JP2000199964A - 平版印刷版用支持体及びその製造方法、及び平版印刷版 - Google Patents
平版印刷版用支持体及びその製造方法、及び平版印刷版Info
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- JP2000199964A JP2000199964A JP37708698A JP37708698A JP2000199964A JP 2000199964 A JP2000199964 A JP 2000199964A JP 37708698 A JP37708698 A JP 37708698A JP 37708698 A JP37708698 A JP 37708698A JP 2000199964 A JP2000199964 A JP 2000199964A
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Abstract
性能として水量変動時の汚れ適性に優れ、汗等が付着し
ても汚れが発生せず、ブランケット汚れのしにくいよう
にできる印刷版用支持体及びその製造方法、平版印刷版
を提供する。 【解決手段】多孔質無機粒子と、平均粒径100nm
以下でかつ平均粒径の異なる金属酸化物微粒子を2種以
上含有する親水性層はを有する平版印刷版用支持体。
多孔質無機粒子と金属酸化物微粒子を含有した塗布液を
基材上に塗布、乾燥して親水性層を形成する際、多孔質
無機粒子を機械的分散により破砕する工程を含む平版印
刷版用支持体の製造方法。上記の、又はで得られ
た支持体に、インク受容性画像層を設けた平版印刷版。
Description
及びその製造方法、及び平版印刷版に関する。
うな平版印刷版の支持体表面は、保水性・耐刷性を付与
するために粗面加工され、さらに親水性・耐摩耗性を付
与するために陽極酸化による酸化物皮膜層形成処理が行
われてきた。粗面加工の方法としては、一般的には化学
的(アルカリ・酸溶解等)、機械的(研摩剤を用いたブ
ラシ研磨、サンドブラスト、液体ホーニング、粗さ転写
ロールでの圧延等)、電気化学的(酸性溶液中での交流
または直流の電解処理)な粗面化が知られており、支持
体表面の加工にはこれらの方法のいくつかを適宜組み合
わせて行われている。特に保水性を良好にする0.1〜
数μm径のピットを形成するには電気化学的粗面化が必
須であるが、均一な粗面を安定して形成するためには電
解液の酸の濃度、電解液中に溶け込むアルミニウムの濃
度、前処理の影響で混入する不純物濃度、電解液温度等
を厳密にコントロールする必要があり、また、使用可能
なあアルミニウム原反の組成範囲も狭く、組織の均一性
も良好であることを必要とする等、制限が多い。また、
陽極酸化処理には、一般に20〜40%の高濃度の硫酸
水溶液が使用され、安全性の問題や、廃液処理等の環境
面の問題も有している。
を必ずしも必要としない印刷版用支持体の表面加工方法
として、特表平9−504241号(WO95/180
19)記載のような、機械的粗面化で基材のRaを0.
3〜1.5μmに加工した後、酸化物粒子を熱噴霧(プ
ラズマ溶射)処理で表面に親水性層として形成される印
刷版の製造方法や、WO96/06200号記載のよう
な、特定の物質をプラズマ法により1.9984×10
4Pa(150torr)以下の低圧下で支持体表面に
層として形成することを特徴とする印刷版用支持体の製
造方法が提案されている。しかし、このようなプラズマ
溶射法による粗面化では保水性を良好にする0.1〜数
μm径のピットを形成することができず、印刷性能が不
充分であり、かつ、連続処理時の幅方向及び長手方向の
処理安定性に欠け、コスト的にも満足のいくものではな
い。
に無機粒子を分散されたシリケート水溶液を塗布して親
水性層を形成することを特徴とする印刷版用支持体の製
造方法が提案されているが、この方法ではコスト低減を
達成することは可能であるが、表面に多重的な粗さ構造
を付与することができず、保水性が不十分であり、印刷
時の水量変動により画質が低下したり、汚れが発生した
りする問題がある。また、結合剤は単なる水ガラスであ
るため柔軟性に欠け、クラック(ひび割れ)が入りやす
く剥離しやすい欠点があり、印刷中に脱落し耐刷性も満
足のいくものではない。
体上に設けられた画像受容層が空隙率30〜80%を有
する三次元網目構造を有し、該層の構造が平均1次粒子
径が100nm以下の無機微粒子と水溶性樹脂から形成
されていることを特徴とするオフセット印刷版用基板が
提案されているが、印刷版を触った時に汗(皮脂)が付
着すると汚れが発生したり、ブランケット汚れ、長時間
放置による汚れ性がPS版に比較すると未だ十分な性能
が得られていない。
目的は、印刷版用支持体の親水性表面加工を安価な塗布
により行うことができ、クラック(ひび割れ)の発生を
抑制し、かつ印刷時に脱落することがなく、印刷版とし
ての性能として特に、水量変動時の汚れ適性に優れ、印
刷版を触った時に汗(皮脂)が付着しても汚れが発生せ
ず、ブランケット汚れのしにくさがアルミニウム砂目同
等以上を有する印刷版用支持体及び該支持体の製造方
法、及び平版印刷版を提供することにある。
述の請求項1ないし7に記した各発明によって、達成さ
れた。
達成された。 (1)少なくとも1層の親水性層を有し、該親水性層は
多孔質無機粒子と、平均粒径100nm以下で、かつ平
均粒径の異なる金属酸化物微粒子を2種以上、含有する
ことを特徴とする平版印刷版用支持体。 (2)該金属酸化粒子が、(a)平均粒径が1〜12n
mのものと、(b)平均粒径が40〜100nmである
ものの少なくとも2種を含有することを特徴とする請求
項1に記載の平版印刷版用支持体。 (3)該金属酸化微粒子の上記(a)と(b)の固形分
重量比が、(a):(b)=1:99〜20:80であ
ることを特徴とする(2)に記載の平版印刷版用支持
体。 (4)少なくとも1層の親水性層を有し、該親水性層は
多孔質無機粒子と、平均粒径100nm以下でかつ平均
粒径の異なる金属酸化物微粒子を2〜4種含有する印刷
版用支持体であって、各金属酸化微粒子の平均粒径を大
きいものから順にA1 〜An(nは2以上、4以下の整
数)とした場合、下記式で算出される平均粒径であるこ
とを特徴とする平版印刷版用支持体。
ルシリカであることを特徴とす(1)〜(4)のいずれ
かに記載の平版印刷版用支持体。 (6)多孔質無機粒子と金属酸化物微粒子を含有した塗
布液を調整し、基材上に塗布、乾燥して親水性層を形成
する印刷版用支持体の製造方法において、該多孔質無機
粒子を機械的分散により破砕する工程を含むことを特徴
とする平版印刷版用支持体の製造方法。 (7)(1)〜(5)のいずれかに記載の印刷版用支持
体上に、インク受容性画像層を設けたことを特徴とする
平版印刷版。 (8)(6)に記載の製造方法により製造された印刷版
用支持体上に、インク受容性画像層を設けたことを特徴
とする平版印刷版。 以下、本発明についてさらに詳述する。
に少なくとも1層の親水性層を有してなる。親水性層の
少なくともいずれか1層は、多孔質無機粒子と、平均粒
径100nm以下で、かつ平均粒径の異なる金属酸化物
微粒子を2種以上、含有する。
る性能を高次で両立させることが要求される。支持体と
しては、従来の公知の支持体を特に制限なく使用するこ
とができ、使用目的等に応じて、材質、層構成及びサイ
ズ等を適に選定して使用する。支持体としては、たとえ
ば、紙、コート紙、合成紙(ポリプロピレン、ポリスチ
レン、もしくは、それらを紙とはり合わせた複合材料)
等の各種紙類、塩化ビニル系樹脂シート、ABS樹脂シ
ート、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチ
レンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレー
トフィルム、ポリアリレートフィルム、ポリカーボネー
トフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリサルホ
ンフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリエー
テルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエチレ
ンフィルム、ポリプロピレンフィルム等の単層あるいは
それらを2層以上積層した各種プラスチックフィルムな
いしシート、各種の金属で形成されたフィルムないしシ
ート、各種のセラミック類で形成されたフィルムないし
シート、更には、アルミニウム、ステンレス、クロム、
ニッケル等の金属板、樹脂コーティングした紙に金属の
薄膜をラミネートまたは蒸着したものが挙げられる。
多孔質シリカまたは多孔質アルミノシリケート粒子また
は、ゼオライト粒子が好ましい。また、多孔質粒子は塗
布層全体の30〜95wt%であることが好ましく、5
0〜90wt%であることがより好ましい。
式法により製造される。湿式法ではケイ酸塩水溶液を中
和して得られるゲルを乾燥、粉砕するか、中和して析出
した沈降物を粉砕することで得ることができる。乾式法
では四塩化珪素を水素と酸素とともに燃焼し、シリカを
析出することで得られる。これらの粒子は製造条件の調
整により多孔性や粒径を制御することが可能である。
から得られるものが特に好ましい。
特開平10−71764号に記載されている方法により
製造される。すなわち、アルミニウムアルコキシドと珪
素アルコキシドを主成分として加水分解法により合成さ
れた非晶質な複合体粒子である。粒子中のアルミナとシ
リカの比率は1:4〜4:1の範囲で合成することが可
能である。また、製造時にその他の金属のアルコキシド
を添加して3成分以上の複合体粒子として製造したもの
も本発明に使用できる。これらの複合体粒子も製造条件
の調整により多孔性や粒径を制御することが可能であ
る。
細孔容積で1.0cc/g以上であることが好ましく、
1.2cc/g以上であることがより好ましく、1.8
cc/g以上2.5cc/g以下であることがさらに好
ましい。
おり、細孔容積が大きいほど保水性が良好となって印刷
時に汚れにくく、水量ラチチュードも広くなるが、2.
5cc/gよりも大きくなると粒子自体が非常に脆くな
るため塗膜の耐久性が低下する。
は、印刷時の汚れにくさ、水量ラチチュードの広さが不
充分となる。
状態で(分散破砕工程を経た場合も含めて)、実質的に
1μm以下であることが好ましく、0.5μm以下であ
ることがさらに好ましい。
孔質で急峻な突起が形成され、突起周囲にインクが残り
やすくなって非画線部汚れが劣化する。
ることができるゼオライト粒子について説明する。
あり、細孔径が0.3〜1nmの規則正しい三次元網目
構造の空隙を有する多孔質体である。天然及び合成ゼオ
ライトを合わせた一般式は、次のように表される。
n O2(m+n))・xH2 O
あって、MI はLi+ ,Na+ ,K+ ,Ti+ ,Me4
N+ (TMA),Et4 N+ (TEA),Pr4 N
+ (TPA),C7 H15N2+,C8 H16N+ 等であり、
MIIはCa2+,Mg2+,Ba2+,Sr2+,C8 H18N
22+ 等である。
l/Si比率は1以下となる。Al/Si比率が高いほ
ど交換性カチオンの量が多く含まれるため極性が高く、
したがって親水性も高い。好ましいAl/Si比率は
0.4〜1.0であり、さらに好ましくは0.6〜1.
0である。
は、Al/Si比率が安定しており、また粒径分布も比
較的シャープである合成ゼオライトが好ましく、たとえ
ば、ゼオライトA:Na12(Al12Si12O48)・27
H2 O;Al/Si比率1.0、ゼオライトX:Na86
(Al86Si106 O384 )・264H2 O;Al/Si
比率0.811、ゼオライトY:Na56(Al56Si
136 O384 )・250H2O;Al/Si比率0.41
2等が挙げられる。
水性の高い多孔質粒子を含有することで親水性層自体の
親水性も大きく向上し、印刷時に汚れにくく、水量ラチ
チュードも広くなる。また、指紋跡の汚れも大きく改善
される。
不充分であり、上記性能の改善効果が小さくなる傾向が
みられる。
状態で(分散破砕工程を経た場合も含めて)、実質的に
1μm以下であることが好ましく、0.5μm以下であ
ることがさらに好ましい。
孔質で急峻な突起が形成され、突起周囲にインクが残り
やすくなって非画線部汚れが劣化する。
金属酸化物微粒子について、以下説明する。
子としては、コロイダルシリカ、アルミナゾル、チタニ
アゾル、その他の金属酸化物のゾルが挙げられる。金属
酸化物微粒子の形態としては、球状、針状、羽毛状、そ
の他のいずれの形態でも良い。
ことが好ましく、平均粒径が異なる数種の金属酸化物微
粒子を併用することもできる。また、粒子表面に表面処
理がなされていても良い。金属酸化物微粒子はその造膜
性を利用して、結合剤としての使用が可能である。有機
の結合剤を用いるよりも親水性の低下が少なく、親水性
層への使用に適している。
較的低温の乾燥条件であっても造膜性が高く好ましい。
コロイダルシリカの場合、粒子径は小さいほど結合力が
強くなる。粒子径が100nmよりも大きくなると結合
力は大きく低下し、結合剤として使用した場合には強度
が不足する。これらの金属酸化物微粒子を多孔質シリカ
粒子とともに使用する場合は、微粒子自体が陽電荷を帯
びている状態で使用することが好ましく、たとえば、ア
ルミナゾルや酸性コロイダルシリカを使用することが好
ましい。また、これらの金属酸化物微粒子を多孔質アル
ミノシリケート粒子およびまたはゼオライト粒子ととも
に使用する場合は、微粒子自体が陰電荷をおびている状
態で使用することが好ましく、たとえば、アルカリコロ
イダルシリカを使用することが好ましい。多孔質シリカ
微粒子と多孔質アルミノシリケートおよびまたはゼオラ
イト粒子とともに使用する場合は、たとえば、表面をA
lで処理して広いpH範囲での安定性を付与したコロイ
ダルシリカを使用することが好ましい。
べる。
分けることができる。乾式の分散破砕では乾燥工程が不
要であるため工程は比較的シンプルとなるが、サブミク
ロンオーダーまでの分散破砕には通常湿式の方が有利で
ある。
撃剪断式ミル(たとえばアニュラータイプのイノマイ
ザ)、電流式粉砕機(ジェットミル)、ロール式ミル、
乾式の媒体撹拌ミル(たとえばボールミル)、圧縮剪断
型粉砕機(たとえばオングミル)などが使用できる。
撹拌ミル(たとえばボールミル、アクアマイザ)、高速
回転式剪断摩擦式ミル(たとえばコロイドミル)などが
使用できる。
1μm以下であることが好ましく、0.5μm以下であ
ることがさらに好ましい。また、粗大粒子が残存した場
合には分級もしくは濾過により除去しても良い。
を乾燥させることなく塗布液を調整することが好まし
い。分散破砕または分散剥離を行った粒子を乾燥させる
と再凝集を生じる場合があるためである。塗布液の固形
分濃度を調整するために濃縮または希釈することは行っ
ても良い。
剤を添加することで粒子に表面処理を行うこともでき
る。また、上記分散破砕において、塗布液に添加する他
の成分を添加して同時に分散しても良く、あるいは上記
分散破砕の後で、塗布液に添加する他の成分を添加して
再度分散を行っても良い。分散破砕においては、メカノ
ケミカルな反応が同時に起こっていると考えられ、塗布
液に添加する他の成分と同時に分散した場合、塗膜とな
った際の強度向上効果が得られる場合がある。
とえば以下のとおりである。以下のような公知の方法に
より画像を形成することができるが、これに限るもので
はない。
ンキ受容素材を付着させて画像層を形成する方法を採用
できる。インキ受容素材は耐水性を有する。ホットメル
トや画像形成後に熱または光で硬化する熱硬化性物質ま
たは光硬化性物質でも良い(熱硬化性物質、光硬化性物
質については特開平9−99662号参照)。
熱転写層を有したシートの感熱転写層を親水性層表面に
密着させ、シート側からサーマルヘッドもしくはレーザ
ー光によって画像様に加熱して、加熱部分の感熱転写層
をシートから親水性層表面に転写した後、シートを取り
去ることで画像層を形成する方法を採用できる。
親水性層上に塗設し、露光後、可溶部分を現像により除
去して画像層を形成する方法を採用できる。
線)可溶性の感光層を親水性層上に塗設し、レーザー露
光後、可溶部分を現像により除去して画像層を形成する
方法を採用できる。この場合、感光層としては、特願平
9−332970号明細書に記載されているものをすべ
て使用可能である。
併用してもかまわない。
化物粒子(シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、
酸化鉄、酸化クロム等)や金属炭化物粒子(炭化珪素
等)、窒化ホウ素粒子、ダイアモンド粒子等が挙げられ
る。粒子は鋭角な角を有していない方が好ましく、たと
えば溶融シリカ粒子、シラスバルーン粒子等球形に近い
粒子が好ましい。
積がBET値で50m2 /g以下であることが好まし
く、10m2 /g以下であることがさらに好ましい。
倍であることが好ましく、1.1〜1.5倍であること
がさらに好ましい。また粒度分布がシャープであること
が好ましく、平均粒径の0.8〜1.2倍の範囲に全体
の60%以上が含まれることが好ましく、さらに、平均
粒径の2倍以上の粒子が5%以下であることが好まし
い。
が好ましく、0.5〜5μmがさらに好ましい。したが
って平均粒径は0.2〜20μmであることが好まし
く、0.5〜10μmであることがさらに好ましい。
剤または添加剤を含有させることができる。有機の結合
剤としては親水性を有するものが好ましい。
タンパク等のタンパク質類、キチン類、澱粉類、ゼラチ
ン類、ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビニルア
ルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、メチル
セルロース、カルボキシメチルセルロースやヒドロキシ
エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレン
オキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリエチレン
グリコール、ポリビニルエーテル、スチレン−ブタジエ
ン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合
体の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体
ラテックス、ビニル系重合体ラテックス、ポリアクリル
アミド、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
有しても良い。カチオン性樹脂としては、ポリエチレン
アミン、ポリプロピレンポリアミン等のようなポリアル
キレンポリアミン類またはその誘導体、第3級アミノ基
や第4級アンモニウム基を有するアクリル樹脂、ジアク
リルアミン等が挙げられる。
ても良い。これは、たとえば特開平6−161101号
に記載のカチオン性マイクロゲルが挙げられる。
も良い。架橋剤としては、たとえば、メラミン樹脂、イ
ソシアネート化合物、イソオキサゾール類、アルデヒド
類、N−メチロール化合物、ジオキサン誘導体、活性ビ
ニル化合物、活性ハロゲン化合物等を挙げることができ
る。
酸塩水溶液も使用することができる。ケイ酸ナトリウ
ム、ケイ酸カリウム、ケイ酸リチウムといったアルカリ
金属ケイ酸塩が好ましく、そのSiO2 /M2 O比率
は、ケイ酸塩を添加した際の塗布液全体のpHが13を
超えない範囲となるように選択することが好ましい。無
機粒子の溶解を防止するためである。
ゆるゾル−ゲル法による無機ポリマーもしくは有機−無
機ハイブリッドポリマーを使用することができる。ゾル
−ゲル法による無機ポリマーもしくは有機−無機ハイブ
リッドポリマーの形成については、たとえば「ゾル−ゲ
ル法の応用」(作花済夫著/アグネ承風社発行)に記載
されているか、または本書に引用されている文献に記載
されている公知の方法を使用することができる。
分は、たとえ親水性の樹脂であっても耐久性、耐水性等
を向上させるために架橋させた場合は親水性が大きく低
下し、印刷時の汚れ原因となることがある。また、有機
成分は多孔質粒子の開口部を塞いだり、孔中に浸透する
ことで親水性層の多孔性を損なって保水性を低下させる
可能性もある。以上の理由から有機成分の添加量は少な
い方が好ましい。具体的には、好ましくは、親水性層全
体に対する有機成分の量が重量比で0〜30%であり、
より好ましくは0〜10%であり、さらに好ましくは0
〜5%である。
る。但し当然のことであるが、本発明は以下の実施例に
より限定を受けるものではない。
レフタレート(PET)フィルムの塗布面積を15W/
(m2・min)のエネルギーでコロナ放電処理し支持
体を作成した。次いで下記塗布液1を、高速ホモジナイ
ザーで分散した乾燥膜厚が2.0μmになるよう塗布
し、90℃で10分乾燥し、平版印刷版用支持体1を作
成した。
るように蒸留水で調整した。
版用支持体1と同様に表1,表2の塗布液2〜10を高
速ホモジナイザーで分散し乾燥膜厚が2.0μmになる
よう塗布し、90℃で10分乾燥し、平版印刷版用支持
体2〜10を作成した。
表2の塗布液1〜10を、サンドグラインダーを使用
し、媒体として硬質ガラスビーズ:ハイビ−20を用い
て、1000rpmで1時間分散を行い乾燥膜厚が2.
0μmになるよう塗布し、90℃で10分乾燥し、平版
印刷版用支持体11〜20を作成した。
SEM観察を行ったところ、多孔質シリカ及びゼオライ
ト粒子は粉砕されて実質的に粒径が1μm以下になって
いた。
上記で作製した平版印刷版用支持体1〜20について、
SEM観察によりその塗膜クラックの程度を評価した。 ○:クラックが見られない △:わずかにクラックが見られる ×:全面にクラックが見られる
支持体の比較として、アルミニウムPS版用支持体(砂
目)を以下の方法で作製した。
ム基材を、2wt%水酸化ナトリウム水溶液を用い、5
0℃で30秒間浸漬して脱脂した。十分に水洗した後、
2wt%3号ケイ酸ナトリウム水溶液に70℃で30秒
間浸漬処理し、水洗した後、十分に乾燥した。次いで、
2.0wt%硝酸水溶液に10秒間浸漬・中和し、30
℃、2.0wt%硝酸水溶液を用いて、ピークの電流密
度が60A/dm2 の正弦波で正の電気量が500C/
dm2 となるように電解粗面化処理を行った。次いで、
1wt%水酸化ナトリウム水溶液を用い、30℃で20
秒間浸漬し、水洗した後、Al基材2と同様にして陽極
酸化処理とケイ酸ナトリウム処理を行い平版印刷版用支
持体21を作製した。
−ヒドロキシエチルメタアクリルアミド35部、メタア
クリル酸3部、メタアクリル酸メチル30部、アクリロ
ニトリル25部、メタアクリル酸エチル2部、ラウリル
アクリレート5部にエタノール500部、α,α′−ア
ゾビスイソブチロニトリル3部を入れ窒素気流中80℃
のオイルバスで6時間反応させた。その後、反応停止剤
としてハイドロキノンを10部添加し反応を終了させ
た。
中で結析させこれを濾過・乾燥することで目的の化合物
を得た。
によるプルラン標準、N,N−ジメチルホルムアミド溶
媒で測定したところ13万であった。
00μmPET上に下記転写型組成物Aを乾燥膜厚2.
0μmとなるように塗布し、80℃で3分間乾燥した。
=1/1で固形分8%になるように調液した。
実施例の平版印刷版支持体1〜21と対面しレーザー露
光することにより画像を形成し平版印刷版を作成した。
更に画像作成後、150℃で1分間熱処理を行い平版印
刷版を作成した。下記評価を行い、その結果を表3,表
4に示した。
い、コート紙、湿し水(東京インキ(株)製H液SG−
51 濃度1.5%)、インキ(東洋インキ製造(株)
製ハイプラスM紅)を使用して、毎時8000枚のスピ
ードで印刷を行った。
面に、指を20秒間接触させた後に、印刷をスタートさ
せ、40枚印刷後の印刷物を評価した。 ○:指紋状の汚れがない △:微かに、指紋状の汚れが発生している ×:指紋状に汚れが発生している
を下げていった際の非画像部に汚れ発生するまでの枚数
を評価
時点で、ブランケット上に堆積した汚れを粘着テープで
はがし取り、そのテープを白紙上に貼って、汚れの程度
をマクベス濃度計で測定した。
4℃、湿度50〜60%で、24時間放置したのち、印
刷をスタートさせ、正常な印刷物が得られるまでの枚数
を評価した。
印刷版用支持体をSEM観察し、塗膜のはがれの有無を
SEM観察で評価した。 ◎:はがれが見られない ○:わずかにはがれが見られるがPET面はほとんど露
出していない △:面積率で5%以上はがれてPET面が露出している ×:面積率で10%以上はがれてPET面が露出してい
る
効果が得られることがわかる。
れ)、支持体と接着性に優れた、塗布型平版印刷版用支
持体を得ることができ、また、汗(皮脂)付着による汚
れ、水量変動時の汚れ性、ブランケットの汚れ、長時間
放置後の汚れの優れた平版印刷版用の支持体を得ること
ができ、これらの改良された平版印刷版用支持体及びそ
の製造方法、及び平版印刷版を提供することができる。
Claims (8)
- 【請求項1】 少なくとも1層の親水性層を有し、該親
水性層は多孔質無機粒子と、平均粒径100nm以下
で、かつ平均粒径の異なる金属酸化物微粒子を2種以
上、含有することを特徴とする平版印刷版用支持体。 - 【請求項2】 該金属酸化粒子が、(a)平均粒径が1
〜12nmのものと、(b)平均粒径が40〜100n
mであるものの少なくとも2種を含有することを特徴と
する請求項1に記載の平版印刷版用支持体。 - 【請求項3】 該金属酸化微粒子の上記(a)と(b)
の固形分重量比が、(a):(b)=1:99〜20:
80であることを特徴とする請求項2に記載の平版印刷
版用支持体。 - 【請求項4】 少なくとも1層の親水性層を有し、該親
水性層は多孔質無機粒子と、平均粒径100nm以下で
かつ平均粒径の異なる金属酸化物微粒子を2〜4種含有
する印刷版用支持体であって、各金属酸化微粒子の平均
粒径を大きいものから順にA1 〜An(nは2以上、4
以下の整数)とした場合、下記式で算出される平均粒径
であることを特徴とする平版印刷版用支持体。 【数1】An≧6×A(n-1) /√3 〔式1〕 - 【請求項5】 該金属酸化物粒子の少なくとも1種が、
コロイダルシリカであることを特徴とする請求項1ない
し4のいずれかに記載の平版印刷版用支持体。 - 【請求項6】 多孔質無機粒子と金属酸化物微粒子を含
有した塗布液を調整し、基材上に塗布、乾燥して親水性
層を形成する印刷版用支持体の製造方法において、該多
孔質無機粒子を機械的分散により破砕する工程を含むこ
とを特徴とする平版印刷版用支持体の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1ないし5のいずれかに記載の印
刷版用支持体上に、インク受容性画像層を設けたことを
特徴とする平版印刷版。 - 【請求項8】 請求項6に記載の製造方法により製造さ
れた印刷版用支持体上に、インク受容性画像層を設けた
ことを特徴とする平版印刷版。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37708698A JP3804319B2 (ja) | 1998-12-29 | 1998-12-29 | 平版印刷版用支持体及びその製造方法、及び平版印刷版 |
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JP37708698A JP3804319B2 (ja) | 1998-12-29 | 1998-12-29 | 平版印刷版用支持体及びその製造方法、及び平版印刷版 |
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JP2000199964A true JP2000199964A (ja) | 2000-07-18 |
JP3804319B2 JP3804319B2 (ja) | 2006-08-02 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109375483A (zh) * | 2018-09-11 | 2019-02-22 | 乐凯胶片股份有限公司 | 激光印刷介质及其使用方法 |
-
1998
- 1998-12-29 JP JP37708698A patent/JP3804319B2/ja not_active Expired - Fee Related
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