JP2000189392A - 血圧計のスロ―リ―ク弁の固定構造 - Google Patents

血圧計のスロ―リ―ク弁の固定構造

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JP2000189392A
JP2000189392A JP10376921A JP37692198A JP2000189392A JP 2000189392 A JP2000189392 A JP 2000189392A JP 10376921 A JP10376921 A JP 10376921A JP 37692198 A JP37692198 A JP 37692198A JP 2000189392 A JP2000189392 A JP 2000189392A
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slow leak
flange
leak valve
nut
slit
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JP10376921A
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Inventor
Tokio Ito
時夫 伊藤
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Citizen Electronics Co Ltd
Original Assignee
Citizen Electronics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血圧計のスローリーク弁のスリットのくっ
つきを防止し、微速排気速度を一定にし常に安定な計測
が行われるような、スローリーク弁の固定構造を提供す
ること。 【解決手段】 フランジを有し円筒部にスリットを設け
たゴム製有底円筒状のスローリーク弁と、管状をなし空
気路にスローリーク弁の円筒部が挿入され径大の段部で
フランジを支持するスローリーク弁ホルダーと、通孔を
有し一端がスリットの隙間を調節し得るようにスローリ
ーク弁の円筒部内に挿入されており他端には雄ねじを備
えたスローリークネジと、スローリーク弁ホルダーの開
口端に固着されて雌ねじを備えたナットとより成り、ナ
ットの一端面が段部と共にフランジを挟持する構造にお
いて、例えばナットの一端面に設けた突起等の手段によ
りフランジに初期歪みを与えるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血圧計において腕
帯内の加圧空気を微速排気するスローリーク弁をホルダ
ー内で固定する構造に関する。より詳しくは微速排気速
度の安定化を図ったスローリーク弁の固定構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に電子血圧計など各種の血圧計は、
袋状の腕帯(カフ)を被測定者の腕に巻き付け、このカ
フにポンプか手動で空気を注入して、腕帯圧を最高血圧
よりも20〜30mmHg以上の圧力まで加圧して阻血
した後、この加圧空気を微速排気する。そして、例えば
オシロメトリック法を用いた電子血圧計においては内蔵
された圧力センサーにより心臓拍動に同期して生ずる小
さな圧力振動を検出し、微速排気の過程での圧力振動の
有無や変化を検知して最高血圧値と最底血圧値とを自動
的に測定するようになっている。従ってこの微速排気が
常に安定に行われることが測定上極めて肝要であり、そ
の中核をなす技術はスローリーク弁とその固定構造であ
る。
【0003】図2は従来のスローリーク弁の固定構造を
示す要部断面図である。本従来例は特願平8−3376
70号明細書に開示された発明である。1はスローリー
ク弁ホルダーで金属または樹脂製であり、その要部であ
る図示部分はほぼ筒状をなし、管状の空気路1aを備え
ている。2はスローリーク弁でゴム等の弾性材より成る
有底円筒状で右端にはフランジ2aを有する。またその
円筒部の壁面の一部には切り込みがありスリット2bを
形成している。図面はスリット2bの切り込み面を図の
断面と一致させた状態を示している。そしてスローリー
ク弁2の円筒部は空気路1a内に挿入され、フランジ2
bは段部1bに当接している。
【0004】3は金属または樹脂製のスローリークネジ
であって軸方向に貫通する通孔3aを有し、左端には膨
大部3bがあり、太い右端は雄ねじとネジ溝を備えてい
る。膨大部3bはスローリーク弁2の円筒部の内部に挿
入され、スリット2bを内部から少し押し広げている。
スローリークネジ3の回転と共に膨大部3bの軸方向の
位置従ってスリット2bの端部との距離が変化すると、
スリットの開口の隙間量が変わり、空気がスリット2b
を通過する際の抵抗が増減し、空気の流速を調節するこ
とができる。
【0005】4は金属または樹脂製のナットであり、ス
ローリーク弁ホルダー1の開口端(右端)に気密に固着
されている。ナット4の雌ねじはスローリークネジ3の
雄ねじと螺合しており、雄ねじを回転させるとスローリ
ークネジ3の軸方向の位置が精密に調節される。ナット
4の左側端面はスローリーク弁ホルダー1の段部1bと
共にスローリーク弁2のフランジ2aを左右両側から押
圧し気密に挟持している。
【0006】なお、血圧計を構成する図示していない他
の部分と図示部分との関係を述べておく。スローリーク
弁ホルダー1の図示部分は手動加圧用のゴム球に圧入さ
れそれと気密に結合されている。ゴム球を握って加圧動
作を行うと、加圧空気は通孔3aからスローリーク弁2
内に入り、スリット2bを強く押し広げて円筒部の外の
空気路1aに流出する。図示を省略した空気路1aの左
側部分はゴム管でカフの内部に通じている。
【0007】加圧が終わると減圧に転じ、血圧の計測も
開始される。減圧過程では空気流は矢印で示した排気流
5のように加圧時とは逆の経路を辿って排気される。ス
ローリーク弁2の円筒部の内部は排気過程ではほぼ大気
圧となるのでカフと連通した空気路1aの方が圧力が高
く、円筒部は外側から圧迫されてスリット2bの隙間は
加圧時よりは閉じ気味となって流路抵抗が増し、微速の
排気が行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】スローリーク弁2は柔
軟な弾性材で出来ている。しかもスリット2aは薄い刃
物を通して作られたもので、自然状態では隙間が閉じよ
うとしている。使用状態ではその一部を膨大部3bによ
って僅かに押し開いているが、他の一部はむしろ接触し
ている。そこで、血圧計を使用しようとするとスリット
2bの両壁面がくっついていることが時にある。このよ
うなくっつきの事態が起こると、排気速度が極端に遅く
なったり、不安定になる。またスローリークネジ3を回
転してスリット2aの開口を調節しようとしてもスムー
ズにできなくなることもあった。
【0009】本発明の目的は、血圧計のスローリーク弁
のスリットのくっつきを防止し、常に安定な計測が行わ
れるような、スローリーク弁の固定構造を提供すること
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の血圧計のスローリーク弁の固定構造におい
ては下記の特徴を有する。 (1)弾性材より成りフランジを有し円筒部にスリット
を設けた有底円筒状のスローリーク弁と、ほぼ管状をな
し空気路と径大の段部とを有し前記空気路に前記スロー
リーク弁の円筒部が挿入され前記段部で前記フランジを
支持するスローリーク弁ホルダーと、通孔を有し一端が
前記スリットの隙間を調節し得るように前記スローリー
ク弁の円筒部内に挿入されており他端には雄ねじを備え
たスローリークネジと、前記スローリーク弁ホルダーの
開口端に固着されて前記雄ねじと螺合する雌ねじを備え
たナットとより成り、該ナットの一端面が前記段部と共
に前記フランジを挟持する構造において、前記各部品が
組み立てられることにより前記フランジに軸方向の初期
歪みを与える手段を備えたこと。
【0011】あるいは更に具体的に、本発明の血圧計の
スローリーク弁の固定構造においては下記の特徴を有す
ることがある。 (2)前記フランジに前記初期歪みを与える手段は前記
ナットの一端面に設けた突起であり、該突起が前記フラ
ンジの中心に近い部分を強く圧接するようにしたことを
特徴とする請求項1の血圧計のスローリーク弁の固定構
造。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態の一例
における、スローリーク弁の固定構造を示す要部断面図
である。スローリーク弁ホルダー1、スローリーク弁
2、スローリークネジ3、ナット4等構成部品は本質的
に従来例と共通するので同一の記号を付し、説明を省略
する。本実施の形態においてはナット4の端面の形状の
みが一部従来例と異なっており、それに伴ってスローリ
ーク弁2に関する作用の一部に差異を生じている。なお
排気流は図示を省略したが、これも図2の従来例と変わ
りはない。
【0013】本実施の形態においては、段部1bと共に
フランジ2aを挟持するナット4の左側端面にほぼ円錐
台リング状の突起4aを設けた。突起4aによって、フ
ランジ2aは組み立て時に中心軸に近い部分が周辺部よ
りも強く圧迫される。従ってフランジ2aは図示のよう
に皿状の初期変形を与えられる。この変形によって、ス
ローリーク弁2の円筒部の入口部分には、その付近が外
側に押し広げられるようなモーメントと歪みが定常的に
発生する。この中心軸方向から外れた方向(本例におい
ては径方向)の僅かな歪みはスリット2bの両側の壁面
が互いに密着しようとする傾向を無くするかあるいは極
めて弱くし、壁面のくっつきによるトラブルを解消しあ
るいは激減させる。
【0014】また、従来例では微速排気速度を調整する
際スローリークネジの膨大部のみでスリットの隙間を調
整していたのに対し、本発明では従来のスローリークネ
ジの膨大部によるスリットの隙間調整に加え、フランジ
による初期ひずみを加えることで、ネジの膨大部近傍の
スローリーク弁弾性材に集中していた応力を下げること
ができる。従って弾性材の塑性変形を抑えられるため微
速排気速度の経時変化を抑制することができる。
【0015】本発明の実施に当っては、上記図示した形
態例のみに止まらず、他の種々の実施の形態が考えられ
る。例えば、ナットに突起を設ける代わりに、スローリ
ーク弁ホルダーの段部を平面でなく皿状等の斜面とす
る。あるいはフランジを等厚でなくしておいたり、あら
かじめ皿状に成形しておけば、これを2つの平面で圧迫
した際に所望の初期歪みを与え得る。また不等厚のワッ
シャー等をフランジと一緒に挟持してもよい。またスロ
ーリークネジの部分的な太さや形状を変えてもよいであ
ろう。もちろん上記の各手段を混在させてもよい。その
他にも実施可能な形態が種々あり得るであろう。また上
記本発明の実施の形態は手動式血圧計を示したが、加圧
ポンプ内蔵の自動血圧計でも実施可能である。
【0016】
【発明の効果】本発明においてはスローリーク弁のフラ
ンジに初期歪みを与える構造を備えたので、極めて簡単
な構造で実質的なコストの増加を伴わずに、スリットの
くっつきを防止し、微速排気速度を一定にして安定した
計測動作を達成することができる効果を有し、また弁材
料の経時変化の抑制効果も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例における、スローリ
ーク弁の固定構造を示す要部断面図である。
【図2】従来のスローリーク弁の固定構造を示す要部断
面図である。
【符号の説明】
1 スローリーク弁ホルダー 1a 空気路 1b 段部 2 スローリーク弁 2a フランジ 2b スリット 3 スローリークネジ 3a 通孔 3b 膨大部 4 ナット 4a 突起 5 排気流

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性材より成りフランジを有し円筒部に
    スリットを設けた有底円筒状のスローリーク弁と、ほぼ
    管状をなし空気路と径大の段部とを有し、前記空気路に
    前記スローリーク弁の円筒部が挿入され前記段部で前記
    フランジを支持するスローリーク弁ホルダーと、通孔を
    有し一端が前記スリットの隙間を調節し得るように前記
    スローリーク弁の円筒部内に挿入されており他端には雄
    ねじを備えたスローリークネジと、前記スローリーク弁
    ホルダーの開口端に固着されて前記雄ねじと螺合する雌
    ねじを備えたナットとより成り、該ナットの一端面が前
    記段部と共に前記フランジを挟持する構造において、前
    記各部品が組み立てられることにより前記フランジに軸
    方向の初期歪みを与える手段を備えたことを特徴とする
    血圧計のスローリーク弁の固定構造。
  2. 【請求項2】 前記フランジに前記初期歪みを与える手
    段は前記ナットの一端面に設けた突起であり、該突起が
    前記フランジの中心に近い部分を強く圧接するようにし
    たことを特徴とする請求項1の血圧計のスローリーク弁
    の固定構造。
JP10376921A 1998-12-28 1998-12-28 血圧計のスロ―リ―ク弁の固定構造 Pending JP2000189392A (ja)

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