JP2000185953A - セメント用分散剤及びセメント配合物 - Google Patents

セメント用分散剤及びセメント配合物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】セメント配合物にスランプロスを抑えた高い流
動性を与え、同時に高い早期強度を与えることができる
セメント用分散剤を提供する。 【解決手段】分子中に特定のウレタン(メタ)アクリレ
ート系単量体から形成された構成単位と(メタ)アクリ
ル酸系単量体から形成された構成単位とを所定割合で有
し、且つ所定の重量平均分子量を有する水溶性ビニル共
重合体を用いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセメント用分散剤に
関する。セメント配合物を用いる作業現場においては、
作業の効率化及び省力化を図り、型枠の早期脱型による
工期の短縮化を図る上で、セメント配合物に高い流動性
を与えること、与えた流動性の経時的低下(スランプロ
ス)を抑えること、硬化初期に充分な早期強度を発現さ
せることが要求される。本発明はかかる要求に応えるセ
メント用分散剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セメント配合物に流動性を与える
セメント用分散剤として、ナフタレンスルホン酸ホルマ
リン高縮合物塩、メラミンスルホン酸ホルマリン高縮合
物塩、水溶性ビニル共重合体等が使用されている。とこ
ろが、セメント分散剤としてナフタレンスルホン酸ホル
マリン高縮合物塩やメラミンスルホン酸ホルマリン高縮
合物塩を用いたセメント配合物はスランプロスが大きい
という問題がある。またセメント分散剤として従来提案
されている水溶性ビニル共重合体(特公昭58−383
80、特開平2−163108、特公昭59−1833
8、特公平5−11057、特公平5−36377)を
用いたセメント配合物は、ナフタレンスルホン酸ホルマ
リン高縮合物塩やメラミンスルホン酸ホルマリン高縮合
物塩を用いた場合に比べてスランプロスは小さくなる
が、凝結遅延性が大きくなって早期強度の発現に劣ると
いう問題がある。これらの問題は特に、水/セメント比
を抑えた高強度セメント配合物において大きい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来のセメント用分散剤では、スランプロ
スが大きいか、或は早期強度の発現に劣り、これらの問
題は特に水/セメント比を抑えた高強度セメント配合物
において大きいという点である。
【0004】
【課題を解決するための手段】しかして本発明者らは、
上記の課題を解決するべく研究した結果、セメント用分
散剤として、特定の構成単位を所定割合で有し、且つ所
定の重量平均分子量を有する水溶性ビニル共重合体が正
しく好適であることを見出した。
【0005】すなわち本発明は、全構成単位中に下記の
式1で示される構成単位と下記の式2で示される構成単
位とを双方の合計で60モル%以上有し、且つ式1で示
される構成単位/式2で示される構成単位=0.5/9
9.5〜99.5/0.5(モル比)の割合で有する重
量平均分子量1500〜200000の水溶性ビニル共
重合体から成ることを特徴とするセメント用分散剤に係
る。
【0006】
【式1】
【式2】
【0007】式1、式2において、 R1,R3:水素又はメチル基 R2:炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基又はベン
ジル基 A:オキシアルキレン単位の繰り返し数1〜250の
(ポリ)オキシアルキレン基であって、該オキシアルキ
レン単位がオキシエチレン単位のみ又はオキシエチレン
単位とオキシプロピレン単位との双方から成るものであ
る(ポリ)オキシアルキレン基 M1:水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモ
ニウム又は有機アミン
【0008】本発明のセメント用分散剤として用いる水
溶性ビニル共重合体は、その全構成単位中に式1で示さ
れる構成単位と式2で示される構成単位とを双方の合計
で60モル%以上、好ましくは75モル%以上有するも
のである。
【0009】式1で示される構成単位及び式2で示され
る構成単位はそれぞれ相当するビニル単量体を共重合す
ることによって形成される。式1で示される構成単位を
形成することとなるビニル単量体は、片末端が炭化水素
基で封鎖されたポリオキシアルキレンモノオールと2−
イソシアネートエチル(メタ)アクリレートとを付加反
応させたビニル単量体である。ここで2−イソシアネー
トエチル(メタ)アクリレートは、2−イソシアネート
エチルアクリレートと2−イソシアネートエチルメタク
リレートとを意味する。
【0010】上記の片末端が炭化水素基で封鎖されたポ
リオキシアルキレンモノオールとしては、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチル
アルコール、ペンチルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、イソブチルアルコール、ネオペンチルアルコール
等の炭素数1〜5の脂肪族アルコール、フェノール又は
ベンジルアルコールに、アルキレンオキサイドを付加反
応させたものが挙げられるが、なかでもメチルアルコー
ルにアルキレンオキサイドを付加反応させたメトキシポ
リアルキレングリコールが好ましい。
【0011】かかる片末端が炭化水素基で封鎖されたポ
リオキシアルキレンモノオールにおいて、オキシアルキ
レン単位の繰り返し数となるアルキレンオキサイドの付
加モル数は1〜250とするが、10〜200とするの
が好ましい。アルキレンオキサイドの付加形態として
は、1)エチレンオキサイドの単独付加、2)エチレン
オキサイドとプロピレンオキサイドとのブロック付加、
3)エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとのラ
ンダム付加が挙げられるが、なかでもエチレンオキサイ
ドの単独付加が好ましい。
【0012】式1で示される構成単位を形成することと
なるビニル単量体の合成には、片末端が炭化水素基で封
鎖されたポリオキシアルキレンモノオールと2−イソシ
アネートエチル(メタ)アクリレートとを付加反応させ
る公知の合成方法、例えば特開平4−314715号公
報に記載されているような合成方法を適用できる。
【0013】式1で示される構成単位を形成することと
なるビニル単量体の具体例としては、分子中にオキシエ
チレン単位のみから成るポリオキシアルキレン基を有す
るものとして、1)いずれも片末端が炭素数1〜5のア
ルキル基で封鎖された、メトキシポリエチレングリコー
ルウレタンエチル(メタ)アクリレート、エトキシポリ
エチレングリコールウレタンエチル(メタ)アクリレー
ト、プロポキシポリエチレングリコールウレタンエチル
(メタ)アクリレート、イソプロポキシポリエチレング
リコールウレタンエチル(メタ)アクリレート、ブトキ
シポリエチレングリコールウレタンエチル(メタ)アク
リレート、sec−ブトキシポリエチレングリコールウ
レタンエチル(メタ)アクリレート、t−ブトキシポリ
エチレングリコールウレタンエチル(メタ)アクリレー
ト、ペントキシポリエチレングリコールウレタンエチル
(メタ)アクリレート等のアルコキシポリエチレングリ
コールウレタンエチル(メタ)アクリレート、2)片末
端がフェニル基で封鎖されたフェニルオキシポリエチレ
ングリコールウレタンエチル(メタ)アクリレート、
3)片末端がベンジル基で封鎖されたベンジルオキシポ
リエチレングリコールウレタンエチル(メタ)アクリレ
ートが挙げられる。また分子中にオキシエチレン単位と
オキシプロピレン単位との双方から成るポリオキシアル
キレン基を有するものとして、4)いずれも片末端が炭
素数1〜5のアルキル基で封鎖された、メトキシポリエ
チレングリコールポリプロピレングリコールウレタンエ
チル(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリ
コールポリプロピレングリコールウレタンエチル(メ
タ)アクリレート、プロポキシポリエチレングリコール
ポリプロピレングリコールウレタンエチル(メタ)アク
リレート、イソプロポキシポリエチレングリコールポリ
プロピレングリコールウレタンエチル(メタ)アクリレ
ート、ブトキシポリエチレングリコールポリプロピレン
グリコールウレタンエチル(メタ)アクリレート、se
c−ブトキシポリエチレングリコールポリプロピレング
リコールウレタンエチル(メタ)アクリレート、t−ブ
トキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコー
ルウレタンエチル(メタ)アクリレート、ペントキシポ
リエチレングリコールポリプロピレングリコールウレタ
ンエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシポリエチ
レングリコールポリプロピレングリコールウレタンエチ
ル(メタ)アクリレート、5)片末端がフェニル基で封
鎖されたフェニルオキシポリエチレングリコールポリプ
ロピレングリコールウレタンエチル(メタ)アクリレー
ト、6)片末端がベンジル基で封鎖されたベンジルオキ
シポリエチレングリコールポリプロピレングリコールウ
レタンエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0014】式2で示される構成単位を形成することと
なるビニル単量体としては、1)(メタ)アクリル酸、
2)(メタ)アクリル酸のリチウム塩、ナトリウリ塩、
カリウム塩等のアルカリ金属塩、3)(メタ)アクリル
酸のカルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金
属塩、4)(メタ)アクリル酸のアンモニウム塩、5)
(メタ)アクリル酸のジエタノールアミン塩、トリエタ
ノールアミン塩等の有機アミン塩等が挙げられるが、な
かでも(メタ)アクリル酸のナトリウム塩が好ましい。
ここで(メタ)アクリル酸は、アクリル酸とメタクリル
酸とを意味する。
【0015】本発明のセメント用分散剤として用いる水
溶性ビニル共重合体は、以上説明したように、その全構
成単位中に式1で示される構成単位と式2で示される構
成単位とを双方の合計で60モル%以上、好ましくは7
5モル%以上有するものであるが、更に式1で示される
構成単位/式2で示される構成単位=0.5/99.5
〜99.5/0.5(モル比)、好ましくは5/95〜
95/5(モル比)の割合で有するものである。
【0016】また本発明のセメント用分散剤として用い
る水溶性ビニル共重合体は、その重量平均分子量(GP
C法、プルラン換算)が1500〜200000、好ま
しくは5000〜150000のものである。なかで
も、重量平均分子量と数平均分子量との比(重量平均分
子量/数平均分子量、以下Mw/Mnと略記する)が
1.5〜10の範囲内のものが好ましく、Mw/Mn=
2〜8の範囲内のものが特に好ましい。
【0017】本発明のセメント用分散剤として用いる水
溶性ビニル共重合体は、その構成単位として、式1で示
される構成単位及び式2で示される構成単位以外の他の
構成単位を特に制限するものではなく、かかる他の構成
単位は式1で示される構成単位を形成することとなるビ
ニル単量体や式2で示される構成単位を形成することと
なるビニル単量体と共重合可能な公知のビニル単量体か
ら形成される構成単位であるが、かかる他の構成単位と
しては下記の式3で示される構成単位が好ましい。この
場合、式3で示される構成単位は、全構成単位中に40
モル%以下、好ましくは25%以下となるようにする
が、なかでも全構成単位中に式1で示される構成単位を
1〜80モル%、式2で示される構成単位を10〜98
モル%、式3で示される構成単位を0.5〜25モル%
(合計100モル%)の割合となるようにするのが特に
好ましい。式1〜3で示される各構成単位をかかる割合
で有する水溶性ビニル共重合体は、水/セメント比を抑
えた高強度コンクリートに優れたスランプロス防止性を
与える。
【0018】
【式3】
【0019】式3において、 R4:水素又はメチル基 M2:水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモ
ニウム又は有機アミン
【0020】式3で示される構成単位を形成することと
なるビニル単量体としては、1)(メタ)アリルスルホ
ン酸、2)(メタ)アリルスルホン酸のリチウム塩、ナ
トリウリ塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、3)(メ
タ)アリルスルホン酸のカルシウム塩、マグネシウム塩
等のアルカリ土類金属塩、4)(メタ)アリルスルホン
酸のアンモニウム塩、5)(メタ)アリルスルホン酸の
ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等の有
機アミン塩等が挙げられるが、なかでもメタリルスルホ
ン酸のナトリウム塩が好ましい。ここで(メタ)アリル
スルホン酸は、アリルスルホン酸とメタリルスルホン酸
とを意味する。
【0021】式1〜3で示される構成単位以外の他の構
成単位を形成することとなるビニル単量体としては、
1)p−メタリルオキシベンゼンスルホン酸又はその
塩、スチレンスルホン酸又はその塩、2−メチルプロパ
ンスルホン酸(メタ)アクリルアミド又はその塩、スル
ホエチル(メタ)アクリレート等の不飽和スルホン酸又
はその塩類、2)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、
シトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸又はその塩類、
3)(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル
酸ブチル等の、炭素数1〜22のアルキル基を有する
(メタ)アクリル酸アルキル、4)炭素数1〜3のアル
コキシ基を有するアルコキシエチル(メタ)アクリレー
ト、6)炭素数1〜3のアルコキシ基を有するアルコキ
シ(ポリ)エトキシ(エトキシ単位の繰り返し数1〜1
00)エチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0022】本発明のセメント用分散剤として用いる水
溶性ビニル共重合体は、ラジカル開始剤の存在下に、以
上説明したような各構成単位を形成することとなるビニ
ル単量体を所定の共重合比率となるようにラジカル共重
合することにより得られる。共重合方法としては、水又
は水と水溶性有機溶媒との混合溶媒を用いた水系溶液重
合により行なうことができ、連続式でも或いは回分式で
も行なうことができる。より具体的には、先ず各ビニル
単量体を合計量として10〜40重量%含むpH2.0
〜7.5の水溶液を調製する。次に、窒素ガス雰囲気下
において、該水溶液にラジカル開始剤を加え、50〜9
0℃で5〜8時間ラジカル共重合させて、水溶性ビニル
共重合体を得ることができる。この際、用いるラジカル
開始剤としては、共重合反応温度下において分解し、ラ
ジカル発生するものであればその種類は特に制限されな
いが、水溶性のラジカル開始剤を用いるのが好ましい。
かかる水溶性のラジカル開始剤としては、過硫酸カリウ
ム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸
塩、過酸化水素、2,2−アゾビス(2−アミジノプロ
パン)二塩酸塩、4,4’アゾビス(4−シアノ吉草
酸)等が挙げられる。これらは、亜硫酸塩やL−アスコ
ルビン酸の如き還元性物質更にはアミン等と組み合わ
せ、レドックス開始剤として用いることもできる。
【0023】得られる水溶性ビニル共重合体の重量平均
分子量及びMw/Mnの調節は、それ自体は公知の方
法、例えばラジカル共重合に供する重合系中の各ビニル
単量体濃度、該重合系のpH、該重合系の反応温度、該
重合系への連鎖移動剤の添加等を適宜組み合わせる方法
で行なうことができる。所望通りの重量平均分子量及び
Mw/Mnを有する水溶性ビニル共重合体を得るために
は、重合系のpHを3.0〜7.0にするのが有利であ
り、また重合系に2−メルカプトエタノール、2−メル
カプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、チ
オグリコール酸、チオグリセリン等の連鎖移動剤を添加
するのが有利であるが、式3で示される構成単位を形成
することとなるビニル単量体はそれ自体が連鎖移動剤と
して作用するので、これを利用することもできる。
【0024】本発明のセメント配合物は、セメント、骨
材、セメント用分散剤及び水を含有するセメント配合物
において、セメント用分散剤として以上説明したような
本発明のセメント用分散剤を用いて成るものである。セ
メントとしては、1)普通セメント、早強セメント、中
庸熱ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメン
ト、2)高炉セメント、フライアッシュセメント、シリ
カヒュームセメント等の各種混合セメントが挙げられる
が、セメントと共に結合材としてシリカヒューム、高炉
スラグ微粉末、フライアッシュ等の微粉末混和材料も併
用できる。また骨材としては、1)川砂、山砂、海砂、
砕砂等の細骨材、2)川砂利、砕石、軽量骨材等が挙げ
られる。本発明のセメント用分散剤の使用量は、通常の
場合にセメント又はセメントを含む結合材100重量部
に対し固形分換算で0.05〜2.5重量部の割合とす
るが、0.1〜2.0重量部の割合とするのが好まし
い。
【0025】本発明のセメント配合物は、セメント、骨
材、本発明のセメント用分散剤及び水を必須成分として
含有するものであるが、合目的的に他の剤を含有するこ
ともできる。かかる他の剤としては、空気連行剤、消泡
剤、防水剤、硬化促進剤、防腐剤等がある。本発明のセ
メント用分散剤も含めてこれらの使用方法は、セメント
配合物の調製時に練り混ぜ水と一緒に添加する方法、練
り混ぜ後のセメント配合物に後添加する方法等がある。
【0026】本発明のセメント用分散剤として用いる水
溶性ビニル共重合体は、式1で示される構成単位と式2
で示される構成単位とを必須の構成単位する水溶性ビニ
ル共重合体であるが、式1で示される構成単位を有する
点に特長を有する。かかる特長を有する水溶性ビニル共
重合体をセメント用分散剤として用いると、水/セメン
ト比が45%を超える通常のセメント配合物に対してだ
けでなく、水/セメント比が15〜45%のセメント配
合物に対してもその効果の発現が高い。すなわち、水/
セメント比を15〜45%に抑えた高強度コンクリート
に対しても、高い流動性を与え、スランプロスが小さ
く、しかも凝結遅延を抑えて充分な早期強度を発現させ
るのである。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明のセメント用分散剤の実施
形態としては、次の1)〜11)が挙げられる。 1)式1で示される構成単位と式2で示される構成単位
とで構成された水溶性ビニル共重合体であって、式1で
示される構成単位がメトキシポリエチレングリコール
(オキシエチレン単位の繰り返し数68、以下n=68
という)ウレタンエチルメタクリレートから形成された
構成単位、式2で示される構成単位がメタクリル酸ナト
リウムから形成された構成単位であり、式1で示される
構成単位/式2で示される構成単位=11/89(モル
%)の割合で有する重量平均分子量49000、Mw/
Mn=4.2の水溶性ビニル共重合体からなるセメント
用分散剤。
【0028】2)式1で示される構成単位と式2で示さ
れる構成単位と式3で示される構成単位とで構成された
水溶性ビニル共重合体であって、式1で示される構成単
位がメトキシポリエチレングリコール(n=68)ウレ
タンエチルメタクリレートから形成された構成単位、式
2で示される構成単位がメタクリル酸ナトリウムから形
成された構成単位、式3で示される構成単位がメタリル
スルホン酸ナトリウムから形成された構成単位であり、
式1で示される構成単位/式2で示される構成単位/式
3で示される構成単位=10/80/10(モル%)の
割合で有する重量平均分子量54000、Mw/Mn=
5.1の水溶性ビニル共重合体からなるセメント用分散
剤。
【0029】3)式1で示される構成単位と式2で示さ
れる構成単位とで構成された水溶性ビニル共重合体であ
って、式1で示される構成単位がメトキシポリエチレン
グリコール(n=23)ウレタンエチルメタクリレート
から形成された構成単位、式2で示される構成単位がメ
タクリル酸ナトリウムから形成された構成単位であり、
式1で示される構成単位/式2で示される構成単位=3
5/65(モル%)の割合で有する重量平均分子量49
500、Mw/Mn=3.0の水溶性ビニル共重合体か
らなるセメント用分散剤。
【0030】4)式1で示される構成単位と式2で示さ
れる構成単位と式3で示される構成単位とで構成された
水溶性ビニル共重合体であって、式1で示される構成単
位がメトキシポリエチレングリコール(n=10)ウレ
タンエチルメタクリレートから形成された構成単位、式
2で示される構成単位がメタクリル酸ナトリウムから形
成された構成単位、式3で示される構成単位がメタリル
スルホン酸ナトリウムから形成された構成単位であり、
式1で示される構成単位/式2で示される構成単位/式
3で示される構成単位=74/21/4(モル%)の割
合で有する重量平均分子量34000、Mw/Mn=
4.6の水溶性ビニル共重合体からなるセメント用分散
剤。
【0031】5)式1で示される構成単位と式2で示さ
れる構成単位とで構成された水溶性ビニル共重合体であ
って、式1で示される構成単位がメトキシポリエチレン
グリコール(n=115)ウレタンエチルメタクリレー
トから形成された構成単位、式2で示される構成単位が
メタクリル酸ナトリウムから形成された構成単位であ
り、式1で示される構成単位/式2で示される構成単位
=6/94(モル%)の割合で有する重量平均分子量6
7000、Mw/Mn=3.5の水溶性ビニル共重合体
からなるセメント用分散剤。
【0032】6)式1で示される構成単位と式2で示さ
れる構成単位と式3で示される構成単位とで構成された
水溶性ビニル共重合体であって、式1で示される構成単
位がメトキシポリエチレングリコール(n=180)ウ
レタンエチルメタクリレートから形成された構成単位、
式2で示される構成単位がメタクリル酸ナトリウムから
形成された構成単位、式3で示される構成単位がメタリ
ルスルホン酸ナトリウムから形成された構成単位であ
り、式1で示される構成単位/式2で示される構成単位
/式3で示される構成単位=5/74/21(モル%)
の割合で有する重量平均分子量88500、Mw/Mn
=6.7の水溶性ビニル共重合体からなるセメント用分
散剤。
【0033】7)式1で示される構成単位と式2で示さ
れる構成単位とで構成された水溶性ビニル共重合体であ
って、式1で示される構成単位がプロポキシポリエチレ
ングリコール(n=90)ウレタンエチルメタクリレー
トから形成された構成単位、式2で示される構成単位が
メタクリル酸から形成された構成単位であり、式1で示
される構成単位/式2で示される構成単位=8/92
(モル%)の割合で有する重量平均分子量52000、
Mw/Mn=5.4の水溶性ビニル共重合体からなるセ
メント用分散剤。
【0034】8)式1で示される構成単位と式2で示さ
れる構成単位と式3で示される構成単位とで構成された
水溶性ビニル共重合体であって、式1で示される構成単
位がフェノキシポリエチレングリコール(n=90)ウ
レタンエチルメタクリレートから形成された構成単位、
式2で示される構成単位がメタクリル酸ナトリウムから
形成された構成単位、式3で示される構成単位がメタリ
ルスルホン酸ナトリウムから形成された構成単位であ
り、式1で示される構成単位/式2で示される構成単位
/式3で示される構成単位=7/91/2(モル%)の
割合で有する重量平均分子量61500、Mw/Mn=
4.0の水溶性ビニル共重合体からなるセメント用分散
剤。
【0035】9)式1で示される構成単位と式2で示さ
れる構成単位とその他の構成単位とで構成された水溶性
ビニル共重合体であって、式1で示される構成単位がメ
トキシポリエチレングリコール(n=68)ウレタンエ
チルメタクリレートから形成された構成単位、式2で示
される構成単位がメタクリル酸ナトリウムから形成され
た構成単位、その他の構成単位が2−ヒドロキシエチル
メタクリレートから形成された構成単位であり、式1で
示される構成単位/式2で示される構成単位/その他の
構成単位=14/76/10(モル%)の割合で有する
重量平均分子量43000、Mw/Mn=7.2の水溶
性ビニル共重合体からなるセメント用分散剤。
【0036】10)式1で示される構成単位と式2で示
される構成単位と式3で示される構成単位とその他の構
成単位とで構成された水溶性ビニル共重合体であって、
式1で示される構成単位がメトキシポリエチレングリコ
ール(n=23)ウレタンエチルメタクリレートから形
成された構成単位、式2で示される構成単位がメタクリ
ル酸ナトリウムから形成された構成単位、式3で示され
る構成単位がメタリルスルホン酸ナトリウムから形成さ
れた構成単位、その他の構成単位がアクリル酸メチルか
ら形成された構成単位であり、式1で示される構成単位
/式2で示される構成単位/式3で示される構成単位/
その他の構成単位=20/59/6/15(モル%)の
割合で有する重量平均分子量39000、Mw/Mn=
4.8の水溶性ビニル共重合体からなるセメント用分散
剤。
【0037】11)式1で示される構成単位と式2で示
される構成単位と式3で示される構成単位とで構成され
た水溶性ビニル共重合体であって、式1で示される構成
単位がベンジルオキシポリプロピレングリコール(オキ
シプロピレン単位の繰り返し数20)ポリエチレングリ
コール(n=200)ウレタンエチルアクリレートから
形成された構成単位、式2で示される構成単位がメタク
リル酸ナトリウムから形成された構成単位、式3で示さ
れる構成単位がメタリルスルホン酸ナトリウムから形成
された構成単位であり、式1で示される構成単位/式2
で示される構成単位/式3で示される構成単位=15/
65/20(モル%)の割合で有する重量平均分子量1
51000、Mw/Mn=10.2の水溶性ビニル共重
合体からなるセメント用分散剤。
【0038】また本発明のセメント配合物の実施形態と
しては、次の12)及び13)が挙げられる。 12)セメント500kg/m3、骨材として細骨材74
2kg/m3及び粗骨材944kg/m3、水165kg/
3、並びに前記1)〜11)のうちでいずれかのセメ
ント用分散剤をセメントに対し固形分換算で0.20〜
0.38重量%、以上の割合でセメント、骨材、水及び
セメント用分散剤を含有してなるセメント配合物
【0039】13)セメント330kg/m3、骨材とし
て細骨材867kg/m3及び粗骨材960kg/m3、水1
65kg/m3、並びに前記1)〜11)のうちでいずれ
かのセメント用分散剤をセメントに対し固形分換算で
0.17〜0.35重量%、以上の割合でセメント、骨
材、水及びセメント用分散剤を含有してなるセメント配
合物
【0040】以下、本発明の構成及び効果をより具体的
にするため、実施例等を挙げるが、本発明が該実施例に
限定されるというものではない。尚、以下の実施例等に
おいて、別に記載しない限り、部は重量部を、また%は
空気量を除き重量%を意味する。
【0041】
【実施例】試験区分1(式1で示される構成単位を形成
することとなるビニル単量体の合成) メトキシポリエチレングリコール(n=68)605
g、2−イソシアネートエチルメタクリレート31g及
び触媒としてのジブチル錫ジラウレート0.6gを反応
容器に仕込み、撹拌しながら75℃で3時間付加反応さ
せて、メトキシポリエチレングリコール(n=68)ウ
レタンエチルメタクリレート(A−1)を得た。同様に
して、ウレタン(メタ)アクリレート系単量体(A−
2)〜(A−8)を得た。これらの内容を表1にまとめ
て示した。
【0042】
【表1】
【0043】表1において、式1で示される構成単位を
形成することとなるビニル単量体:下記の式4で示され
るウレタン(メタ)アクリレート系単量体
【0044】
【式4】
【0045】試験区分2(水溶性ビニル共重合体の合
成) ・水溶性ビニル共重合体(実施例1)の合成 試験区分1で合成したメトキシポリエチレングリコール
(n=68)ウレタンエチルメタクリレート(A−1)
320部(0.1モル)、メタクリル酸73部(0.8
5モル)、2−メルカプトプロピオン酸5.5部及び水
400部を反応容器に仕込み、水酸化ナトリウムの30
%水溶液57部を投入して反応容器内の重合系をpH6
に調整し、均一に溶解した後、反応容器内の雰囲気を窒
素置換した。次に、反応容器内の重合系の温度を温水浴
にて60℃に保ち、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉
草酸)の10%水溶液80部を滴下して3時間重合反応
を行なった後、更に2時間重合反応を継続して重合反応
を完結した。その後、反応容器に30%水酸化ナトリウ
ム水溶液65部を投入して反応物を完全中和し、生成物
を得た。得られた生成物の一部をエバポレータで濃縮し
た後、混合溶媒で精製乾燥し、水溶性ビニル共重合体
(実施例1)を得た。この水溶性ビニル共重合体(実施
例1)を元素分析、滴定分析、GPC測定等で分析した
ところ、全構成単位中に、メトキシポリエチレングリコ
ール(n=68)ウレタンエチルメタクリレート(A−
1)から形成された構成単位を11モル%、メタクリル
酸ナトリウムから形成された構成単位を89モル%(合
計100モル%)の割合で有する、重量平均分子量が4
9000で、Mw/Mn=4.2の水溶性ビニル共重合
体であった。
【0046】・水溶性ビニル共重合体(実施例2)の合
成 試験区分1で合成したメトキシポリエチレングリコール
(n=68)ウレタンエチルメタクリレート(A−1)
320部(0.1モル)、メタクリル酸70部(0.8
1モル)、メタリルスルホン酸ナトリウム18部(0.
11モル)及び水420部を反応容器に仕込み、水酸化
ナトリウムの30%水溶液65部を投入して反応容器内
の重合系をpH6に調整し、均一に溶解した後、反応容
器内の雰囲気を窒素置換した。次に、反応容器内の重合
系の温度を温水浴にて60℃に保ち、過硫酸ナトリウム
の10%水溶液60部を滴下して3時間重合反応を行な
った後、更に2時間重合反応を継続して重合反応を完結
した。その後、反応容器に30%水酸化ナトリウム水溶
液42部を投入して反応物を完全中和し、生成物を得
た。得られた生成物の一部をエバポレータで濃縮した
後、混合溶媒で精製乾燥し、水溶性ビニル共重合体(実
施例2)を得た。この水溶性ビニル共重合体(実施例
2)を元素分析、滴定分析、GPC測定等で分析したと
ころ、全構成単位中に、メトキシポリエチレングリコー
ル(n=68)ウレタンエチルメタクリレート(A−
1)から形成された構成単位を10モル%、メタクリル
酸ナトリウムから形成された構成単位を80モル%、メ
タリルスルホン酸ナトリウムから形成された構成単位を
10モル%(合計100モル%)の割合で有する、重量
平均分子量が54000で、Mw/Mn=5.1の水溶
性ビニル共重合体であった。
【0047】・水溶性ビニル共重合体(実施例3〜1
1)の合成 水溶性ビニル共重合体(実施例1,2)と同様の方法に
より、水溶性ビニル共重合体(実施例3〜11)を得
た。実施例1,2を含め、合成した各実施例の水溶性ビ
ニル共重合体の内容を表2に示した。
【0048】
【表2】
【0049】表2において、 a−1〜a−8:それぞれ試験区分1で合成したウレタ
ン(メタ)アクリレート系単量体A−1〜A−8から形
成された構成単位 b−1:メタクリル酸ナトリウムから形成された構成単
位 b−2:アクリル酸ナトリウムから形成された構成単位 b−3:メタクリル酸から形成された構成単位 c−1:メタリルスルホン酸ナトリウムから形成された
構成単位 d−1:2−ヒドロキシエチルメタクリレートから形成
された構成単位 d−2:アクリル酸メチルから形成された構成単位
【0050】・水溶性ビニル共重合体(比較例1)の合
成 メトキシポリエチレングリコール(n=68)ウレタン
エチルメタクリレート(a−1)32部(0.01モ
ル)、メタクリル酸386部(4.49モル)、2−メ
ルカプトプロピオン酸17.5部及び水440部を反応
容器に仕込み、水酸化ナトリウムの30%水溶液510
部を投入して反応容器内の重合系のpHを同様に調整
し、均一に溶解した後、反応容器内の雰囲気を窒素置換
した。次に、反応容器内の重合系の温度を温水浴にて6
0℃に保ち、過硫酸ナトリウムの10%水溶液63部を
滴下して3時間重合反応を行なった後、更に2時間重合
反応を継続して重合反応を完結した。その後、反応容器
に30%水酸化ナトリウム水溶液90部を投入して反応
物を完全中和し、生成物を得た。得られた生成物の一部
をエバポレータで濃縮した後、混合溶媒で精製乾燥し、
水溶性ビニル共重合体(比較例1)を得た。この水溶性
ビニル共重合体を同様に分析したところ、全構成単位中
に、メトキシポリエチレングリコール(n=68)ウレ
タンエチルメタクリレート(a−1)から形成された構
成単位を0.2モル%、メタクリル酸ナトリウムから形
成された構成単位を99.8モル%(合計100モル
%)の割合で有する、重量平均分子量が75000で、
Mw/Mn=9.0の水溶性ビニル共重合体であった。
【0051】・水溶性ビニル共重合体(比較例2〜7)
の合成 水溶性ビニル共重合体(比較例1)と同様の方法によ
り、水溶性ビニル共重合体(比較例2〜7)を得た。比
較例1を含め、合成した各比較例の水溶性ビニル共重合
体の内容を表3に示した。
【0052】
【表3】
【0053】表3において、 a−1,a−2,b−1,c−1:表2と同じ d−3:メトキシポリエチレングリコール(n=9)メ
タクリレート d−4:スチレンスルホン酸ナトリウム
【0054】試験区分3(コンクリートの調製及び評
価) ・コンクリートの調製 表4に記載の調合条件で、各試験例のコンクリートを次
のように調製した。50リットルのパン型強制練りミキ
サーに普通ポルトランドセメント(比重=3.16、ブ
レーン値3300)、細骨材(大井川水系砂、比重=
2.63)及び粗骨材(岡崎産砕石、比重=2.66)
を順次投入して15秒間空練りした。次いで各試験例い
ずれも目標スランプが21±1cmの範囲に入るよう、試
験区分2で合成したセメント用分散剤を、セメントに対
し固形分換算で0.1〜1.5重量%の範囲で練り混ぜ
水とともに添加して2分間練り混ぜた。この際、目標空
気量が4.0〜5.0%となるように空気量調整剤を添
加した。
【0055】
【表4】
【0056】・コンクリートの評価 調製した各試験例のコンクリートについて、次のように
評価した。結果を表5〜表8にまとめて示した。 スランプ:練り混ぜ直後、更に60分静置後及び90分
静置後に、JIS−A1101に準拠して測定した。 スランプ残存率:(90分後のスランプ/直後のスラン
プ)×100 空気量:JIS−A1128に準拠して測定した。 凝結時間:JIS−A6204に準拠して測定した。 圧縮強度:JIS−A1108に準拠して測定した。
【0057】
【表5】
【0058】
【表6】
【0059】
【表7】
【0060】
【表8】
【0061】表5〜表8において、 セメント用分散剤の添加量:セメント100部に対する
固形分換算の添加量 *:硬化していなかったので測定できなかった 比較例8のセメント用分散剤:ナフタレンスルホン酸ホ
ルマリン高縮合物塩 比較例9のセメント用分散剤:メラミンスルホン酸ホル
マリン高縮合物塩
【0062】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、セメント配合物にスランプロスを抑えた高い流
動性を与え、同時に高い早期強度を与えることができる
という効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 290/06 C08F 290/06 C08G 65/333 C08G 65/32 M // C04B 103:40 111:20 Fターム(参考) 4G012 PB28 PB31 PC01 PC04 4J005 AA04 BD03 BD05 4J027 AC03 AC04 AC08 AJ02 BA04 BA06 CD01 4J100 AJ02Q AK01Q AK03Q AK08Q AK12Q AL08P AL08Q AP01R BA04P BA04Q BA07P BA07Q BA34P BA34Q BA56R BC43P BC43Q CA04 CA05 DA01 DA38 JA67

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全構成単位中に下記の式1で示される構
    成単位と下記の式2で示される構成単位とを双方の合計
    で60モル%以上有し、且つ式1で示される構成単位/
    式2で示される構成単位=0.5/99.5〜99.5
    /0.5(モル比)の割合で有する重量平均分子量15
    00〜200000の水溶性ビニル共重合体から成るこ
    とを特徴とするセメント用分散剤。 【式1】 【式2】 (式1、式2において、 R1,R3:水素又はメチル基 R2:炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基又はベン
    ジル基 A:オキシアルキレン単位の繰り返し数1〜250の
    (ポリ)オキシアルキレン基であって、該オキシアルキ
    レン単位がオキシエチレン単位のみ又はオキシエチレン
    単位とオキシプロピレン単位との双方から成るものであ
    る(ポリ)オキシアルキレン基 M1:水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモ
    ニウム又は有機アミン)
  2. 【請求項2】 水溶性ビニル共重合体が、全構成単位中
    に式1で示される構成単位と式2で示される構成単位と
    を双方の合計で75モル%以上有するものである請求項
    1記載のセメント用分散剤。
  3. 【請求項3】 水溶性ビニル共重合体が、式1中のAが
    オキシエチレン単位の繰り返し数10〜200のポリオ
    キシエチレン基である場合のものである請求項1又は2
    記載のセメント用分散剤。
  4. 【請求項4】 水溶性ビニル共重合体が、重量平均分子
    量5000〜150000のものであり、且つ重量平均
    分子量/数平均分子量=1.5〜10のものである請求
    項1、2又は3記載のセメント用分散剤。
  5. 【請求項5】 水溶性ビニル共重合体が、更に下記の式
    3で示される構成単位を有するものであり、且つ全構成
    単位中に式1で示される構成単位を1〜80モル%、式
    2で示される構成単位を10〜98モル%及び式3で示
    される構成単位を0.5〜25モル%(合計100モル
    %)の割合で有するものである請求項1、2、3又は4
    記載のセメント用分散剤。 【式3】 (式3において、 R4:水素又はメチル基 M2:水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモ
    ニウム又は有機アミン)
  6. 【請求項6】 セメント、骨材、セメント用分散剤及び
    水を含有するセメント配合物において、セメント用分散
    剤として請求項1、2、3、4又は5記載のセメント用
    分散剤を用いて成ることを特徴とするセメント配合物。
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