JP2000201070A - Pllロックアップタイム短縮回路 - Google Patents

Pllロックアップタイム短縮回路

Info

Publication number
JP2000201070A
JP2000201070A JP11001591A JP159199A JP2000201070A JP 2000201070 A JP2000201070 A JP 2000201070A JP 11001591 A JP11001591 A JP 11001591A JP 159199 A JP159199 A JP 159199A JP 2000201070 A JP2000201070 A JP 2000201070A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
phase
circuit
delay
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11001591A
Other languages
English (en)
Inventor
Motomitsu Iwamoto
基光 岩本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP11001591A priority Critical patent/JP2000201070A/ja
Publication of JP2000201070A publication Critical patent/JP2000201070A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】基準信号S0とPLL帰還の比較信号S2を比
較し、基準信号に対する比較信号の遅れ(進み)の位相
差期間をL(H)アクティブとする位相遅れ(進み)信
号11(12)を出力する位相比較器1、信号11と1
2を入力としてLPFのコンデンサC0を充放電させる
チャージポンプ回路21、C0の平滑電圧に対応する周
波数のPLL回路出力信号S1を発振出力するVCO
4、この信号S1を所定比率で分周し比較信号S2を出
力する分周回路5を備えたPLL回路にて、PLLロッ
ク時の周波数安定性を確保しながらロックアップタイム
を短縮する。 【解決手段】位相遅れ(進み)信号遅延回路81(8
2)を設け、位相遅れ(進み)信号11(12)のアク
ティブ期間の起点のみを遅延させた信号を作りチャージ
ポンプ回路22を作動させ、信号S0とS2の位相差が
この遅延時間より大きい時のみ回路22の作動でコンデ
ンサC0の充放電電流を大にしてロックアップタイムを
短める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基準となる水晶発
振器の周波数からチャンネル別の搬送波を生成する自動
車電話のPLLシンセサイザ回路などを構成するアナロ
グPLL回路において、PLL回路の起動またはチャン
ネル切り換え後、PLL回路の出力周波数が安定するま
での時間(ロックアップタイム)を短縮する回路として
のPLLロックアップタイム短縮回路に関する。なお、
以下各図において同一の符号は同一もしくは相当部分を
示す。
【0002】
【従来の技術】図4は従来のアナログPLL回路の構成
例を示すブロック回路図である。同図において、1 は図
外の水晶発振器が発生する安定した基準周波数の矩形波
信号(パルス信号ともいう)としての基準信号S0と、
このPLL回路の発振出力信号(PLL回路出力信号)
S1の周波数を分周回路5によって所定の分周比で分周
した周波数(比較周波数)の矩形波信号としての比較信
号S2との位相を比較するデジタル型の位相比較器であ
る。
【0003】2 はPMOS・FETであるTr1と、N
MOS・FETであるTr2とを直列に接続したCMO
S・FET(相補型MOS・FET)として構成され、
位相比較器1からの比較結果である遅れ又は進みの位相
差に応じて、電源Vcc又は接地の電位を、次に述べる
ローパスフィルタ回路3に切替え出力するチャージポン
プ回路である。
【0004】3は抵抗R1,R0とコンデンサC0から
なり、チャージポンプ回路2の出力電圧を平滑化するた
めのローパスフィルタ回路(LPFとも略記する。但し
このフィルタ回路は多段のRC回路として構成される場
合もある)、4はローパスフィルタ回路3の平滑出力電
圧を入力として、この入力電圧に対応する周波数の前記
PLL回路出力信号S1を発振出力する電圧制御発振器
( VCOとも略記する)、 5 はPLL回路出力信号S1
の周波数を所定の分周比で分周し比較信号S2として出
力する前記した分周回路である。
【0005】図4の動作を説明する前に、まず位相比較
器1について述べる。位相比較器には様々なタイプがあ
るが、ここではエッジ検出型の位相比較器が用いられて
いるものとする。
【0006】図6はエッジ検出型の位相比較器1の構成
例を示す。この例では位相比較器1は2入力NAND回
路X1〜X6と、4入力NAND回路X7と、3入力N
AND回路X8,X9と、インバータ回路X10によっ
て構成されている。
【0007】位相比較器1の出力は位相遅れ信号11及
び位相進み信号12であるが、位相遅れ信号11はチャ
ージポンプ回路2のPMOS・FETのTr1に与えら
れ、位相進み信号12はチャージポンプ回路2のNMO
S・FETのTr2に与えられるため、位相遅れ信号1
1がLアクティブ、位相進み信号12がHアクティブに
なっている。
【0008】そして位相遅れ信号11がLアクティブの
期間にはFETのTr1を介して電源Vccの電圧がロ
ーパスフィルタ回路3の入力端の抵抗R1に印加され
て、コンデンサC0の充電が行われ、また位相進み信号
12がHアクティブの期間にはFETのTr2を介して
接地電圧が同じくローパスフィルタ回路3の入力端の抵
抗R1に印加されて、コンデンサC0の放電が行われ
る。
【0009】図7は、図6の構成の位相比較器1の
〔(比較信号S2の周波数)>(基準信号S0の周波
数)〕の場合における動作例を示すタイミングチャート
である。この場合、比較信号S2の周波数の方が基準信
号S0に対して周波数が高いため、比較信号S2の立ち
下がりエッジと基準信号S0の立ち下がりエッジを比較
して、この2つの立ち下がりエッジの間の期間、H(ア
クティブ)となる矩形波パルス信号として位相進み信号
12が出力され、位相遅れ信号11はH(ノンアクティ
ブ)のままになっている。
【0010】二つの信号S0,S2のエッジを比較して
いるため、2 信号S0,S2の周波数が大きく異なって
いてもエッジ間の時間差が小さい時点では出力信号12
のパルス幅も小さくなっているが、時間平均をとると信
号S0とS2の周波数差が大きい程パルス幅は大きくな
る。
【0011】なお、図には示していないが、〔(比較信
号S2の周波数)<(基準信号S0の周波数)〕の場合
にも、基準信号S0の立ち下がりエッジと比較信号S2
の立ち下がりエッジを比較して、この2つの立ち下がり
エッジの間の期間、L(アクティブ)となる矩形波パル
ス信号として位相遅れ信号11が出力され、位相進み信
号12はL(ノンアクティブ)のままになる。そして時
間平均をとると信号S0とS2の周波数差が大きい程パ
ルス幅は大きくなる。
【0012】図5は図4における位相比較器1を含めた
チヤージポンプ回路2の位相特性図で、図2の横軸は基
準信号S0に対する比較信号S2の遅れ及び進みの位相
差を示し、原点Oより右側が位相遅れ側、原点Oより左
側が位相進み側である。また、図5の縦軸はFET(こ
の場合はTr1,Tr2)の開閉に基づくチヤージポン
プ回路2の出力電流(平均値)を示し、原点Oより上側
が(+)出力電流側(つまりコンデンサC0の充電
側)、原点Oより下側が(−)出力電流側としての入力
電流側(つまりコンデンサC0の放電側)である。
【0013】この図5に示すように、基準信号S0に対
する比較信号S2の位相差に比例してチヤージポンプ回
路2の出入力電流、従ってコンデンサC0の充放電電流
が増加し、位相差が0になると(この状態をPLL回
路、或いは位相のロック状態という)チヤージポンプ回
路2の出入力電流、従ってコンデンサC0の充放電電流
が0になる。
【0014】図5を参照しつつ図4の動作を説明する
と、位相比較器1 は基準信号S0と、分周回路5を介し
て分周された比較周波数の比較信号S2との位相を比較
し、基準信号S0に対する比較信号S2の遅れ又は進み
の位相差に応じたパルス幅を持つ矩形波信号をチャージ
ポンプ回路2に供給する。
【0015】即ち、位相遅れの場合にはPMOS・FE
TのTr1にLアクティブの位相遅れ信号11を与え
て、Lアクティブの期間(つまり、遅れ位相差に相当す
るパルス幅の期間)Tr1をオンさせて、このオンの期
間、チャージポンプ回路2の出力電圧を電源Vccのレ
ベルとし、他方、位相進みの場合にはNMOS・FET
のTr2にHアクティブの位相進み信号12を与えて、
Lアクティブの期間(つまり、進み位相差に相当するパ
ルス幅の期間)Tr2をオンさせて、このオンの期間、
チャージポンプ回路2の出力電圧を接地レベルとする。
【0016】このようにしてチャージポンプ回路2の出
/入力電流の平均値は、図5に示すようにそれぞれ基準
信号S0に対する比較信号S2の位相の遅れ/進みの位
相差に比例することとなる。そして、このチャージポン
プ回路2の出/入力電流によりそれぞれ充/放電される
フィルタ回路3のコンデンサC0の平滑電圧は、それぞ
れ位相差に比例した速度で上昇/下降し、位相差が0に
なった電圧レベルで昇降を停止する。
【0017】この間の刻々のコンデンサC0の電圧は電
圧制御発振器4に与えられ、電圧制御発振器4は入力電
圧であるコンデンサC0の電圧に対応する周波数のPL
L回路出力信号S1を発振出力する。
【0018】このPLL回路出力信号S1は分周回路5
によって所定の分周比に分周され、比較信号S2として
再び位相比較器1 に入力される。 なお、この分周比を可
変設定することで、位相比較器1の出力である位相差を
変化させて、最終的には電圧制御発振器4から所望の発
振周波数のPLL回路出力信号S1を得ることができ
る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述した図4のような
PLL回路方式、すなわち一つのチャージポンプ回路2
でローパスフィルタ回路3のコンデンサC0の充放電を
行う場合には、この回路を起動(または無線機のチャン
ネル切換等のため再起動)したのち、電圧制御発振器4
の発振出力が安定するまでの時間(ロックアップタイ
ム)が長いという問題がある。
【0020】また、もしロックアップタイムを短くしよ
うとしてチャージポンプ回路2と電圧制御発振器4の間
にあるローパスフィルタ3の時定数を小さくすると、コ
ンデンサC0の電圧の脈動が大きくなり、電圧制御発振
器4の発振出力周波数が不安定になるという問題があ
る。
【0021】この問題を解決する一方法として、特公平
7−54905号公報の提案がある。この提案は図4の
チャージポンプ回路2を複数個並列に接続し、チャージ
ポンプ回路からローパスフィルタ回路への充放電路のイ
ンピーダンスを減じて、ローパスフィルタ回路のコンデ
ンサの充放電時間を短縮し、且つローパスフィルタ回路
3のR0に相当する抵抗に正温度係数の感熱抵抗を用い
てコンデンサC0の温度特性を補償しようとするもので
ある。
【0022】この提案によればローパスフィルタ回路の
コンデンサの充放電電流を増加することによって、ロッ
クアップタイムを短くすることができるが、一方、位相
比較器1への入力信号である基準信号S0と比較信号S
2との位相差が僅かな場合でも、従来回路以上にローパ
スフィルタ回路のコンデンサの充放電を行ってしまうた
め、位相ロック時の電圧制御発振器4の発振出力周波数
の安定性が従来回路より悪化するという問題点が残って
いる。
【0023】本発明はこれらの問題を解決しようとする
ものであり、電圧制御発振器の発振出力周波数の安定性
を確保したまま、ロックアップタイムを短縮する事を目
的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1のPLLロックアップタイム短縮回路
は、所定の基準周波数を持つ基準信号(S0)と、PL
L回路のループ帰還信号としての比較周波数を持つ比較
信号(S2)とを比較し、基準信号に対する比較信号の
位相の遅れまたは進みに応じてそれぞれ、遅れの位相差
分のパルス幅を持つ第1の位相遅れ信号(11)、また
は進みの位相差分のパルス幅を持つ第1の位相進み信号
(12)を生成出力する位相比較手段(位相比較器
1)、第1の位相遅れ信号のパルス幅の期間、所定レベ
ル(電源Vccレベルなど)の第1の電圧を出力し、第
1の位相進み信号のパルス幅の期間、第1の電圧と異な
る所定レベル(接地レベルなど)の第2の電圧を出力す
る第1の電圧切替え出力手段(チャージポンプ回路2
1)、抵抗とコンデンサで構成され第1の電圧切替え出
力手段の出力電圧を入力とする第1のローパスフイルタ
回路(抵抗R1,R0、コンデンサC0など)、 第1
のローパスフイルタ回路の出力電圧に対応する周波数の
PLL回路出力信号(S1)を発振出力する電圧制御発
振器(4)、この発振出力周波数を設定された所定の比
率で分周し、この分周周波数を前記比較周波数として前
記比較信号を生成出力する分周手段(分周回路5)を備
えたPLL回路において、第1の位相遅れ信号を入力
し、そのパルス幅の起点から所定時間遅延した時点から
の残余のパルス幅を持つ第2の位相遅れ信号を生成する
位相遅れ信号遅延手段(位相遅れ信号遅延回路81)
と、第1の位相進み信号を入力し、そのパルス幅の起点
から前記と同じ所定時間遅延した時点からの残余のパル
ス幅を持つ第2の位相進み信号を生成する位相進み信号
遅延手段(位相進み信号遅延回路82)と、第2の位相
遅れ信号のパルス幅の期間、前記第1の電圧を出力し、
第2の位相進み信号のパルス幅の期間、前記第2の電圧
を出力する第2の電圧切替え出力手段(チャージポンプ
回路22)と、第2の電圧切替え出力手段の出力電圧を
入力とするローパスフイルタ回路であって、抵抗とコン
デンサで構成され、第1のローパスフイルタ回路の少な
くともコンデンサを含む出力段の回路部分を共有する第
2のローパスフイルタ回路(抵抗R2,R0、コンデン
サC0など)とを備えたものとする。
【0025】また請求項2のPLLロックアップタイム
短縮回路では、請求項1に記載のPLLロックアップタ
イム短縮回路において、前記位相遅れ信号遅延手段が、
ゲートを共通に接続されて第1の位相遅れ信号またはそ
の反転信号により駆動される一対のFETであって、こ
の対の一方のFET(Tr3)は(例えば電源Vccか
ら抵抗R3を介して充電される)遅延時間生成用のコン
デンサ(C1)の充電路を構成し、この対の他方のFE
T(Tr4)はこのコンデンサの放電路を構成するよう
なPMOS・FETとNMOS・FETとの対と、この
コンデンサの充電電圧が基準電圧(V1)に到達したか
否かを検出する手段(比較器CP1など)とを備え、前
記位相進み信号遅延手段が、前記PMOS・FET及び
NMOS・FETと同様なFETの対(Tr5とTr
6)が第1の位相進み信号またはその反転信号により駆
動される以外は、前記位相遅れ信号遅延手段と同様な各
手段(抵抗R4,コンデンサC2,基準電圧V2,比較
器CP2など)を備えたものとする。
【0026】また請求項3のPLLロックアップタイム
短縮回路では、請求項1または2に記載のPLLロック
アップタイム短縮回路において、(抵抗R1>R2とす
ることなどにより)第2のローパスフイルタ回路の時定
数が第1のローパスフイルタ回路の時定数より小さいよ
うにする。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例としての
PLL回路の構成図で、図4に対応するものである。図
1において、図4と異なるところは、位相比較器1と電
圧制御発振器(VCO)4との間に、位相遅れ信号11
を入力とする位相遅れ信号遅延回路81及び位相進み信
号12を入力とする位相進み信号遅延回路82と、PM
OS・FETのTr7及びNMOS・FETのTr8か
らなり、前記2つの遅延回路81及び82の出力をそれ
ぞれFETのTr7及びTr8への入力とするチャージ
ポンプ回路22と、このチャージポンプ回路22の出力
端と電圧制御発振器4の入力端の間に設けられて、ロー
パスフィルタ回路の抵抗R1とは別の入力端の分枝を構
成する抵抗R2とが付加されている点である。
【0028】なお、図1では図4のチャージポンプ回路
2に相当するチャージポンプ回路を21として区別し、
また抵抗R2が新たな入力端の分枝となることで抵抗R
0,R1,R2とコンデンサC0からなる、入力端2つ
で出力端1つのローパスフィルタ回路を3Aとして区別
している。
【0029】また、図1において、位相遅れ信号遅延回
路81はPMOS・FETのTr3,NMOS・FET
のTr4,抵抗R3,コンデンサC1,基準電圧V1,
比較器CP1,インバータ回路IV1から構成されてお
り、位相進み信号遅延回路82はインバータ回路IV
2,PMOS・FETのTr5,NMOS・FETのT
r6,抵抗R4,コンデンサC2,基準電圧V2,比較
器CP2から構成されている。
【0030】図2は位相遅れ信号遅延回路81及び位相
進み信号遅延回路82の動作の一実施例を示すタイミン
グチャートで、同図(a)は位相遅れ信号11と比較器
CP1の入出力信号との関係を示し、同図(b)は位相
進み信号12と比較器CP2の入出力信号との関係を示
す。
【0031】次に、図2を参照しつつ、図1の位相遅れ
信号遅延回路81及び位相進み信号遅延回路82の動作
を説明する。両遅延回路81,82共、信号の極性が異
なるだけで動作自体は全く同じであるため、位相遅れ信
号遅延回路81についてのみ説明する。
【0032】位相遅れ信号11はLアクティブであるた
め、通常はHであるが位相の遅れが検出されるとLへ変
化する。位相遅れ信号11がLへ変化すると図1のPM
OS・FETのTr3がオンし、NMOS・FETのT
r4がオフする。
【0033】これにより、コンデンサC1は電源Vcc
から抵抗R3を介して充電され、コンデンサC1の電圧
が基準電圧V1と等しくなった時点で比較器CP1の出
力がHに反転し、インバータ回路IV1の出力がLとな
り、チャージポンプ回路22のPMOS・FETのTr
7をオンする。
【0034】位相遅れ信号11がHに戻ると、PMOS
・FETのTr3はオフし、NMOS・FETのTr4
がオンする。これによって、コンデンサC1は抵抗を介
さずに放電されるため、一瞬で0Vまで電圧が降下し、
比較器CP1の出力がL、インバータ回路IV1の出力
がHに戻り、チャージポンプ回路22のPMOS・FE
TのTr7はオフする。
【0035】コンデンサC1の電圧が基準電圧V1と等
しくなる前に位相遅れ信号11がHに戻った場合(即
ち、位相比較器1に入力される基準信号S0と比較信号
S2の位相差が小さい場合)は、コンデンサC1の充電
時間が短く、C1の電圧が基準電圧V1に達する以前に
FETのTr4によって放電されるため、比較器CP1
の出力は反転せず、Lのままで、チャージポンプ回路2
2のPMOS・FETのTr7はオフのままである。
【0036】以上の説明でわかるように、比較器CP1
の出力は基準信号S0に対する比較信号S2の位相遅れ
が或る一定値以上である場合にのみ反転してチャージポ
ンプ回路22のPMOS・FETのTr7をオンし、位
相遅れがそれ以下の場合は反転せず、同FETのTr7
をオンしない。
【0037】位相進み信号遅延回路82も同様であり、
基準信号S0に対する比較信号S2の位相進みが或る一
定値以上である場合にのみ比較器CP2が反転してチャ
ージポンプ回路22のNMOS・FETのTr8をオン
し、位相進みがそれ以下の場合は反転せず、同FETの
Tr8をオンしない。
【0038】比較器CP1またはCP2が反転するか否
かを決定する要素は、位相遅れ信号遅延回路81の場合
は抵抗R3,コンデンサC1の時定数、比較器CP
1の基準電圧V1、位相比較器1の位相遅れ信号出力
11のパルス幅、の三要素である。
【0039】他方、位相進み信号遅延回路82の場合
は、抵抗R4,コンデンサC2の時定数、比較器C
P2の基準電圧V2、位相比較器1のの位相進み信号
出力12のパルス幅、の三要素である。これらを調整す
ることで回路の特性を決定することが可能になる。
【0040】このようにして、FETのTr1とTr2
から構成されるチャージポンプ回路21は、抵抗R1,
R0、コンデンサC0から構成されるローパスフィルタ
を通して電圧制御発振器4をコントロールする。また、
前段に位相遅れ信号遅延回路81と位相進み信号遅延回
路82が接続され、FETのTr7とTr8から構成さ
れるチャージポンプ22は、抵抗R2,R0、コンデン
サC0から構成されるローパスフィルタを通して電圧制
御発振器4をコントロールする。
【0041】ここで、抵抗R1,R2の抵抗値が、R1
>R2となるように部品の定数を設定しておき、チャー
ジポンプ回路21が動作した時よりも、チャージポンプ
回路22が動作した時の方がコンデンサC0の充放電が
素早くできるようにしておく。
【0042】これにより、基準信号S0に対する比較信
号S2の位相遅れ、または位相進みの位相差が比較的大
きい時にはチャージポンプ回路21と22の両回路が同
時に動作することによってコンデンサC0の電圧は急速
に安定点まで近づく。
【0043】ある程度コンデンサC0の電圧が安定点ま
で近づくと、基準信号S0に対する比較信号S2の位相
遅れ、または位相進みの位相差が小さくなるため、チャ
ージポンプ回路22は動作しなくなり、チャージポンプ
回路21のみでコンデンサC0の電荷を充放電するよう
になる。
【0044】以上の動作を図5と同様な位相特性〔つま
り、基準信号S0に対する比較信号S2の遅れ/進みの
位相差(横軸)と、チャージポンプ回路の(+)/
(−)の出力電流(縦軸)との関係を示す特性〕として
纏めると、図3のようになる。ここで、同図(a)はチ
ャージポンプ回路21のみの位相特性を、同図(b)は
チャージポンプ回路22のみの位相特性を、同図(c)
はチャージポンプ回路21と22を組合わせたときの位
相特性を夫々示す。
【0045】即ち、図3(a)に示すように、チャージ
ポンプ回路21は位相差対出力電流の特性がリニアであ
り、且つ傾きが小さいため、基準信号S0に対する比較
信号S2の位相差が小さい時(位相差0の近傍)の微調
整に向いている。
【0046】また、図3(b)に示すように、チャージ
ポンプ回路22は位相差が小さい時は動作せず、位相差
が増加して或る値を越えると急勾配で出力電流が変化す
るため、基準信号S0に対する比較信号S2の位相差が
大きい時には急速にコンデンサC0の充放電を行うこと
ができる。よって、この二種類のチャージポンプ回路2
1,22を組み合わせる事で位相特性は図3(c)のよ
うになる。
【0047】電圧制御発振器4の発振出力周波数がロッ
クした後は、チャージポンプ回路21のみ動作するた
め、チャージポンプ回路21に接続されるローパスフィ
ルタの時定数を大きくしておけば安定した動作をさせる
ことが可能である。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、基準周波数を持つ基準
信号S0と、PLL帰還信号としての比較信号S2とを
比較し、基準信号に対する比較信号の遅れの位相差分の
パルス幅を持つ第1の位相遅れ信号11と、基準信号に
対する比較信号の進みの位相差分のパルス幅を持つ第1
の位相進み信号12とを生成出力する位相比較器1、第
1の位相遅れ信号11のパルス幅の期間、電源Vccの
電圧を出力し、第1の位相進み信号12のパルス幅の期
間、接地電圧を出力する第1のチャージポンプ回路2
1、このチャージポンプ回路21の出力電圧を入力とす
る抵抗R1,R0、コンデンサC0などからなる第1の
ローパスフイルタ回路、このローパスフイルタ回路の出
力電圧に対応する周波数のPLL回路出力信号S1を発
振出力する電圧制御発振器(VCO)4、この発振出力
周波数を設定された所定の比率で分周し、比較信号S2
を生成出力する分周回路5を備えたPLL回路におい
て、第1の位相遅れ信号11を入力し、そのパルス幅の
起点から所定の遅延時間だけ遅延した時点からの残余の
パルス幅を持つ第2の位相遅れ信号を生成する位相遅れ
信号遅延回路81と、第1の位相進み信号12を入力
し、そのパルス幅の起点から前記と同じ所定の遅延時間
だけ遅延した時点からの残余のパルス幅を持つ第2の位
相進み信号を生成する位相進み信号遅延回路82と、第
2の位相遅れ信号のパルス幅の期間、前記電源Vccの
電圧を出力し、第2の位相進み信号のパルス幅の期間、
接地電圧を出力する第2のチャージポンプ回路22と、
このチャージポンプ回路22の出力電圧を入力とするロ
ーパスフイルタ回路であって、第1のローパスフイルタ
回路の少なくともコンデンサC0を含む出力段の回路部
分を共有し、且つ抵抗R1>R2などとすることによ
り、第1のローパスフイルタ回路の時定数より小さい時
定数を持つ、抵抗R2,R0、コンデンサC0などから
なる第2のローパスフイルタ回路とを備えるようにした
ので、位相比較器1への入力信号である基準信号S0
と、比較信号S2との位相差が前記の遅延時間より大き
い場合には、第2の位相遅れ信号及び第2の位相進み信
号が生成されて第2のチャージポンプ回路22が作動
し、ローパスフイルタ回路の充放電電流を大きくでき
て、従来のPLL回路よりロックアップタイムを短縮す
ることができる。
【0049】他方、基準信号S0と、比較信号S2との
位相差が前記の遅延時間より小さい場合には、第2の位
相遅れ信号及び第2の位相進み信号は生成されず、ロー
パスフイルタ回路の充放電電流は従来のPLL回路と変
わらず小さいので、PLL回路のロック時の周波数の安
定性も確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのPLL回路の構成を
示すブロック回路図
【図2】図1における位相遅れ信号遅延回路及び進み信
号遅延回路の動作の一実施例を示すタイミングチャート
【図3】図1におけるチャージポンプ回路の位相特性の
説明図
【図4】従来のPLL回路の構成例を示すブロック回路
【図5】図4のチャージポンプ回路の位相特性を示す図
【図6】位相比較器の構成例を示す回路図
【図7】図6の位相比較器の動作例を示すタイミングチ
ャート
【符号の説明】
1 位相比較器(フェーズコンパレータ) 3A ローパスフィルタ回路 4 電圧制御発振器(VCO) 5 分周回路 11 位相遅れ信号 12 位相進み信号 21,22 チャージポンプ回路 81 位相遅れ信号遅延回路 82 位相進み信号遅延回路 S0 基準信号 S1 PLL回路出力信号 S2 比較信号 Tr1,Tr3,Tr5,Tr7 PMOS・FET Tr2,Tr4,Tr6,Tr8 NMOS・FET CP1,CP2 比較器 IV1,IV2 インバータ回路 R0〜R4 抵抗 C0〜C2 コンデンサ V1,V2 基準電圧 Vcc 直流電源

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の基準周波数を持つ基準信号と、PL
    L回路のループ帰還信号としての比較周波数を持つ比較
    信号とを比較し、基準信号に対する比較信号の位相の遅
    れまたは進みに応じてそれぞれ、遅れの位相差分のパル
    ス幅を持つ第1の位相遅れ信号、または進みの位相差分
    のパルス幅を持つ第1の位相進み信号を生成出力する位
    相比較手段、 第1の位相遅れ信号のパルス幅の期間、所定レベルの第
    1の電圧を出力し、第1の位相進み信号のパルス幅の期
    間、第1の電圧と異なる所定レベルの第2の電圧を出力
    する第1の電圧切替え出力手段、 抵抗とコンデンサで構成され第1の電圧切替え出力手段
    の出力電圧を入力とする第1のローパスフイルタ回路、 第1のローパスフイルタ回路の出力電圧に対応する周波
    数のPLL回路出力信号を発振出力する電圧制御発振
    器、 この発振出力周波数を設定された所定の比率で分周し、
    この分周周波数を前記比較周波数として前記比較信号を
    生成出力する分周手段を備えたPLL回路において、 第1の位相遅れ信号を入力し、そのパルス幅の起点から
    所定時間遅延した時点からの残余のパルス幅を持つ第2
    の位相遅れ信号を生成する位相遅れ信号遅延手段と、 第1の位相進み信号を入力し、そのパルス幅の起点から
    前記と同じ所定時間遅延した時点からの残余のパルス幅
    を持つ第2の位相進み信号を生成する位相進み信号遅延
    手段と、 第2の位相遅れ信号のパルス幅の期間、前記第1の電圧
    を出力し、第2の位相進み信号のパルス幅の期間、前記
    第2の電圧を出力する第2の電圧切替え出力手段と、 第2の電圧切替え出力手段の出力電圧を入力とするロー
    パスフイルタ回路であって、抵抗とコンデンサで構成さ
    れ、第1のローパスフイルタ回路の少なくともコンデン
    サを含む出力段の回路部分を共有する第2のローパスフ
    イルタ回路とを備えたことを特徴とするPLLロックア
    ップタイム短縮回路。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のPLLロックアップタイ
    ム短縮回路において、 前記位相遅れ信号遅延手段が、ゲートを共通に接続され
    て第1の位相遅れ信号またはその反転信号により駆動さ
    れる一対のFETであって、この対の一方のFETは遅
    延時間生成用のコンデンサの充電路を構成し、この対の
    他方のFETはこのコンデンサの放電路を構成するよう
    なPMOS・FETとNMOS・FETとの対と、この
    コンデンサの充電電圧が基準電圧に到達したか否かを検
    出する手段とを備え、 前記位相進み信号遅延手段が、前記PMOS・FET及
    びNMOS・FETと同様なFETの対が第1の位相進
    み信号またはその反転信号により駆動される以外は、前
    記位相遅れ信号遅延手段と同様な各手段を備えたことを
    特徴とするPLLロックアップタイム短縮回路。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のPLLロックア
    ップタイム短縮回路において、 第2のローパスフイルタ回路の時定数が第1のローパス
    フイルタ回路の時定数より小さいことを特徴とするPL
    Lロックアップタイム短縮回路。
JP11001591A 1999-01-07 1999-01-07 Pllロックアップタイム短縮回路 Pending JP2000201070A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11001591A JP2000201070A (ja) 1999-01-07 1999-01-07 Pllロックアップタイム短縮回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11001591A JP2000201070A (ja) 1999-01-07 1999-01-07 Pllロックアップタイム短縮回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000201070A true JP2000201070A (ja) 2000-07-18

Family

ID=11505764

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11001591A Pending JP2000201070A (ja) 1999-01-07 1999-01-07 Pllロックアップタイム短縮回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000201070A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011205577A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Fujitsu Semiconductor Ltd Pll回路
JP2014030120A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Hiroshima Univ 位相同期ループ回路及びデッドゾーン生成回路

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011205577A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Fujitsu Semiconductor Ltd Pll回路
JP2014030120A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Hiroshima Univ 位相同期ループ回路及びデッドゾーン生成回路

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5783972A (en) Power saving PLL circuit
US6960949B2 (en) Charge pump circuit and PLL circuit using same
JP4204210B2 (ja) Pll回路
US6420914B1 (en) Charge pump circuit having switching circuits for reducing leakage currents
JP2914310B2 (ja) チャージポンプ回路及びそれを用いたpll回路
JPH07202690A (ja) クロック信号発生回路
JPH11127076A (ja) フェイズロックループ回路
JP3331115B2 (ja) 周波数位相同期回路
US6356157B1 (en) Phase locked loop circuit
US6940323B2 (en) Phase locked loop circuit with an unlock detection circuit and a switch
JP2001274682A (ja) フェーズロックドループ回路
JP4343246B2 (ja) 周波数シンセサイザおよびこれに用いるチャージポンプ回路
US20030214330A1 (en) Phase-locked loop circuit
JP2000201070A (ja) Pllロックアップタイム短縮回路
US7579888B2 (en) Frequency synthesizer and charge pump circuit used therein
US20090206893A1 (en) Charge pump circuit and pll circuit
US8373465B1 (en) Electronic device and method for phase locked loop
JPH11355134A (ja) 位相同期回路
JPH10256903A (ja) Pll回路
JPH02113726A (ja) Pll回路
JP2002124874A (ja) 半導体装置
US20020118053A1 (en) PLL device
US20050266816A1 (en) PLL synthesizer
JPH07326969A (ja) Pll回路
JPH1041815A (ja) Pll周波数シンセサイザ