JP2000183526A - 多層配線基板およびその製造方法 - Google Patents

多層配線基板およびその製造方法

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JP2000183526A
JP2000183526A JP35256898A JP35256898A JP2000183526A JP 2000183526 A JP2000183526 A JP 2000183526A JP 35256898 A JP35256898 A JP 35256898A JP 35256898 A JP35256898 A JP 35256898A JP 2000183526 A JP2000183526 A JP 2000183526A
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wiring board
insulating substrate
multilayer wiring
bent portion
insulating
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JP35256898A
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Shozo Ochi
正三 越智
Osamu Noda
修 野田
Hideo Hatanaka
秀夫 畠中
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Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フレキシブル性を確保した多層配線基板の提
供。 【解決手段】絶縁基板101A〜Eと配線102A〜F
とを交互に積層してなる積層体103を有し、かつ、絶
縁基板101A〜Eに設けた貫通孔104に導電体10
5を充填して、配線102A〜102Fどうしを導電体
105を介して電気的に接続した多層配線基板におい
て、積層体103の一部を薄肉化して屈曲部107を設
けることで、フレキシブル性を発揮できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は部品実装の高密度化
が可能な多層配線基板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、薄型化、軽量
化、高機能化が進展する中で電子機器を構成する各種電
子部品の小型化や薄型化等とともに、これら電子部品が
実装されるプリント配線基板も高密度実装を可能とする
様々な技術開発が盛んとなっている。
【0003】特に最近は急速な実装技術の進展ととも
に、LSI等の半導体チップを高密度に実装できる高速
回路にも対応できるプリント配線基板の安価な供給が強
く要望されてきている。このような要望に応えたものと
して従来から次のような多層配線基板が用いられてい
る。すなわち、この多層配線基板は、絶縁基板と配線と
を交互に積層配置してなる積層体と、絶縁基板それぞれ
にその厚さ方向に設けられた貫通孔に充填されることで
配線どうしを電気的に接続する導電体とを有して構成さ
れている。
【0004】このような多層配線基板においては、絶縁
基板として、樹脂含浸繊維シートや耐熱性有機質シート
が用いられている。特に、樹脂含浸繊維シートからなる
絶縁基板を有するものでは、貫通孔に充填された導電体
に含まれる樹脂成分(バインダ)を絶縁基板(樹脂含浸
繊維シート)内の空孔に浸透させることで、導電体の緻
密化と、導電体の貫通孔からの溢れ出し防止を図ること
ができる。さらに、多孔質の樹脂含浸繊維シートからな
る絶縁基板を有するのものでは、圧縮工程の際、高い圧
縮率を得ることが可能となり、導電体と配線との密着力
が強くなり、十分な電気導通性が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通信端末装
置やその他の電子機器で使用するプリント配線基板で
は、電子機器内のスペースの制約からプリント配線基板
の一部または全体に屈曲性(フレキシブル性)を持た
せ、プリント配線基板を屈曲状態にして電子機器内に内
装することが要望されている。しかしながら、絶縁基板
を多層してなる従来の多層配線基板では、厚みが厚いた
めにほとんど屈曲性を有しておらず、そのために、この
ような要望に応えることができないという課題があっ
た。
【0006】また、ポリエステルフィルムやポリイミド
フィルムといった耐熱性有機質シートの厚さをを25〜
100μmと薄くして柔軟性を持たせた場合、折り曲げ
に対しては丈夫となるが、これを両面配線基板の材料と
して用いると、銅メッキによるスルーホール部分あるい
は銀粉と酸無水物硬化エポキシ樹脂とからなる導電性接
着剤によるスルーホール部分が、2〜3回の折り曲げで
破壊されるという不都合がある。
【0007】本発明は上記の課題を解決するものであ
り、樹脂含浸繊維シート、もしくは耐熱性有機質シート
を用いた多層配線基板において、フレキシブル性を確保
して、収納性を高めることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、絶縁基板と配線とを交互に積層してなる
積層体を有し、かつ、前記絶縁基板に設けた貫通孔に導
電体を充填して、前記絶縁基板を挟んで対向配置された
前記配線どうしを当該導電体を介して電気的に接続した
多層配線基板であって、前記積層体の一部を薄肉化して
なる屈曲部を有することで上記課題を解決している。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、絶縁基板と配線とを交互に積層してなる積層体を有
し、かつ、前記絶縁基板に設けた貫通孔に導電体を充填
して、前記絶縁基板を挟んで対向配置された前記配線ど
うしを当該導電体を介して電気的に接続した多層配線基
板であって、前記積層体の一部を薄肉化してなる屈曲部
を有することに特徴を有しており、これにより次のよう
な作用を有する。すなわち、屈曲部において多層配線基
板のフレキシブル性を確保し、その他の積層体の領域で
多層配線構造が実現できるので、多層配線構造の利点を
生かしながらフレキシブル性のある多層配線基板が実現
できる。
【0010】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1に係る多層配線基板において、前記屈曲部は、前記積
層体上に線状に設けられていることに特徴を有してお
り、これにより次のような作用を有する。すなわち、線
状に屈曲部を設けることで、屈曲部を確実に屈曲させる
ことが可能になる。
【0011】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1または2に係る多層配線基板であって、前記屈曲部の
表裏面に配線を配設したことに特徴を有しており、これ
により次のような作用を有する。すなわち、屈曲部も配
線が形成されるので、その分、さらに実装の高密度化が
可能となる。
【0012】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
3に係る多層配線基板であって、前記屈曲部に配設した
配線を絶縁保護膜により被覆したことに特徴を有してお
り、これにより次のような作用を有する。すなわち、屈
曲部に設けた配線をその屈曲から保護することができ
る。
【0013】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
3または4に係る多層配線基板であって、前記屈曲部に
貫通孔に設けたうえで当該貫通孔に導電体を充填し、前
記屈曲部の表裏面に設けた配線どうしを前記導電体を介
して電気的に接続したことに特徴を有しており、これに
より次のような作用を有する。すなわち、屈曲部の表裏
面に設けた配線どうしが導電体により層間接続されるの
で、その分、さらに実装の高密度化が可能となる。ま
た、屈曲部を含むすべての配線間で任意の電気接続が可
能な構造を備えることになるため、多層配線基板の全領
域において高い電気的接続信頼性や優れた高周波特性等
を発揮することが可能となる。さらには、層間接続を橋
渡しする導電体は、屈曲部に設けた貫通孔に充填されて
いるので、多少、屈曲部を屈曲させてもその電気的導通
性に支障を来すことはない。
【0014】本発明の請求項6に記載の発明は、請求項
1ないし5のいずれかに係る多層配線基板であって、前
記屈曲部を、複数枚の絶縁基板から構成したことに特徴
を有しており、これにより次のような作用を有する。す
なわち、屈曲部は、積層体を薄肉化して構成されるの
で、ここでの実装密度は若干落ちることになるが、本発
明のように複数の絶縁基板から屈曲部を構成すれば、そ
の分、屈曲部における実装密度が向上することになる。
【0015】本発明の請求項7に記載の発明は、請求項
1ないし6のいずれかに係る多層配線基板であって、前
記絶縁基板のうち、前記屈曲部を構成する部位の絶縁基
板を、耐熱性有機質シートから構成したことに特徴を有
しており、これにより次のような作用を有する。すなわ
ち、耐熱性有機質シートは高い屈曲性を有しているの
で、屈曲部の屈曲性能(フレキシブル性)が高まること
になる。
【0016】本発明の請求項8に記載の発明は、請求項
7に係る多層配線基板であって、前記絶縁基板の全て
を、耐熱性有機質シートから構成したことに特徴を有し
ており、これにより次のような作用を有する。すなわ
ち、多層配線基板の全体に対してある程度のフレキシブ
ル性(屈曲性)を持たせることが可能となり、多層配線
基板全体を屈曲状態にして電子機器等に内装することが
できる。
【0017】本発明の請求項9に記載の発明は、請求項
7に係る多層配線基板であって、前記屈曲部を構成する
部位以外の絶縁基板を、樹脂含浸繊維シートから構成し
たことに特徴を有しており、これにより次のような作用
を有する。すなわち、屈曲部において高い屈曲性を発揮
したうえで、それ以外の積層体領域において、高い非屈
曲性(平面性)を発揮できる。したがって、屈曲部以外
の積層体領域において高密度実装を促進した場合であっ
ても、屈曲部における屈曲性を十分享受したうえで、積
層体の撓みに起因する電気的不良を高精度に阻止するこ
とができるようになる。
【0018】本発明の請求項10に記載の発明は、請求
項1ないし6のいずれかに係る多層配線基板であって、
前記絶縁基板を、樹脂含浸繊維シートで構成したことに
特徴を有しており、これにより次のような作用を有す
る。すなわち、屈曲部における屈曲性をある程度享受し
たうえで、積層体の撓みに起因する電気的不良を高精度
に阻止することできるようになる。さらには、樹脂含浸
繊維シートは、接着剤を用いることなく電気的接続精度
の高い積層体を構成することができるので、比較的安価
に高精度の多層配線基板を得ることができる。
【0019】本発明の請求項11に記載の発明は、請求
項1ないし10のいずれかに係る多層配線基板であっ
て、対向する前記絶縁基板の間に接着剤層を設けたこと
に特徴を有しており、これにより次のような作用を有す
る。すなわち、配線と絶縁基板との間の密着性を高める
ことができるうえに、耐熱性の向上を図ることもでき、
これにより部品の高密度実装に適した多層配線基板を得
ることができる。
【0020】本発明の請求項12に記載の発明は、請求
項1ないし11のいずれかに係る多層配線基板の製造方
法であって、屈曲性を発揮する薄さに形成された絶縁基
板の片面または両面に離型質フィルムを貼着する工程
と、前記絶縁基板および前記離型質フィルムに貫通孔を
形成したうえで、当該貫通孔に導電性樹脂組成物を充填
する工程と、前記絶縁基板から前記離型質フィルムを剥
離したうえで、当該絶縁基板に金属箔を貼着して加熱加
圧した後、貼着した金属箔をパターニングする工程と、
前記絶縁基板の表裏面に絶縁保護膜を線状に形成する工
程と、他の絶縁基板と金属箔を用意し、当該他の絶縁基
板と金属箔とを、前記絶縁基板の表面と裏面との少なく
とも一方の前記絶縁保護膜形成領域以外の領域に積層配
置する工程と、前記他の絶縁基板と前記金属箔とを積層
配置する毎に、積層された絶縁基板を加熱加圧した後、
貼着した金属箔をパターニングする工程と、を含むこと
に特徴を有しており、これにより次のような作用を有す
る。すなわち、従来のフレキシブル多層配線基板よりも
さらに優れた信頼性を備え、超小型化された電子部品を
高密度実装可能な細密配線パターンを形成できるフレキ
シブル多層配線基板を少ない工程で製造することができ
る。
【0021】以下、本発明の実施の形態について図面を
参照しながら説明する。
【0022】実施の形態1 図1は本発明の実施の形態1の多層配線基板の主要部の
断面図を示したものであり、図2は、その平面図であ
る。この実施の形態では、5層の絶縁基板を有する多層
基板において、本発明を実施しているが、これは本発明
の一例に過ぎず、これ以上の絶縁基板層数であっても、
これ以下の絶縁基板総数であっても同様に本発明を実施
できるのはいうまでもない。
【0023】図1、2において101A〜101Eは有
機質不織布に熱硬化性樹脂を含浸してなる絶縁基板であ
り、102A〜102Fは銅箔等の導電性箔体からなる
配線であり、絶縁基板101A〜101Eと、配線10
2A〜102Fとは、交互に積層配置されたうえで圧縮
成形されて積層体103を形成している。各絶縁基板1
01A〜101Eの所定箇所には、その厚み方向に沿っ
た貫通孔104が形成されており、貫通孔104には、
導電体105が充填されている。導電体105の上下端
は、配線102A〜102Fにそれぞれ当接して電気的
に接続しており、これにより、各絶縁基板101A〜1
01Eを挟んで対向配置された配線102A〜102F
どうしは、導電体105を介して電気的に接続されてい
る。
【0024】なお、絶縁基板101A〜101Eを構成
する樹脂含浸繊維シートとしては、ガラスエポキシコン
ポジット、ガラスBTレジンコンポジット、アラミドエ
ポキシコンポジット、アラミドBTレジンコンポジット
のうち、1種類もしくは2種類以上のシート構成にした
ものが好ましく、そうすれば、耐熱性と機械的強度とに
優れ、かつ電子部品の高密度実装が可能となる。
【0025】複数ある絶縁基板101A〜101Eのう
ちの1枚ないし小数枚(本実施の形態では厚み方向中央
に位置する1枚である絶縁基板101C)は屈曲に耐え
得るように25〜100μmの厚さに形成されており、
絶縁基板101Cの厚み方向上下に位置する各絶縁基板
101A、101B、101D、101Eは、剛性を十
分維持できるように絶縁基板101Cより厚く形成され
ている。
【0026】積層体103の両面には、切欠106A、
106Bが形成されている。切欠106A、106B
は、積層体103の厚み方向対向する位置に設けられて
いる。さらに、切欠106A、106Bは、積層体10
3の互いに対向する端面103a、103bの間をわた
って直線状に形成されている。
【0027】具体的には切欠106A、106Bは、積
層体103を構成する絶縁基板101A〜101Eのう
ち、厚み方向中央の絶縁基板101Cを除く他の絶縁基
板101A、101B、101D、101Eの図中、左
右方向の中央部を所定の幅で取り除くことで形成されて
いる。このような切欠106A、106Bが設けられた
積層体103の図中左右方向中央部は、薄肉化されて屈
曲部107を構成している。屈曲部107は、1枚の絶
縁基板101Cから構成されており、しかも、この絶縁
基板101Cは屈曲に耐え得るように25〜100μm
の薄さに形成されているので、屈曲部107は、撓んで
屈曲することができるようになっている。さらには、切
欠106A、106Bは、積層体103の互いに対向す
る端面103a、103bの間をわたって直線状に形成
されているので、屈曲部107を確実に屈曲させること
ができる。
【0028】屈曲部107を構成する絶縁基板101C
の領域101C1 にも配線102C1 、102D1 が設
けられており、これにより、積層体103は実装がより
高密度されている。さらには、領域101C1(屈曲部
107)に設けられた配線102C1 、102D1 は、
領域101C1 に形成された貫通孔1041 に充填され
た導電体1051 により互いに電気的に接続されてい
る。これにより、屈曲部107も多層構造となり、その
分、さらに実装が高密度されている。また、屈曲部10
7での層間接続を橋渡しする導電体1051 は、貫通孔
1041 に充填されることで設けられている。このよう
にして、貫通孔1041 に充填された導電体1051
は、屈曲部107を多少屈曲させてもその電気的導通性
に支障を来すことはないので、屈曲部107における層
間接続を耐久性高く維持することができる。したがっ
て、屈曲部107を含む積層体103内のすべての配線
102A〜102F間で任意の電気接続が可能な構造と
なり、多層配線基板の全領域において高い電気的接続信
頼性や優れた高周波特性等を発揮することが可能とな
る。
【0029】屈曲部107を構成する絶縁基板101C
の領域101C1 の表裏面にはポリイミドフィルム等の
絶縁保護膜108が被着されており、この絶縁保護膜1
08により、屈曲部107の表裏面に位置する配線10
2C1 、102D1 を被覆している。屈曲部107に配
設された配線102C1 、102D1 は、屈曲部107
の屈曲により損傷(破断等)を受けやすくなっている。
これに対して、本実施の形態では、屈曲部107に絶縁
保護膜108を設けて、配線102C1 、102D2
被覆しているので、屈曲部107の屈曲による損傷を防
ぐことができる。
【0030】また、本実施の形態の多層配線基板では、
積層体103を構成するすべての絶縁基板101A〜1
01Fを、樹脂含浸繊維シートから構成している。樹脂
含浸繊維シートは、比較的物理的強度が高いものの、薄
膜した単一の構成では、ある程度の屈曲性を発揮するこ
とができるという特徴がある。そのため、屈曲部107
において屈曲性をある程度発揮することができるうえ
に、積層体103の撓みに起因する電気的不良を高精度
に阻止することできる。さらには、樹脂含浸繊維シート
は、接着剤を用いることなく電気的接続精度の高い積層
体103を構成することができるので、比較的安価に高
精度の多層配線基板を形成することもできる。
【0031】本実施の形態では、絶縁保護膜108はそ
の材質に応じて絶縁基板101Cや配線102C1 、1
02D1 との接着性を補強するための、ポリイミドシロ
キサン等からなる耐熱性接着剤層109を設けている。
このような接着剤層109は接着性をさらに向上させる
ために設けている。
【0032】以下、本実施の形態の多層配線基板の製造
方法を、図3(a)〜(h)の工程断面図を参照して説
明する。
【0033】まず、図3(a)に示すように樹脂含浸繊
維シートからなる絶縁基板101Cの材料膜301Cを
十分屈曲に耐え得る厚さである25〜100μmに形成
する。さらに、このようにして形成した材料膜301C
の両面にポリエチレンテレフタレート等よりなる離型性
フィルム302を貼着する。
【0034】次いで、図3(b)に示すように材料膜3
01Cに炭酸ガスレーザー等を用いたレーザー加工によ
り、必要とする箇所に貫通孔104を形成する。このと
き、材料膜301Cの絶縁保護膜108形成領域(領域
101C1 となる)上にも、貫通孔1041 を形成す
る。レーザー加工により貫通孔104を形成するので、
微細な直径を有する貫通孔104を精度高くしかも容易
かつ高速に形成することができる。
【0035】次いで、図3(c)に示すように、スキー
ジ法またはロール転写法による印刷塗布によって、離型
性フィルム302の上から貫通孔104に、導電性ペー
ストからなる導電体105を充填する。この時、前記離
型性フィルム302は印刷マスクとして作用するので材
料膜301Cの表面が導電性ペーストによって汚染され
ることはない。このとき、材料膜301Cの絶縁保護膜
108形成領域(領域101C1 となる)内の貫通孔1
041 にも導電体1051 を充填する。
【0036】またこのとき、導電体103として充填す
る導電性ペーストとして、比較的流動性を有するものを
用いれば、微細な直径を有する貫通孔104に対しても
確実に導電体103を充填することができる。
【0037】なお、流動性の高い導電性ペーストは、導
電成分が少なくなるために、導電体105として十分な
電気導通性が得られないことが考えられるが、絶縁基板
101A等に対して後段で実施される圧縮工程により、
導電体105の中の樹脂成分(バインダ)が絶縁基板1
01A(樹脂含浸繊維シート)中に浸透する結果、導電
体105中の導電成分の比率が高まって、導電体105
として十分な電気導通性を発揮することができる。さら
に、上記圧縮工程を行う際、高い圧縮率を得ることが可
能となるので、導電体105と、後述する配線102
C、102Dとの間の密着力が強くなり、両者の間で十
分な電気導通性を得ることができる。
【0038】次いで、図3(d)に示すように材料膜3
01Cから離型性フィルム302を剥離した後、材料膜
301Cの両面に銅箔303を配置し、真空中で60k
g/cm2 の圧力を加えながら室温から30分間で20
0℃まで昇温し、200℃で60分間保持した後、室温
まで30分間で温度を下げることにより、材料膜301
Cおよび導電体105を圧縮、硬化させるとともに、導
電体105と銅箔303とを接着させて電気的に接続す
る。
【0039】次いで、図3(e)に示すように銅箔30
3を従来のフォトリソグラフ法によりエッチングして配
線102C、102Dを形成することで、両面に配線1
02C、102Dを有する絶縁基板101Cが得られ
る。このとき、屈曲部107となる材料膜301Cの領
域101C1上にも、配線102C1 、102D1 を形
成する。
【0040】次いで、図3(f)に示すように絶縁基板
101Cの両面において、屈曲部107となる図中左右
方向中央部の領域101C1 に、ポリイミド等の耐熱性
有機質シートからなる絶縁保護膜108をポリイミドシ
ロキサン等からなり耐熱性を有する接着剤層109によ
り貼着する。
【0041】次いで、図3(a)〜図3(c)を参照し
て説明した工程と同様の工程を実施することで、貫通孔
104に導電体105が充填された材料膜301B、3
01Dを作成する。ただし、絶縁基板101B、101
Dは、剛性を維持できるように絶縁基板101Cより厚
く形成しておく。さらには、絶縁基板101Cの絶縁保
護膜形成領域(領域101C1 となる)に対向する各材
料膜301B、301Dの膜領域を前以て取り除いてお
く。
【0042】そして、このようにして作成した材料膜3
01B、301Dから離型性フィルム302を剥離した
後、材料膜301B、301Dを絶縁基板101Cの両
面に貼り付ける。このとき、絶縁基板101Cの絶縁保
護膜108形成領域(領域101C1 )上を、材料膜3
01B、301Dによって被覆しないように、各材料膜
301B、301Dを位置合わせする。
【0043】絶縁基板101Cの両面に材料膜301
B、301Dを配置したのち、さらに材料膜301B、
301Dの外側面に銅箔を配置して再度真空中加熱、加
圧することによって材料膜301B、301Dを絶縁基
板101B、101Dに変成させるとともに、銅箔を導
電体103に接着させて、電気的に接続する。
【0044】さらに、フォトリソグラフ法により外層の
銅箔をエッチングすることで、配線102B、102E
を形成する。以上の工程を経た絶縁膜101B、101
C、101Dの状態を図3(g)に示す。
【0045】次に、図3(a)〜図3(c)を参照して
説明した工程と同様の工程を実施することで、貫通孔1
04に導電体105が充填された材料膜301A、30
1Eを作成する。ただし、絶縁基板101A、101E
は、剛性を維持できるように絶縁基板101Cより厚く
形成しておく。さらには、絶縁基板101Cの絶縁保護
膜形成領域(領域101C1 となる)に対向する各材料
膜301A、301Eの膜領域を前以て取り除いてお
く。
【0046】そして、このようにして作成した材料膜3
01A、301Eから離型性フィルム302を剥離した
後、これら材料膜301A、301Eを絶縁基板101
B、101Dの外側面に貼り付ける。このとき、絶縁基
板101Cの絶縁保護膜108形成領域(領域101C
1 となる)上を、材料膜301A、301Eによって被
覆しないように、各材料膜301A、301Eを位置合
わせする。
【0047】絶縁基板101B、101Dの外側面に材
料膜301A、301Eを配置したのち、さらに材料膜
301A、301Eの外側面に銅箔を配置して再度真空
中加熱、加圧することによって材料膜301A、301
Eを絶縁基板101A、101Eに変成させるととも
に、銅箔を導電体103に接着させて、電気的に接続す
る。さらに、フォトリソグラフ法により外層の銅箔をエ
ッチングすることで、配線102A、102Fを形成す
る。
【0048】以上の工程を経ることで、図3(h)に示
すように、屈曲部107を有する積層体103からなる
多層配線基板が完成する。
【0049】このように形成された多層配線基板は、結
果として1枚の絶縁基板101Cからなる屈曲部107
を有する積層体103を備えることとなり、高周波スト
リップ線路等の回路は屈曲部107以外の積層体103
に構成することで、十分に厚く剛性のある多層配線基板
を確保でき、信号間干渉やインピーダンスの低下或いは
損失などの電気的特性の劣化が防止でき、さらに屈曲部
107において多層配線基板のフレキシブル性が確保で
きる。また、このように構成された多層配線基板の一部
にフレキシブル性を持たせるための屈曲部107を備え
ていても、この屈曲部107を絶縁保護膜108で被着
することで、屈曲部107の屈曲による配線102
1、102D1の断線や多層配線基板の機能が損なわれ
ることもない。さらには、この製造方法によれば、従来
のフレキシブル多層配線基板よりもさらに優れた信頼性
を備え、超小型化された電子部品を高密度実装可能な細
密配線を形成できるフレキシブル多層配線基板を少ない
工程で製造することができる。
【0050】なお、実施の形態1では、樹脂含浸繊維シ
ートからなる絶縁基板101A〜101Eを多層化し、
その中央の絶縁基板101Cで屈曲部107を形成して
屈曲性を持たせているが、これは本発明の一例に過ぎ
ず、図4に示すように、図1中の下層側に位置する絶縁
基板101A、101Bを取り除いた3層の絶縁基板1
01C〜101Eを有する積層体103’から多層配線
基板としてもよい。つまり、この多層配線基板は一方の
切欠106Aのみ存在する構成である。また、図示はし
ないが反対に、図1中の上層側に位置する絶縁基板10
1D、101Eを取り除いた3層構造の絶縁基板101
A〜101Cを有する積層体からなる多層配線基板とし
てもよい。さらには、本発明は5枚以上の絶縁基板10
1で多層配線基板を構成することも可能である。
【0051】実施の形態2 図5は本発明の実施の形態2における多層配線基板の主
要部の断面図を示したものである。本実施の形態では、
絶縁基板501A〜501Eを、耐熱性有機質シートか
ら構成したことに特徴を有している。なお、本実施の形
態の多層配線基板は実施の形態1のものと同様の構成を
備えているので、各構成部品については以下列挙するに
止め、それらに付いては詳細な説明を省略する。
【0052】すなわち、図5において各符号は、次のも
のを示している。501A〜501Eは、耐熱性有機質
シートからなり、積層配置された絶縁基板である。50
2A〜502Fは、絶縁基板501A〜501Eの間に
介装された配線である。503は、絶縁基板501A〜
501Eと配線502A〜502Fとを積層してなる積
層体である。504は、絶縁基板501A〜501Eに
形成された貫通孔である。505は、貫通孔504に充
填された導電体である。506A、506Bは、積層体
503に設けられた切欠である。507は、切欠506
A、506Bにより積層体503に構成された屈曲部で
ある。502C1 、502D1 は、屈曲部507上に配
設された配線である。5041 は、屈曲部507に配設
された貫通孔である。5051 は、屈曲部507に配設
された導電体である。508は、屈曲部507上の配線
502C1 、502D1 を被覆する絶縁保護膜である。
509は、絶縁保護膜508を屈曲部507に接着する
接着剤層である。501C1 は、屈曲部507を構成す
る絶縁基板501Cの領域である。
【0053】本実施の形態における絶縁基板501A〜
501Eを構成する耐熱性有機質シートとしては、全芳
香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、全芳香族ポリエ
ステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹
脂、4フッ化ポリエチレン樹脂、6フッ化ポリプロピレ
ン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニ
レンエーテル樹脂、のいずれかが好ましく、これにより
絶縁基板501A〜501Fの成形性とその表面の電気
絶縁性能に優れ、かつ高い耐トラッキング性を有する絶
縁基板501A〜501Eが得られる。そのため、配線
のパターンのピッチを微細化できるとともに基板全体の
信頼性と寿命特性を向上することができ、従って電子部
品の高密度実装が可能となる。
【0054】このように、本実施の形態では、屈曲部5
07を構成する絶縁基板501Cをポリイミド等の耐熱
性有機質シートという屈曲性を有するシート材から構成
しているので、屈曲部507において高いフレキシブル
性を発揮できる。
【0055】さらには、積層体503を構成する絶縁基
板501A〜501E全体を、ポリイミド等の耐熱性有
機質シートから構成しているので、多層配線基板の全体
に対してある程度のフレキシブル性(屈曲性)を持たせ
ることが可能となり、電子機器内のスペースの制約とい
った理由から、プリント配線基板全体を屈曲状態にして
内装したいという要望に応えることができる。
【0056】なお、耐熱性有機質シートからなる絶縁基
板501A〜501Eは、加熱・加圧処理だけでは互い
に接着しないので、これら絶縁基板501A〜501E
を積層するために、絶縁基板501A〜501Eの間に
接着剤層510を介在させている。しかしながら、耐熱
性有機質シートとして単独で絶縁基板501A〜501
Eおよび配線502A〜502Fに対して充分接着力が
得られるもの(例えば印刷配線板用銅箔等に対して真空
中加熱、加圧のみで高い接着力が得られる熱融着型ポリ
イミドシート等)を使用する場合には、接着剤層510
の塗布を省略することも可能である。
【0057】また、積層する絶縁基板501A〜501
Eの枚数を減らすかあるい各絶縁基板501A〜501
Eの厚みを薄くすることによって、屈曲部507以外の
積層体503の領域においてさらにフレキシブル性を高
めることも可能である。
【0058】実施の形態3 図6は本発明の実施の形態3における多層配線基板の主
要部の断面図を示したものである。この多層配線基板
は、絶縁基板として、耐熱性有機質シートと、樹脂含浸
繊維シートとを併用したことに特徴がある。なお、本実
施の形態の多層配線基板的には実施の形態1のものと同
様の構成を備えているので、各構成部品については以下
列挙するに止め、それらに付いては詳細な説明を省略す
る。
【0059】すなわち、図6において各符号は、次のも
のを示している。601Aは、ポリイミト等の耐熱性有
機質シートからなる絶縁基板である。601B〜601
Eは、それぞれ有機質不織布に熱硬化性樹脂を含浸した
絶縁基板であって絶縁基板601Aと、絶縁基板601
B〜601Eとは、一体に積層されている。602A〜
602Fは、絶縁基板601A〜601Eの間に介装さ
れた配線である。603は、絶縁基板601A〜601
Eと配線602A〜602Fとを積層してなる積層体で
ある。604は、絶縁基板601A〜601Eに形成さ
れた貫通孔である。605は、貫通孔604に充填され
た導電体である。606は、積層体603に設けられた
切欠である。607は、切欠606により積層体603
に構成された屈曲部である。602A1 、602B1
602C1 は、屈曲部607上およびその内部に配設さ
れた配線である。6041 は、屈曲部607に配設され
た貫通孔である。6051 は、屈曲部607に配設され
た導電体である。608は、屈曲部607において外側
に位置する配線60A1 、602C1 を被覆する絶縁保
護膜である。609は、絶縁保護膜608を屈曲部60
7に接着する接着剤層である。610は、絶縁基板60
1Aを、絶縁基板601Bに接着する接着剤層である。
601A1 、601B1 は、屈曲部607を構成する絶
縁基板601A、601Bの領域である。
【0060】本実施の形態では、屈曲部607を構成す
る絶縁基板601A(耐熱性有機質シート)と絶縁基板
601B(樹脂含浸繊維シート)とは50〜100μm
という屈曲性に耐え得るような厚さに形成されている。
一方、上層側に位置する絶縁基板601C〜601E
(樹脂含浸繊維シート)は剛性を保つよう、絶縁基板6
01A、601Bより若干厚い厚さに形成されている。
【0061】また、本実施の形態では、次のような利点
がある。すなわち、本発明のごとく構成する屈曲部で
は、積層体を薄肉化して屈曲部を構成するために、その
実装密度は若干落ちることになる。しかしながら、本実
施の形態では、屈曲部607を、複数枚の絶縁基板60
1A、601Bから構成しているので、その分、屈曲部
607を設けたにもかかわらず、屈曲部607形成領域
における実装密度を高く維持することができる。
【0062】さらにはまた、本実施の形態では、次のよ
うな利点がある。すなわち、対向する絶縁基板501A
〜501Eの間に接着剤層510を設けているので、層
間に配置された配線502B〜502Eと絶縁基板50
1A〜501Eとの間の密着性を高めることができるう
えに、耐熱性の向上を図ることもでき、これにより部品
の高密度実装に適した多層配線基板となる。
【0063】なお、本実施の形態では、屈曲部607
を、図中最も下層の絶縁基板601A、およびその上層
の絶縁基板601Bから構成していたが、これは一例に
過ぎず、第1、第2の実施の形態と同様、積層体603
の厚み方向中央部に位置する絶縁基板から屈曲部を構成
してもよいのはいうまでもない。
【0064】実施の形態4 図7は本発明の実施の形態4における多層配線基板の主
要部の断面図を示したものである。この多層配線基板
は、屈曲部707を構成する絶縁基板701Aとして耐
熱性有機質シートを用いるとともに、屈曲部707以外
の積層体703の領域を構成する絶縁基板701B〜7
01Eとして、樹脂含浸繊維シートを用いたことに特徴
がある。なお、本実施の形態の多層配線基板的には実施
の形態1のものと同様の構成を備えているので、各構成
部品については以下列挙するに止め、それらに付いては
詳細な説明を省略する。
【0065】すなわち、図7において各符号は、次のも
のを示している。701Aは、ポリイミト等の耐熱性有
機質シートからなる絶縁基板である。701B〜701
Eは、それぞれ有機質不織布に熱硬化性樹脂を含浸した
絶縁基板であって絶縁基板701Aと、絶縁基板701
B〜701Eとは、一体に積層されている。702A〜
702Fは、絶縁基板701A〜701Eの間に介装さ
れた配線である。703は、絶縁基板701A〜701
Eと配線702A〜702Fとを積層してなる積層体で
ある。704は、絶縁基板701A〜701Eに形成さ
れた貫通孔である。705は、貫通孔704に充填され
た導電体である。706は、積層体703に設けられた
切欠である。707は、切欠706により積層体703
に構成された屈曲部である。702A1、702B1は、
屈曲部707上に配設された配線である。7041は、
屈曲部707に配設された貫通孔である。7051は、
屈曲部707に配設された導電体である。708は、屈
曲部707の配線702A1、702B1 を被覆する絶
縁保護膜である。709は、絶縁保護膜708を屈曲部
707に接着する接着剤層である。710は、絶縁基板
701Aを、絶縁基板701Bに接着する接着剤層であ
る。701A1は、屈曲部707を構成する絶縁基板7
01Aの領域である。
【0066】本実施の形態では、屈曲部707を構成す
る絶縁基板701A(耐熱性有機質シート)は50〜1
00μmという屈曲性に耐え得るような厚さに形成され
ている。一方、上層側に位置する絶縁基板701B〜7
01E(樹脂含浸繊維シート)は剛性を保つよう、絶縁
基板701Aより若干厚い厚さに形成されている。
【0067】本実施の形態では、屈曲部707を構成す
る部位の絶縁基板701Aを耐熱性有機質シートから構
成し、屈曲部707を構成する部位以外の絶縁基板70
1B〜701Eを樹脂含浸繊維シートから構成している
ので、次のような利点がある。すなわち、屈曲部707
において耐熱性有機質シートによる高い屈曲性を発揮し
たうえで、それ以外の積層体領域において、樹脂含浸繊
維シートによる高い非屈曲性(平面性)を発揮できる。
したがって、屈曲部707以外の積層体703領域にお
いて高密度実装を促進した場合であっても、屈曲部70
7における屈曲性を十分享受したうえで、積層体707
の撓みに起因する電気的不良を高精度に阻止することが
できる。
【0068】なお、本実施の形態では、屈曲部707
を、図中最も下層の絶縁基板701Aから構成している
ので、積層体703を図中下向きに屈曲させた場合に
は、屈曲部707の両端に屈曲の邪魔となる切欠706
の角が存在しなくなる。そのため、積層体703を比較
的大きく屈曲することが可能となる。しかしながら、こ
のような構成は、本発明の一例に過ぎず、第1、第2の
実施の形態と同様、積層体703の厚み方向中央部に位
置する絶縁基板から屈曲部を構成してもよいのはいうま
でもない。
【0069】また、上述した各実施の形態において、各
絶縁基板の両面に、コロナ処理、火炎処理、紫外線処
理、電子線・放射線処理、化学薬品処理、サンドブラス
ト処理から選ばれる少なくとも1つの表面処理によって
凸凹形成したうえで、積層一体化すれば、層間の接着強
度および配線の電気接続の信頼性を向上することがで
き、さらに高密度実装が可能となる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
屈曲部において多層配線基板のフレキシブル性を確保
し、それ以外の積層体の領域で多層配線構造が実現で
き、多層配線構造の利点を生かしながらフレキシブル性
のある多層配線基板が実現できた。さらには、配線間で
任意の電気接続が可能となり、屈曲部を含む積層体全体
ににおいて高機能化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の多層配線基板の断面
図である。
【図2】 実施の形態1の多層配線基板の平面図であ
る。
【図3】 実施の形態の多層配線基板の製造方法を示す
工程図である。
【図4】 実施の形態1の変形例を示す断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態2の多層配線基板の断面
図である。
【図6】 本発明の実施の形態3の多層配線基板の断面
図である。
【図7】 本発明の実施の形態4の多層配線基板の断面
図である。
【符号の説明】
101A〜101E 絶縁基板 102A〜F
配線 103 積層体 104
貫通孔 105 導電体 107
屈曲部 108 絶縁保護膜 109
接着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畠中 秀夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5E346 AA42 AA43 CC04 CC08 DD44 DD45 EE08 EE13 EE44 GG15 GG18 GG19 GG28

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板と配線とを交互に積層してなる
    積層体を有し、かつ、前記絶縁基板に設けた貫通孔に導
    電体を充填して、前記絶縁基板を挟んで対向配置された
    前記配線どうしを当該導電体を介して電気的に接続した
    多層配線基板であって、 前記積層体の一部を薄肉化してなる屈曲部を有すること
    を特徴とする多層配線基板。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の多層配線基板であって、 前記屈曲部を前記積層体上に線状に設けたことを特徴と
    する多層配線基板。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の多層配線基板で
    あって、 前記屈曲部の表裏面に配線を配設したことを特徴とする
    多層配線基板。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の多層配線基板であって、 前記屈曲部に配設した配線を絶縁保護膜により被覆した
    ことを特徴とする多層配線基板。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載の多層配線基板で
    あって、 前記屈曲部に貫通孔に設けたうえで当該貫通孔に導電体
    を充填し、前記屈曲部の表裏面に設けた配線どうしを前
    記導電体を介して電気的に接続したことを特徴とする多
    層配線基板。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか記載の多層
    配線基板であって、 前記屈曲部を、複数枚の絶縁基板から構成したことを特
    徴とする多層配線基板。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか記載の多層
    配線基板であって、 前記絶縁基板のうち、前記屈曲部を構成する部位の絶縁
    基板を、耐熱性有機質シートから構成したことを特徴と
    する多層配線基板。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の多層配線基板であって、 前記絶縁基板の全てを、耐熱性有機質シートから構成し
    たことを特徴とする多層配線基板。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の多層配線基板であって、 前記屈曲部を構成する部位以外の絶縁基板を、樹脂含浸
    繊維シートから構成したことを特徴とする多層配線基
    板。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし6のいずれか記載の多
    層配線基板であって、 前記絶縁基板の全てを、樹脂含浸繊維シートで構成した
    ことを特徴とする多層配線基板。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれか記載の
    多層配線基板であって、 対向する前記絶縁基板の間に接着剤層を設けたことを特
    徴とする多層配線基板。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれか記載の
    多層配線基板の製造方法であって、 屈曲性を発揮する薄さに形成された絶縁基板の片面また
    は両面に離型質フィルムを貼着する工程と、 前記絶縁基板および前記離型質フィルムに貫通孔を形成
    したうえで、当該貫通孔に導電性樹脂組成物を充填する
    工程と、 前記絶縁基板から前記離型質フィルムを剥離したうえ
    で、当該絶縁基板に金属箔を貼着して加熱加圧した後、
    貼着した金属箔をパターニングする工程と、 前記絶縁基板の表裏面に絶縁保護膜を線状に形成する工
    程と、 他の絶縁基板と金属箔を用意し、当該他の絶縁基板と金
    属箔とを、前記絶縁基板の表面と裏面との少なくとも一
    方の前記絶縁保護膜形成領域以外の領域に積層配置する
    工程と、 前記他の絶縁基板と前記金属箔とを積層配置する毎に、
    積層された絶縁基板を加熱加圧した後、貼着した金属箔
    をパターニングする工程と、 を含むことを特徴とする多層配線基板の製造方法。
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