JP2000199932A - ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法 - Google Patents
ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法Info
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- JP2000199932A JP2000199932A JP195199A JP195199A JP2000199932A JP 2000199932 A JP2000199932 A JP 2000199932A JP 195199 A JP195199 A JP 195199A JP 195199 A JP195199 A JP 195199A JP 2000199932 A JP2000199932 A JP 2000199932A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 粒径分布が狭く、粗大粒子数が低減された微
粒子ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法を提供すること。 【解決手段】 球換算直径0.04μm以下のハロゲン
化銀写真乳剤の製造方法において、核生成および/また
は結晶成長を30℃以下の水性媒体中で行い、その間の
銀イオン濃度pAg(23℃)値の極小値または最小値
を7.5以上8.9以下の範囲になるように制御するこ
とを特徴とするハロゲン化銀写真乳剤の製造方法。
粒子ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法を提供すること。 【解決手段】 球換算直径0.04μm以下のハロゲン
化銀写真乳剤の製造方法において、核生成および/また
は結晶成長を30℃以下の水性媒体中で行い、その間の
銀イオン濃度pAg(23℃)値の極小値または最小値
を7.5以上8.9以下の範囲になるように制御するこ
とを特徴とするハロゲン化銀写真乳剤の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀に関
し、粒径分布が狭く、粗大粒子数が低減された微粒子ハ
ロゲン化銀写真乳剤の製造方法に関するものである。
し、粒径分布が狭く、粗大粒子数が低減された微粒子ハ
ロゲン化銀写真乳剤の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、写真用ハロゲン化銀乳剤に対する
要請は、益々激しく高感度、高画質に加えて、作業の迅
速化、効率化などの目的から、現像処理の迅速化、安定
化に対して、ますます高水準の性能が求められている。
要請は、益々激しく高感度、高画質に加えて、作業の迅
速化、効率化などの目的から、現像処理の迅速化、安定
化に対して、ますます高水準の性能が求められている。
【0003】ハロゲン化銀カラー写真感光材料(以下、
カラー感光材料ともいう)、特に多層からなるカラー感
光材料において非感光性の微粒子ハロゲン化銀を種々の
目的で含有させる事は知られている。
カラー感光材料ともいう)、特に多層からなるカラー感
光材料において非感光性の微粒子ハロゲン化銀を種々の
目的で含有させる事は知られている。
【0004】例えば、現像処理液の組成の変動による写
真性能の変動を抑えるために、保護層に微粒子ハロゲン
化銀を含有させることが当業界では知られている。現像
処理液は管理方法などにより、現像処理液の組成が現像
時間、あるいは日間によって変動する。カラー感光材料
は、現像処理の組成変動を受けて写真性能が変動する。
これらの変動を抑えるために、微粒子ハロゲン化銀を保
護層に含有させている。しかし、このような微粒子ハロ
ゲン化銀は、作製ロットでの性能の変動が大きいという
問題があり、その原因は粒径分布ならびに粗大粒子の発
生頻度に起因している。
真性能の変動を抑えるために、保護層に微粒子ハロゲン
化銀を含有させることが当業界では知られている。現像
処理液は管理方法などにより、現像処理液の組成が現像
時間、あるいは日間によって変動する。カラー感光材料
は、現像処理の組成変動を受けて写真性能が変動する。
これらの変動を抑えるために、微粒子ハロゲン化銀を保
護層に含有させている。しかし、このような微粒子ハロ
ゲン化銀は、作製ロットでの性能の変動が大きいという
問題があり、その原因は粒径分布ならびに粗大粒子の発
生頻度に起因している。
【0005】ハロゲン化銀微粒子の粒径および写真性能
は、核形成/結晶成長ならびに水洗条件に大きく起因す
る。ハロゲン化銀微粒子核形成に関しては、既に特開平
1−158426号、同2−44335号、同2−16
4720号、同2−172817号および特願平9−2
81957号等に記載されている。
は、核形成/結晶成長ならびに水洗条件に大きく起因す
る。ハロゲン化銀微粒子核形成に関しては、既に特開平
1−158426号、同2−44335号、同2−16
4720号、同2−172817号および特願平9−2
81957号等に記載されている。
【0006】しかしながら、該特許記載の微粒子核製造
技術で作製した微粒子乳剤を、実際にカラー感光材料に
適用するに際していくつかの問題があった。まず、核生
成/結晶成長中のpAgが不安定であり、結晶成長中の
極小pAgが作製ロット違いで大きくばらつく。そのた
め、微粒子の粒径分布が広がる場合があり、脱塩の際
に、オストワルド熟成が起こって粒径変動の原因とな
り、さらには微粒子中に、0.1μm以上の粗大粒子が
出現する事が度々あった。この粗大粒子の出現により微
粒子乳剤の全表面積が変動し、写真性能もまた変動す
る。また、仕上がり乳剤のpAgが不安定となり、現像
時の活性度に影響を与え、写真性能の変動がおこる。さ
らには、限外濾過法で濃縮/脱塩した場合、その際の条
件が仕上がり乳剤の性能ならびに経時安定性に影響を与
える。たとえば濃縮/脱塩にかかる時間が長過ぎると、
その間にオストワルド熟成が起こって粒径分布が変化
し、ひいては粗大粒子が発生する。このような粒子技術
では十分なものとはいえない。
技術で作製した微粒子乳剤を、実際にカラー感光材料に
適用するに際していくつかの問題があった。まず、核生
成/結晶成長中のpAgが不安定であり、結晶成長中の
極小pAgが作製ロット違いで大きくばらつく。そのた
め、微粒子の粒径分布が広がる場合があり、脱塩の際
に、オストワルド熟成が起こって粒径変動の原因とな
り、さらには微粒子中に、0.1μm以上の粗大粒子が
出現する事が度々あった。この粗大粒子の出現により微
粒子乳剤の全表面積が変動し、写真性能もまた変動す
る。また、仕上がり乳剤のpAgが不安定となり、現像
時の活性度に影響を与え、写真性能の変動がおこる。さ
らには、限外濾過法で濃縮/脱塩した場合、その際の条
件が仕上がり乳剤の性能ならびに経時安定性に影響を与
える。たとえば濃縮/脱塩にかかる時間が長過ぎると、
その間にオストワルド熟成が起こって粒径分布が変化
し、ひいては粗大粒子が発生する。このような粒子技術
では十分なものとはいえない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は粒径分布が狭く、粗大粒子数が低減された微粒子ハロ
ゲン化銀写真乳剤の製造方法を提供することである。
は粒径分布が狭く、粗大粒子数が低減された微粒子ハロ
ゲン化銀写真乳剤の製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、本発明の目的は次の技術によって達成されるこ
とを見いだした。
の結果、本発明の目的は次の技術によって達成されるこ
とを見いだした。
【0009】1)球換算直径0.04μm以下のハロゲ
ン化銀写真乳剤の製造方法において、核生成および/ま
たは結晶成長を30℃以下の水性媒体中で行い、その間
の銀イオン濃度pAg(23℃)の極小値または最小値
が7.5以上8.9以下の範囲になるように制御するこ
とを特徴とするハロゲン化銀写真乳剤の製造方法。
ン化銀写真乳剤の製造方法において、核生成および/ま
たは結晶成長を30℃以下の水性媒体中で行い、その間
の銀イオン濃度pAg(23℃)の極小値または最小値
が7.5以上8.9以下の範囲になるように制御するこ
とを特徴とするハロゲン化銀写真乳剤の製造方法。
【0010】2)結晶成長終了後、水洗工程前のpAg
(23℃)を8.6以上9.3以下の範囲になるように
制御するすることを特徴とする前記1)に記載のハロゲ
ン化銀写真乳剤の製造方法。
(23℃)を8.6以上9.3以下の範囲になるように
制御するすることを特徴とする前記1)に記載のハロゲ
ン化銀写真乳剤の製造方法。
【0011】3)結晶成長終了後、限外濾過法により濃
縮および/または水洗する工程において、限外濾過にお
ける濾過液の排液速度が、ハロゲン化銀1molに対し
て、毎分15cc以上であることを特徴とする前記1)
または2)に記載のハロゲン化銀写真乳剤の製造方法。
縮および/または水洗する工程において、限外濾過にお
ける濾過液の排液速度が、ハロゲン化銀1molに対し
て、毎分15cc以上であることを特徴とする前記1)
または2)に記載のハロゲン化銀写真乳剤の製造方法。
【0012】以下、本出願の各発明について、詳細に説
明する。
明する。
【0013】本発明の乳剤に含有する微粒子ハロゲン化
銀の直球換算径は、0.035μm以下が好ましい。ま
た、0.1μm以上の粗大粒子比率は個数にして5%以
下が好ましく、より好ましくは1%以下、さらに好まし
くは0.1%以下である。
銀の直球換算径は、0.035μm以下が好ましい。ま
た、0.1μm以上の粗大粒子比率は個数にして5%以
下が好ましく、より好ましくは1%以下、さらに好まし
くは0.1%以下である。
【0014】ここで言うところの直球換算径とは、J.
F.Hamilton、Photo.Sci.En
g.、11(1967)、57やT.Shiozaw
a、J.Sci.Phot.Sci.Japan、35
(1972)、213に記載の方法、即ち低温での透過
型電子顕微鏡を用いて観察、撮影を行い、米国特許第
4,434,226号に記載の方法で粒子の投影像を、
同面積の円像に換算したときの直径を測定し、全測定粒
子についての平均値をとったものである。
F.Hamilton、Photo.Sci.En
g.、11(1967)、57やT.Shiozaw
a、J.Sci.Phot.Sci.Japan、35
(1972)、213に記載の方法、即ち低温での透過
型電子顕微鏡を用いて観察、撮影を行い、米国特許第
4,434,226号に記載の方法で粒子の投影像を、
同面積の円像に換算したときの直径を測定し、全測定粒
子についての平均値をとったものである。
【0015】本発明の微粒子ハロゲン化銀のサイズ分布
は、球換算直径の変動係数(直径の標準偏差を平均直径
で割ったもの)が30%以下であることが好ましく、よ
り好ましくは20%以下、更に好ましくは15%以下で
ある。
は、球換算直径の変動係数(直径の標準偏差を平均直径
で割ったもの)が30%以下であることが好ましく、よ
り好ましくは20%以下、更に好ましくは15%以下で
ある。
【0016】微粒子ハロゲン化銀のハロゲン組成として
は、沃臭化銀または塩沃臭化銀であることが好ましく、
沃化銀含有率は10モル%以下である事が好ましく、
1.5モル%以上5モル%以下であることがより好まし
い。粒子内のハロゲン組成は、X線回折法、EPMAに
よる組成分析法等により調べることができる。
は、沃臭化銀または塩沃臭化銀であることが好ましく、
沃化銀含有率は10モル%以下である事が好ましく、
1.5モル%以上5モル%以下であることがより好まし
い。粒子内のハロゲン組成は、X線回折法、EPMAに
よる組成分析法等により調べることができる。
【0017】また、本発明の乳剤の製造方法では、核生
成及び/または結晶成長終了後の限外濾過において、ま
ず乳剤を濃縮し、その後水洗水を添加し、水洗終了後に
さらに目的の容量になるまで乳剤を濃縮し、その後平均
分子量8万以上のゼラチンを添加して、乳剤をセットさ
せる事が好ましい。
成及び/または結晶成長終了後の限外濾過において、ま
ず乳剤を濃縮し、その後水洗水を添加し、水洗終了後に
さらに目的の容量になるまで乳剤を濃縮し、その後平均
分子量8万以上のゼラチンを添加して、乳剤をセットさ
せる事が好ましい。
【0018】ゼラチンの分子量分布および平均分子量は
一般的な方法、例えばゲル濾過クロマトグラフィー等に
よって測定する事が出来る。
一般的な方法、例えばゲル濾過クロマトグラフィー等に
よって測定する事が出来る。
【0019】ゼラチン分子量のコントロールは、酸、ア
ルカリによる加水分解、酵素分解、コアセルベーション
法、超音波照射による架橋の切断など一般に知られてい
る方法で行うことができる。酵素分解は、ゼラチン分子
鎖の特定結合位置を切断するため、比較的分子量分布の
狭い低分子量ゼラチンを得ることができ、また酵素分解
時間で平均分子量を調整できる(時間を長くすれば,低
分子量化する)ため好ましい。酵素分解については、
R.J.Cox;Photographic Gela
tin II、Academic Press、Lond
on、1976年、233〜251頁、335〜346
頁を、コアセルベーション法については、Pourad
ir;J.Chem.Phys.47巻、391頁、4
9巻、85頁などに記載されている方法を参考にでき
る。
ルカリによる加水分解、酵素分解、コアセルベーション
法、超音波照射による架橋の切断など一般に知られてい
る方法で行うことができる。酵素分解は、ゼラチン分子
鎖の特定結合位置を切断するため、比較的分子量分布の
狭い低分子量ゼラチンを得ることができ、また酵素分解
時間で平均分子量を調整できる(時間を長くすれば,低
分子量化する)ため好ましい。酵素分解については、
R.J.Cox;Photographic Gela
tin II、Academic Press、Lond
on、1976年、233〜251頁、335〜346
頁を、コアセルベーション法については、Pourad
ir;J.Chem.Phys.47巻、391頁、4
9巻、85頁などに記載されている方法を参考にでき
る。
【0020】その他写真用ゼラチンの一般的な製法は、
例えば日本写真学会編『写真工学の基礎・銀塩写真編』
(コロナ社)122〜124頁、アーサー・グアイス
著、ザ・マクロモレキュラー・ケミストリー・オブ・ゼ
ラチン(アカデミック・プレス、1964年刊)等に詳
しく記載されている。
例えば日本写真学会編『写真工学の基礎・銀塩写真編』
(コロナ社)122〜124頁、アーサー・グアイス
著、ザ・マクロモレキュラー・ケミストリー・オブ・ゼ
ラチン(アカデミック・プレス、1964年刊)等に詳
しく記載されている。
【0021】本発明を実施する際、ゼラチンは石灰処理
したものでも酸処理したものでもよく、また、フタル化
ゼラチン、アセチル化ゼラチンに代表される修飾ゼラチ
ンであってもよい。
したものでも酸処理したものでもよく、また、フタル化
ゼラチン、アセチル化ゼラチンに代表される修飾ゼラチ
ンであってもよい。
【0022】また、本発明に係るゼラチンは、イオン交
換樹脂などにより脱イオン処理されていてもよい。ま
た、本発明に係るゼラチンは、過酸化水素その他の酸化
剤により酸化処理されていてもよい。特に粒子保存性、
塗膜物性を良好に保つためには、平均分子量8万以上の
ゼラチンについては、酸化処理されている事が好まし
い。過酸化水素の添加により酸化処理する場合、過酸化
水素の添加量は25g/kg.os以上が好ましく、よ
り好ましくは50g/kg.os以上である。
換樹脂などにより脱イオン処理されていてもよい。ま
た、本発明に係るゼラチンは、過酸化水素その他の酸化
剤により酸化処理されていてもよい。特に粒子保存性、
塗膜物性を良好に保つためには、平均分子量8万以上の
ゼラチンについては、酸化処理されている事が好まし
い。過酸化水素の添加により酸化処理する場合、過酸化
水素の添加量は25g/kg.os以上が好ましく、よ
り好ましくは50g/kg.os以上である。
【0023】粒子保存性、塗膜物性を良好に保つため、
本発明の乳剤に含有する平均分子量8万以上のゼラチン
については、金値が20μモルu/gゼラチン以下であ
る事が好ましく、より好ましくは15μモルu/gゼラ
チン以下、さらに好ましくは8μモルu/gゼラチン以
下である。
本発明の乳剤に含有する平均分子量8万以上のゼラチン
については、金値が20μモルu/gゼラチン以下であ
る事が好ましく、より好ましくは15μモルu/gゼラ
チン以下、さらに好ましくは8μモルu/gゼラチン以
下である。
【0024】金値を測定するには、ゼラチンをpH2に
おける四塩化金酸による電位計滴定に付する。金の消費
量が金値を与える。酸化されないゼラチンは、この方法
により≧23μモルu/gを示し、これは実質的に≧5
0μモルu/gのメチオニン含量に相当する。
おける四塩化金酸による電位計滴定に付する。金の消費
量が金値を与える。酸化されないゼラチンは、この方法
により≧23μモルu/gを示し、これは実質的に≧5
0μモルu/gのメチオニン含量に相当する。
【0025】本発明の乳剤に含有する微粒子ハロゲン化
銀の構造または形態に特に制限はない。粒子はコア層と
シェル層でハロゲン組成の異なるコア/シェル粒子であ
ってもかまわない。
銀の構造または形態に特に制限はない。粒子はコア層と
シェル層でハロゲン組成の異なるコア/シェル粒子であ
ってもかまわない。
【0026】一般に核生成の際、粒子の凝集を避けるた
めには保護コロイド性を高めなくてはならない。しか
し、保護コロイド性を高めるべくゼラチン量を増加する
と、核生成中の反応母液が高粘度化し、かえって粒子は
凝集してしまう。
めには保護コロイド性を高めなくてはならない。しか
し、保護コロイド性を高めるべくゼラチン量を増加する
と、核生成中の反応母液が高粘度化し、かえって粒子は
凝集してしまう。
【0027】本発明において核生成の際、保護コロイド
性を高めつつ反応母液を低粘度に保つために、分子量3
万以下のゼラチンを含有した水溶液中で核生成する事が
好ましい。ゼラチンの含有量は反応母液に対して1.6
重量%以上が好ましい。ゼラチンの種類としては、通常
アルカリ処理ゼラチンが用いられるが、その他酸処理ゼ
ラチン、イオン交換処理ゼラチン、修飾ゼラチン(フタ
ル化ゼラチン等)、魚から作製したゼラチンも用いる事
が出来る。
性を高めつつ反応母液を低粘度に保つために、分子量3
万以下のゼラチンを含有した水溶液中で核生成する事が
好ましい。ゼラチンの含有量は反応母液に対して1.6
重量%以上が好ましい。ゼラチンの種類としては、通常
アルカリ処理ゼラチンが用いられるが、その他酸処理ゼ
ラチン、イオン交換処理ゼラチン、修飾ゼラチン(フタ
ル化ゼラチン等)、魚から作製したゼラチンも用いる事
が出来る。
【0028】本発明においてより小粒径の微粒子を得る
ために、核形成時の温度は25℃以下が好ましい。
ために、核形成時の温度は25℃以下が好ましい。
【0029】一般に物理熟成を終了したハロゲン化銀乳
剤は、フロキュレーション法による脱塩が行われる。し
かし、微粒子の場合、粒径が小さくなる程に凝集しやす
くなり、現像処理時の現像ムラが発生しやすくなる。本
発明においては、限外濾過法で脱塩を行い、微粒子の凝
集を防ぐことが好ましい。
剤は、フロキュレーション法による脱塩が行われる。し
かし、微粒子の場合、粒径が小さくなる程に凝集しやす
くなり、現像処理時の現像ムラが発生しやすくなる。本
発明においては、限外濾過法で脱塩を行い、微粒子の凝
集を防ぐことが好ましい。
【0030】本発明の限外濾過について説明する。『限
外濾過』の用語はM.Cheyan著『Ultrafi
ltration Handbook』(テクノミック
出版社、1986年刊)中に与えられた定義に従って用
いた。この濾過法では一般に膜が用いられ、この膜は不
要の物質を通過させる。例えば、コロイド銀分散物の精
製では、コロイド銀の如き必要な物質は通過させること
なく、不要な塩類などを通過させる膜を用いる精製法で
ある。
外濾過』の用語はM.Cheyan著『Ultrafi
ltration Handbook』(テクノミック
出版社、1986年刊)中に与えられた定義に従って用
いた。この濾過法では一般に膜が用いられ、この膜は不
要の物質を通過させる。例えば、コロイド銀分散物の精
製では、コロイド銀の如き必要な物質は通過させること
なく、不要な塩類などを通過させる膜を用いる精製法で
ある。
【0031】また、限外濾過法は余分な可溶性塩類を除
くよう、コロイド銀分散物を洗浄及び/または濃縮する
ことを含むものである。これらは加圧した限外濾過モジ
ュールを通じて、解膠されているコロイド銀分散物を通
過させ、余分な塩類は半透性の膜を通過させ、コロイド
銀分散物と解膠剤とからなる残留物を得るようにして行
われる。
くよう、コロイド銀分散物を洗浄及び/または濃縮する
ことを含むものである。これらは加圧した限外濾過モジ
ュールを通じて、解膠されているコロイド銀分散物を通
過させ、余分な塩類は半透性の膜を通過させ、コロイド
銀分散物と解膠剤とからなる残留物を得るようにして行
われる。
【0032】この選択的な分離は、特定のサイズ以下の
粒子をすべて選択的に通し、それより大きい粒子は残留
するように作られた合成半透性膜に対し、溶液を液圧で
押しつける事により遂行される。
粒子をすべて選択的に通し、それより大きい粒子は残留
するように作られた合成半透性膜に対し、溶液を液圧で
押しつける事により遂行される。
【0033】解膠剤中に沈殿されたコロイド銀と余分な
塩類は、周知の手段により容器内に供給する。ついで、
この液は流量計を通じて限外濾過モジュール中にポンプ
で送り込み、余分な塩類は濾過液として取り出し、一方
残留物はリサイクル操作モードの際は容器中に環流す
る。
塩類は、周知の手段により容器内に供給する。ついで、
この液は流量計を通じて限外濾過モジュール中にポンプ
で送り込み、余分な塩類は濾過液として取り出し、一方
残留物はリサイクル操作モードの際は容器中に環流す
る。
【0034】別の方式では、多くの限外濾過モードを直
列に連結し、前段のモジュールからの残留物を次のモジ
ュールの入口ライン中に供給するようにすることが出来
る。
列に連結し、前段のモジュールからの残留物を次のモジ
ュールの入口ライン中に供給するようにすることが出来
る。
【0035】各モジュールを通して液を引き続いて流す
前に、この液は脱塩洗浄の目的のためには溶剤で再希釈
することが出来るし、また別のやり方では、濃縮化の目
的には溶剤を再希釈する必要がない。
前に、この液は脱塩洗浄の目的のためには溶剤で再希釈
することが出来るし、また別のやり方では、濃縮化の目
的には溶剤を再希釈する必要がない。
【0036】限外濾過法で濃縮、脱塩を行う際、温度は
60℃以下が好ましく、より好ましくは20℃以上50
℃以下である。
60℃以下が好ましく、より好ましくは20℃以上50
℃以下である。
【0037】また、限外濾過法で濃縮、脱塩を行った
際、濃縮/脱塩開始から終了までにかかる時間は合計2
10分以下が好ましく、より好ましくは190分以下で
ある。その際、余分な塩類を含む濾過液が取り出される
が、その排液速度は銀1molに対し毎分15cc以上
が好ましく、より好ましくは毎分17cc以上、さらに
好ましくは毎分20cc以上である。
際、濃縮/脱塩開始から終了までにかかる時間は合計2
10分以下が好ましく、より好ましくは190分以下で
ある。その際、余分な塩類を含む濾過液が取り出される
が、その排液速度は銀1molに対し毎分15cc以上
が好ましく、より好ましくは毎分17cc以上、さらに
好ましくは毎分20cc以上である。
【0038】限外濾過法で濃縮、脱塩を行う際の乳剤量
は、銀量にして5モル以上2000モル以下であり、好
ましくは100モル以上1000モル以下である。
は、銀量にして5モル以上2000モル以下であり、好
ましくは100モル以上1000モル以下である。
【0039】微粒子の製法としては、例えば、同時混合
法、ダブルジェット法、同時混合法のひとつの形式であ
るハロゲン化銀の生成される液相中のpAgを一定に保
ついわゆるコントロールダブルジェット法、異なる組成
の可溶性ハロゲン化銀をそれぞれ独立に添加するトリプ
ルジェット法も用いる事ができる。順混合法を用いるこ
ともでき、また粒子を銀イオン過剰の下において形成す
る方法(いわゆる逆混合法)を用いることもできる。必
要に応じてハロゲン化銀溶剤を用いることができる。し
ばしば用いられるハロゲン化銀溶剤としては、アンモニ
ア、チオエーテル、チオ尿素類を挙げることができる。
チオエーテルに関しては、米国特許第3,271,15
7号、同3,790,387号、同3,574,628
号等を参考にすることができる。また、混合法としては
特に限定はなく、アンモニアを使わない中性法、アンモ
ニア法、酸性法などを用いることができる。
法、ダブルジェット法、同時混合法のひとつの形式であ
るハロゲン化銀の生成される液相中のpAgを一定に保
ついわゆるコントロールダブルジェット法、異なる組成
の可溶性ハロゲン化銀をそれぞれ独立に添加するトリプ
ルジェット法も用いる事ができる。順混合法を用いるこ
ともでき、また粒子を銀イオン過剰の下において形成す
る方法(いわゆる逆混合法)を用いることもできる。必
要に応じてハロゲン化銀溶剤を用いることができる。し
ばしば用いられるハロゲン化銀溶剤としては、アンモニ
ア、チオエーテル、チオ尿素類を挙げることができる。
チオエーテルに関しては、米国特許第3,271,15
7号、同3,790,387号、同3,574,628
号等を参考にすることができる。また、混合法としては
特に限定はなく、アンモニアを使わない中性法、アンモ
ニア法、酸性法などを用いることができる。
【0040】本発明のハロゲン化銀微粒子は、沃素イオ
ンを含有するが、この場合粒子成長において、沃素イオ
ンの添加方法に特に限定はなく、反応母液中に沃化物イ
オンを含有させてもよく、添加溶液中に沃化物イオンを
含有させて添加してもよい。
ンを含有するが、この場合粒子成長において、沃素イオ
ンの添加方法に特に限定はなく、反応母液中に沃化物イ
オンを含有させてもよく、添加溶液中に沃化物イオンを
含有させて添加してもよい。
【0041】本発明のハロゲン化銀微粒子は、粒子を形
成する過程で、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム
塩、イリジウム塩(錯塩を含む)、ロジウム塩(錯塩を
含む)及び鉄塩(錯塩を含む)から選ばれる少なくとも
1種の金属イオンを添加し、粒子内部に及び/または粒
子表面層にこれらの金属元素を含有させるこよができ
る。
成する過程で、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム
塩、イリジウム塩(錯塩を含む)、ロジウム塩(錯塩を
含む)及び鉄塩(錯塩を含む)から選ばれる少なくとも
1種の金属イオンを添加し、粒子内部に及び/または粒
子表面層にこれらの金属元素を含有させるこよができ
る。
【0042】AgXを成長させる場合(種粒子の製造も
含む)に、反応釜内のpH、pAg、温度などをコント
ロールし、例えば、特開昭54−48521号に記載さ
れているようなAgXの成長速度に見合った銀イオン、
ハライドイオンを、逐次同時に注入混入するなどの調整
法が用いられる。
含む)に、反応釜内のpH、pAg、温度などをコント
ロールし、例えば、特開昭54−48521号に記載さ
れているようなAgXの成長速度に見合った銀イオン、
ハライドイオンを、逐次同時に注入混入するなどの調整
法が用いられる。
【0043】本発明においては、微粒子の粒径ならびに
粒径分布を安定化させる為に、結晶成長時のpAgの下
限が7.8以上8.5以下であるよう制御するのが好ま
しい。成長終了後水洗前のpAgは8.6以上9.3以
下に調整するのが好ましく、更に好ましくは8.8以上
9.1以下である。
粒径分布を安定化させる為に、結晶成長時のpAgの下
限が7.8以上8.5以下であるよう制御するのが好ま
しい。成長終了後水洗前のpAgは8.6以上9.3以
下に調整するのが好ましく、更に好ましくは8.8以上
9.1以下である。
【0044】所定の粒子条件を備え終わった仕上がり乳
剤については、AgX粒子形成後ゼラチンを母液とする
凝集ゼラチン剤などの高分子凝集剤を用いて凝析水洗、
あるいは限外濾過による水洗が行われる。
剤については、AgX粒子形成後ゼラチンを母液とする
凝集ゼラチン剤などの高分子凝集剤を用いて凝析水洗、
あるいは限外濾過による水洗が行われる。
【0045】このようにして脱塩されたAgX粒子は、
ゼラチン中に再分散されてAgX乳剤が調製される。
ゼラチン中に再分散されてAgX乳剤が調製される。
【0046】本発明においては、水洗開始後の乳剤は、
実質的にpAgを調整しない事が好ましい。実質的にp
Agを調整しない事とは、すなわち銀溶液やハライド溶
液等の調製液を添加して乳剤溶液中の銀濃度を変化させ
る事である。また、再分散終了後の仕上がり乳剤は、4
0℃におけるpAgが8.0以上8.8以下である事が
好ましく、より好ましくは8.2以上8.6以下であ
る。
実質的にpAgを調整しない事が好ましい。実質的にp
Agを調整しない事とは、すなわち銀溶液やハライド溶
液等の調製液を添加して乳剤溶液中の銀濃度を変化させ
る事である。また、再分散終了後の仕上がり乳剤は、4
0℃におけるpAgが8.0以上8.8以下である事が
好ましく、より好ましくは8.2以上8.6以下であ
る。
【0047】AgX粒子の組成は、特に制限はなく塩化
銀、臭化銀、および沃化銀を合目的に組成比として用い
ることができる。AgXの組成は、均一組成でもよくま
た積層型のコア/シェル構造でも良い。
銀、臭化銀、および沃化銀を合目的に組成比として用い
ることができる。AgXの組成は、均一組成でもよくま
た積層型のコア/シェル構造でも良い。
【0048】本発明は、一般用もしくは映画用のカラー
ネガフィルム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反
転フィルム、カラーペーパー、カラーポジフィルム、カ
ラー反転ペーパーに代表される種々のカラー感光材料に
適用することができる。
ネガフィルム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反
転フィルム、カラーペーパー、カラーポジフィルム、カ
ラー反転ペーパーに代表される種々のカラー感光材料に
適用することができる。
【0049】
【実施例】以下に、本発明を実施例により詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0050】実施例−1 乳剤Em−1(本発明)の調製 1)沃化カリウム1.5gとポリイソプレン−ポリエチ
レンオキシ−ジ琥珀酸エステルナトリウム塩の10%エ
タノール溶液2.0ccを含む、1.6重量%の分子量
ピーク値2万5千のゼラチン水溶液を17℃に保ち、
0.353モルの硝酸銀水溶液と0.353モルの臭化
カリウム水溶液を10分間で添加し核形成、結晶成長を
行った。その際、初期5分間は硝酸銀水溶液と臭化カリ
ウム水溶液の流量比は1:1であり、後半5分間で臭化
カリウム水溶液の流量を連続的に少なくし、添加終了時
の流量比は1:0.97であった。添加中はpAgの制
御を行い、最小pAgは7.99であった。添加終了時
の乳剤溶液の温度は23℃であった。
レンオキシ−ジ琥珀酸エステルナトリウム塩の10%エ
タノール溶液2.0ccを含む、1.6重量%の分子量
ピーク値2万5千のゼラチン水溶液を17℃に保ち、
0.353モルの硝酸銀水溶液と0.353モルの臭化
カリウム水溶液を10分間で添加し核形成、結晶成長を
行った。その際、初期5分間は硝酸銀水溶液と臭化カリ
ウム水溶液の流量比は1:1であり、後半5分間で臭化
カリウム水溶液の流量を連続的に少なくし、添加終了時
の流量比は1:0.97であった。添加中はpAgの制
御を行い、最小pAgは7.99であった。添加終了時
の乳剤溶液の温度は23℃であった。
【0051】2)添加終了後更に5分間pAgの制御を
行い、水洗前のpAgは8.97であった。
行い、水洗前のpAgは8.97であった。
【0052】3)続いて、限外濾過法で濃縮、脱塩を行
った。まず、94分かけて乳剤液量を濃縮前の23%の
体積まで濃縮した。次に、72分間で排液を行いつつ、
同量の純水を随時13回に分けて添加し、水洗を行っ
た。次に、水洗した乳剤を7分かけてさらに濃縮した。
その際の濾過液の排液速度は銀1molに対し平均して
毎分22.0ccであった。限外濾過法で濃縮、脱塩に
費やした時間は、全部で173分であった。終了時の温
度は39℃であった。
った。まず、94分かけて乳剤液量を濃縮前の23%の
体積まで濃縮した。次に、72分間で排液を行いつつ、
同量の純水を随時13回に分けて添加し、水洗を行っ
た。次に、水洗した乳剤を7分かけてさらに濃縮した。
その際の濾過液の排液速度は銀1molに対し平均して
毎分22.0ccであった。限外濾過法で濃縮、脱塩に
費やした時間は、全部で173分であった。終了時の温
度は39℃であった。
【0053】4)酸化剤により酸化処理されている金値
6μモルu/gゼラチンの分子量ピーク値12万のゼラ
チン8.7gを添加し、乳剤をゼラチン中に再分散させ
つつ温度を上昇させた。乳剤温度が50℃になったとこ
ろで再分散を終了し、純水を加えて乳剤の重量を357
gに調製した。
6μモルu/gゼラチンの分子量ピーク値12万のゼラ
チン8.7gを添加し、乳剤をゼラチン中に再分散させ
つつ温度を上昇させた。乳剤温度が50℃になったとこ
ろで再分散を終了し、純水を加えて乳剤の重量を357
gに調製した。
【0054】得られた乳剤は、pAgが40℃で8.3
2、平均球相当径0.0295μm、球相当径変動係数
12%、0.1μm以上の粗大粒子は観察されなかっ
た。また、作製直後の40℃における粘度を測定したと
ころ、107.5cPであった。
2、平均球相当径0.0295μm、球相当径変動係数
12%、0.1μm以上の粗大粒子は観察されなかっ
た。また、作製直後の40℃における粘度を測定したと
ころ、107.5cPであった。
【0055】乳剤Em−2(本発明)の調製 乳剤Em−1の調製の1)の過程において、pAgの制
御を行わず最小pAgが7.65であった他は、同様に
して乳剤Em−2を得た。
御を行わず最小pAgが7.65であった他は、同様に
して乳剤Em−2を得た。
【0056】得られた乳剤は、pAgが40℃で8.3
1、平均球相当径0.0327μm、球相当径変動係数
17%、0.1μm以上の粗大粒子は3.2個数%であ
った。
1、平均球相当径0.0327μm、球相当径変動係数
17%、0.1μm以上の粗大粒子は3.2個数%であ
った。
【0057】乳剤Em−3(本発明)の調製 乳剤Em−1の調製の1)の過程において、最小pAg
を8.71にした他は、同様にして乳剤Em−3を得
た。
を8.71にした他は、同様にして乳剤Em−3を得
た。
【0058】得られた乳剤は、pAgが40℃で8.3
3、平均球相当径0.0348μm、球相当径変動係数
19%、0.1μm以上の粗大粒子は4.1個数%であ
った。
3、平均球相当径0.0348μm、球相当径変動係数
19%、0.1μm以上の粗大粒子は4.1個数%であ
った。
【0059】乳剤Em−4(比較例)の調製 乳剤Em−1の調製の1)の過程において、pAgの制
御を行わず、同様にして乳剤Em−4を得た。
御を行わず、同様にして乳剤Em−4を得た。
【0060】得られた乳剤は、pAgが40℃で8.3
2、平均球相当径0.0352μm、球相当径変動係数
32%、0.1μm以上の粗大粒子は16.2個数%で
あった。
2、平均球相当径0.0352μm、球相当径変動係数
32%、0.1μm以上の粗大粒子は16.2個数%で
あった。
【0061】乳剤Em−5(比較例)の調製 乳剤Em−1の調製の1)の過程において、最小pAg
を9.13にした他は、同様にして乳剤Em−5を得
た。
を9.13にした他は、同様にして乳剤Em−5を得
た。
【0062】得られた乳剤は、pAgが40℃で8.3
2、平均球相当径0.0422μm、球相当径変動係数
38%、0.1μm以上の粗大粒子は25.3個数%で
あった。
2、平均球相当径0.0422μm、球相当径変動係数
38%、0.1μm以上の粗大粒子は25.3個数%で
あった。
【0063】
【表1】
【0064】表1より明らかなように、本発明の乳剤E
m−1は粒径、変動係数が小さい上、粗大粒子が少な
く、本発明の有効性が明らかである。また、最小pAg
が7.8〜8.5であれば、より好ましいことが分か
る。
m−1は粒径、変動係数が小さい上、粗大粒子が少な
く、本発明の有効性が明らかである。また、最小pAg
が7.8〜8.5であれば、より好ましいことが分か
る。
【0065】実施例2 乳剤Em−6(本発明)の調製 乳剤Em−1の調製の2)の過程において、水洗前のp
Agを8.38にした他は、同様にして乳剤Em−6を
得た。
Agを8.38にした他は、同様にして乳剤Em−6を
得た。
【0066】得られた乳剤は、pAgが40℃で7.9
1、平均球相当径0.0372μm、球相当径変動係数
25%、0.1μm以上の粗大粒子は10.2個数%で
あった。
1、平均球相当径0.0372μm、球相当径変動係数
25%、0.1μm以上の粗大粒子は10.2個数%で
あった。
【0067】乳剤Em−7(本発明)の調製 乳剤Em−1の調製の2)の過程において、水洗前のp
Agを8.62にした他は、同様にして乳剤Em−7を
得た。
Agを8.62にした他は、同様にして乳剤Em−7を
得た。
【0068】得られた乳剤は、pAgが40℃で8.0
1、平均球相当径0.0346μm、球相当径変動係数
18%、0.1μm以上の粗大粒子は3.7個数%であ
った。
1、平均球相当径0.0346μm、球相当径変動係数
18%、0.1μm以上の粗大粒子は3.7個数%であ
った。
【0069】乳剤Em−8(本発明)の調製 乳剤Em−1の調製の2)の過程において、水洗前のp
Agを9.26にした他は、同様にして乳剤Em−8を
得た。
Agを9.26にした他は、同様にして乳剤Em−8を
得た。
【0070】得られた乳剤は、pAgが40℃で8.7
7、平均球相当径0.0350μm、球相当径変動係数
19%、0.1μm以上の粗大粒子は3.3個数%であ
った。
7、平均球相当径0.0350μm、球相当径変動係数
19%、0.1μm以上の粗大粒子は3.3個数%であ
った。
【0071】乳剤Em−9(本発明)の調製 乳剤Em−1の調製の2)の過程において、水洗前のp
Agを9.43にした他は、同様にして乳剤Em−9を
得た。
Agを9.43にした他は、同様にして乳剤Em−9を
得た。
【0072】得られた乳剤は、pAgが40℃で8.9
2、平均球相当径0.0385μm、球相当径変動係数
31%、0.1μm以上の粗大粒子は4.7個数%であ
った。
2、平均球相当径0.0385μm、球相当径変動係数
31%、0.1μm以上の粗大粒子は4.7個数%であ
った。
【0073】
【表2】
【0074】表2より明らかなように、本発明の乳剤に
おいて粗大粒子比率を比較すると、成長終了後水洗前の
pAgは8.6以上9.3以下が好ましく、再分散終了
後の仕上がり乳剤は40℃におけるpAgが8.0以上
8.8以下である事が好ましい事が分かる。
おいて粗大粒子比率を比較すると、成長終了後水洗前の
pAgは8.6以上9.3以下が好ましく、再分散終了
後の仕上がり乳剤は40℃におけるpAgが8.0以上
8.8以下である事が好ましい事が分かる。
【0075】実施例−3 乳剤Em−10(本発明)の調製 乳剤Em−1の調製の3)の過程において、濾過液の排
液速度を銀1molに対し平均して毎分20.5ccに
し、限外濾過法で濃縮、脱塩に費やした時間が全部で1
86分になった他は、同様にして乳剤Em−10を得
た。
液速度を銀1molに対し平均して毎分20.5ccに
し、限外濾過法で濃縮、脱塩に費やした時間が全部で1
86分になった他は、同様にして乳剤Em−10を得
た。
【0076】得られた乳剤は、pAgが40℃で8.3
2、平均球相当径0.0305μm、球相当径変動係数
16%、0.1μm以上の粗大粒子は2.2個数%であ
った。
2、平均球相当径0.0305μm、球相当径変動係数
16%、0.1μm以上の粗大粒子は2.2個数%であ
った。
【0077】乳剤Em−11(本発明)の調製 乳剤Em−1の調製の3)の過程において、濾過液の排
液速度を銀1molに対し平均して毎分17.3ccに
し、限外濾過法で濃縮、脱塩に費やした時間が全部で2
20分になった他は、同様にして乳剤Em−11を得
た。
液速度を銀1molに対し平均して毎分17.3ccに
し、限外濾過法で濃縮、脱塩に費やした時間が全部で2
20分になった他は、同様にして乳剤Em−11を得
た。
【0078】得られた乳剤は、pAgが40℃で8.3
2、平均球相当径0.0356μm、球相当径変動係数
19%、0.1μm以上の粗大粒子は6.1個数%であ
った。
2、平均球相当径0.0356μm、球相当径変動係数
19%、0.1μm以上の粗大粒子は6.1個数%であ
った。
【0079】乳剤Em−12(本発明)の調製 乳剤Em−1の調製の3)の過程において、濾過液の排
液速度を銀1molに対し平均して毎分14.7ccに
し、限外濾過法で濃縮、脱塩に費やした時間が全部で2
59分になった他は、同様にして乳剤Em−12得た。
液速度を銀1molに対し平均して毎分14.7ccに
し、限外濾過法で濃縮、脱塩に費やした時間が全部で2
59分になった他は、同様にして乳剤Em−12得た。
【0080】得られた乳剤は、pAgが40℃で8.3
2、平均球相当径0.0398μm、球相当径変動係数
25%、0.1μm以上の粗大粒子は12.1個数%で
あった。
2、平均球相当径0.0398μm、球相当径変動係数
25%、0.1μm以上の粗大粒子は12.1個数%で
あった。
【0081】
【表3】
【0082】表3より明らかなように、本発明の乳剤に
おいて粒径、変動係数、粗大粒子比率を比較すると、濾
過液の排液速度が銀1molに対し、毎分15cc以上
であることが好ましく、より好ましくは17cc以上、
さらに好ましくは20cc以上である。また、限外濾過
での濃縮/水洗に要する時間は、220分以下であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは190分以下である。
おいて粒径、変動係数、粗大粒子比率を比較すると、濾
過液の排液速度が銀1molに対し、毎分15cc以上
であることが好ましく、より好ましくは17cc以上、
さらに好ましくは20cc以上である。また、限外濾過
での濃縮/水洗に要する時間は、220分以下であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは190分以下である。
【0083】
【発明の効果】本発明によるpAgの制御および限外濾
過での濾過液の排液速度コントロールによって、ハロゲ
ン化銀粒子の球換算直径が0.04μm以下で、粒径分
布が狭く、粗大粒子数が低減したハロゲン化銀乳剤を製
造することができた。
過での濾過液の排液速度コントロールによって、ハロゲ
ン化銀粒子の球換算直径が0.04μm以下で、粒径分
布が狭く、粗大粒子数が低減したハロゲン化銀乳剤を製
造することができた。
Claims (3)
- 【請求項1】 球換算直径0.04μm以下のハロゲン
化銀写真乳剤の製造方法において、核生成および/また
は結晶成長を30℃以下の水性媒体中で行い、その間の
銀イオン濃度pAg(23℃)の極小値または最小値を
7.5以上8.9以下の範囲になるように制御すること
を特徴とするハロゲン化銀写真乳剤の製造方法。 - 【請求項2】 結晶成長終了後、水洗工程前のpAg
(23℃)を8.6以上9.3以下の範囲になるように
制御するすることを特徴とする請求項1に記載のハロゲ
ン化銀写真乳剤の製造方法。 - 【請求項3】 結晶成長終了後、限外濾過法により濃縮
および/または水洗する工程において、限外濾過におけ
る濾過液の排液速度が、ハロゲン化銀1molに対し
て、毎分15cc以上であることを特徴とする請求項1
または2に記載のハロゲン化銀写真乳剤の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP195199A JP2000199932A (ja) | 1999-01-07 | 1999-01-07 | ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP195199A JP2000199932A (ja) | 1999-01-07 | 1999-01-07 | ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000199932A true JP2000199932A (ja) | 2000-07-18 |
Family
ID=11515920
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP195199A Pending JP2000199932A (ja) | 1999-01-07 | 1999-01-07 | ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000199932A (ja) |
-
1999
- 1999-01-07 JP JP195199A patent/JP2000199932A/ja active Pending
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