JP2000197826A - 触媒の製造方法および該触媒製造用の無機繊維の製造方法 - Google Patents

触媒の製造方法および該触媒製造用の無機繊維の製造方法

Info

Publication number
JP2000197826A
JP2000197826A JP11003158A JP315899A JP2000197826A JP 2000197826 A JP2000197826 A JP 2000197826A JP 11003158 A JP11003158 A JP 11003158A JP 315899 A JP315899 A JP 315899A JP 2000197826 A JP2000197826 A JP 2000197826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
producing
inorganic fiber
fiber
inorganic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11003158A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Yokoyama
公一 横山
Yasuyoshi Kato
泰良 加藤
Eiji Miyamoto
英治 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Babcock Hitachi KK filed Critical Babcock Hitachi KK
Priority to JP11003158A priority Critical patent/JP2000197826A/ja
Publication of JP2000197826A publication Critical patent/JP2000197826A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】触媒の強度を増すために、触媒製造時に触媒原
料に混合する、触媒製造用無機繊維添加物の製造方法、
およびこの無機繊維添加物を用いた触媒製造方法を提供
する。 【解決手段】触媒原料に水とともに無機繊維を加えて混
練し、これを所定形状に成形した後、乾燥、焼成する触
媒の製造方法において、無機繊維をあらかじめ所定圧力
範囲で加圧処理するか、または硫酸根を含んだメタチタ
ンスラリもしくはチタニアスラリと混合した後、焼処理
しておき、これを触媒原料に水とともに混合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒の製造方法お
よび該触媒製造用の無機繊維の製造方法に係り、特に、
高強度の触媒を製造するための触媒製造方法および該触
媒製造用として用いられる無機繊維の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に触媒は、ニーダにより触媒原料と
水および/または有機溶剤を混練し、得られたペースト
を任意の形状に成形した後乾燥・焼成することによって
作成される。その際、触媒に無機繊維を添加することに
よって、成形体の靭性が高くなることは広く知られてい
る。例えば排ガス脱硝触媒は触媒原料をペースト状に混
練する際、無機繊維を添加することにより触媒自体の曲
げおよび引張強度が向上することが知られており、広く
用いられている(例えば特開平3−65245号公
報)。添加する無機繊維としては、繊維径が細くかつ繊
維長の長いものが望ましく、繊維径の細かいウール状の
ものまたはチョップドストランドと呼ばれるあらかじめ
適当な長さに切断したものが用いられている。
【0003】触媒の靭性を高めるために原料のペースト
に加える無機繊維としては、無機繊維の径dと長さLの
比L/dが大きく、無機繊維の添加量が同じ場合は細い
繊維を多数添加する必要がある。
【0004】図2は従来の触媒製造方法を示す工程図で
ある。図において、無機繊維は、触媒原料を水とともに
混練した混練物に添加されている。また、無機繊維を当
初から触媒原料と水と一緒に混練することも行われてい
た。
【0005】しかしながら、無機繊維と触媒原料を混練
する際、繊維が低密度で変形し易いため、オープンニー
ダの撹拌翼が空回りし繊維と触媒粉末が混合しにくく、
ペースト化するまで長時間を要する結果、混練初期にペ
ーストと混合した繊維の一部が細かく破砕されるという
問題があった。一方、撹拌翼が空回りしづらい加圧ニー
ダを用いた場合、触媒と繊維を混合しようとすると、繊
維に力がかかり過ぎて短時間で細かく破砕されるので、
繊維長を長く保つのが困難であった。
【0006】また、繊維がウール状である場合、チョッ
プドストランドよりも嵩高のためペーストに対して繊維
の容積割合が高く、撹拌翼が空回りして混練に一層長時
間を要し、このため繊維長が小さく切断されるという問
題があった。このため、混練後の繊維の果たすべき強度
増強の効果が充分でなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、混練
された無機繊維が触媒中において高い靱性を発揮し、こ
れにより高強度の触媒を得ることができる触媒の製造方
法および該触媒製造用の無機繊維の製造方法を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本願で特許請求される発明は以下のとおりである。 (1)チタン、バナジウム、モリブデンおよびタングス
テンのうち1種以上を元素として含む触媒原料に水と無
機繊維とを加えて混合し、これを成形した後乾燥、焼成
する触媒の製造方法において、上記無機繊維を、あらか
じめ高強度化加工した後前記触媒原料と混合することを
特徴とする触媒の製造方法。 (2)チタン、バナジウム、モリブデンおよびタングス
テンのうち1種以上を元素として含む酸化物または塩と
無機繊維を水と混合したものを基材に塗布する触媒の製
造方法において、上記無機繊維をあらかじめ粉末になら
ない圧力範囲で加圧しておくことを特徴とする触媒の製
造方法。
【0009】(3)(2)において、無機繊維をあらか
じめ加圧する加圧力の強さを20〜500kg/cm2 とし
たことを特徴とする触媒の製造方法。 (4)触媒製造時に水とともに触媒原料に添加混合さ
れ、触媒を補強する触媒製造用無機繊維の製造方法にお
いて、元素としてアルカリ土類金属、アルミニウムおよ
びシリコンを含んだガラスからなる無機繊維を、硫酸を
含んだメタチタン酸スラリまたは硫酸を添加したチタニ
アスラリと混合した後焼成することを特徴とする触媒製
造用無機繊維の製造方法。
【0010】(5)(4)において、上記スラリ中の全
硫酸量を無機繊維に含まれる全アルカリ土類金属とアル
ミニウムの30モル%以下にすることを特徴とする触媒
製造用無機繊維の製造方法。 (6)チタン、バナジウム、モリブデンおよびタングス
テンのうち少なくとも1種を含む酸化物に、(4)また
は(5)に記載の触媒製造用無機繊維を加えて混練し、
成形した後乾燥、焼成することを特徴する触媒の製造方
法。
【0011】
【発明の実施の形態】触媒原料に無機繊維を添加し混練
する時に、無機繊維が長さ方向に過度に細かく粉砕され
ないように、添加無機繊維をあらかじめ高強度化する方
法として2つのものがある。
【0012】第1の方法は、無機繊維をあらかじめ平滑
ロール、歯付きロールまたは平板プレスなどの加圧手段
で、無機繊維が粉末状にならない加圧強さ範囲内で加圧
して耐粉砕、高強度無機繊維を得る方法である。
【0013】第2の方法は、アルカリ土類金属とアルミ
ニウムおよびシリコンを含んだ無機繊維に、硫酸を含ん
だメタチタン酸スラリまたは硫酸を添加したチタニアス
ラリとを混合した後、焼成して高強度無機繊維を得るも
のである。
【0014】また、本発明の耐粉砕高強度触媒の製造方
法は、上記各方法によって得られた高強度無機繊維を用
いて、これを触媒原料および水に添加混合し、成形後乾
燥、焼成するものである。
【0015】以下、上記各高強度無機繊維の製造方法お
よびそれを使った触媒の製造方法について詳細に説明す
る。
【0016】本発明の触媒用高強度無機繊維添加物の製
造方法の第1の方法において、無機繊維としてはアルミ
ノシリケート、シリカ、無アルカリガラスからなるもの
が耐久性の面から優れており、その繊維が粉末状になら
ないようなプレス条件で加圧する。加圧条件は繊維の種
類によっても変化するが、通常20kg/cm2 から500
kg/cm2 の間である。
【0017】一方、触媒原料としてチタン、バナジウ
ム、モリブデンおよびタングステンのうち1種以上を元
素として含む酸化物または塩を水に加え混練する。ここ
で、それぞれの酸化物を原料としてもよいし、水溶性の
塩でもかまわない。また、あらかじめ触媒原料の酸化物
や塩を混合したものを焼成した粉末を触媒原料として用
いてもよい。また、無機繊維を添加した後の混練時間を
できるだけ短くするため、触媒原料と水との混合物がペ
ースト化されているのが望ましく、その際のペースト中
の水分濃度は添加するチタニア粉末の比表面積と無機繊
維の添加量にもよるが、通常20から50重量パーセン
トである。また、塗布した触媒の強度を高めるために、
ポリビニルアルコールや水溶性セルロースエーテルのよ
うな有機結合材やシリカやチタニアのような酸化物のゾ
ルを10重量パーセント以下の少量加えてもよい。
【0018】上記の無機繊維をペースト化した触媒原料
に加えさらにペースト状になるまで混練を行うが、無機
繊維は触媒原料に対して5から40重量パーセント程度
加えるのが妥当である。これは、少ないと繊維を添加し
た効果がなく靭性が低くなるし、あまりたくさん加える
と触媒の強度と活性を低下させるからである。
【0019】以上の工程で得られた無機繊維入りのペー
ストを1組のロールにより触媒基材である例えばステン
レス製の多孔ラス板や金網または無アルカリガラス製の
織布に圧延することによってエレメントが作成される。
ここで、無機繊維を添加した後充分無機繊維が分散した
状態にないとペーストが均一に塗布できないので長時間
の混練が必要であるが、本発明によればきわめて短時間
で繊維を分散することができる。
【0020】すなわち繊維をプレスすることにより、繊
維同士が交差した部分は圧力により破断し易くなる。そ
の結果、従来よりもきわめて短時間でペースト化した触
媒原料との混練が進行する。また、プレスによって繊維
の密度が高くなるため、ペーストを混練する際に撹拌翼
が空回りしにくくなり、破断し易くなることもあわせて
従来よりも混練に要する時間が飛躍的に短くなり、かつ
混練終了後のペースト中の繊維は従来よりも長くなる。
ただし、プレス圧着を高め過ぎると繊維長が短く粉末状
になってしまい触媒の強度が低下するので、各繊維に対
して適切なプレス圧の調整が必要である。
【0021】また、従来、結合剤で強固に集束した無機
繊維束は分離しにくく、ペーストへ添加しても長時間の
混練が必要であったが、本方法に基づいてプレスするこ
とにより、ペーストへ添加してきわめて短時間で混練す
ることが可能になる。
【0022】いずれの場合も、プレスした無機繊維を入
れる前のペースト化した触媒原料の針入度が高いほうが
繊維を添加した後の混練時間を短くできるので、触媒原
料と水は充分混練するのが望ましい。
【0023】
【実施例】実施例1 プレス方法による生成物の差異はないため、今回はすべ
て平板プレスで行った。プレスは200mm角の繊維20
0gに対して100kg/cm2 の圧力を加える条件で実施
した。この条件は、実施例で用いたすべての無機繊維に
おいて、90重量パーセント以上の繊維が0.1mm以上
の繊維長を持つ条件であったためである。本発明の製造
工程は図1に示すが、ペーストとして、チタニア粉末
(比表面積約100m2 /g)とメタタングステン酸ア
ンモニウムおよびメタバナジン酸アンモニウムをTi/
W/V=93/5/2になるように秤量したものに対し
て、それぞれチタニア粉末に対して60重量パーセント
の水を加えた後ニーダで30分混練し、さらにチタニア
に対して15重量パーセントのあらかじめプレスした無
機繊維添加物を加え10分混練した。 実施例1−1 無機繊維としてイソウール(イソライト工業製、シリカ
52重量パーセント、アルミナ48重量パーセント、繊
維径2.6μm、繊維長最大約250mm)を用いた。 実施例1−2 無機繊維としてEガラス織布(三重織物製、繊維径は6
μm)を用いた。 実施例1−3 無機繊維としてロックウール(ニチアス製、繊維長約5
mm)を用いた。 比較例1−1 無機繊維としてプレスしないイソウールを用いた。
【0024】ペーストに無機繊維を添加して10分後、
実施例1−1から1−3はすべて無機繊維がペーストに
分散したが、比較例1−1はペーストと繊維が充分混合
していない状態であった。比較例1−1のみ混練を継続
したところ、無機繊維を添加した後40分で無機繊維が
ペーストに分散した状態になった。混練したペーストを
それぞれ1mm厚さに圧延し、乾燥した後、500℃で2
時間焼成した。この焼成サンプルから圧延方向が長手方
向になるよう20mm×40mmの試験サンプルを切り出
し、曲げ試験を行った。また、20mm×100mmのサン
プルにより活性を測定した。結果を表1に、触媒活性の
測定条件を表2に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】 表1および2において、無機繊維をプレスしてペースト
に添加する方法を用いることにより、触媒の混練時間が
短くなり、かつ曲げ強度を高くできることが明らかにな
った。
【0027】本発明の触媒用高強度無機繊維添加物の製
造方法の第2の方法は、次の工程よりなる。 (1)少なくとも元素としてアルカリ土類金属、アルミ
ニウムおよびシリコンを含んだガラスの繊維状添加物を
硫酸を含んだメタチタン酸スラリまたは硫酸を加えたチ
タニアスラリに添加して混合する。 (2)(1)の混合物を焼成する。この際、焼成する前
に乾燥してもよい。
【0028】以上の工程によって完成した繊維状添加物
は従来のものよりも高強度化しており、セラミック成形
体用または触媒用のペーストに加え、長時間混合しても
得られた成形体や触媒は従来よりも高い強度を有する。
【0029】硫酸を含んだメタチタン酸スラリまたは硫
酸を加えたチタニアスラリに少なくともアルカリ土類金
属、アルミニウムおよびシリコンを元素として含むガラ
ス繊維状添加物を添加すると、例えばEガラスの場合、
硫酸による脱カルシウムおよび脱アルミニウム反応が起
こり、硫酸カルシウムや硫酸アルミニウムが繊維表面に
析出する。このままの状態では硫酸カルシウムや硫酸ア
ルミニウムによって繊維同士が接合されるが、液中のメ
タチタン酸またはチタニア粒子がこの部分に付着し、表
面にコーティング層を形成する。このような繊維状添加
物を100℃以上で乾燥または焼成することにより、添
加物の表層に付着したメタチタン酸またはチタニアが焼
結して表層にチタニア粒子を形成する。チタニアは繊維
状添加物同士の結合を防止するとともに、粒状であるた
め繊維同士が擦れ合っても破損しにくい。
【0030】この際、500℃以上かつ繊維状添加物が
軟化しない温度で焼成すると、ガラス中のイオンの拡散
が進むことによってアルカリ土類金属元素が抜けた繊維
表層は、緻密化するとともに熱膨脹率は低くなる。一
方、初期の組成と変わらない繊維中央部は、繊維表層に
較べて熱収縮が大きいので、焼成後の冷却過程において
繊維の表層に近い部分は圧縮応力を持つ。この圧縮応力
により、繊維表層部の亀裂は抑制されるため繊維自体の
強度は高くなる。一方、ガラス繊維内部まで脱カルシウ
ムや脱アルミニウムが進行すると、繊維は高強度化しに
くくなる。そのため、メタチタン酸またはチタニアスラ
リ中の全硫酸量を繊維中に含まれるアルミニウムおよび
アルカリ土類金属(Eガラスではカルシウム)の全モル
数に対して3割(30モル%)程度にすれば、耐酸性を
高めながら強度を向上できる。 実施例2 本実施例で用いる繊維状添加物は元素としてアルカリ土
類金属、アルミニウムおよびシリコンを少なくとも含む
ガラスであればどのようなものでもよいが、安価なEガ
ラスの繊維状添加物を用いた。 実施例2−1 硫酸(濃度97%)、低比表面積チタニア(比表面積1
0m2 /g)および水を1:10:14の重量比で混合
した後、Eガラス繊維(繊維径は6μm、長さ3mm)を
混合液の1.2倍の重量だけ添加混合した。これら混合
物を250℃で焼成した。なお、Eガラス中のカルシウ
ムは酸化物(CaO)換算で11重量パーセント、アル
ミニウムはAl2 3 換算で12重量パーセントであっ
た。 実施例2−2 硫酸を含んだメタチタン酸スラリ(硫酸根濃度:4重量
パーセント)を用い、Eガラス繊維(繊維径は6μm、
長さ3mm)を混合液の1.2倍の重量分添加した以外は
実施例2−1と同じ条件で実験を行った。 実施例2−3 焼成温度を750℃とした以外は実施例2−1と同じ条
件で実験を行った。 比較例2−1 硫酸を添加しなかった以外は実施例2−1と同じ条件で
実験を行った。 比較例2−2 硫酸(濃度97%)、低比表面積チタニア(比表面積1
0m2 /g)および水を6:10:14の重量比で混合
した以外は実施例2−1と同じ条件で実験を行った。
【0031】高比表面積チタニア(比表面積100m2
/g、硫酸根濃度4重量パーセント)に対して50重量
パーセント水を加えて30分間ニーダで混練した後、上
記実施例、比較例で得られた無機繊維状添加剤をチタニ
アに対して15重量パーセント加えて30分混練すると
いう条件で、上記の実施例および比較例の触媒製造用無
機繊維添加物それぞれについてペーストを試作した。混
練したペーストを1mm厚さに圧延し、乾燥した後、50
0℃で2時間焼成した。この焼成サンプルから圧延方向
が長手方向になるよう20mm×40mmの試験サンプル2
を5個切り出し、曲げ試験を行った。
【0032】曲げ試験の結果および触媒製造用無機繊維
中の全カルシウムとアルミニウムのモル数に対する全硫
酸根のモル数の比を表3に示す。
【0033】
【表3】 表3において、実施例2−1、2−2、および2−3で
得られた触媒に較べて比較例2−1、2−2で得られた
触媒は低強度であり、実施例2−3が最も高強度である
ことがわかる。この結果から、高温で焼成することが繊
維状添加物の高強度化に効果的であることがわかった。
また、実施例2−3と比較例2−2の比較から、全硫酸
量を繊維に含まれるカルシウムおよびアルミニウムの3
割以下にすることが効果的であることがわかる。繊維の
焼成温度についても、800℃では曲げ強度の低下が起
こっており、750℃以下で行うことが好ましいことが
わかる。
【0034】さらに、チタニアペーストの代わりにチタ
ニア粉末(比表面積約100m2 /g)とモリブデン酸
アンモニウム、およびメタバナジン酸アンモニウムをT
i/Mo/V=93/5/2になるように秤量したもの
に対して、それぞれチタニア粉末に対して60重量パー
セントの水を加え、30分間ニーダで混練を行った後、
チタニアに対して15重量パーセントの割合で無機繊維
添加剤を加え、30分間混練するという条件で実施例2
−1および比較例2−1の添加剤についてそれぞれペー
ストを試作した。混練したペーストを1mm厚さに圧延
し、乾燥した後、500℃で2時間焼成した。この焼成
サンプルから圧延方向が長手方向になるよう20mm×4
0mmの試験サンプルを切り出し、曲げ試験を行った。そ
の結果、実施例2−1で曲げ強度190kg/cm2 、比較
例2−1で80kg/cm2 となり、触媒(脱硝触媒)でも
セラミック板と同様の効果が確認できた。
【0035】また、チタニア粉末(比表面積約100m
2 /g)とメタタングステン酸アンモニウム、およびメ
タバナジン酸アンモニウムをTi/W/V=93/5/
2になるように秤量したものに対して、それぞれチタニ
ア粉末に対して60重量パーセントの水を加えた後、上
記と同様の試験条件で作製した焼成サンプルに対して曲
げ試験を行った。その結果、実施例2−1で曲げ強度1
80kg/cm2 、比較例2−1で80kg/cm2 となり、触
媒組成によらず効果があることがわかった。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、触媒中に混入する無機
繊維を高強度化することができるので、これを用いた触
媒の強度が向上し、例えば板状触媒に適用した場合、板
厚を薄くすることが可能となり、触媒の製造コストの抑
制や触媒の小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく触媒の製造工程を示す説明図。
【図2】従来技術に基づく触媒の製造工程を示す説明
図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 英治 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 Fターム(参考) 4G069 AA03 AA08 BA01B BA04A BA04B BA14A BA14B BB04A BB04B BB10C BB20C BC09B BC50A BC50C BC54A BC54B BC54C BC59A BC60A BC60B BC60C BD01C BD02C BE17C CA02 CA03 CA13 EA03X EA03Y EA13 EA14 EB14Y ED03 FA03 FB06 FB15 FB17 FB23 FB30 FB66 FB70 FC02 FC04 FC08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン、バナジウム、モリブデンおよび
    タングステンのうち1種以上を元素として含む触媒原料
    に水と無機繊維とを加えて混合し、これを成形した後乾
    燥、焼成する触媒の製造方法において、上記無機繊維
    を、あらかじめ高強度化加工した後前記触媒原料と混合
    することを特徴とする触媒の製造方法。
  2. 【請求項2】 チタン、バナジウム、モリブデンおよび
    タングステンのうち1種以上を元素として含む酸化物ま
    たは塩と無機繊維を水と混合したものを基材に塗布する
    触媒の製造方法において、上記無機繊維をあらかじめ粉
    末にならない圧力範囲で加圧しておくことを特徴とする
    触媒の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、無機繊維をあらかじ
    め加圧する加圧力の強さを20〜500kg/cm2 とした
    ことを特徴とする触媒の製造方法。
  4. 【請求項4】 触媒製造時に水とともに触媒原料に添加
    混合され、触媒を補強する触媒製造用無機繊維の製造方
    法において、元素としてアルカリ土類金属、アルミニウ
    ムおよびシリコンを含んだガラスからなる無機繊維を、
    硫酸を含んだメタチタン酸スラリまたは硫酸を添加した
    チタニアスラリと混合した後焼成することを特徴とする
    触媒製造用無機繊維の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、上記スラリ中の全硫
    酸量を無機繊維に含まれる全アルカリ土類金属とアルミ
    ニウムの30モル%以下にすることを特徴とする触媒製
    造用無機繊維の製造方法。
  6. 【請求項6】 チタン、バナジウム、モリブデンおよび
    タングステンのうち少なくとも1種を含む酸化物に、請
    求項4または5に記載の触媒製造用無機繊維を加えて混
    練し、成形した後乾燥、焼成することを特徴する触媒の
    製造方法。
JP11003158A 1999-01-08 1999-01-08 触媒の製造方法および該触媒製造用の無機繊維の製造方法 Pending JP2000197826A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11003158A JP2000197826A (ja) 1999-01-08 1999-01-08 触媒の製造方法および該触媒製造用の無機繊維の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11003158A JP2000197826A (ja) 1999-01-08 1999-01-08 触媒の製造方法および該触媒製造用の無機繊維の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000197826A true JP2000197826A (ja) 2000-07-18

Family

ID=11549554

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11003158A Pending JP2000197826A (ja) 1999-01-08 1999-01-08 触媒の製造方法および該触媒製造用の無機繊維の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000197826A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018069156A (ja) * 2016-10-28 2018-05-10 トヨタ自動車株式会社 排ガス浄化触媒の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018069156A (ja) * 2016-10-28 2018-05-10 トヨタ自動車株式会社 排ガス浄化触媒の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE69206743T2 (de) Brennverfahren für Keramikkörper mit Honigwabenstruktur
AU683166B2 (en) Titania-based catalyst carriers
KR900012674A (ko) 암모니아에 의한 산화질소의 선택적 환원을 위한 촉매
EP0552715B1 (en) A NOx removal catalyst containing an inorganic fiber
EP0319457B1 (en) Catalysts for the removal of nitrogen oxides
JP2002535229A5 (ja)
JP2002535229A (ja) 高強度かつ高表面積のアルミナセラミック
JP2000197826A (ja) 触媒の製造方法および該触媒製造用の無機繊維の製造方法
DE102019213379A1 (de) Verfahren zum Herstellen eines Wabenstrukturkörpers
DE102019213376A1 (de) Verfahren zum Herstellen eines Wabenstrukturkörpers
CN115259833B (zh) 一种陶瓷薄板及其制备方法
JPH0970534A (ja) 脱硝触媒の製造方法
JP2000281466A (ja) ホウ酸アルミニウム多孔質無機材料の製造方法
JPH11207727A (ja) 無機質建材の製造方法
JPS6271535A (ja) 燃焼用触媒担体の製造法
CN109336610A (zh) 碳化硅多孔陶瓷及其低温烧成方法
JPH09187651A (ja) 排煙脱硝用触媒の製造方法
JPWO2014104071A1 (ja) 成型体用改質酸化チタン系微粒子粉末および成型体用組成物ならびに成型体
JP2851634B2 (ja) 窒素酸化物除去用触媒の製造方法
JP3066044B2 (ja) 窒素酸化物除去用板状触媒およびその製造方法
JPH05154351A (ja) 板状脱硝触媒およびその製造方法
JP3264498B2 (ja) 窒素酸化物除去用板状触媒の製造方法
JPH0891825A (ja) 無機系成形助剤およびそれを用いる窒素酸化物除去用触媒の製造方法
EP3885036A1 (en) Catalyst for mercury oxidation
JPH07115945B2 (ja) ハニカム状セラミックスの製造方法