JP3322838B2 - セメント用分散剤 - Google Patents

セメント用分散剤

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JP3322838B2 JP26731998A JP26731998A JP3322838B2 JP 3322838 B2 JP3322838 B2 JP 3322838B2 JP 26731998 A JP26731998 A JP 26731998A JP 26731998 A JP26731998 A JP 26731998A JP 3322838 B2 JP3322838 B2 JP 3322838B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセメント用分散剤に
関する。セメント配合物を用いる作業現場においては、
作業の効率化及び省力化を図り、型枠の早期脱型による
工期の短縮化を図る上で、セメント配合物に高い流動性
を与えること、与えた流動性の経時的低下(スランプロ
ス)を抑えること、硬化初期に充分な早期強度を発現さ
せることが要求される。本発明はかかる要求に応えるセ
メント用分散剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セメント配合物に流動性を与える
セメント用分散剤として、ナフタレンスルホン酸ホルマ
リン高縮合物塩、メラミンスルホン酸ホルマリン高縮合
物塩、水溶性ビニル共重合体等が使用されている。とこ
ろが、ナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮合物塩やメ
ラミンスルホン酸ホルマリン高縮合物塩を用いて調製し
たセメント配合物はスランプロスが大きいという問題が
ある。また従来提案されている水溶性ビニル共重合体
(例えば特公昭58−38380、特開平2−1631
08、特公昭59−18338、特公平5−1105
7、特公平5−36377)を用いて調製したセメント
配合物は、ナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮合物塩
やメラミンスルホン酸ホルマリン高縮合物塩を用いた場
合に比べてスランプロスは小さくなるが、凝結遅延性が
大きくなって早期強度の発現に劣るという問題がある。
これらの問題は特に、水/セメント比を抑えた高強度セ
メント配合物において大きい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来のセメント用分散剤では、スランプロ
スが大きいか、或は早期強度の発現に劣り、これらの問
題は特に水/セメント比を抑えた高強度セメント配合物
において大きいという点である。
【0004】
【課題を解決するための手段】しかして本発明者らは、
上記の課題を解決するべく研究した結果、特定の構成単
位を所定割合で有する水溶性ビニル共重合体であって、
その重量平均分子量及び重量平均分子量と数平均分子量
との比が所定範囲内にある水溶性ビニル共重合体がセメ
ント用分散剤として正しく好適であることを見出した。
【0005】すなわち本発明は、全構成単位中に、下記
の式1で示される構成単位Aを40〜80モル%、下記
の式2で示される構成単位Bを0.5〜20モル%、下
記の式3で示される構成単位Cを2〜40モル%及び下
記の式4で示される構成単位Dを0.2〜15モル%
(合計100モル%)の割合で有する水溶性ビニル共重
合体であって、ゲルパーミエーションクロマトグラフで
測定したプルラン換算の重量平均分子量が25000〜
70000の範囲内にあり且つ該重量平均分子量と数平
均分子量との比(重量平均分子量/数平均分子量)が3
〜6.5の範囲内にある水溶性ビニル共重合体から成る
ことを特徴とするセメント用分散剤に係る。
【0006】
【式1】
【式2】
【式3】
【式4】
【0007】式1〜4において、 R1,R2,R4、:H又はメチル基 R3:H又は炭素数1〜3のアルキル基 X:下記の式5又は6で示される基 A:オキシアルキレン単位の繰り返し数が5〜109の
ポリエーテルジオールから水酸基を除いた残基であっ
て、該オキシアルキレン単位がオキシエチレン単位のみ
又はオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位との双
方から成るものである残基 M1:水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモ
ニウム又は有機アミン
【0008】
【式5】
【式6】
【0009】式5、式6において、 M2,M3:アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニ
ウム又は有機アミン
【0010】本発明のセメント用分散剤は、前記の式1
〜4で示される構成単位A〜Dを有する水溶性ビニル共
重合体である。これらの構成単位A〜Dはそれぞれ相当
するビニル単量体を共重合することにより形成される。
【0011】式1で示される構成単位Aを形成すること
となるビニル単量体としては、1)(メタ)アクリル
酸、2)(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩、アルカ
リ土類金属塩又は有機アミン塩がある。なかでも(メ
タ)アクリル酸のナトリウムやカリウム等のアルカリ金
属塩が好ましい。
【0012】式2で示される構成単位Bを形成すること
となるビニル単量体としては、1)メタリルスルホン酸
のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又は有機アミン
塩、 2)p−メタリルオキシベンゼンスルホン酸のアルカリ
金属塩、アルカリ土類金属塩又は有機アミン塩がある。
なかでもメタリルスルホン酸のナトリウムやカリウム等
のアルカリ金属塩が好ましい。
【0013】式3で示される構成単位Cを形成すること
となるビニル単量体としては、いずれもオキシアルキレ
ン単位の繰り返し数が5〜109である、1)炭素数1
〜3のアルコキシポリオキシアルキレングリコール(メ
タ)アクリレート、2)ポリオキシアルキレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレートがある。これには例えば、
上記1)として、メトキシポリエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールポ
リプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキ
シポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エ
トキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
エトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコ
ール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレング
リコール(メタ)アクリレート、n−プロポキシポリエ
チレングリコール(メタ)アクリレート、n−プロポキ
シポリエチレングリコールポリプロピレングリコール
(メタ)アクリレート、イソプロポキシポリエチレング
リコールモノ(メタ)アクリレート、イソプロポキシポ
リエチレングリコールポリプロピレングリコール(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。また前記2)として
は、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール
モノ(メタ)アクリレートなどのポリオキシアルキレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なかでもオキシアルキレン単位がオキシエチレン単位の
みで且つその繰り返し数が26〜95である、メトキシ
ポリエチレングリコールメタクレート、ポリエチレング
リコールモノメタクレートが好ましい。
【0014】式4で示される構成単位Dを形成すること
となるビニル単量体としては、メチルアクリレート、メ
チルメタクリレートがある。なかでもメチルアクリレー
トが好ましい。
【0015】本発明のセメント用分散剤として用いる水
溶性ビニル共重合体は、ラジカル開始剤の存在下に、構
成単位A〜Dを形成することとなる前記したようなビニ
ル単量体を所定の共重合比率となるようラジカル共重合
することにより得られる。ラジカル共重合は、水又は水
と水溶性有機溶媒との混合溶媒を用いた水系溶液重合に
より行なうことができ、連続式でも或は回分式でも行な
うことができる。例えば、先ず合計量として10〜40
重量%の各ビニル単量体を含むpH4.5〜6.5の水
溶液を調製する。次に窒素ガス雰囲気下において、該水
溶液にラジカル開始剤を加え、50〜70℃の反応温度
下で5〜8時間ラジカル反応させて、水溶性ビニル共重
合体を得ることができる。用いるラジカル開始剤として
は、反応温度下において分解し、ラジカル発生するもの
であればその種類は特に制限されないが、水溶性のラジ
カル開始剤を用いるのが好ましい。かかる水溶性のラジ
カル開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニ
ウム等の過硫酸塩、過酸化水素、2,2−アゾビス(2
−アミジノプロパン)二塩酸塩等が挙げられる。これら
は、亜硫酸塩やL−アスコルビン酸の如き還元性物質更
にはアミン等と組み合わせ、レドックス開始剤として用
いることもできる。
【0016】本発明のセメント用分散剤として用いる水
溶性ビニル共重合体は、前記したように、構成単位A〜
Dを所定割合で有するものとするが、併せてそのゲルパ
ーミエーションクロマトグラフによるプルラン換算の重
量平均分子量(以下、単に重量平均分子量という)及び
該重量平均分子量と数平均分子量との比(重量平均分子
量/数平均分子量、以下Mw/Mnと略記する)が所定
範囲内にあるものとする。かかる分子量分布の調節は、
それ自体は公知の方法、例えばラジカル共重合に供する
重合系中の各ビニル単量体濃度、該重合系のpH、該重
合系の反応温度、該重合系への連鎖移動剤の添加等を適
宜組み合わせる方法で行なうことができる。所望通りの
分子量分布を有する水溶性ビニル共重合体を得るために
は、重合系のpHを4.0〜6.5にするのが有利であ
り、また重合系に2−メルカプトエタノール、2−メル
カプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、チ
オグリコール酸、チオグリセリン等の連鎖移動剤を添加
するのが有利であるが、構成単位Bを形成することとな
るビニル単量体はそれ自体が連鎖移動剤として作用する
ので、これを利用することもできる。
【0017】本発明のセメント用分散剤として用いる水
溶性ビニル共重合体は、その全構成単位中に、構成単位
Aを40〜80モル%、好ましくは45〜72モル%、
構成単位Bを0.5〜20モル%、好ましくは2〜16
モル%、構成単位Cを2〜40モル%、好ましくは3〜
30モル%、及び構成単位Dを0.2〜15モル%、好
ましくは1〜14モル%(合計100モル%)の割合で
有するものとする。またその重量平均分子量は2500
0〜70000の範囲内のものとし、そのMw/Mnは
3〜6.5の範囲内のものとする。
【0018】本発明のセメント用分散剤は、以上説明し
たような特定の水溶性ビニル共重合体からなるものであ
るが、これを用いてセメント配合物を調製するに際して
は、目的に応じて他の剤を併用することもできる。かか
る他の剤としては、空気連行剤、消泡剤、防水剤、硬化
促進剤、防腐剤等がある。またその使用方法は、セメン
ト配合物の調製時に練り混ぜ水と一緒に添加する方法、
練り混ぜ後のセメント配合物に後添加する方法等があ
る。
【0019】本発明のセメント用分散剤は、セメント又
はセメントと微粉末混和材料との組み合わせから成る結
合材を用いて調製されるモルタルやコンクリートのよう
なセメント配合物に使用することができる。セメントと
しては、普通セメント、早強セメント、中庸熱ポルトラ
ンドセメント等の各種ポルトランドセメントや、高炉セ
メント、フライアッシュセメント、シリカフュームセメ
ント等の各種混合セメントが使用でき、また微粉末混和
材料としてはシリカヒューム、高炉スラグ微粉末、フラ
イアッシュ等が挙げられる。本発明のセメント用分散剤
の使用量は通常、セメント又はセメントと微粉末混和材
料とから成る結合材100重量部に対して固形分換算で
0.05〜2.0重量部の割合となるようにするが、好
ましくは0.1〜1.5重量部の割合となるようにす
る。
【0020】本発明のセメント用分散剤として用いる水
溶性ビニル共重合体は、構成単位A〜Dを所定割合で有
するものであるが、とりわけその重量平均分子量及びM
w/Mnが所定範囲内にある処に特長を有する。かかる
特長を有する水溶性ビニル共重合体をセメント用分散剤
として用いると、水/セメント比が45%を超える通常
のセメント配合物に対してだけでなく、水/セメント比
が20〜45%のセメント配合物、例えばコンクリート
に対してもその効果の発現が高い。水/セメント比を2
0〜45%に抑えた高強度コンクリートに対しても、高
い流動性を与え、スランプロスが小さく、しかも凝結遅
延を抑えて充分な早期強度を発現させるのである。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態としては、次の
1)〜7)が挙げられる。 1)全構成単位中に、メタクリル酸ナトリウムから形成
された構成単位(A相当)を63モル%、メタリルスル
ホン酸ナトリウムから形成された構成単位(B相当)を
15モル%、メトキシポリ(オキシエチレン単位の繰り
返し数が45、以下n=45という)エチレングリコー
ルモノメタクリレートから形成された構成単位(C相
当)を14モル%、及びメチルアクリレートから形成さ
れた構成単位(D相当)を8モル%(合計100モル
%)の割合で有し、重量平均分子量が42500、Mw
/Mn=4.6の水溶性ビニル共重合体からなるセメン
ト用分散剤。
【0022】2)全構成単位中に、メタクリル酸ナトリ
ウムから形成された構成単位(A相当)を67モル%、
メタリルスルホン酸ナトリウムから形成された構成単位
(B相当)を15モル%、メトキシポリ(n=68)エ
チレングリコールモノメタクリレートから形成された構
成単位(C相当)を7モル%、及びメチルアクリレート
から形成された構成単位(D相当)を11モル%(合計
100モル%)の割合で有し、重量平均分子量が460
00、Mw/Mn=4.8の水溶性ビニル共重合体から
なるセメント用分散剤。
【0023】3)全構成単位中に、メタクリル酸ナトリ
ウムから形成された構成単位(A相当)を72モル%、
メタリルスルホン酸ナトリウムから形成された構成単位
(B相当)を9モル%、メトキシポリ(n=90)エチ
レングリコールモノメタクリレートから形成された構成
単位(C相当)を5モル%、及びメチルアクリレートか
ら形成された構成単位(D相当)を14モル%(合計1
00モル%)の割合で有し、重量平均分子量が5900
0、Mw/Mn=5.7の水溶性ビニル共重合体からな
るセメント用分散剤。
【0024】4)全構成単位中に、メタクリル酸ナトリ
ウムから形成された構成単位(A相当)を60モル%、
メタリルスルホン酸ナトリウムから形成された構成単位
(B相当)を5モル%、メトキシポリ(n=45)エチ
レングリコールモノメタクリレートから形成された構成
単位(C相当)を25モル%、及びメチルアクリレート
から形成された構成単位(D相当)を10モル%(合計
100モル%)の割合で有し、重量平均分子量が407
00、Mw/Mn=4.3の水溶性ビニル共重合体から
なるセメント用分散剤。
【0025】5)全構成単位中に、アクリル酸ナトリウ
ムから形成された構成単位(A相当)を55モル%、p
−メタリルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムから形
成された構成単位(B相当)を15モル%、メトキシポ
リ(n=45)エチレングリコールモノメタクリレート
から形成された構成単位(C相当)を27モル%、及び
メチルアクリレートから形成された構成単位(D相当)
を3モル%(合計100モル%)の割合で有し、重量平
均分子量が51500、Mw/Mn=3.2の水溶性ビ
ニル共重合体からなるセメント用分散剤。
【0026】6)全構成単位中に、メタクリル酸ナトリ
ウムから形成された構成単位(A相当)を62モル%、
p−メタリルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムから
形成された構成単位(B相当)を12モル%、メトキシ
ポリ(n=45)エチレングリコールモノメタクリレー
トから形成された構成単位(C相当)を20モル%、及
びメチルアクリレートから形成された構成単位(D相
当)を6モル%(合計100モル%)の割合で有し、重
量平均分子量が38700、Mw/Mn=3.5の水溶
性ビニル共重合体からなるセメント用分散剤。
【0027】7)全構成単位中に、メタクリル酸ナトリ
ウムから形成された構成単位(A相当)を70モル%、
メタリルスルホン酸ナトリウムから形成された構成単位
(B相当)を14モル%、ポリエチレングリコール(n
=90)モノメタクリレートから形成された構成単位
(C相当)を6モル%、及びメチルアクリレートから形
成された構成単位(D相当)を10モル%(合計100
モル%)の割合で有し、重量平均分子量が54800、
Mw/Mn=5.1の水溶性ビニル共重合体からなるセ
メント用分散剤。
【0028】以下、本発明の構成及び効果をより具体的
にするため、実施例等を挙げるが、本発明が該実施例に
限定されるというものではない。尚、以下の実施例等に
おいて、別に記載しない限り、部は重量部を、また%は
空気量を除き重量%を意味する。
【0029】
【実施例】試験区分1(水溶性ビニル共重合体の合成) ・水溶性ビニル共重合体(実施例1)の合成 メタクリル酸103部(1.20モル)、メタリルスル
ホン酸ナトリウム47部(0.29モル)、メトキシポ
リ(n=45)エチレングリコールモノメタクリレート
559部(0.27モル)、メチルアクリレート13部
(0.15モル)及び水1500部を反応容器に仕込
み、水酸化ナトリウムの30%水溶液90部を投入して
pHを調整し、均一に溶解した後,雰囲気を窒素置換し
た。反応系のpHは5.8であった。反応系の温度を温
水浴にて60℃に保ち、過硫酸ナトリウムの20%水溶
液30部を3時間かけて滴下しながら重合し、更に2時
間重合反応を継続して重合を完結した。その後、30%
水酸化ナトリウム水溶液10部を投入して完全中和し、
生成物を得た。得られた生成物の一部をエバポレータで
濃縮した後、アセトン/イソプロパノールの混合溶媒中
で沈殿精製して乾燥し、水溶性ビニル共重合体(実施例
1)を得た。この水溶性ビニル共重合体(実施例1)を
NMR測定、元素分析、滴定分析、GPC測定等で分析
したところ、その全構成単位中に、メタクリル酸ナトリ
ウムから形成された構成単位(A相当)を63モル%、
メタリルスルホン酸ナトリウムから形成された構成単位
(B相当)を15モル%、メトキシポリ(n=45)エ
チレングリコールモノメタクリレートから形成された構
成単位(C相当)を14モル%、メチルアクリレートか
ら形成された構成単位(D相当)を8モル%(合計10
0モル%)の割合で有し、重量平均分子量が4250
0、Mw/Mn=4.6の水溶性ビニル共重合体であっ
た。
【0030】・水溶性ビニル共重合体(実施例2)の合
成 メタクリル酸153部(1.57モル)、メタリルスル
ホン酸ナトリウム63部(0.40モル)、メトキシポ
リ(n=68)エチレングリコールモノメタクリレート
560部(0.18モル)、メチルアクリレート23部
(0.27モル)及び水1600部を反応容器に仕込
み、水酸化ナトリウムの30%水溶液147部を投入し
てpHを調整し、均一に溶解した後,雰囲気を窒素置換
した。反応系のpHは5.5であった。反応系の温度を
温水浴にて60℃に保ち、過硫酸ナトリウムの20%水
溶液40部を3時間かけて滴下しながら重合し、更に3
時間重合反応を継続して重合を完結した。その後、30
%水酸化ナトリウム水溶液63部を投入して完全中和
し、生成物を得た。得られた生成物の一部をエバポレー
タで濃縮した後、混合溶媒を用いて精製乾燥し、水溶性
ビニル共重合体(実施例2)を得た。この水溶性ビニル
共重合体(実施例2)をNMR測定、元素分析、滴定分
析、GPC測定等で分析したところ、その全構成単位中
に、メタクリル酸ナトリウムから形成された構成単位
(A相当)を67モル%、メタリルスルホン酸ナトリウ
ムから形成された構成単位(B相当)を15モル%、メ
トキシポリ(n=68)エチレングリコールモノメタク
リレートから形成された構成単位(C相当)を7モル
%、メチルアクリレートから形成された構成単位(D相
当)を11モル%(合計100モル%)の割合で有し、
重量平均分子量が46000、Mw/Mn=4.8の水
溶性ビニル共重合体であった。
【0031】・水溶性ビニル共重合体(実施例3〜7)
の合成 水溶性ビニル共重合体(実施例1,2)と同様の方法に
より、水溶性ビニル共重合体(実施例3〜7)を得た。
実施例1,2を含め、合成した各実施例の水溶性ビニル
共重合体の内容を表1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】・水溶性ビニル共重合体(比較例1)の合
成 メタクリル酸103部(1.20モル)、メタリルスル
ホン酸ナトリウム14部(0.086モル)、メトキシ
ポリ(n=45)エチレングリコールモノメタクリレー
ト891部(0.428モル)及び水2100部を反応
容器に仕込み、水酸化ナトリウムの30%水溶液160
部を投入してpHを調整し、均一に溶解した後,雰囲気
を窒素置換した。反応系のpHは9.2であった。反応
系の温度を温水浴にて60℃に保ち、過硫酸ナトリウム
の20%水溶液50部を3時間かけて滴下しながら重合
し、生成物を得た。得られた生成物の一部をエバポレー
タで濃縮した後、混合溶媒を用いて精製して乾燥し、水
溶性ビニル共重合体(比較例1)を得た。この水溶性ビ
ニル共重合体(比較例1)を実施例1と同様に分析した
ところ、その全構成単位中に、メタクリル酸ナトリウム
から形成された構成単位(A相当)を70モル%、メタ
リルスルホン酸ナトリウムから形成された構成単位(B
相当)を5モル%、メトキシポリ(n=45)エチレン
グリコールモノメタクリレートから形成された構成単位
(C相当)を25モル%(合計100モル%)の割合で
有し、重量平均分子量が62500、Mw/Mn=8.
3の水溶性ビニル共重合体であった。
【0034】・水溶性ビニル共重合体(比較例2〜1
2)の合成 水溶性ビニル共重合体(比較例1)と同様の方法によ
り、水溶性ビニル共重合体(比較例2〜12)を得た。
比較例1を含め、合成した各比較例の水溶性ビニル共重
合体の内容を表2に示した。
【0035】
【表2】
【0036】表1及び表2において、 A−1:メタクリル酸ナトリウムから形成された構成単
位 A−2:アクリル酸ナトリウムから形成された構成単位 B−1:メタリルスルホン酸ナトリウムから形成された
構成単位 B−2:p−メタリルオキシベンゼンスルホン酸ナトリ
ウムから形成された構成単位 C−1:メトキシポリ(n=45)エチレングリコール
メタクリレートから形成された構成単位 C−2:メトキシポリ(n=68)エチレングリコール
メタクリレートから形成された構成単位 C−3:メトキシポリ(n=90)エチレングリコール
メタクリレートから形成された構成単位 C−4:ポリエチレングリコール(n=90)モノメタ
クリレートから形成された構成単位 D−1:メチルアクリレートから形成された構成単位 E−1:メトキシポリ(n=150)エチレングリコー
ルメタクリレートから形成された構成単位 E−2:メトキシポリ(n=3)エチレングリコールメ
タクリレートから形成された構成単位 E−3:スチレンスルホン酸ナトリウムから形成された
構成単位 E−4:2−ヒドロキシエチルメタクリレートから形成
された構成単位
【0037】試験区分2(コンクリートの調製及び評
価) ・コンクリートの調製 表3に記載の調合条件で、各試験例のコンクリートを次
のように調製した。50リットルのパン型強制練りミキ
サーに普通ポルトランドセメント(比重=3.16、ブ
レーン値3300)、細骨材(大井川水系砂、比重=
2.63)及び粗骨材(岡崎産砕石、比重=2.66)
を順次投入して15秒間空練りした。次いで各試験例い
ずれも目標スランプが21±1cmの範囲に入るよう、試
験区分1で合成したセメント用分散剤を、セメントに対
し固形分換算で0.1〜1.5重量%の範囲で練り混ぜ
水とともに添加して2分間練り混ぜた。この際、各試験
例いずれも目標空気量が4.0〜5.0%となるよう空
気量調整剤を添加した。
【0038】
【表3】
【0039】・コンクリートの評価 調製した各試験例のコンクリートについて、次のように
評価した。結果を表4〜表6にまとめて示した。 スランプ:練り混ぜ直後、更に60分静置後及び90分
静置後に、JIS−A1101に準拠して測定した。 スランプ残存率:(90分後のスランプ/直後のスラン
プ)×100 空気量:JIS−A1128に準拠して測定した。 凝結時間:JIS−A6204に準拠して測定した。 圧縮強度:JIS−A1108に準拠して測定した。
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】
【表6】
【0043】
【表7】
【0044】表4〜表7において、 *1:セメント用分散剤の添加量はセメント100部に
対する固形分換算値で示した *2:ナフタレンスルホン酸ホルマリン高縮合物塩(竹
本油脂社製ポールファイン510−AN) *3:硬化していなかったので測定できなかった
【0045】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、セメント配合物にスランプロスを抑えた高い流
動性を与え、同時に高い早期強度を与えることができる
という効果がある。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−2855(JP,A) 特開 平9−71447(JP,A) 特開 平9−286645(JP,A) 特開 平8−12396(JP,A) 特開2000−34157(JP,A) 特開2000−34153(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 24/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全構成単位中に、下記の式1で示される
    構成単位Aを40〜80モル%、下記の式2で示される
    構成単位Bを0.5〜20モル%、下記の式3で示され
    る構成単位Cを2〜40モル%及び下記の式4で示され
    る構成単位Dを0.2〜15モル%(合計100モル
    %)の割合で有する水溶性ビニル共重合体であって、ゲ
    ルパーミエーションクロマトグラフで測定したプルラン
    換算の重量平均分子量が25000〜70000の範囲
    内にあり且つ該重量平均分子量と数平均分子量との比
    (重量平均分子量/数平均分子量)が3〜6.5の範囲
    内にある水溶性ビニル共重合体から成ることを特徴とす
    るセメント用分散剤。 【式1】 【式2】 【式3】 【式4】 (式1〜4において、 R1,R2,R4、:H又はメチル基 R3:H又は炭素数1〜3のアルキル基 X:下記の式5又は6で示される基 A:オキシアルキレン単位の繰り返し数が5〜109の
    ポリエーテルジオールから水酸基を除いた残基であっ
    て、該オキシアルキレン単位がオキシエチレン単位のみ
    又はオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位との双
    方から成るものである残基 M1:水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモ
    ニウム又は有機アミン) 【式5】 【式6】 (式5、式6において、 M2,M3:アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニ
    ウム又は有機アミン)
  2. 【請求項2】 水溶性ビニル共重合体が、構成単位A〜
    Dを形成することとなる各単量体を含む重合系のpHを
    4.0〜6.5に調整した後、該各単量体を共重合した
    ものである請求項1記載のセメント用分散剤。
  3. 【請求項3】 式3中のAがオキシエチレン単位の繰り
    返し数が26〜95のポリエーテルジオールから水酸基
    を除いた残基である場合の水溶性ビニル共重合体から成
    る請求項2記載のセメント用分散剤。
  4. 【請求項4】 水/セメント比が20〜45%のコンク
    リートに適用される請求項3記載のセメント用分散剤。
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