 14 帰還回路 15 ロータプリセット回路 16 始動補償回路 17 負電圧発生回路 18 検出電流増幅回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 永久磁石モータの電機子に交番電圧を通
    電するインバータ回路と、そのインバータ回路により転
    流を行わせて、前記永久磁石モータを回転させる制御回
    路とを備えた永久磁石モータのセンサレス駆動回路にお
    いて、前記永久磁石モータは単相ブラシレスモータで構
    成されるとともに、その単相ブラシレスモータの制御回
    路には、単相ブラシレスモータの電機子巻線に流れる電
    流を検出しこれを電圧変換する電流検出回路と、前記電
    流検出回路から電圧に変換された電圧を増幅する検出電
    流増幅回路と、更に、前記検出電流増幅回路に負電圧を
    供給する負電圧発生回路が具備されていることを特徴と
    した永久磁石モータのセンサレス駆動回路装置。
  2. 【請求項2】 前記検出電流増幅回路に供給される負電
    圧は、インバータ回路のスイッチングパルスを利用して
    供給するようにしたことを特徴とする請求項1記載の永
    久磁石モータのセンサレス駆動回路装置。
  3. 【請求項3】 前記検出電流増幅回路は、電流検出回路
    により検出した電機子電流を電圧変換して得られる電圧
    を負電圧として所定の電圧値に増幅し、前記電流検出回
    路の検出電流が低減した場合、前記負電圧によりインバ
    ータ回路に負帰還をかけるように構成したことを特徴と
    する請求項1記載の永久磁石モータのセンサレス駆動回
    路装置。
  4. 【請求項4】 前記負電圧発生回路は、インバータ回路
    のスイッチングパルスをその直流分を除去して交流波形
    に変換するコンデンサと、負の倍電圧整流回路を構成し
    て前記交流波形を負の直流に変換するダイオードと、更
    に、前記負の直流からリプル分を除去して定電圧回路を
    構成するためのツエナーダイオードとによって形成し、
    この負電圧発生回路にて生成した負電圧を検出電流増幅
    回路の負電源として供給するようにしたことを特徴とす
    る請求項1記載の永久磁石モータのセンサレス駆動回路
    装置。
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