JP2000189806A - 光触媒 - Google Patents

光触媒

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JP2000189806A
JP2000189806A JP11153325A JP15332599A JP2000189806A JP 2000189806 A JP2000189806 A JP 2000189806A JP 11153325 A JP11153325 A JP 11153325A JP 15332599 A JP15332599 A JP 15332599A JP 2000189806 A JP2000189806 A JP 2000189806A
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photocatalyst
semiconductor
group
water
oxide
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JP11153325A
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Tsugio Sato
次雄 佐藤
Masayuki Ishizuka
雅之 石塚
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Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽光によっても効率よく光触媒機能を発揮
できる大きな光触媒活性を有し、水中に分散懸濁させて
も光触媒活性が消失しない光触媒、例えば水の光分解に
好適に用いることができる光触媒を提供する。 【解決手段】 光触媒は、一般式AMWO6 (式中、A
はアルカリ金属及び/又は水素であり、MはV、Nb及
びTaから成る群より選ばれた少なくとも1種の元素を
示す)で表される層状複合金属化合物を含み、好適には
前記層状複合金属化合物の層間に光によって励起される
半導体が包接されている。更に好適には、0.05〜5
重量%のPt、Ru、Rh、Ir及びNiからなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の金属又はこれらの金属の酸
化物が担持されている。特に好適な光触媒は、前記半導
体がTi,Sr,Bi,W及びZnからなる群から選ば
れる少なくとも1種の金属の酸化物であり、かつ、0.
05〜5重量%のPt,Ru,Rh,Ir及びNiから
なる群から選ばれる少なくとも1種の金属又はこれらの
金属の酸化物が担持され、更に紫外光が照射されてなる
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光触媒に関し、例え
ば、水を光分解して水素と酸素とを効率的に生成させる
ことができる水分解用光触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光触媒としては従来からTiO2 やSr
TiO3 等が知られており、光触媒の応用例として、こ
れらの光触媒を用いて水を光分解することにより水素を
製造する方法が見いだされ、光エネルギーを化学エネル
ギーに変換する方法が提案されている。
【0003】しかしながら、前記TiO2 やSrTiO
3 等の光触媒はいずれも3eV以上の大きなバンドギャ
ップを有するため、太陽光はほとんど利用できないとい
う問題点がある。また、バンドギャップ以上のエネルギ
ーを有する波長の光を吸収することにより生成したホー
ルと電子は、互いに反対の電荷を有するため再結合が生
じ易く、光触媒活性が持続しないという問題点もある。
【0004】そのため、TiO2 等と、励起電子によっ
て水を還元する触媒となる金属又は金属酸化物とを組み
合わせて、バンドギャップを下げることが試みられてお
り、例えばPt−TiO2 系光触媒によって水の光分解
を進行させることが知られている。しかしながら、前記
Pt−TiO2 系光触媒を水中に分散懸濁させると水の
分解反応がすぐ飽和してしまう。これはPtが、水素と
酸素とから水を生成する反応に用いられる触媒でもある
ので、水の分解により発生した水素と酸素の一部がすぐ
に逆反応して水に戻るためと考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上記問題点に鑑みてなされたものであり、その
目的は、太陽光によっても効率よく光触媒機能を発揮で
きる大きな光触媒活性を有し、水中に分散懸濁させても
光触媒活性が消失しない光触媒、例えば水の光分解に好
適に用いることができる光触媒を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、光触媒と
してWO3 に着目し、鋭意検討の結果、WO3 と、V、
Nb及びTaから成る群より選ばれた少なくとも1種の
元素と、水素及び/又はアルカリ金属とを複合して酸化
物化すると、WO3 がホールと電子とを分離できる層状
の結晶構造を有し、小さなバンドギャップで高い光触媒
活性を発揮し、また水に分散懸濁させても光触媒機能が
消失しない光触媒を得ることができることを知見し、本
発明を完成した。
【0007】請求項1記載の光触媒は、一般式AMWO
6 (式中、Aはアルカリ金属元素及び/又は水素であ
り、MはV、Nb及びTaから成る群より選ばれる少な
くとも1種の元素を示す)で表される層状複合金属化合
物を含むことを特徴とする。
【0008】請求項2記載の光触媒は、請求項1記載の
光触媒において、前記層複合金属化合物の層間に、光に
よって励起される半導体が包接されていることを特徴と
する。
【0009】請求項3記載の光触媒は、請求項2記載の
光触媒において、前記半導体がTi,Fe、Sr、B
i、W及びZnからなる群から選ばれる少なくとも1種
の金属の酸化物であることを特徴とする。
【0010】請求項4記載の光触媒は、請求項2又は3
記載の光触媒において、更に、0.05〜5重量%のP
t、Ru、Rh、Ir及びNiからなる群から選ばれる
少なくとも1種の金属又は該金属の酸化物が担持されて
いることを特徴とする。
【0011】請求項5記載の光触媒は、請求項2記載の
光触媒において、前記半導体がTi,Sr,Bi,W及
びZnからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属の
酸化物であり、かつ、0.05〜5重量%のPt,R
u,Rh,Ir及びNiからなる群から選ばれる少なく
とも1種の金属又はこれらの金属の酸化物が担持され、
更に紫外光が照射されてなることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光触媒の好適な実
施の形態を、水分解に適用する場合を例にとり、具体的
に説明する。なお、この発明の実施の形態は、発明の趣
旨をより良く理解させるために説明するものであり、特
に指定のない限り、発明内容を限定するものでない。
【0013】本発明の光触媒は、一般式AMWO6 (式
中、Aはアルカリ金属元素及び/又は水素であり、Mは
V、Nb及びTaから成る群より選ばれる少なくとも1
種の元素を示す)で表される層状複合金属化合物を含
む。本発明の光触媒は、層状構造を有するため、ホール
と電子とが異なった層に誘導され、これらの再結合が抑
制できる。またバンドギャップは約2.2〜3.0eV
であり、従来の光触媒よりもバンドギャップを小さくす
ることができる。従って、上記層状複合金属化合物単独
でも、高活性な光触媒となり、また水溶液中でほとんど
溶解することがなく、化学的に安定しているので、例え
ば水を効率よく分解することができる。
【0014】また、本発明の光触媒は、光によって励起
される半導体が前記層状複合金属化合物の層間に包接さ
れることが望ましく、包接された半導体から発生したホ
ールや電子は前記層状複合金属化合物の異なった層に誘
導されて再結合が抑制されるため、より高活性な光触媒
となり、例えば水を効率よく分解することができるので
より好適である。前記半導体が前記層状複合金属化合物
に包接される割合は特に限定されない。ここで包接と
は、前記層状複合金属化合物の層間に前記半導体が入り
込むことをいう。
【0015】かかる層間に包接され、光によって励起さ
れる半導体としては、ホールと電子との再結合抑制効果
に優れ、安価で入手容易などの理由により、Ti,F
e、Sr、Bi、W及びZnからなる群から選ばれる少
なくとも1種の金属の酸化物が好ましい。
【0016】更に、本発明の光触媒は、0.05〜5重
量%のPt、Ru、Rh、Ir及びNiからなる群から
選ばれる少なくとも1種の金属あるいは該金属の酸化物
が担持されているものが好適である。これは、かかる範
囲の担持物質が半導体の励起によって発生した電子を引
き寄せて還元反応、例えば水を分解して水素を発生させ
る反応を起こすサイトとなるため、更に高光活性な光触
媒となり、水を効率よく分解することができるからであ
る。
【0017】また、本発明の光触媒は、前記半導体はT
i,Sr,Bi,W及びZnからなる群から選ばれる少
なくとも1種の金属の酸化物であり、かつ、0.05〜
5重量%のPt,Ru,Rh,Ir及びNiからなる群
から選ばれる少なくとも1種の金属又はこれらの金属の
酸化物が担持され、更に紫外光が照射されてなるものが
特に好適である。半導体としてTi,Sr,Bi,W及
びZnからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属の
酸化物を用いることで、これらの比較的バンドギャップ
の大きな半導体の伝導帯に、紫外光照射により可視光活
性となった前記半導体の可視光により励起された電子を
移動させることにより、大きなバンドギャップにより生
じる高光活性を発現できる。更に、かかる範囲の担持物
質が半導体の励起によって発生した電子を引き寄せて還
元反応、例えば水を分解して水素を発生させる反応を起
こすサイトとなる他、バンドギャップエネルギーがより
一層小さくなり、可視光でも効率よく光触媒効果を発揮
させることができるため、更により高光活性な光触媒と
なり、水を一層効率よく分解することができる。この理
由は必ずしも明確ではないが、紫外光の照射により、前
記光触媒の表面にごく微量のA2 5 ,WO3 が生成
し、この微量成分が光触媒効果に有効に作用するためと
考えられる。
【0018】本発明の光触媒の製造方法は、特に限定さ
れず公知の方法、例えば固相法、湿式法、気相法を用い
て製造することができる。固相法による製造方法によれ
ば、原料となる各金属成分の酸化物または炭酸塩や硝酸
塩などの塩類を所定の組成比にて混合し、例えば大気
中、焼成温度800℃で約24時間焼成することによ
り、目的とする光触媒を製造することができる。
【0019】湿式法による製造方法によれば、タングス
テン酸水溶液に各金属成分の塩化物などを溶解した溶液
にアンモニア溶液を添加してゲル化し、ゲル化物を濾
過、乾燥した後、乾燥物を例えば大気中、温度700℃
で約24時間熱処理することにより、目的とする光触媒
を製造することができる。
【0020】気相法による製造方法では、ハロゲン化
物、有機金属化合物などの、原料となる各金属成分を含
む揮発性化合物を所定の組成比となるよう反応容器内に
導入し、例えば900℃程度の温度に保持することによ
り、目的とする光触媒を製造することができる。
【0021】また、上記一般式のA位置における元素が
水素元素である光触媒を製造するには、上記一般式のA
位置における元素がアルカリ金属からなる化合物を、予
め例えば前記固相法、湿式法、気相法のいずれかで製造
しておき、その後、この化合物を硝酸などの酸水溶液中
でイオン交換反応に付することにより、前記アルカリ金
属元素を水素元素にイオン交換して、上記一般式のA位
置における元素が水素元素である光触媒を製造する。イ
オン交換する際の温度は室温で十分であり、特に加熱す
る必要はない。
【0022】光によって励起される半導体を層間に包接
させるには、上記一般式のA位置における元素が水素元
素である光触媒をC3 7 NH2 水溶液中に分散させ、
例えば50℃で2時間程攪拌し、イオン交換させてC3
7 NH3 MWO6 とした後、このC3 7 NH3 MW
6 と、層間に包接させる半導体のコロイド溶液とを混
合し、例えば50℃で6時間程度攪拌してイオン交換し
て、半導体を包接した光触媒を得ることができる。
【0023】前記の光によって励起される半導体を層間
に包接した光触媒に、Pt、Ru、Rh、Ir及びNi
からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属あるいは
該金属の酸化物を担持させる方法としては、光析出法、
混合法、含浸法、化学析出法、同時沈殿法を用いること
ができる。前記光析出法は、前記の光によって励起され
る半導体を層間に包接した光触媒を分散させたスラリー
溶液に、〔Pt(NH3 4 〕Cl2 のような、担持す
る各金属成分の水溶性化合物を所定量添加し、紫外光、
特に400nm以下の波長の紫外光を5時間程度照射して
金属を光析出させる方法である。紫外光を照射する際の
温度は室温で十分であり、特に加熱する必要はない。
【0024】前記混合法には、前記の光によって励起さ
れる半導体を層間に包接した光触媒と担持金属粉末とを
乳鉢中でよく練り合わせる混練法、前記の光によって励
起される半導体を層間に包接した光触媒と担持金属粉末
とを容器に入れ振とう器などで振り混ぜる方法、前記の
光によって励起される半導体を層間に包接した光触媒と
担持金属粉末をそれぞれ別々に反応物溶液に加え懸濁・
混合させる方法がある。
【0025】前記含浸法は、前記の光によって励起され
る半導体を層間に包接した光触媒を担持金属塩水に浸漬
し乾燥後、例えば水素雰囲気中で加熱して還元処理する
方法である。また、前記化学析出法は、前記の光によっ
て励起される半導体を層間に包接した光触媒を担持金属
塩水溶液中で激しく攪拌し、ギ酸、シュウ酸等の還元剤
を加える方法である。
【0026】更に、前記同時沈殿法は、前記の光によっ
て励起される半導体を層間に包接した光触媒に担持金属
塩水溶液を加え同時沈殿させた後、例えばアルゴン雰囲
気等の不活性雰囲気中、約500℃の温度下で焼成する
方法である。
【0027】かかる前記混合法、含浸法、化学析出法、
同時沈殿法により得られた、Pt,Ru,Rh,Ir及
びNiからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属あ
るいはこれらの金属の酸化物が担持された光触媒(ただ
し、Fe酸化物が包接されている光触媒を除く)にあっ
ては、紫外光、特に400nm以下の紫外光を照射する
と、バンドギャップエネルギーがより一層小さくなり、
可視光でも効率よく光触媒効果を発揮させることができ
るため、更により高光活性な光触媒となり、水を一層効
率よく分解することができる。紫外光の照射時間は5〜
10時間程度で充分であり、紫外光を照射する際の温度
は室温で十分であり、特に加熱する必要はない。
【0028】次に、前記光触媒を使用した水素の製造方
法(水の分解方法)について、以下に説明する。水分解
に用いる水溶液は、純水に限られず、従来から使用され
ているアルコールなどの犠牲還元剤や、炭酸塩などの塩
類が溶解した水溶液を用いてもよい。かかる水溶液に、
前記光触媒を添加量0.5〜1.5g/cm3 で添加す
ることが好ましく、特に0.7〜0.9g/cm3 の添
加量が好ましい。このように光触媒を添加した水溶液に
光を照射することによって水が分解され、水素と酸素が
発生する。照射する光の波長は紫外光が照射されていな
い光触媒にあっては400nm以下が好ましく、紫外光が
照射された光触媒にあっては可視光を用いることができ
る。従って、太陽光の波長は350〜2000nm程度
であるため、太陽光を照射してもよく、また、水溶液の
温度は15〜25℃程度が好ましい。
【0029】なお、本発明の光触媒は、他の物質に対し
て高い酸化能力と還元能力を併せて有しているので、水
の分解反応だけでなく、例えば有機物の分解反応や金属
イオンの還元反応、あるいは窒素酸化物の処理のような
環境浄化にも応用できる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を次の実施例及び比較例を掲げ
て更に詳述する。 〔実施例1〕Li2 CO3 、WO3 およびNb2 5
所定比に混合し、800℃で24時間焼成してLiNb
WO6 を合成し、これを粒径1μm 程度に粉砕した。次
にこれを2mol /lの硝酸中に添加し、30℃で48時
間イオン交換して、光触媒HNbWO6 を合成した。当
該光触媒のバンドギャップを測定したところ、2.96
eVでった。得られた光触媒の活性の評価は、当該光触
媒(HNbWO6 )1gを1.25dm3 の純水中に分
散し、内部照射型の反応器を用い、波長290nm以下
の光をカットした450WのHgランプの光を室温下、
5時間照射して発生するガス量を測定した。その結果を
表1に示す。なお、発生したガスは水素と酸素の混合気
体であった。
【0031】〔実施例2〕実施例1のHNbWO6 を2
0容量%C3 7 NH2 水溶液に添加し、50℃で48
時間イオン交換してC3 7 NH3 NbWO6 とした
後、チタンテトライソプロポキシドを塩酸で加水分解し
たTiO2 コロイド溶液と6時間混合反応させて、HN
bWO6 にTiO2 を包接した光触媒を合成した。この
光触媒のバンドギャップを測定したところ、2.97e
Vであった。次いで、実施例1に準じて得られた光触媒
の活性の評価を実施し、その結果を表1に示す。発生し
たガスは水素と酸素の混合気体であった。
【0032】〔実施例3〕実施例2で調製したTiO2
を包接したHNbWO6 を水中に分散させてスラリーと
し、このスラリーに〔Pt(NH3 4 〕Cl2 をPt
換算で0.3重量%(TiO2 に対する割合)添加し、
紫外光を室温で5時間照射してPtを光析出させること
により、Ptが担持されかつTiO2 を包接したHNb
WO6 光触媒を得た。次いで、得られた光触媒の活性の
評価を実施例1に準じて行い、その結果を表1に示す。
発生したガスは水素と酸素の混合気体であった。
【0033】〔実施例4〕Li2 CO3 、WO3 および
Ta2 5 を所定比に混合し、800℃で24時間焼成
してLiTaWO6 を合成し、これを粒径1μm 程度に
粉砕した。次にこれを2mol /lの硝酸中に添加し、3
0℃で48時間イオン交換して光触媒HTaWO6 を合
成した。当該光触媒のバンドギャップを測定したとこ
ろ、2.95eVでった。次いで、得られた光触媒の活
性の評価を実施例1に準じて行い、その結果を表1に示
す。発生したガスは水素と酸素の混合気体であった。
【0034】〔実施例5〕実施例2で調製したTiO2
を包接したHNbWO6 を水中に分散させてスラリーと
し、このスラリーに〔Pt(NH3 4 〕Cl2 をPt
換算で0.3重量%添加し、約365nmの紫外光を室温
で5時間照射してPtを光析出させることにより、Pt
が担持され、かつTiO2 を包接し、紫外光に照射され
た光触媒HNbWO6 を得た。この光触媒のバンドギャ
ップを測定したところ、2.25eVであった。得られ
た光触媒性の評価は、当該光触媒(HNbWO6 /Ti
2 /Pt/UV)1gを1.25dm3 の10容量%
メタノールを含む純水中に分散し、内部照射型の反応器
を用い、波長400nm以下の光をカットした450Wの
Hgランプの光を室温下、5時間照射して発生するガス
量を測定した。その結果を表2に示す。なお、発生した
ガスは水素であった。
【0035】〔実施例6〕実施例4で調製したHTaW
6 を20容量%C3 7 NH2 水溶液に添加し、50
℃で48時間イオン交換してC3 7 NH3 TaWO6
とした後、チタンテトライソプロポキシドを塩酸で加水
分解したTiO2 コロイド溶液と6時間混合反応させ
て、TiO2 を包接したHTaWO6 を合成した。かか
るTiO2 を包接したHTaWO6 を水中に分散させて
スラリーとし、このスラリーに〔Pt(NH3 4 〕C
2 をPt換算で0.3重量%添加し、約365nmの紫
外光を室温で5時間照射してPtを光析出させることに
より、Ptが担持され、かつTiO2 を包接し、紫外光
に照射された光触媒HTaWO6 を得た。この光触媒の
バンドギャップを測定したところ、2.30eVであっ
た。次いで、実施例5に準じて得られた光触媒の活性の
評価を実施した。その結果を表2に示す。発生したガス
は水素であった。
【0036】〔実施例7〕実施例2で調製したTiO2
を包接したHNbWO6 にPt粉末を0.3重量%添加
し、めのう乳鉢にて混練することにより、紫外光を照射
せずにPtが担持され、かつTiO2 を包接したHNb
WO6 (HNbWO6 /TiO2 /Pt)を得た。かか
る光触媒(HNbWO6 /TiO2 /Pt)を水中に分
散させてスラリーとし、波長が400nm以下の紫外光を
室温にて10時間照射して、Ptが担持され、かつTi
2 を包接し、紫外光に照射されたHNbWO6 (HN
bWO6 /TiO2 /Pt/UV)を得た。この光触媒
のバンドギャップを測定したところ、2.25eVであ
った。次いで、実施例5に準じて得られた光触媒活性の
評価を行った。その結果を表2に示す。発生したガスは
水素であった。
【0037】〔実施例8〕実施例4で調製したHTaW
6 を20容量%C3 7 NH2 水溶液に添加し、50
℃で48時間イオン交換してC3 7 NH3 TaWO6
とした後、チタンテトライソプロポキシドを塩酸で加水
分解したTiO2 コロイド溶液と6時間混合反応させ
て、TiO2 を包接したHTaWO6 を合成した。かか
るTiO2 を包接したHTaWO6 にPt粉末を0.3
重量%添加し、めのう乳鉢にて混練することにより、紫
外光を照射せずにPtが担持され、かつTiO2 を包接
した光触媒HTaWO6 (HTaWO6 /TiO2 /P
t)を得た。かかる光触媒(HTaWO6 /TiO2
Pt)を水中に分散してスラリーとし、波長が400nm
以下の紫外光を室温にて10時間して、Ptが担持さ
れ、かつTiO2 を包接し、紫外光に照射された光触媒
HTaWO6 (HTaWO6 /TiO2 /Pt/UV)
を得た。この光触媒のバンドギャップを測定したとこ
ろ、2.30eVであった。次いで、実施例5に準じて
得られた光触媒活性の評価を実施した。その結果を表2
に示す。発生したガスは水素であった。
【0038】〔比較例1〕市販の光触媒用TiO2 粉末
であるデグサP−25(日本アエロジル(株)製)を光
触媒として用いた。次いでこの光触媒の活性を、実施例
1に準じて評価を行い、その結果を表1に示し、また実
施例5に準じて評価を行い、その結果を表2に示す。
【0039】〔比較例2〕市販の光触媒用TiO2 粉末
であるデグサP−25にPtを0.3重量%担持した光
触媒を用いた。次いでこの光触媒の活性を、実施例1に
準じて評価を行い、その結果を表1に示し、実施例5に
準じて評価を行い、その結果を表2に示す。なお、Pt
の担持は、TiO2 粉末を水中に分散したスラリー内
に、〔Pt(NH3 4 〕Cl2 を所定量添加して、室
温下で紫外光を5時間照射してPtを光析出させること
により行った。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】以上の結果より、本発明の光触媒は水の分
解が可能であり、従来のPtの担持を行った酸化チタン
の2倍以上の効率で水を分解して、水素と酸素を効率良
く発生できることが明らかとなった。
【0043】
【発明の効果】請求項1にかかる光触媒は、ホールと電
子の再結合を抑制して高い光触媒性能を備え、太陽光で
効率よく光触媒機能を発揮でき、また、水溶液中でほと
んど溶解することがなく化学的に安定しているので、水
中に懸濁しても光触媒活性が消失せず、例えば、効率よ
く水を分解することができる。
【0044】また、請求項2にかかる光触媒は、上記効
果に加えて更に、光によって励起される半導体が前記水
分解用光触媒の層間に包接されているため、包接した半
導体から発生したホールや電子は前記層状複合金属化合
物の異なった層に誘導されて再結合が抑制され、より高
活性な光触媒となる。
【0045】更に、請求項3にかかる光触媒は、上記効
果に加えて更に、前記半導体が安価で入手容易なTi,
Fe、Sr、Bi、WおよびZnからなる群から選ばれ
る少なくとも1種の金属の酸化物であることから、ホー
ルと電子の再結合抑制効果に優れ経済的に優れた光触媒
となる。
【0046】更に、請求項4にかかる光触媒は、上記効
果に加えて更に、0.05〜5重量%のPt、Ru、R
h、Ir及びNiからなる群から選ばれる少なくとも1
種の金属あるいは該金属の酸化物が担持されているた
め、かかる担持物質が半導体の励起によって発生した電
子を引き寄せて還元反応、例えば水を分解して水素を発
生させる反応を起こすサイトとなり、更に高光活性な光
触媒となる。
【0047】更に、請求項5にかかる光触媒は、上記効
果に加えて更に、400nm以下の波長の紫外光が照射さ
れてなるため、可視光で効率よく光触媒機能を発揮し、
産業上極めて利用価値の高い、高光活性な光触媒とな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 31/12 C01B 3/04 A C01B 3/04 B01J 23/64 103M

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式AMWO6 (式中、Aはアルカリ
    金属及び/又は水素であり、MはV、Nb及びTaから
    成る群より選ばれた少なくとも1種の元素を示す)で表
    される層状複合金属化合物を含むことを特徴とする光触
    媒。
  2. 【請求項2】 前記層状複合金属化合物の層間に光によ
    って励起される半導体が包接されていることを特徴とす
    る請求項1記載の光触媒。
  3. 【請求項3】 前記半導体はTi,Fe、Sr、Bi、
    W及びZnからなる群から選ばれる少なくとも1種の金
    属の酸化物であることを特徴とする請求項2記載の光触
    媒。
  4. 【請求項4】 更に、0.05〜5重量%のPt、R
    u、Rh、Ir及びNiからなる群から選ばれる少なく
    とも1種の金属又はこれらの金属の酸化物が担持されて
    いることを特徴とする請求項2又は3記載の光触媒。
  5. 【請求項5】 前記半導体はTi,Sr,Bi,W及び
    Znからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属の酸
    化物であり、かつ、0.05〜5重量%のPt,Ru,
    Rh,Ir及びNiからなる群から選ばれる少なくとも
    1種の金属又はこれらの金属の酸化物が担持され、更に
    紫外光が照射されてなることを特徴とする請求項2記載
    の光触媒。
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