JP2000199829A - 光ケ―ブルの引留装置 - Google Patents

光ケ―ブルの引留装置

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JP2000199829A
JP2000199829A JP11001467A JP146799A JP2000199829A JP 2000199829 A JP2000199829 A JP 2000199829A JP 11001467 A JP11001467 A JP 11001467A JP 146799 A JP146799 A JP 146799A JP 2000199829 A JP2000199829 A JP 2000199829A
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Rokuro Morikawa
緑郎 森川
Kazuto Yamamoto
和人 山本
Makoto Sugata
諒 菅田
Kimiyuki Tominaga
公之 富永
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 線径の異なる鋼線により抗張力線が形成され
る光ケーブルに対しても十分な把持力を得ることができ
る光ケーブルの引留装置を提供すること。 【解決手段】 アンカーディスク11のテーパー面11
aにテーパーコーン12を取り付け、このテーパーコー
ン12の内面に抗張力線52を形成している異なる線径
の鋼線52a,52bを配置した後、テーパーピン13
を圧入するようにしている。これにより、テーパーピン
13の圧入力が鋼線52a,52bを介してテーパーコ
ーン12に伝達され、テーパーコーン12が塑性変形を
起こしてテーパーコーン12と鋼線との接触面積が拡大
し、光ケーブル50を破断張力に近い把持力で引き留め
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ケーブルの引留
装置に関わり、特に光ケーブルの抗張力線が異なる線径
の鋼線により形成されている場合に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】図5は光ファイバを伝送路とした光ケー
ブルの一構成例を示した図であり、図5(a)は光ケー
ブル全体の断面図、同図(b)はその中心部の拡大断面
図である。この図5(a)に示すように、光ケーブル5
0の中心には、同図(b)の拡大図に示されているよう
な光ファイバユニット51が設けられている。光ファイ
バユニット51は、例えば光ファイバ心線61aからな
る単心の光ファイバ61が複数本設けられており、これ
らの光ファイバ61の周囲に走水を防止するため吸水性
の比較的柔軟な走水防止材62が挿入されている。走水
防止材62の素材としては、例えば繊維状に構成されて
いるもの、或いはテープの表面に吸水性の良い材料を積
層し、これを光ファイバ61の周辺部に配置させるも
の、或いはパウダ状になっているもの等があり、近年は
樹脂材によって構成されているジェリー状の素材も使用
することができる。
【0003】なお、本例において説明した光ファイバユ
ニット52の構造はあくまでも一例であり、これに限定
されるものでなく、例えば金属やプラスチック(ポリエ
チレン)の丸棒によって構成された中心支持体の周囲に
蛇行溝を形成し、この蛇行溝に、複数本の光ファイバを
帯状に並べて一体化したリボン状の光ファイバ集合体を
収納したような構造の光ファイバユニット等でも良い。
【0004】52は光ファイバユニット51の周囲に形
成されている抗張力線であり、通常は2層構造とされ、
ケーブルの敷設時の負荷に十分耐える抗張力を付加し、
且つ、障害からケーブルを保護する役目をする。この図
に示す光ケーブル50抗張力線52は、図示するように
やや太めの鋼線52aと、この鋼線52aより径の小さ
い鋼線52bによって構成される。光ファイバユニット
51の外周は、複数本の鋼線52aを集合機にかけて均
一のピッチで長手方向に撚り巻きした第1の抗張力体層
が形成されており、さらにその外周囲は、線径の異なる
鋼線52a,52bを長手方向に撚り巻きした第2の抗
張体層が形成されている。この際、第2の抗張力体層を
形成している鋼線52a,52bを相互に競り合うよう
な寸法とすることによって、外部から印加される、例え
ば海水圧により押し潰されないようなシェル効果を持た
せるようにしている。
【0005】53は抗張力線52の結束と気密、中継器
への給電路となる金属チューブ層であり、通常は銅テー
プをケーブルの長手方向に縦添えし、その合わせ目を溶
接した後、絞り込みダイスによって抗張力線52の外表
面にめり込むように縮径(絞り込み)して形成されてい
る。この金属チューブ層53の外周は接着性ポリエチレ
ン54aと絶縁ポリエチレン54bによって包囲され、
金属チューブ層53以下の導体の絶縁と機械的強度を保
持するためのポリエチレンのシース層54が形成されて
いる。
【0006】ところで、上記したような光ケーブル50
により長距離の海底伝送路を構築する場合は、何千Km
もの長さの連続した光ケーブル50を形成したり、障害
時に光ケーブル50の割入れや切り詰めなどの修理を行
うために光ケーブル50を相互に接続するためのジョイ
ントボックスが必要になる。また、障害発生時に迅速且
つ正確に障害の内容と位置を把握するために伝送される
光信号を再生して中継する中継器、及びこの中継器に対
して光ケーブル50を接続するためのカップリング装置
も不可欠とされる。
【0007】このようなジョイントボックスや中継器及
びカップリング装置は、光ケーブル50と共に海底に敷
設されるため、ジョイントボックスやカップリング装置
は、引き上げ時や敷設時に大きな張力を受けることにな
る。このため、ジョイントボックスやカップリング装置
には、光ケーブル50の光ファイバを外力から保護しつ
つ、光ケーブル50の抗張力線52を引き留めることが
できる引留部が備えられている。
【0008】図6は、ジョイントボックスやカップリン
グ装置に備えられている従来の引留部の一例を示した図
である。この図6(a)は、従来の引留部の構造を説明
するための断面図であり、同図(b)は、引留部を同図
(a)に示すB−B線を矢示方向から見た断面図であ
る。この図6(a)において、101は引留部の筐体に
相当する金属性のアンカーディスクであり、102はア
ンカーディスク101のテーパー面と共に光ケーブル5
0の抗張力線52を引き留める金属性のテーパーピンで
ある。このような引留部では、光ケーブル50の抗張力
線52をアンカーディスク101のテーパー面に配置し
た後、アンカーディスク101のテーパー面にテーパー
ピン102を圧入する。つまり、破線で示すような位置
にあるテーパーピン102Aを実線で示すテーパーピン
102の位置まで圧入することで、アンカーディスク1
01とテーパーピン102とにより抗張力線52を狭持
する、いわゆるクサビ効果により光ケーブル50を引き
留めるようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うな引留部により光ケーブルの抗張力線を引き留めた場
合、例えば抗張力線が同径の鋼線により構成されている
時は、各鋼線と引留部との間で光ケーブルの破断張力と
ほぼ等しい把持力を得ることができる。しかしながら、
上記図5に示したような光ケーブル50の場合、即ち、
特に抗張力線52が異なる線径の鋼線52a,52bに
より構成されている光ケーブルの場合、上記したような
構造の引留部では、線径の小さい鋼線52bに対する把
持力が弱くなり、各鋼線52a,52bごとの把持力に
バラツキが生じることになる。このため、上記図5に示
したような引留部では、光ケーブル50を引き留めてお
くのに十分な把持力を得ることができないという問題点
があった。
【0010】そこで、光ケーブル50の抗張力線52が
異なる径の鋼線52a,52bにより構成されている場
合は、例えば図6(b)に示すようにテーパーピン10
2に溝加工を施すといったことが考えられる。しかしな
がら、この場合はテーパーピン102に溝加工を施すた
めの専用の装置が必要になると共に、テーパーピン10
2の各溝に鋼線を合わせるといった作業が必要になるた
め、コストがかかるという問題点があった。
【0011】また、例えば図7に示すように専用の把持
金属110に対して特殊なカシメ装置で複数方向から圧
力を加え、把持金属110を変形させて把持力を得ると
いったことも提案されている。しかしながら、この場合
は把持金属110を変形させるための特殊なカシメ装置
が必要になりコストがかかると共に、把持金属110を
カシメて把持力を得ているため、上記したクサビ効果を
利用して抗張力線を把持する場合に比べて引留部単位で
見た場合は、その把持力のバラツキが大きいという問題
点があった。
【0012】そこで、本発明は上記したような問題点を
鑑みてなされてたものであり、線径の異なる鋼線により
抗張力線が形成されている光ケーブルでも十分な把持力
を得ることができ、且つ、把持力のバラツキを抑えるこ
とができる光ケーブルの引留装置を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の光ケーブルの引留装置は、光ケーブルを相
互接続する際に、光ケーブルの抗張力線とされる鋼線を
引き留める光ケーブルの引留装置であって、テーパー面
が形成されているアンカーディスクと、アンカーディス
クのテーパー面に沿うように取り付けられた中空円錐台
状のテーパーコーンと、アンカーディスクのテーパー面
に圧入することができる円錐台状のテーパーピンとから
成り、テーパーコーンの内面に鋼線を配置した後、テー
パーピンをアンカーディスクのテーパー面に圧入するこ
とで、テーパーコーンとテーパーピンとにより鋼線を把
持して引き留めるようにした。
【0014】また、テーパーコーンは、鋼線と同等以下
の硬度を有する金属により形成すると共に、その全長を
10mm以上とし、厚みを0.5mm以上とした。また
アンカーディスクは、テーパーコーンと同等以上の硬度
を有する金属により形成し、またテーパーピンは、テー
パーコーンと同等以上の硬度を有する金属により形成す
るようにした。
【0015】本発明によれば、アンカーディスクのテー
パー面にテーパーコーンを取り付け、このテーパーコー
ンの内面に、光ケーブルの抗張力線とされる鋼線を配置
した後、このテーパー面にテーパーピンを圧入するよう
にしている。このため、テーパーピンの圧入力が鋼線を
介してテーパーコーンに伝達され、他の金属部位と同等
以下の硬度の金属により形成されているテーパーコーン
が塑性変形を起こし、テーパーコーンと各鋼線との接触
面積を拡大させることができる。この場合、各鋼線の接
触圧力をほぼ均一にしかも各鋼線の破断張力とほぼ同等
にすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光ケーブルの引留
装置の実施の形態について説明するが、本実施の形態で
は光ケーブルの引留装置をジョイントボックスに適用し
た場合を例にとって説明する。また、本実施の形態のジ
ョイントボックス1により接続される光ケーブル50
a,50bは、上記図5に示したような線径の異なる鋼
線52a,52bにより抗張力線52が形成された光ケ
ーブル50とする。
【0017】図1は本実施の形態されるジョイントボッ
クスの概略構成を示した図である。この図1(a)は、
本実施の形態のジョイントボックス全体の外観図、同図
(b)は、同図(a)の破線Aで囲った部分の内部構造
を説明するための断面図である。ジョイントボックス1
は、光ケーブル50a,50bを機械的、電気的及び光
学的に接続するためのものであり、その外周囲は図1
(a)に示すように金属等からなるカバー6により覆わ
れて保護されている。光ケーブル50a,50bが引き
込まれるジョイントボックス1の両端には、それぞれゴ
ム製のブーツ2,2が取付られており、例えば布設時に
受ける屈曲からケーブルを保護するようにしている。
【0018】ジョイントボックス1の内部構造は同図
(b)に示すようなものとされる。この図(b)におい
て、3は光ケーブル50a,50bの端部に対して加わ
る負荷を軽減するためのプロテクター、4は後述する引
留部の筐体に相当するアンカーディスク11と耐圧シリ
ンダ8の取付部を保護するためのモールド、5はアンカ
ーディスク11を耐圧シリンダ8に取り付けるビス、7
は耐圧シリンダ8を電気的に絶縁するための絶縁体であ
る。
【0019】耐圧シリンダ8は、その内部に収納される
光ファイバの接続部を水圧や屈曲等の外力から保護する
と共に、接続する光ケーブル50a,50b相互の張力
の伝達や給電路の電気的な接続を行っている。このた
め、耐圧シリンダ8は高強度の金属により形成され、そ
の周囲が絶縁体7により覆われている。そして、この絶
縁体7の外周囲に金属製のカバー6が取り付けられるこ
とになる。
【0020】10は光ケーブル50a,50bを機械的
に接続するために、各光ケーブル50a,50bの抗張
力線52を引き留める引留部である。引留部10はアン
カーディスク11、この図には示していないテーパーコ
ーン、テーパーピン13、フランジ14及びクランプナ
ット15により構成され、それぞれの光ケーブル50
a,50bの抗張力線52を引き留め、各引留部10,
10のアンカーディスク11,11に加わる張力を耐圧
シリンダ8を介して他方の光ケーブル50b,50aに
伝達するようになされている。
【0021】20は光ケーブル50a,50bの電気的
な接続、及び光学的な接続を行う接続部であり、光ファ
イバの光学的な接続は、耐圧シリンダ8の内部で行われ
ている。このため、耐圧シリンダ8内には光ファイバを
接続する際に必要な光ファイバの余長の処理部として光
ファイバの余長を収納することができるファイバ余長収
納体9が設けられている。このファイバ余長収納体9
は、ファイバ余長により損失増加を起こさないように、
また長期信頼性を損なわないように、例えば光ファイバ
の余長を巻き付けて収納するようにされている。また、
光ケーブル50a、50bの給電路の接続は、上述した
ように金属により形成されている耐圧シリンダ8の容器
を介して行われている。
【0022】以下、上記したようなジョイントボックス
1の引留部10の構造を図2〜図4を用いて説明する。
図2は引留部10の組立前の断面図、図3は引留部10
の組立後の断面図である。これら図2,図3に示すよう
に、引留部10を構成しているアンカーディスク11に
は、その内部に円錐状のテーパー面11aが形成されて
おり、その頂点方向から光ケーブル50が引き込まれて
いる。アンカーディスク11は、比較的硬いは金属、例
えば炭素鋼と同等以上の硬度を有する金属によって形成
され、その全長はALは約50mm〜80mmとされ
る。
【0023】テーパーコーン12は、図示するようにア
ンカーディスク11のテーパー面11aに取り付けら
れ、後述するテーパーピン13と共に、光ケーブル50
の抗張力線52を引き留めるようになされている。テー
パーコーン12の形状は、例えばテーパー面11aと略
同一のテーパを有する円錐台状でその内部が中空とされ
る中空円錐台とされ、後述するがその全長CLを10m
m以上とし、またその厚みを0.5mm以上としてい
る。
【0024】また、テーパーコーン12の材質は、引留
部10の他の金属部位や光ケーブル50aの抗張力線5
2を構成している鋼線52a,52bと同等以下の硬度
の金属(例えば炭素鋼)によって形成されている。
【0025】テーパーピン13は、図示しない専用の挿
入装置等によりアンカーディスク11のテーパー面11
aに圧入することで、テーパーコーン12の内面に配置
された抗張力線52をテーパーコーン12と共に引き留
めるようになされている。テーパーピン13の形状は、
上記アンカーディスク11と略同一のテーパを有する円
錐台状とされ、その全長PLは40mm〜50mmとさ
れる。
【0026】また、テーパーピン13の材質は、上記テ
ーパーコーン12と同等以上の硬さを有する金属(例え
ば炭素鋼)によって形成されている。また、テーパーピ
ン13の中心には、アンカーディスク11内に引き込ま
れ、分離された光ケーブル50aの光ファイバユニット
51を耐圧シリンダ8内に引き込むための貫通孔13a
が形成されている。
【0027】フランジ14はテーパーピン13をアンカ
ーディスク11のテーパー面11aに圧入する際にテー
パーピン13に対して大きな圧力を均一に印加すると共
に、テーパーピン13を所定の位置まで圧入するために
設けられている。また、このフランジ14の中心にも上
記テーパーピン13と同様に光ファイバユニット51を
耐圧シリンダ8内に引き込むための貫通孔14aが形成
されている。
【0028】クランプナット15は、テーパーピン13
をアンカーディスク11の所定位置まで圧入後に、テー
パーピン13の位置を固定するために設けられている。
このため、クランプナット15の内縁には雌ねじ15b
が形成され、この雌ねじ15bに対応する雄ねじ11b
がアンカーディスク11の外縁に形成されており、クラ
ンプナット15をアンカーディスク11に取り付けるこ
とでテーパーピン13の位置を固定できるようになされ
ている。また、このクランプナット15の中心にも光フ
ァイバユニット51を耐圧シリンダ8内に引き込むため
の貫通孔15aが形成されている。
【0029】このような構造とされている引留部10
は、テーパー面11aにテーパーコーン12を取り付け
た後、このテーパーコーン12の内面に光ケーブル50
から分離した抗張力線52を配置する。そして、テーパ
ー面11aの中央にフランジ14を介してテーパーピン
13を所定位置まで圧入後し、クランプナット15をア
ンカーディスク11に取り付けて、テーパーピン13を
フランジ14と共に固定するようになされている。
【0030】この結果、図3に示すように光ケーブル5
0の抗張力線52は、アンカーディスク11のテーパー
面11aに取り付けたテーパーコーン12とテーパーピ
ン13により狭持されて引き留められることになる。
【0031】図4は図3に示した引留部10の断面を矢
示A−A方向から見た断面図である。この図4に示すよ
うに、アンカーディスク11のテーパー面11aにテー
パーピン13を所定位置まで圧入した場合は、テーパー
コーン12が塑性変形を起こしてテーパーコーン12と
抗張力線52を形成している鋼線52a,52bとの接
触面積が拡大していることが解る。これは、テーパーピ
ン13の圧入力が鋼線52a,52bを介してテーパー
コーン12に伝達され、他の金属部位や鋼線52a,5
2bと同等以下の硬度の金属で形成されているテーパー
コーン12のが塑性変形を起こすからである。
【0032】従って、光ケーブル50の抗張力線52が
異なる線径の鋼線52a,52bにより形成されている
場合でも、アンカーディスク11のテーパー面11aに
テーパーコーン12を取り付けることで、線径の細い鋼
線52bに対する把持力を大きくできることが解った。
【0033】そこで、本出願人らは線径の異なる鋼線に
より抗張力線52が構成されている光ケーブル50を、
上記図3に示すようにテーパーコーン12とテーパーピ
ン13により狭持した状態でアンカーディスク11を固
定し、様々な条件のもとで光ケーブルの引張破断試験を
実施した。
【0034】その結果、引留部10の構造としては、上
述したようにテーパーコーン12を他の金属部位と同等
以下の硬度の金属により形成すると共に、その全長を1
0mm以上、またその厚みを0.5mm以上とすること
で、抗張力線52を異なる線径の鋼線52a,52bに
より構成した場合でもテーパーコーン12とテーパーピ
ン13による各鋼線の把持力を、ほぼ均一でしかも各鋼
線の破断張力に近いものにすることができることが解っ
た。即ち、光ケーブル50の抗張力線52全体では光ケ
ーブル50の破断張力とほぼ等しい把持力が得られるこ
とが解った。
【0035】なお、本実施の形態では光ケーブル50の
抗張力線52が線径が異なる2種類の鋼線によって構成
されている場合を例に挙げて説明したが、抗張力線が1
種類の鋼線によって形成されている時や、3種類以上の
異なる線径の鋼線によって構成されている時でも光ケー
ブル50の破断張力とほぼ等しい把持力が得られる。ま
た、本実施の形態のアンカーディスク11やテーパーコ
ーン12及びテーパーピン13の材質や形状はあくまで
も一例であり、これに限定されるものでない。
【0036】また、本実施の形態では、本発明の光ケー
ブルの引留装置をジョイントボックスに適用した場合を
例にとって説明したがこれに限定されるものでなく、例
えば中継器に対して光ケーブルを接続するカップリング
装置に適用できるのは言うまでもない。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は光ケーブ
ルの引留装置は、アンカーディスクのテーパー面と抗張
力線を形成している鋼線との間にテーパーコーンを取り
付けるといった簡単な構造で、光ケーブルの抗張力線が
線径の異なる鋼線により形成されている場合でも、光ケ
ーブルの破断張力とほぼ等しい把持力で光ケーブルを把
持して引き留めることができる。また、従来のようにテ
ーパーピンに対して溝加工を施す専用装置、或いは把持
金属を変形させるため特殊なカシメ装置が必要ないた
め、低コストで実現することができる。
【0038】また、アンカーディスクのテーパー面にテ
ーパーピンを圧入するいわゆるクサビ効果を利用して抗
張力線を把持しているため、抗張力線を形成している各
鋼線にはほぼ均一に接触圧力が加わるので、従来の把持
金属をカシメて把持力を得る場合に比べて、引留装置ご
との把持力のバラツキを抑えることができるといった利
点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の光ケーブルの引留装置が
適用されるジョイントボックスの概略構造を説明するた
めの図である。
【図2】本実施の形態の光ケーブルの引留装置の構造を
示した図である。
【図3】本実施の形態の光ケーブルの引留装置により抗
張力線を引き留めた状態の時の構造を示した図である。
【図4】図3に示した状態における引留装置の断面図で
ある。
【図5】光ケーブルの断面図である。
【図6】従来のジョイントボックス等に適用されている
光ケーブルの引留部の構造の説明図である。
【図7】従来のジョイントボックス等に適用されている
光ケーブルの引留部の他の構造の説明図である。
【符号の説明】
1 ジョイントボックス 11 アンカーディスク 11a テーパー面 12 テーパーコーン 13a 14a 15a 貫通孔 13 テーパーピン 14 フランジ 15 クランプナット 50 光ケーブル 51 光ファイバユニット 52 抗張力線 52a 52b 鋼線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅田 諒 東京都港区芝浦1丁目2番1号 日本大洋 海底電線株式会社内 (72)発明者 富永 公之 東京都港区芝浦1丁目2番1号 日本大洋 海底電線株式会社内 Fターム(参考) 2H036 RA13 RA14 2H038 CA38

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ケーブルを相互接続する際に、前記光
    ケーブルの抗張力線とされる鋼線を引き留める光ケーブ
    ルの引留装置であって、 テーパー面が形成されているアンカーディスクと、 該アンカーディスクのテーパー面に沿うように取り付け
    られた中空円錐台状のテーパーコーンと、 前記アンカーディスクのテーパー面に圧入することがで
    きる円錐台状のテーパーピンと、 から成り、 前記テーパーコーンの内面に前記鋼線を配置した後、 前記テーパーピンを前記アンカーディスクのテーパー面
    に圧入することで、前記テーパーコーンと前記テーパー
    ピンとにより前記鋼線を把持して引き留めるようにした
    ことを特徴とする光ケーブルの引留装置。
  2. 【請求項2】 上記テーパーコーンは、上記鋼線と同等
    以下の硬度を有する金属により形成したことを特徴とす
    る請求項1に記載の光ケーブルの引留装置。
  3. 【請求項3】 上記テーパーコーンの全長を10mm以
    上とし、その厚みを0.5mm以上としたことを特徴と
    する請求項1に記載の光ケーブルの引留装置。
  4. 【請求項4】 上記アンカーディスクは、上記テーパー
    コーンと同等以上の硬度を有する金属により形成したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光ケーブルの引留装
    置。
  5. 【請求項5】 上記テーパーピンは、上記テーパーコー
    ンと同等以上の硬度を有する金属により形成したことを
    特徴とする請求項1に記載の光ケーブルの引留装置。
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