JP2000196770A - セキュリティを備えた遠隔操作方式 - Google Patents

セキュリティを備えた遠隔操作方式

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JP2000196770A
JP2000196770A JP10374387A JP37438798A JP2000196770A JP 2000196770 A JP2000196770 A JP 2000196770A JP 10374387 A JP10374387 A JP 10374387A JP 37438798 A JP37438798 A JP 37438798A JP 2000196770 A JP2000196770 A JP 2000196770A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遠隔操作を行う場合に、遠隔操作可能な相手
を特定できるセキュリティ機能を備え、必要に応じて遠
隔操作を許可、不許可の切替ができ、その操作が、利用
者にとって簡便である遠隔操作方式を提供する。 【解決手段】 ISDN網7と、音声端末6との間に、
音声端末6を制御する音声端末制御手段3と、ISDN
網7に接続される回線インタフェース手段5と、音声端
末6の遠隔操作を管理する遠隔操作管理手段4と、音声
端末制御手段3と、回線インタフェース手段5と、遠隔
操作管理手段4とを制御する制御手段2とを備えた通信
装置1を設け、音声端末6を他の音声端末と通話可能に
するとともに、通信装置1は、音声端末6が音声で通信
中で、かつ、音声端末6の通話相手の電話番号が、管理
装置8から送られたアウトバンド上のメッセージに含ま
れる番号と一致した時に、遠隔操作に応じるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ISDN網に接続
される通信装置におけるセキュリティを備えた遠隔操作
方式に関する。
【0002】
【従来の技術】エレクトロニクス技術の発展に伴い、家
庭内で用いられる電化製品の機能は、ますます、高度
化、複雑化している。パーソナルコンピュータを始めと
した、インターネットテレビジョン、ファクシミリ、コ
ードレス電話、モデム、ターミナルアダプタ等の情報家
電と呼ばれる機器においてはさらに顕著である。ここ
で、あまりに高度化した機器であるが故に、使用者が、
操作方法が難しい、設定の仕方が分からないために、多
様な機能が使いこなせないだけでなく、基本的な使用さ
えできないという問題が表面化している。
【0003】この問題を解決するために、様々なアプロ
ーチがなされているが、その一つに、通信網を利用した
遠隔操作がある。
【0004】例えばパーソナルコンピュータの問い合わ
せ対応業務において、使用者のパソコンに対して、コン
サルタント担当者からモデム等で接続し、使用者のパソ
コンの設定内容を読み出し、その内容を解析して、的確
な設定方法、対処法をアドバイスするという方法が行わ
れている。
【0005】さて、情報機器、特に通信線に接続される
機器においては、通信線を介して、信号・文字情報等を
やり取りすることで、離れた場所から機器の動作状況の
監視、設定等を行う、遠隔操作もしくはリモートメンテ
ナンスが広く用いられている。
【0006】公衆網に接続される機器が遠隔操作機能を
持つ場合、第三者による侵入・操作・情報の漏洩を防ぐ
ために、何らかのセキュリティ機能、安全対策機能を持
たせるのが普通である。
【0007】よく使用される方法としては、通信の開始
時に、遠隔操作を受ける側の機器が、暗証番号等の特定
の情報を要求し、その情報を提供した相手のみに遠隔操
作を許可するというものがある。
【0008】あるいは、遠隔操作を受ける側の機器は、
遠隔操作を目的とした着信は受け付けずに、あらかじめ
定められた電話番号に対して定期的に発信し、遠隔操作
を受けることによって、不特定の相手から操作されるこ
とを防止するという方法も知られている。これを拡張し
たものが、コールバックを用いた方法で、任意のタイミ
ングで安全に遠隔操作が行える。
【0009】発信者番号通知機能を持った公衆網におい
ては、網から提供される発信者番号情報は比較的信頼度
が高いという特徴を生かして、あらかじめ記憶された電
話番号と、発信者番号が一致した相手に対してのみ遠隔
操作を受け付けるという方法がある。その一例として、
特開平8−223162号公報では、機器本来の使用法
(ここではLAN間接続)においてセキュリティを確保
するための電話番号と、遠隔保守を行う時にセキュリテ
ィを確保するための電話番号とを別々に記憶させ、遠隔
保守のための電話番号と発信者番号とが一致する相手に
は、機器本来の使用法を許可しないようにして、遠隔保
守のための電話番号を持つ相手が機器本来の使用法(こ
こではLAN間接続)を行ってしまう危険を防止する方
法が開示されている。
【0010】ところで、ISDN網のように、発着呼・
切断・復旧シーケンスを、別のチャンネル(アウトバン
ド)でやりとりする通信網における、遠隔操作方法とし
て、以下の方法が開示されている。
【0011】特開平5−7258号公報においては、発
着呼・切断・復旧シーケンスに含まれる、サブアドレス
情報に、保守用の情報をのせ、遠隔保守を行う方法が示
されている。
【0012】また、特開平8−223162号公報にお
いては、発着呼・切断・復旧シーケンスに付加すること
が可能な、UUI(ユーザ・ユーザ・インフォメーショ
ン)に、保守用の情報をのせ、遠隔保守を行う方法が示
されている。
【0013】これら2つの公報に記載の方法では、セキ
ュリティ確保の方法は、特に明示されていないが、暗証
情報を用いる方法、遠隔操作を受ける側から発呼する方
法、コールバックを用いる方法、発信者番号通知を用い
る方法等の、公知の技術を組み合わせていると考えられ
る。
【0014】ここで、家庭用電化製品に対して、遠隔操
作を行う場合に、セキュリティの確保を行うことは、プ
ライバシー保護の観点からも非常に重要である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、セキュ
リティの確保を行うことは、使用者の利便性を損なうと
いう問題がある。例えば、暗証番号を用いた方法では、
使用者がその機器に、暗証番号を登録するという操作を
行わなければいけない。また、コールバック等の方法で
は、使用者がその機器に、電話番号を登録するという操
作を行わなければいけない。そもそも、使用者が機器を
設定する方法が複雑で難しいために、遠隔操作によって
補助しようとするのに、その遠隔操作を行う準備の設定
が難しい、というジレンマに陥ってしまうのである。
【0016】これを解決する方法として、暗証番号や、
遠隔操作を受ける相手の電話番号をあらかじめ設定し出
荷する方法がある。しかし、これには重大な欠点があ
る。家電製品のような、非常に多数の場所で使用される
機器に対し、同一の暗証番号を設定した場合は、もしこ
の暗証番号が漏洩した場合の影響・被害が非常に大きい
と考えられるからである。また、遠隔操作を受ける相手
の電話番号を同一に設定した場合に考えられる問題は次
のようなものがある、第一に、電話番号が1つに限定さ
れるために、トラフィックが集中することが考えられ、
それの対応策が必要になる点である。第二に、電話番号
が1つに限定されるため、地域によって電話料金が高く
なる点である。第三に、遠隔操作を行う側の装置の電話
番号を変更することが非常に困難となるので、事業所の
移転、市外局番の変更等が生じた場合の対応策が難しい
点がある。いずれも、システムの自由度が損なわれるこ
とになる。
【0017】以上のように、数々の問題はあるものの、
特定の相手からのみ遠隔操作が可能なシステムが実現で
きたとしても、プライバシー保護の観点からするとまだ
不完全である。使用者からすれば、例え遠隔操作可能な
相手が、その製品のメーカーであり、その使用法をコン
サルトしてくれる立場にあるとしても、その製品の設定
内容がいつでも読み出し可能で、設定変更もできるとな
ると、あまり気持ちの良いものでない。そのメーカーは
本当に信頼できる会社なのか、そのメーカーの社員の中
に心無い人がいて、設定内容を盗み見たり改ざんしたり
しないという保証はあるのか、外部からその会社に侵入
してその会社を介して自分の製品に侵入する恐れはない
のか、といった不安は尽きない。
【0018】従って、本発明の目的は、遠隔操作を行う
場合に、遠隔操作可能な相手を特定できるセキュリティ
機能を備え、しかも必要に応じて遠隔操作の許可、不許
可の切替ができ、しかもその操作が、利用者にとって簡
便である遠隔操作方式を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、ISDN網に
接続される通信装置において、アナログ公衆網と接続さ
れることを目的とされる音声端末を接続し通話の用に供
する機能と、ISDN網からアウトバンドでデータのや
り取りをする機能とを有し、前記音声端末の通話相手の
電話番号が、前記ISDN網に接続された管理端末から
送られた前記アウトバンド上のメッセージに含まれる番
号と一致した時に、前記音声端末が前記管理端末の遠隔
操作に応じるようにしたことを特徴とするセキュリティ
を備えた遠隔操作方式である。
【0020】この発明によれば、ISDN網と音声端末
との間に通信装置を設け、音声端末を前記ISDN網に
接続される他の音声端末と通話可能にするとともに、管
理端末がISDN網のアウトバンドを用いて、遠隔操作
のための情報を前記通信装置に送り、前記通信装置は、
音声端末が音声で通信中、かつ、音声端末の通話相手の
電話番号が、管理端末から送られたアウトバンドのメッ
セージに含まれる番号と一致した時に、遠隔操作に応じ
るようにしている。
【0021】
【発明の実施の形態】
【0022】
【実施の形態1】以下、図面に基づいて、本発明による
セキュリティを備えた遠隔操作方式を詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態の原理を説明する図である。
図1において、通信装置1は、ISDN網7と接続さ
れ、音声端末6が、ISDN網7に接続される他の電話
機と通話可能にするとともに、アウトバンド上のメッセ
ージを解読し、遠隔操作に応じる機能を持つ。
【0023】管理端末8が、ISDN網のアウトバンド
を用いて、遠隔操作のための情報を通信装置1に送った
時、通信装置1は、音声端末6が音声で通信中であり、
かつ、音声端末6の通話相手の電話番号が、管理端末8
から送られたアウトバンドメッセージに含まれる、発信
者番号と一致した時を条件に、遠隔操作に応じる。
【0024】このように、遠隔操作を通話中の相手に限
定することによって、複雑な設定をすることなしに、遠
隔操作における安全性を確保することができる。
【0025】通信装置1は、ISDN等の呼制御のため
の情報を、通信チャンネルとは別のチャンネル、つま
り、アウトバンドで送ることのできる通信網と接続さ
れ、他の通信装置または管理端末8と、情報のやり取り
ができる。
【0026】また、通信装置1は、公衆網用の電話機
(アナログ電話機)等の音声端末6と接続され、その音
声端末がISDN網に接続された他の電話機と通話可能
にする機能を持つ。
【0027】通信装置1は、制御回路2と、音声端末制
御回路3と、遠隔操作管理回路4と、回線インタフェー
ス回路5とから構成されている。
【0028】音声端末制御回路3は、音声端末6、制御
回路2と接続され、音声端末6からの直流ループ閉結信
号、MF(マルチ・フリクエンシー)信号、あるいは、
DP(ダイヤルパルス)信号を受信し、さらに音声端末
6からの相手先番号を始めとし、遠隔操作許可を意味す
る信号などの、種々の情報を受け取り、それを文字列に
変換し、制御回路2に送出する機能を持つ。
【0029】遠隔操作管理回路4は、制御回路2と接続
され、制御回路2からの要求信号によって、通信装置1
全般の自己診断、通信装置1全般の設定の変更、設定内
容の制御回路2に対する通知、または、動作履歴の制御
回路2に対する通知等を行う。
【0030】回線インタフェース回路5は、ISDN回
線7と、制御回路2に接続され、ISDN回線7より時
分割で送られてくる、B1、B2、Dチャンネルデータ
を、分解・再構成し、制御回路2に送信し、また、制御
回路2から送られてくる、B1、B2、Dチャンネルデ
ータを、時分割・再構成し、ISDN回線7に送出する
機能を持つ。
【0031】制御回路2は、回線インタフェース回路5
から送られる、Dチャンネルメッセージの中身に応じ
て、遠隔操作管理回路4に遠隔操作のためのコントロー
ル信号を出したり、遠隔操作管理回路4から受け取った
データを、回線インタフェース回路5に渡したりする。
また、音声端末制御回路3からの信号に応じて、発呼要
求情報を組み立て、回線インタフェース回路5に送出
し、それと同時に、遠隔操作を許可・禁止する機能を持
つ。
【0032】次に、図1の遠隔操作方式の動作を、図2
に示す制御フロー図を用いて説明する。
【0033】図1において、音声端末6が、直流回路閉
結信号あるいはMF信号により、音声による通信を行い
たい旨、および相手の電話番号を、音声端末制御回路3
に送信する。
【0034】音声端末制御回路3は、MF信号等を受信
すると、それを相手の電話番号を表す文字列に変換し、
制御回路2に引き渡す。
【0035】制御回路2は、音声端末制御回路3から受
け取った、相手の電話番号を表す文字列から、Dチャン
ネル上に送る呼設定(SETUP)メッセージを組み立
て、回線インタフェース回路5に送信するとともに、制
御回路2に装備された記憶装置に、現在、着呼ではなく
発呼による、音声通信中であることを示す情報(フラ
グ)と、その相手の電話番号を記憶する。
【0036】回線インタフェース回路5は、制御回路2
より受け取ったDチャンネルデータを、ISDNのフォ
ーマットに多重し、ISDN網7に送信し、ISDN網
7を介して、管理端末8と呼設定のメッセージをやり取
りし、Bチャンネル上で、管理端末8と音声による通信
を開始できるようにする。
【0037】以上の動作により、音声端末6と管理端末
8とが音声による通信を開始する。図2において、以上
の動作は、ステップS1において示されている音声端末
6が、直流回路の開放などの信号で、音声通信を終了し
た時、あるいは、通話相手から切断メッセージを受け取
って、音声通信を終了した時には、発呼による音声通信
中であることを示す情報(フラグ)を消去する。
【0038】さて、ここにおいて、管理端末8より、ア
ウトバンド(この構成におけるISDNのDチャネル)
で通信装置1に対して遠隔操作を開始する。
【0039】Dチャネルの通信パスを用いて情報のやり
取りを行う場合、サブアドレス情報を用いる方法、UU
I(ユーザ・ユーザ・インフォメーション)を用いる方
法、Dチャネルパケットを用いる方法等があるが、ここ
ではUUIを用いる方法を例にして説明する。
【0040】管理端末8より、呼設定(SETUP)等
のメッセージ中のUUI情報に、遠隔操作の要求を意味
する情報(自己診断要求、設定内容の表示要求、設定の
変更要求、動作履歴の表示要求等)をのせて、通信装置
1に送出する。
【0041】回線インタフェース回路5によって、Dチ
ャネルデータが分離されて、制御回路2がそれを受け取
ると(ステップS2)、その中のUUIを取り出し、そ
れが遠隔操作を要求するデータであるかどうかを判断す
る。
【0042】それが遠隔操作を要求するデータであれ
ば、制御回路2は現在、音声端末6が発呼による音声通
信中であることを示す情報(フラグ)が、記憶装置中に
あるかを確認し(ステップS3)、もし、フラグが存在
しなかった場合には、管理端末8に対して、Dチャンネ
ルを通して、切断メッセージを返し、遠隔操作は行わな
い。
【0043】フラグが存在した場合には、Dチャンネル
の呼設定メッセージに同時に乗ってくる発番号データを
取り出し、先に記憶した、音声端末6が発呼した時の相
手番号と比較し(ステップS4)、これが一致しなかっ
た場合には、管理端末8に対して、Dチャンネルを通し
て、切断メッセージを返し、遠隔操作は行わない(ステ
ップS5)。
【0044】2つの電話番号が一致したときは、制御回
路2は、遠隔操作管理回路4に対して、UUI中の情報
に応じて、種々の遠隔操作要求信号を送る。
【0045】遠隔操作管理回路4は、制御回路2から受
け取った、遠隔操作要求信号に応じて、通信装置1の自
己診断を行い、その結果を制御回路2に返したり、通信
装置1の設定変更を行い、設定変更完了の信号を制御回
路2に返したり、通信装置1の設定内容を読み出して、
制御回路2に渡したり、通信装置1の動作履歴を読み出
して、制御回路2に送ったり、等の動作を行う(ステッ
プS6)。
【0046】制御回路2は、遠隔操作管理回路4から受
け取ったデータを、切断等のメッセージ中のUUIにの
せて、回路インタフェース回路5を通じて、管理端末8
に送る。
【0047】以上のように、本実施の形態によれば、通
信装置に、暗証番号や、遠隔操作相手の電話番号等の複
雑な設定を行うことなしに、遠隔操作を受けることがで
き、音声で通話中の相手にのみ、遠隔操作の受け入れを
するため、不特定多数の相手から、知らないうちに遠隔
操作されることがなく、安全が確保される。
【0048】
【実施の形態2】前記の実施の形態1では、音声で通話
中の相手には無条件で遠隔操作を受け付けるが、実施の
形態2では、これを限定する方法を以下に示す。
【0049】音声端末6は、アナログ公衆網と接続され
ることを目的とされる、いわゆる電話であるので、MF
信号あるいはDP(ダイヤルパルス)信号を送出する機
能を持つ。
【0050】ここで、音声端末6が、管理端末8と音声
で通話中に、音声端末制御回路3が、音声端末6より、
MF信号あるいはDP信号を受け取ったとき、これを文
字列に変換し、制御回路2に送出する。
【0051】制御回路2は、この文字列と、制御回路2
の記憶装置にもつ特定の文字列が一致すると、遠隔操作
可能である旨のフラグを記憶する。
【0052】その後、(1)管理端末8より、Dチャン
ネル上で、遠隔操作のリクエストがあること、(2)発
呼により音声通話中である遠隔操作のリクエストを行っ
た端末が通話中の端末と電話番号が一致すること、
(3)音声端末6より遠隔操作の許可を意味する信号を
受け取り遠隔操作可能である旨のフラグが記憶されてい
ることの3つの条件が成立している時、遠隔操作に応じ
る。
【0053】この場合は、着呼による通話中であって
も、音声端末6より遠隔操作を許可を意味する信号を受
け取った場合には、遠隔操作の許可を行っても良い。
【0054】この方法により、簡単な操作により、相手
を限定することによって、安全に遠隔操作に応じること
が可能になる。
【0055】
【実施の形態3】ISDNに接続される通信装置が、ア
ナログ公衆網と接続されることを目的とされる、いわゆ
る電話を接続し、通話の用に供する機能を持つ場合、発
信時の相手番号等の情報を受信するために、スピードの
面からDP信号よりもMF信号の方を使用することが多
い。
【0056】さて、実施の形態の1で通話中にMF信号
を用いて、遠隔操作の許可・不許可の切替に使うとき、
相手からの音声信号が、音声端末制御回路3と音声端末
6との間で反射・回り込みを生じることによって、通信
装置1の使用者が意図せずに、管理端末8からの音声信
号によって遠隔操作が許可されてしまう可能性がある。
【0057】これを解決するために、一般的には、音声
端末制御回路3のMF信号検出回路の手前に、エコーキ
ャンセル回路を用いて通話相手の音声信号がMF信号検
出回路に入らないようにする手段が用いられる。
【0058】ここでは、遠隔操作の許可を意味する信号
列を2つに分け、前半のMF信号列が音声端末制御回路
3で検出された時、通話相手からの音声パスを遮断し、
その後、後半のMF信号列が音声端末6から送出された
場合に、遠隔操作を許可するという方法を取る。(遠隔
操作を許可した後は、再び通話相手からの音声パスを接
続し、通話可能にすることができる)この方法により、
高精度のエコーキャンセル回路を用いることなしに、通
話相手からの信号による誤動作を確実になくすことがで
きる。
【0059】
【実施の形態4】アナログ公衆網と接続されることを目
的とされる、いわゆる電話は、短時間の直流ループ開放
信号(フッキング信号)を出すことができる。
【0060】この信号は、原理的に、通話相手からは音
声パスを通って伝わることがない。言い換えると、音声
端末制御回路3は、音声端末6からのみ、フッキング信
号を受けることができる。
【0061】このことを利用して、音声端末制御回路3
がフッキング信号を検出をしたら、相手からの通話パス
を遮断し、その後、特定のMF信号列を受信したら、遠
隔操作を許可するようにし、相手からの通話パスを再接
続する。
【0062】この方法により、通話相手からの信号によ
る誤動作を確実になくし、遠隔操作の許可・不許可の切
替を行うことができる。
【0063】
【実施の形態5】本実施の形態では、ISDN網等に装
備される、発信者番号通知機能を用いているが、通信装
置1が音声端末6を用いて、通話を行う時、発信者番号
を相手に通知するかどうかは、通信装置1の設定、ある
いは使用者の操作によって変更可能な構成も考えられ
る。
【0064】ここで、管理端末8から、通信装置1に対
して、遠隔操作を行おうとする時、あらかじめ、音声端
末6を用いて通話を開始する際に、発信者番号が管理端
末8に対して通知されていれば、管理端末8は、その番
号をもとに遠隔操作のための呼設定等のメッセージを送
ることができる。
【0065】しかし、設定または使用者の操作により、
発信者番号が管理端末8に対して通知されていなけれ
ば、管理端末8が、遠隔操作を行うためには、たとえ
ば、音声による通話中であることを利用し、口頭で電話
番号を通知し、管理端末8で通話を行っている人が、ボ
タン操作等の手段で、管理端末8に入力するという手順
が必要となる。
【0066】そこで、前記実施の形態2〜4で、音声端
末6が通話中に、音声端末6の操作により、遠隔操作の
許可を行う場合には、その許可を行うと同時に、発信者
番号がのせられた、呼設定メッセージまたは、UUIに
遠隔操作を受ける端末の電話番号をのせた、Dチャンネ
ルのメッセージ等を、管理端末8に送るようにする。
【0067】管理端末8はそのDチャンネルのメッセー
ジから、遠隔操作を受ける端末の電話番号を取り出し、
遠隔操作のためのメッセージを送信する。
【0068】この方法によって、通信装置1が、音声通
話のための発呼時に、発信者番号通知をしない場合に
も、円滑に遠隔操作を受けることができる。
【0069】
【実施の形態6】前記実施の形態2〜4では、通話中の
音声端末6の操作により、遠隔操作の許可を行ってい
た。
【0070】本実施の形態5では、音声端末6が発呼を
行う時、遠隔操作の許可を行うという意味の文字列を、
相手番号列の前に付加した信号を、音声端末制御回路3
に送るようにする。
【0071】制御回路2は、音声端末制御回路3から、
頭に遠隔操作の許可を行うという意味の文字列が付加さ
れた電話番号を受け取ると、遠隔操作を許可するととも
に、先頭の遠隔操作の許可を行うという意味の文字列を
除去した電話番号を、Dチャンネルの呼設定メッセージ
にのせ、ISDN網に送信することによって、通話を開
始させる。
【0072】この時には、通信装置1が音声通話のため
の発呼時に、発信者番号通知をしない設定になっていた
場合でも、この発呼時に限り呼設定メッセージに発信者
番号を載せるようにすることもできる。
【0073】
【実施の形態7】アナログ公衆網と接続されることを目
的とされるいわゆる電話を、ISDN網で通話の用に供
する機能をもった装置では、例えば“*”ボタンをセパ
レータとして用い、その後に送信されたMF(DP)信
号列を着サブアドレスとして発呼する機能を持つ場合が
ある。
【0074】ここで、音声端末6が発呼を行う時、遠隔
操作の許可を行うという意味の文字列を、サブアドレス
情報として付加して、音声端末制御回路3に送るように
する。
【0075】制御回路2は、音声端末制御回路3から、
遠隔操作の許可を行うという意味の文字列をサブアドレ
ス情報として、付加された電話番号を受け取ると、遠隔
操作を許可するとともに、電話番号をDチャンネルの呼
設定メッセージにのせ、サブアドレスは付加せずに、I
SDN網に送信することによって、通話を開始させる。
【0076】この時には、通信装置1が音声通話のため
の発呼時に、発信者番号通知をしない設定になっていた
場合でも、この呼設定に限り呼設定メッセージに発信者
番号を載せるようにする。
【0077】ここにおいて、サブアドレス情報の先頭
に、遠隔操作の許可を行うという意味の文字列が付加さ
れていれば、その文字列を除去した残りの情報を、Dチ
ャンネルの呼設定情報にサブアドレスとして載せるよう
にしてもよい。
【0078】
【実施の形態8】以上の実施の形態では、通信装置1
は、アナログ公衆網と接続されることを目的とされるい
わゆる電話を、ISDN網で通話の用に供する機能をも
った装置とした。
【0079】本実施の形態では、通信装置1は、ハンド
セット(あるいは、マイクとスピーカー)、テンキーそ
の他のスイッチを備え、通信装置1単独で、音声による
通話が可能になる構成であってもよい。
【0080】このときには、通話相手からの音声信号
と、通信装置1のスイッチからの信号は完全に独立であ
るため、実施の形態3,4のような手順は必要なくな
る。
【0081】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、通信装置に、暗証番号や、遠隔操作相手の電話
番号等の、複雑な設定を行うことなしに、遠隔操作を受
けることができ、音声で通話中の相手にのみ、遠隔操作
の受け入れをするため、不特定多数の相手から、知らな
いうちに遠隔操作されることがなく、キュリティが確保
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるセキュリティを備えた遠隔操作方
式の原理を説明する図である。
【図2】本発明によるセキュリティを備えた遠隔操作方
式の制御フローを説明する図である。
【符号の説明】
1 通信装置 2 制御回路 3 音声端末制御回路 4 遠隔操作管理回路 5 回線インタフェース回路 6 音声端末 7 ISDN網 8 管理端末
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月10日(2000.3.1
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、ISDN網に
接続される通信装置において、アナログ公衆網と接続さ
れることを目的とされる音声端末を接続し通話の用に供
する機能と、ISDN網からアウトバンドでデータのや
り取りをする機能とを有し、前記音声端末の通話相手の
電話番号が、前記ISDN網に接続された管理端末から
送られた前記アウトバンド上のメッセージに含まれる番
号と一致した時に、通信装置が前記管理端末の遠隔操作
に応じるようにしたことを特徴とするセキュリティを備
えた遠隔操作方式である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】ここでは、遠隔操作の許可を意味する信号
列を2つに分け、前半のMF信号列が音声端末制御回路
3で検出された時、通話相手からの音声パスを遮断し、
その後、後半のMF信号列が音声端末6から送出された
場合に、遠隔操作を許可するという方法を取る。(遠隔
操作を許可した後は、再び通話相手からの音声パスを接
続し、通話可能にすることができる)なお、音声パスを
接続するとは、音声端末6からの音声信号が音声端末制
御回路3にてデジタル信号に変換されてISDNのBチ
ャネルを使用して相手端末と音声で通信できる状態をい
い、音声パスを遮断するとは、回線インターフェース回
路5から制御回路2を介して音声端末制御回路3にBチ
ャネルデータが送信されず、かつ音声端末制御回路3か
ら制御回路2を介して回線インターフェース回路5にB
チャネルデータが送信されない状態をいう。この方法に
より、高精度のエコーキャンセル回路を用いることなし
に、通話相手からの信号による誤動作を確実になくすこ
とができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】このことを利用して、音声端末制御回路3
がフッキング信号を検出をしたら、相手からの音声パス
を遮断し、その後、特定のMF信号列を受信したら、遠
隔操作を許可するようにし、相手からの音声パスを再接
続する。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ISDN網に接続される通信装置におい
    て、アナログ公衆網と接続されることを目的とされる音
    声端末を接続し通話の用に供する機能と、ISDN網か
    らアウトバンドでデータのやり取りをする機能とを有
    し、前記音声端末の通話相手の電話番号が、前記ISD
    N網に接続された管理端末から送られた前記アウトバン
    ド上のメッセージに含まれる番号と一致した時に、前記
    音声端末が前記管理端末の遠隔操作に応じるようにした
    ことを特徴とするセキュリティを備えた遠隔操作方式。
  2. 【請求項2】ISDN網と音声端末との間に通信装置を
    設け、音声端末を前記ISDN網に接続される他の音声
    端末と通話可能にするとともに、管理端末がISDN網
    のアウトバンドを用いて、遠隔操作のための情報を前記
    通信装置に送り、前記通信装置は、音声端末が音声で通
    信中、かつ、音声端末の通話相手の電話番号が、管理端
    末から送られたアウトバンドのメッセージに含まれる番
    号と一致した時に、遠隔操作に応じるようにしたことを
    特徴とするセキュリティを備えた遠隔操作方式。
  3. 【請求項3】ISDN網を用い、音声端末に遠隔操作の
    ための情報を送出する管理端末を備えた遠隔操作方式に
    おいて前記ISDN網と前記音声端末との間に通信装置
    を設け、この通信装置が、前記音声端末を前記ISDN
    網に接続される他の音声端末と通話可能にするととも
    に、 前記管理端末が前記ISDN網のアウトバンドを用い
    て、前記遠隔操作のための情報を前記通信装置に送り、
    前記通信装置は、前記音声端末が音声で通信中、かつ、
    前記音声端末の通話相手の電話番号が、前記管理端末か
    ら送られた前記アウトバンド上のメッセージに含まれる
    番号と一致した時に、前記遠隔操作に応じるようにした
    ことを特徴とするセキュリティを備えた遠隔操作方式。
  4. 【請求項4】ISDN網を用い、音声端末に遠隔操作の
    ための情報を送出する管理端末を備えた遠隔操作方式に
    おいて前記ISDN網と前記音声端末との間に通信装置
    を設け、 前記通信装置が、 前記音声端末を制御する音声端末制御手段と、 前記ISDN網に接続される回線インタフェース手段
    と、 前記音声端末の前記遠隔操作を管理する遠隔操作管理手
    段と、 前記音声端末制御手段と、前記回線インタフェース手段
    と、前記遠隔操作管理手段とを制御する制御手段とを備
    え、 前記音声端末を前記ISDN網に接続される他の音声端
    末と通話可能にするとともに、 前記管理端末が前記ISDN網のアウトバンドを用い
    て、前記遠隔操作のための情報を、前記通信装置に送
    り、前記通信装置は、前記音声端末が音声で通信中に、
    前記音声端末制御手段が、前記音声端末より、MF信号
    の信号列あるいはDP信号の信号列を受け取ったとき、
    前記MF信号の信号列あるいはDP信号の信号列を文字
    列に変換し、前記制御手段に送出し、前記制御手段は、
    前記文字列と、前記制御手段の記憶装置に持つ特定の文
    字列が一致すると、前記遠隔操作が可能である旨のフラ
    グを記録し、前記管理端末より、前記アウトバンド上
    で、前記遠隔操作のリクエストがあった場合、発呼によ
    り音声通話中で、前記遠隔操作のリクエストを行った音
    声端末と電話番号が一致し、前記音声端末より前記遠隔
    操作の許可を意味する信号を受け取り前記遠隔操作が可
    能である旨の前記フラグが記録されているときに、前記
    遠隔操作に応じるようにしたことを特徴とするセキュリ
    ティを備えた遠隔操作方式。
  5. 【請求項5】ISDN網を用い、音声端末に遠隔操作の
    ための情報を送出する管理端末を備えた遠隔操作方式に
    おいて前記ISDN網と前記音声端末との間に通信装置
    を設け、 前記通信装置が、 前記音声端末を制御する音声端末制御手段と、 前記ISDN網に接続される回線インタフェース手段
    と、 前記音声端末の前記遠隔操作を管理する遠隔操作管理手
    段と、 前記音声端末制御手段と、前記回線インタフェース手段
    と、前記遠隔操作管理手段とを制御する制御手段とを備
    え、 前記音声端末を前記ISDN網に接続される他の音声端
    末と通話可能にするとともに、 前記管理端末が前記ISDN網のアウトバンドを用い
    て、前記遠隔操作のための情報を、前記通信装置に送
    り、前記通信装置は、前記音声端末が音声で通信中に、
    前記音声端末制御手段が、前記音声端末より、MF信号
    の信号列を受け取ったとき、前記信号列を2つに分け、
    前半の前記MF信号の列が前記音声端末制御手段で検出
    された時、通話相手からの音声パスを遮断し、その後、
    後半の前記MF信号の列が前記音声端末から送出された
    場合に、前記遠隔操作を許可し、前記遠隔操作を許可し
    た後は、再び前記通話相手からの音声パスを接続し、通
    話可能にするようにしたことを特徴とするセキュリティ
    を備えた遠隔操作方式。
  6. 【請求項6】前記アウトバンドがDチャンネルであるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のセキュ
    リティを備えた遠隔操作方式。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002183576A (ja) * 2000-12-12 2002-06-28 Isamu Inagaki 買物情報システム
WO2004051974A1 (ja) * 2002-12-05 2004-06-17 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 遠隔機器制御方法及び機器管理装置
US9313450B2 (en) 2010-09-10 2016-04-12 Nec Corporation Mobile terminal, remote operation system, data transmission control method by mobile terminal, and non-transitory computer readable medium

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