JP2000190004A - 光沢の優れた金属板の冷間圧延方法 - Google Patents
光沢の優れた金属板の冷間圧延方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高粘度油を用いて圧延しても、スリップが発
生することなく安定した高速圧延が可能な、光沢の優れ
た金属板を製造できる冷間圧延方法を提供することにあ
る。 【解決手段】 冷間タンデム圧延機の少なくとも1スタ
ンドに、クロス研磨目が付与された圧延用ロールを組み
込んで金属板をタンデム圧延した後、リバース圧延機
に、クロス研磨目が付与された圧延用ロールを組み込ん
で、所定パス回数の内の少なくとも1パスのリバース圧
延を行うことを特徴とする金属板の冷間圧延方法であ
る。
生することなく安定した高速圧延が可能な、光沢の優れ
た金属板を製造できる冷間圧延方法を提供することにあ
る。 【解決手段】 冷間タンデム圧延機の少なくとも1スタ
ンドに、クロス研磨目が付与された圧延用ロールを組み
込んで金属板をタンデム圧延した後、リバース圧延機
に、クロス研磨目が付与された圧延用ロールを組み込ん
で、所定パス回数の内の少なくとも1パスのリバース圧
延を行うことを特徴とする金属板の冷間圧延方法であ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属板の冷間圧延
方法に関するもので、特に光沢の優れた金属板を圧延す
るのに好適な冷間圧延方法に関するものである。
方法に関するもので、特に光沢の優れた金属板を圧延す
るのに好適な冷間圧延方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上下一対の圧延用ロール( 以下、
ロールと称す。) を用いた金属板の冷間圧延、例えば、
最も光沢が要求されるステンレス鋼板の圧延は、ロール
直径80mmφ程度で鏡面研磨された小径のロールを備えた
リバース型圧延機を用いて、低粘度(10cSt (40℃) 程
度) の鉱物系圧延潤滑油を施しつつ、低速で行われてい
る。
ロールと称す。) を用いた金属板の冷間圧延、例えば、
最も光沢が要求されるステンレス鋼板の圧延は、ロール
直径80mmφ程度で鏡面研磨された小径のロールを備えた
リバース型圧延機を用いて、低粘度(10cSt (40℃) 程
度) の鉱物系圧延潤滑油を施しつつ、低速で行われてい
る。
【0003】一方、上記圧延法よりも一般に光沢が劣る
とされる生産コストの安価な大径ロールを用いたタンデ
ム圧延機においても、光沢の改善が指向されるようにな
ってきている。そこで、例えば、特公平2−14122 号公
報には、冷間タンデム圧延機に供給されたステンレス鋼
板をタンデム圧延した後、タンデム圧延されたステンレ
ス鋼板を所定の小径ロールでリバース圧延する光沢の優
れたステンレス鋼板の冷間圧延方法が開示されている。
とされる生産コストの安価な大径ロールを用いたタンデ
ム圧延機においても、光沢の改善が指向されるようにな
ってきている。そこで、例えば、特公平2−14122 号公
報には、冷間タンデム圧延機に供給されたステンレス鋼
板をタンデム圧延した後、タンデム圧延されたステンレ
ス鋼板を所定の小径ロールでリバース圧延する光沢の優
れたステンレス鋼板の冷間圧延方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、タンデム圧
延後に施すリバース圧延は、鏡面状態に研磨した小径ロ
ールを組み込みかつ低粘度油を用いているので、高速圧
延とすると、ロールと金属板との焼付き(ヒートストリ
ーク)が発生する問題があった。また、リバース圧延に
高粘度油を用いると、ロールバイト内に引き込まれる圧
延油量が増大し、オイルピットが多くなって、光沢が低
下する問題や鏡面研磨したロールを使用しているので、
スリップが発生して安定した圧延ができない問題があっ
た。
延後に施すリバース圧延は、鏡面状態に研磨した小径ロ
ールを組み込みかつ低粘度油を用いているので、高速圧
延とすると、ロールと金属板との焼付き(ヒートストリ
ーク)が発生する問題があった。また、リバース圧延に
高粘度油を用いると、ロールバイト内に引き込まれる圧
延油量が増大し、オイルピットが多くなって、光沢が低
下する問題や鏡面研磨したロールを使用しているので、
スリップが発生して安定した圧延ができない問題があっ
た。
【0005】そこで、本発明の目的は、従来技術が抱え
ている上記の問題点を解消することにあり、冷間タンデ
ム圧延機で金属板をタンデム圧延した後、さらにタンデ
ム圧延された金属板にリバース圧延を施す冷間圧延方法
において、従来よりも光沢の優れた金属板を製造でき、
高粘度油を用いて圧延しても、スリップが発生すること
なく安定した高速圧延が可能な冷間圧延方法を提供する
ことにある。
ている上記の問題点を解消することにあり、冷間タンデ
ム圧延機で金属板をタンデム圧延した後、さらにタンデ
ム圧延された金属板にリバース圧延を施す冷間圧延方法
において、従来よりも光沢の優れた金属板を製造でき、
高粘度油を用いて圧延しても、スリップが発生すること
なく安定した高速圧延が可能な冷間圧延方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者等は、上記課題の
解決に向けて鋭意検討を行った結果、本発明を完成さる
に到った。すなわち、本発明は、金属板を、圧延用ロー
ルを備えた複数のスタンドからなる冷間タンデム圧延機
でタンデム圧延した後、圧延用ロールを備えた1スタン
ドからなるリバース圧延機で所定パス回数のリバース圧
延を行う金属板の冷間圧延方法において、前記冷間タン
デム圧延機の少なくとも1スタンドに、クロス研磨目が
付与された圧延用ロールを組み込んでタンデム圧延した
後、前記リバース圧延機に、円周方向に平行な研磨目が
付与された圧延用ロールを組み込んで、前記所定パス回
数のリバース圧延を行うか、または前記冷間タンデム圧
延機の全スタンドに、円周方向に平行な研磨目が付与さ
れた圧延用ロールを組み込んでタンデム圧延した後、前
記リバース圧延機に、クロス研磨目が付与された圧延用
ロールを組み込んで、前記所定パス回数の内の少なくと
も1パスのリバース圧延を行うか、または前記冷間タン
デム圧延機の少なくとも1スタンドに、クロス研磨目が
付与された圧延用ロールを組み込んでタンデム圧延した
後、前記リバース圧延機に、クロス研磨目が付与された
圧延用ロールを組み込んで、前記所定パス回数の内の少
なくとも1パスのリバース圧延を行うことを特徴とする
金属板の冷間圧延方法である。
解決に向けて鋭意検討を行った結果、本発明を完成さる
に到った。すなわち、本発明は、金属板を、圧延用ロー
ルを備えた複数のスタンドからなる冷間タンデム圧延機
でタンデム圧延した後、圧延用ロールを備えた1スタン
ドからなるリバース圧延機で所定パス回数のリバース圧
延を行う金属板の冷間圧延方法において、前記冷間タン
デム圧延機の少なくとも1スタンドに、クロス研磨目が
付与された圧延用ロールを組み込んでタンデム圧延した
後、前記リバース圧延機に、円周方向に平行な研磨目が
付与された圧延用ロールを組み込んで、前記所定パス回
数のリバース圧延を行うか、または前記冷間タンデム圧
延機の全スタンドに、円周方向に平行な研磨目が付与さ
れた圧延用ロールを組み込んでタンデム圧延した後、前
記リバース圧延機に、クロス研磨目が付与された圧延用
ロールを組み込んで、前記所定パス回数の内の少なくと
も1パスのリバース圧延を行うか、または前記冷間タン
デム圧延機の少なくとも1スタンドに、クロス研磨目が
付与された圧延用ロールを組み込んでタンデム圧延した
後、前記リバース圧延機に、クロス研磨目が付与された
圧延用ロールを組み込んで、前記所定パス回数の内の少
なくとも1パスのリバース圧延を行うことを特徴とする
金属板の冷間圧延方法である。
【0007】また、前記冷間タンデム圧延機でタンデム
圧延する金属板を、熱間圧延後に焼鈍、酸洗、予備処理
圧延が施されたステンレス鋼板とすることを特徴とする
金属板の冷間圧延方法である。
圧延する金属板を、熱間圧延後に焼鈍、酸洗、予備処理
圧延が施されたステンレス鋼板とすることを特徴とする
金属板の冷間圧延方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明者らの検討結果によると、
光沢は、圧延された鋼板の表面粗度に左右される。鋼板
の表面には、結晶粒の変形の相違に起因した、しわ状ま
たは凹み状の深さ数μm 程度のオイルピットと呼ばれる
ミクロ欠陥と、スクラッチと呼ばれるロールの研磨目の
転写に起因する深さ1μm 程度のミクロ欠陥が存在して
いる。オイルピット欠陥は、ロールバイト内に引き込ま
れる圧延油量が増大し、油膜厚さが厚くなると表面粗度
を増大して光沢を低下させる。また、ロール粗度が大き
く、その転写率が増大すると鋼板の表面粗度を増大し
て、鋼板の光沢を低下させる。
光沢は、圧延された鋼板の表面粗度に左右される。鋼板
の表面には、結晶粒の変形の相違に起因した、しわ状ま
たは凹み状の深さ数μm 程度のオイルピットと呼ばれる
ミクロ欠陥と、スクラッチと呼ばれるロールの研磨目の
転写に起因する深さ1μm 程度のミクロ欠陥が存在して
いる。オイルピット欠陥は、ロールバイト内に引き込ま
れる圧延油量が増大し、油膜厚さが厚くなると表面粗度
を増大して光沢を低下させる。また、ロール粗度が大き
く、その転写率が増大すると鋼板の表面粗度を増大し
て、鋼板の光沢を低下させる。
【0009】そこでまず、周方向に対して傾斜し、互い
に交差させてなる研磨目を有するクロス研磨目を付与さ
れた本発明のロールを用いて圧延することにより、鋼板
の光沢が改善できることについて説明する。本発明に用
いるロールは、例えば図1に示すように、円周方向に対
して、時計回り方向に傾斜角度θ1 をなす研磨跡(研磨
目と称す。)と、反時計回り方向に傾斜角度θ2 をなす
研磨目とが、互いに交差するように表面に付与されたも
のである。
に交差させてなる研磨目を有するクロス研磨目を付与さ
れた本発明のロールを用いて圧延することにより、鋼板
の光沢が改善できることについて説明する。本発明に用
いるロールは、例えば図1に示すように、円周方向に対
して、時計回り方向に傾斜角度θ1 をなす研磨跡(研磨
目と称す。)と、反時計回り方向に傾斜角度θ2 をなす
研磨目とが、互いに交差するように表面に付与されたも
のである。
【0010】クロス研磨目を付与されたロールで圧延す
ると、ロールバイト内において鋼板表面近傍の圧延方向
の剪断変形が大きくなり、鋼板表面を平滑化して、ロー
ル粗度の転写によるスクラッチを削減できるとともに、
クロス研磨目であることによる圧延油封入抑制効果によ
りオイルピットの発生を少なくできる。さらに圧延方向
の剪断変形が大きいので、圧延前の鋼板粗度も平滑化で
きて、圧延後の鋼板粗度が小さくなる。このため、鋼板
の光沢を向上できるものと考えられる。
ると、ロールバイト内において鋼板表面近傍の圧延方向
の剪断変形が大きくなり、鋼板表面を平滑化して、ロー
ル粗度の転写によるスクラッチを削減できるとともに、
クロス研磨目であることによる圧延油封入抑制効果によ
りオイルピットの発生を少なくできる。さらに圧延方向
の剪断変形が大きいので、圧延前の鋼板粗度も平滑化で
きて、圧延後の鋼板粗度が小さくなる。このため、鋼板
の光沢を向上できるものと考えられる。
【0011】ここで、図 1(a)は、研磨目の傾斜角度
θ1 及びθ2 をそれぞれ均一とした研磨目であって、傾
斜角度θ1 の平均値と傾斜角度θ2 の平均値が略同じ場
合を示しているが、研磨目はこれに限られるものでな
い。 図1(b)に示すように、研磨目の傾斜角度θ1
及びθ2 をそれぞれ均一とし、傾斜角度θ1 の平均値と
傾斜角度θ2 の平均値を異ならせてもよい。また、図1
(c)に示すように研磨目の傾斜角度θ1 及びθ2 を不
均一とし、傾斜角度θ1 の平均値と傾斜角度θ2の平均
値を同じとしてもよいし、異ならせてもよい。
θ1 及びθ2 をそれぞれ均一とした研磨目であって、傾
斜角度θ1 の平均値と傾斜角度θ2 の平均値が略同じ場
合を示しているが、研磨目はこれに限られるものでな
い。 図1(b)に示すように、研磨目の傾斜角度θ1
及びθ2 をそれぞれ均一とし、傾斜角度θ1 の平均値と
傾斜角度θ2 の平均値を異ならせてもよい。また、図1
(c)に示すように研磨目の傾斜角度θ1 及びθ2 を不
均一とし、傾斜角度θ1 の平均値と傾斜角度θ2の平均
値を同じとしてもよいし、異ならせてもよい。
【0012】本発明のクロス研磨目の傾斜角度の平均値
は、5 〜85°とするのが好ましい。この理由は、クロス
研磨目の斜角度の平均値が5 °未満では、平滑化効果が
小さくなって光沢が向上せず、一方、クロス研磨目の斜
角度の平均値が85°を超えると、クロス研磨目の圧延油
封入抑制効果が小さくなり光沢が向上しないからであ
る。裏表平均の光沢度を700(Gs 20 °) 以上とするため
に、本発明に施すリバース圧延は、直径35〜150mm の範
囲内の小径ロールとし、圧延油の粘度5 〜50cSt(40
℃)、クロス研磨目の粗度Ra:0.04 〜1.0 μmにするの
が望ましい。また、前記圧延油の粘度5〜20cSt (40
℃)では圧延速度300mpm未満、前記圧延油の粘度20〜50
cSt (40℃)では圧延速度300mpm以上となるので前記圧
延油の粘度は20〜50cSt (40℃)にするのが、さらに望
ましい。
は、5 〜85°とするのが好ましい。この理由は、クロス
研磨目の斜角度の平均値が5 °未満では、平滑化効果が
小さくなって光沢が向上せず、一方、クロス研磨目の斜
角度の平均値が85°を超えると、クロス研磨目の圧延油
封入抑制効果が小さくなり光沢が向上しないからであ
る。裏表平均の光沢度を700(Gs 20 °) 以上とするため
に、本発明に施すリバース圧延は、直径35〜150mm の範
囲内の小径ロールとし、圧延油の粘度5 〜50cSt(40
℃)、クロス研磨目の粗度Ra:0.04 〜1.0 μmにするの
が望ましい。また、前記圧延油の粘度5〜20cSt (40
℃)では圧延速度300mpm未満、前記圧延油の粘度20〜50
cSt (40℃)では圧延速度300mpm以上となるので前記圧
延油の粘度は20〜50cSt (40℃)にするのが、さらに望
ましい。
【0013】本発明で施すタンデム圧延は、圧延油の粘
度10〜50cSt (40℃)、クロス目の粗度Ra:0.1〜1.5 μ
m で施される。ところで、従来の冷間圧延は、円周方向
に平行な研磨目が付与されたロールを、タンデム圧延機
の全スタンドに組み込みタンデム圧延を行った後、タン
デム圧延された鋼板を、鏡面研磨(Ra=0.04 μm 以下 )
された小径ロールを用いて、リバース圧延する冷間圧延
方法であったので、タンデム圧延後の表面に存在する、
光沢を低下させているオイルピット欠陥やスクラッチ欠
陥を、リバース圧延により平滑にすることができなかっ
たのである。
度10〜50cSt (40℃)、クロス目の粗度Ra:0.1〜1.5 μ
m で施される。ところで、従来の冷間圧延は、円周方向
に平行な研磨目が付与されたロールを、タンデム圧延機
の全スタンドに組み込みタンデム圧延を行った後、タン
デム圧延された鋼板を、鏡面研磨(Ra=0.04 μm 以下 )
された小径ロールを用いて、リバース圧延する冷間圧延
方法であったので、タンデム圧延後の表面に存在する、
光沢を低下させているオイルピット欠陥やスクラッチ欠
陥を、リバース圧延により平滑にすることができなかっ
たのである。
【0014】第1発明は、第1に、クロス研磨目が付与
された圧延用ロールを、冷間タンデム圧延機の少なくと
も1スタンドに組み込んで鋼板をタンデム圧延した後、
円周方向に平行な研磨目が付与された圧延用ロールを、
リバース圧延機に組み込んで、前記所定パス回数のリバ
ース圧延を行うようにしたので、上記クロス研磨目の効
果により、タンデム圧延後の表面に存在する、光沢を低
下させているオイルピット欠陥やスクラッチ欠陥を減少
することができ、リバース圧延を高粘度油を用いた高速
圧延としても、光沢を向上できるのである。
された圧延用ロールを、冷間タンデム圧延機の少なくと
も1スタンドに組み込んで鋼板をタンデム圧延した後、
円周方向に平行な研磨目が付与された圧延用ロールを、
リバース圧延機に組み込んで、前記所定パス回数のリバ
ース圧延を行うようにしたので、上記クロス研磨目の効
果により、タンデム圧延後の表面に存在する、光沢を低
下させているオイルピット欠陥やスクラッチ欠陥を減少
することができ、リバース圧延を高粘度油を用いた高速
圧延としても、光沢を向上できるのである。
【0015】また、第2に、円周方向に平行な研磨目が
付与された圧延用ロールを、冷間タンデム圧延機の全ス
タンドに組み込んで鋼板をタンデム圧延した後、クロス
研磨目が付与された圧延用ロールを、リバース圧延機に
組み込んで、前記所定パス回数の内の少なくとも1パス
のリバース圧延を行うようにしたので、タンデム圧延後
の表面に存在する、オイルピット欠陥やスクラッチ欠陥
は従来と同じであるが、上記クロス研磨目の効果によ
り、リバース圧延を高粘度油を用いた高速圧延として
も、光沢を向上できるのである。
付与された圧延用ロールを、冷間タンデム圧延機の全ス
タンドに組み込んで鋼板をタンデム圧延した後、クロス
研磨目が付与された圧延用ロールを、リバース圧延機に
組み込んで、前記所定パス回数の内の少なくとも1パス
のリバース圧延を行うようにしたので、タンデム圧延後
の表面に存在する、オイルピット欠陥やスクラッチ欠陥
は従来と同じであるが、上記クロス研磨目の効果によ
り、リバース圧延を高粘度油を用いた高速圧延として
も、光沢を向上できるのである。
【0016】また、第3に、クロス研磨目が付与された
圧延用ロールを、冷間タンデム圧延機の少なくとも1ス
タンドに組み込んで鋼板をタンデム圧延した後、クロス
研磨目が付与された圧延用ロールを、リバース圧延機に
組み込んで、前記所定パス回数の内の少なくとも1パス
のリバース圧延を行うようにしたので、上記クロス研磨
目の効果により、タンデム圧延後の表面に存在する、光
沢を低下させているオイルピット欠陥やスクラッチ欠陥
を減少することができ、さらに、リバース圧延での上記
クロス研磨目の効果との相乗効果により、リバース圧延
を高粘度油を用いた高速圧延としても、光沢を向上でき
るのである。
圧延用ロールを、冷間タンデム圧延機の少なくとも1ス
タンドに組み込んで鋼板をタンデム圧延した後、クロス
研磨目が付与された圧延用ロールを、リバース圧延機に
組み込んで、前記所定パス回数の内の少なくとも1パス
のリバース圧延を行うようにしたので、上記クロス研磨
目の効果により、タンデム圧延後の表面に存在する、光
沢を低下させているオイルピット欠陥やスクラッチ欠陥
を減少することができ、さらに、リバース圧延での上記
クロス研磨目の効果との相乗効果により、リバース圧延
を高粘度油を用いた高速圧延としても、光沢を向上でき
るのである。
【0017】第2発明は、冷間タンデム圧延機でタンデ
ム圧延する鋼板を、熱間圧延後に焼鈍、酸洗、予備処理
圧延が施されたステンレス鋼板としたので、タンデム圧
延で圧延される前の表面のしわ状と凹状の欠陥が効果的
に減少し、第1発明のクロス研磨目の表面平滑化および
圧延油の封入防止とが相乗的に作用して、光沢が向上で
きるのである。
ム圧延する鋼板を、熱間圧延後に焼鈍、酸洗、予備処理
圧延が施されたステンレス鋼板としたので、タンデム圧
延で圧延される前の表面のしわ状と凹状の欠陥が効果的
に減少し、第1発明のクロス研磨目の表面平滑化および
圧延油の封入防止とが相乗的に作用して、光沢が向上で
きるのである。
【0018】ここで、予備処理圧延は、タンデム圧延機
で圧延するよりも凹部を効果的に平滑化するために、タ
ンデム圧延機とは別な圧延機で施す。圧延機は、焼鈍、
酸洗ラインに連続して設置してもよいが、連続していな
くてもよい。予備処理圧延条件は、ロール径250 〜650m
m φ、ロール粗度Ra0.10〜2.00μm 、圧延速度100 〜50
0m/min、無潤滑または圧延油の粘度10〜50cSt(40℃) 、
濃度3 〜10%の鉱物系圧延潤滑油で行うのが好ましい。
で圧延するよりも凹部を効果的に平滑化するために、タ
ンデム圧延機とは別な圧延機で施す。圧延機は、焼鈍、
酸洗ラインに連続して設置してもよいが、連続していな
くてもよい。予備処理圧延条件は、ロール径250 〜650m
m φ、ロール粗度Ra0.10〜2.00μm 、圧延速度100 〜50
0m/min、無潤滑または圧延油の粘度10〜50cSt(40℃) 、
濃度3 〜10%の鉱物系圧延潤滑油で行うのが好ましい。
【0019】本発明のクロス研磨目は、小径ロールで
も、ロールバイト内の相対滑り距離が数mmになり、数μ
m のオイルピット欠陥の大きさの数百倍以上になってい
るので、連続でなくてもよい。研磨目が断続的でよいの
で、連続するスパイラルマーク状の研磨目のように、研
磨前にロール表面を鏡面仕上げする必要がなく、研磨目
を深くする必要もないので、研磨目を容易かつ効率的に
付与できる。
も、ロールバイト内の相対滑り距離が数mmになり、数μ
m のオイルピット欠陥の大きさの数百倍以上になってい
るので、連続でなくてもよい。研磨目が断続的でよいの
で、連続するスパイラルマーク状の研磨目のように、研
磨前にロール表面を鏡面仕上げする必要がなく、研磨目
を深くする必要もないので、研磨目を容易かつ効率的に
付与できる。
【0020】また、本発明に用いるタンデム圧延機は、
4段圧延機に限らず、2段に圧延機や6段圧延機でも良
く、圧延機の型式に限定されない。タンデム圧延機のス
タンド数は3スタンド以上6スタンド以下のタンデム圧
延機に好適に適用できる。本発明に用いるリバース圧延
機は、12段圧延機に限らず、20段圧延機や6段圧延機で
もよく、段数に制限されない。
4段圧延機に限らず、2段に圧延機や6段圧延機でも良
く、圧延機の型式に限定されない。タンデム圧延機のス
タンド数は3スタンド以上6スタンド以下のタンデム圧
延機に好適に適用できる。本発明に用いるリバース圧延
機は、12段圧延機に限らず、20段圧延機や6段圧延機で
もよく、段数に制限されない。
【0021】また、本発明は、鋼板以外のアルミニウム
や銅等の金属板の圧延にも適用できる。
や銅等の金属板の圧延にも適用できる。
【0022】
【実施例】( 実施例1)表1のC1〜I1 に示すように、
熱間圧延・焼鈍・酸洗を施した素材厚4.0mm のSUS430フ
ェライト系ステンレス鋼を、図2に示す鋼板を圧延する
5スタンドからなる冷間タンデム圧延機で、圧延油の粘
度40cSt(40℃) 、濃度5.0 %、圧延速度400m/minとし
て、厚さ1.5mm までタンデム圧延した後、タンデム圧延
されたステンレス鋼板を図3に示す12段式リバース圧延
機で、圧延油の粘度40cSt(40℃) 、濃度5.0 %、圧延速
度300m/minとして、厚さ0.5mm まで6パスでリバース圧
延した。タンデム圧延およびリバース圧延ともに、問題
なく安定して行えた。
熱間圧延・焼鈍・酸洗を施した素材厚4.0mm のSUS430フ
ェライト系ステンレス鋼を、図2に示す鋼板を圧延する
5スタンドからなる冷間タンデム圧延機で、圧延油の粘
度40cSt(40℃) 、濃度5.0 %、圧延速度400m/minとし
て、厚さ1.5mm までタンデム圧延した後、タンデム圧延
されたステンレス鋼板を図3に示す12段式リバース圧延
機で、圧延油の粘度40cSt(40℃) 、濃度5.0 %、圧延速
度300m/minとして、厚さ0.5mm まで6パスでリバース圧
延した。タンデム圧延およびリバース圧延ともに、問題
なく安定して行えた。
【0023】ここで、タンデム圧延機のロールの条件
は、ロール直径:600mm、クロス研磨目の傾斜角度θ1 の
平均値、傾斜角度θ2 の平均値: 45°、傾斜角度θ1 、
θ2 の標準偏差:2°、ロール粗度Ra:0.30 μm 、円周方
向に平行な研磨目のロール粗度Ra:0.20 μm とした。リ
バース圧延機のロール条件は、ロール直径:100mm、クロ
ス研磨目の傾斜角度θ1 の平均値、傾斜角度θ2 の平均
値: 45°、傾斜角度θ1、θ2 の標準偏差:2°、ロール
粗度Ra:0.10 μm 、円周方向に平行な研磨目のロール粗
度Ra:0.09 μm とした。
は、ロール直径:600mm、クロス研磨目の傾斜角度θ1 の
平均値、傾斜角度θ2 の平均値: 45°、傾斜角度θ1 、
θ2 の標準偏差:2°、ロール粗度Ra:0.30 μm 、円周方
向に平行な研磨目のロール粗度Ra:0.20 μm とした。リ
バース圧延機のロール条件は、ロール直径:100mm、クロ
ス研磨目の傾斜角度θ1 の平均値、傾斜角度θ2 の平均
値: 45°、傾斜角度θ1、θ2 の標準偏差:2°、ロール
粗度Ra:0.10 μm 、円周方向に平行な研磨目のロール粗
度Ra:0.09 μm とした。
【0024】また、図2において、鋼板1は、図中左方
向から右方向に上下一対の圧延用ロール2A〜2Eで圧
延される。5スタンドからなる圧延スタンドは、それぞ
れ上下一対の圧延用ロール2A〜2E、バックアップロ
ール3A〜3Eおよびクーラントノズル4A〜4Eを備
えている。クーラントノズル4A〜4Eからは圧延油が
ロール2A〜2Eおよび鋼板1の上下に供給されてい
る。また、図3において、鋼板1は、一つの圧延スタン
ドに組み込まれた、上下一対の圧延用ロール2で、図中
右方向と左方向に交互に圧延される。上下一対の圧延用
ロール2が、中間ロール6で支持され、中間ロール6が
バックアップロール3で支持されている。圧延油は、ロ
ール2および鋼板1の上下にクーラントノズル4A〜4
Eで供給されている。
向から右方向に上下一対の圧延用ロール2A〜2Eで圧
延される。5スタンドからなる圧延スタンドは、それぞ
れ上下一対の圧延用ロール2A〜2E、バックアップロ
ール3A〜3Eおよびクーラントノズル4A〜4Eを備
えている。クーラントノズル4A〜4Eからは圧延油が
ロール2A〜2Eおよび鋼板1の上下に供給されてい
る。また、図3において、鋼板1は、一つの圧延スタン
ドに組み込まれた、上下一対の圧延用ロール2で、図中
右方向と左方向に交互に圧延される。上下一対の圧延用
ロール2が、中間ロール6で支持され、中間ロール6が
バックアップロール3で支持されている。圧延油は、ロ
ール2および鋼板1の上下にクーラントノズル4A〜4
Eで供給されている。
【0025】一方、従来例は、表1のA に示すように、
円周方向に平行な研磨目(Ra:0.02μm )が付与された
ロールを、前記冷間タンデム圧延機の全スタンドに組み
込んで、圧延速度200m/minとして、タンデム圧延した
後、鏡面研磨されたロール( ロール粗度Ra:0.03 μm )
を前記リバース圧延機に組み込んで、圧延油の粘度10cS
t(40℃) 、圧延速度100m/minとして、6パスのリバース
圧延を行った。ここで、従来例のリバース圧延におい
て、圧延速度を100m/minを超えて上昇させたところスリ
ップが発生したので、この速度を超えると安定して圧延
できなかった。
円周方向に平行な研磨目(Ra:0.02μm )が付与された
ロールを、前記冷間タンデム圧延機の全スタンドに組み
込んで、圧延速度200m/minとして、タンデム圧延した
後、鏡面研磨されたロール( ロール粗度Ra:0.03 μm )
を前記リバース圧延機に組み込んで、圧延油の粘度10cS
t(40℃) 、圧延速度100m/minとして、6パスのリバース
圧延を行った。ここで、従来例のリバース圧延におい
て、圧延速度を100m/minを超えて上昇させたところスリ
ップが発生したので、この速度を超えると安定して圧延
できなかった。
【0026】比較例は、表1のB に示すように、円周方
向に平行な研磨目(Ra:0.02 μm )が付与されたロール
を、前記冷間タンデム圧延機の全スタンドに組み込ん
で、タンデム圧延した後、円周方向に平行な研磨目(R
a:0.09 μm )が付与されたロールを前記リバース圧延
機に組み込んで、6パスのリバース圧延を行った。従来
例および比較例の上記以外の条件は、発明例と同じとし
た。
向に平行な研磨目(Ra:0.02 μm )が付与されたロール
を、前記冷間タンデム圧延機の全スタンドに組み込ん
で、タンデム圧延した後、円周方向に平行な研磨目(R
a:0.09 μm )が付与されたロールを前記リバース圧延
機に組み込んで、6パスのリバース圧延を行った。従来
例および比較例の上記以外の条件は、発明例と同じとし
た。
【0027】上記のリバース圧延を施した後、焼鈍、酸
洗、調質圧延後の、鋼板の光沢度(GS20°、JIS Z8741
光沢度測定方法)を測定し、その結果を表1に合わせ
て示す。
洗、調質圧延後の、鋼板の光沢度(GS20°、JIS Z8741
光沢度測定方法)を測定し、その結果を表1に合わせ
て示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】本発明は、表1のC1〜D5に示すように、ク
ロス研磨目が付与されたロールを、少なくとも1スタン
ドに組み込んでタンデム圧延した後、円周方向に平行な
研磨目が付与されたロールを、リバース圧延機に組み込
んで、6パスのリバース圧延を行ったので、比較例や従
来例より光沢が良好であり、表裏平均の光沢度は700(Gs
20 °) 以上となった。
ロス研磨目が付与されたロールを、少なくとも1スタン
ドに組み込んでタンデム圧延した後、円周方向に平行な
研磨目が付与されたロールを、リバース圧延機に組み込
んで、6パスのリバース圧延を行ったので、比較例や従
来例より光沢が良好であり、表裏平均の光沢度は700(Gs
20 °) 以上となった。
【0031】また、本発明は、表1のE1〜F5に示すよう
に、円周方向に平行な研磨目が付与されたロールを、冷
間タンデム圧延機の全スタンドに組み込んでタンデム圧
延した後、クロス研磨目が付与されたロールをリバース
圧延機に組み込んで、6パスの内の少なくとも1パスの
リバース圧延を行ったので、比較例や従来例より光沢が
良好であり、表裏平均の光沢度は700(Gs 20 °) 以上と
なった。
に、円周方向に平行な研磨目が付与されたロールを、冷
間タンデム圧延機の全スタンドに組み込んでタンデム圧
延した後、クロス研磨目が付与されたロールをリバース
圧延機に組み込んで、6パスの内の少なくとも1パスの
リバース圧延を行ったので、比較例や従来例より光沢が
良好であり、表裏平均の光沢度は700(Gs 20 °) 以上と
なった。
【0032】また、表1のG1〜I 1 に示すように、クロ
ス研磨目が付与されたロールを、冷間タンデム圧延機の
少なくとも1スタンドに組み込んでタンデム圧延した
後、クロス研磨目が付与されたロールをリバース圧延機
に組み込んで、6パスの内の少なくとも1パスのリバー
ス圧延を行ったので、比較例や従来例より光沢が良好で
あり、表裏平均の光沢度は700(Gs 20 °) 以上となっ
た。
ス研磨目が付与されたロールを、冷間タンデム圧延機の
少なくとも1スタンドに組み込んでタンデム圧延した
後、クロス研磨目が付与されたロールをリバース圧延機
に組み込んで、6パスの内の少なくとも1パスのリバー
ス圧延を行ったので、比較例や従来例より光沢が良好で
あり、表裏平均の光沢度は700(Gs 20 °) 以上となっ
た。
【0033】また、クロス研磨目が付与されたロール
を、冷間タンデム圧延機の一つのスタンドに組み込むと
きは、最終スタンドまたは第1スタンドに組み込むのが
望ましい。クロス研磨目が付与されたロールを、リバー
ス圧延機に組み込んで、一のパスをリバース圧延すると
きは、最終パスまたは第1パスとするのが望ましい。ま
た、クロス研磨目が付与されたロールを、冷間タンデム
圧延機の複数スタンドに組み込むときは、最終スタンド
または第1スタンドを含む連続するスタンドに組み込む
のが望ましい。クロス研磨目が付与されたロールを、リ
バース圧延機に組み込んで、複数パスをリバース圧延す
るときは、最終パスまたは第1パスを含む連続パスとす
るのが望ましい。また、クロス研磨目が付与されたロー
ルを、冷間タンデム圧延機の全スタンドに組み込むと最
も光沢が高くなるので、研磨コストの範囲内で適用すれ
ばよい。クロス研磨目が付与されたロールを、リバース
圧延機に組み込んで、全パスをリバース圧延すると最も
光沢が高くなるので望ましい。 ( 実施例2)冷間タンデム圧延機に供給するステンレス
鋼板(実施例1と同じ、熱間圧延・焼鈍・酸洗を施した
素材厚4.0mm のSUS430)に、冷間タンデム圧延機とは別
に設けられた6段圧延機を用いて予備処理圧延を施し、
厚み3.8mm とした後、実施例1と同様にして表1に示し
た圧延条件と同じ、タンデム圧延とリバース圧延を行っ
た。
を、冷間タンデム圧延機の一つのスタンドに組み込むと
きは、最終スタンドまたは第1スタンドに組み込むのが
望ましい。クロス研磨目が付与されたロールを、リバー
ス圧延機に組み込んで、一のパスをリバース圧延すると
きは、最終パスまたは第1パスとするのが望ましい。ま
た、クロス研磨目が付与されたロールを、冷間タンデム
圧延機の複数スタンドに組み込むときは、最終スタンド
または第1スタンドを含む連続するスタンドに組み込む
のが望ましい。クロス研磨目が付与されたロールを、リ
バース圧延機に組み込んで、複数パスをリバース圧延す
るときは、最終パスまたは第1パスを含む連続パスとす
るのが望ましい。また、クロス研磨目が付与されたロー
ルを、冷間タンデム圧延機の全スタンドに組み込むと最
も光沢が高くなるので、研磨コストの範囲内で適用すれ
ばよい。クロス研磨目が付与されたロールを、リバース
圧延機に組み込んで、全パスをリバース圧延すると最も
光沢が高くなるので望ましい。 ( 実施例2)冷間タンデム圧延機に供給するステンレス
鋼板(実施例1と同じ、熱間圧延・焼鈍・酸洗を施した
素材厚4.0mm のSUS430)に、冷間タンデム圧延機とは別
に設けられた6段圧延機を用いて予備処理圧延を施し、
厚み3.8mm とした後、実施例1と同様にして表1に示し
た圧延条件と同じ、タンデム圧延とリバース圧延を行っ
た。
【0034】ここで、予備処理圧延は、円周方向に平行
な研磨目を付与されたロール直径:300mm、ロール粗度R
a:0.20 μm のロールを用いた場合と、クロス研磨目
(クロス研磨目の傾斜角度θ1 の平均値、傾斜角度θ2
の平均値: 45°、傾斜角度θ1 、θ2 の標準偏差:1°、
ロール粗度Ra:0.50 μm )を付与されたロール直径:300
mmのロールを用いた場合について、圧延油の粘度:20cSt
(40 °) 、圧延油の濃度:5%とし、圧延速度:300m/min
で施した。
な研磨目を付与されたロール直径:300mm、ロール粗度R
a:0.20 μm のロールを用いた場合と、クロス研磨目
(クロス研磨目の傾斜角度θ1 の平均値、傾斜角度θ2
の平均値: 45°、傾斜角度θ1 、θ2 の標準偏差:1°、
ロール粗度Ra:0.50 μm )を付与されたロール直径:300
mmのロールを用いた場合について、圧延油の粘度:20cSt
(40 °) 、圧延油の濃度:5%とし、圧延速度:300m/min
で施した。
【0035】上記のリバース圧延を施した後、焼鈍、酸
洗、調質圧延後の、鋼板の光沢度(GS20°、JIS Z8741
光沢度測定方法)を測定した。予備処理圧延を、円周
方向に平行な研磨目のロールとしたときの結果を表2
に、クロス研磨目のロールとしたときの結果を表3に示
す。
洗、調質圧延後の、鋼板の光沢度(GS20°、JIS Z8741
光沢度測定方法)を測定した。予備処理圧延を、円周
方向に平行な研磨目のロールとしたときの結果を表2
に、クロス研磨目のロールとしたときの結果を表3に示
す。
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】
【0040】表2、表3と前記予備処理圧延を施してい
ない表1の結果とを、タンデム圧延条件およびリバース
圧延条件の同じものについて比較することにより、タン
デム圧延に供給する素材に予備処理圧延を施した場合
は、予備処理圧延を施さない場合に比較して、光沢が顕
著に向上していることがわかる。またタンデム圧延に供
給する素材にクロス研磨目を付与したロールで予備処理
圧延を施した場合は、円周方向に平行な研磨目を付与さ
れたロールで予備処理圧延を施した場合に比較して、さ
らに光沢が向上していることがわかる。
ない表1の結果とを、タンデム圧延条件およびリバース
圧延条件の同じものについて比較することにより、タン
デム圧延に供給する素材に予備処理圧延を施した場合
は、予備処理圧延を施さない場合に比較して、光沢が顕
著に向上していることがわかる。またタンデム圧延に供
給する素材にクロス研磨目を付与したロールで予備処理
圧延を施した場合は、円周方向に平行な研磨目を付与さ
れたロールで予備処理圧延を施した場合に比較して、さ
らに光沢が向上していることがわかる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、タンデム圧延を施した
後のリバース圧延を、高粘度油を用いた高速圧延とする
ことができるので、光沢の優れた金属板を能率良く製造
できる。また、タンデム圧延に供給する素材に、予備処
理圧延を施すことにより、さらに光沢を向上できる。
後のリバース圧延を、高粘度油を用いた高速圧延とする
ことができるので、光沢の優れた金属板を能率良く製造
できる。また、タンデム圧延に供給する素材に、予備処
理圧延を施すことにより、さらに光沢を向上できる。
【図1】本発明に用いるクロス研磨目の傾斜を概念的に
示すロール表面の一部拡大図である。
示すロール表面の一部拡大図である。
【図2】本発明に用いるタンデム圧延機のスタンド配置
を示す説明図である。
を示す説明図である。
【図3】本発明に用いるレバース圧延機の構成を示す説
明図である。
明図である。
1 金属板(鋼板) 2 ロール(圧延用ロール) 3 バックアップロール 4 クーラントノズル 5 クーラント(圧延油) 6 中間ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23G 3/02 C23G 3/02 (72)発明者 永井 肇 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 小廣 善丈 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 星野 将史 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 Fターム(参考) 4E002 AA07 AD05 BA01 BA03 BB09 BC08 BD07 BD09 BD10 CB03 4E016 AA03 BA02 CA04 CA07 DA12 DA13 EA02 EA12 EA22 FA16 4K053 PA03 QA01 QA04 SA04 TA03 XA41
Claims (2)
- 【請求項1】 金属板を、圧延用ロールを備えた複数の
スタンドからなる冷間タンデム圧延機でタンデム圧延し
た後、圧延用ロールを備えた1スタンドからなるリバー
ス圧延機で所定パス回数のリバース圧延を行う金属板の
冷間圧延方法において、前記冷間タンデム圧延機の少な
くとも1スタンドに、クロス研磨目が付与された圧延用
ロールを組み込んでタンデム圧延した後、前記リバース
圧延機に、円周方向に平行な研磨目が付与された圧延用
ロールを組み込んで、前記所定パス回数のリバース圧延
を行うか、または前記冷間タンデム圧延機の全スタンド
に、円周方向に平行な研磨目が付与された圧延用ロール
を組み込んでタンデム圧延した後、前記リバース圧延機
に、クロス研磨目が付与された圧延用ロールを組み込ん
で、前記所定パス回数の内の少なくとも1パスのリバー
ス圧延を行うか、または前記冷間タンデム圧延機の少な
くとも1スタンドに、クロス研磨目が付与された圧延用
ロールを組み込んでタンデム圧延した後、前記リバース
圧延機に、クロス研磨目が付与された圧延用ロールを組
み込んで、前記所定パス回数の内の少なくとも1パスの
リバース圧延を行うことを特徴とする金属板の冷間圧延
方法。 - 【請求項2】 前記冷間タンデム圧延機でタンデム圧延
する金属板を、熱間圧延後に焼鈍、酸洗、予備処理圧延
が施されたステンレス鋼板とすることを特徴とする請求
項1に記載の金属板の冷間圧延方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36825898A JP3438628B2 (ja) | 1998-12-24 | 1998-12-24 | 光沢の優れた金属板の冷間圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36825898A JP3438628B2 (ja) | 1998-12-24 | 1998-12-24 | 光沢の優れた金属板の冷間圧延方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000190004A true JP2000190004A (ja) | 2000-07-11 |
JP3438628B2 JP3438628B2 (ja) | 2003-08-18 |
Family
ID=18491363
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36825898A Expired - Fee Related JP3438628B2 (ja) | 1998-12-24 | 1998-12-24 | 光沢の優れた金属板の冷間圧延方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3438628B2 (ja) |
-
1998
- 1998-12-24 JP JP36825898A patent/JP3438628B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3438628B2 (ja) | 2003-08-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |