JP2000185840A - シート搬送装置 - Google Patents

シート搬送装置

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JP2000185840A
JP2000185840A JP10363948A JP36394898A JP2000185840A JP 2000185840 A JP2000185840 A JP 2000185840A JP 10363948 A JP10363948 A JP 10363948A JP 36394898 A JP36394898 A JP 36394898A JP 2000185840 A JP2000185840 A JP 2000185840A
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治 中山
Koichi Nakamura
光一 中村
Akitaka Okazaki
哲卓 岡▲崎▼
Masashi Hirai
政志 平井
Fumio Shimazu
史生 島津
Kiyoshi Toizumi
潔 戸泉
Toshiro Kurishita
敏朗 栗下
Nobuo Manabe
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ジャム処理時に相対的に移動する2つの搬送手
段の間に位置するシートのジャム処理を簡略化する。 【構成】ジャム処理時にフレーム300を図4(B)に
示す下側位置に下降させると、レジストローラ212の
上側の従動ローラ212aが上方に移動し、従動ローラ
212aと駆動ローラ212bとが圧接しなくなり、レ
ジストローラ212における用紙の挟持力が解除され
る。レジストローラ212から用紙Sに作用する負荷
は、従動ローラ215と帯電ローラ228とから用紙S
に作用する負荷よりも小さくなり、用紙Sにおいて従動
ローラ215と帯電ローラ228との挟持位置よりも上
流側に位置する部分が搬送ベルト216上に形成された
空間に向かって移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、画像形成装置等のシ
ート処理装置の内部においてシートを搬送するシート搬
送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シート状の記録媒体に対して画像形成処
理を行う画像形成装置等のシート処理装置では、給紙部
から処理部を経由して排紙部に至る間にシート搬送路を
形成し、このシート搬送路内にシートを1枚ずつ搬送す
るシート搬送装置が備えられている。
【0003】このようなシート搬送装置において搬送さ
れるシートは、一般に、静電気等の作用によって互いに
吸着し易く、また、変形を生じ易いことから、シート搬
送路内において搬送不良によるジャムを生じる場合があ
る。シート搬送路においてジャムを生じた場合には、シ
ート処理装置における処理が中断してシート処理装置の
稼働効率が低下するため、シート搬送路からジャムを生
じたシートを除去するジャム処理を素早く実行し、シー
ト処理装置において中断した処理動作を早期に再開させ
る必要がある。
【0004】このジャム処理が円滑に行われるようにす
るためには、シート搬送路を開放してジャムを生じた
シートを除去するための空間を装置内に形成すること、
ジャムを生じたシートを装置内に形成された空間に移
動すること、及び、ジャムを生じたシートの移動に係
る操作を容易にすることが必要であり、また、シート処
理装置の機能を確保するためには、ジャムを生じたシ
ートの移動に係る操作部材の誤操作によっても装置が容
易に破損しないようにすることが必要とされる。なお、
シート搬送装置の設計を容易にするためには、操作部
材を装置内部における配置位置に規制を受けない構造と
することも必要とされる。
【0005】このため、画像形成装置に適用されるシー
ト搬送装置において、上記及びに関するものとし
て、特開昭61−239255号公報(従来技術A)に
は、転写位置の上流側の搬送路と転写位置の下流側の搬
送路とを1つのハンドルの操作によって同時に行うこと
ができるようにし、ジャム処理のための空間を形成する
に際してハンドルの操作回数を削減するようにした構成
が開示されている。
【0006】また、特開平7−285704号公報(従
来技術B)には、カバーの開閉動作に連動してシート搬
送路内のガイドを移動させるリンク体を設けることによ
り、カバーを開放する操作によって同時にジャム処理の
ための空間をシート搬送路内に容易に形成できるように
した構成が開示されている。
【0007】さらに、特開平7−157141号公報
(従来技術C)には、転写部と定着部とにわたって位置
するジャムを発生したシートに撓み部を形成し、シート
の撓み部とシート搬送路との間の空間に作業者の手を挿
入できるようにした構成が開示されている。
【0008】上記及びに関するものとして、特開平
3−205246号公報(従来技術D)には、シートガ
イド体に固定された一方向クラッチを備え、シートガイ
ド体が閉鎖状態にあるシート搬送時には搬送ローラが一
方向クラッチに係合しないようにするとともに、シート
ガイド体が開放状態にあるジャム処理時には搬送ローラ
が一方向クラッチに係合してジャムを生じたシートを搬
送ローラに挟持されない位置まで搬送するようにした構
成が開示されている。
【0009】上記に関するものとして、特開平2−2
39045号公報(従来技術E)には、ジャム処理時に
操作ノブの押圧によって搬送ローラ対を駆動するギアに
操作ノブのギアを係合させ、押圧した状態のまま操作ノ
ブを回転させることにより、操作ノブの駆動力を搬送ロ
ーラ対に伝達し、ジャムを生じたシートを空間に移動さ
せるようにした構成が開示されている。
【0010】また、特開平4−101167号公報(従
来技術F)には、感光体ベルトと転写ローラとの間を通
過するシートに感光体ベルト上のトナー像を転写する構
成において、感光体ベルトを張架する従動ローラに噛合
する転写ローラの一端に選択的に係合するノブ、及び、
ノブの転写ローラの一端に対する係合動作に連動して感
光体ベルトから駆動系を分離させ、又は、現像装置を離
間させるスイッチを設け、ジャムを生じたシートを空間
に移動させる際に感光体ベルトの回転負荷を軽減すると
ともに、感光体ベルトや転写ローラの破損を防止するよ
うにした構成が開示されている。
【0011】上記に関するものとして、特開平7−1
57143号公報(従来技術G)には、感光体と転写ロ
ーラとを離間させる解除レバーの操作後にのみ、搬送手
段を回転させるノブを操作できるようにして、感光体や
転写ローラの破損を防止するようにした構成が開示され
ている。
【0012】また、特開平2−215635号公報(従
来技術H)には、搬送ローラの駆動部に一方向クラッチ
を設け、感光体側に用紙を搬送する方向にのみ搬送ロー
ラを回転させることができるようにして、搬送ローラが
シート上に定着していないトナーによって汚損されない
ようにした構成が開示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術Aと特開平7−56459号公報に開示された構
成とを組合せた場合、ハンドルを操作してジャム処理の
ための空間を形成し、その後、操作ノブを引いた状態で
回転させてジャムを生じたシートを空間に移動させるこ
とになるが、操作ノブを引いた状態で回転させるという
複数の操作様式を同時に行う操作は操作ノブを単に回転
させる操作に比較して困難で、操作ノブをより強い力で
把持する必要があり、操作ノブが小さければ相応の握力
を要するため、作業者が操作する際の操作性を考慮して
操作ノブの径を大きくしなければならず、狭小なスペー
スに操作ノブを設置することができないことになる。ま
た、上記従来技術Gでは、解除レバーとノブとが関連し
て動作するものであるため、これらの配置位置及び形状
が動作状態に応じて相互に規制され、設計の自由度が低
下する問題がある。
【0014】また、上記従来技術Bでは、ガイドの移動
によって開放された空間にジャムを生じたシートをどの
ようにして導くかに関して考慮されておらず、ジャムを
生じたシートの移動を容易にすることができない問題が
あり、上記従来技術C及びDでは、シート搬送路に形成
された空間に作業者の手を差し入れてジャムを生じたシ
ートを取り出さなければならず、容易かつ迅速にジャム
処理を行うことができない問題がある。特に、上記従来
技術Dでは、ガイド体の回動に連動して搬送ローラが回
転することによってジャムを生じたシートを下流側に搬
送するものの、ガイド体の回動量は180度以下である
ため搬送ローラも半回転以下しか回転せず、シートの搬
送方向の先端が搬送ローラのニップ位置付近よりも上流
側に位置している場合やシートが下流側の搬送ローラに
挟持されている場合には、シート搬送路からの除去が容
易になる程度までジャムを生じたシートを搬送すること
ができず、必ずしもジャム処理を容易にできるものでは
ない。
【0015】さらに、上記いずれの従来技術でも、ジャ
ム処理時に相対的に移動する2つの搬送手段の間に存在
するシートの除去を容易にすることはできない。
【0016】この発明の第1の目的は、ジャムを生じた
シートを空間に移動させる際に操作部材を単一の操作様
式で操作する構成として操作部材の操作性を向上するこ
とができるとともに、操作部材の操作に必要な把持力を
小さくして操作部材を小型化し、装置の小型化、及び、
設計の自由度を高くすることができるシート搬送装置を
提供することにある。
【0017】また、この発明の第2の目的は、ジャムを
生じたシートを空間に移動させる際の操作を簡略化する
ことができるシート搬送装置を提供することにある。
【0018】さらに、この発明の第3の目的は、ジャム
処理時に相対的に移動する2つの搬送手段の間に位置す
るシートのジャム処理を簡略化することができるシート
搬送装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
は、シート搬送方向にシートを保持して搬送する複数の
保持搬送手段を配置してシート搬送路を構成したシート
搬送装置において、上記複数の保持搬送手段のうちの少
なくとも1つの保持搬送手段を含むシート搬送路の一部
を他の保持搬送手段に対して相対的に移動してシート搬
送路から除去すべきシートを退避させるための空間をシ
ート搬送路中に形成する移動機構を備え、少なくともシ
ート搬送路の一部が当該移動機構によって相対移動して
いる間に、移動機構によって相対移動したシート搬送路
の一部に含まれる上記保持搬送手段からシートに作用す
る負荷と他の挟持搬送手段からシートに作用する負荷と
に差異が在ることを特徴とする。
【0020】請求項1に記載した発明においては、少な
くとも移動機構によってシート搬送路の一部を相対的に
移動させてシート搬送路中に空間を形成する際には、移
動機構によって移動するシート搬送路の一部に含まれる
保持搬送手段からシートに作用する負荷と他の保持搬送
手段からシートに作用する負荷とに差異が存在する。し
たがって、移動機構によって移動するシート搬送路の一
部に含まれる保持搬送手段が他の保持搬送手段とともに
シートを保持している状態で、移動機構によってシート
搬送路の一部が移動すると、シートにおいて負荷がより
小さい保持搬送手段に保持されている部分が負荷がより
大きい保持搬送手段に対して移動するため、シート搬送
路の一部の移動がシートによって妨げられたり、シート
が破損することがない。
【0021】なお、シート搬送路の一部が相対的に移動
する態様としては、シート搬送路の一部と他の部分との
いずれか一方、又は、両方が移動する場合を含む。
【0022】請求項2に記載した発明は、転写域を持っ
た作像部とその下流側に配置された定着部を備えると共
に、複数の保持搬送手段を配置して転写域及び定着部に
シートを搬送するシート搬送路を形成した画像形成装置
に適用され、少なくとも転写域より下流側の搬送路を含
んで上記移動機構により相対移動する上記一部のシート
搬送路と共に移動する上記保持搬送路を含んでその下流
側に配置された保持搬送手段からシートに作用する負荷
が、上記一部のシート搬送路よりも上流側の保持搬送手
段からシートに作用する負荷よりも大としたことを特徴
とする。
【0023】請求項2に記載した発明においては、少な
くとも移動機構によってシート搬送路の一部を相対的に
移動させてシート搬送路中に空間を形成する際には、複
数の保持搬送手段のうちシート搬送路から除去すべきシ
ートにおいて作像部の転写域と定着部との間に位置する
部分に最も近接する保持搬送手段からシートに作用する
負荷が他の保持搬送手段からシートに作用する負荷より
も大きくされる。したがって、シート搬送路の一部が移
動する際に、シート搬送路から除去すべきシートにおい
て作像部の転写域と定着部との間に対向して未定着の現
像剤が付着した部分は、この部分に最も近接する保持搬
送手段を通過して他の保持搬送手段に向かって移動する
ことがない。
【0024】上記のシート搬送路の一部は、作像部と定
着部との間、又は、作像部と定着部との間に隣接するシ
ート搬送路であってもよい。即ち、転写部よりも下流側
のシート搬送路とともに相対的に移動する保持搬送手段
からシートに作用する負荷が、転写部より上流側の搬送
路の維持搬送手段からシートに作用する負荷よりも大き
くなるようにすることで、シート搬送路中に停止したシ
ートにおいて転写部と定着部との間に位置する部分(ト
ナー像が定着していない部分)がシート搬送路の女流側
に移動することによる保持搬送手段の汚損を防止する。
【0025】請求項3に記載した発明は、前記移動機構
によるシート搬送路の一部の移動動作に連動して、移動
機構によって移動されるシート搬送路の一部に含まれる
保持搬送手段からシートに作用する負荷と他の保持搬送
手段からシートに作用する負荷とに差異を与える負荷変
更手段を含むことを特徴とする。
【0026】請求項3に記載した発明においては、移動
機構によってシート搬送路の一部が相対的に移動する際
に、同時に、移動機構によって移動されるシート搬送路
の一部に含まれる保持搬送手段からシートに作用する負
荷と他の保持搬送手段からシートに作用する負荷とに差
異が与える。したがって、通常のシート搬送時における
搬送状態を円滑にすべく複数の保持搬送手段のそれぞれ
のシート搬送力が設定されている場合にも、複数の保持
搬送手段のそれぞれからシートに作用する負荷がシート
搬送路からシートを除去する際の処理に応じた状態に自
動的に設定される。
【0027】請求項4に記載した発明は、前記負荷変更
手段が、複数の保持搬送手段のうち、シート搬送路中に
形成される空間により近い保持搬送手段からシートに作
用する負荷を他の保持搬送手段からシートに作用する負
荷に比較して小さくする手段であることを特徴とする。
【0028】請求項4に記載した発明においては、移動
機構によってシート搬送路の一部が相対的に移動する際
に、シート搬送路中に形成される空間により近い保持搬
送手段からシートに作用する負荷が他の保持搬送手段か
らシートに作用する負荷に比較して小さくされる。した
がって、シート搬送路に空間が形成される際に、移動機
構によって移動されるシート搬送路の一部に含まれる保
持搬送手段と他の保持搬送手段とに保持されたシートに
おいて空間からより離れた部分が空間に向かって移動す
る。
【0029】請求項5に記載した発明は、前記負荷変更
手段が、保持搬送手段におけるシート保持力を解除する
手段、保持搬送手段を駆動機構から分離する手段、又
は、保持搬送手段に制動力を作用させる手段の何れか又
は複数の手段によって構成されたことを特徴とする。
【0030】請求項5に記載した発明においては、移動
機構によってシート搬送路の一部が相対的に移動する際
に、いずれかの保持搬送手段におけるシート保持力の解
除、いずれかの保持搬送手段と駆動機構との分離、又
は、いずれかの保持搬送手段に対する制動力の作用がな
される。したがって、シート搬送路の一部が移動する際
に、複数の保持搬送手段のそれぞれからシートに作用す
る負荷の大きさに確実に差異が与えられる。
【0031】請求項6に記載した発明は、前記移動機構
によるシート搬送路の一部の移動が完了した後に、シー
ト搬送路から除去すべきシートを保持している保持搬送
手段からシートに作用する負荷を減少する負荷減少機構
を含むことを特徴とする。
【0032】請求項6に記載した発明においては、シー
ト搬送路の一部が移動した後に、シート搬送路から除去
すべきシートに対して保持搬送手段から作用する負荷が
減少する。したがって、シート搬送路の一部が移動した
後に、シート搬送路から除去すべきシートを保持してい
る保持搬送手段からシートに作用する負荷の大きさと、
他の保持搬送手段からシートに作用する負荷の大きさ
と、に確実に差異が与えられる。
【0033】請求項7に記載した発明は、シート搬送方
向にシートを搬送する保持搬送手段を配置してシート搬
送路を構成したシート搬送装置において、シート搬送路
の一部を移動してシート搬送路から除去すべきシートを
退避させるための空間をシート搬送路中に形成する移動
機構と、上記移動機構によって形成された空間に含まれ
る少なくとも1つの保持搬送手段を手動動作させる操作
部材と、移動機構によって空間が形成された後に操作部
材の動作を移動機構によって形成された空間に含まれる
保持搬送手段に伝達する伝達機構と、を設けたことを特
徴とする。
【0034】請求項7に記載した発明においては、シー
ト搬送路から除去すべきシートを退避させるための空間
がシート搬送路中に形成されると、操作部材の動作が移
動機構によって形成された空間に含まれる少なくとも1
つの保持搬送手段に伝達される。したがって、シート搬
送路中に空間が形成される前には操作部材の動作が保持
搬送手段に伝達されることがなく、誤動作を生じること
がない。
【0035】この発明は、シート搬送路の開放時にシー
ト搬送路とともに移動する一部の保持搬送手段からシー
トに作用する負荷と他の保持搬送手段からシートに作用
する負荷とに差異を生じる場合だけでなく、一方の保持
搬送手段からシートに対して負荷が作用しない場合にも
適用できる。例えば、画像形成装置の転写部の前後の保
持搬送手段としてレジストローラ及び搬送ベルトのそれ
ぞれが配置されている場合には搬送ベルトからシートに
負荷が作用することはないが、操作部材の操作によって
レジストローラを回転させて、停止しているシートを空
間に移動させることができる。
【0036】また、この発明は、定着部と排紙部との間
にスイッチバック搬送路を構成した画像形成装置におい
て、スイッチバック搬送路内の搬送手段と排紙部の排紙
ローラとに接触して停止したシートを取り除く際に、ス
イッチバック搬送路内の搬送手段と排紙部の排紙ローラ
との間にシートを撓ませる場合にも適用することができ
る。
【0037】さらに、シート搬送路を被覆するパネル部
材等をシート搬送方向に直交する方向の一端側をヒンジ
として開閉自在にした装置では、一般に、パネル部材等
の開閉動作にともなって保持搬送手段が移動することは
ないが、このようにシート搬送路の相対的な移動にとも
なって保持搬送手段の一部が移動しない構成において
も、この発明を適用することができる。
【0038】請求項8に記載した発明は、前記伝達機構
が、移動機構によってシート搬送路の一部の移動が完了
するまでの間において操作部材の動作を保持搬送手段に
伝達しない手動操作規制機構を含むことを特徴とする。
【0039】請求項8に記載した発明においては、移動
機構によるシート搬送路の一部の相対的な移動が完了す
るまでの間においては、操作部材の動作がいずれの保持
搬送手段にも伝達されない。したがって、シート搬送路
内に空間が形成される前に、保持搬送手段の手動操作に
よってシートが移動することがない。
【0040】請求項9に記載した発明は、シート搬送方
向にシートを搬送するシート搬送路を構成し、シート搬
送路の少なくとも一部を外部に対して開閉自在に被覆す
る被覆部材を備え、シート搬送路中における被覆部材の
近傍にシートが停止した際に、被覆部材によりシート搬
送路の少なくとも一部を外部に開放してシート搬送路か
ら除去すべきシートを退避させるための空間を形成する
シート搬送装置であって、被覆部材によるシート搬送路
の開放動作に連動して上記空間を経由してシートの一端
を外部に露出させるシート移動部材を設けたことを特徴
とする。
【0041】請求項9に記載した発明においては、被覆
部材によってシート搬送路の一部が外部に開放され、シ
ート搬送路から除去すべきシートを退避させるための空
間が形成されると、被覆部材の動作に連動してシートの
一部が外部に露出する。したがって、シート搬送路内に
停止したシートの一部が装置内部の奥まった部分に位置
する場合でも、シート搬送路からシートを除去するため
に装置の内部に手を差し入れる必要がない。
【0042】なお、この発明は、シート搬送路の開放時
に保持搬送手段が移動しない場合、及び、シート搬送路
の開放時に複数の保持搬送手段からシートに作用する負
荷に差異が生じない場合にも適用することができる。
【0043】請求項10に記載した発明は、前記保持搬
送手段が、シートの表裏面を挟持してシートを搬送する
挟持搬送手段であることを特徴とする。
【0044】請求項10に記載した発明においては、シ
ート搬送路が、シートを挟持して搬送する複数の挟持搬
送手段によって構成される。したがって、挟持搬送手段
の挟持力を選択的に解除することにより、シートに作用
する負荷が変化する。
【0045】
【実施の形態】以下にこの発明の実施形態に係るシート
搬送装置を、画像形成装置である複写機に適用た場合を
例にあげて説明する。図1は、この発明の実施形態に係
るシート搬送装置が適用されるディジタルフルカラー複
写機の構成を示す正面断面の略図である。ディジタルフ
ルカラー複写機の複写機本体100の上面には、原稿台
111及び操作パネル(図示せず。)が設けられてお
り、原稿台111の上面には自動原稿送り装置112が
開閉自在に装着されている。複写機本体100の内部に
は、画像読取部110及び画像形成部210が構成され
ている。
【0046】自動原稿送り装置112は、原稿トレイに
セットされた原稿を一方の面が原稿台111の上面に対
向する状態で1枚ずつ原稿台111の上面の所定位置に
給送し、一方の面についての画像読取処理が終了した後
に原稿の表裏面を反転し他方の面が原稿台111の上面
に対向する状態で原稿台111の上面の所定位置に給送
する。1枚の原稿について両面の画像読取処理が終了す
ると、その原稿を排出し、原稿トレイにセットされた全
ての原稿のそれぞれを順に両面が原稿台111の上面に
対向する状態で給送する。自動原稿送り装置112にお
ける反転処理を含む原稿の給送処理は、複写機本体10
0全体の動作に関連して制御される。
【0047】画像読取部110は、自動原稿送り装置1
12によって原稿台111の上面に給送された原稿の画
像を読み取る。このため、画像読取部110は、原稿台
111の下面に沿って往復移動する第1ミラーベース1
13及び第2ミラーベース114を備えている。第1ミ
ラーベース113は、露光ランプ及びミラーを搭載し、
原稿台111の下面を所定の速度で往復移動する。第2
ミラーベース114は、2枚のミラーを搭載し、第1ミ
ラーベース113の1/2の速度で原稿台111の下面
を往復移動する。
【0048】第1ミラーベース113に搭載された露光
ランプから照射された光は、原稿の画像面において反射
し、さらに、第1ミラーベース113及び第2ミラーベ
ース114に搭載されたミラーにおいて反射し、レンズ
115によって光電変換素子116の受光面に結像す
る。光電変換素子116は、受光面における反射光の光
量に応じた受光信号を出力する。光電変換素子116か
ら出力された受光信号は、図外の画像処理部において所
定の処理を施され、画像データとして用いられる。
【0049】複写機本体100の内部において、画像形
成部210の下方には、給紙部211が配置されてい
る。この給紙部211は、給紙カセット内に収納されて
いる複数枚の用紙を1枚ずつ分離して給紙する。給紙部
211から給紙された用紙は、画像形成部210の動作
に同期したタイミングで画像形成部210内に導かれ
る。画像形成部210の下部には、矢印Z方向に回転す
る搬送ベルト216がローラ対214,215に張架さ
れて配置されており、画像形成部210内に導かれた用
紙は、搬送ベルト216の表面に静電吸着した状態で画
像形成部210内を搬送される。
【0050】複写機本体100の内部において、搬送ベ
ルト216の上面における矢印Z方向の下流側には、定
着装置217が配置されている。定着装置217は、画
像形成部210において表面に現像剤画像が転写された
用紙を加熱及び加圧し、現像剤画像を溶融して用紙の表
面に定着させる。定着装置217を通過した用紙は、排
紙ローラ219により複写機本体100の一方の側面に
装着された排紙トレイ220に排出される。また、定着
装置217と排紙ローラ219との間に配置されたゲー
ト218は、両面複写モード時において定着装置217
を通過した片面複写済用紙を選択的にスイッチバック搬
送路221内に導く。スイッチバック搬送路221に導
かれた片面複写済用紙は、表裏面を反転した状態で画像
形成部210内に再度導かれる。
【0051】画像形成部210において、搬送ベルト2
16の上方には、4つの画像形成ステーションPa〜P
dが、搬送ベルト216の上面に矢印Z方向の上流側か
らこの順に対向して配置されている。したがって、画像
形成部210内で搬送ベルト216によって搬送される
用紙の上面には、画像形成ステーションPa〜Pdがこ
の順に対向する。
【0052】画像形成ステーションPa〜Pdのそれぞ
れは、実質的に同一の構成を有している。一例として、
画像形成ステーションPaは、矢印F方向に一定速度で
回転駆動される感光体ドラム222a、感光体ドラム2
22aの表面に単一極性の電荷を均一に付与する帯電器
223a、感光体ドラム222aの表面に形成された静
電潜像を現像剤画像に顕像化する現像装置224a、感
光体ドラム222aの表面に担持された現像剤画像を用
紙の表面に転写する転写器225a、及び、搬送ベルト
216を挟んで転写器225aに対向する位置を通過し
た感光体ドラム222aの表面から残留トナーを除去す
るクリーナ226aを備える。
【0053】画像形成ステーションPa〜Pdのそれぞ
れの上方には、レーザユニット227a〜227dのそ
れぞれが配置されている。レーザユニット227a〜2
27dは実質的に同一の構成を有している。一例とし
て、レーザユニット227aは、画像データに基づいて
変調されたレーザ光を照射する半導体レーザ素子(図示
せず。)、半導体レーザ素子から照射されたレーザ光を
主走査方向に偏光するポリゴンミラー240a、ポリゴ
ンミラー240aによって偏光されたレーザ光を感光体
表面に結像させるfθレンズ241a及びミラー242
a〜243cを含む。この構成により、レーザユニット
227a〜227dのそれぞれは、カラー画像を色分解
した各色の画像データに基づく画像光を感光体ドラム2
22a〜222dの表面に照射する。
【0054】感光体ドラム222a〜222dの表面に
は光導電層が構成されており、感光体ドラム222a〜
222dの表面においてレーザユニットのレーザ光の照
射を受けた部分は、レーザ光の照射に先立って帯電器2
23a〜223dから付与された電荷が光導電作用によ
って選択的に除去されることにより、感光体ドラム22
2a〜222dのそれぞれの表面に、各色の画像データ
に基づく静電潜像が形成される。さらに、現像装置22
4a〜224dのそれぞれは、感光体ドラム222a〜
222dのそれぞれの表面に対して、レーザユニットか
ら照射されたレーザ光が対応する画像データの色と同一
の色のトナーを供給する。
【0055】画像形成ステーションPa〜Pdのそれぞ
れにおいてレーザユニット227a〜227dからレー
ザ光を照射するタイミングは、搬送ベルト216の上面
の矢印Z方向の移動速度と感光体ドラム222a〜22
2dの配置間隔とに基づいて決定されており、感光体ド
ラム222a〜222dのそれぞれに担持された各色の
トナー像は、用紙表面の同一位置に重ね合わされる。
【0056】また、矢印Z方向における搬送ベルト21
6上面の画像形成ステーションPaの上流側には帯電器
228が接触しており、矢印Z方向における搬送ベルト
216上面の画像形成ステーションPdの下流側には除
電器229が接触している。帯電器228は、用紙が搬
送ベルト216の表面に静電吸着するための電荷を搬送
ベルト216及び用紙の表面に付与する。除電器229
は、用紙を搬送ベルト216の表面から剥離させるため
のコロナ放電を行う。
【0057】図2は、上記ディジタルカラー複写機の画
像処理ユニットの構成を示すブロック図である。画像処
理ユニットは、画像データ入力部40、画像処理部4
1、画像データ出力部42、画像メモリ43、CPU4
4、インタフェース46及び操作パネルユニットを含
む。
【0058】画像データ入力部40は、画像読取部11
0の光電変換素子116から入力されるRGBの各色成
分に色分解されたラインデータのライン画像レベルを補
正するシェーディング補正回路、シェーディング補正後
のラインデータのずれを補正するラインバッファ等によ
り構成されるライン合わせ部、各色のラインデータの色
データを補正するセンサ色補正部、ラインデータに含ま
れる各画素データの変化を強調する補正を行うMTF補
正部、及び、画像の明暗を補正して視感度補正を行うγ
補正部等を含む。
【0059】画像処理部41は、画像データ入力部40
から入力されるRGB信号により白黒画像についてモノ
クロデータを生成するモノクロデータ生成部、画像デー
タ入力部40から入力されるRGB信号によりカラー画
像について減色混合の3原色であるYMCの各色信号を
生成してクロック変換する入力処理部、入力された画像
データを文字領域、網点写真領域及び印画紙写真領域に
分離する領域分離部、入力処理部から出力されるYMC
信号に基づいて下色除去処理を行って黒色信号を生成す
る黒生成部、各色変化テーブルに基づいてYMC信号の
それぞれを調整する色補正回路、設定されている倍率に
基づいて画像を拡大又は縮小するズーム処理回路及び空
間フィルタ回路、並びに、多値誤差拡散処理や多値ディ
ザ処理等の階調性を向上するための処理を実行する中間
調処理部等を含む。
【0060】画像メモリ43は、画像処理部41からシ
リアル出力される8ビット×4色の画像データを色毎に
一時記憶するハードディスク、画像形成ステーションP
a〜Pdの位置が異なることによる各色の画像データの
読出タイミングを調整するための遅延用メモリ、及び、
複数の画像を合成するための合成用メモリを含む。
【0061】画像データ出力部42は、画像処理部41
の中間調処理部から出力された各色画像データに基づい
てパルス幅変調を行うレーザコントロールユニット、レ
ーザコントロールユニットから出力された各色の画像信
号に応じたパルス幅変調信号に基づいてレーザスキャナ
ユニット227a〜227dの半導体レーザ素子を駆動
するレーザ駆動回路を含む。
【0062】インタフェース46は、外部の画像入力処
理装置からの画像データの入力を受け付ける。このイン
タフェース46を介して入力された画像データは、画像
処理部41において画像形成部210により取り扱うこ
とができるデータに変換して画像メモリ43のハードデ
ィスクに格納される。
【0063】CPU44は、画像デー入力部40、画像
処理部41、画像データ出力部42、画像メモリ43、
インタフェース46及び操作パネルユニット47等を所
定のシーケンスに従って統括して制御する。このとき、
CPU44は、操作パネルユニット48から入力される
キースイッチの操作データに基づいて各機器に制御デー
タを出力するとともに、各機器の動作状態等を表す表示
データを操作パネルユニット48に対して出力する。
【0064】図3は、上記ディジタルフルカラー複写機
の上面に配置された操作パネルの平面図である。操作パ
ネル75の中央部には、例えばLCDの表面にタッチパ
ネルを備えたディスプレイ6が配置されている。操作パ
ネル75の左端部には、ダイヤル7及びモード切換キー
26が配置されている。ダイヤル7は、ディスプレイ6
の表面画面の明度を調整する際に操作される。モード切
換キー26は、複写機1の動作モードをコピー、ファッ
クス又はプリンタの間で選択的に切り換える際に操作す
る。操作パネル75の右端部に配置されたワンタッチダ
イヤルキー27は、ファックスモード時に画像データの
送信先電話番号を予め記憶した中から選択する際に操作
される。
【0065】操作パネル75におけるディスプレイ6の
左側には、複写倍率の自動設定又は手動設定を切り換え
る倍率自動選択キー8、複写倍率の手動設定時に1%刻
みで増減させるズームキー9、複写倍率の手動設定時に
複数の固定倍率のいずれかを選択する固定倍率キー1
0,11、複写倍率の手動設定時に標準倍率である10
0%を選択する等倍キー12、両面コピーモード時に片
面原稿枚数が偶数枚であるか奇数枚であるかを指定する
原稿枚数キー23、及び、ソータの処理モードを選択す
るソートキー24が設けられている。
【0066】操作パネル75におけるディスプレイ6の
右側には、複写機1の操作についての説明を表示させる
操作ガイドキー21、複写機1の操作についての説明の
表示内容を切り換える際に操作するメッセージ送りキー
22、ファックスモード時に送信データを記憶しておく
か否かを選択するメモリ送信キー25、複写枚数等の置
数を入力するテンキー16、複写枚数の入力値をクリア
するクリアキー17、連続コピー中に他の原稿について
のコピー動作を実行させる際に操作する割込キー20、
コピー動作の開始を指示するスタートキー18、及び、
現在設定されているすべてのモードを解除して標準状態
に復帰させる全解除キー19が設けられている。
【0067】操作パネル75におけるディスプレイ6の
手前側には、コピー濃度調整を自動で行うか手動で行う
かを選択する濃度調整選択キー13、コピー濃度の手動
調整時に濃度レベルを増減変化させる濃度調整キー1
4、及び、用紙を給紙すべきトレイを選択するトレイ選
択キー15が設けられている。
【0068】図4は、上記ディジタルフルカラー複写機
の要部の構成及びジャム処理時の動作を示す図である。
複写機本体1の内部における画像形成部210の下部に
おいて搬送ベルト216を張架するローラ214,21
5は、帯電ローラ228とともにフレーム300に軸支
されている。このフレーム300は、感光体ドラム22
22a〜222dの表面に担持されたトナー像を用紙の
表面に転写するためのコロナ放電を行う転写器225a
〜225d、及び、搬送ベルト216の表面に付着した
トナーを除去するベルトクリーナ301を支持してい
る。
【0069】フレーム300は、上下方向に移動自在に
されている。即ち、フレーム300の下方には、下端近
傍を支点として回転自在にされた左右2つの支持片30
4、支持片304の上端近傍に軸支された担持ローラ3
02、及び、2つの支持片304の中間部を連結するリ
ンク303が設けられており、フレーム300の下端面
300aは担持ローラ302の周面に当接している。ま
た、フレーム300の両側面には、複写機本体1に軸支
されたガイドローラ306の周面に当接している。な
お、左側の支持片304には、図示しないハンドルが前
面側に突出している。
【0070】この構成において、フレーム300が図4
(A)に示す画像形成時の位置である上側位置にある状
態で、ハンドルを操作して左側の支持片304を矢印A
方向に回転させると、リンク303を介して左側の支持
片304に連結された右側の支持片304も連動して矢
印A方向に回転し、2つの支持片304の上端近傍に軸
支された担持ローラ302が下方に移動する。これによ
り、フレーム300も自重によって図4(B)に示すジ
ャム処理時の位置である下側位置まで下降する。
【0071】また、フレーム300が図4(B)に示す
下側位置にある状態から、ハンドルを操作して左側の支
持片304を右側の支持片304とともに矢印B方向に
回転させると、担持ローラ302が上方に移動するのに
ともなって、フレーム300も図4(A)に示す上側位
置まで上昇する。なお、ガイドローラ306の周面には
溝部が形成されており、この溝部に薄板状のフレーム3
00の側面が嵌入している。このため、フレーム300
の下降時及び上昇時において、フレーム300は左右方
向及び前後方向に移動することがなく、上下方向にのみ
移動する。
【0072】図5は、上記ディジタルフルカラー複写機
の要部の構成を示す斜視図である。画像形成部210の
下部において用紙搬送方向における搬送ベルト216の
上流側に位置するレジストローラ212は、上側の従動
ローラ212aと下側の駆動ローラ212bとによって
構成されている。背面側の端部において駆動力の供給を
受ける駆動ローラ212bは、複写機本体100に軸支
されている。これに対して、従動ローラ212aは、ア
ーム310の一端近傍に軸支されている。このアーム3
10は、中間部において複写機本体100に矢印C及び
D方向に回転自在に支持されているとともに、他端にお
いて下端をフレーム300に係止した連結部材311の
上端が係止されている。また、アーム310の中間部は
スプリング312の弾性力により矢印D方向に付勢され
ており、従動ローラ212aと駆動ローラ212bとに
所定のニップ圧を付与している。
【0073】この構成により、フレーム300が下降す
る際には、フレーム300の下降動作が連結部材311
によってアーム310に伝達され、アーム310は従動
ローラ212aを軸支した一端側が上方に移動する方向
である矢印C方向に回転する。一方、フレーム300が
上昇する際には、フレーム300の上昇動作が連結部材
311によってアーム310に伝達され、アーム310
は一端側が下方に移動する方向である矢印D方向に回転
する。これによって、ジャム処理時にフレーム300を
図4(B)に示す下側位置に下降させると、連結部材3
11及びアーム310の動作によって従動ローラ212
aが上方に移動し、従動ローラ212aと駆動ローラ2
12bとが圧接しなくなり、レジストローラ212にお
ける用紙の挟持力が解除される。
【0074】これによって、例えば、図4(A)に示す
ように、用紙Sが搬送ベルト216と帯電ローラ228
との間、及び、レジストローラ212に挟持された状態
でジャムを生じた場合にも、レジストローラ212によ
る用紙の挟持力が解除されることによって搬送ベルト2
16と帯電ローラ228との間の用紙の挟持力が、レジ
ストローラ212の挟持力に比較して十分に大きくな
り、搬送ベルト216のみを矢印Z方向に回転させるこ
とにより、フレーム300が下降することによって画像
形成部210と搬送ベルト216との間に形成された空
間に、ジャムを生じた用紙Sを容易に移動させることが
できる。
【0075】このように、ジャム処理時に画像形成部2
10と搬送ベルト216との間に空間を形成するために
フレーム300を下降させると、同時にレジストローラ
212による用紙Sの挟持力が解除されるため、搬送ベ
ルト216の回転によるジャムを生じた用紙Sの移動が
妨げられることがない。このため、レジストローラ21
2と帯電ローラ228との間でジャムを生じた用紙Sを
引き合うこともなく、用紙Sの破損によってジャム処理
が煩雑化したり、帯電ローラ228の周面に用紙S上で
未定着のトナーが付着することがない。また、搬送ベル
ト216の回転にともなってレジストローラ212を回
転させる必要がなく、搬送ベルト216とレジストロー
ラ212とを連動させるための機構を不要にして装置を
小型化できる。
【0076】なお、図4(B)に示すように、レジスト
ローラ212と帯電ローラ228との間に配置された搬
送ガイド305が、フレーム300の下降にともなって
下方に移動する。この構成により、搬送ベルト216が
フレーム300とともに急激に下降した際にも、レジス
トローラ212と帯電ローラ228との間に停止した用
紙Sが搬送ガイド305に当接することがなく、搬送ガ
イド305が変形したり、用紙Sが破損することがな
い。
【0077】また、レジストローラ212を構成する従
動ローラ212aの上方への移動量は、レジストローラ
212における用紙の挟持力を完全に解除する量でなく
てもよく、少なくともレジストローラ212における用
紙の挟持力を帯電ローラ228と搬送ベルト216とに
よる用紙の挟持力よりも小さくなるように軽減できる量
であればよい。
【0078】このように、本実施形態では、レジストロ
ーラ212によるジャムを生じた用紙を停止させておく
力を、帯電ローラ228と搬送ベルト216との間に用
紙を停止させておく力よりも小さくすることにより、ジ
ャム処理時における用紙の移動を容易にするものである
が、この効果は、例えば、レジストローラ212の駆動
ローラ212bを、用紙搬送方向への回転のみを許可す
る一方向クラッチを介して駆動源に連結することによっ
ても得ることができる。
【0079】図6は、この発明の実施形態に係るシート
搬送装置が適用されるモノカラーのディジタル複写機の
構成を示す図である。複写機本体2の上面には透明ガラ
ス体の原稿台401が配置されており、この原稿台40
1の上面に自動原稿送り装置402が開閉自在に装着さ
れている。複写機本体2の内部には、スキャナ部41
0、作像部420及び給紙部430が上部からこの順に
構成されている。また、複写機本体2の一方の側面には
手差しトレイ441が装着されており、複写機本体2の
他方の側面には排紙トレイ442が装着されている。
【0080】スキャナ部410は、露光ランプ411及
びミラー412aを搭載した第1ミラーベース413、
ミラー412b,412cを搭載した第2ミラーベース
414、レンズ415、並びに、光電変換素子(以下、
CCDと言う。)416を備えている。原稿台401上
に載置された原稿の画像を読み取る際には、第1ミラー
ベース413及び第2ミラーベース414が原稿台40
1の下面をこれに平行に移動し、露光ランプ411から
照射された光の原稿の画像面における反射光がミラー4
12a〜412c及びレンズ415を介してCCD41
6の受光面に配光される。このとき、第2ミラーベース
414の移動速度は第1ミラーベース413の移動速度
の1/2にされており、原稿の画像面からCCD416
までの光路長が一定に維持される。
【0081】また、自動原稿送り装置402により1枚
ずつ給送される原稿の画像を読み取る際には、第1ミラ
ーベース413及び第2ミラーベース414は所定の読
取位置に停止し、露光ランプ411の光によって読取位
置を通過する原稿の画像を相対的に走査する。自動原稿
送り装置402は、各原稿の両面を読取位置において露
光ランプ411に対向させるための原稿給送路を備えて
おり、スキャナ部410が各原稿の片面又は両面を読み
取ることができるように給送する。
【0082】CCD416は、原稿の画像面における反
射光の受光量に応じた電気信号を出力する。CCD41
6から出力された電気信号は、図外の画像処理部におい
て所定の処理を施された後、画像データとして後述する
レーザユニットに供給される。
【0083】作像部420は、感光体ドラム421の周
囲に帯電器422、現像器423、転写器424、クリ
ーナ425及び除電ランプ426等を配置して構成され
ている。また、作像部420には、レーザユニット42
7及び定着装置428が配置されている。画像形成時に
おいて、感光体ドラム421は、一定の速度で回転駆動
され、帯電器422により表面に単一極性の電荷が均一
に帯電された後、レーザユニット427から照射された
レーザ光による露光を受け、光導電作用によって表面に
静電潜像が形成される。レーザ光による露光を受けた感
光体ドラム421の表面には現像器423から現像剤が
供給され、静電潜像が現像剤画像に顕像化される。
【0084】画像形成時には、感光体ドラム421の回
転に先立って、給紙部430に装着された給紙カセット
431a〜431cのいずれかから給紙路432を経由
して、又は、手差しトレイ441から給紙路433を経
由して1枚ずつ用紙が作像部420内に給紙されてい
る。給紙された用紙は前端部をレジストローラ434に
当接した状態で一旦停止する。レジストローラ434
は、用紙の前端が転写器424に対向する位置において
感光体ドラム421の表面に担持された現像剤画像の前
端と一致するタイミングで回転を開始し、転写器424
によって現像剤画像が感光体ドラム421の表面から用
紙の表面に転写される。
【0085】現像剤画像が転写された用紙は、搬送ベル
ト435によって定着装置428に導かれ、加熱及び加
圧を受ける。これによって、現像剤画像は溶融し、用紙
の表面に定着する。定着装置428を通過した用紙は、
搬送ローラ436及び排紙ローラ437を介して排紙ト
レイ442に排出される。この搬送ベルト435は、図
1に示した搬送ベルト216と同様の構成により、ジャ
ム処理時に下方に移動できる構成にされている。
【0086】給紙部430の最上部には、両面ユニット
450が選択的に装着される。この両面ユニット450
は、両面複写モード時において片面に現像剤画像を定着
した用紙をその表裏面を反転して再度作像部420に給
紙する。このため、給紙部430には、搬送ローラ43
6と排紙ローラ437との間、及び、両面ユニット45
0に連続する反転搬送路438が形成されている。な
お、給紙部430の最上部には、両面ユニット450に
代えて給紙カセットを装着することもできる。
【0087】図7は、上記ディジタル複写機の要部の構
成及びジャム処理時の動作を示す図である。図7(A)
に示すように、前端がレジストローラ434と転写器4
24に対向する位置との間に達し、かつ、搬送ローラ4
61c,461dに挟持された状態で先に給紙された用
紙S1がジャムを生じた場合、次に給紙された用紙S2
は搬送ローラ461bに挟持されるとともに、分離ロー
ラ462bを通過している状態で停止する。図7(B)
に示すように、複写機本体2の一方の側面において給紙
部430に対向する位置には、上下2段のドア471,
472が下端を支点として開閉自在にされている。上側
のドア471には給紙路432を構成する給紙ローラ4
61c,461dが軸支されており、下側のドア472
には給紙路432を構成する給紙ローラ461a,46
1bが軸支されている。
【0088】レジストローラ434の用紙挟持力は搬送
ローラ461cの用紙挟持力と搬送ローラ461dの用
紙挟持力との和よりも大きくされている。したがって、
上側のドア471を給紙路432を開放する方向に回転
させていくと、用紙S1は前端部近傍をレジストローラ
434に挟持されたまま搬送ローラ461c,461d
から引き出されていき、図7(C)に示すようにドア4
71が完全に開放された状態では用紙S1は搬送ローラ
461c,461dに挟持されなくなる。
【0089】一方、分離ローラ462bは、給紙カセッ
ト431bからの用紙の給紙中においてのみ圧接してお
り、用紙を給紙していない間においては離間している。
したがって、下側のドア472を給紙路432を開放す
る方向に回転させていくと、用紙S2は前端部近傍を搬
送ローラ461bに挟持されたまま分離ローラ462b
から引き出されていき、図7(C)に示すようにドア4
72が完全に開放された状態では用紙S2は分離ローラ
462bに対向しなくなる。
【0090】したがって、用紙S1が前端をレジストロ
ーラ434と転写器424に対向する位置との間に露出
し、かつ、搬送ローラ461c,461dに挟持された
状態でジャムを生じた場合、図7(C)に示すように、
ドア471及び472を開放することにより、用紙S1
がレジストローラ434にのみ挟持され、用紙S2が搬
送ローラ461bにのみ挟持された状態で、複写機本体
2の一方の側面に露出する。このため、用紙S1,S2
を複写機本体2の内部から容易に引き抜くことができ
る。
【0091】なお、ドア471を開放した際にレジスト
ローラ434の用紙挟持力を解除するための操作部材が
露出するようにし、この操作部材の操作によって用紙S
1をレジストローラ434から引き抜く作業を容易にす
るようにしてもよい。この構成により、用紙S1の前端
が転写器424に対向する位置を越えており、用紙S1
の一部に未定着の現像剤が転写されている場合にも、用
紙S1を引き抜く際に未定着の現像剤によってレジスト
ローラが汚損することを防止できる。
【0092】図8は、上記ディジタル複写機の要部にお
けるジャム処理時の動作を説明する図である。一例とし
て両面ユニット450から給紙された用紙S3が、図8
(A)に示すように、その前端が転写器424との対向
位置を通過し、かつ、レジストローラ434に挟持され
た状態で停止した場合には、図8(B)に示すように、
複写機本体2の前カバーを開放して搬送ベルト435を
下方に移動させた後に、図8(C)に示すように、レジ
ストローラ434をその前端部に設けたハンドルの操作
によって回転させ、用紙S3の後端がレジストローラ4
34を通過するまで移動させる。これによって、用紙S
3は、レジストローラ434に挟持されず、複写機本体
2の前面側に容易に引き出すことができ、用紙S3上の
未定着の現像剤画像によってレジストローラ434等が
汚損することがない。
【0093】なお、前述のように、ドア471を開放し
た際に露出する操作部材によってレジストローラ434
の用紙挟持力を解除することができる構成を備えている
場合には、ドア471を開放した後に操作部材の操作に
よってレジストローラ434の用紙挟持力を解除するこ
とにより、レジストローラを汚損することなく複写機本
体2の一方の側面から用紙S3を引き抜くことができ
る。
【0094】また、このとき、給紙カセット431a〜
431cのいずれかから用紙S2が給紙されている場
合、この用紙S2については、図7(B),(C)に示
した動作によってドア472を開放することにより、複
写機本体2の側面から容易に引き抜くことができる。
【0095】図9は、上記ディジタル複写機の要部にお
けるジャム処理時の別の動作を説明する図である。図9
(A)に示すように、一例として、給紙カセット431
bから給紙された用紙S4が、少なくとも搬送ローラ4
61b,461cに挟持された状態で停止した場合、ド
ア472を開放することによって搬送ローラ461cの
用紙挟持力が解除又は低下する。これによって、図9
(B)に示すように、用紙S4は中間部が搬送ローラ4
61bに挟持された状態で、ドア472の開放動作にと
もなって搬送ローラ461cから引き出され、図9
(C)に示すように、ドア472が完全に開放された状
態では用紙S4は搬送ローラ461bにのみ挟持されて
おり、用紙S4を複写機本体2から容易に引き抜くこと
ができる。
【0096】なお、前端が転写器424と対向する位置
を通過した用紙S5が存在する場合、この用紙S5につ
いては図8(B),(C)に示した処理、又は、レジス
トローラ434の用紙挟持力を解除してドア471側か
ら引き抜くことができる。
【0097】図10は、上記ディジタル複写機に備えら
れる搬送ローラの用紙挟持力の解除機構の一例を示す図
である。複写機本体2の内部において給紙路432を構
成する搬送ローラ461cは、上側のドア471に軸支
されている。この搬送ローラ461cを構成する一対の
ローラのうち、本体側のローラ461caは、両端にお
いてレバー481の上端に軸支されている。このレバー
381は、中間部の支点482においてカバー471に
軸支されており、下端部にコイルスプリング483の一
端が固定されている。コイルスプリング483の他端
は、下側のドア472に設けられている押圧部材484
に対向する。さらに、レバー481の中間部には、ドア
471に設けられた係止部材486に一端を係止したコ
イルスプリング485の他端が係止されている。
【0098】この構成において、下側のドア472が閉
鎖されている状態では、押圧部材484がコイルスプリ
ング483の他端を押圧しており、レバー481はコイ
ルスプリング485の弾性力に抗して支点482を中心
として矢印E方向に回転し、本体側のローラ461ca
はドア側のローラ461cbに所定の用紙挟持力によっ
て圧接する。一方、下側のドア472が開放されている
状態では、押圧部材484がコイルスプリング483の
他端から離間し、レバー481はコイルスプリング48
5の弾性力によって支点482を中心として矢印F方向
に回転し、本体側のローラ461caはカバー側のロー
ラ461cbから離間する。これによって、下側のドア
472の開放時に、搬送ローラ461cの用紙挟持力を
解除することができる。
【0099】図11は、この発明の別の実施形態に係る
シート搬送装置を適用したディジタル複写機の要部の構
成及びジャム処理時の動作を説明する図である。この実
施形態に係るディジタル複写機では、給紙路432を構
成する搬送ローラ461b及び461cについて、上側
の搬送ローラ461cの用紙挟持力と下側の搬送ローラ
461bの用紙挟持力とのいずれか一方を他方よりも小
さくしておくか、又は、両方の用紙挟持力を同じにし、
少なくとも上側の搬送ローラ461cを複写機本体に軸
支する。また、給紙路432を挟んで上側のドア471
に対向する給紙ガイド491をドア471に一体的に移
動可能に固定する。
【0100】この構成において、図11(A)に示すよ
うに、搬送ローラ461b及び461cに挟持された状
態で用紙S6が給紙路432中に停止した場合、給紙路
432を開放する方向にドア471を回転させると、図
11(B),(C)に示すように用紙ガイド491もド
ア471とともに回転する。この時、用紙ガイド491
の上端は、用紙S6において搬送ローラ461bと搬送
ローラ461cとの間に位置する部分を給紙路432の
外側に押圧する。この押圧によって、搬送ローラ461
bに比較して用紙挟持力が小さい搬送ローラ461cか
ら用紙S6が引き抜かれ、ドア471が完全に開放され
た状態では、図11(D)に示すように、用紙S6の前
端が複写機本体2の一方の側面から外部に露出する。こ
れによって、用紙S6の前端部を把持して複写機本体2
から離間する方向に引っ張ることにより、用紙S6の後
端を搬送ローラ461bに通過させて用紙S6の全体を
給紙路432から複写機本体2の外部に引き抜くことが
できる。
【0101】なお、操作パネル75の中央部に配置され
たディスプレイ6に、ジャム処理時の操作手順が表示さ
れる。例えば、ジャム発生時にはディスプレイ6に、図
12(A)に示す標準状態の表示画面において表示され
る給紙位置を示す複写機本体2の略図601、及び、コ
ピーの仕上がり状態を示す図602に代えて、図12
(B)〜(D)に示すようにジャム処理時における各操
作部材の位置及び操作順序を示す複写機本体2の略図6
11、並びに、操作順序に応じた操作部材の操作内容を
説明する図612a〜612cを表示する。この時、操
作部材の操作内容を説明する図612a〜612cは、
説明を表示している操作部材の操作が完了したことを検
出した際に、次に操作すべき操作部材の操作内容を説明
する図に切り換えて表示する。
【0102】図13は、この発明の実施形態に係るシー
ト搬送装置を適用した小型複写機におけるジャム処理時
の動作を説明する図である。この実施形態に係る可搬型
の小型複写機は、用紙のジャムを発生した場合、複写機
本体3を排紙部側3bを下にして直立させた状態で複写
機本体3の底面カバー710を排紙部側の端部を支点に
して回転させ、用紙搬送路720の一部を外部に開放す
る。用紙搬送路720には、給紙ローラ721、レジス
トローラ722、剥離ローラ723、搬送ローラ724
及び定着ローラ725が配置されている。このうち、レ
ジストローラ722、剥離ローラ723及び搬送ローラ
724は、底面カバー710に軸支されており、底面カ
バー710の回転によって複写機本体3の外部に露出す
る。また、給紙ローラ721には一方向クラッチが設け
られており、給紙ローラ721は給紙部3aから排紙部
3bに向かう用紙搬送方向にのみ回転する。
【0103】この構成において、少なくとも給紙ローラ
721及びレジストローラ722に挟持された状態で用
紙S7が停止した場合、底面カバー701を回転させる
と、用紙S7の後端側は用紙搬送方向に引っ張られ、用
紙搬送方向にのみ回転する給紙ローラ721の回転によ
って用紙S7の後端は給紙ローラ721を通過し、複写
機本体3の底面側から外部に露出する。この状態で搬送
ローラ724と定着ローラ725との間に位置する部分
を引っ張って用紙S7を複写機本体3内から引き抜くこ
とにより、用紙S7において剥離ローラ723の位置を
通過した部分に付着している未定着の現像剤によるレジ
ストローラ722や給紙ローラ721の汚損を防止する
ことができる。
【0104】図14は、図1に示したディジタルフルカ
ラー複写機におけるレジストローラの第1の駆動機構の
構成を示す図である。レジストローラ212を構成する
駆動ローラ212aの回転軸501の背面側の端部に
は、電磁クラッチ502が備えられている。この電磁ク
ラッチ502は、駆動ギア504に噛合する入力ギア5
03を備えている。電磁クラッチ502は、作像部21
0の感光体ドラム222a〜222dの回転に同期した
タイミングから用紙の後端が通過するまでの間において
オンされ、オン時に入力ギア503の回転を回転軸50
1に伝達する。
【0105】図15は、上記レジストローラの第2の駆
動機構の構成を示す図である。レジストローラ212を
構成する駆動ローラ212aの回転軸501の前面側の
端部には、ノブギア511aとツマミ部511bとを同
軸上に一体にした操作ノブ511が固定されている。ノ
ブギア511aは、アイドルギア512,513を介し
て連結ギア514に噛合している。アイドルギア513
の回転軸516には一端に連結ギア514を軸支したレ
バー515の中間部が軸支されている。レバー515は
スプリング518の弾性力によって矢印G方向に付勢さ
れている。このレバー515の矢印G方向の回転量は、
レバー515の他端とストッパ517との当接によって
規制されている。これら操作ツマミ511、ギア512
〜514、レバー515、ストッパ517及びスプリン
グ518が、搬送ベルト216を張架する従動ローラ2
15の回転軸の前面側に固定された解除ギア519とと
もに、レジストローラ212の第2の駆動機構510を
構成している。
【0106】図16は、上記レジストローラの第2の駆
動機構の動作を示す図である。図16(A)に示すよう
に、搬送ベルト216が用紙搬送時の位置である上側位
置に位置している場合には、従動ローラ215の回転軸
に固定された解除ギア519は連結ギア514に噛合せ
ず、操作ノブ511の操作による駆動ローラ212aの
回転は、解除ギア519に伝達されない。これに対して
図16(B)に示すように、搬送ベルト216がジャム
解除時の位置である下側位置に位置している場合には、
連結ギア514がスプリング518の弾性力により解除
ギア519に噛合し、操作ノブ511bの回転がノブギ
ア511a、アイドルギア512,513及び連結ギア
514を介して解除ギア519に伝達される。これによ
って、従動ローラ215が回転し、搬送ベルト216が
矢印Z方向に回転する。
【0107】なお、複写機本体1内における用紙給紙路
中に配置された搬送ローラ261には一方向クラッチが
設けられており、駆動機構から搬送ローラ261に駆動
力が伝達されていない状態で、搬送ローラ261は用紙
搬送方向にのみ回転可能にされている。また、画像形成
処理に使用可能な最大サイズの用紙の搬送方向の長さ
は、帯電ローラ228と従動ローラ215とが当接する
ニップ位置から搬送ローラ262又は搬送ローラ263
までの長さよりも短いものとし、帯電ローラ228と従
動ローラ215とによる用紙挟持力及び逆転トルクのそ
れぞれは、レジストローラ212の用紙挟持力及び逆転
トルクのそれぞれと搬送ローラ261の用紙挟持力及び
逆転トルクのそれぞれとの和よりも大きくされている。
【0108】以上の構成において、搬送中の用紙Sが、
帯電ローラ228と従動ローラ215とのニップ位置及
びレジストローラ212に挟持された状態で停止した場
合、複写機本体1の前面を開放した後に搬送ベルト21
6を図4(B)に示す下側位置に移動させると、帯電ロ
ーラ228と従動ローラ215との間に挟持された用紙
Sは搬送ベルト216とともに下降する。この時、搬送
ベルト216が下降することによって用紙搬送方向に引
かれた用紙によってレジストローラ212及び搬送ロー
ラ261が用紙搬送方向に回転するため、用紙Sにおい
て帯電ローラ228と従動ローラ215とのニップ位置
よりも下流側に位置する部分が用紙搬送方向と反対方向
に移動することがない。
【0109】この後、操作ノブ511bを介してレジス
トローラ212を用紙搬送方向に回転させることによ
り、第2の駆動機構510によって搬送ベルト216も
用紙搬送方向に回転し、作像部210との間に空間が形
成された搬送ベルト216上に全面が露出する位置まで
用紙Sを移動させることができる。これによって、用紙
Sにおいて未定着の現像剤画像が付着している部分が帯
電ローラ228やレジストローラ212を用紙搬送方向
と逆方向に通過することがなく、用紙Sに付着している
未定着の現像剤画像による帯電ローラ228やレジスト
ローラ212の汚損を確実に防止することができる。
【0110】また、搬送ベルト216を下側位置に下降
させた状態で、操作ノブ511の操作によるレジストロ
ーラ212の回転を搬送ベルト216に伝達することが
できるため、操作ノブ511を回転操作する際に同時に
軸方向に操作する必要がなく、ジャム処理時の操作を容
易にすることができるとともに、操作ノブ511の大型
化を防止することができ、また、操作の順序のガイダン
スを表示する必要もない。
【0111】さらに、単一の操作ノブ511の操作によ
り、一般的に駆動源が異なるレジストローラ212と搬
送ベルト216とを手動回転させることができ、操作部
材数を削減して装置の小型化及びコストダウンを実現す
ることができるとともに、ジャム処理時の操作を更に容
易にすることができる。
【0112】加えて、ジャム処理時において、レジスト
ローラ212は電磁クラッチ502により、搬送ローラ
261は一方向クラッチにより、それぞれ駆動機構から
分離される。一般的に、レジストローラ212及び搬送
ローラ261〜263は、単一の駆動機構から駆動力の
供給を受けており、ジャム処理時に手動操作されるレジ
ストローラ212、及び、レジストローラ212の手動
回転により搬送される用紙Sを挟持している搬送ローラ
261を駆動機構から分離することにより、レジストロ
ーラ212の手動操作時のトルクを軽減することができ
る。また、これによって操作ノブ511を大型化する必
要がなく、装置の小型化及び設計の自由度の向上を実現
できる。
【0113】なお、図17に示すように、操作ノブ51
1においてノブギア511aとツマミ部511bとを別
部材に構成し、それぞれをレジストローラ212の前面
側と背面側とに固定することにより、第2の駆動機構5
10を電磁クラッチ502を含む第1の駆動機構ととも
にレジストローラ212の背面側に配置するようにして
もよい。
【0114】また、ジャムの発生を検出した際に、搬送
ベルト216の下降又は第2の駆動機構510の動作を
モータ等によって自動的に行うようにしてもよい。
【0115】さらに、ジャム処理時に形成された空間に
用紙を移動させる際に、用紙を挟持している搬送手段を
駆動機構から分離するとともに、単一の操作部材を単一
方向に操作することによって複数の搬送手段を用紙の移
動方向に動作させ、かつ、用紙が搬送方向と逆方向に移
動しないようにする構成は、例えば、図6に示した構成
における給紙路432においても同様に実施することが
できる。
【0116】図18は、上記レジストローラの第2の駆
動機構の別の実施形態の構成を示す図である。レジスト
ローラ212を構成する駆動ローラ212aの回転軸5
01の前面側の端部には、伝達ギア522が固定されて
いる。また、搬送ベルト216を張架する従動ギア21
5の前面側には解除ギア528が固定されている。これ
ら伝達ギア522及び従動ギア215の下方には、ノブ
ギア521aとツマミ部521bとを同軸上に一体にし
た操作ノブ521が軸支されている。操作ノブ521の
回転軸529は、レバー525の中間部を軸支してい
る。このレバー525の両端部には中間ギア523及び
中間ギア524が軸支されている。また、レバー525
はスプリング526の弾性力によって矢印H方向に付勢
されている。このレバー525の矢印H方向の回転量
は、レバー525の一端とストッパ527との当接によ
って規制されている。これら操作ツマミ521、ギア5
22〜524、レバー525、スプリング526及びス
トッパ527が、解除ギア528とともに、レジストロ
ーラ212の第2の駆動機構520を構成している。
【0117】図19は、上記レジストローラの第2の駆
動機構の動作を示す図である。図19(A)に示すよう
に、搬送ベルト216が用紙搬送時の位置である上側位
置に位置している場合には、アイドルギア523,52
4を軸支したレバー525はスプリング526の弾性力
によって矢印H方向に回転しており、従動ローラ215
の回転軸に固定された解除ギア528はアイドルギア5
24に噛合せず、レジストローラ212の駆動ローラ2
12aの回転軸に固定された伝達ギア522もアイドル
ギア523に噛合していない。このため、搬送ベルト2
16が上側位置に位置している状態では、操作ノブ52
1を回転操作しても、その回転がレジストローラ212
及び従動ローラ215に伝達されることはない。
【0118】これに対して図16(B)に示すように、
搬送ベルト216がジャム解除時の位置である下側位置
に位置している場合には、解除ギア528がアイドルギ
ア524に当接し、レバー525がスプリング526の
弾性力に抗して矢印I方向に回転することにより、伝達
ギア522及び解除ギア528がアイドルギア523及
びアイドルギア524に噛合し、操作ノブ521bの回
転がノブギア521a及びアイドルギア523を介して
伝達ギア522に伝達されるとともに、ノブギア521
a及びアイドルギア524を介して解除ギア528に伝
達される。このため、搬送ベルト216が下側位置に位
置している状態では、操作ノブ521を矢印J方向に回
転操作することにより、レジストローラ212及び従動
ローラ2115が矢印K方向に回転し、さらに、搬送ベ
ルト216が矢印Z方向に回転する。
【0119】以上の構成により、搬送ベルト216が下
側位置に位置している状態においてのみ、操作ノブ52
1の回転操作がレジストローラ212及び搬送ベルト2
16に伝達され、搬送ベルト216が上側位置に位置し
ている状態においては、操作ノブ521の回転操作がレ
ジストローラ212及び搬送ベルト216に伝達される
ことがない。したがって、ジャム処理時に作業者が誤っ
て搬送ベルト216を下降させる前に操作ノブ521を
回転させた場合に、レジストローラ212及び搬送ベル
ト216が回転することがなく、空間が形成されていな
い状態の感光体ドラム222a〜222dと搬送ベルト
216との間に変形を生じた用紙が移動することにより
感光体ドラム222a〜222dや搬送ベルト216が
損傷することを確実に防止できる。
【0120】図20は、図6に示した構成のモノカラー
複写機に適用される別の実施形態に係るシート搬送装置
の構成を示す図である。この実施形態に係るシート搬送
装置では、複写機本体2の一方の側面に上下方向に4つ
のドア471〜474を設け、ドア471〜473のそ
れぞれを給紙路432に配置された搬送ローラ461
c,461b,461aのそれぞれの回転軸によって下
端部をヒンジとして開閉自在にし、ドア474を下端部
をヒンジとして開閉自在にしたものである。また、給紙
路432を構成する給紙ガイド701〜704は、ドア
471〜474のそれぞれと一体的に開閉する。さら
に、ドア471には、搬送ローラ461dが軸支されて
いる。
【0121】この構成により、ジャム処理時にレジスト
ローラ434及び搬送ローラ461c,461dに挟持
された状態で停止した用紙S1を給紙路432から除去
する場合には、ドア471を給紙路432を開放する方
向に回転させる。この時に、図20(B),(C)に示
すように、用紙S1は搬送ローラ461b,461cに
挟持されたまま一部を給紙ガイド701に押圧され、ド
ア471の回転にともなって複写機本体2の外側に引っ
張られる。これによって、用紙S1の前端部は、レジス
トローラ434を搬送方向と逆方向に通過し、複写機本
体2の一方の側面から外部に露出する。図20(C)に
示すように、ドア471が完全に開放された状態で、用
紙S1の前端部を把持して複写機本体2から離間する方
向に引っ張ることにより、用紙S1を搬送ローラ461
c,461dから引き抜くことができる。
【0122】このように、給紙ガイド701は、ドア4
71を回転させて給紙路432を開放した際の用紙S1
の位置を規定する。この給紙ガイド701の用紙との当
接面は湾曲しており、ドア471の回転時における用紙
との当接によって用紙を破損することを防止するように
している。
【0123】なお、レジストローラ434は、後述する
構成により、ドア471の回転動作に連動して用紙挟持
力を解除する。このため、ドア471の回転によって用
紙S1の前端部をレジストローラ434に搬送方向と逆
方向に容易に通過させることができる。
【0124】また、ジャム処理時に搬送ローラ461b
及び分離ローラ462bに挟持された状態で停止した用
紙S2を給紙路432から除去する場合には、ドア47
2を給紙路432を開放する方向に回転させる。この時
に、図20(B),(C)に示すように、用紙S2は搬
送ローラ461b及び分離ローラ62bに挟持されたま
ま前端部がドア472と給紙ガイド702との間に挟ま
れた状態でドア472の回転にともなって複写機本体2
の外側に移動する。この後、図20(D)に示すよう
に、給紙ガイド702をドア472の回転方向と逆方向
に回転させると、用紙S2の前端部が外部に露出し、露
出した用紙S2の前端部を把持して複写機本体2から離
間する方向に引っ張ることにより、用紙S2を搬送ロー
ラ461b及び分離ロー462bから引き抜くことがで
きる。
【0125】なお、給紙ガイド702は、図外の弾性部
材の弾性力によってドア472側に付勢されており、ド
ア472を回転させて給紙路432を開放した際の用紙
S2の露出位置を確実に規定することができるようにさ
れている。
【0126】図21は、上記シート搬送装置におけるレ
ジストローラの用紙挟持力を解除する構成及び動作を説
明する図である。レジストローラ434を構成する上側
の従動ローラ434bは、レバー711の一端に軸支さ
れている。レバー711は複写機本体2内において中間
部を支点として軸支されており、レバー711の一端側
はスプリング714の弾性力によって上方に付勢されて
いる。このレバー711の他端には、上端を係合部材7
12に係止したスプリング713の下端が係止されてい
る。
【0127】複写機本体2の一部に上下方向に移動自在
に支持された係合部材712の端部にはローラ712a
が軸支されており、ドア471が閉鎖されている状態で
は、図21(A)に示すように、ローラ712aと複写
機本体2の一部に軸支されたローラ712bとの間にド
ア471から突出した突起715が嵌入している。この
状態では、レバー711には、スプリング713によっ
てスプリング714よりも大きな弾性力によって矢印L
方向に付勢されており、従動ローラ434bは所定の挟
持力で駆動ローラ434aに当接している。
【0128】ドア471が開放されると突起715がロ
ーラ712とローラ712bとの間に位置しなくなり、
係合部材712はローラ712aとともに下方に移動す
る。この結果、スプリング713の弾性力がスプリング
714の弾性力よりも弱くなり、レバー711はスプリ
ング714の弾性力によって矢印M方向に付勢される。
これによって、レバー711はストッパ716に当接す
る位置まで矢印M宝庫うに回転し、従動ローラ434b
は駆動ローラ434aから離間し、レジストローラ43
4の用紙挟持力が解除される。
【0129】なお、図22に示すように、図21に示し
た構成におけるスプリング714に代えてアクチュエー
タ717aをレバー711に係止したソレノイド717
を備えるとともに、係合部材712及び突起715に代
えてドア471の開閉状態を検出するセンサ718を備
え、センサ718がドア471の開放状態を検出した際
に、ソレノイド717を駆動し、レバー711をスプリ
ング713の弾性力に抗して矢印M方向に回転させ、レ
ジストロー434の用紙挟持力を解除するようにしてよ
い。
【0130】また、レジストローラ434を構成する駆
動ローラ434aの駆動軸と駆動源との間にクラッチを
介在させ、用紙のジャムの検出信号、又は、ドア471
の開放状態を検出する信号によってクラッチを切断する
ことにより、レジストローラ434を用紙搬送方向とは
逆方向に自由に回転できるようにし、レジストローラ4
34の用紙挟持力を解除する機構を設けることなく用紙
の前端部をレジストローラ434に用紙搬送方向と逆方
向に通過させるようにしてもよい。
【0131】上記の構成において、ドア471を開放し
た後に用紙S1を給紙路432から除去する作業を容易
にするためには、給紙路432から引き出される用紙S
1に搬送ローラ461c,461dから大きな負荷が作
用しないようにするか、又は、搬送ローラ461c,4
61dの用紙挟持力を解除する必要がある。このための
機構は、搬送ローラ461c,461dの駆動機構の構
成に応じて異なる。
【0132】用紙S1を給紙路432から除去する作業
時に給紙路432から引き出される用紙S1に搬送ロー
ラ461c,461dから大きな負荷が作用しないよう
にするための構成について、先ず、第1の例として、搬
送ローラ461c及び搬送ローラ461dのそれぞれに
複写機本体2内の駆動源(モータ)から個別に駆動力を
供給する駆動機構が用いられている場合を考える。この
場合、ドア471に軸支された搬送ローラ461dはド
ア471が開放されることによって複写機本体2側の駆
動機構と分離して自由に回転できるようになる。このた
め、搬送ローラ461dについては、用紙挟持力を解除
するための機構を設ける必要はない。
【0133】一方、搬送ローラ461cについては、ド
ア471の開閉動作によって複写機本体2との位置関係
が変化しないため、ドア471が開放されても複写機本
体2側の駆動機構に接続されたままの状態になる。そこ
で、搬送ローラ461cの回転軸と複写機本体2側の駆
動機構との間に電磁クラッチを介在させ、ジャムの発生
を検出した際、又は、ドア471が開放された際に搬送
ローラ461cの回転軸と複写機本体2側の駆動機構と
の間を切断するように電磁クラッチを動作させる。
【0134】この構成により、ドア471を開放して用
紙S1を給紙路432から除去する際に用紙S1を挟持
していた搬送ローラ461c,461dが自由に回転で
きる状態になり、用紙S1の前端部を引っ張ってこれを
給紙路432から除去する際に、用紙S1に搬送ローラ
461c,461dから大きな負荷が作用することがな
く、用紙S1を給紙路432から容易に除去することが
できる。
【0135】次に、第2の例として、搬送ローラ461
cに対して複写機本体2内の駆動機構を介して直接駆動
力を供給するとともに、搬送ローラ461cの回転を搬
送ローラ461dに伝達するようにした駆動機構の場合
を考える。例えば、図23に示すように、複写機本体2
内の伝達ギア724と搬送ローラ461cの端部に設け
た駆動ギア725との噛合により搬送ローラ461cに
駆動源の回転力を供給するとともに、搬送ローラ461
cの回転軸721に固定されたプーリ721aと搬送ロ
ーラ461dの回転軸722に固定されたプーリ722
aとの間に張架したベルト723を介して搬送ローラ4
61cの回転を搬送ローラ461dに伝達する駆動機構
を用いた場合には、駆動軸721と駆動ギア725との
間に726を介在させ、ジャムの発生を検出した際、又
は、ドア471が開放された際に搬送ローラ461cの
回転軸721と駆動ギア725との間を切断するように
電磁クラッチを動作させる。
【0136】この構成により、ドア471を開放して用
紙S1を給紙路432から除去する際に用紙S1を挟持
していた搬送ローラ461c,461dが自由に回転で
きる状態になり、用紙S1の前端部を引っ張ってこれを
給紙路432から除去する際に、用紙S1に搬送ローラ
461c,461dから大きな負荷が作用することがな
く、用紙S1を給紙路432から容易に除去することが
できる。
【0137】上記第1及び第2の例に示したような機構
により、ドア471の開放時に搬送ローラ461c,4
61dを駆動源から分離するようにした場合において、
同じくドア471の開放時にレジストローラ424を駆
動源から分離する構成を備えていると、ドア471の開
放時に用紙S1はレジストローラ424及び搬送ローラ
461c,461dに挟持されたままの状態になって、
移動しようとする用紙S1に対して搬送ローラ461
c,461dのみならずレジストローラ424からも負
荷が作用し、用紙S1がレジストローラ424と搬送ロ
ーラ461c,461dとによって互いに反対方向に引
き合われる。このため、レジストローラ424からの負
荷が搬送ローラ461cからの負荷と搬送ローラ461
dからの負荷との和よりも大きい場合には、ドア471
を開放した際に、用紙S1がレジストローラ424に挟
持されたままの状態で、搬送ローラ461c,461d
から引き出され、用紙S1の前端部を複写機本体2の外
部に露出することができなくなる場合を生じる。
【0138】そこで、図23に示すように、搬送ローラ
461cの回転軸721の前面側の端部にプレーキ機構
730を設ける。このブレーキ機構730は、搬送ロー
ラ461cの回転軸721の前面側端部に固定されたデ
ィスク731と、ドア471の一部に摺動自在に保持さ
れたパッド部材732と、を含む。ディスク731の周
面、及び、パッド部材732においてディスク731の
周面に対向するパッド面732aは少なくとも粗面にさ
れている。図24に示すように、パッド部材732はド
ア471においてスプリング733を介してドア面に垂
直な方向に摺動自在にされている。
【0139】図24(A)に示すように、ドア471が
閉鎖されている状態では、複写機本体2の適所に固定さ
れた押圧部材734によってパッド部材732がドア4
71側に押圧されており、パッド面732aはディスク
731の周面から離間している。一方、図24(B)に
示すように、ドア471が開放されている状態では、押
圧部材734はパッド部材732を押圧せず、パッド部
材732はスプリング733の弾性力によって複写機本
体2側に突出し、パッド面732aがディスク731の
周面に当接する。
【0140】この構成により、ドア471の開放時に、
ディスク731の周面とパッド部材732のパッド面7
32aとの当接により、搬送ローラ461cに制動力を
作用させる。これによって、ドア471の開放時におい
て搬送ローラ461cから用紙S1に作用する負荷を、
駆動源と分離されたレジストローラ424から用紙S1
に作用する負荷に比較して十分に大きくすることがで
き、用紙S1がレジストローラ424に挟持されたまま
の状態で搬送ローラ461c,461dから引き抜かれ
ることを防止できる。
【0141】ドア471を完全に開放した後には、パッ
ド部材732をドア471側に押圧し、搬送ローラ46
1c,461dに作用している制動力を解除して搬送ロ
ーラ461c,461dを自由に回転できる状態にする
ことによって、用紙S1を搬送ローラ461c,461
dから容易に引き抜くことができる。
【0142】なお、搬送ローラ461cと搬送ローラ4
61dとのそれぞれに対して個別に駆動力を供給する駆
動機構を備えている場合には、上記のブレーキ機構73
0を搬送ローラ461c及び搬送ローラ461dのそれ
ぞれに設けることが考えられる。
【0143】用紙S1を給紙路432から除去する作業
時に搬送ローラ461c,461dの用紙挟持力を解除
するための構成として、図25に示すように、搬送ロー
ラ461c,461dのそれぞれの両端部が、支持部材
740を介してドア471に軸支されている場合を考え
る。支持部材740は、丸孔741及び長孔742を備
えている。一例として搬送ローラ461cにおいて、駆
動側のローラ461caの回転軸721aの両端部は支
持部材740の丸孔741に嵌入しており、従動側のロ
ーラ461cbの回転軸721bは支持部材740の長
孔742に嵌入している。
【0144】また、従動側のローラ461cbの回転軸
721bの両端部にはスプリング743が当接してお
り、従動側のローラ461caはスプリング743の弾
性力によって駆動側のローラ461caに所定の用紙挟
持力で圧接している。この構成は、駆動側のローラ46
1da及び従動側のローラ461dbによって構成され
た搬送ローラ461dの回転軸722a,722bの両
端においても同様である。
【0145】搬送ローラ461c,461dの従動側の
回転軸721b,722bのそれぞれの前面側の端部に
は、ドア471に軸支された2個のカム751のそれぞ
れが当接している。この2個のカム751のそれぞれの
回転軸にはピニオンギア752が固定されている。2個
のピニオンギア752のそれぞれは、操作バー753に
形成された2個のラックギア754のそれぞれが噛合し
ている。この操作バー753は、ドア471において搬
送ローラ461c,461dの配置方向に移動自在にさ
れている。この構成において、カム751、ピニオンギ
ア752、操作バー753及びラックギア754が、搬
送ローラ461c,461dの用紙挟持力の解除機構7
50に含まれる。
【0146】図26は、上記搬送ローラの用紙挟持力の
解除機構の動作を説明する図である。一例として搬送ロ
ーラ461cについて、図26(A)に示すように、図
25に示す構成の解除機構750におけるカム751の
小径部751aが従動側の回転軸721bの端部に当接
している状態では、従動側の回転軸721bはスプリン
グ743の弾性力によって駆動側の回転軸721a側に
付勢されている。一方、図26(B)に示すように、カ
ム751の大径部751bが従動側の回転軸721bの
端部に当接している状態では、従動側の回転軸721b
はスプリング743の弾性力に抗して駆動側の回転軸7
21aから離間する。なお、この動作は搬送ローラ46
1dにおいても同様に行われる。また、搬送ローラ46
1c及び461dのそれぞれにおいてカム751を回転
させる2個のラックギア754が単一の操作バー753
に形成されているため、操作バー753の操作により搬
送ローラ461c及び461dにおいてカム751が同
時に、かつ、同一方向に動作する。
【0147】このため、操作バー753の直線動作をラ
ックギア754とピニオンギア753との噛合を介して
カム751に回転動作として伝達し、カム751の小径
部751a又は大径部751bを選択的に回転軸721
bの端部に当接させることにより、搬送ローラ461c
及び461dにおける用紙挟持力を有効又は無効にする
ことができる。したがって、ドア471を開放した後に
操作バー753を操作してカム751の大径部751b
を回転軸721bに当接させることにより、従動ローラ
461cb,461dbを駆動ローラ461ca,46
1daから離間させ、搬送ローラ461c,461dの
用紙挟持力を解除することができる。
【0148】図27は、図20に示した構成を有するモ
ノカラー複写機の給紙部に備えられる分離ローラの用紙
挟持力の解除機構を示す図である。複写機本体2の給紙
部には、複数の給紙カセット及び両面ユニットのそれぞ
れに対応して、用紙を1枚ずつ分離して給紙する分離ロ
ーラ262a〜262dが設けられている。一例とし
て、分離ローラ262aにおいて、駆動ローラ262a
aは複写機本体2の内部に軸支されており、従動ローラ
262abはレバー761の一端に軸支されている。こ
のレバー761は、中間部の支点761aにおいて回転
自在に支持されており、他端には下端を複写機本体2の
内部に係止したスプリング762の上端が係止されてい
る。レバー761の中間部において支点761aと一端
部との間にはソレノイド763のアクチュエータ763
aが係止されている。
【0149】ソレノイド763に駆動電圧が印加されて
いない状態では、図27(A)に示すように、レバー7
61はスプリング762の弾性力により、支点761a
を中心として矢印N方向に付勢されており、従動ローラ
462abは所定の用紙挟持力によって駆動ローラ46
2aaに当接している。一方、ソレノイド763に駆動
電圧が印加されると、図27(B)に示すように、レバ
ー761は下方に移動するソレノイド763のアクチュ
エータ763aにより、スプリング762の弾性力に抗
して矢印O方向に回転し、従動ローラ462abは駆動
ローラ462aaに当接しなくなる。
【0150】この構成により、ジャムの発生を検出した
際、又は、ドア474が開放されたことを検出した際
に、ソレノイド763に駆動電圧を印加することによ
り、分離ローラ462aにおける用紙挟持力を解除する
ことができ、分離ローラ462aに挟持された状態で停
止した用紙を、ドア474を開放して複写機本体2の内
部から引き抜く際に分離ローラ462aから負荷が作用
しないようにし、ジャム処理時における用紙の除去作業
を容易にすることがてきる。
【0151】上記の分離ローラ462aにおける構成及
び動作は、分離ローラ462b〜462dにおいても同
様である。これによって、分離ローラ462b〜462
dに挟持された状態で停止した用紙をドア471〜47
3を開放して除去する作業を容易にすることができる。
【0152】なお、上述したいずれの実施形態において
も、シートの表裏面に当接してシートを挟持する挟持搬
送手段によって構成されたシート搬送路を例にあげて説
明したが、負圧や静電気によってシートを吸着して搬送
する搬送ベルト等の他の搬送手段によって構成されたシ
ート搬送路を有するシート搬送装置においてもこの発明
を同様に実施することができる。
【0153】
【発明の効果】請求項1に記載した発明によれば、少な
くとも移動機構によってシート搬送路の一部を相対的に
移動させてシート搬送路中に空間を形成する際に、移動
機構によって移動するシート搬送路の一部に含まれる保
持搬送手段からシートに作用する負荷と他の保持搬送手
段からシートに作用する負荷とに差異を与えることによ
り、移動機構によって移動するシート搬送路の一部に含
まれる保持搬送手段が他の保持搬送手段とともにシート
を挟持している状態で、移動機構によってシート搬送路
の一部が相対的に移動した際に、シートにおいて負荷が
より小さい保持搬送手段に挟持されている部分を負荷が
より大きい保持搬送手段に対して移動させることがで
き、シート搬送路の一部の移動がシートによって妨げら
れたり、シートが破損することを確実に防止でき、ジャ
ム処理作業を円滑に遂行することができる。
【0154】請求項2に記載した発明によれば、少なく
とも移動機構によってシート搬送路の一部を相対的に移
動させてシート搬送路中に空間を形成する際に、複数の
保持搬送手段のうちシート搬送路から除去すべきシート
において作像部の転写域と定着部との間に位置する部分
に最も近接する保持搬送手段からシートに作用する負荷
を他の保持搬送手段からシートに作用する負荷よりも大
きくすることにより、シート搬送路の一部が相対的に移
動する際に、シート搬送路から除去すべきシートにおい
て作像部の転写位置と定着部との間に対向して未定着の
現像剤が付着した部分が、この部分に最も近接する保持
搬送手段を通過して他の保持搬送手段に向かって移動し
ないようにすることができ、未定着の現像剤画像によっ
て保持搬送手段が汚損されることを確実に防止できる。
【0155】請求項3に記載した発明によれば、移動機
構によってシート搬送路の一部が相対的に移動する際
に、同時に、移動機構によって移動されるシート搬送路
の一部に含まれる保持搬送手段からシートに作用する負
荷と他の保持搬送手段からシートに作用する負荷とに差
異を与えることにより、通常のシート搬送時における搬
送状態を円滑にすべく複数の保持搬送手段のそれぞれの
シート搬送力を設定した場合にも、複数の保持搬送手段
のそれぞれからシートに作用する負荷をシート搬送路か
らシートを除去する際の処理に応じた状態に自動的に設
定することができ、ジャム処理作業を簡略化することが
できる。
【0156】請求項4に記載した発明によれば、移動機
構によってシート搬送路の一部を相対的に移動する際
に、シート搬送路中に形成される空間により近い保持搬
送手段からシートに作用する負荷を他の保持搬送手段か
らシートに作用する負荷に比較して小さくすることによ
り、シート搬送路に空間が形成される際に、移動機構に
よって移動されるシート搬送路の一部に含まれる保持搬
送手段と他の保持搬送手段とに保持されたシートにおい
て空間からより離れた部分を空間に向かって移動させる
ことができ、ジャム処理時にシート搬送路内に形成され
た空間を経由してシートを円滑に除去することができ
る。
【0157】請求項5に記載した発明によれば、移動機
構によってシート搬送路の一部が相対的に移動する際
に、いずれかの保持搬送手段におけるシート保持力の解
除、いずれかの保持搬送手段と駆動機構との分離、又
は、いずれかの保持搬送手段に対する制動力の作用を行
うことにより、シート搬送路の一部が移動する際に、複
数の保持搬送手段のそれぞれからシートに作用する負荷
の大きさに確実に差異を与えることができ、円滑なジャ
ム処理作業を確実に遂行することができる。
【0158】請求項6に記載した発明によれば、シート
搬送路の一部が移動した後に、シート搬送路から除去す
べきシートに対して保持搬送手段から作用する負荷を減
少させることにより、シート搬送路の一部が移動した後
に、シート搬送路から除去すべきシートを保持している
保持搬送手段からシートに作用する負荷の大きさと、他
の保持搬送手段からシートに作用する負荷の大きさと、
に確実に差異を与えることができる。
【0159】請求項7に記載した発明によれば、シート
搬送路から除去すべきシートを退避させるための空間が
シート搬送路中に形成された後においてのみ、操作部材
の動作が移動機構によって形成された空間に含まれる少
なくとも1つの保持搬送手段に伝達され、シート搬送路
中に空間が形成される前には操作部材の動作が保持搬送
手段に伝達されることがなく、誤動作を確実に防止して
装置の破損を未然に防止することができる。
【0160】請求項8に記載した発明によれば、移動機
構によるシート搬送路の一部の相対的な移動が完了する
までの間において、操作部材の動作をいずれの挟持搬送
手段にも伝達しないようにすることにより、シート搬送
路内に空間が形成される前に、挟持搬送手段の手動操作
によってシートが移動することを確実に防止し、シート
の変形や装置の破損を確実に防止できる。
【0161】請求項9に記載した発明によれば、被覆部
材によってシート搬送路の一部を外部に開放し、シート
搬送路から除去すべきシートを退避させるための空間を
形成した際に、被覆部材の動作に連動してシートの一部
を外部に露出させることにより、シート搬送路からシー
トを除去するために装置の内部に手を差し入れる必要が
なく、シートの除去作業を極めて容易かつ安全に行うこ
とができる。
【0162】請求項10に記載した発明によれば、シー
ト搬送路をシートを挟持して搬送する複数の挟持搬送手
段によって構成することにより、挟持搬送手段の挟持力
を選択的に解除してシートに作用する負荷を確実に変化
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係るシート搬送装置が適
用されるディジタルフルカラー複写機の構成を示す正面
断面の略図である。
【図2】上記ディジタルカラー複写機の画像処理ユニッ
トの構成を示すブロック図である。
【図3】上記ディジタルフルカラー複写機の上面に配置
された操作パネルの平面図である。
【図4】上記ディジタルフルカラー複写機の要部の構成
及びジャム処理時の動作を示す図である。
【図5】上記ディジタルフルカラー複写機の要部の構成
を示す斜視図である。
【図6】この発明の実施形態に係るシート搬送装置が適
用されるモノカラーのディジタル複写機の構成を示す図
である。
【図7】上記ディジタル複写機の要部の構成及びジャム
処理時の動作を示す図である。
【図8】上記ディジタル複写機の要部におけるジャム処
理時の動作を説明する図である。
【図9】上記ディジタル複写機の要部におけるジャム処
理時の別の動作を説明する図である。
【図10】上記ディジタル複写機に備えられる搬送ロー
ラの用紙挟持力の解除機構の一例を示す図である。
【図11】この発明の別の実施形態に係るシート搬送装
置を適用したディジタル複写機の要部の構成及びジャム
処理時の動作を説明する図である。
【図12】上記ディジタル複写機の操作パネルのディス
プレイにおけるジャム処理時の表示内容を示す図であ
る。
【図13】この発明の実施形態に係るシート搬送装置を
適用した小型複写機におけるジャム処理時の動作を説明
する図である。
【図14】図1に示したディジタルフルカラー複写機に
おけるレジストローラの第1の駆動機構の構成を示す図
である。
【図15】上記レジストローラの第2の駆動機構の構成
を示す図である。
【図16】上記レジストローラの第2の駆動機構の動作
を示す図である。
【図17】上記レジストローラの第2の駆動機構におけ
る別の構成を示す図である。
【図18】上記レジストローラの第2の駆動機構の別の
実施形態の構成を示す図である。
【図19】上記レジストローラの第2の駆動機構の動作
を示す図である。
【図20】図6に示した構成のモノカラー複写機に適用
される別の実施形態に係るシート搬送装置の構成を示す
図である。
【図21】上記シート搬送装置におけるレジストローラ
の用紙挟持力を解除する構成及び動作を説明する図であ
る。
【図22】上記シート搬送装置におけるレジストローラ
の用紙挟持力を解除する別の構成を示す図である。
【図23】上記シート搬送装置における搬送ローラの用
紙に対する負荷を解除する機構を示す図である。
【図24】上記シート搬送装置における搬送ローラの用
紙に対する負荷を解除する機構の動作を説明する図であ
る。
【図25】上記シート搬送装置における搬送ローラの用
紙挟持力を解除する機構を示す図である。
【図26】上記搬送ローラの用紙挟持力の解除機構の動
作を説明する図である。
【図27】図20に示した構成を有するモノカラー複写
機の給紙部に備えられる分離ローラの用紙挟持力の解除
機構を示す図である。
【符号の説明】
1,2,3−ディジタル複写機 212−レジストローラ(挟持搬送手段) 215−従動ローラ(挟持搬送手段) 216−搬送ベルト 228−帯電ローラ(挟持搬送手段) Pa〜Pd−画像形成ステーション(作像部) 300−フレーム 302−担持ローラ 303−リンク 304−支持片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡▲崎▼ 哲卓 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 平井 政志 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 島津 史生 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 戸泉 潔 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 栗下 敏朗 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 真鍋 申生 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H032 BA18 BA21 BA23 3F049 AA04 DA03 DA12 DB04 DB06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート搬送方向にシートを保持して搬送す
    る複数の保持搬送手段を配置してシート搬送路を構成し
    たシート搬送装置において、 上記複数の保持搬送手段のうちの少なくとも1つの保持
    搬送手段を含むシート搬送路の一部を他の保持搬送手段
    に対して相対的に移動してシート搬送路から除去すべき
    シートを退避させるための空間をシート搬送路中に形成
    する移動機構を備え、少なくともシート搬送路の一部が
    当該移動機構によって相対移動している間に、移動機構
    によって相対移動したシート搬送路の一部に含まれる上
    記保持搬送手段からシートに作用する負荷と他の保持搬
    送手段からシートに作用する負荷とに差異が在ることを
    特徴とするシート搬送装置。
  2. 【請求項2】転写域を持った作像部とその下流側に配置
    された定着部を備えると共に、複数の保持搬送手段を配
    置して転写域及び定着部にシートを搬送するシート搬送
    路を形成した画像形成装置に適用され、少なくとも転写
    域より下流側の搬送路を含んで上記移動機構により相対
    移動する上記一部のシート搬送路と共に移動する上記保
    持搬送路を含んでその下流側に配置された保持搬送手段
    からシートに作用する負荷が、上記一部のシート搬送路
    よりも上流側の保持搬送手段からシートに作用する負荷
    よりも大としたことを特徴とする請求項1に記載のシー
    ト搬送装置。
  3. 【請求項3】前記移動機構によるシート搬送路の一部の
    移動動作に連動して、移動機構によって移動されるシー
    ト搬送路の一部に含まれる保持搬送手段からシートに作
    用する負荷と他の保持搬送手段からシートに作用する負
    荷とに差異を与える負荷変更手段を含む請求項1又は2
    に記載のシート搬送装置。
  4. 【請求項4】前記負荷変更手段が、複数の保持搬送手段
    のうち、シート搬送路中に形成される空間により近い保
    持搬送手段からシートに作用する負荷を他の保持搬送手
    段からシートに作用する負荷に比較して小さくする手段
    である請求項3に記載のシート搬送装置。
  5. 【請求項5】前記負荷変更手段が、保持搬送手段におけ
    るシート保持力を解除する手段、保持搬送手段を駆動機
    構から分離する手段、又は、保持搬送手段に制動力を作
    用させる手段の何れか又は複数の手段によって構成され
    た請求項3又は4に記載のシート搬送装置。
  6. 【請求項6】前記移動機構によるシート搬送路の一部の
    移動が完了した後に、シート搬送路から除去すべきシー
    トを保持している保持搬送手段からシートに作用する負
    荷を減少する負荷減少機構を含む請求項1乃至5のいず
    れかに記載のシート搬送装置。
  7. 【請求項7】シート搬送方向にシートを搬送する保持搬
    送手段を配置してシート搬送路を構成したシート搬送装
    置において、 シート搬送路の一部を移動してシート搬送路から除去す
    べきシートを退避させるための空間をシート搬送路中に
    形成する移動機構と、上記移動機構によって形成された
    空間に含まれる少なくとも1つの保持搬送手段を手動動
    作させる操作部材と、移動機構によって空間が形成され
    た後に操作部材の動作を移動機構によって形成された空
    間に含まれる保持搬送手段に伝達する伝達機構と、を設
    けたことを特徴とするシート搬送装置。
  8. 【請求項8】前記伝達機構が、移動機構によってシート
    搬送路の一部の移動が完了するまでの間において操作部
    材の動作を保持搬送手段に伝達しない手動操作規制機構
    を含む請求項7に記載のシート搬送装置。
  9. 【請求項9】シート搬送方向にシートを搬送するシート
    搬送路を構成し、シート搬送路の少なくとも一部を外部
    に対して開閉自在に被覆する被覆部材を備え、シート搬
    送路中における被覆部材の近傍にシートが停止した際
    に、被覆部材によるシート搬送路の少なくとも一部を外
    部に開放してシート搬送路から除去すべきシートを退避
    させるための空間を形成するシート搬送装置であって、
    被覆部材によるシート搬送路の開放動作に連動して上記
    空間を経由してシートの一端を外部に露出させるシート
    移動部材を設けたことを特徴とするシート搬送装置。
  10. 【請求項10】前記保持搬送手段が、シートの表裏面を
    挟持してシートを搬送する挟持搬送手段である請求項1
    乃至9のいずれかに記載のシート搬送装置。
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