JP2005181400A - 照明装置及びその動作方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外気の意図しない流入によって液晶ライトバルブ等にゴミが付着して投射画像が劣化することを防止できるプロジェクタを提供すること。
【解決手段】 主制御装置90の制御下で吸気装置51,52や排気装置61を適宜で動作させることにより、ケーシング12内を陽圧に維持しつつも、プロジェクタ10の各部を適宜冷却することができる。具体的には、ケーシング12の内外圧力差が所定の基準値以下である場合、すなわち圧力センサ13の出力信号がOFFである場合、内部圧が低すぎると判断して、吸気ファン54の駆動電圧を1ステップ上げて吸気ファン54の回転数を上昇させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶ライトバルブその他の光変調装置を用いて画像を投射するプロジェクタ及びかかるプロジェクタの動作方法に関する。
公知のプロジェクタとして、照明用の光源ランプの周辺に排気ファンを設けて筐体内の空気を排気しつつ光源ランプを冷却するものが存在する(特許文献1参照)。
別のプロジェクタとして、照明用の光源ランプの周辺に吸気ファン及び排気ファンを設けて筐体内に外気を流通させつつ光源ランプを効率的に冷却するものが存在する(特許文献2参照)。
特開平10−197953号公報 特開平7−295097号公報
しかしながら、前者のようなプロジェクタでは、筐体内の空気圧が負圧になるので、筐体の隙間から空気が内部に流入する。このような意図しない外気はゴミやほこり等を伴うため、筐体内の光学部品等、特に液晶ライトバルブに対し上述の外気によって運ばれたゴミやほこりが付着し易くなって投射画像を劣化させてしまう場合がある。特に大画面を楽しむ用途において液晶ライトバルブにゴミ等が付着した場合、かかるゴミ等の影が投射されて極めて見苦しいものとなる。なお、光源冷却用の排気ファンの他に、液晶ライトバルブの周辺にフィルタ付の吸気ファンを設けて液晶ライトバルブを冷却することも考えられるが、光源や液晶ライトバルブをそれぞれ適度に冷却する場合、排気ファンと吸気ファンとを別個独立に動作させることになり、やはり筐体内が負圧になる場合が生じるので、液晶ライトバルブ等の光学部品にゴミが付着する可能性がある。
また、後者のようなプロジェクタでは、吸気ファンと排気ファンとの間に固定的な風量差を設けているだけであるので、光源を収容する回転側キャビネットを陽圧にしたとしても、光源ランプ等を所望の状態に制御しつつ冷却することは困難である。上述のプロジェクタにおいて、例えば回転側キャビネットを陽圧にした場合、キャビネットに光源を冷却した空気が溜まりやすく他の光学部品に悪影響を及ぼす可能性がある。
そこで、本発明は、外気の意図しない流入によって液晶ライトバルブ等にゴミが付着して投射画像が劣化することを防止できるプロジェクタ及びかかるプロジェクタの動作方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るプロジェクタは、(a)筐体内の空気を外部に排出する排気ファンを有する排気装置と、(b)外気を筐体内に取り入れるための吸気ファンを有する吸気装置と、(c)吸気装置による吸気風量を排気装置による排気風量に対して調節することによって、筐体内を外気圧以上の圧力に保つ内圧制御手段とを備える。
上記プロジェクタでは、内圧制御手段が吸気装置による吸気風量を排気装置による排気風量に対して調節することによって筐体内を外気圧以上の圧力に保つので、外気が隙間等の意図しない箇所を介して筐体内に流入することを防止できる。つまり、排気装置と吸気装置との一方又は双方を動作させて筐体内部の必要箇所を適宜冷却しつつも、ゴミ等の異物を伴う外気が吸気装置以外の意図しない箇所を介して筐体内に侵入することを防止することができるので、液晶ライトバルブ等の精密な光学部品にゴミ等の異物が付着することを防止できる。これにより、長期間に亘ってプロジェクタの結像性能を安定して維持することができる。なお、内圧制御手段は、吸気装置による吸気風量と、排気装置による排気風量とを動的かつ積極的に制御するものであり、プロジェクタ内の冷却対象に応じた適切な温度管理が可能になる。
また、本発明の別の具体的態様では、上記プロジェクタにおいて、吸気装置が、吸い込み口に粒子状の異物を除去するフィルタを備える。この場合、吸気装置からゴミ等の異物が侵入することを防止でき、吸気装置自体が異物侵入の原因となることを防止できる。
本発明の具体的態様では、内圧制御手段が、冷却対象の温度状態に応じて排気装置及び吸気装置を個別に動作させて、排気風量及び吸気風量をそれぞれ制御する。つまり、筐体内圧を外気圧以上の圧力に保つという条件のものとで、排気風量及び吸気風量が個別に最適化され得る。
また、本発明の別の具体的態様では、内圧制御手段が、吸気装置による吸気風量を排気装置による排気風量に対して所定以上に大きく保つ。この場合、吸気風量と排気風量との流量差に対応して、筐体内に陽圧を形成することができる。
また、本発明の別の具体的態様では、照明用の光源と、当該光源によって照明される光変調装置とをさらに備え、排気装置は、光源の周囲の空気を排気するとともに、吸気装置は、取り込んだ外気を光変調装置の周囲に通過させる。この場合、主な発熱源である光源の空冷によって過熱された比較的高温の空気をそのまま筐体外に排出することができる。また、比較的発熱量の少ない光変調装置の空冷によって過熱された比較的低音の空気を筐体内の他の部位の冷却に流用することができる。なお、「光変調装置」は、透過型若しくは反射型の液晶ライトバルブ、デジタルミラーデバイス、自発光型の表示素子等を含む概念である。
また、本発明の別の具体的態様では、光源若しくはその周辺の温度を検出する第1センサをさらに備え、内圧制御手段は、第1センサの計測値が第1所定許容範囲を超えない範囲で排気装置及び吸気装置を動作させる。この場合、光源の温度について所望の管理を達成しつつ、筐体の隙間等から外気が流入することを防止できる。
また、本発明の別の具体的態様では、光変調装置若しくはその周辺の温度を検出する第2センサをさらに備え、内圧制御手段は、第2センサの計測値が第2所定許容範囲を超えない範囲で排気装置及び吸気装置を動作させる。光変調装置の温度について所望の管理を達成しつつ、筐体の隙間等から外気が流入することを防止できる。
また、本発明に係るプロジェクタの動作方法は、(a)排気装置によって筐体内の空気を外部に排出する工程と、(b)吸気装置によって外気を筐体内に取り入れる工程と、(c)吸気装置による吸気風量を排気装置による排気風量に対して調節することによって、筐体内を外気圧以上の圧力に保つ工程とを備える。
上記プロジェクタの動作方法では、吸気装置による吸気風量を排気装置による排気風量に対して調節することによって、筐体内を外気圧以上の圧力に保つので、外気が隙間等の意図しない箇所を介して筐体内に流入することを防止できる。つまり、排気装置と吸気装置の一方又は両方を動作させて筐体内部の必要箇所を冷却しつつも、外気がゴミ等の異物を伴って吸気装置以外の意図しない箇所を介して筐体内に侵入することを防止することができるので、液晶ライトバルブ等の精密な光学部品にゴミ等の異物が付着することを防止できる。これにより、長期間に亘ってプロジェクタの結像性能を安定して維持することができる。
また、本発明の具体的態様では、冷却対象の温度状態に応じて前記排気装置及び吸気装置を個別に動作させて、前記排気風量及び前記吸気風量をそれぞれ制御する。つまり、筐体内圧を外気圧以上の圧力に保つという条件のものとで、排気風量及び吸気風量が個別に最適化され得る。
また、本発明の別の具体的態様では、上記プロジェクタの動作方法において、吸気装置による吸気風量を排気装置による排気風量に対して所定以上に大きく保つ。この場合、吸気風量と排気風量との流量差に対応して、筐体内に陽圧を形成することができる。
また、本発明の別の具体的態様では、前記排気装置によってプロジェクタに設けた照明用の光源の周囲の空気を排気することによって当該光源を冷却するとともに、前記吸気装置によって取り込んだ外気を前記光源によって照明される光変調装置の周囲に通過させることによって当該光変調装置を冷却する。この場合、主な発熱源である光源の空冷によって過熱された比較的高温の空気をそのまま筐体外に排出することができる。また、比較的発熱量の少ない光変調装置の空冷によって過熱された比較的低音の空気を筐体内の他の部位の冷却に利用することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る照明装置を組み込んだプロジェクタについて説明する。
図1は、プロジェクタ10の内部を示す平面図である。このプロジェクタ10は、外観を構成するケーシング12中に、光学系として、光源装置20と、色分割変調光学系30と、投射レンズ40とを内蔵している。また、ケーシング12中には、その他の部品として、吸気装置51,52と、排気装置61と、光源駆動装置71とが組み込まれている。なお、図示を省略しているが、これらの装置部分20,30上に重なるように、制御用の主要回路、各種駆動回路等を実装した回路基板が配置されている。
光源装置20は、光源ランプ21と、一対のフライアイ22,23と、偏光変換素子24と、重畳レンズ25とを備える。この光源装置20において、光源ランプ21からの光源光は、一対のフライアイ22,23を経て波面分割されるとともに2次光源の形成によって均一化され、さらに、偏光変換素子24によって特定偏光方向の光源光に変換される。このように波面分割された偏光光は、重畳レンズ25を経て適宜収束され、色分割変調光学系30における液晶ライトバルブ(後述)の重畳照明を可能にする。なお、光源ランプ21は、コリメート用の凹面鏡21aを備える高圧水銀ランプからなり、安定した状態で発光するために、後に詳述する排気装置61によって適当なタイミングで強制的に空冷される。
色分割変調光学系30は、第1及び第2のダイクロイックミラー31,32と、3つのフィールドレンズ33a〜33cと、光変調装置である3つの液晶ライトバルブ34a〜34cと、クロスダイクロイックプリズム35とを備える。この色分割変調光学系30において、第1ダイクロイックミラー31で反射されたR光は、反射ミラーM1及びフィールドレンズ33aを経て液晶ライトバルブ34aに入射する。第1ダイクロイックミラー31を透過して第2ダイクロイックミラー32で反射されたG光は、フィールドレンズ33bを経て液晶ライトバルブ34bに入射する。第1及び第2ダイクロイックミラー31,32を透過したB光は、反射ミラーM2,M3等を経た後、フィールドレンズ33cを介して液晶ライトバルブ34cに入射する。各液晶ライトバルブ34a〜34cにそれぞれ入射したRGBの各色の光は、これらでそれぞれ変調された後、クロスダイクロイックプリズム35で合成されて、その一側面から射出する。クロスダイクロイックプリズム35から射出した合成光は、投射レンズ40に入射する。なお、クロスダイクロイックプリズム35から射出した像光は、投射レンズ40を経ることにより、プロジェクタ10外部に設けたスクリーン(不図示)に適当な拡大率で投影される。
吸気装置51,52は、プロジェクタ10の筐体であるケーシング12中に冷却用の外気を取り込むためのものである。各吸気装置51,52は、ケーシング12下面に形成された開口を塞ぐように配置された防塵フィルタ53と、防塵フィルタ53を介して外気をケーシング12中に吸引する吸気ファン54とをそれぞれ備える。吸気装置51,52によってケーシング12中に吸引された冷却用の外気CA1は、空気通路APによって3つの液晶ライトバルブ34a〜34cの下方に導かれて各液晶ライトバルブ34a〜34cの周辺を上昇するように流通する。各液晶ライトバルブ34a〜34cの周辺を上昇して各液晶ライトバルブ34a〜34cを冷却した空気CA2は、ケーシング12中の全体に亘って拡散してケーシング12中の各部を冷却する。なお、各液晶ライトバルブ34a〜34cを実質的に最初に冷却するのは、各液晶ライトバルブ34a〜34cの冷却を優先するためである。つまり、液晶ライトバルブ34a〜34cの動作は温度変化に比較的敏感であることから、各液晶ライトバルブ34a〜34cの温度上昇を最小限とすることによって、プロジェクタ10による投射画像の特性変化や劣化を防止することとしている。
排気装置61は、プロジェクタ10のケーシング12中の空気を排気するためのものであり、光源ランプ21に対向配置されて主に光源ランプ21の周辺の冷却後の空気CA3をケーシング12の外部に排出する排気ファン63を備える。なお、光源ランプ21が安定した状態で発光するためには、その発光部の温度が所定の許容範囲に保たれる必要がある。このように発光部を一定の範温度囲に保つことは、光源ランプ21の周囲温度を一定温度以下に保つことによって達成されるから、光源ランプ21の温度を監視しつつ比較的低温の空気を光源ランプ21の周囲に適当な流量で供給することによって、光源ランプ21を適宜空冷する必要がある。このような目的で、主に排気装置61を動作させているが、排気装置61によってケーシング12中の空気CA3を外部に排気することによってケーシング12中の他の部分も併せて冷却することになる。なお、光源ランプ21を排気装置61に近接させてケーシング12中の空気の通路の最も下流に配置しているのは、光源ランプ21が最も加熱することを考慮したものであり、光源ランプ21の冷却後の空気によってケーシング12中の他の部分が加熱されることを防止したものである。
ケーシング12は、内外の圧力差を検出する圧力センサ13を備える。圧力センサ13は、ケーシング12内の気圧を管理するために設けられており、例えばケーシング12に設けた小さな開口を塞ぐとともに内外の圧力差に応じて変位する微小な隔壁と、このような隔壁を支持するとともにこの隔壁の所定以上の変位を検出するスイッチとからなるものとすることができる。この場合、ケーシング12内外の圧力差が所定以上になった場合には、圧力センサ13の検出出力がOFFからONに切り替わるようにようにする。具体的には、ケーシング12内の空気圧が外気圧よりも例えば10hPa程度高くなった場合には、圧力センサ13からON信号を取り出すことができ、それ以下の場合には、圧力センサ13からOFF信号を取り出すことができる。なお、ケーシング12の側壁に圧力センサ13を設けておけば、プロジェクタ10を上下反転(裏返)させて使用する用途においても、圧力センサ13の検出結果に誤差が生じない。つまり、上述のように圧力センサ13がメカニカル動作する場合、その隔壁等の可動部がケーシング12の姿勢を反映した重力の作用を受けて検出レベルについてシフトが生じる可能性がある。このような場合であっても、ケーシング12の側壁に圧力センサ13を設けておけば、ケーシング12が上下反転しても圧力センサ13を設けた側壁の姿勢が実施的に変化しないことになる。この結果、ケーシング12の側壁に圧力センサを設けた場合、ケーシング12の上面又は下面に圧力センサを設けた場合に比較して、圧力検出精度が増す。
図2は、プロジェクタ10のうち冷却動作に関連する要素のブロック図である。光源駆動装置71と液晶ライトバルブ駆動装置72とは、主制御装置90に制御された状態でそれぞれ動作する。光源駆動装置71は、光源ランプ21への通電を調節することによって光源ランプ21の動作状態を調節し、液晶ライトバルブ駆動装置72は、外部から入力された画像信号に基づいて各液晶ライトバルブ34a〜34cの動作状態を調節して各液晶ライトバルブ34a〜34cに透過率分布としての画像を形成する。同様に主制御装置90に制御されている吸気ファン駆動装置75は、各吸気装置51,52に設けた吸気ファン54を適当なタイミング及び回転数で回転させるモータ及び駆動回路からなる。また、排気ファン駆動装置76は、排気装置61に設けた排気ファン63を適当なタイミング及び回転数で回転させるモータ及び駆動回路からなる。
主制御装置90は、これに接続されたランプ温度センサ81の出力を検出するとともに、液晶温度センサ82の出力を検出する。ここで、ランプ温度センサ81は、光源ランプ21に組み込まれて光源ランプ21の温度を検出する。また、液晶温度センサ82は、各液晶ライトバルブ34a〜34cの近傍に配置されて各液晶ライトバルブ34a〜34cの温度を検出する。ランプ温度センサ81や液晶温度センサ82で検出された温度は、圧力センサ13の検出結果を参照しつつ、排気ファン駆動装置76の動作状態や吸気ファン駆動装置75の動作状態の制御に利用される。
以上において、圧力センサ13、ランプ温度センサ81、液晶温度センサ82、及び主制御装置90は、吸気装置51,52による吸気風量と排気装置61による排気風量とを調節することによって、ケーシング12内を外気圧以上の圧力に保つための内圧制御手段を構成する。
以下、本実施形態に係るプロジェクタ10の動作について説明する。光源装置20からの光源光は、色分割変調光学系30に設けた第1及び第2ダイクロイックミラー31,32によって色分割され、対応する液晶ライトバルブ34a〜34cに照明光としてそれぞれ入射する。各液晶ライトバルブ34a〜34cは、照明光を2次元空間的に画素単位で変調する。各液晶ライトバルブ34a〜34cで変調された照明光すなわち像光は、クロスダイクロイックプリズム35で合成された後投射レンズ40に入射する。投射レンズ40に入射した像光は、不図示のスクリーンに投影される。この際、主制御装置90の制御下で吸気装置51,52や排気装置61を適宜で動作させることにより、ケーシング12内を陽圧に維持しつつも、プロジェクタ10の各部を適宜冷却することができる。つまり、ケーシング12内を陽圧することによって、ケーシング12の隙間から外気が侵入することが防止され、ケーシング12内にゴミ等が溜まることを防止できる。一方で、排気装置61によって光源ランプ21を排気直前の空気によって冷却することができ、光源ランプ21の熱によって他の部分が加熱されることを防止できる。さらに、吸気装置51,52によって各液晶ライトバルブ34a〜34cを新鮮な外気で効率的に冷却することができる。
図3は、プロジェクタ10の冷却に関する動作を説明する図である。まず、吸気装置51,52や排気装置61の動作を初期設定する(ステップS1)。具体的には、吸気装置51,52の吸気ファン54の駆動電圧を予め定めた初期値(例えば上限電圧の1/2)に設定する。これにより、吸気ファン54が初期値に対応する標準的な回転数で適宜回転して、液晶ライトバルブ34a〜34c等のケーシング12内の各部が冷却される。同様に、排気装置61の排気ファン63の駆動電圧を予め定めた初期値(例えば上限電圧の1/2)に設定する。これにより、排気ファン63が初期値に対応する標準的な回転数で適宜回転して、光源ランプ21が冷却される。
次に、光源ランプ21の温度が目標値と比較され、その結果に応じて以後の処理が切り替えられる(ステップS2)。すなわち、光源ランプ21の温度が目標値よりも大きい場合、排気ファン63の駆動電圧を1ステップ上げて排気ファン63の回転数を上昇させる(ステップS3)。これにより、目標値よりも上昇した光源ランプ21の温度を降下させることができる。一方、光源ランプ21の温度が目標値よりも小さい場合、排気ファン63の駆動電圧を1ステップ下げて排気ファン63の回転数を下降させる(ステップS4)。これにより、目標値よりも降下した光源ランプ21の温度を上昇させることができる。さらに、光源ランプ21の温度が目標値と一致する場合、排気ファン63の駆動電圧をそのままに維持する。なお、ステップS3で排気ファン63の駆動電圧を1ステップ上げることができない場合、すなわち排気ファン63の駆動電圧が既に上限に達している場合、光源ランプ21が異常に加熱したエラー状態と判断して(ステップS5)、光源ランプ21を消灯して警告信号を発生する(ステップS6)。これにより光源ランプ21の異常加熱による破損を未然に防止できる。
排気ファン63の駆動電圧が変更されたり維持された(ステップS2,S3,S4)後、液晶ライトバルブ34a〜34cの平均温度が目標値と比較され、その結果に応じて以後の処理が切り替えられる(ステップS11)。すなわち、液晶ライトバルブ34a〜34cの平均温度が目標値よりも大きい場合、吸気ファン54の駆動電圧を1ステップ上げて吸気ファン54の回転数を上昇させる(ステップS12)。これにより、目標値よりも上昇した液晶ライトバルブ34a〜34cの温度を降下させることができる。一方、液晶ライトバルブ34a〜34cの平均温度が目標値以下の場合、さらに、ケーシング12の内外圧力差が所定の基準値と比較される(ステップS13)。ケーシング12の内外圧力差が所定の基準値よりも大きい場合、すなわち圧力センサ13の出力信号からONである場合、内部圧が正常(吸気風量の方が排気風量よりも十分大きな適正陽圧状態)と判断して、吸気ファン54の駆動電圧を1ステップ下げて吸気ファン54の回転数を降下させる(ステップS14)。一方、ケーシング12の内外圧力差が所定の基準値以下である場合、すなわち圧力センサ13の出力信号がOFFである場合、内部圧が低すぎる(負圧状態或いは不十分な陽圧状態)と判断して、吸気ファン54の駆動電圧を1ステップ上げて吸気ファン54の回転数を上昇させる(ステップS12)。以上のように、吸気ファン54の回転数を昇降させた後には、電源スイッチのオンオフが判断される(ステップS21)。電源スイッチのオンであれば、最初に戻って上述の処理(ステップS2〜S14)が適当な周期で繰り返される。
以上の動作において、光源ランプ21の温度を目標値と比較する際には、一定の許容範囲を設定することができる。例えば、比較値DE(DE=ランプ温度−目標値)が−20℃から+20℃までの範囲の場合、排気ファン63の回転数を維持してステップS11に進み、比較値DEが+20℃より大きい場合、排気ファン63の回転数を上昇させ(ステップS3)、比較値DEが−20℃より小さい場合、排気ファン63の回転数を降下させる(ステップS4)。
また、ステップS13で判断する基準値は、通常は0以上の適当な値とすることができるが、ケーシング12が隙間の多いものである場合や、吸気ファン54の吸引力が低い場合あまり大きな値とすることができない。さらに、高地では、空気が希薄になるので、ケーシング12の隙間を減らし吸気ファン54をパワーアップしてでもケーシング12内の陽圧を高めることが、空冷効率の観点からは望ましい。このため、ステップS13で判断する基準値は、ケーシング12の隙間や、吸気ファン54の能力、プロジェクタ10を使用する地域の高度等に応じて適宜経験的に設定する。
また、以上の説明から明らかなように、吸気装置51,52の最大吸気能力は、排気装置61の最大排気能力よりも高める必要がある。これにより、ケーシング12中を常に陽圧に保ちつつ排気装置61を最大限動作させて光源ランプ21を確実に空冷することができる。
図4は、図3に示すプロジェクタ10の動作の変形例を説明する図である。この場合、液晶ライトバルブ34a〜34cの平均温度を目標値と比較した差が正の場合とゼロの場合とで処理を変更する(ステップS111)。液晶ライトバルブ34a〜34cの平均温度が目標値と一致している場合、ケーシング12の内外圧力差が所定の基準値と比較される(ステップS113)。ここで、ケーシング12の内外圧力差が所定の基準値以下である場合、すなわち圧力センサ13の出力信号がOFFである場合、吸気ファン54の駆動電圧を1ステップ上げて吸気ファン54の回転数を上昇させるが(ステップS12)、ケーシング12の内外圧力差が所定の基準値を超える場合、すなわち圧力センサ13の出力信号がONである場合、吸気ファン54の駆動電圧をそのまま維持してステップS21に進む。
以上実施形態に即して本発明を説明したが本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、圧力センサ13にケーシング12内外の圧力差を検出させて、このような圧力差が所定以上になった場合、圧力センサ13の出力がONに切り替わるようにしているが、圧力センサ13を気圧の絶対値を計測するものとすることもできる。この場合、図3及び図4のステップS13等においてプロジェクタ10が使用される環境において最大の高気圧となる場合よりもさらに数十hPa程度高くなった場合においてステップS14に進むものとする。
また、上記実施形態では、圧力センサ13の検出結果に基づいて、吸気装置51,52の吸引量と排気装置61の排気量とを制御しているが、吸気装置51,52の吸引量と排気装置61の排気量とを直接制御することもできる。具体的には、吸気装置51,52における吸気ファン駆動装置75の動作量すなわち吸気ファン54の駆動電圧と、吸気装置51,52による吸気風量との関係を予め記憶装置に記憶しておく。同様に、排気装置61における排気ファン駆動装置76の動作量すなわち排気ファン63の駆動電圧と、排気装置61による排気風量との関係を予め記憶装置に記憶しておく。この場合、まず排気装置61を適宜動作させることによって光源ランプ21を常時所望の温度に保持することができ、その際の排気風量は、記憶装置を参照すれば見積もることができる。一方、この排気風量を上回るように吸気装置51,52を動作させることによって、ケーシング12の内を陽圧に保つことができる。この際の吸気装置51,52の動作量は、記憶装置を参照すれば見積もることができる。ただし、吸気装置51,52による吸気風量は、ケーシング12の内を陽圧に保つための下限より大きければ良いので、液晶ライトバルブ34a〜34cの温度が目標値よりも高い場合、吸気装置51,52の吸気風量を下限以下の適当な量に設定して液晶ライトバルブ34a〜34cを目標温度まで冷却する。
また、上記実施形態では、3つの液晶ライトバルブ34a〜34cをRGBの各色で照明しているが、単一の液晶ライトバルブ等であって各画素にRGBのフィルタを配列したタイプのカラー表示パネルを白色光源で照明するタイプのプロジェクタにおいても、図3等に示す処理で空冷を行うことによってケーシング内を陽圧に保つことができる。つまり、この種のプロジェクタにおいても、意図しない隙間から外気が進入することを防止できるので、液晶ライトバルブ等に外気によって導かれたゴミ、ほこり等が付着して投射画像が劣化することを防止できる。
また、上記実施形態では、吸気装置51,52によって導入した空冷用の外気を液晶ライトバルブ34a〜34c近傍に直接導いているが、外気を液晶ライトバルブ34a〜34cの周辺に間接的に導くこともできる。
また、吸気装置51,52や排気装置61は、一箇所ではなく複数箇所に配置することができる。
第1実施形態に係るプロジェクタの内部構造を示す平面図である。 図1のプロジェクタのうち冷却に関連する要素のブロック図である。 プロジェクタの冷却に関する動作を説明するフローチャートである。 図3に示す動作の変形例を説明するフローチャートである。
符号の説明
10…プロジェクタ、 12…ケーシング、 13…圧力センサ、 20…光源装置、 21…光源ランプ、 30…色分割変調光学系、 31,32…ダイクロイックミラー、 34a〜34c…液晶ライトバルブ、 35…クロスダイクロイックプリズム、 40…投射レンズ、 51,52…吸気装置、 53…防塵フィルタ、 54…吸気ファン、 61…排気装置、 63…排気ファン、 75…吸気ファン駆動装置、 76…排気ファン駆動装置、 81…ランプ温度センサ、 82…液晶温度センサ、 90…主制御装置

Claims (11)

  1. 筐体内の空気を外部に排出する排気ファンを有する排気装置と、
    外気を前記筐体内に取り入れるための吸気ファンを有する吸気装置と、
    前記吸気装置による吸気風量を前記排気装置による排気風量に対して調節することによって、前記筐体内を外気圧以上の圧力に保つ内圧制御手段と
    を備えることを特徴とするプロジェクタ。
  2. 前記吸気装置は、吸い込み口に粒子状の異物を除去するフィルタを備えることを特徴とする請求項1記載のプロジェクタ。
  3. 前記内圧制御手段は、冷却対象の温度状態に応じて前記排気装置及び吸気装置を個別に動作させて、前記排気風量及び前記吸気風量をそれぞれ制御することを特徴とする請求項1及び請求項2のいずれか一項記載のプロジェクタ。
  4. 前記内圧制御手段は、前記吸気装置による吸気風量を前記排気装置による排気風量に対して所定以上に大きく保つことを特徴とする請求項3のいずれか一項記載のプロジェクタ。
  5. 照明用の光源と、当該光源によって照明される光変調装置とをさらに備え、前記排気装置は、前記光源の周囲の空気を排気するとともに、前記吸気装置は、取り込んだ外気を前記光変調装置の周囲に通過させることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項記載のプロジェクタ。
  6. 前記光源若しくはその周辺の温度を検出する第1センサをさらに備え、前記内圧制御手段は、前記第1センサの計測値が第1所定許容範囲を超えない範囲で前記排気装置及び前記吸気装置を動作させることを特徴とする請求項5記載のプロジェクタ。
  7. 前記光変調装置若しくはその周辺の温度を検出する第2センサをさらに備え、前記内圧制御手段は、前記第2センサの計測値が第2所定許容範囲を超えない範囲で前記排気装置及び前記吸気装置を動作させることを特徴とする請求項5記載のプロジェクタ。
  8. 排気装置によって筐体内の空気を外部に排出する工程と、
    吸気装置によって前記外気を筐体内に取り入れる工程と、
    前記吸気装置による吸気風量を前記排気装置による排気風量に対して調節することによって、前記筐体内を外気圧以上の圧力に保つ工程と
    を備えるプロジェクタの動作方法。
  9. 冷却対象の温度状態に応じて前記排気装置及び吸気装置を個別に動作させて、前記排気風量及び前記吸気風量をそれぞれ制御することを特徴とする請求項8記載のプロジェクタの動作方法。
  10. 前記吸気装置による吸気風量を前記排気装置による排気風量に対して所定以上に大きく保つことを特徴とする請求項9記載のプロジェクタの動作方法。
  11. 前記排気装置によってプロジェクタに設けた照明用の光源の周囲の空気を排気することによって当該光源を冷却するとともに、前記吸気装置によって取り込んだ外気を前記光源によって照明される光変調装置の周囲に通過させることによって当該光変調装置を冷却することを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか一項記載のプロジェクタの動作方法。
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