JP2000198727A - チロシナ―ゼ活性阻害およびこれを含有する組成物 - Google Patents
チロシナ―ゼ活性阻害およびこれを含有する組成物Info
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Abstract
ナーゼによって引き起こされるメラニン生成を抑制する
植物抽出物及びこれを含有する組成物を提供する。 【解決手段】 キク科ゴルドロボ(GORDO LOBO、学名:G
naphalium semiamplexicaule)の抽出物を含むチロシナ
ーゼ活性阻害剤と、該阻害剤を含有することを特徴とす
る組成物。
Description
着、しみ、そばかすの予防および改善に有効なチロシナ
ーゼ活性阻害効果を有するチロシナーゼ活性阻害剤およ
びこれらを含有する組成物に関する。更に本発明は、該
阻害剤を含有する医薬品、医薬部外品、化粧品などの分
野に利用可能な皮膚外用剤に関するものである。
ラニン色素が深く関わっている。メラニン色素はメラノ
サイト内に存在するメラノソームと呼ばれる顆粒におい
て生産されるが、その生成機構は必須アミノ酸の一つで
あるチロシンから酵素チロシナーゼの作用によりドーパ
キノンが生成し、これが酵素的または非酵素的に酸化し
て黒色のメラニン色素生成に至る過程である。よって酵
素チロシナーゼの活性を阻害することにより、メラニン
色素の生成が抑制されると考えられる。従来、チロシナ
ーゼ活性を阻害する物質としてアスコルビン酸、グルタ
チオン等が美白化粧料等に配合されている。しかし、ア
スコルビン酸は酸化され易い性質を有するので、アスコ
ルビン酸を配合した化粧品は変色、変臭など品質劣化を
招く。またグルタチオンは特有の異臭があるため、これ
を化粧料に配合するのは不向きであった。
を目的とした検討がなされてきているが、その効果はま
だ不十分であった(特開平8−12566号公報、特開
平9−227333号公報、特開平4−342519号
公報)。しかし天然物の抽出物は安全性が高いことから
その有用性が期待されており、従って美白効果に優れ、
安全性、色、匂い等に問題のない天然物抽出成分を配合
した化粧料の開発が望まれている。
阻害能(チロシナーゼ阻害活性)を有し、チロシナーゼ
によって引き起こされるメラニン生成を抑制する植物抽
出物及びこれを含有する組成物を提供する。
な状況を鑑み、従来技術の問題点を改良せんとして鋭意
研究を重ねた結果、驚くべきことにキク科の植物である
ゴルドロボ(GORDO LOBO、学名:Gnaphalium semiamplex
icaule)の抽出物が強いチロシナーゼ活性阻害効果を有
することを見出した。
RDO LOBO、学名:Gnaphalium semiamplexicaule)の抽出
物を含有することを特徴とするチロシナーゼ活性阻害剤
及びこれらを含有する化粧品、医薬品、医薬部外品等の
組成物を提供するものである。
する。発明に用いるゴルドロボ(GORDO LOBO、学名:Gna
phalium semiamplexicaule)とは、メキシコ原産のキク
科に属する植物である。
は、当該植物の葉、茎、花、種子、果実、根茎、根等の
植物体の一部または全部から抽出して得られるものであ
る。好ましくは、葉もしくは茎の一方、又は両方の混合
物から抽出して得られるものがよい。一般的には乾燥あ
るいは生植物をそのままあるいは裁断して使用する。
乾物換算当たり5〜50部に対し下記抽出溶媒100部
が用いられる。
価アルコール類(メタノール、エタノール、1―プロパ
ノール、2―プロパノール、1―ブタノール、2―ブタ
ノール等)、液状多価アルコール(1,3―ブチレング
リコール、プロピレングリコール等)、低級アルキルエ
ステル(酢酸エチル等)、炭化水素(ベンゼン、ヘキサ
ン、ペンタン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチル
ケトン等)、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジプロピルエーテル)、アセトニトリル等
が挙げられる。これらの溶媒は単独で用いても2種以上
を混合して用いても良い。好ましくは、水もしくは水溶
性溶媒(水との任意の割合で混合可能な溶媒。例えば、
エタノール、メタノール、プロピレングリコール等)の
うち1種又は2種以上の溶媒を用いるのがよい。
加熱下で行われ、その方式としては通常抽出、ソックス
レー抽出等がある。抽出時間に制限はないが一般的には
1時間〜1週間が好ましい。
常液体の抽出液として得られる。当該抽出液はそのまま
使用しても良いが、各種処理を施して処理物を使用する
こともできる。このような処理物も本発明に関わる抽出
物の中に含まれる。そのようなものとして、例えばこれ
らを常圧あるいは減圧下で濃縮した濃縮液、又はさらに
該濃縮液中の溶媒を蒸発乾固させた固形物、また濃縮液
から有効成分を晶析後濾別乾燥した固形物、又は濃縮液
を凍結乾燥した固形物等が挙げられる。
ナーゼ活性阻害剤としての乾物換算当たりの使用量(配
合量)は、特に限定されないが、総量を基準として0.
001〜20.0重量%(以下 wt%という)、特に
0.01〜10wt%が望ましい。
る組成物は上記チロシナーゼ活性阻害剤を配合すること
を特徴とし、その用途は任意であるが化粧品、医薬品、
医薬部外品、トイレタリー用品、食品等に広く用いるこ
とができる。
は特に限定されず、例えば、化粧水、乳液、クリーム、
ファンデーション、パック、口紅、洗顔料、シャンプ
ー、リンス、ヘアトニック等を挙げることができる。こ
れらの化粧品には、化粧品に一般的に用いられる各種成
分、すなわち水性成分、油性成分、粉末成分、アルコー
ル類、エステル類、界面活性剤、保湿剤、美白成分、紫
外線吸収剤、増粘剤、色剤、香料、抗酸化剤、pH調整
剤、キレート剤、防腐剤等の成分を配合することができ
る。
しては、剤形は特に限定されず、例えば錠剤、顆粒剤、
カプセル剤、水薬等の内服剤、軟膏、パップ剤、クリー
ム、水剤などの外用剤、無菌溶液剤、懸濁液剤等の注射
剤、浴用剤等が挙げられる。
ヒクル、担体、賦形剤、結合剤、安定剤、香味剤等と共
に要求される単位用量形態をとりうる。例えば、錠剤、
カプセル剤のための組成物は、トラガント、アラビアゴ
ム、ゼラチン等の結合剤、微晶性セルロース等の賦形
剤、ゼラチン化澱粉、アルギン酸等の膨化剤、ステアリ
ン酸マグネシウム等の潤滑剤、ショ糖、乳糖、サッカリ
ンのような甘味剤、ペパーミント、アカモノ油、チェリ
ーのような香味剤等を共に混和し、通常の方法によって
処方することができる。また、注射剤のための無菌組成
物は、注射用水のようなベヒクル中の活性物質、ゴマ
油、ヤシ油、落花生油、綿実油のような天然産出植物
油、またはエチルオレートのような合成脂肪ベヒクルを
溶解又は懸濁させる通常の方法によって処方することが
できる。外用剤としては基剤としてワセリン、パラフィ
ン、油脂類、ラノリン、マクロゴール等を用い、通常の
方法によって軟膏剤、クリーム剤とする。
ゆる剤形を意味し、例えば、化粧水、乳液、クリーム、
ファンデーション、パック、エッセンス、口紅、洗顔
料、ゲル剤、エアゾル剤、軟膏、パップ剤、ペースト
剤、プラスター剤浴用剤、洗浄剤等の皮膚に適用される
ものや、シャンプー、リンス、トリートメント、ヘアト
ニック等の毛髪に適用されるものを挙げることができ
る。また、本発明の皮膚外用剤は、医薬用、医薬部外
用、化粧用のいずれにも用いることができる。
剤に用いられる成分である水性成分、油性成分、粉末成
分、ロウ類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界
面活性剤、保湿剤、美白成分、紫外線吸収剤、増粘剤、
色剤、香料、抗酸化剤、pH調整剤、キレート剤、防腐
剤等を本発明の目的を達成する範囲内で適宜配合するこ
とができる。
ず、例えば一般食品として各々の食品原料に抽出物の所
要量を加え、通常の製造法により加工製造することによ
り得ることができる。
する。なお、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
名:Gnaphalium semiamplexicaule)の花および茎部分1
6gを室温で24時間50%エタノールに浸漬した後抽
出液を濃縮し、抽出物1.3gを得た。この抽出物をD
MSOで希釈することにより1mg/ml溶液を調製
し、この溶液を希釈して濃度を調整して以下の実験を行
った。
るために、本発明において使用したチロシナーゼ活性抑
制効果の評価試験方法は以下の通りである。0.1M
リン酸緩衝液(pH6.8)1mlに0.3mg/ml
チロシン溶液1mlを加え、更に1.0、0.5、0.
05、0.01、0.0005、0.0001%に調製
した試験試料を0.9ml加えて37℃10分間インキ
ュベーションした。そこに1mg/mlマッシュルーム
由来チロシナーゼ0.1mlを加え、37℃15分間イ
ンキュベートし、分光光度計を用いて波長475nmに
て吸光度(A)を測定した。チロシナーゼの代わりに緩
衝液を加えたものの吸光度(B)、試験試料の代わりに
緩衝液を加えたものの吸光度(C)、試験試料とチロシ
ナーゼの代わりに緩衝液を加えたものの吸光度(D)を
測定し、下記計算式に従って阻害率を求めた。
B)/(C−D)}×100
して、既にチロシナーゼ活性阻害作用のあることが知ら
れているメキシコアルニカ(FARSA ARNICA、学名:Hete
rotheca inuloides)の50%エタノール抽出物につい
ても同様の試験を行った(特開平7−118139号公
報)。その結果を併せて第1表(表1)に示す。表中、
−は未試験であることを示す。試験の結果、本発明で適
用されるゴルドロボ抽出物は、既にチロシナーゼ活性阻
害作用のあることが知られているメキシコアルニカに匹
敵するチロシナーゼ活性阻害効果を有することが確認で
きた。
に保つ。次いでB成分を加熱混合し、70℃に保つ。B
成分をA成分に均一に混合し、次いでC成分を注入撹拌
混合した後、撹拌しながら30℃まで冷却しクリームを
得た。 (組成) 配合成分 配合量(wt%) (A) スクワラン 10.0 オリーブ油 10.0 固形パラフィン 5.0 セタノール 4.0 ソルビタンモノステアレート 2.0 ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート 2.0 (B) ゴルドロボ抽出物(抽出例1) 1.0 (C) グリセリン 5.0 メチルパラペン 0.1 精製水 100wt%残量
以外はすべて実施例1と同様にして調製し、試験に使用
した。
に保つ。次いでB成分を加熱混合し、70℃に保つ。B
成分をA成分に均一に混合し、次いでC成分を注入撹拌
混合した後、撹拌しながら30℃まで冷却し美白乳液を
得た。 (組成) 配合成分 配合量(wt%) (A) 1,3−ブチレングリコール 5.0 エチルアルコール 5.0 ゴルドロボ抽出物(抽出例1) 2.0 精製水 残量 (B) スクワラン 5.0 ワセリン 2.0 ミツロウ 0.5 ソルビタンセスキオレイン酸エステル 0.8 ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20E.O.) 1.2 防腐剤 適量 香料 適量 (C) カルボキシビニルポリマー(1.0%水溶液) 20.0 水酸化カリウム 0.1
以外はすべて実施例2と同様にして調製し、試験に使用
した。
ムおよび美白乳液の美白効果について、使用テストによ
る試験を行った。使用テストは各々25〜40才の20
名の女性をパネルとし、毎日、朝夜の2回、洗顔後に試
験クリームまたは美白乳液を適量顔面に2週間にわたっ
て塗布することにより行った。美白効果の評価基準は、
シミ ソバカスがほとんど目立たなくなったものを「有
効」、シミ ソバカスがあまり目立たなくなったものを
「やや有効」、変わらないものを「無効」として、比較
例と比較して評価を行った。第2表(表2)に示すごと
く、比較例1、2に比べ実施例1、2では良好な結果が
得られた。
これを含有する化粧品、医薬品、医薬部外品、食品等の
組成物は、生体内におけるメラニンの生成を抑制する効
果がある。従って、健康上、美容上の障害についての治
療に有効である。
Claims (3)
- 【請求項1】 メキシコ原産植物ゴルドロボ(GORDO LO
BO、学名:Gnaphalium semiamplexicaule)の抽出物を含
有することを特徴とするチロシナーゼ阻害活性阻害剤。 - 【請求項2】 請求項1記載のチロシナーゼ活性阻害剤
を含有する組成物。 - 【請求項3】 請求項1記載のチロシナーゼ活性阻害剤
を含有する皮膚外用剤。
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JP2012067014A (ja) * | 2010-09-21 | 2012-04-05 | Nippon Menaade Keshohin Kk | 皮膚外用剤 |
JP2016041667A (ja) * | 2014-08-19 | 2016-03-31 | 株式会社山田養蜂場本社 | 美白用組成物 |
CN115778887A (zh) * | 2022-12-09 | 2023-03-14 | 波顿香料股份有限公司 | 一种美白防晒功效组合物及其制备方法和美白膏霜 |
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