JP2000186292A - 金属加工油用添加剤及び金属加工油 - Google Patents

金属加工油用添加剤及び金属加工油

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JP2000186292A
JP2000186292A JP36494598A JP36494598A JP2000186292A JP 2000186292 A JP2000186292 A JP 2000186292A JP 36494598 A JP36494598 A JP 36494598A JP 36494598 A JP36494598 A JP 36494598A JP 2000186292 A JP2000186292 A JP 2000186292A
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fatty acid
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ester
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JP36494598A
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Shinichi Nagai
真一 永井
Makoto Yodo
誠 要藤
Kazuki Jinbo
八起 神保
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Adeka Corp
Adeka Fine Chemical Co Ltd
Original Assignee
Adeka Fine Chemical Co Ltd
Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩素を含有しない又は塩素の含有量が小さ
く、かつ加工性能の優れた新規な金属加工油剤を提供す
ること。 【解決手段】 エポキシ化脂肪酸アルキルエステルとア
ミン化合物との反応物を含有してなる金属加工油用添加
剤、及びこれに更にリン酸エステル系酸性物質を含有し
てなる金属加工油用添加剤を提供する。さらに、潤滑油
基油及びエポキシ化脂肪酸アルキルエステルとアミン化
合物との反応物を含有してなる金属加工油、及びこれに
更にリン酸エステル系酸性物質を含有してなる金属加工
油を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属の切削、延伸
等の加工時に使用する非塩素系の金属加工油用添加剤及
びこれを含有する金属加工油に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より金属の引抜き、伸線、切削、研
削、プレス等の金属加工に用いられる金属加工油は、一
般に動植物性油脂、鉱物油、合成油あるいはそれらの混
合した基油に、油性向上剤、極圧添加剤、防錆剤、乳化
剤、防腐剤、酸化防止剤などを加えて、そのままあるい
は1〜30%のエマルジョンとして使用されている。近
年、各種加工機械類の大型化、精密化ならびに金属材料
の硬度の上昇、加工条件の高速高圧力化、さらには製品
仕上げ面の精密化等のように、加工条件が益々苛酷にな
っている。従来から使用されている加工油では、塩素化
パラフィンなどの塩素系極圧添加剤や硫化油脂、サルフ
ァイド、チオカーボネートなどの硫黄系極圧剤、リン酸
エステルなどのリン系極圧剤が使用されており、過酷な
条件下では極圧剤がより重要な成分となってきている。
特に塩素系極圧剤は一般に硫黄系添加剤、リン系極圧剤
よりその加工性能が優れるため、広く使用されている。
しかしながら、近年、環境や安全性の面から塩素系添加
剤の使用に対する懸念が増大しており、塩素系の極圧剤
を含有しない金属加工油の開発が待たれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、塩素を含有
しない又は塩素の含有量が小さく、かつ加工性能の優れ
た新規な金属加工油用添加剤及びこれを含有する金属加
工油を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく研究を重ねた結果、特定の反応生成物を使
用することによって、また、好ましくは特定の酸性物質
と併用することによる相乗効果によって、塩素系極圧剤
を使用した場合と同等若しくはそれ以上の金属加工時の
潤滑性能が得られることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0005】すなわち、本発明は、エポキシ化脂肪酸ア
ルキルエステルとアミン化合物との反応物を含有してな
る金属加工油用添加剤、及びこれに更にリン酸エステル
系酸性物質を含有してなる金属加工油用添加剤である。
また、本発明は、潤滑油基油及びエポキシ化脂肪酸アル
キルエステルとアミン化合物との反応物を含有してなる
金属加工油であり、これに更にリン酸エステル系酸性物
質を含有してなる金属加工油である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の金属加工油用添加剤は、
エポキシ化脂肪酸アルキルエステルと、アミン化合物と
の反応物を含有してなり、さらに必要に応じてこの反応
物と共にリン酸エステル系酸性物質を含有してなる。本
発明に使用するエポキシ化脂肪酸アルキルエステルは、
脂肪酸のアルキル鎖、アルケニル鎖等にエポキシ環を導
入したエポキシ化脂肪酸のアルキルエステルであり、エ
ポキシ環の位置、脂肪酸の種類、アルキル基の種類等、
特に限定されない。
【0007】ここで、エポキシ化脂肪酸アルキルエステ
ルにおける、エポキシ化脂肪酸は、直鎖又は分枝の構造
の飽和又は不飽和二重結合を有するものであるが、エポ
キシ環の位置、脂肪酸の種類等、特に限定されない。こ
の脂肪酸の炭素数は4〜24であることができるが、特
に好ましくは8〜18である。このような脂肪酸として
は、たとえば、エポキシ化カプリン酸、エポキシ化ラウ
リン酸、エポキシ化ミリスチン酸、エポキシ化パルミチ
ン酸、エポキシ化ステアリン酸、エポキシ化イコサン
酸、エポキシ化ベヘニン酸;エポキシ化オレイン酸;エポ
キシ化リノール酸、エポキシ化リノレン酸、エポキシ化
-12-ヒドロキシステアリン酸等を挙げることができ
る。なかでもエポキシ化天然油脂脂肪酸は特に好ましく
用いることができ、その例としては、エポキシ化大豆油
脂肪酸、エポキシ化アマニ油脂肪酸、エポキシ化牛脂脂
肪酸、エポキシ化ナタネ脂肪酸、エポキシ化米糠油脂肪
酸等が挙げられる。
【0008】又、エポキシ化脂肪酸アルキルエステルに
おけるアルキル基は、分枝を有することができ、その炭
素数は例えば1〜8であることができ、特に好ましくは
1〜4である。例えば、メチルエステル、エチルエステ
ル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチル
エステル、t-ブチルエステル、s-ブチルエステル、ペン
チルエステル、ヘキシルエステル等である。
【0009】アミン化合物は、種々の置換基を有するこ
ともある脂肪族アミン、芳香族アミン等であるが、置換
基等は特に限定されない。このようなアミン化合物の代
表的なものとして、例えば次の一般式(1)で表される
アミンを挙げることができる。
【0010】
【化1】
【0011】[ここで,R1は、直鎖状又は分枝状の炭
素数1〜24の、アルキル基、アルケニル基、アルカノ
ール基、又はフェニル基、若しくは炭素数7〜30のア
ルキルフェニル基を示し、R2,R3は、互いに独立に水
素、R1と同義、又は、-(-R4O-)n-H(ここでR4は炭
素数2〜4のアルキレン基、nは1〜20の数を示す)
を示す]
【0012】一般式(1)において、R1は、直鎖状又
は分枝状の炭素数1〜24の、アルキル基、アルケニル
基、アルカノール基、又はフェニル基、若しくは炭素数
7〜30のアルキルフェニル基を示す。このような置換
基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、ブチレン基、ラウリル基、ミリスチル基、パ
ルミチル基、ステアリル基、オレイル基、トリル基、キ
シリル基、メシチル基、オクチルフェニル基、ノニルフ
ェニル基、ラウリルフェニル基等を挙げることができ
る。ただし、アルキル基又はアルケニル基が特に好まし
い。
【0013】このような一般式(1)で表わされるアミン
化合物の例としては、以下のものを挙げることができ
る。 アルキルアミン(アルキル基は直鎖状でも分枝状でも
あることができ、炭素数は1〜24であり、特に8〜1
8が好ましい):モノメチルアミン、モノエチルアミ
ン、モノプロピルアミン、モノブチルアミン、ジメチル
アミン、メチルエチルアミン、ジエチルアミン、メチル
プロピルアミン、エチルプロピルアミン、ジプロピルア
ミン、メチルブチルアミン、エチルブチルアミン、プロ
ピルブチルアミン、ジブチルアミン、ヘキシルアミン、
ラウリルアミン、ステアリルアミン、ジヘキシルアミ
ン、ジラウリルアミン、ジステアリルアミンなど。
【0014】アルケニルアミン(アルケニル基は直鎖
状でも分枝状でもあることができ、炭素数は1〜24で
あり、特に8〜18が好ましい):モノブテニルアミ
ン、モノペンテニルアミン、モノヘキセニルアミン、オ
レイルアミン、ジオレイルアミンなど。
【0015】アルカノールアミン(アルカノール基は
直鎖状でも分枝状でもあることができ、炭素数は例えば
1〜24であり、特に12〜20が好ましい)、N−ア
ルキルアルカノールアミン(アルキル基、アルカノール
基は直鎖状でも分枝状でもあることができ、炭素数はそ
れぞれ1〜24であり、特に12〜20が好ましい)、
又はアルキルアルコキシアミン(アルキル基は直鎖状で
も分枝状でもあることができ、アルキル基の炭素数は例
えば1〜24であり、特に8〜18が好ましい。アルコ
キシ基の炭素数は例えば1〜4である。):モノメタノ
ールアミン、モノエタノールアミン、モノプロパノール
アミン、モノブタノールアミン、ジメタノールアミン、
メタノールエタノールアミン、ジエタノールアミン、メ
タノールプロパノールアミン、エタノールプロパノール
アミン、ジプロパノールアミン、メタノールブタノール
アミン、エタノールブタノールアミン、プロパノールブ
タノールアミン、ジブタノールアミン、ヒドロキシエチ
ルヘキシルアミン、ヒドロキシエチルラウリルアミン、
ヒドロキシエチルステアリルアミン、ヒドロキシエチル
オレイルアミン、ヒドロキシプロピルヘキシルアミン、
ヒドロキシプロピルラウリルアミン、ヒドロキシプロピ
ルステアリルアミン、ヒドロキシプロピルオレイルアミ
ンなど。
【0016】アルキルフェニルアミン(アルキル基部
分は直鎖状でも分枝状でもあることができ、炭素数は1
〜24であり、特に8〜12が好ましい):オクチルフ
ェニルアミン、ノニルフェニルアミン、ラウリルフェニ
ルアミンなど。
【0017】アルキルアミンポリオキシアルキレン付
加物(アルキル基部分は直鎖状でも分枝状でもあること
ができ、炭素数は1〜24であり、特に8〜18が好ま
しい。オキシアルキレンの炭素数は2〜4であり、オキ
シアルキレンの平均重合度は1〜20である。):ポリ
オキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンオ
レイルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミン、
ポリオキシエチレンヘキシルアミン、ポリオキシプロピ
レンラルリルアミン、ポリオキシプロピレンオレイルア
ミン、ポリオキシプロピレンステアリルアミン、ポリオ
キシプロピレンヘキシルアミン等。 およびこれらの混合物。なお、これらの中で、後述の
ようにアミンを2段階で反応させる場合は、1段目は
アルキルアミンポリオキシアルキレン付加物であること
が望ましく、又アミンを1段階で反応させる場合は、
アルキルアミン又はアルキルアミンポリオキシアルキ
レン付加物が好ましい。
【0018】エポキシ化脂肪酸エステルと アミン化合
物との反応は任意の公知の条件下でおこなうことができ
る。例えば、適切な反応槽に 適切な量の エポキシ化脂
肪酸アルキルエステルとアミン化合物を仕込み、必要に
応じてアルカリ触媒等の触媒を加え、常圧又は減圧下で
温度を150〜230℃に制御しつつ 緩やかに攪拌し
ながら、2〜10時間反応させることができる。
【0019】本発明の金属加工油用添加剤であるエポキ
シ化脂肪酸エステルと アミン化合物との反応物は、エ
ポキシ化脂肪酸エステルと アミン化合物との反応生成
物である反応物(A)の外に、この反応の途中又は反応の
終了後、アミン化合物を一級アミンに代えて、又はアミ
ン化合物として一級アミンを追加して反応を行って得ら
れる反応生成物である反応物(B)が含まれる。ここで使
用する一級アミンは特に限定されず、前記〜のアミ
ンの内の一級アミン型のもの及びそれらの混合物である
ことができる。また、この2段目の反応も任意の公知の
条件下でおこなうことができる。例えば、適切な反応槽
に適切な量の前記反応物(A)と一級アミンを仕込み、
必要に応じてアルカリ触媒等の触媒を加え、減圧下で温
度を150〜180℃に制御しつつ 緩やかに攪拌しな
がら、3〜5時間反応させることで得ることができる。
【0020】このような反応物(A)としては、例えば、
次の一般式(2)乃至(4)で表される化合物が包含され
る。
【0021】
【化2】
【0022】(式中、m1、m2はそれぞれ0又は任意の
自然数を示すが、0≦m1+m2≦20特に好ましくは4
≦m1+m2≦8である。R1は一般式(1)のそれと同義で
ある。)
【0023】
【化3】
【0024】(式中、m1、m2は一般式(2)のそれと同
義、R1は一般式(1)と同義である。)
【0025】
【化4】
【0026】(式中、m1、m2は一般式(2)のそれと
同義であり、R1、R4、nは一般式(1)のそれと同義で
ある。) 一般式(2)の化合物は、エポキシ化脂肪酸と1級アミ
ンを仕込みモル比1:2付近で反応させたの反応物の一
例で、一般式(3)の化合物は、エポキシ化脂肪酸と1
級アミンを仕込みモル比1:1付近で反応させたの反応
物の一例である。また、一般式(4)の化合物は、エポ
キシ化脂肪酸とアルキルアミンポリオキシアルキレン付
加物を反応させたものの一例である。また、本発明の反
応物(B)には、例えば、一般式(4)で表される化合物に
1級アミンを反応させて得られる一般式(5)で表される
化合物が包含される。
【0027】
【化5】
【0028】[式中、m1、m2は一般式(2)と同義、R
1、R4、nは一般式(1)と同義であり、R5は、直鎖状
又は分枝状の炭素数1〜24のアルキル基又はアルケニ
ル基、又は、フェニル基、又は 炭素数7〜30のアル
キルフェニル基、又は、-(-R6O-)n1-H(ここでR6
炭素数2〜4のアルキル基、n1は1〜20の数を示
す)を示す。]
【0029】これらの反応では、カルボン酸エステルの
部分の置換反応は、理論値の5〜10割、好ましくは7
〜8割のアルコールが留出した時点で実用的に十分であ
り、エポキシ環の開環はオキシラン酸素が理論値の5か
ら10割、好ましくは6から8割の減少をした時点で実
用的に十分である。
【0030】本発明の金属加工油添加剤は、これら反応
物(A)又は(B)を有効成分として含有してなるが、
極圧剤として使用されるリン酸エステル系の酸性物質の
酸性をこれら反応物(A)又は(B)によって中和する
ように、この酸性物質と本発明の反応物(A)又は
(B)とを混合して用いると、さらに良好な効果が得ら
れる。
【0031】即ち、このような極圧剤として使用される
リン酸エステル系の酸性物質としては、酸性リン酸エス
テル、酸性亜リン酸エステル、酸性チオリン酸エステル
からなる群から選択される1種又は2種以上を選択する
ことができる。これらのリン酸エステル系酸性物質は強
い酸性を有するが、この酸性を中和するように、例え
ば、上記リン酸エステル系酸性物質1モル当量に対し、
本発明の反応物(A)又は(B)を0.7〜1.3モル当量混
合して用いることが好ましい。ここでいう酸性リン酸エ
ステルとしては、下記の一般式(6)で表される化合物
が、酸性チオリン酸エステルには一般式(7)で表され
る化合物が、また亜リン酸エステルには一般式(8)で
表される化合物が挙げられる。
【0032】
【化6】
【0033】[式中、R7,R8はそれぞれ独立に、水
素、炭素数1〜24の炭化水素基、又は直鎖状又は分枝
状のアルキル基(炭素数1〜24)を有するアルキルア
リール基、又は-(-R9O-)n2-R10(ここで、R9は炭素
数1〜3のアルキレン基、n2は1〜20の数を示し;
10は,水素、炭素数1〜3のアルキル基、又は直鎖状又
は分枝状の炭素数1〜24のアルキル基を有するアルキ
ルアリール基を示す)を示し、互いに異なることも同じ
であることもできるが同時に水素になることはない。]
【0034】
【化7】
【0035】(式中、R7,R8は一般式(6)と同義で
あり、X1 、X2 、X3 およびX4 は、それぞれ個別
に、酸素原子又は硫黄原子を示すが、X1 、X2 、X3
およびX 4全てが同時に酸素原子又は硫黄原子になるこ
とはない。)
【0036】
【化8】
【0037】(式中、R7,R8は一般式(6)と同義であ
る。)
【0038】本発明の金属加工油は、潤滑油基油に上記
のエポキシ化脂肪酸とアミン化合物との反応物(A)又は
反応物(B)或いはこれらの反応物と上記のリン酸エステ
ル系酸性物質の混合物から選ばれる添加剤、更に必要に
応じてその他の種々の添加剤を配合して構成される。こ
れらの本発明の金属加工油添加剤は、一般に潤滑油基油
に対して1〜50重量%、好ましくは2〜20重量%の
割合で添加される。
【0039】本発明で使用する潤滑油基油は、特に限定
されるものではなく、通常潤滑油の基油として使用され
ているものであれば鉱油系、合成系、油脂系を問わず使
用することができる。鉱油系潤滑油基油としては、例え
ば、原油を常圧蒸留および減圧蒸留して得られた潤滑油
留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろ
う、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理等の
精製処理などを適宜組み合わせて精製したパラフィン
系、ナフテン系などの油が使用できる。
【0040】また、合成系潤滑油基油としては、例え
ば、ポリブテン、1−オクテンオリゴマー、1−デセン
オリゴマーなどのポリα−オレフィン;ドデシルベンゼ
ン、メチルナフタレンなどのアルキルアリール;ジトリ
デシルグルタレート、ジ2−エチルヘキシルアジペー
ト、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペー
ト、ジ2−エチルヘキシルセバケートなどのジアルキル
エステル;トリメチロールプロパンカプリレート、トリ
メチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリト
ール2−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトール
ペラルゴネートなどのポリオールエステル;ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレ
ングリコールポリプロピレングリコールブロックポリマ
ー、ポリオキシエチレンメチルエーテル、ポリオキシエ
チレンプロピルエーテル、ポリオキシエチレンブチルエ
ーテル、ポリオキシプロピレンメチルエーテル、ポリオ
キシプロピレンエチルエーテル、ポリオキシエチレンブ
チルエーテル、などのポリオキシアルキレングリコー
ル;ポリフェニルエーテルなどが使用できる。
【0041】また油脂系潤滑油基油としては、牛脂、豚
脂、大豆油、菜種油、米ぬか油、ヤシ油、パーム油、パ
ーム核油又はこれらの水素化物などが使用できる。な
お、これらの鉱油系基油、合成系基油、又は油脂系基油
は単独で使用してもよく、またこれらの中から選ばれる
2種以上の基油を任意の混合割合で組み合わせて使用す
ることもできる。なお、上記非塩素系基油に限らず、塩
素化パラフィン等の塩素系の基油に本発明の金属加工油
添加剤を混合しても、良好な効果が得られることは、同
様である。
【0042】また本発明の金属加工油においては、その
他の通常使用される公知の各種添加剤を適切量配合する
ことができる。例えば、油性剤、極圧剤、酸化防止剤、
粘度指数向上剤、防錆剤、腐食防止剤、消泡剤、乳化剤
等をあげることができる。
【0043】これらの公知の添加剤としては例えば、オ
レイン酸、ラード、ナタネ白絞油、ロート油、脂肪酸エ
ステル等の油性剤;硫化油、硫化脂肪酸、硫化オレフィ
ン、ジアルキルポリサルファイド、塩素化脂肪酸エステ
ル、塩素化パラフィン等の極圧剤;チオリン酸亜鉛、
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、フェニル−
α−ナフチルアミン、ジアルキルジフェニルアミン等の
酸化防止剤;ポリメタクリレート、ポリイソプレン、オ
レフィン重合体等の粘度指数向上剤;カルボン酸、石油
スルホネート等の防錆剤;ベンゾトリアゾール、ジアル
キルジチオリン酸塩、チアジアゾール等の腐食防止剤;
メチルシリコーン、フルオロシリコーン、ポリアクリレ
ートなどの消泡剤が使用することが出来る。これらのそ
の他の添加剤は、その種類及びそれぞれの用途によって
その添加量が異なる。
【0044】本発明の金属加工油は、通常の切削・研削
加工、圧延加工、しごき加工、プレス加工(絞り加工、
引き抜き加工、打ち抜き加工)などの種々の金属加工に
使用でき、塩素系極圧剤を使用したものと同等若しくは
それ以上の優れた潤滑性能を発揮する。
【0045】
【実施例】以下、本発明の内容を実施例および比較例に
よりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの内容
に何ら限定されるものではない。又、例中の%及び部は
特に注記の無い限り重量基準である。
【0046】実施例1 エポキシ化ステアリン酸ブチル100gとオレイルアミ
ン144gに、触媒としてナトリウムメチラート0.4
5gを加え、常圧下温度220℃で10時間反応させ
た。この時、理論値の85%のブチルアルコールが留出
し、オキシラン酸素の60%が消失した。この反応によ
って、本発明の金属加工油添加剤(A-1)を得た。
【0047】
【表1】
【0048】実施例2 エポキシ化ナタネ脂肪酸ブチル100gとステアリルア
ミン・エチレンオキシド5モル付加物138.5gに、
触媒としてナトリウムメチラート0.5gを加え、減圧
下温度150℃で2時間反応させた。この時、理論値の
95%のブチルアルコールが留出し、オキシラン酸素の
10%が消失した。この反応によって、本発明の金属加
工油剤添加剤(A-2)を得た。得られた反応物(A-2)とさ
らにオレイルアミン84gとを減圧下温度150℃で更
に3時間反応させた。この時、オキシラン酸素の90%
が消失した。この反応によって、本発明の金属加工油剤
添加剤(A-3)を得た。
【0049】
【表2】
【0050】実施例3 実施例1及び2で得られた金属加工油添加剤に、表3に
示すリン酸エステル等を混合し、更にこれを表3に示す
基油と混合して本発明の金属加工油を調製した。
【0051】
【表3】
【0052】比較例1 下記の表4、表5に示す組成により、基油にリン酸エス
テルとアミン又は塩素化パラフィンを混合し、表4、表
5に示す比較品の金属加工油C-1〜C-4を調製した。
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】実施例4 得られた本発明の金属加工油E-1〜E-3及び比較品の金属
加工油C-1〜C-4について以下の項目について試験した。
【0056】基油への溶解性:実施例3及び比較例1
において、基油へ各種添加剤を室温で混合した時の基油
への添加剤の溶解状態を目視で観察した。 融着荷重試験を以下の試験装置で試験条件で行った。 試験装置:シェル式高速四球型試験機(ASTM D-2783) 試験条件:ASTM−D2783(ボール;AISI N
o.E−52100、回転数;1760±40rpm、試
験時間;10秒) タッピングトルクを以下の試験装置で試験条件で測定
した。 試験装置:タッピングトルク試験機 試験条件:タップ;OSG M10×15、タップ回転
数;70rpm(切削速度2.2m/mm)、被削材;
機械構造用炭素鋼 S45C、試験数;1試験油につき
5回 これらの試験の結果を表6に示す。
【0057】
【表6】
【0058】C−1の金属加工油は基油にほとんど溶解
しないため、融着荷重、タッピングトルクの測定が出来
なかった。このように本発明の金属加工油剤は良好な溶
解性を有し、塩素系金属加工油剤を用いた場合と同等な
いしそれ以上の潤滑性能を有する。
【0059】
【発明の効果】本発明の金属加工油添加剤は塩素を含ま
ず、塩素系添加剤のような環境等への問題が生ずること
がなく、しかもこれらと同等又はそれ以上の優れた潤滑
特性を有する。
フロントページの続き (72)発明者 要藤 誠 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 (72)発明者 神保 八起 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 Fターム(参考) 4H104 BB30R BE02R BE04R BE05R BE07R BE11C BH02C BH03C BH06C DA02A EB02 LA20 PA21

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ化脂肪酸アルキルエステルとア
    ミン化合物との反応物を含有してなる金属加工油用添加
    剤。
  2. 【請求項2】 エポキシ化脂肪酸アルキルエステルと2
    種以上のアミン化合物との反応物を含有してなる請求項
    1記載の金属加工油用添加剤。
  3. 【請求項3】 エポキシ化脂肪酸アルキルエステルとア
    ミン化合物との反応物、及びリン酸エステル系酸性物質
    を含有してなる請求項1又は2記載の金属加工油用添加
    剤。
  4. 【請求項4】 エポキシ化脂肪酸アルキルエステルが、
    エポキシ化天然油脂脂肪酸アルキルエステルである請求
    項1〜3のいずれか1項に記載の金属加工油用添加剤。
  5. 【請求項5】 アミン化合物が、アルキルアミン又はア
    ルキルアミン ポリオキシアルキレン付加物である請求
    項1〜4のいずれか1項に記載の金属加工油用添加剤。
  6. 【請求項6】 リン酸エステル系酸性物質が、酸性リン
    酸エステル、酸性亜リン酸エステル、酸性チオリン酸エ
    ステルからなる群から選択される1種又は2種以上であ
    る請求項1〜5のいずれか1項記載の金属加工油用添加
    剤。
  7. 【請求項7】 潤滑油基油及びエポキシ化脂肪酸アルキ
    ルエステルとアミン化合物との反応物を含有してなる金
    属加工油。
  8. 【請求項8】 潤滑油基油、エポキシ化脂肪酸アルキル
    エステルとアミン化合物との反応物及びリン酸エステル
    系酸性物質を含有してなる金属加工油。
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