JP2005353861A - フレックスリジッド配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電気的接続性および接続信頼性に優れ、高周波領域でのインダクタンスの低減、信号遅延の防止、ノイズ低減に有利なフレックスリジッド配線板を提供すること。
【解決手段】 導体層を有する硬質基材からなるリジット基板と、導体層を有する可撓性基材からなるフレキシプル基板とを重ね合わせて一体化すると共に、電気的に接続してなるフレックスリジッド配線板において、リジッド基板の導体層とフレキシブル基板の導体層とを、これらの間にメタルペーストからなる塊状の導電体を介在させて、その導電体による接続部に電気的に接続したことを特徴とするフレックスリジッド配線板を提供する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、フレキシプル基板とリジッド基板とからなる配線板、特に、リジッド部におけるフレキシプル基板とリジッド基板との重合一体化部分の接合構造に特徴を有するフレックスリジッド配線板について提案するものである。
近年、折りたたみ式の携帯電話等の携帯用電子機器には、フレキシブルーリジッド多層配線板が使用されている。このような配線板は、図7に示すように柔軟性のない硬質のリジッド部と、柔軟性のあるフレキシブル部とをフレキシブル基板を介して連結するとともに、リジッド部においては、積層されているフレキシプル基板表面およびリジッド基板表面のパターン層を、めっきスルーホール導体層を介して電気的に接続するものが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−90756号公報
しかしながら、フレキシブル基板とリジッド基板とをめっきスルーホールを介して電気的接続するような従来技術においては、1GHz以上の高周波領域になると、信号の伝播遅延が発生したり、高速信号の伝達が不安定になったりする。特に、5GHz以上の高周波領域になると、その傾向が顕著に悪くなるという問題があった。
また、ヒートサイクル条件下での信頼性試験に際して、電気的接続性が低下するという傾向も見られた。つまり、フレキシブル基板とリジッド基板のめっきスルーホールを介して電気的接続を行う構造については、スルーホールの導体層がめっきにより形成されるため、導体層の厚みにバラツキが生じ接続端子によっては接続されていない、いわゆるオープンな端子が発生するという問題などがあった。
本発明の目的は、従来技術が抱える前記問題を解消すること、特にフレキシブル基板とリジッド基板の導体層の電気接続性や接続信頼性に優れ、高周波領域での電気信号の遅延が小さく、かつ信号伝達の安定性の確保に有利な接続構造を有するフレックスリジッド基板を提供することにある。
発明者らは、前記目的の実現に向けて鋭意研究した結果、リジッド基板とフレキシブル基板との電気的接続を、従来技術のようにめっきスルーホールを介して行なうのではなく、リジッド基板の導体層とフレキシブル基板の導体層との間に、メタルペーストで構成された導電体を介在させて電気的に接続した場合、ギガレベルでの電気信号の遅延を抑えて、電気信号を安定的に伝達することができること知見し、以下の内容を要旨とする発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
導体層を有する硬質基材からなるリジット基板と、導体層を有する可撓性基材からなるフレキシプル基板とを重ね合わせて一体化すると共に、電気的に接続してなるフレックスリジッド配線板において、
前記リジッド基板の導体層とフレキシブル基板の導体層とを、これらの間にメタルペーストからなる導電体を介在させて、導電体による接続部に電気的に接続したことを特徴とするフレックスリジッド配線板である。
本発明において、フレキシブル基板の表面および前記リジッド基板の表面には、それぞれ接続用電極パッドを設け、これらの接続用電極パッドの相互間に、メタルペーストからなる導電体を介在させて電気的に接続することができる。
本発明において、導電体は、メタルペーストの塊状からなるものであって、フレキシブル基板とリジッド基板とを重ね合わせ一体化する際に、溶融、固化することによって、フレキシブル基板とリジッド基板とを電気的に接続するものを用いることができる。
本発明において、フレキシブル基板は、その表面から裏面に達する貫通孔に導電性物質が充填されてなるバイアホールを有すると共に、そのバイアホールのほぼ真上に位置して接続用電極パッドを設けることができる。
特に、フレキシブル基板の層間接続部の位置とリジッド基板の層間接続部の位置とを一致させ、これらの層間接続部どうしを重ね合わせて導通させたスタック構造部とすることにより、配線長を短くすることができ、大電力が必要な電子部品の実装に適したものになる。
本発明において、フレキシブル基板またはリジッド基板の各導体層は、カバーレイにて被覆されていると共に、該カバーレイには前記接続用電極パッドが露出するような開口を設けることができる。
このような構成によれば、フレキシブル基板とリジッド基板とを重合一体化する際に、両者の位置合わせが容易となり、フレキシブル基板またはリジッド基板に設けた接続用電極パッド上にメタルペーストから形成されたバンプを配置し、そのバンプを介して、確実な電気的接続を行なうことができるからである。
さらに、フレキシブル基板にのみカバーレイを設けて、リジット基板にはカバーレイ層を形成しない、即ち、リジット基板の表層に設けた導体層は露出しているが、フレキシブル基板を被覆するカバーレイによって絶縁されるように構成することもできる。
また、前記カバーレイに設けた、隣接する2つの開口の離間距離は、20〜500μmの範囲とすることができる。
本発明において、フレキシブル基板とリジット基板との間に絶縁性接着剤層を設けることができ、その絶縁性接着剤層は、フレキシブル基板またはリジット基板の接続用電極パッドを除いた基板表面に、樹脂接着剤を塗布し、印刷し、あるいはシート状に形成された樹脂接着剤を基板表面に貼付することにより形成することができる。
前記絶縁性接着剤層は、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、感光性樹脂、熱硬化性樹脂の一部に感光基を付加させた樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂、あるいは熱硬化性樹脂と感光性樹脂の複合体にて形成することができる。
なお、本発明の上記構成において、単にフレキシブル基板およびリジッド基板というときは、単層、多層の両方を含むものである。
本発明によれば、フレキシブル基板とリジッド基板との電気的接続をメタルペーストからなる塊状の導電体(バンプ)を介して行なうので、電気接続性や接続信頼性に優れ、ギガヘルツレベルの高周波領域での電気信号の遅延を小さく抑制できると共に、信号伝達の安定性を確保することができる。
すなわち、フレキシブル基板とリジッド基板との電気的接続をめっきスルーホールを介して行うような従来技術では、特にギガヘルツレベルの高周波領域での電気信号がめっきスルーホール内において拡散するために、電気信号の遅延を招いたり、信号伝達が不安定となるが、本発明のように、フレキシブル基板とリジッド基板との電気的接続をメタルペーストからなる塊状の導電体(バンプ)を介して行うことによって、電気信号の拡散を防止できるので、信号遅延を防止すると共に高速信号の伝達を安定的に行なうことができる。
本発明の特徴は、リジッド部におけるフレキシブル基板とリジッド基板との重合一体化の接合構造にあり、リジッド基板の導体層とフレキシブル基板の導体層との間に、メタルペーストからなる塊状の導電体を介在させ、その導電体を介してリジッド基板とフレキシブル基板とを電気的に接続させる点にある。
本発明において、前記フレクスリジッド配線板は、一のフレキシブル基板に対して複数のリジッド基板を多層状に重ね合わせた形態としたものであることが望ましい。
その理由は、リジッド基板の層数を必要に応じて増減させることで、例えばこの配線板を携帯電話などに組み込んだ場合に、実装部品やケーシングの形状に容易に適合させることができるようになるからである。
前記リジッド基板および前記フレキシブル基板の、それぞれの片面または両面に形成され、少なくともリジッド基板とフレキシブル基板との重合領域には、接続用電極パッドを形成することが望ましい。
その理由は、フレキシブル基板に重ね合わされるリジッド基板の層数を容易に増やすことができ、さらに両者間の電気的、かつ物理的な接続を確実に行うことができ、しかも接続用電極パッドの形成精度を高めることができるからである。
本発明において、前記リジッド基板は、前記フレキシブル基板の複数箇所において接続され、各リジッド基板は、導体層および樹脂絶縁層からなる多層または単層に形成してもよく、このようにして個別に形成された各リジッド基板を、メタルペーストからなる塊状の導電体を介してフレキシブル基板の片面または両面に対して重合一体化することもできる。
本発明において特有の構成である導電体は、メタルペーストを成形した塊状体からなり、この塊状体(バンプ)をフレキシブル基板またはリジット基板のいずれか一方の導体層、望ましくはこの導体層に設けられている接続用電極パッドに接して配設し、フレキシブル基板とリジッド基板との重ね合わせ一体化処理の際に、この導電体(バンプ)を溶融、固化させることによって、両者の電気的接続を強固なものにするものである。
前記フレキシブル基板は、バイアホールを設けたものが好ましい、そしてこのバイアホールのほぼ真上に位置して接続用電極パッドを設けることが好ましい。それは、リジット基板またはフレキシプル基板の導体層に接して設けたいずれかの接続用電極パッド上に、メタルペーストからなる塊状の導電体を配置し、この導電体を介してリジット基板とフレキシプル基板とを電気的に接続することができるからである。
バイアホール、接続用電極パッドおよび導電体を用いた上記層間接続構造において、リジッド基板の層間接続部の位置とフレキシブル基板の層間接続部の位置とを一致させ、これらの層間接続部どうしを重ね合わせて導通させたスタック構造部にすることが好ましい。その理由は、いわゆるスタック構造にすることで、配線長を短くすることができ、大電力が必要な電子部品の実装に適したものになるからである。
本発明におけるフレキシブル基板としては、適度な屈曲性を有するものであればよく、例えば、プラスチック基板、金属基板、フィルム基板などを使用することができ、具体的には、ガラスエポキシ基板、ガラスポリイミド基板、アルミニウム基板、鉄基板、ポリイミドフィルム基板、ポリエチレンフィルム基板などを使用することができる。
特に、ポリイミド系フィルムを基材としたものが好適に用いられ、両面または片面に導体回路を有するフレキシブル回路板が好ましい。
前記フレキシブル基板の厚さは、50〜100μm程度とする。その理由は、50μm未満の厚さでは、電気的絶縁性が低下し、100μmを超えると、可撓性が低下するからであるからである。
前記フレキシブル基板に設ける導体回路は、基板の片面または両面に形成され、たとえば、絶縁フィルムの表面にめっき処理によって、あるいは金属箔が貼付された絶縁フィルムの金属箔をエッチング処理によって形成される。なお、接続用電極パッドは、導体回路の一部として形成されるのが望ましい。
前記導体回路の厚みは、3〜75μm程度とする。その理由は、3μm未満の厚さでは、接続信頼性に欠けるからであり、一方、75μmを超えると、屈曲信頼性が低下するからである。
この接続用電極パッドは、バイアホールのランドとして形成することができ、このようなバイアホールを介して後述するようなフレキシブル基板の両面に接続される、異なるリジッド基板との電気的接続を図ることができる。
前記フレキシブル基板に形成した接続用電極パッドは、その形状、大きさ、および個数は、後述するリジッド基板の接続用電極パッドに関連して決められ、たとえば、直径が50〜500μmの円形とし、50〜500μmの離間距離で複数配置することが望ましい。
その理由は、パッド径が50μm未満では、接続信頼性に不安があり、500μmを超えると、高密度実装に不利となるからである。また、信頼性試験の影響を受けて、接続信頼性が低下することがあるからである。
なお、フレキシブル基板とリジット基板との接続が、メタルペーストからなる塊状の導電体だけでなく、絶縁性接着剤層をも介在させる場合にも、同様である。
前記フレキシブル基板の表面に設けたカバーレイは、主として、光硬化性樹脂や、熱硬化性樹脂等の絶縁性樹脂から形成され、例えば、ポリイミド系接着剤や、エポキシ系接着剤等から形成されることが好ましい。
このようなカバーレイには、前記接続用電極パッドに対応した位置において、その接続用電極パッドの直径と同等、もしくはそれより大きな直径を有する開口が形成されることが望ましい。
上記カバーレイに設ける開口の直径は、50〜450μmの範囲であることが望ましい。その理由は、開口径が50μm未満では、メタルペーストが充填しにくいからであり、450μmを超えると、メタルペーストに含まれる導電性粒子が凝集しにくくなるためである。開口径が、100〜300μmである場合がメタルペーストの充填には最適である。
上記開口径と接続用電極パッドとのクリアランスは、10〜100μmの範囲であることが好ましい。その理由は、クリアランスが10μm未満では、位置合わせが難しいためであり、100μmを超えると、隣接する開口同士で接触する場合があり、所望の開口形状を得ることができないためである。
また、上記カバーレイに設けた開口のうち、隣接する2つの開口間の距離、即ち、2つの隣接する開口のうちの一方の開口の縁部から他方の開口の縁部までの距離(離間距離)が、20〜500μmの範囲であることが望ましい。その理由は、20μm未満では、導体層間の距離が短くなるため、熱膨張率の影響を受けて接続不良が発生するおそれがあり、所望の電気的接続を確保することが難しくなる。一方、500μmを超すと、メタル付近での熱膨張率の整合が取りにくくなるために、やはり接続不良が発生するおそれがあると共に、基板の高密度化という要望を満たせないために、携帯用電子機器の小型化を阻害してしまうからである。
前記カバーレイに設ける開口の内壁面は、テーパ形状であることが望ましく、そのテーパの裾角度は、15°〜90°であることが望ましい。
テーパの裾角度が90°以上の角度だと、メタルペーストを充填する際、メタルペーストが開口内に十分に入り込めないからである。つまり、開口の上方部分に集中してしまうので、開口の底部までメタルペーストが連続して充填されなくなり、そのために、電気的な接続性が不安定になる。一方、テーパの裾角度が15°未満であると、位置補正や応力緩衝性が低下してしまい、信頼性が低下してしまうことがあるからである。したがって、15°〜90°の範囲であれば、フレキシブル基板の接続用電極パッドとメタルペーストから形成される導電体との間、およびその導電体とリジット基板の接続用電極パッドとの間の電気的接続性が安定し、それらの間の応力緩衝性に優れるため、信頼性を向上させることができる。
なお、テーパの裾角度とは、カバーレイ層の開口部における樹脂面が、接続用パッド表面となす角度をさしている。
本発明においては、フレキシブル基板またはリジッド基板の接続用電極パッドを除いた基板表面に、または接続用電極パッドの表面の一部を被覆して、絶縁性接着剤層を設けることができる。
前記絶縁性接着剤層は、リジッド基板とフレキシブル基板とを相互に接着、固定する機能と、メタルペーストの流出を防止する機能とを有し、塗布、印刷、あるいは樹脂をフィルム化したものを貼付するなどの方法で層形成を行うことができ、また、層形成後に完全に硬化してもよいし、形成後には半硬化にして、フレキシブル基板とリジット基板を接合させたときに完全に硬化させてもよい。また、予め半硬化にしたフィルムを貼り付けて、フレキシブル基板とリジット基板を接合させたときに完全に硬化させてもよい。
前記絶縁性接着剤層の厚みは、5〜50μmの範囲であることが望ましい。厚さが5μm未満では、メタルペーストの流出を防止できないからであり、一方、50μmを超えると、リジッド基板とフレキシブル基板との間の接続が取りにくくなるからである。
前記絶縁性接着剤層は、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、感光性樹脂、熱硬化性樹脂の一部に感光基を付加させたもの、熱硬化性樹脂と感光性樹脂との複合体等からなる樹脂接着剤にて形成されることが望ましい。
上記樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、オレフィン樹脂、フッ素樹脂などの樹脂を用いることができる。これらの樹脂は一例であり、上記絶縁性接着剤層としての機能を果たすことができる樹脂であれば用いることができる。
また、前記樹脂にガラスマット、無機充填剤、ガラスクロスなどを配合したもの(プリプレグ)でもよい。例えば、プリプレグを用いる場合には、リジッド基板とフレキシブル基板との間にプリプレグ等を介在させた状態で、熱プレスすることによって絶縁性接着剤層を形成する。
なお、前記絶縁性接着剤層は、フレキシブル基板もしくはリジット基板にカバーレイが形成された場合には、そのカバーレイと同じ樹脂の組み合わせを用いたり、熱膨張係数のより近い樹脂の組み合わせを用いることが望ましい。例えば、カバーレイをポリイミド樹脂で形成し、絶縁性接着剤層をポリイミド樹脂で形成するという組み合わせなどである。それによって、異なる樹脂材料に起因とする応力の発生を抑えることができ、クラックや剥がれ等を防止することができる。
本発明における、メタルペーストからなる塊状の導電体は、フレキシブル基板の接続用電極パッドとリジット基板の接続用電極パッドとの間の電気的接続および物理的接続の2つの機能を有するものであり、フレキシブル基板またはリジット基板のいずれかの接続用電極パッド上に配設したメタルバンプを、フレキシブル基板とリジッド基板との重ね合わせ一体化する際に、カバーレイ層に設けた開口内で溶融、固化させることによって形成することが望ましい。
前記メタルペーストとしては、金や、銀、銅、スズ等の導電性を有する金属粒子や、それらの合金粒子、あるいは共晶金属であるはんだ粒子等(以下、単に「金属粒子」という)を主として配合したものを用いることができる。
前記金属粒子の粒径としては、0.1〜10μmの範囲が好ましい。その理由は、粒径が0.1μm未満では、開口外側に流出しやすくなって、隣り合う独立した導体層との短絡を引き起こしやすくなるからである。また、大容量の電流を流した場合には、金属粒子が分散してメタルペースト層内に欠損ができてしまうので、導通が阻害されるからである。一方、粒径が10μmを越えると、金属粒子間の隙間が多くなるため、メタルペースト層内で欠損が生じやすくなり、大容量の電流を流した場合には、そのメタルペースト層内での欠損により導通が阻害されるからである。
前記金属粒子の粒径が0.1μm未満の場合には、導体層を被覆するカバーレイ層や絶縁性接着剤層を基板上に設けたとしても、短絡が発生したり、導通が阻害されるおそれがある。特に、フレキシブル基板の導体層非形成部分とリジッド基板の導体層非形成部分とを接合するために絶縁性接着剤層を設ける場合には、金属粒子の粒径が小さすぎると、基板と絶縁性接着剤層の界面付近の金属粒子が拡散しやすくなり、短絡や導通阻害を招くおそれがある。
前記半田としては、すず、鉛、銅、銀、アンチモン、インジウムなどからなる半田を用いることが好ましく、そのような半田として、例えば、Sn/Pb、Sb/Cu、Sn/Cu、Sn/Sb、Sn/Ag、Sn/Ag/Cu、Sn/Au/Inなどの共晶金属を用いることができる。これらの共晶金属の中でも、融点が250℃以下の比較的に低融点のものを用いることが望ましい。このような低融点の半田を用いることにより、フレキシブル基板とリジット基板の間でも容易に溶融することができ、しかも基板への悪影響を与えることがないからである。
共晶金属の融点が250℃を越える比較的に高い温度である場合には、半田が溶融する温度では、フレキシブル基板が変形や変質を起こしてしまうことがあると共に、基板の接合、圧着するのに適する250℃以下の温度では、半田が溶解されないために、フレックス基板とリジット基板との接合ができず、電気的な接続を行なうことができないからである。
前記低融点半田としては、融点が100〜250℃の範囲のものが望ましく、150〜240℃の範囲のものがさらに望ましい。
さらに、前記メタルペーストとしては、金属粒子以外にバインダーとしての絶縁樹脂、硬化剤、熱反応や熱膨張係数を整合させる成分や粒子などを配合したものでもよい。
このようなメタルペーストとして、例えば、市販のAuペースト(ALVAC社製、商品名:パーフェクトゴールド)や、Agペースト(ALVAC社製、商品名:パーフェクトシルバー)、Cuペースト(タツタシステム社製、商品名:DDペースト NF2000)等を用いることができる。
前記メタルペーストから形成される導電体は、球状や、半球状等の凸曲面形状(ドーム型形状)、角柱や円柱等の柱状、角錐や円錐等の錐状であることが好ましく、印刷法、転写法等の手法によって形成されることが好ましい。
本発明を構成するリジット基板は、「柔軟性のある」フレキシブル基板と反対に、「柔軟性のない」基板であり、その形態、層数、形成方法等には関係なく、硬質で容易に変形しないような基板である。
前記リジッド基板を構成する絶縁性樹脂基材としては、ガラス布エポキシ樹脂基材、ガラス布ビスマレイミドトリアジン樹脂基材、ガラス布ポリフェニレンエーテル樹脂基材、アラミド不織布−エポキシ樹脂基材、アラミド不織布−ポリイミド樹脂基材から選ばれる硬質基材が使用されることが好ましく、ガラス布エポキシ樹脂基材がより好ましい。
前記絶縁性樹脂基材の厚さは、2050〜600μm程度が望ましい。その理由は、2050μm未満の厚さでは、強度が低下して取扱が難しくなるとともに、電気的絶縁性に対する信頼性が低くなり、600μmを超える厚さでは微細なビアホールの形成および導電性物質の充填が難しくなるとともに、基板そのものが厚くなるためである。
また、絶縁性樹脂基材の片面または両面に貼付される銅箔の厚さは、5〜75μm程度が望ましい。その理由は、後述するようなレーザ加工を用いて、絶縁性樹脂基材にバイアホール形成用の開口を形成する際に、薄すぎると貫通してしまうからであり、逆に厚すぎるとエッチングにより、微細な線幅の導体回路パターンを形成し難いからである。
前記絶縁性樹脂基材および銅箔としては、特に、エポキシ樹脂をガラスクロスに含潰させてBステージとしたプリプレグと、銅箔とを積層して加熱プレスすることにより得られる片面銅張積層板を用いることが好ましい。その理由は、銅箔が後述するようにエッチングされた後の取扱中に、配線パターンやバイアホールの位置がずれることがなく、位置精度に優れるからである。
前記絶縁性樹脂基材の片面または両面に形成される導体回路は、厚さが5〜75μmの銅箔を、半硬化状態を保持された樹脂接着剤層を介して加熱プレスした後、適切なエッチング処理をすることによって形成されるのが好ましい。このとき形成される導体回路の厚みは、5〜50μmの範囲であることが望ましい。
前記絶縁性樹脂基材上に形成される導体回路は、基材表面に貼り付けられた銅箔上に、エッチング保護フィルムを貼付けて、所定の回路パターンのマスクで披覆した後、エッチング処理を行って、電極パッド(バイアホールランド)を含んだ導体回路を形成することが望ましい。
この処理工程においては、先ず、銅箔の表面に感光性ドライフィルムレジストを貼付した後、所定の回路パターンに沿って露光、現像処理してエッチングレジストを形成し、エッチングレジスト非形成部分の金属層をエッチングして、電極パッドを含んだ導体回路パターンを形成する。
エッチング液としては、硫酸一過酸化水素、過硫酸塩、塩化第二銅、塩化第二鉄の水溶液から選ばれる少なくとも1種の水溶液が望ましい。
前記絶縁性樹脂基材に、バイアホール形成用の開口を設ける。この開開口は、レーザ照射によって形成することができる。特に、絶縁性樹脂基材の表面に透明な保護フィルム、たとえばPETフィルムを貼付し、そのPETフィルムの上方から炭酸ガスレーザ照射を行ない、PETフィルムを貫通して、絶縁性樹脂基材の表面から銅箔に達する開口を形成する。このような加工条件によるバイアホール形成用開口の口径は、50〜250μm程度であることが望ましい。
なお、レーザ照射によって形成された開口の側面および底面に残留する樹脂残滓を除去するために、デスミア処理を行う。このデスミア処理は、酸素プラズマ放電処理、コロナ放電処理、紫外線レーザ処理またはエキシマレーザ処理等によって行なう。
前記レーザ照射により形成された開口には導電性物質が充填されて、充填バイアホールが形成されるが、その導電性物質としては、導電性ペーストや電解めっき処理によって形成される金属めっきが好ましい。
前記充填バイアホールの形成工程をシンプルにして、製造コストを低減させ、歩留まりを向上させるためには、導電性ペーストの充填が好ましく、接続信頼性の点では電解めっき処理によって形成される金属めっきが好ましく、とくに、電解銅めっきが好適である。
前記導電性物質は、絶縁性基材を貫通し導体回路に達する開口内に
充填されるだけでなく、開口の外側に所定の高さまで突出形成することもでき、その突出高さは5〜30μm程度の範囲が望ましい。
その理由は、5μm未満では、接続不良を招きやすく、30μmを越えると抵抗値が高くなると共に、加熱プレス工程において熱変形した際に、絶縁性基板の表面に沿って拡がりすぎるので、ファインパターンが形成できなくなるからである。
このような片面回路基板からなるリジッド基板、あるいは片面回路基板の複数枚を積層し、加熱プレスにより一体化してなる多層基板からなるリジッド基板等は、本発明にかかるフレックスリジッド基板を構成するリジッド基板として採用することができる。
リジッド基板の最外層に形成される接続用電極パッドは、その形状、大きさ、および個数は、特に限定されないが、フレキシブル基板に形成した接続用電極パッドと同様に、たとえば、直径が150〜450μmの円形とし、20〜500μmの離間距離で複数配設することが好ましい。その理由は、離間距離が20μm未満では、接続信頼性に不安があり、500μmを超えると、高密度実装に不利となるからである。また、信頼性試験の影響を受けて、接続信頼性が低下することがある。
上記フレキシブル基板の表面にカバーレイを形成する代わりに、リジッド基板の表面に、カバーレイを形成することができる。
このような実施形態では、フレキシブル基板の表面には、接続用電極パッドを含んだ導体層が露出しており、リジット基板の表面に形成したカバーレイ層には、フレキシブル基板と同様に、接続用電極パッドに対応した位置に複数の開口が形成されている。そして、これらの開口底部に露出する接続用電極パッド上に、メタルペーストからなる塊状の導電体(バンプ)が配設され、リジッド基板とフレキシブル基板との重合一体化の際に、その開口内でバンプが溶融し、リジッド基板の接続用電極パッドとフレキシブル基板の接続用電極パッドとの間に介在した状態で固化することによって、電気的接続が行なわれる。
前記カバーレイに設けた開口の内壁面にはテーパを形成してもよい。それは、テーパ形状とすることにより、メタルペーストが開口内に集合しやすくなる(即ち、開口の底部から開口縁にかけて均一に集合分布しやすくなる)ためである。また、熱衝撃や熱膨張率を起因とする応力の影響を受けても、一時的にメタルペーストの位置ズレが起きるが、その後、しばらくするとまた元の位置に戻る(即ち、メタルペーストの自立的な位置補正が行われる)からである。
さらに、このカバーレイの存在は、メタルペーストの溶融(流動)による導体層間の短絡を防止するのにも有効である。
本発明において、予め層間接続されたリジッド基板と、予め層間接続されたフレキシブル基板との電気的接続は、以下の(1)〜(4)のような種々の形態を採用することができ、これらの接続形態を任意に組合せることによって、基板材料を有効に使用することができると共に、自由な配線接続構造とすることができる。
(1) リジッド基板の片面にフレキシブル基板を接続する場合は、まずリジッド基板の片方の最外層の表面に層間接続部としての接続用電極パッドを形成し、一方、フレキシブル基板の片方の表面にも層間接続部としての接続用電極パッドを形成し、それらの電極パッド同士をメタルペーストから形成された導電体を介して接続させる。
(2) リジッド基板の両面に、異なるフレキシブル基板をそれぞれ接続する場合は、リジッド基板の両方の最外層の表面に層間接続部としての接続用電極パッドをそれぞれ形成すると共に、層間接続部としての接続用電極パッドを形成したフレキシブル基板をリジッド基板の両方の最外層に形成した接続用電極パッドに対面配置させ、それらの対面配置された接続用電極パッド間がメタルペーストからなる塊状の導電体を介して接続させる。
(3) フレキシブル基板の両面に、異なるリジッド基板をそれぞれ接続する場合は、フレキシブル基板の両面に層間接続部としての接続用電極パッドを形成すると共に、それらの電極パッドに対して、片方の最外層の表面に層間接続部としての接続用電極パッドが形成されたリジッド基板の該電極パッドをそれぞれ対面配置させ、対面配置された接続用電極パッドどうしをメタルペーストからなる塊状の導電体を介して接続させる。
(4) フレキシブル基板の複数箇所において、リジッド基板が電気的接続される場合、これらのリジッド基板は、各リジッド基板を構成する導体層および樹脂絶縁層の層数が任意であるように予め形成され、それらの個別に形成されたリジッド基板とフレキシブル基板の対向配置された接続用電極パッドが、メタルペーストからなる塊状の導電体を介して接続させる。
前記(1)〜(4)の種々の接続形態の中で、以下、(1)に記載されたような、リジッド基板の片方の最外層表面においてフレキシブル基板が接続される場合について説明する。他の例については、同じ構成であり、説明を省略する。
たとえば、リジッド基板の片方の外側表面の短辺に沿った所定の表面領域に、導体回路の一部として複数の接続用電極パッドを予め形成し、フレキシブル基板の片面の所定領域、たとえば、細長い矩形状の基板の短辺に沿った表面領域にも、リジッド基板に設けた接続用電極パッドに対応した複数の接続用電極パッドを予め形成し、これらの複数の接続用電極パッド間を、例えば、リジッド基板の接続用電極パッド上に印刷等によって形成されたメタルペーストからなるバンプを介して電気的かつ物理的に接続されるように一体形成されることが望ましい。
前記接続用電極パッドは、リジッド基板の最外層を構成する回路基板の一つあるいは二つに対して、めっき処理またはエッチング処理によって導体回路を形成する際に、その導体回路の一部として形成されることができるが、最外層を構成する回路基板の絶縁樹脂層上に単独で形成されてもよいし、その絶縁樹脂層を貫通して下層の導体回路との電気的接続を行なうバイアホールのランドとして形成することもできる。
本発明において、前記リジッド基板に形成される接続用電極パッドの形成領域は、必ずしもリジッド基板の最外層の絶縁樹脂層表面の全域である必要はなく、十分な接続強度が得られるような任意の位置であればよい。
たとえば、矩形状の基板の短辺あるいは長辺に沿った周縁の表面領域や、基板の周縁から中央に向う表面領域であってもよい。
このような接続用電極パッドの形成領域を任意の位置とすることができるので、電子機器筐体のデザインや、その筐体内に収容される他のリジッド基板や電子部品等のレイアウトに応じて、所望の方向に配線の引き出しが可能となり、極めて有利な配線接続構造を得ることができる。
以下、実施例に基づいて詳細に説明する。
(A)フレキシブル基板の製造工程
(1) 本発明にかかるフレクスリジッド配線板を製造するに当たって、それを構成するフレキシブル基板100Aを作製する出発材料として、厚さ25μmのポリイミド系樹脂からなる絶縁性フィルム11の両面に、厚さが30μmの銅箔12がラミネートされた積層フィルム(新日鉄化学製:エスパネックスSB)を用いた(図1(a))。
(2) 絶縁性フィルムの銅箔上のレジストを形成し、露光、現像により、直径300μmである円形の開口を形成して、塩化第二銅水溶液からなるエッチング液で銅箔を開口した。その開口に炭酸ガスレーザなどのレーザを用いて、裏面の銅箔に達する開口14を形成した(図1(b))。
(3) 上記(2)で形成した開口14内に、電解銅めっき処理によって完全に銅めっきを充填してバイアホール16を形成した後、レジスト層を剥離した(図1(c)参照)。
(4)前記絶縁性フィルム11の両面にラミネートされた銅箔12上にレジスト層を形成し、露光、現像処理を経て、塩化第二銅水溶液を用いたエッチング処理によって、厚さ30μmの配線パターン18および直径250μm、厚さ30μmの接続用電極パッド20を形成した(図1(d)参照)。
(5) 上記(4)で形成した配線パターン上に、感光性エポキシ樹脂(日立化成製:FR−5538EA)を塗布して、80℃で3時間乾燥させた後、紫外線によって露光し、ジメチレングリコールジエチルエーテルを用いて現像処理することによって、前記接続用電極パッド20に対応する位置にて、直径300μmの大きさの開口24(開口の裾角度85°)を持つ、パターン18を保護する樹脂製カバーレイ22を厚さ30μmで形成した。(図1(e))。
上記開口24は、リジット基板との重合領域内に16個形成し、隣り合う開口間の離間距離を100μmとした。
(6) 上記(5)で形成したカバーレイ22上に、リジット基板の大きさと同じ程度の領域に、エポキシ系樹脂からなる絶縁性接着剤層26を形成した。この絶縁性接着剤層としては、樹脂フィルム26aを圧着させてもよい。また、フレキシブル基板上のカバーレイ22の開口24と位置ズレしない程度の仮圧着で行ってもよい。
また、絶縁性接着剤層を塗布により形成してもよい。このとき、形成した絶縁性接着剤層を完全に硬化してもよいし、Bステージ状である半硬化としてもよい。
(B)リジッド基板の製造工程
(1) ガラスエポキシ樹脂からなる基板30の両面に、12μmの銅箔32がラミネートされた厚さ0.11mmの両面銅張積層板(松下電工製:R−1766、図2(a)参照)の片面に塩化第二銅水溶液を用いて、レーザ照射用開口を形成し、さらに炭酸ガスレーザを用いて直径250μmの銅めっき充填用開口34を設けた(図2(b)参照)。
(2) さらに、開口34の内壁にPd触媒を付与し、以下のような組成および条件のもとで無電解銅めっき処理を施した後、さらに電解銅めっき処理を施すことによって、開口34の内部を銅めっきで充填して、バイアホール36を形成した(図2(c)参照)。
(無電解銅めっき溶液)
硫酸銅 10g/リトッル
HCHO 8g/リットル
NaOH 5g/リットル
ロッシェル塩 45g/リットル
温度 30℃
(電解銅めっき溶液)
硫酸 180g/リットル
硫酸銅 80g/リットル
アトテックジャパン製 商品名 カパラシドGL
1ml/リットル
(めっき条件)
電流密度 2A/dm
時間 30分
温度 25℃
(3) 前記銅めっきで充填した基板の両面を塩化第二銅水溶液を用いてエッチングして、表面および裏面にそれぞれ配線パターン38を形成すると共に、配線パターン38の一部を接続用電極パッド40に形成した(図2(b)参照)。
(4)前記(3)で形成した接続用電極パッド40上に、Sn/Ag/Cuからなる半田ペースト(Sn:Ag:Cu=60/37/3)を、印刷法によってドーム型形状に成形し、その後、硬化させることによって、パッド上にドーム型形状のメタルバンプ42を形成した。
このとき、リジット基板において、フレキシブル基板を接合する面には、カバーレイ層を形成しなかった。つまり、導体部分が露出されたままであった。さらに、基板をルータで加工した(図2(e)参照)。
(C)積層工程
(1) 前記(B)で製造したリジッド基板200Aと前記(A)で製造したフレキシブル基板100Aとリジッド基板200Aとを積層し(図3参照)、180℃、40kg/cmで加熱プレスさせた。このとき、フレキシブル基板100Aのカバーレイ層22に設けた開口24内にはメタルペーストからなるバンプ42が溶融、固化されてなる導電体44が形成され、カバーレイ層22の表層には、絶縁性接着剤層26だけが形成されていた(図4参照)。これによって、フレキシブル基板100Aとリジッド基板200Aとが、メタルペーストからなる導電体44を介して電気的に接続され、それ以外の部分については絶縁性接着剤層26によって接着されたフレキシブル−リジッド配線板300Aを得た。
リジッド基板200Aの接続用電極パッド40上に、Sn/Agからなる半田ペースト(Sn:Ag=96.5/3.5)を印刷法によってドーム型形状に成形し、硬化させることによって、パッド上に半田からなるドーム型形状のメタルバンプ42を形成した以外は、実施例1と同様にしてフレックスリジッド配線板を製造した。
リジッド基板200Aの接続用電極パッド40上に、Sn/Cuからなる半田ペースト(Sn:Cu=99.3/0.7)を印刷法によってドーム型形状に成形し、硬化させることによって、パッド上に半田からなるドーム型形状のメタルバンプ42を形成した以外は、実施例1と同様にしてフレックスリジッド配線板を製造した。
リジッド基板200Aの接続用電極パッド40上に、主としてAu粒子を金属粒子として配合したメタルペースト(Au:55%含有)を印刷法によってドーム型形状に成形し、硬化させることによって、パッド上に主としてAuからなるドーム型形状のメタルバンプ42を形成した以外は、実施例1と同様にしてフレックスリジッド配線板を製造した。
リジッド基板200Aの接続用電極パッド40上に、主としてCu粒子を金属粒子として配合されたメタルペースト(Cu:50%含有)を印刷法によってドーム型形状に成形し、硬化させることによって、パッド上に主としてAuからなるドーム型形状のメタルバンプ42を形成した以外は、実施例1と同様にしてフレックスリジッド配線板を製造した。
リジッド基板200Aの接続用電極パッド40上に、主としてAg粒子を金属粒子として配合されたメタルペースト(Ag:53%含有)を印刷法によってドーム型形状に成形し、硬化させることによって、パッド上に主としてAuからなるドーム型形状のメタルバンプ42を形成した以外は、実施例1と同様にしてフレックスリジッド配線板を製造した。
フレキシブル基板100Aに設けた接続用電極パッド20に対応して形成した、隣接する開口24の離間距離を20μmとした以外は、実施例1と同様にしてフレックスリジッド配線板を製造した。
フレキシブル基板100Aに設けた接続用電極パッド20に対応して形成した、隣接する開口24の離間距離を300μmとした以外は、実施例1と同様にしてフレックスリジッド配線板を製造した。
フレキシブル基板100Aに設けた接続用電極パッド20に対応して形成した、隣接する開口24の離間距離を400μmとした以外は、実施例1と同様にしてフレックスリジッド配線板を製造した。
フレキシブル基板100Aに設けた接続用電極パッド20に対応して形成した、隣接する開口24の離間距離を500μmとした以外は、実施例1と同様にしてフレックスリジッド配線板を製造した。
参考例1
フレキシブル基板100Aに設けた接続用電極パッド20に対応して形成した、隣接する開口24の離間距離を10μmとした以外は、実施例1と同様にしてフレックスリジッド配線板を製造した。
参考例2
フレキシブル基板100Aに設けた接続用電極パッド20に対応して形成した、隣接する開口24の離間距離550μmとした以外は、実施例1と同様にしてフレックスリジッド配線板を製造した。
フレキシブル基板100A上にはカバーレイを形成せず、リジッド基板200Aの接続用電極パッド40に対応する位置に、直径300μmの開口を有するカバーレイを、厚み30μmで形成し、その開口から露出するパッド上にメタルバンプ42を形成した以外は、実施例1と同様にしてフレックスリジッド配線板を製造した。
リジッド基板200Aの接続用電極パッド40上に、Sn/Agからなる半田ペースト(Sn:Ag=96.5/3.5)を印刷法によってドーム型形状に成形し、硬化させることによって、バンプ上に半田からなるドーム型形状のメタルバンプ42を形成した以外は、実施例11と同様にしてフレックスリジッド配線板を製造した。
リジッド基板200Aの接続用電極パッド40上に、Sn/Cuからなる半田ペースト(Sn:Cu=99.3/0.7)を印刷法によってドーム型形状に成形し、硬化させることによって、バンプ上に半田からなるドーム型形状のメタルバンプ42を形成した以外は、実施例11と同様にしてフレックスリジッド配線板を製造した。
リジッド基板200Aの接続用電極パッド40上に、主としてAu粒子を金属粒子として配合したメタルペースト(Au:55%含有)を印刷法によってドーム型形状に成形し、硬化させることによって、バンプ上に主としてAuからなるドーム型形状のメタルバンプ42を形成した以外は、実施例11と同様にしてフレックスリジッド配線板を製造した。
リジッド基板200Aの接続用電極パッド上に、主としてCu粒子を金属粒子として配合されたメタルペースト(Cu:50%含有)を印刷法によってドーム型形状に成形し、硬化させることによって、パッド上に主としてAuからなるドーム型形状のメタルバンプ42を形成した以外は、実施例11と同様にしてフレックスリジッド配線板を製造した。
リジッド基板200Aの接続用電極パッド40上に、主としてAg粒子を金属粒子として配合されたメタルペースト(Ag:53%含有)を印刷法によってドーム型形状に成形し、硬化させることによって、パッド上に主としてAuからなるドーム型形状のメタルバンプ42を形成した以外は、実施例11と同様にしてフレックスリジッド配線板を製造した。
比較例1
リジッド基板とフレキシブル基板とを接合するとともに、その接合部においては、積層するフレキシブル基板およびリジッド基板の表面の配線パターン層を、めっきスルーホールの導体層を介して電気的に接続するような、従来技術にかかるフレックスリジッド基板を、特開平5−90756号公報に準じた方法で、以下の(1)〜(3)にしたがって製造した。
(1) 図7に示すように、フレキシブル基板上に、サブトラクティブ法によって内層回路610およびフレキシブル部に相当する導体回路612を形成し、次いで、その導体回路上に、打ち抜き加工したカバーレイフィルムを位置合わせして仮接着し、その後、多段プレスにて加熱プレスすることにより、内層回路基板およびフレキシブル部となるフレキシブル基板600を作製した。
(2) ガラスエポキシ両面銅張基板の一方の面に、サブトラクティブ法によって別の内層回路614を形成し、次いで、外型加工することにより、多層リジッド部の1つの導体層を形成するリジッド基板620を作製した。
(3) 前記(1)、(2)で作製したフレキシブル基板600と複数のリジッド基板620とをプリプレグ622を介して積層固定し、加熱プレスにて一体化した。
次に、得られた基板に穴あけをした後、無電解めっきを施すことにより、内層回路610と外層回路614とをめっきスルーホール624を介して電気的に接続し、さらに、リジッド部の他面の導体回路626を形成することによって、フレクスリジッド配線板650とした。
以上説明したような実施例1〜16、参考例1〜2および比較例1にしたがって製造されたフレックスリジッド配線板について、電気的特性および電気接続性を評価するための各試験を、以下のように実施した。
(1)波形測定試験
実施例1および比較例1について、任意波形ジェネレータ(テクトロニクス社製AWG710)とデジタルサンプリングオシロスコープ(テクトロニクス社製11801B)とを組合せて用いることで、接続用電極パッド間のパルス電圧波形の変化を測定した。その測定結果を図5、図6に示す。
(2)絶縁試験1
実施例1〜6、11〜16および比較例1について、フレキシブル基板とリジッド基板との接続部分での絶縁抵抗(初期絶縁抵抗)を測定した後、−65℃で3分放置、ついで125℃で3分放置する試験を1サイクルとした冷熱サイクルを1000サイクル実施し、その試験後のフレキシブル基板とリジッド基板との接続部分での絶縁抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2005353861
(4)絶縁試験2
実施例1、実施例7〜10および参考例1〜2について、フレキシブル基板とリジッド基板との接続部分での絶縁抵抗(初期絶縁抵抗)を測定した後、信頼性試験(HHTB:85℃、85%、50V印加)を行ない、その後に、フレキシブル基板とリジッド基板との接続部分での絶縁抵抗を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2005353861
以上のような試験結果から、本発明のようにメタルペーストからなる塊状導電体を介してフレキシブル基板とリジッド基板とを接続する場合には、めっきスルーホールを介して接続される場合に比べて、高周波帯域におけるノイズ成分が少なくなることがわかった。
この理由は、次のように説明される。つまり、高周波数帯域ほど、表皮効果によって、表面ほど電流密度が高くなる。そのため、スルーホールやバイアホールの場合は、導体の表側面、裏側面の両方の表面に電流が流れるようになるが、メタルペーストからなる塊状導電体の場合はその表面のみしか電流が流れなくなる。
したがって、電流量が低下して電流量に依存する磁界強度も低下し、磁界強度に依存するインダクタンスも低下させることができると推定される。
また、信号波形の反射波による干渉の影響を図5および図6に示す。この図から、本発明のように、メタルペーストからなる塊状導電体を介してフレキシブル基板とリジッド基板とを接続する(実施例1)方が、めっきスルーホールを用いる場合(比較例1)よりも、反射波の干渉による波形のゆがみが少なく、信号遅延も少ないことがわかる。
また、表1および表2からわかるように、本発明にかかるフレックスリジッド配線板は、リジッド基板とフレキシブル基板との接合個所において、初期絶縁抵抗値が10×1013程度であり、信頼性試験後の絶縁抵抗値も10×10程度であるから、確実な導通を得ることができ、優れた電気接続性を得ることができる。
以上説明したように、本発明は、リジッド基板とフレキシブル基板との接合を、リジッド基板に設けた接続用電極パッドとフレキシブル基板に設けた接続用電極パッドとの間に介在させたメタルペーストからなる塊状導電体を介して行うことにより、ギガレベルでの電気信号の遅延を抑えて電気信号の安定性を確保すると共に、電気接続性や接続信頼性に優れたフレックスリジッド基板を提供する。
(a)〜(g)は、本発明の実施例1にかかるフレックスリジッド配線板を製造する工程の一部を示す図である。 (a)〜(e)は、同じく、実施例1にかかるフレックスリジッド配線板を製造する工程の一部を示す図である。 同じく、実施例1にかかるフレックスリジッド配線板を製造する工程の一部を示す図である。 本発明の実施例1にかかるフレックスリジッド配線板を示す図である。 接続用電極パッド間の信号遅延を示すパルス電圧波形図(1GHz)である。 接続用電極パッド間の信号遅延を示すパルス電圧波形図(5GHz)である。 比較例1(従来技術)にかかるフレックスリジッド配線板の断面構造を示す概略図である。
符号の説明
11 絶縁性フィルム
12 銅箔
14 開口
16 バイアホール
18 配線パターン
20 接続用電極パッド
22 樹脂製カバーレイ
24 開口
26a 絶縁性接着剤層用樹脂フィルム
26 絶縁性接着剤層
30 硬質基板
32 銅箔
34 開口
36 バイアホール
38 配線パターン
40 接続用電極パッド
42 メタルバンプ
44 導電体
100A フレキシブル基板
200A リジッド基板
300A フレックスリジッド配線板

Claims (8)

  1. 導体層を有する硬質基材からなるリジット基板と、導体層を有する可撓性基材からなるフレキシプル基板とを重ね合わせて一体化すると共に、電気的に接続してなるフレックスリジッド配線板において、
    前記リジッド基板の導体層とフレキシブル基板の導体層とを、これらの間にメタルペーストからなる導電体を介在させて、導電体による接続部に電気的に接続したことを特徴とするフレックスリジッド配線板。
  2. 前記フレキシブル基板の表面および前記リジッド基板の表面には、それぞれ接続用電極パッドを設け、これらの接続用電極パッドの相互間に、メタルペーストからなる導電体を介在させて電気的に接続したことを特徴とする請求項1に記載のフレックスリジッド配線板。
  3. 前記導電体は、メタルペーストの塊状からなるものであって、フレキシブル基板とリジッド基板とを重ね合わせ一体化する際に、溶融、固化することによって、フレキシブル基板とリジッド基板とを電気的に接続するものであることを特徴とする請求項1または2に記載のフレックスリジッド配線板。
  4. 前記フレキシブル基板は、その表面から裏面に達する貫通孔に導電性物質が充填されてなるバイアホールを有すると共に、そのバイアホールのほぼ真上に位置して接続用電極パッドが設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフレックスリジッド配線板。
  5. 前記フレキシブル基板またはリジッド基板の各導体層は、絶縁性カバーレイにて被覆されていると共に、該カバーレイには前記接続用電極パッドが露出するような開口が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のフレックスリジッド配線板。
  6. 前記カバーレイに設けた、隣接する開口の離間距離は、20〜500μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のフレックスリジッド配線板。
  7. 前記フレキシブル基板とリジット基板との間に絶縁性接着剤層を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のフレックスリジッド配線板。
  8. 前記絶縁性接着剤層は、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、感光性樹脂、熱硬化性樹脂の一部に感光基を付加させた樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂、あるいは熱硬化性樹脂と感光性樹脂の複合体にて形成されることを特徴とする請求項7に記載のフレックスリジッド配線板。
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