JP3322838B2 - セメント用分散剤 - Google Patents
セメント用分散剤Info
- Publication number
- JP3322838B2 JP3322838B2 JP26731998A JP26731998A JP3322838B2 JP 3322838 B2 JP3322838 B2 JP 3322838B2 JP 26731998 A JP26731998 A JP 26731998A JP 26731998 A JP26731998 A JP 26731998A JP 3322838 B2 JP3322838 B2 JP 3322838B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mol
- cement
- water
- structural unit
- molecular weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Description
関する。セメント配合物を用いる作業現場においては、
作業の効率化及び省力化を図り、型枠の早期脱型による
工期の短縮化を図る上で、セメント配合物に高い流動性
を与えること、与えた流動性の経時的低下(スランプロ
ス)を抑えること、硬化初期に充分な早期強度を発現さ
せることが要求される。本発明はかかる要求に応えるセ
メント用分散剤に関する。
セメント用分散剤として、ナフタレンスルホン酸ホルマ
リン高縮合物塩、メラミンスルホン酸ホルマリン高縮合
物塩、水溶性ビニル共重合体等が使用されている。とこ
ろが、ナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮合物塩やメ
ラミンスルホン酸ホルマリン高縮合物塩を用いて調製し
たセメント配合物はスランプロスが大きいという問題が
ある。また従来提案されている水溶性ビニル共重合体
(例えば特公昭58−38380、特開平2−1631
08、特公昭59−18338、特公平5−1105
7、特公平5−36377)を用いて調製したセメント
配合物は、ナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮合物塩
やメラミンスルホン酸ホルマリン高縮合物塩を用いた場
合に比べてスランプロスは小さくなるが、凝結遅延性が
大きくなって早期強度の発現に劣るという問題がある。
これらの問題は特に、水/セメント比を抑えた高強度セ
メント配合物において大きい。
する課題は、従来のセメント用分散剤では、スランプロ
スが大きいか、或は早期強度の発現に劣り、これらの問
題は特に水/セメント比を抑えた高強度セメント配合物
において大きいという点である。
上記の課題を解決するべく研究した結果、特定の構成単
位を所定割合で有する水溶性ビニル共重合体であって、
その重量平均分子量及び重量平均分子量と数平均分子量
との比が所定範囲内にある水溶性ビニル共重合体がセメ
ント用分散剤として正しく好適であることを見出した。
の式1で示される構成単位Aを40〜80モル%、下記
の式2で示される構成単位Bを0.5〜20モル%、下
記の式3で示される構成単位Cを2〜40モル%及び下
記の式4で示される構成単位Dを0.2〜15モル%
(合計100モル%)の割合で有する水溶性ビニル共重
合体であって、ゲルパーミエーションクロマトグラフで
測定したプルラン換算の重量平均分子量が25000〜
70000の範囲内にあり且つ該重量平均分子量と数平
均分子量との比(重量平均分子量/数平均分子量)が3
〜6.5の範囲内にある水溶性ビニル共重合体から成る
ことを特徴とするセメント用分散剤に係る。
ポリエーテルジオールから水酸基を除いた残基であっ
て、該オキシアルキレン単位がオキシエチレン単位のみ
又はオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位との双
方から成るものである残基 M1:水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモ
ニウム又は有機アミン
ウム又は有機アミン
〜4で示される構成単位A〜Dを有する水溶性ビニル共
重合体である。これらの構成単位A〜Dはそれぞれ相当
するビニル単量体を共重合することにより形成される。
となるビニル単量体としては、1)(メタ)アクリル
酸、2)(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩、アルカ
リ土類金属塩又は有機アミン塩がある。なかでも(メ
タ)アクリル酸のナトリウムやカリウム等のアルカリ金
属塩が好ましい。
となるビニル単量体としては、1)メタリルスルホン酸
のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又は有機アミン
塩、 2)p−メタリルオキシベンゼンスルホン酸のアルカリ
金属塩、アルカリ土類金属塩又は有機アミン塩がある。
なかでもメタリルスルホン酸のナトリウムやカリウム等
のアルカリ金属塩が好ましい。
となるビニル単量体としては、いずれもオキシアルキレ
ン単位の繰り返し数が5〜109である、1)炭素数1
〜3のアルコキシポリオキシアルキレングリコール(メ
タ)アクリレート、2)ポリオキシアルキレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレートがある。これには例えば、
上記1)として、メトキシポリエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールポ
リプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキ
シポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エ
トキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
エトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコ
ール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレング
リコール(メタ)アクリレート、n−プロポキシポリエ
チレングリコール(メタ)アクリレート、n−プロポキ
シポリエチレングリコールポリプロピレングリコール
(メタ)アクリレート、イソプロポキシポリエチレング
リコールモノ(メタ)アクリレート、イソプロポキシポ
リエチレングリコールポリプロピレングリコール(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。また前記2)として
は、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール
モノ(メタ)アクリレートなどのポリオキシアルキレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なかでもオキシアルキレン単位がオキシエチレン単位の
みで且つその繰り返し数が26〜95である、メトキシ
ポリエチレングリコールメタクレート、ポリエチレング
リコールモノメタクレートが好ましい。
となるビニル単量体としては、メチルアクリレート、メ
チルメタクリレートがある。なかでもメチルアクリレー
トが好ましい。
溶性ビニル共重合体は、ラジカル開始剤の存在下に、構
成単位A〜Dを形成することとなる前記したようなビニ
ル単量体を所定の共重合比率となるようラジカル共重合
することにより得られる。ラジカル共重合は、水又は水
と水溶性有機溶媒との混合溶媒を用いた水系溶液重合に
より行なうことができ、連続式でも或は回分式でも行な
うことができる。例えば、先ず合計量として10〜40
重量%の各ビニル単量体を含むpH4.5〜6.5の水
溶液を調製する。次に窒素ガス雰囲気下において、該水
溶液にラジカル開始剤を加え、50〜70℃の反応温度
下で5〜8時間ラジカル反応させて、水溶性ビニル共重
合体を得ることができる。用いるラジカル開始剤として
は、反応温度下において分解し、ラジカル発生するもの
であればその種類は特に制限されないが、水溶性のラジ
カル開始剤を用いるのが好ましい。かかる水溶性のラジ
カル開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニ
ウム等の過硫酸塩、過酸化水素、2,2−アゾビス(2
−アミジノプロパン)二塩酸塩等が挙げられる。これら
は、亜硫酸塩やL−アスコルビン酸の如き還元性物質更
にはアミン等と組み合わせ、レドックス開始剤として用
いることもできる。
溶性ビニル共重合体は、前記したように、構成単位A〜
Dを所定割合で有するものとするが、併せてそのゲルパ
ーミエーションクロマトグラフによるプルラン換算の重
量平均分子量(以下、単に重量平均分子量という)及び
該重量平均分子量と数平均分子量との比(重量平均分子
量/数平均分子量、以下Mw/Mnと略記する)が所定
範囲内にあるものとする。かかる分子量分布の調節は、
それ自体は公知の方法、例えばラジカル共重合に供する
重合系中の各ビニル単量体濃度、該重合系のpH、該重
合系の反応温度、該重合系への連鎖移動剤の添加等を適
宜組み合わせる方法で行なうことができる。所望通りの
分子量分布を有する水溶性ビニル共重合体を得るために
は、重合系のpHを4.0〜6.5にするのが有利であ
り、また重合系に2−メルカプトエタノール、2−メル
カプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、チ
オグリコール酸、チオグリセリン等の連鎖移動剤を添加
するのが有利であるが、構成単位Bを形成することとな
るビニル単量体はそれ自体が連鎖移動剤として作用する
ので、これを利用することもできる。
溶性ビニル共重合体は、その全構成単位中に、構成単位
Aを40〜80モル%、好ましくは45〜72モル%、
構成単位Bを0.5〜20モル%、好ましくは2〜16
モル%、構成単位Cを2〜40モル%、好ましくは3〜
30モル%、及び構成単位Dを0.2〜15モル%、好
ましくは1〜14モル%(合計100モル%)の割合で
有するものとする。またその重量平均分子量は2500
0〜70000の範囲内のものとし、そのMw/Mnは
3〜6.5の範囲内のものとする。
たような特定の水溶性ビニル共重合体からなるものであ
るが、これを用いてセメント配合物を調製するに際して
は、目的に応じて他の剤を併用することもできる。かか
る他の剤としては、空気連行剤、消泡剤、防水剤、硬化
促進剤、防腐剤等がある。またその使用方法は、セメン
ト配合物の調製時に練り混ぜ水と一緒に添加する方法、
練り混ぜ後のセメント配合物に後添加する方法等があ
る。
はセメントと微粉末混和材料との組み合わせから成る結
合材を用いて調製されるモルタルやコンクリートのよう
なセメント配合物に使用することができる。セメントと
しては、普通セメント、早強セメント、中庸熱ポルトラ
ンドセメント等の各種ポルトランドセメントや、高炉セ
メント、フライアッシュセメント、シリカフュームセメ
ント等の各種混合セメントが使用でき、また微粉末混和
材料としてはシリカヒューム、高炉スラグ微粉末、フラ
イアッシュ等が挙げられる。本発明のセメント用分散剤
の使用量は通常、セメント又はセメントと微粉末混和材
料とから成る結合材100重量部に対して固形分換算で
0.05〜2.0重量部の割合となるようにするが、好
ましくは0.1〜1.5重量部の割合となるようにす
る。
溶性ビニル共重合体は、構成単位A〜Dを所定割合で有
するものであるが、とりわけその重量平均分子量及びM
w/Mnが所定範囲内にある処に特長を有する。かかる
特長を有する水溶性ビニル共重合体をセメント用分散剤
として用いると、水/セメント比が45%を超える通常
のセメント配合物に対してだけでなく、水/セメント比
が20〜45%のセメント配合物、例えばコンクリート
に対してもその効果の発現が高い。水/セメント比を2
0〜45%に抑えた高強度コンクリートに対しても、高
い流動性を与え、スランプロスが小さく、しかも凝結遅
延を抑えて充分な早期強度を発現させるのである。
1)〜7)が挙げられる。 1)全構成単位中に、メタクリル酸ナトリウムから形成
された構成単位(A相当)を63モル%、メタリルスル
ホン酸ナトリウムから形成された構成単位(B相当)を
15モル%、メトキシポリ(オキシエチレン単位の繰り
返し数が45、以下n=45という)エチレングリコー
ルモノメタクリレートから形成された構成単位(C相
当)を14モル%、及びメチルアクリレートから形成さ
れた構成単位(D相当)を8モル%(合計100モル
%)の割合で有し、重量平均分子量が42500、Mw
/Mn=4.6の水溶性ビニル共重合体からなるセメン
ト用分散剤。
ウムから形成された構成単位(A相当)を67モル%、
メタリルスルホン酸ナトリウムから形成された構成単位
(B相当)を15モル%、メトキシポリ(n=68)エ
チレングリコールモノメタクリレートから形成された構
成単位(C相当)を7モル%、及びメチルアクリレート
から形成された構成単位(D相当)を11モル%(合計
100モル%)の割合で有し、重量平均分子量が460
00、Mw/Mn=4.8の水溶性ビニル共重合体から
なるセメント用分散剤。
ウムから形成された構成単位(A相当)を72モル%、
メタリルスルホン酸ナトリウムから形成された構成単位
(B相当)を9モル%、メトキシポリ(n=90)エチ
レングリコールモノメタクリレートから形成された構成
単位(C相当)を5モル%、及びメチルアクリレートか
ら形成された構成単位(D相当)を14モル%(合計1
00モル%)の割合で有し、重量平均分子量が5900
0、Mw/Mn=5.7の水溶性ビニル共重合体からな
るセメント用分散剤。
ウムから形成された構成単位(A相当)を60モル%、
メタリルスルホン酸ナトリウムから形成された構成単位
(B相当)を5モル%、メトキシポリ(n=45)エチ
レングリコールモノメタクリレートから形成された構成
単位(C相当)を25モル%、及びメチルアクリレート
から形成された構成単位(D相当)を10モル%(合計
100モル%)の割合で有し、重量平均分子量が407
00、Mw/Mn=4.3の水溶性ビニル共重合体から
なるセメント用分散剤。
ムから形成された構成単位(A相当)を55モル%、p
−メタリルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムから形
成された構成単位(B相当)を15モル%、メトキシポ
リ(n=45)エチレングリコールモノメタクリレート
から形成された構成単位(C相当)を27モル%、及び
メチルアクリレートから形成された構成単位(D相当)
を3モル%(合計100モル%)の割合で有し、重量平
均分子量が51500、Mw/Mn=3.2の水溶性ビ
ニル共重合体からなるセメント用分散剤。
ウムから形成された構成単位(A相当)を62モル%、
p−メタリルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムから
形成された構成単位(B相当)を12モル%、メトキシ
ポリ(n=45)エチレングリコールモノメタクリレー
トから形成された構成単位(C相当)を20モル%、及
びメチルアクリレートから形成された構成単位(D相
当)を6モル%(合計100モル%)の割合で有し、重
量平均分子量が38700、Mw/Mn=3.5の水溶
性ビニル共重合体からなるセメント用分散剤。
ウムから形成された構成単位(A相当)を70モル%、
メタリルスルホン酸ナトリウムから形成された構成単位
(B相当)を14モル%、ポリエチレングリコール(n
=90)モノメタクリレートから形成された構成単位
(C相当)を6モル%、及びメチルアクリレートから形
成された構成単位(D相当)を10モル%(合計100
モル%)の割合で有し、重量平均分子量が54800、
Mw/Mn=5.1の水溶性ビニル共重合体からなるセ
メント用分散剤。
にするため、実施例等を挙げるが、本発明が該実施例に
限定されるというものではない。尚、以下の実施例等に
おいて、別に記載しない限り、部は重量部を、また%は
空気量を除き重量%を意味する。
ホン酸ナトリウム47部(0.29モル)、メトキシポ
リ(n=45)エチレングリコールモノメタクリレート
559部(0.27モル)、メチルアクリレート13部
(0.15モル)及び水1500部を反応容器に仕込
み、水酸化ナトリウムの30%水溶液90部を投入して
pHを調整し、均一に溶解した後,雰囲気を窒素置換し
た。反応系のpHは5.8であった。反応系の温度を温
水浴にて60℃に保ち、過硫酸ナトリウムの20%水溶
液30部を3時間かけて滴下しながら重合し、更に2時
間重合反応を継続して重合を完結した。その後、30%
水酸化ナトリウム水溶液10部を投入して完全中和し、
生成物を得た。得られた生成物の一部をエバポレータで
濃縮した後、アセトン/イソプロパノールの混合溶媒中
で沈殿精製して乾燥し、水溶性ビニル共重合体(実施例
1)を得た。この水溶性ビニル共重合体(実施例1)を
NMR測定、元素分析、滴定分析、GPC測定等で分析
したところ、その全構成単位中に、メタクリル酸ナトリ
ウムから形成された構成単位(A相当)を63モル%、
メタリルスルホン酸ナトリウムから形成された構成単位
(B相当)を15モル%、メトキシポリ(n=45)エ
チレングリコールモノメタクリレートから形成された構
成単位(C相当)を14モル%、メチルアクリレートか
ら形成された構成単位(D相当)を8モル%(合計10
0モル%)の割合で有し、重量平均分子量が4250
0、Mw/Mn=4.6の水溶性ビニル共重合体であっ
た。
成 メタクリル酸153部(1.57モル)、メタリルスル
ホン酸ナトリウム63部(0.40モル)、メトキシポ
リ(n=68)エチレングリコールモノメタクリレート
560部(0.18モル)、メチルアクリレート23部
(0.27モル)及び水1600部を反応容器に仕込
み、水酸化ナトリウムの30%水溶液147部を投入し
てpHを調整し、均一に溶解した後,雰囲気を窒素置換
した。反応系のpHは5.5であった。反応系の温度を
温水浴にて60℃に保ち、過硫酸ナトリウムの20%水
溶液40部を3時間かけて滴下しながら重合し、更に3
時間重合反応を継続して重合を完結した。その後、30
%水酸化ナトリウム水溶液63部を投入して完全中和
し、生成物を得た。得られた生成物の一部をエバポレー
タで濃縮した後、混合溶媒を用いて精製乾燥し、水溶性
ビニル共重合体(実施例2)を得た。この水溶性ビニル
共重合体(実施例2)をNMR測定、元素分析、滴定分
析、GPC測定等で分析したところ、その全構成単位中
に、メタクリル酸ナトリウムから形成された構成単位
(A相当)を67モル%、メタリルスルホン酸ナトリウ
ムから形成された構成単位(B相当)を15モル%、メ
トキシポリ(n=68)エチレングリコールモノメタク
リレートから形成された構成単位(C相当)を7モル
%、メチルアクリレートから形成された構成単位(D相
当)を11モル%(合計100モル%)の割合で有し、
重量平均分子量が46000、Mw/Mn=4.8の水
溶性ビニル共重合体であった。
の合成 水溶性ビニル共重合体(実施例1,2)と同様の方法に
より、水溶性ビニル共重合体(実施例3〜7)を得た。
実施例1,2を含め、合成した各実施例の水溶性ビニル
共重合体の内容を表1に示した。
成 メタクリル酸103部(1.20モル)、メタリルスル
ホン酸ナトリウム14部(0.086モル)、メトキシ
ポリ(n=45)エチレングリコールモノメタクリレー
ト891部(0.428モル)及び水2100部を反応
容器に仕込み、水酸化ナトリウムの30%水溶液160
部を投入してpHを調整し、均一に溶解した後,雰囲気
を窒素置換した。反応系のpHは9.2であった。反応
系の温度を温水浴にて60℃に保ち、過硫酸ナトリウム
の20%水溶液50部を3時間かけて滴下しながら重合
し、生成物を得た。得られた生成物の一部をエバポレー
タで濃縮した後、混合溶媒を用いて精製して乾燥し、水
溶性ビニル共重合体(比較例1)を得た。この水溶性ビ
ニル共重合体(比較例1)を実施例1と同様に分析した
ところ、その全構成単位中に、メタクリル酸ナトリウム
から形成された構成単位(A相当)を70モル%、メタ
リルスルホン酸ナトリウムから形成された構成単位(B
相当)を5モル%、メトキシポリ(n=45)エチレン
グリコールモノメタクリレートから形成された構成単位
(C相当)を25モル%(合計100モル%)の割合で
有し、重量平均分子量が62500、Mw/Mn=8.
3の水溶性ビニル共重合体であった。
2)の合成 水溶性ビニル共重合体(比較例1)と同様の方法によ
り、水溶性ビニル共重合体(比較例2〜12)を得た。
比較例1を含め、合成した各比較例の水溶性ビニル共重
合体の内容を表2に示した。
位 A−2:アクリル酸ナトリウムから形成された構成単位 B−1:メタリルスルホン酸ナトリウムから形成された
構成単位 B−2:p−メタリルオキシベンゼンスルホン酸ナトリ
ウムから形成された構成単位 C−1:メトキシポリ(n=45)エチレングリコール
メタクリレートから形成された構成単位 C−2:メトキシポリ(n=68)エチレングリコール
メタクリレートから形成された構成単位 C−3:メトキシポリ(n=90)エチレングリコール
メタクリレートから形成された構成単位 C−4:ポリエチレングリコール(n=90)モノメタ
クリレートから形成された構成単位 D−1:メチルアクリレートから形成された構成単位 E−1:メトキシポリ(n=150)エチレングリコー
ルメタクリレートから形成された構成単位 E−2:メトキシポリ(n=3)エチレングリコールメ
タクリレートから形成された構成単位 E−3:スチレンスルホン酸ナトリウムから形成された
構成単位 E−4:2−ヒドロキシエチルメタクリレートから形成
された構成単位
価) ・コンクリートの調製 表3に記載の調合条件で、各試験例のコンクリートを次
のように調製した。50リットルのパン型強制練りミキ
サーに普通ポルトランドセメント(比重=3.16、ブ
レーン値3300)、細骨材(大井川水系砂、比重=
2.63)及び粗骨材(岡崎産砕石、比重=2.66)
を順次投入して15秒間空練りした。次いで各試験例い
ずれも目標スランプが21±1cmの範囲に入るよう、試
験区分1で合成したセメント用分散剤を、セメントに対
し固形分換算で0.1〜1.5重量%の範囲で練り混ぜ
水とともに添加して2分間練り混ぜた。この際、各試験
例いずれも目標空気量が4.0〜5.0%となるよう空
気量調整剤を添加した。
評価した。結果を表4〜表6にまとめて示した。 スランプ:練り混ぜ直後、更に60分静置後及び90分
静置後に、JIS−A1101に準拠して測定した。 スランプ残存率:(90分後のスランプ/直後のスラン
プ)×100 空気量:JIS−A1128に準拠して測定した。 凝結時間:JIS−A6204に準拠して測定した。 圧縮強度:JIS−A1108に準拠して測定した。
対する固形分換算値で示した *2:ナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮合物塩(竹
本油脂社製ポールファイン510−AN) *3:硬化していなかったので測定できなかった
明には、セメント配合物にスランプロスを抑えた高い流
動性を与え、同時に高い早期強度を与えることができる
という効果がある。
Claims (4)
- 【請求項1】 全構成単位中に、下記の式1で示される
構成単位Aを40〜80モル%、下記の式2で示される
構成単位Bを0.5〜20モル%、下記の式3で示され
る構成単位Cを2〜40モル%及び下記の式4で示され
る構成単位Dを0.2〜15モル%(合計100モル
%)の割合で有する水溶性ビニル共重合体であって、ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフで測定したプルラン
換算の重量平均分子量が25000〜70000の範囲
内にあり且つ該重量平均分子量と数平均分子量との比
(重量平均分子量/数平均分子量)が3〜6.5の範囲
内にある水溶性ビニル共重合体から成ることを特徴とす
るセメント用分散剤。 【式1】 【式2】 【式3】 【式4】 (式1〜4において、 R1,R2,R4、:H又はメチル基 R3:H又は炭素数1〜3のアルキル基 X:下記の式5又は6で示される基 A:オキシアルキレン単位の繰り返し数が5〜109の
ポリエーテルジオールから水酸基を除いた残基であっ
て、該オキシアルキレン単位がオキシエチレン単位のみ
又はオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位との双
方から成るものである残基 M1:水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモ
ニウム又は有機アミン) 【式5】 【式6】 (式5、式6において、 M2,M3:アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニ
ウム又は有機アミン) - 【請求項2】 水溶性ビニル共重合体が、構成単位A〜
Dを形成することとなる各単量体を含む重合系のpHを
4.0〜6.5に調整した後、該各単量体を共重合した
ものである請求項1記載のセメント用分散剤。 - 【請求項3】 式3中のAがオキシエチレン単位の繰り
返し数が26〜95のポリエーテルジオールから水酸基
を除いた残基である場合の水溶性ビニル共重合体から成
る請求項2記載のセメント用分散剤。 - 【請求項4】 水/セメント比が20〜45%のコンク
リートに適用される請求項3記載のセメント用分散剤。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26731998A JP3322838B2 (ja) | 1998-09-04 | 1998-09-04 | セメント用分散剤 |
KR1019990002884A KR100552922B1 (ko) | 1998-03-03 | 1999-01-29 | 시멘트용 분산제 및 그를 이용한 콘크리트의 조제방법 |
TW088101770A TW506953B (en) | 1998-03-03 | 1999-02-05 | Cement dispersants and method of producting concrete by using same |
US09/251,927 US6176921B1 (en) | 1998-03-03 | 1999-02-17 | Cement dispersants and method of producing concrete by using same |
CA 2263292 CA2263292C (en) | 1998-03-03 | 1999-03-02 | Cement dispersants and method of producing concrete by using same |
EP99301578A EP0940374B1 (en) | 1998-03-03 | 1999-03-03 | Cement dispersants and methods of producing concrete using the same |
DE69942472T DE69942472D1 (de) | 1998-03-03 | 1999-03-03 | Dispergiermittel für Zement und Verfahren zur Herstellung von Beton unter Verwendung des Dispergiermittels |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26731998A JP3322838B2 (ja) | 1998-09-04 | 1998-09-04 | セメント用分散剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000086314A JP2000086314A (ja) | 2000-03-28 |
JP3322838B2 true JP3322838B2 (ja) | 2002-09-09 |
Family
ID=17443177
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26731998A Expired - Fee Related JP3322838B2 (ja) | 1998-03-03 | 1998-09-04 | セメント用分散剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3322838B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1734062A1 (en) * | 2005-06-15 | 2006-12-20 | KAO CHEMICALS GmbH | Concrete and mortar admixture |
JP4842103B2 (ja) * | 2006-11-17 | 2011-12-21 | 花王株式会社 | コンクリート用添加剤 |
-
1998
- 1998-09-04 JP JP26731998A patent/JP3322838B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000086314A (ja) | 2000-03-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3278391B2 (ja) | セメント用分散剤 | |
JP2628486B2 (ja) | セメント用分散剤 | |
US10717803B2 (en) | Block copolymer | |
JP2507280B2 (ja) | セメント用分散剤 | |
JPH0511057B2 (ja) | ||
JPH06191918A (ja) | 超高強度水硬性セメント組成物 | |
EP0940374B1 (en) | Cement dispersants and methods of producing concrete using the same | |
JP3181226B2 (ja) | 水硬性セメント組成物用流動性低下防止剤及び水硬性セメント組成物の流動性低下防止方法 | |
JPH028983B2 (ja) | ||
JP3322838B2 (ja) | セメント用分散剤 | |
JP3375279B2 (ja) | セメント用分散剤 | |
JP3602026B2 (ja) | 水硬性アルミナセメント組成物 | |
JPH06256054A (ja) | セメント分散剤 | |
JP3514998B2 (ja) | セメント用分散剤及びセメント配合物 | |
JP3490338B2 (ja) | 粉末状セメント分散剤 | |
JP3812601B2 (ja) | セメント用添加剤組成物 | |
CA2263292C (en) | Cement dispersants and method of producing concrete by using same | |
JP4394756B2 (ja) | セメント用添加剤 | |
JP3559095B2 (ja) | セメント用分散剤 | |
JP2004002194A (ja) | セメント用分散剤及びセメント配合物 | |
AU762094B2 (en) | Cement dispersants and method of producing concrete by using same | |
JP4421194B2 (ja) | 水硬性組成物用混和剤 | |
JPH025701B2 (ja) | ||
JP2004203689A (ja) | セメント組成物 | |
JP3812602B2 (ja) | セメント用添加剤組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090628 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100628 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100628 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100628 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110628 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110628 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120628 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120628 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130628 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130628 Year of fee payment: 11 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |