JP2000194072A - 投写型表示装置 - Google Patents
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Abstract
型表示装置に関し、使用環境の変化で信頼性が低下しな
い投写型表示装置を提供することを目的とする。 【解決手段】筐体内に配置され、ランプ2からの入射光
を変調して射出する液晶ライトバルブ4R、4G、4B
と、筐体内を冷却するファン10、12とを有し、液晶
ライトバルブ4G近傍の温度を検出する温度検出素子3
0と、温度検出素子30で検出した温度を所定の温度補
正値T0により補正し、補正した温度に基づいてファン
10、12の回転数の制御及びランプ2の電源26のオ
ン/オフを制御する制御装置8を有するように構成す
る。
Description
いた投写型表示装置に関し、特に、透過型液晶ライトバ
ルブを用いた投写型表示装置に関する。
表示装置のうち、いわゆる液晶プロジェクタと呼ばれる
液晶ライトバルブを用いた投写型表示装置は、高精細で
大画面表示が可能なため、近い将来家庭用のテレビジョ
ンやパーソナルコンピュータ(PC)の表示装置(CR
T)に取って代わる可能性を有している。近年、PCの
表示装置に要求される表示解像度の向上と共に液晶プロ
ジェクタの解像度も高精細化され、従来の640×48
0ドット(VGA)から800×600ドット(SVG
A)が標準になり、今後さらに1024×768ドット
(XGA)の解像度へと高精細化が進んできている。
の構成を図15を用いて簡単に説明する。液晶プロジェ
クタ100の投写光学系は、ランプ2と、3つの液晶ラ
イトバルブ4R、4G、4B、及び投写レンズ6を有し
ている。また投写光学系は、ランプ2からの光を赤、
緑、及び青の3色に色分割するダイクロイックミラーD
M1、DM2、及び分割された3色を色合成するダイク
ロイックミラーDM3、DM4、さらにミラーM1、M
2を有している。色分割された3色の光は各色用の液晶
ライトバルブ4R、4G、4Bにそれぞれ入射して画像
信号に応じて変調され、ダイクロイックミラーDM3、
DM4で合成されて投写レンズ6へ射出するようになっ
ている。
は、PCあるいはビデオ装置等からの映像信号が入力す
る制御装置80を有している。制御装置80に入力され
た映像信号は所定の電圧に変換されて各液晶ライトバル
ブ4R、4G、4Bに供給される。映像信号に応じた駆
動電圧を各液晶ライトバルブ4R、4G、4Bの各画素
に印加して、映像信号に応じて各画素の透過率を変えて
ランプ2からの光を変調することによりスクリーン上で
画像を得ることができるようになる。ランプ2には、通
常、メタルハライドランプ等の大光量を発生させること
のできる光源が用いられる。このため電源26から大電
力が供給され、ランプ2は発熱して高温になる。
は空気を介した熱伝達により液晶プロジェクタ100の
筐体内部の温度を上昇させる。また液晶ライトバルブを
構成する液晶パネル内の液晶や液晶パネル表面に張り付
けられている偏光板などは光を吸収することによりそれ
自身でも温度が上昇する。これら液晶や偏光板の温度を
例えば60°C程度に決められた仕様温度内に維持でき
るよう、従来の液晶プロジェクタ100では、液晶ライ
トバルブ4R、4G、4B周囲に空気を流すようにして
いる。液晶プロジェクタ100の筐体には吸気ファン1
0と排気ファン12とが設けられている。図15におい
ては、筐体平面方向に吸気ファン10が取り付けられて
おり、それを波線の円形で示している。排気ファン12
は筐体側面に設けられている。これらファン10、12
を回転させることにより、液晶ライトバルブ4R、4
G、4B周囲に空気の流れを作る強制空冷が行われる。
また、図中波線の円形で示したが、吸気ファン10の空
気流入側には埃等の進入を防止するためのフィルタ14
が取り付けられている。
に上昇したり、外気を取り込む吸気ファン10に備えた
フィルタ14がゴミ等により目詰まりしたりして、装置
内部温度が異常上昇すると筐体内部の部材、特に液晶ラ
イトバルブの構成部材の信頼性が低下してしまうおそれ
が生じる。これ回避するため、液晶プロジェクタ100
の制御装置80には温度異常を検知し、使用者に注意を
促したり、装置を自動停止させる機能が設けられてい
る。
は、液晶ライトバルブ4Gの液晶パネルや偏光板の温度
を測定する温度検出素子30が取り付けられている。温
度検出素子30からの検出信号は信号線を介して制御装
置80に出力されるようになっている。制御装置80
は、温度検出素子30からの温度検出信号と予め記憶し
てある基準値とを比較して、温度検出信号が基準値を越
えたらランプ2をオフにしたり、液晶プロジェクタ10
0の電源26をオフにするようになっている。このため
従来では、液晶ライトバルブ4R、4G、4Bの液晶材
料や偏光板で許容できる温度を機器仕様温度として基準
値を設け、これを越えた場合に電源26をオフにし、ラ
ンプ2もオフにするようにしている。
めの温度検出素子30には例えばサーミスタが用いられ
る。温度検出素子30は液晶パネル及び偏光板が最高温
度になる場所から離れているが、できるだけ最高温度を
検出できる位置として液晶パネルの風下側に設置されて
いる。このように、温度検出素子30は被温度検出物の
最高温度点から距離をおいているため、現実には最高温
度点を冷却して温度上昇した空気の温度と温度検出素子
30が設置されている部材から伝達された熱による温度
を計測していることになる。
16に示すフローチャートを用いて説明する。図16に
おいて、まず、温度検出素子30からの出力に基づいて
液晶ライトバルブ4G近傍の温度t°Cを検出する(ス
テップS100)。次いで、予め決めておいた電源26
をオフにする温度tOFFと、計測された温度tとを比較
して(ステップS101)、温度t>tOFFつまり電源
26をオフさせる温度を超えていたらステップS102
に進み電源26のオフの処理をする。温度t>tOFFで
なければ電源26をオフさせる必要がないのでステップ
S103に進む。ステップS103では、アラームを表
示させるための所定温度tALARMと、計測された温度t
とを比較し、温度t>tALARMつまりアラーム表示すべ
き温度を超えていたらステップS104に進みアラーム
表示を行い、ステップS100に戻る。ステップS10
3で温度t>tOFFでなければ、ステップS105にお
いてアラーム表示を取り消して、ファン10、12の制
御に移行する(ステップS106)。その後、動作終了
か否かを判断して動作継続であれば、ステップS100
に戻って、新たな温度tを取得する。
プロジェクタ100は、ランプ2からの熱や光で液晶や
偏光板が劣化したり故障したりしないように、例えば液
晶ライトバルブ4Gに配置した温度検出素子30で液晶
パネル近傍の温度を計測し、予め記憶した基準値と計測
結果とを比較して電源26やランプ2をオフにするよう
にしている。
えば標高が高く気圧の低い場所で使用されることも十分
考えられる。高所は気圧が低下して空気の密度が薄くな
るため、ファン10、12が低地と同じファン回転数で
回転していると液晶ライトバルブ4R、4G、4Bに対
する冷却効率は低下する。そのため、液晶ライトバルブ
4R、4G、4Bの温度は上昇する。一方、低気圧によ
り密度が薄くなった分だけ空気の熱伝達率が低下するの
で、サーミスタなどの温度検出素子30からの検出温度
はそれほど上昇しない。つまり、基準高度(気圧)の場
所で温度検出素子30の温度検出感度を調整しておいて
も、基準高度より高い(あるいは低い)場所に液晶プロ
ジェクタ100を運搬して使用すると、温度検出素子3
0からの出力に基づく検出温度は変化してしまい、液晶
ライトバルブ4R、4G、4Bの温度を正確に測定する
ことができなくなる。基準位置より標高の高い所で液晶
プロジェクタ100を使用すると、温度検出素子30
は、液晶ライトバルブ4R、4G、4Bの温度を実際よ
り低めに検出してしまうため、液晶ライトバルブ4R、
4G、4Bの温度が上昇しすぎていることを使用者に知
らせて注意を促すアラーム表示や、万一のため電源26
やランプ2をオフにする機能が正常に働かなくなるおそ
れが生じ得る。
温度検出素子30の感度を調整した場合には、基準高度
より低位置で気圧の高い場所で使用すると、液晶ライト
バルブ4R、4G、4Bの温度が、アラーム表示をした
り電源26やランプ2をオフにするには至らない低い温
度であってもそれらの機能が働いてしまい、所期の機器
仕様を満足しない事態が生じ得る。
るいはフィルタ14が目詰まりしている場合等には、液
晶プロジェクタ100内部の温度は上昇する。この場合
には、機器仕様において基準高度で設定した環境温度よ
り低い環境温度で、プロジェクタ100の温度異常のア
ラーム表示がなされたり、プロジェクタ100の電源2
6の自動オフが発生する。電源26がオフになるときの
環境温度は、少なくとも環境温度の仕様上限値に機械的
・部材固有誤差による温度マージンを足し合わせること
が必要であり、温度検出素子30からの出力に基づいて
検出された装置内部温度が判断の基準となる。
に電源26をオフにするための温度検出素子30の出力
に基づく検出温度tOFFは、tOFF=tUP+αで設定され
ることが、部材を熱から保護する点で望ましい。ここ
で、tUPは、装置使用環境時の温度仕様上限値であり、
αは、機械誤差等の必要マージンである。
な場合には、tOFF<tUP+αとなる事態も生じ得るた
め装置使用環境温度の仕様を満足しなくなる。そこで、
tOF Fの設計には気圧変化マージンβも必要となるが、
βを固定値とすると、気圧の高い環境ではマージン過剰
となり、必要以上に温度の高い状態で装置が使われ続け
る可能性があり、光学部材の負担が重く、信頼性の低下
を招くおそれが生じる。
頼性が低下しない投写型表示装置を提供することにあ
る。また、本発明の目的は、使用環境が変化しても内部
の光学素子が劣化しない投写型表示装置を提供すること
にある。さらに、本発明の目的は、使用環境温度が変化
しても内部の光学素子が劣化せず、信頼性の低下しない
投写型表示装置を提供することにある。またさらに、本
発明の目的は、使用環境における気圧が変化しても内部
の光学素子が劣化せず、信頼性の低下しない投写型表示
装置を提供することにある。
置され、光源からの入射光を変調して射出するライトバ
ルブと、筐体内を冷却する冷却手段とを有し、ライトバ
ルブから射出された光を拡大投写する投写型表示装置に
おいて、少なくともライトバルブ近傍の温度を検出する
温度検出手段と、温度検出手段で検出した温度を所定の
温度補正値により補正し、補正した温度に基づいて少な
くとも冷却手段の制御及び電源のオン/オフを制御する
制御系とを有していることを特徴とする投写型表示装置
によって達成される。
段は、筐体内に空気を送り込む吸気ファンを有している
ことを特徴とする。また、本発明の投写型表示装置にお
いて、制御系は、動作環境中の気圧に基づいて所定の温
度補正値を求めることを特徴とする。さらに本発明の投
写型表示装置において、気圧を検出する気圧検出手段を
さらに有していることを特徴とする。また制御系は、吸
気ファンの回転数を検出するファン回転検出手段を有し
ていることを特徴とする。また制御系は、前記吸気ファ
ンの回転数に基づいて所定の温度補正値を求めることを
特徴とする。さらに、前記制御系は、吸気ファンからの
風速を検出する風速検出手段を有していることを特徴と
する。あるいは、前記制御系は、吸気ファンに印加され
る電圧に基づいて所定の温度補正値を求めることを特徴
とする。さらに、前記制御系は、吸気ファンに流れる電
流に基づいて所定の温度補正値を求めることを特徴とす
る。
温度検出手段は、ライトバルブ近傍の温度を計測する第
1の温度検出素子と、筐体外部近傍の外気温度を計測す
る第2の温度検出素子とを少なくとも備えていることを
特徴とする。これにおいて、前記制御系は、第1の温度
検出素子と第2の温度検出素子の計測結果からライトバ
ルブ近傍の温度と筐体外部近傍の温度との温度差を求
め、温度差に基づいて温度補正値を求めることを特徴と
する。
変動により装置内部が受ける温度影響を、装置の使用中
に動的に補正することができるので、装置の使用環境上
限温度の仕様割れを防止できる。気圧変化マージンを気
圧変化に伴う可変値とすることにより、温度マージンを
適切な値だけとることができるようになる。温度マージ
ンの冗長性を極力抑えて装置内の光学部材の温度負担を
適切に抑えることができるので、部材の劣化を防ぎ、装
置の信頼性向上を図ることができるようになる。また、
気圧により変化するファン回転数やファンへの印加電圧
値等に基づいて温度補正を行うこともできるので、気圧
検出のための部品を増やすことなく、装置の大型化・重
量化を抑制しつつ、簡易な装置構成でコスト増を抑えて
温度補正を行うことができるようになる。
型表示装置を図1乃至図14を用いて説明する。まず、
本実施の形態による投写型表示装置の概略の構成を図1
を用いて説明する。本実施の形態による投写型表示装置
として、透過型液晶ライトバルブを用いた液晶プロジェ
クタ1を例にとって説明する。液晶プロジェクタ1の投
写光学系は、例えばメタルハライドランプなどを用いた
ランプ2を有している。また投写光学系は、図示を省略
したが、ランプ2から射出された白色光を整形する整形
光学系を有し、さらに整形された白色光を赤、緑、及び
青の3色に色分割する2つのダイクロイックミラーDM
1、DM2を有している。
ーDM1、DM2で色分割された赤、緑、及び青の各色
がそれぞれ入射する3つの液晶ライトバルブ4R、4
G、4Bを有している。液晶ライトバルブ4R、4G、
4Bは、マトリクス状に配列された複数の画素を画像信
号に応じてそれぞれ駆動する液晶パネルと、液晶パネル
表面に張り付けられた偏光板とを有している。液晶ライ
トバルブ4R、4G、4Bに入射した光は制御装置8か
らの画像信号で変調されて射出される。さらに投写光学
系は、図示は省略したが、液晶ライトバルブ4R、4
G、4Bでそれぞれ変調された3色の光を色合成するダ
イクロイックミラーDM3、DM4を有し、色合成され
た光をスクリーン上に投写する投写レンズ6を有してい
る。また、液晶ライトバルブ4Bに光を導くミラーM
1、液晶ライトバルブ4Rを射出した光を反射させるミ
ラーM2も設けられている。
PCあるいはビデオ装置等からの映像信号が入力する制
御装置8を有している。制御装置8に入力された映像信
号は所定の電圧に変換されて各液晶ライトバルブ4R、
4G、4Bに供給される。映像信号に応じた駆動電圧を
各液晶ライトバルブ4R、4G、4Bの各画素に印加し
て、映像信号に応じて各画素の透過率を変えてランプ2
からの光を変調することによりスクリーン上で画像を得
ることができるようになる。ランプ2には、通常、メタ
ルハライドランプ等の大光量を発生させることのできる
光源が用いられる。このため電源26から大電力が供給
され、ランプ2は発熱して高温になる。本実施の形態で
は、消費電力350Wのメタルハライドランプを用いて
いる。
は空気を介した熱伝達により液晶プロジェクタ1筐体内
部の温度を上昇させる。また液晶ライトバルブを構成す
る液晶パネル内の液晶や液晶パネル表面に張り付けられ
ている偏光板などは光を吸収することによりそれ自身で
も温度が上昇する。これら液晶や偏光板の温度を例えば
60°C程度に決められた仕様温度内に維持できるよ
う、液晶プロジェクタ1では、液晶ライトバルブ4R、
4G、4B周囲に空気を流すようにしている。液晶プロ
ジェクタ1筐体には吸気ファン10と排気ファン12と
が設けられている。図1においては、筐体平面方向に吸
気ファン10が取り付けられており、それを波線の円形
で示している。排気ファン12は筐体側面に設けられて
いる。これらファン10、12を回転させることによ
り、液晶ライトバルブ4R、4G、4B周囲に空気の流
れを作る強制空冷が行われる。また、図中波線の円形で
示したが、吸気ファン10の空気流入側には埃等の進入
を防止するためのフィルタ14が取り付けられている。
に上昇したり、外気を取り込む吸気ファン10に備えた
フィルタ14がゴミ等により目詰まりしたりして、装置
内部温度が異常上昇すると筐体内部の部材、特に液晶ラ
イトバルブの構成部材の信頼性が低下してしまうおそれ
が生じる。これ回避するため、液晶プロジェクタ1の制
御装置8には温度異常を検知し、使用者に注意を促した
り、装置を自動停止させる機能が設けられている。
は、液晶ライトバルブ4Gの液晶パネルや偏光板の温度
を測定する温度検出素子30が取り付けられている。温
度検出素子30からの検出信号は信号線を介して制御装
置8に出力されるようになっている。制御装置8は、温
度検出素子30からの温度検出信号と予め記憶してある
基準値とを比較して、温度検出信号が基準値を越えたら
ランプ2をオフにしたり、液晶プロジェクタ1の電源2
6をオフにするようになっている。このため従来では、
液晶ライトバルブ4R、4G、4Bの液晶材料や偏光板
で許容できる温度を機器仕様温度として基準値を設け、
これを越えた場合に電源26をオフにし、ランプ2もオ
フにするようにしている。
めの温度検出素子30には例えばサーミスタが用いられ
るが、装置内で最も温度が高くなる偏光板及び表示パネ
ルの中央部に、画像の表示品質を損なわずに温度検出素
子30を設置することは困難である。また、製品毎にお
けるランプ2の設置調整のバラツキ等により、例えば液
晶ライトバルブ4R、4G、4Bの偏光板上で最高温度
になる場所は液晶プロジェクタ1毎に多少ずれるため、
温度検出素子30のサーミスタの設定位置を設計上で決
めたとしても、偏光板の最高温度を測定できるとは限ら
ない。そのため、温度検出素子30は液晶パネル及び偏
光板が最高温度になる場所から離れているが、できるだ
け最高温度を検出できる位置として液晶パネルの風下側
に設置されている。このように、温度検出素子30は被
温度検出物の最高温度点から距離をおいているため、現
実には最高温度点を冷却して温度上昇した空気の温度と
温度検出素子30が設置されている部材から伝達された
熱による温度を計測していることになる。図2は、気圧
が1気圧の時における、液晶プロジェクタ1内の温度検
出素子30で計測される温度t°Cと液晶ライトバルブ
4R、4G、4Bの最高温度の関係を例示したものであ
る。図1及び図2から解るように、各液晶ライトバルブ
4R、4G、4Bのランプ2からの距離、及び吸気ファ
ン10及び排気ファン12の配置位置により、各液晶ラ
イトバルブ4R、4G、4Bの最高温度は異なってい
る。本例では、液晶ライトバルブ4G及び、液晶ライト
バルブ4R、液晶ライトバルブ4Bの実際の最高温度
は、温度計測素子30で計測された温度t°Cに対して
それぞれ、+4°C、+2°C、−2°Cとなってい
る。
ロジェクタ1は、筐体内に気圧計32を有している。具
体的に気圧計32としては、トリチェリ管式気圧計、ア
ネロイド形式気圧計を用いることが可能である。また、
本実施の形態による液晶プロジェクタ1は、吸気ファン
10から流入する空気の流速を計測する流速センサ33
を有している。流速センサ33としては、吸気ファン1
0近傍の空気の流れを受けて回転する羽根車などを用い
ることができ、羽根車の回転数を計数して空気の流速を
検出することができる。
晶プロジェクタ1の制御装置8の構成について説明す
る。制御装置8には、マイクロプロセッサ(MPU;図
示せず)とファン制御部44とを有する制御部52が設
けられている。制御部52のマイクロプロセッサの指令
により、ファン制御部44はファン出力調整部46を介
してファン10、12の回転数を制御するようになって
いる。また、ファン制御部44は、アラーム出力部48
を制御して画像信号にアラーム表示内容を重畳させて画
像表示部49上に出力し、スクリーン上にアラームを表
示させることができるようになっている。また、プロジ
ェクタ1に設けたアラーム表示用のLED(発光ダイオ
ード)50を発光させることができるようになってい
る。
6を制御する電源/ランプ制御装置(図示せず)が設け
られている。また、制御装置8は、液晶プロジェクタ1
内に設けられた温度検出素子30の出力値から温度を検
出する温度検出部54を有している。さらに制御装置8
は、気圧計32の出力値から気圧を検出する気圧検出部
56を有している。また、ファン10、12の駆動回路
(図示せず)には、ファン回転数に応じてパルスを発生
するパルス発生回路(例えば、2パルス/1回転)が組
み込まれており、このパルス信号を入力してファン1
0、12の回転数を検出するファン回転数検出部58が
制御装置8に設けられている。また、制御装置8には、
流速センサ33からの出力を受けて吸気ファン10での
空気の流速を検出する風速検出部60が設けられてい
る。
よる液晶プロジェクタ1の制御装置8での動作を図4に
示すフローチャートを用いて説明する。まず、温度検出
素子30からの出力に基づいて液晶ライトバルブ4G近
傍の温度t°Cを検出する(ステップS1)。そして、
ステップS1とほぼ同時に、気圧検出部56において気
圧計32の出力を取り込み(ステップS10)、気圧計
32の出力に基づいて、制御部52に予め記憶させてあ
る気圧対温度デーブルから温度補正値T0を取得する
(ステップS11)。図5は、気圧対温度テーブルを作
成するためのグラフであり、気圧変動に対する液晶ライ
トバルブ4Gのパネル温度の変動を示している。図5に
おいて、横軸は気圧(mmHg)を表し、縦軸は液晶ラ
イトバルブ4Gの温度を示している。また、図5は、基
準高度(気圧)が1気圧(760mmHg)の位置であ
って、それより気圧が低下する方向にデータを表示して
いる。また、図5において、温度検出素子30で検出さ
れる温度tがt=56°Cで不変である場合を例にとっ
ている。つまり、気圧の変動に基づく空気の密度の変動
により、ファン10、12の回転数が変動して冷却効率
が変動し、液晶ライトバルブ4Gの温度が変動しても、
温度検出素子30からの検出温度が一定を維持するよう
な場合を想定している。
ブ4Gの温度は、そのときの温度検出素子30から検出
される温度t(=56°C)+4°Cであるから(図2
参照)、1気圧(基準高度)において60°Cになって
いる。そして、気圧の低下に伴って線形に温度が上昇し
ている。従って、図5に示したグラフに基づいて気圧対
温度テーブルを作成しておくことにより、例えば、気圧
P(mmHg)のときの液晶ライトバルブ4Gの温度変
化T0を取得することができる(ステップS11)。こ
の温度変化T0は、温度補正値T0として、温度検出素
子30で検出された温度tに加え合わされる(ステップ
S2)。
にする温度tOFFと、補正された計測温度tC(=t+T
0)とを比較して(ステップS3)、温度tC>tOFFつ
まり電源26をオフさせる温度を超えていたらステップ
S4に進み電源26のオフの処理をする。温度tC>t
OFFでなければ電源26をオフさせる必要がないのでス
テップS5に進む。ステップS5では、アラームを表示
させるための所定温度tALARMと、補正された計測温度
tCとを比較し、温度tC>tALARMつまりアラーム表示
をする温度を超えていたらステップS6に進みアラーム
表示を行って、ステップS1に戻る。ステップS5で温
度tC>tOFFでなければ、ステップS7においてアラー
ム表示を取り消して、ファン10、12の制御に移行す
る(ステップS8)。ステップS8では、筐体内の温度
が適正値になるように制御装置8によりファン10、1
2の回転数が制御される。その後、動作終了か否かを判
断して動作継続であれば、ステップS1に戻って、新た
な温度tを取得する。ステップS10及びステップS1
1の動作は、図4に示すフローにおいて最初に1度だけ
行われ、温度補正値T0を1度取得してメモリ(図示せ
ず)にい格納したら原則として再取得は行わない。従っ
て、ステップS10、S11の動作は液晶プロジェクタ
1の電源26をオンした後、環境温度を含め筐体内部の
温度がほぼ平衡状態になってから行うようにすることが
望ましい。
準高度からはずれた高地あるいは低地において液晶プロ
ジェクタを使用する場合にも、液晶ライトバルブ4R、
4G、4Bの温度状態を正確に把握して適切に電源26
のオフやアラーム表示をさせることができるようにな
る。なお、本実施の形態では気圧検出のために気圧計3
2を用いたが、気圧差を測ることができるものであれ
ば、ダイヤフラムを用いたり、静電容量式、歪み検出式
のセンサを用いてもよい。
2を用いずに、吸気ファン10の回転数の変化を検出す
ることにより液晶ライトバルブ4R、4G、4Bの温度
状態を正確に把握して適切に電源26のオフやアラーム
表示をさせるようにした処理について説明する。この処
理は、吸気ファン10への最大印加電圧が決まっている
場合に有効である。例えば、液晶プロジェクタ1を基準
高度より高く気圧が低い場所で使用する場合、最大印加
電圧V1を吸気ファン10に印加すると、気圧が低下し
た分だけ吸気ファン10への空気抵抗が小さいので、高
気圧のときと比較してファン回転数は増加する。この気
圧対ファン回転数の関係と、図5に示した気圧対液晶ラ
イトバルブの温度との関係とを組み合わせて、図6に示
すようなファン回転数対液晶ライトバルブの温度の関係
を示すグラフが得られる。図6から、ファン回転数対温
度テーブルを作成することができる。図6において、横
軸はファン回転数(rpm)を表し、縦軸は液晶ライト
バルブ4Gの温度を示している。また、図6は、基準高
度(気圧)が1気圧(760mmHg)の位置における
ファン回転数が2500rpmであって、それよりファ
ン回転数が上昇する方向のデータを示している。また、
図6は、図5において説明したのと同様に、温度検出素
子30で検出される温度tがt=56°Cで不変である
場合を例にとっている。
ブ4Gの温度は、ファン回転数検出部58で検出された
ファン回転数の上昇と共に、線形に上昇している。従っ
て、図6に示したグラフに基づいて気圧対ファン回転数
テーブルを作成しておくことにより、例えば、ファン回
転数S(rpm)のときの液晶ライトバルブ4Gの温度
変化T0を取得することができる。以上の説明は、図4
に示したフローチャートのステップS10での処理を気
圧検出からファン回転数検出に置き換えただけであり、
それ以外の動作手順は同一である。
に設置しなくても、ファン回転数をモニタするだけで、
液晶ライトバルブ4R、4G、4Bの温度状態を正確に
把握して適切に電源26のオフやアラーム表示をさせる
ことができるようになる。
いて、液晶ライトバルブ4R、4G、4Bの温度状態を
正確に把握して適切に電源26のオフやアラーム表示を
させるようにした処理について説明する。この処理は、
吸気ファン10への最大印加電圧V1が決まっていない
場合や、吸気ファン10の仕様に比べて余裕のある印加
電圧が用意されている場合に有効であり、ファン回転数
を一定回転にしたときの吸気ファン10への印加電圧を
モニタすることを基本的特徴としている。
低い電圧を吸気ファン10に印加して、1気圧時と同じ
回転数を得ることができる。これは、気圧が低下すると
吸気ファン10のブレードに作用する空気抵抗が減少し
て吸気ファン10が容易に回転できるようになるからで
ある。図7は、ファン回転数が2500rpmでの気圧
対ファン印加電圧の関係を示している。図7に示すよう
にファン回転数一定での気圧対ファン印加電圧の関係は
線形であり、従って図5に示した気圧対液晶ライトバル
ブの温度との関係を組み合わせて、図8に示すようなフ
ァン印加電圧対液晶ライトバルブの温度の関係を示すグ
ラフが得られる。図8から、ファン印加電圧対温度テー
ブルを作成することができる。図8において、横軸はフ
ァン印加電圧(V)を表し、縦軸は液晶ライトバルブ4
Gの温度を示している。また、図8は、基準高度が気圧
1気圧(760mmHg)の位置におけるファン印加電
圧が12.5Vであって、それより電圧が低下する方向
のデータを示している。また、図8は、図5と同様に、
温度検出素子30で検出される温度tがt=56°Cで
不変である場合を例にとっている。
ブ4Gの温度は、吸気ファン10に印加される電圧が減
少するのに伴って線形に上昇している。従って、図8に
示したグラフに基づいて気圧対ファン印加電圧テーブル
を作成しておくことにより、例えば、ファン印加電圧が
Vのときの液晶ライトバルブ4Gの温度変化T0を取得
することができる。以上の説明は、図4に示したフロー
チャートのステップS10での処理を気圧検出からファ
ン印加電圧検出に置き換えただけであり、それ以外の動
作手順は同一である。
も気圧計32を筐体内に設置せずにファン印加電圧をモ
ニタするだけで、液晶ライトバルブ4R、4G、4Bの
温度状態を正確に把握して適切に電源26のオフやアラ
ーム表示をさせることができるようになる。
2を用いないさらに別の方法により、吸気ファン10の
回転数の変化を検出して液晶ライトバルブ4R、4G、
4Bの温度状態を正確に把握して適切に電源26のオフ
やアラーム表示をさせるようにした処理について説明す
る。この処理は、吸気ファン10へ一定の電圧を印加し
て吸気ファン10の最大回転数を検出する点に特徴を有
している。図9は、ファン印加電圧が10Vでの気圧対
ファン最大回転数の関係を示している。図9に示すよう
にファン印加電圧一定での気圧対ファン最大回転数の関
係は線形であり、図5に示した気圧対液晶ライトバルブ
の温度の関係と組み合わせて、図10に示すようなファ
ン最大回転数対液晶ライトバルブの温度との関係を示す
グラフが得られる。図10から、ファン最大回転数対温
度テーブルを作成することができる。図10において、
横軸は所定の印加電圧におけるファン最大回転数(rp
m)を表し、縦軸は液晶ライトバルブ4Gの温度を示し
ている。また、図10は、基準高度が気圧1気圧(76
0mmHg)の位置におけるファン最大回転数が250
0rpmであって、それよりファン最大回転数が上昇す
る方向のデータを示している。また、図10は、図5に
おいて説明したのと同様に、温度検出素子30で検出さ
れる温度tがt=56°Cで不変である場合を例にとっ
ている。
ら所定の電圧を吸気ファン10に印加したときのファン
回転数をパルス発生回路(図示せず)により出力させ
て、ファン回転数検出部58で検出される。
ルブ4Gの温度は、ファン最大回転数の上昇と共に、線
形に上昇している。従って、図10に示したグラフに基
づいて気圧対ファン最大回転数テーブルを作成しておく
ことにより、例えば、ファン回転数SMAX(rpm)の
ときの液晶ライトバルブ4Gの温度変化T0を取得する
ことができる。以上の説明は、図4に示したフローチャ
ートのステップS10での処理を気圧検出からファン最
大回転数検出に置き換えただけであり、それ以外の動作
手順は同一である。
筐体内に設置しなくても、ファン最大回転数をモニタす
るだけで、液晶ライトバルブ4R、4G、4Bの温度状
態を正確に把握して適切に電源26のオフやアラーム表
示をさせることができるようになる。
いて、液晶ライトバルブ4R、4G、4Bの温度状態を
正確に把握して適切に電源26のオフやアラーム表示を
させるようにした処理について説明する。この処理は、
吸気ファン10の風速をモニタすることを基本的特徴と
しており、特に、吸気ファン10の空気導入口に設けた
フィルタ14の汚れ具合をモニタするに有効である。吸
気ファン10の風速は、流速センサ33からの出力を受
けて吸気ファン10での空気の流速を検出する制御装置
8に設けられた風速検出部60で行う。例えば1気圧時
において、フィルタ14が目詰まりするとファン風速は
低下すると共に、液晶ライトバルブ4R、4G、4Bに
対する冷却効率は低下する。それらは線形に変化して図
11に示すようなグラフが得られる。図11から、ファ
ン風速対温度テーブルを作成することができる。図11
において、横軸はファン風速(m/s)を表し、縦軸は
液晶ライトバルブ4Gの温度を示している。また、図1
1は、ファン風速が2.5m/sの位置において液晶ラ
イトバルブ4Gの温度は60°Cであり、ファン風速が
低下するに従って液晶ライトバルブ4Gの温度が上昇し
ている。また、図11は、図5と同様に、温度検出素子
30で検出される温度tがt=56°Cで不変である場
合を例にとっている。
ン風速対温度テーブルを作成しておくことにより、例え
ば、ファン風速がXのときの液晶ライトバルブ4Gの温
度変化T0を取得することができる。以上の説明は、図
4に示したフローチャートのステップS10での処理を
気圧検出からファン風速検出に置き換えただけであり、
それ以外の動作手順は同一である。
も気圧計32を筐体内に設置せずにファン風速をモニタ
するだけで、液晶ライトバルブ4R、4G、4Bの温度
状態を正確に把握して適切に電源26のオフやアラーム
表示をさせることができるようになる。
いて、液晶ライトバルブ4R、4G、4Bの温度状態を
正確に把握して適切に電源26のオフやアラーム表示を
させるようにした処理について説明する。この処理は、
ファン印加電圧を一定にしたり、あるいは、ファン回転
数を一定回転にしたときの吸気ファン10を流れる電流
をモニタすることを基本的特徴としている。
低い電流を吸気ファン10に供給して、1気圧時と同じ
回転数を得ることができる。これは、気圧が低下すると
吸気ファン10のブレードに作用する空気抵抗が減少し
て吸気ファン10が容易に回転できるようになるからで
ある。図12(a)は、ファン印加電圧が10Vでの気
圧対ファン電流の関係を示している。一方、図12
(b)は、ファン回転数が2500rpmでの気圧対フ
ァン電流の関係を示している。図12(a)、(b)に
示すようにファン印加電圧一定、ファン回転数一定での
気圧対ファン電流の関係は線形であり、従って図5に示
した気圧対液晶ライトバルブの温度との関係を組み合わ
せて、図13に示すようなファン電流対液晶ライトバル
ブの温度の関係を示すグラフが得られる。図13から、
ファン電流対温度テーブルを作成することができる。図
13において、横軸はファン電流(A)を表し、縦軸は
液晶ライトバルブ4Gの温度を示している。また、図1
3は、基準高度(気圧)が1気圧(760mmHg)の
位置におけるファン電流が0.55Aであって、それよ
り電流値が低下する方向のデータを示している。また、
図13は、図5と同様に、温度検出素子30で検出され
る温度tがt=56°Cで不変である場合を例にとって
いる。
ルブ4Gの温度は、吸気ファン10に流れる電流値が減
少するのに伴って線形に上昇している。従って、図13
に示したグラフに基づいて気圧対ファン電流テーブルを
作成しておくことにより、例えば、ファン電流がIのと
きの液晶ライトバルブ4Gの温度変化T0を取得するこ
とができる。以上の説明は、図4に示したフローチャー
トのステップS10での処理を気圧検出からファン電流
検出に置き換えただけであり、それ以外の動作手順は同
一である。
も気圧計32を筐体内に設置せずにファン印加電圧をモ
ニタするだけで、液晶ライトバルブ4R、4G、4Bの
温度状態を正確に把握して適切に電源26のオフやアラ
ーム表示をさせることができるようになる。
いて、液晶ライトバルブ4R、4G、4Bの温度状態を
正確に把握して適切に電源26のオフやアラーム表示を
させるようにした処理について説明する。この処理は、
温度検出素子30の他にさらに別の温度検出素子を用
い、各温度検出素子で検出された温度の温度差に基づい
て液晶ライトバルブ4R、4G、4Bの温度状態を把握
する点に特徴を有しており、気圧を直接的に検出する手
段がなくても有効に使用できる点に優れている。他の温
度検出素子は、例えば、図1の液晶プロジェクタ1を示
す平面図における温度検出素子30の上方で、吸気ファ
ン10近傍であって筐体外に検出部が露出するように取
り付けられる。こうすることにより、筐体外に検出部が
露出した温度検出素子は液晶プロジェクタ1が設置され
た環境温度をモニタすることになる。気圧が減少した場
合には、環境温度に対する装置内の温度検出素子30の
温度は相対的に高くなり、気圧が上昇した場合はその逆
となる。よって、図14に示すように環境温度と温度検
出素子30での温度との差の値から気圧変動を知ること
ができる。
で検出された温度から環境温度を差し引いた温度差(°
C)を表し、縦軸は液晶ライトバルブ4Gの温度を示し
ている。温度差が18°Cにおいて液晶ライトバルブ4
Gの温度は60°Cであり、温度差が大きくなるに従っ
て液晶ライトバルブ4Gの温度が上昇している。
値テーブルを作成しておくことにより、例えば、温度差
がTのときの液晶ライトバルブ4Gの温度変化T0を取
得することができる。以上の説明は、図4に示したフロ
ーチャートのステップS10での処理を気圧検出からフ
ァン風速検出に置き換えただけであり、それ以外の動作
手順は同一である。
計32を筐体内に設置せずにファン風速をモニタするだ
けで、液晶ライトバルブ4R、4G、4Bの温度状態を
正確に把握して適切に電源26のオフやアラーム表示を
させることができるようになる。
た例で説明しているが、3個以上の温度検出素子用いる
ことにより、機械的温度マージンを最小限に抑えるよう
にすることも可能である。
計を取り付けることなく補正値T0を入力する方法につ
いて説明する。第1には、別の外部の気圧計で測定した
気圧値を入力して温度補正値T0のテーブルを参照する
ようにしてもよい。例えば、テーブルとして気圧値が7
60、720、680、640、600、及び560
(mmHg)に対し、温度補正値T0が順に0、1、
2、3、4、及び5(°C)と求められていれば、別の
気圧計で正確に測定した気圧値を入力して所定の温度補
正値T0を選択するようにしてもよい。第2には、温度
補正値T0を直接入力するようにしてもよい。第3に
は、別の外部の高度計で測定した標高を入力して温度補
正値T0のテーブルを参照するようにしてもよい。例え
ば、テーブルとして標高が0、1600、3200、4
800、6400、及び8000(フィート)に対し、
温度補正値T0が順に0、1、2、3、4、及び5(°
C)と求められていれば、高度計で正確に測定した標高
を入力して所定の温度補正値T0を選択するようにして
もよい。これらの方法によれば、液晶プロジェクタ1内
蔵の気圧計での実測値に含まれるノイズを考慮する必要
がない分だけ取り扱いが容易になる。また、正確にT0
を求める上記の値の入力以外に、数段階の切り替えスイ
ッチを設けて概略補正としてもよい。
形が可能である。例えば、上記実施の形態においては、
ランプ2からダイクロイックミラー等により導かれた光
を透過させてスクリーン60に画像を映し出す透過型液
晶ライトバルブを用いたが、本発明はもちろんこれに限
られず、光源からの光を反射させてスクリーン60に画
像を映し出す反射型液晶パネルを用いた反射型液晶ライ
トバルブを用いることも可能である。
ルブからの各色を色合成するためにダイクロイックミラ
ーを用いているが、これに限らずダイクロイックプリズ
ムを用いるようにしてももちろんよい。また、上記実施
の形態における液晶プロジェクタ1は、上記実施例1乃
至7の全てを実現できるように構成してあるが、本発明
においてその必要はなく、上記各実施例に応じて必要な
構成を選択的に備えるようにすればよい。また、上記実
施の形態において、温度測定用の温度検出素子30等に
サーミスタを用いているが、他の温度センサ、例えば他
の測温抵抗体温度センサ、熱電対、放射温度計、弾性や
熱雑音を用いたセンサ等を用いることももちろん可能で
ある。
イトバルブ4R、4G、4Bの温度状態を正確に把握し
て適切に電源26のオフやアラーム表示をさせるように
した処理について説明している。そして、装置筐体内の
冷却用のファン10、12の制御を通じて、気圧変化の
影響に対する温度補正を実現しているが、本発明はそれ
に限られない。例えばヒートシンクやヒートパイプと温
度検出素子の関係が気圧変化の影響を受ける場合は同様
にして、ヒートシンクやヒートパイプを冷却するために
用いるファンの回転数、印加電圧、風速等をモニタして
温度補正することができるようになる。
準気圧)を1気圧の状態として説明しているが、本発明
はこれに限られず、基準高気圧が1気圧以外でももちろ
んよい。例えば、装置の使用条件や設置場所が1気圧以
外の気圧である場合に、当該場所の気圧値を基準にして
温度補正値T0のテーブルを作成してももちろんよく、
装置の出荷先等の環境条件に合わせて最もよく使用され
る気圧を基準にしてもよい。例えば、高度6000フィ
ート、気圧610mmHgを基準高度(基準気圧)とし
た場合における8000フィートでの温度補正値T0
は、T0=1.25(°C)である。また、上記実施の
形態では、tC=t+T0としているが、場合によって
は比較対象のtOFFやtALARM等をtOFF−T0やtALARM
−T0のように補正してもよい。
動により装置内部が受ける温度影響を補正することがで
きるので、装置の使用環境上限温度の仕様割れを防止で
きる。また、温度マージンの冗長性を極力抑えて装置内
の光学部材の温度負担を適切に抑えることができ、部材
の劣化を防ぎ、装置の信頼性向上を図ることができるよ
うになる。また、気圧により変化するファン回転数や印
加電圧値を用いて温度補正を行うようにすることもでき
るので、気圧検出用に新たな部材数を増やすことなく、
すなわち装置の大型化・重量化を抑えつつ、簡易でコス
ト増の少ない投写型表示装置を実現できる。
概略の構成を示す図である。
おける温度検出素子30で計測される温度t°Cと液晶
ライトバルブ4R、4G、4Bの最高温度の気圧が1気
圧の時の関係を例示した図である。
制御装置8の概略の構成を示す図である。
制御装置8での動作を示すフローチャートである。
おける気圧対温度テーブルを作成するためのグラフを示
す図である。
おけるファン回転数対液晶ライトバルブの温度との関係
を示すグラフである。
おけるファン回転数一定での気圧対ファン印加電圧の関
係を示す図である。
おける電圧対液晶ライトバルブの温度との関係を示すグ
ラフである。
おけるファン印加電圧が10Vでの気圧対ファン最大回
転数の関係を示す図である。
におけるファン最大回転数対液晶ライトバルブの温度と
の関係を示すグラフである。
におけるファン風速対温度テーブルを作成するためのグ
ラフである。
におけるファン印加電圧が10Vでの気圧対ファン電流
の関係と、ファン回転数が2500rpmでの気圧対フ
ァン電流の関係を示す図である。
におけるファン電流対液晶ライトバルブの温度の関係を
示すグラフである。
における環境温度と温度検出素子30での温度との差の
値から気圧変動を知るためのグラフである。
図である。
作を示すフローチャートである。
Claims (8)
- 【請求項1】筐体内に配置され、光源からの入射光を変
調して射出するライトバルブと、前記筐体内を冷却する
冷却手段とを有し、前記ライトバルブから射出された光
を拡大投写する投写型表示装置において、 少なくとも前記ライトバルブ近傍の温度を検出する温度
検出手段と、 前記温度検出手段で検出した温度を所定の温度補正値に
より補正し、補正した温度に基づいて少なくとも前記冷
却手段の制御及び電源のオン/オフを制御する制御系と
を有していることを特徴とする投写型表示装置。 - 【請求項2】請求項1記載の投写型表示装置において、 前記冷却手段は、前記筐体内に空気を送り込む吸気ファ
ンを有していることを特徴とする投写型表示装置。 - 【請求項3】請求項2記載の投写型表示装置において、 動作環境中の気圧を検出する気圧検出手段を有し、 前記制御系は、前記気圧に基づいて前記所定の温度補正
値を求めることを特徴とする投写型表示装置。 - 【請求項4】請求項2記載の投写型表示装置において、 前記制御系は、前記吸気ファンの回転数を検出するファ
ン回転検出手段を有し、前記回転数に基づいて前記所定
の温度補正値を求めることを特徴とする投写型表示装
置。 - 【請求項5】請求項2記載の投写型表示装置において、 前記制御系は、前記吸気ファンからの風速を検出する風
速検出手段を有していることを特徴とする投写型表示装
置。 - 【請求項6】請求項2記載の投写型表示装置において、 前記制御系は、前記吸気ファンに印加される電圧に基づ
いて前記所定の温度補正値を求めることを特徴とする投
写型表示装置。 - 【請求項7】請求項2記載の投写型表示装置において、 前記制御系は、前記吸気ファンに流れる電流に基づいて
前記所定の温度補正値を求めることを特徴とする投写型
表示装置。 - 【請求項8】請求項1記載の投写型表示装置において、 前記温度検出手段は、前記ライトバルブ近傍の温度を計
測する第1の温度検出素子と、前記筐体外部近傍の外気
温度を計測する第2の温度検出素子とを少なくとも備
え、 前記制御系は、前記第1の温度検出素子と前記第2の温
度検出素子の計測結果から前記ライトバルブ近傍の温度
と前記筐体外部近傍の温度との温度差を求め、前記温度
差に基づいて前記温度補正値を求めることを特徴とする
投写型表示装置。
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