JP2000201444A - 永久磁石形回転電機 - Google Patents

永久磁石形回転電機

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JP2000201444A
JP2000201444A JP10374265A JP37426598A JP2000201444A JP 2000201444 A JP2000201444 A JP 2000201444A JP 10374265 A JP10374265 A JP 10374265A JP 37426598 A JP37426598 A JP 37426598A JP 2000201444 A JP2000201444 A JP 2000201444A
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holding ring
shaft
electric machine
ring
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Norio Takahashi
則雄 高橋
Yutaka Hashiba
豊 橋場
Kazuto Sakai
和人 堺
Yukihiko Kazao
幸彦 風尾
Hirotsugu Miura
洋嗣 三浦
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 本発明は、回転中の保持環の熱伸びによるロ
ータの振動の突変、熱曲り及び永久磁石の剥がれ等を防
止して、安定した高速回転をさせることを目的とする。 【解決手段】 永久磁石3の遠心力による荷重を、熱膨
張による拘束を受けないよう軸方向の1箇所の位置でシ
ャフト1に嵌合した保持環6およびエンドリング4,5
で支持/固定したので、運転中の遠心力や熱変形に起因
する振動の増大・永久磁石の剥離などを防止できるほ
か、組立時の作業性も向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石の外周表
面を保持環で覆った高速の永久磁石形回転電機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な永久磁石形回転電機を図
4を参照して説明する。同図(a)は、ロータの外形
図、同図(b)は、同図(a)のX部の拡大断面図であ
る。これらの図において、1はシャフトであり、軸受2
を介して図示省略のステータに回転可能に取付けられて
いる。3は永久磁石であり、シャフト1の表面に、軸方
向と直交する方向の断面が弧状のもの複数個が周方向に
密着して接着されている。複数個の永久磁石3は、内周
側がS極で外周側がN極に磁化されたものと、内・外周
の極性が、これと逆向きに磁化されたものとが極数に応
じて交互に配置され、界磁を発生する。4,5はエンド
リングであり、永久磁石3の軸方向両端部に位置するシ
ャフト1上に焼嵌め固定されている。6は保持環であ
り、永久磁石3の外周面全体を覆うリング状の形状をし
ており、永久磁石3の軸方向両端位置のエンドリング
4,5に焼嵌め固定されている。永久磁石3、エンドリ
ング4,5及び保持環6の組合わせは、永久磁石形回転
電機の出力に応じてシャフト1の軸方向に1組あるいは
複数組取付けられてロータ7を構成している。
【0003】このように構成された永久磁石形回転電機
は、ステータから発せられた回転磁界とロータ7が発生
する界磁とにより回転トルクを発生し、ロータ7が回転
する。このとき、保持環6は、ロータ7が回転すること
によって永久磁石3に作用する遠心力で永久磁石3が飛
散するのを防止するので、ロータ7は高速回転を行うこ
とが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ロータ7の磁界発生手
段として永久磁石3を用いた従来の永久磁石形回転電機
では、上述したように、永久磁石3は、遠心力により飛
散しないように保持環6で外周側より保護されている
が、ロータ7が高速で回転することにより、保持環6の
外周表面上に生じる風損や、渦電流損等により保持環6
の温度が上昇し、熱伸びaを生じる。しかし、保持環6
は軸方向両端のエンドリング4,5を介してシャフト1
に焼嵌め固定されているので、軸方向の熱伸びaがシャ
フト1によってそれぞれ“Ya”,“Yb”位置で拘束
されているが、高速回転することにより保持環6やエン
ドリング4,5に遠心力が作用し、各部材の周方向の伸
びにより拘束力が低下し、保持環6に更なる温度上昇が
生じ熱伸びaがその拘束力を上回ったとき、それまで抑
えられていた熱伸びが一度に解放され、高速回転中のロ
ータ7の振動が突変したり、上記の拘束力や保持環6の
熱伸びが周方向で不均一の場合には、ロータ7に熱曲り
(変形)を生じる。このように高速回転中のロータ7
に、振動の突変、熱曲り等が生じた場合、ロータ7は破
損又は飛散するおそれがある。
【0005】また、シャフト1に取付けられる永久磁石
3は、一般的に接着剤により貼り付けられるが、ロータ
7の高速回転による遠心力により剥がれ等が生じ、ロー
タ7の不釣り合い量が増え、ロータ7の振動が増加し、
ロータ7に破損又は飛散の生じるおそれがある。一方、
ロータ7を製作する場合、シャフト1と保持環6を焼嵌
め等により嵌合するが、高速回転機では、嵌め代を多く
とる必要があり、焼嵌めの嵌合時には、シャフト1と保
持環6の温度差を大きくとることが要求される。したが
って、このような焼嵌めによる嵌合は、保持環6を数百
度に熱し、シャフト1をマイナス数十度まで冷やした状
態で行うが、保持環6の挿入とともにシャフト1の温度
が瞬時に上昇し、挿入半ばで焼き嵌め代がなくなり、途
中で嵌合固定することもあり、焼き嵌め作業は大変難し
いものとなっていた。
【0006】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
組み立てが容易で製造性に優れた構造で、回転中の保持
環の熱伸びによるロータの振動の突変、熱曲り及び永久
磁石の剥がれ等を防止することができて、高速回転の運
転状態においてもロータが破損することがなく安定した
回転をさせることができ、運転中の信頼性を向上させる
ことができる永久磁石形回転電機を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、電機子鉄心に電機子巻線を
巻回して構成したステータと、このステータの軸心部に
回転可能に内装され、シャフトの周面に界磁用の複数の
永久磁石を周方向に配設し、これらの永久磁石の表面上
には保持環を配置したロータとを有する永久磁石形回転
電機において、前記保持環を軸方向1箇所の位置で前記
シャフトに嵌合してなることを要旨とする。この構成に
より、ロータが高速で回転することにより、保持環の外
周面上に生じる風損や渦電流損等により保持環の温度が
上昇し、熱伸びが生じるが、保持環を1箇所の位置でシ
ャフトに嵌合することで、この熱伸びが許容される。
【0008】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の永久磁石形回転電機において、前記保持環の軸方向断
面を、内径側に凸部を持つT字形状とし、その凸部を前
記シャフトに嵌合してなることを要旨とする。この構成
により、保持環の熱伸びを許容する1箇所だけの嵌合構
造が、具体的に保持環の内径側略中央部に形成した凸部
をシャフトに嵌合することで、適切に実現される。
【0009】請求項3記載の発明は、上記請求項1記載
の永久磁石形回転電機において、前記保持環の軸方向断
面を、端部内径側に凸部を持つL字形状とし、その凸部
を前記シャフトに嵌合してなることを要旨とする。この
構成により、保持環の熱伸びを許容する1箇所だけの嵌
合構造が、具体的に保持環の端部内径側に形成した凸部
をシャフトに嵌合することで、適切に実現される。
【0010】請求項4記載の発明は、上記請求項2又は
3記載の永久磁石形回転電機において、前記保持環の凸
部と前記シャフトとの嵌合面は、軸方向にテーパ形状と
してなることを要旨とする。この構成により、シャフト
と保持環の組み立て時の嵌め代を大きくとることができ
るとともに保持環をシャフト上の所定位置に嵌合固定す
ることが可能となる。
【0011】請求項5記載の発明は、上記請求項2,3
又は4記載の永久磁石形回転電機において、前記シャフ
トの軸中心に前記保持環との嵌合位置まで到達する中心
孔を穿設し、この中心孔より前記保持環との嵌合面に到
達する半径方向貫通孔を設け、前記中心孔より前記嵌合
面に油圧を加えることによって前記シャフトに対し前記
保持環を嵌合もしくは取外し可能としてなることを要旨
とする。この構成により、油圧を加えることで保持環の
嵌合面が拡がり、組み立て時には、シャフト上の所定位
置への保持環の微調整が容易となり、より一層、所定位
置に嵌合固定することが可能となる。また、組み立て後
に油圧をかけることで、組み立て時の嵌合歪みが除去さ
れる。
【0012】請求項6記載の発明は、上記請求項5記載
の永久磁石形回転電機において、前記半径方向貫通孔
は、前記シャフトの周方向において略等分間隔で2箇所
以上設けてなることを要旨とする。この構成により、保
持環の嵌合面に油圧を均等に加えることができて、保持
環の所定位置への嵌合固定が一層容易、確実となる。
【0013】請求項7記載の発明は、上記請求項1乃至
6の何れかに記載の永久磁石形回転電機において、前記
保持環の一端又は両端部に、前記保持環との間に所定の
間隙を有してエンドリングを設けてなることを要旨とす
る。この構成により、エンドリングを設けた場合におい
て、温度の上昇による保持環の熱伸びが許容される。
【0014】請求項8記載の発明は、上記請求項7記載
の永久磁石形回転電機において、前記保持環とエンドリ
ングの間の前記間隙の形状を径方向に多段としてなるこ
とを要旨とする。この構成により、径方向に多段となっ
た間隙において、高速回転によって生じる周辺の空気の
流れが、回転中の異物の侵入を防止することが可能とな
る。この結果、異物侵入によるロータの不安定振動等が
回避される。
【0015】請求項9記載の発明は、上記請求項1乃至
8の何れかに記載の永久磁石形回転電機において、前記
永久磁石は、前記保持環の内周側に貼り付けてなること
を要旨とする。この構成により、ロータの組立てが容易
となり、かつ高速回転時に遠心力による永久磁石の剥が
れが防止される。
【0016】請求項10記載の発明は、上記請求項1乃
至9の何れかに記載の永久磁石形回転電機において、前
記シャフト、永久磁石、エンドリング及び保持環相互の
間に形成される間隙に、ゴム、シリコーン接着剤、弾性
接着剤を含む弾性材を充填してなることを要旨とする。
この構成により、間隙への異物の侵入が確実に防止され
る。そして、高速回転時には、弾性材が弾性変形するこ
とで、保持環の熱伸びが許容される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0018】図1及び図2は、本発明の第1の実施の形
態を示す図である。図1はロータの軸方向断面図、図2
(a)は図1のY部の拡大図、図2(b)は図1のA−
A線断面図である。なお、図1、図2及び後述の第2の
実施の形態を示す図3において、前記図4における部材
等と同一ないし均等のものは、前記と同一符号を以って
示し、重複した説明を省略する。まず、図1、図2を用
いて、本実施の形態の構成を説明すると、本実施の形態
では、保持環6の軸方向断面が、内径側中央部に凸部6
aを持つT字形状をしており、その凸部6aがシャフト
1に嵌合固定されている。この凸部6aの両側における
保持環6の内周側に、各永久磁石3の外周面が密着する
ように貼り付けられている。永久磁石3は、ロータ組み
立て後に、後着磁することで、この永久磁石3の貼り付
けが容易になる。シャフト1と凸部6aとの嵌合部は、
図2(a)に示すように、互いに軸方向にテーパ形状を
なし、シャフト1上で保持環6を軸方向に移動させるこ
とによって、嵌合嵌め代が増大するようになっている。
また、シャフト1の軸中心には、シャフト1の端部から
シャフト1と保持環6の嵌合部軸方向位置まで中心孔9
が開けられており、さらに中心孔9からシャフト1と保
持環6の嵌合面に到達する。円周方向に等配に配置され
た2本の半径方向貫通孔10を持っている。エンドリン
グ4,5は、それぞれ保持環6の両サイドに所要の軸方
向間隙を有してシャフト1に嵌合固定されているが、保
持環6との各間隙は、半径方向に多段になるように、エ
ンドリング4,5と保持環6の軸端部を加工してある。
そして、シャフト1、永久磁石3、エンドリング4,5
及び保持環6の各間隙には、ゴム、シリコーン接着剤、
弾性接着剤等からなる弾性材8が充填されている。間隙
への弾性材8の充填は、ロータ組み立て後に、ロータを
含浸することで、間隙へ弾性材8を浸透させることによ
り、行うことができる。永久磁石3、エンドリング4,
5及び保持環6の組合わせは、永久磁石形回転電機の出
力に応じてシャフト1の軸方向に1組あるいは複数組取
り付けられてロータ7Aを構成している。また、保持環
6が複数組となった場合、エンドリング4又は5は、他
の保持環6のエンドリングとしても兼用できる。
【0019】次に、上述のように構成された永久磁石形
回転電機の作用を説明する。ステータから発せられた回
転磁界とロータ7Aが発生する界磁とにより回転トルク
を発生し、ロータ7Aが回転する。このとき、保持環6
は、ロータ7Aが回転することによって永久磁石3に作
用する遠心力で永久磁石3が飛散するのを防止するの
で、ロータ7Aは高速回転を行うことが可能となる。本
実施の形態の場合には、保持環6は、内径側の凸部6a
の1箇所だけでシャフト1に嵌合されており、シャフト
1、永久磁石3、エンドリング4,5及び保持環6の各
間隙に弾性材8が充填されていない場合には、保持環6
は嵌合部を中心に左右に自由に熱伸びができる。また、
各間隙に弾性材8が充填されている場合でも、弾性材8
が弾性変形することで保持環6は嵌合部を中心に左右に
自由に熱伸びができる。したがって、従来技術のような
保持環6の熱伸びによるロータ7Aの振動の突変、熱曲
りなどが生ずることがなく、ロータ7Aを破損あるいは
飛散させることなく安定して高速回転をさせることがで
きる。
【0020】また、シャフト1と保持環6の凸部6aと
の嵌合部は、テーパ構造となっており、中心孔9と半径
方向貫通孔10を介してシャフト1と凸部6aとの嵌合
部に油圧を加えて保持環6の嵌合面を拡げ、かつ保持環
6を軸方向に押した後、中心孔9からの油圧をゼロにす
ることによって、拡がっていた保持環6の嵌合面が元の
状態に締まり、シャフト1に保持環6を容易に嵌合する
ことができる。また、嵌合組み立て後、中心孔9から油
圧をかけることで、保持環6の組み立て歪みを解放する
ことができる。逆に保持環6が嵌合している状態で、中
心孔9から油圧を嵌合面に加え、保持環6の嵌合面を拡
げることによって、シャフト1と保持環6の嵌合を容易
に外すことが可能である。したがって、焼嵌めのように
嵌合が途中で止まるなどの失敗がなく、嵌合を何度もや
り直すことができ、嵌合の信頼性、製造性が向上する。
【0021】また、シャフト1、永久磁石3、エンドリ
ング4,5及び保持環6の各間隙に弾性材8を充填する
ことによって、高速回転中に拡がるこれらの隙間に異物
が侵入することがなく、安定した高速回転を行うことが
できる。さらに、エンドリング4,5と保持環6の軸端
部の隙間を半径方向に多段とすることで、シャフト1、
永久磁石3、エンドリング4,5及び保持環6の各間隙
に弾性材8を充填しなくても、半径方向に多段となった
隙間において、その高速回転によって生じる周辺空気の
流れが、回転中の異物の侵入を防ぎ、各間隙に弾性材8
を充填するのと同様の効果が得られる。
【0022】また、永久磁石3は保持環6の内周側に接
着されているので、高速回転の遠心力による永久磁石3
の剥がれ等の問題が回避でき、かつ保持環6と永久磁石
3が一体であるため、ロータ組立て時の作業が容易とな
り、製造性が向上する。
【0023】図3には、本発明の第2の実施の形態を示
す。本実施の形態は、保持環6の軸方向断面を、端部内
径側に凸部6bを持つL字形状とし、その凸部6bの1
箇所(図3の“Y1 ”部分)だけでシャフト1に嵌合し
たものである。本実施の形態では、保持環6に温度上昇
が生じて熱伸びが生じても、嵌合部“Y1 ”以外には拘
束する箇所はないので、保持環6は嵌合部“Y1 ”を固
定点としてC方向に自由に伸びることができる。したが
って、従来技術のようなロータ7Bの振動の突変や熱曲
りなどが発生することがなく、安定した高速回転を行わ
せることができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、永久磁石の表面上に配置した保持環を軸方
向1箇所の位置でシャフトに嵌合したため、保持環の熱
伸びが許容されるので、回転中のロータの振動の突変、
熱曲り等を防止することができて、安定した高速回転を
させることができ、運転中の信頼性を向上させることが
できる。
【0025】請求項2記載の発明によれば、前記保持環
の軸方向断面を、内径側に凸部を持つT字形状とし、そ
の凸部を前記シャフトに嵌合したため、保持環の熱伸び
を許容する嵌合構造を、容易、適切に実現することがで
きる。
【0026】請求項3記載の発明によれば、前記保持環
の軸方向断面を、端部内径側に凸部を持つL字形状と
し、その凸部を前記シャフトに嵌合したため、保持環の
熱伸びを許容する嵌合構造を、上記と同様に、容易、適
切に実現することができる。
【0027】請求項4記載の発明によれば、前記保持環
の凸部と前記シャフトとの嵌合面は、軸方向にテーパ形
状としたため、シャフトと保持環の組み立て時の嵌め代
を大きくとることができ、保持環をシャフト上の所定位
置に容易に嵌合固定することができる。
【0028】請求項5記載の発明によれば、前記シャフ
トの軸中心に前記保持環との嵌合位置まで到達する中心
孔を穿設し、この中心孔より前記保持環との嵌合面に到
達する半径方向貫通孔を設け、前記中心孔より前記嵌合
面に油圧を加えることによって前記シャフトに対し前記
保持環を嵌合もしくは取外し可能としたため、油圧を加
えることで保持環の嵌合面が拡がって、組み立て時に
は、シャフト上の所定位置への保持環の微調整が容易と
なり、より一層、所定位置に嵌合固定することができ、
また、組み立て時の嵌合歪みを除去することができる。
【0029】請求項6記載の発明によれば、前記半径方
向貫通孔は、前記シャフトの周方向において略等分間隔
で2箇所以上設けたため、保持環の嵌合面に油圧を均等
に加えることができて、保持環の所定位置への嵌合固定
が一層容易、確実となる。
【0030】請求項7記載の発明によれば、前記保持環
の一端又は両端部に、前記保持環との間に所定の間隙を
有してエンドリングを設けたため、エンドリングを設け
た場合において、温度の上昇による保持環の熱伸びを許
容することができる。
【0031】請求項8記載の発明によれば、前記保持環
とエンドリングの間の前記間隙の形状を径方向に多段と
したため、径方向に多段となった間隙において、高速回
転によって生じる周辺の空気の流れにより、回転中の異
物の侵入を防止することができ、この結果、間隙への異
物侵入によるロータの不安定振動等を回避することがで
きる。
【0032】請求項9記載の発明によれば、前記永久磁
石は、前記保持環の内周側に貼り付けたため、保持環と
永久磁石が一体となって、ロータの組立て時の作業が容
易になり、かつ高速回転時に遠心力による永久磁石の剥
がれを防止することができる。
【0033】請求項10記載の発明によれば、前記シャ
フト、永久磁石、エンドリング及び保持環相互の間に形
成される間隙に、ゴム、シリコーン接着剤、弾性接着剤
を含む弾性材を充填したため、間隙への異物の侵入を確
実に防止することができ、高速回転時には、弾性材が弾
性変形することで、保持環の熱伸びを許容することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である永久磁石形回
転電機におけるロータ部の軸方向断面図である。
【図2】上記図1のY部拡大図及びA−A線断面図であ
る。
【図3】本発明の第2の実施の形態におけるロータ部の
軸方向断面図である。
【図4】従来の永久磁石形回転電機におけるロータ部の
外形図及び部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 シャフト 3 永久磁石 4,5 エンドリング 6 保持環 6a,6b 凸部 7A,7B ロータ 8 弾性材 9 中心孔 10 半径方向貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堺 和人 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 風尾 幸彦 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 三浦 洋嗣 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 Fターム(参考) 5H002 AA08 AB08 AC06 5H622 CA02 CA10 CB03 PP03 PP07 PP11

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電機子鉄心に電機子巻線を巻回して構成
    したステータと、このステータの軸心部に回転可能に内
    装され、シャフトの周面に界磁用の複数の永久磁石を周
    方向に配設し、これらの永久磁石の表面上には保持環を
    配置したロータとを有する永久磁石形回転電機におい
    て、前記保持環を軸方向1箇所の位置で前記シャフトに
    嵌合してなることを特徴とする永久磁石形回転電機。
  2. 【請求項2】 前記保持環の軸方向断面を、内径側に凸
    部を持つT字形状とし、その凸部を前記シャフトに嵌合
    してなることを特徴とする請求項1記載の永久磁石形回
    転電機。
  3. 【請求項3】 前記保持環の軸方向断面を、端部内径側
    に凸部を持つL字形状とし、その凸部を前記シャフトに
    嵌合してなることを特徴とする請求項1記載の永久磁石
    形回転電機。
  4. 【請求項4】 前記保持環の凸部と前記シャフトとの嵌
    合面は、軸方向にテーパ形状としてなることを特徴とす
    る請求項2又は3記載の永久磁石形回転電機。
  5. 【請求項5】 前記シャフトの軸中心に前記保持環との
    嵌合位置まで到達する中心孔を穿設し、この中心孔より
    前記保持環との嵌合面に到達する半径方向貫通孔を設
    け、前記中心孔より前記嵌合面に油圧を加えることによ
    って前記シャフトに対し前記保持環を嵌合もしくは取外
    し可能としてなることを特徴とする請求項2,3又は4
    記載の永久磁石形回転電機。
  6. 【請求項6】 前記半径方向貫通孔は、前記シャフトの
    周方向において略等分間隔で2箇所以上設けてなること
    を特徴とする請求項5記載の永久磁石形回転電機。
  7. 【請求項7】 前記保持環の一端又は両端部に、前記保
    持環との間に所定の間隙を有してエンドリングを設けて
    なることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の
    永久磁石形回転電機。
  8. 【請求項8】 前記保持環とエンドリングの間の前記間
    隙の形状を径方向に多段としてなることを特徴とする請
    求項7記載の永久磁石形回転電機。
  9. 【請求項9】 前記永久磁石は、前記保持環の内周側に
    貼り付けてなることを特徴とする請求項1乃至8の何れ
    かに記載の永久磁石形回転電機。
  10. 【請求項10】 前記シャフト、永久磁石、エンドリン
    グ及び保持環相互の間に形成される間隙に、ゴム、シリ
    コーン接着剤、弾性接着剤を含む弾性材を充填してなる
    ことを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の永久
    磁石形回転電機。
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