JP2000183195A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2000183195A
JP2000183195A JP10360146A JP36014698A JP2000183195A JP 2000183195 A JP2000183195 A JP 2000183195A JP 10360146 A JP10360146 A JP 10360146A JP 36014698 A JP36014698 A JP 36014698A JP 2000183195 A JP2000183195 A JP 2000183195A
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transistor
semiconductor device
unipolar
channel mos
electrode
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JP10360146A
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English (en)
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Yuichi Harada
祐一 原田
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バイポーラトランジスタのコレクタ・ベース間
に第一のユニポーラトランジスタが、エミッタ・ベース
間に第二のユニポーラトランジスタが接続され、それぞ
れのトランジスタが同一基板上に形成されたた半導体装
置において、オン電圧とスイッチング時間とのトレード
オフ特性の向上を図る。 【解決手段】いずれかのトランジスタを二つ以上に分
割して形成することにより、配置の自由度を増す。分
割して形成されたトランジスタを隣接させ、或いは隔離
して配置する。分割した最後段のバイポーラトランジ
スタを隣接させ、その中間にエミッタパッドを設ける。
等の工夫により、出力電流の流れる配線、バイポーラト
ランジスタのベースキャリアの引出し用配線等の配線抵
抗を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ユニポーラトラン
ジスタとバイポーラトランジスタとを接続した、オン抵
抗が低く、高速スイッチング特性を示す半導体装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】オン抵抗が低く、高速スイッチング特性
を示す個別のスイッチング用半導体装置として、バイポ
ーラトランジスタ(以下BJTと記す)とユニポーラト
ランジスタがあり、ユニポーラトランジスタの例として
例えば絶縁ゲート電界効果トランジスタ(以下MOSF
ETと記す)がよく知られている。また最近では、電圧
制御が可能なバイポーラトランジスタである絶縁ゲート
型バイポーラトランジスタ(以下IGBTと記す)の使
用が増加している。これらの半導体装置はそれぞれ下記
のような特徴を有している。
【0003】BJTは、特に高耐圧特性を得るためにコ
レクタ層に高比抵抗基板を使用した場合でも、飽和状態
の使用時は伝導度変調を起こしており、そのオン抵抗
(通電時のオン電圧/電流)は小さくなる特長を有す
る。しかし、少数キャリアの蓄積効果によってターンオ
フ時間が長くなるので、そのスイッチング速度は遅くな
る。
【0004】一方MOSFETは、本来少数キャリアが
蓄積することがないので、スイッチング速度は速いとい
う特長を有する。しかし、少数キャリアの注入に基づく
伝導度変調が起こらないので、そのオン抵抗が大きい。
【0005】IGBTにおいては、BJTと同様に少数
キャリアの蓄積効果があり、オン抵抗は小さいが、ター
ンオフ時間が長い。それに加えて、ターンオフ時に拡が
る空乏層により掃き出される多数キャリアによって、コ
レクタ層からの少数キャリアの再注入が起き、ターンオ
フ時間が長くなって、スイッチング速度は遅くなる。
【0006】従って、一般的にはスイッチング回路にお
いて、BJTやIGBTは定常損失は小さいが、スイッ
チング損失が大きい特性を示すので、比較的低周波数
(一般的には50kHz以下)で用いられることが多
く、MOSFETは逆にスイッチング損失は小さいが定
常損失が大きいので、比較的高周波数(一般的に100
kHz以上)で用いられることが多い。
【0007】それらの中間の周波数領域である20〜1
00kHzにおいては、その用途に応じて両者の特徴を
持つ半導体装置が望まれている。例えばそのような一例
として、特開昭62-293678号公報に開示された半導体装
置がある。図10はその半導体装置の等価回路図であ
る。前段にユニポーラトランジスタUTを、後段にバイ
ポーラトランジスタBTを配したいわゆるBiMOS−
Cascodeトランジスタとなっている。しかしながらこの
半導体装置は、電圧制御が可能であり、オン抵抗も低い
が、ターンオフ時にバイポーラトランジスタBTに蓄積
された過剰キャリアを引き抜くことができないため、タ
ーンオフ時間、特にストレージ時間が非常に長くなって
しまうという問題があった。
【0008】この対策として発明者らは先に、BiMO
S−Cascadeトランジスタのバイポーラトランジ
スタBTのベース・エミッタ間に第二のユニポーラトラ
ンジスタUT2を接続した半導体装置を考案した(特願
平9−176687号)。
【0009】図11、12、13は、その半導体装置の
三例の等価回路図である。まず図11の半導体装置では
npnトランジスタBT1のコレクタC・ベースB間、
エミッタE・ベースB間に、それぞれnチャネルMOS
トランジスタUT1、pチャネルMOSトランジスタU
T2のドレイン・ソースが接続されている。nチャネル
MOSトランジスタUT1およびpチャネルMOSトラ
ンジスタUT2のゲートは共通にされG端子に接続され
ている。
【0010】この半導体装置は、コレクタC・エミッタ
E間に電圧が印加されているとき、ゲートGへの正の入
力信号により、nチャネルMOSトランジスタUT1が
オンし、npnトランジスタBT1がオンする。ゲート
Gへの正の入力信号では、pチャネルMOSトランジス
タUT2はオンしない。次に、ゲートGへの負の入力信
号により、nチャネルMOSトランジスタUT1がオフ
し、npnトランジスタBT1がオフする。このとき、
pチャネルMOSトランジスタUT2がオンする。
【0011】従って、この半導体装置は、オン時には、
バイポーラトランジスタであるnpnトランジスタBT
1がオンするので、低いオン電圧となる。また、オフ時
には、pチャネルMOSトランジスタUT2をオンする
ことにより、npnトランジスタBT1からオン時に蓄
積された過剰キャリアを引き抜くことができるので、ス
トレージ時間、スイッチング時間を短縮でき、高速動作
が可能となる。
【0012】図12の半導体装置では、出力段としての
バイポーラトランジスタがnpnトランジスタBT1、
BT2からなるダーリントントランジスタとなってい
る。そして、第一段npnトランジスタBT1のコレク
タC・ベースB間に、nチャネルMOSトランジスタU
T1のドレイン・ソースが接続されている。第一段np
nトランジスタBT1のベースBと第二段npnトラン
ジスタBT2のエミッタE間、第二段npnトランジス
タBT2のベースB・エミッタE間に、それぞれpチャ
ネルMOSトランジスタUT2、UT3のソース・ドレ
インが接続されている。nチャネルMOSトランジスタ
UT1、pチャネルMOSトランジスタUT2、UT3
のゲートは共通にされG端子に接続されている。すなわ
ちダーリントン接続された二段のnpnトランジスタB
T1、BT2のベースと後段のnpnトランジスタBT
2のエミッタとの間にそれぞれ対応するpチャネルMO
SトランジスタUT2、UT3が接続されていることに
なる。
【0013】この半導体装置では、コレクタC・エミッ
タE間に電圧が印加されているとき、ゲートGへの正の
入力信号により、nチャネルMOSトランジスタUT1
がオンし、第一段npnトランジスタBT1にコレクタ
電流が流れる(以後オンするという)。その電流がベー
ス電流となって、第二段npnトランジスタトランジス
タBT2がオンする。ゲートGへの正の入力信号では、
pチャネルMOSトランジスタUT2、UT3はオンし
ない。次に、ゲートGへの負の入力信号により、nチャ
ネルMOSトランジスタUT1がオフし、npnトラン
ジスタBT1、BT2のコレクタ電流が止まる(以後オ
フするという)。このとき、pチャネルMOSトランジ
スタUT2、UT3がオンする。
【0014】従って、この半導体装置は、オン時には、
バイポーラトランジスタであるnpnトランジスタBT
1、BT2がオンするので、低いオン電圧となる。ま
た、オフ時には、pチャネルMOSトランジスタUT
2、UT3をオンすることにより、オン時に蓄積された
キャリアを引き抜くことができるので、ストレージ時間
を短縮でき、高速動作が可能となる。
【0015】図13の半導体装置では、出力段としての
バイポーラトランジスタが三段のnpnトランジスタB
T1、BT2、BT3からなるダーリントントランジス
タとなっている。そして、第一段、第二段、第三段のn
pnトランジスタBT1、BT2、BT3のベースBと
最後段のnpnトランジスタBT3のエミッタE間に、
それぞれ第一段、第二段、第三段のpチャネルMOSト
ランジスタUT2、UT3、UT4のソース・ドレイン
が接続されている。nチャネルMOSトランジスタUT
1、pチャネルMOSトランジスタUT2、UT3、U
T4のゲートは共通にされG端子となっている。
【0016】この半導体装置の動作も、先の二例の半導
体装置と同様であり、オン時には、バイポーラトランジ
スタであるnpnトランジスタBT1、BT2、BT3
がオンするので、低いオン抵抗となる。また、オフ時に
は、pチャネルMOSトランジスタUT2、UT3、U
T4をオンすることにより、オン時に蓄積されたキャリ
アを引き抜くことができるので、ストレージ時間を短縮
でき、高速動作が可能となる。
【0017】図14(a)、(b)、(c)は、それぞ
れユニット化した第一のユニポーラトランジスタ、バイ
ポーラトランジスタ、第二のユニポーラトランジスタの
部分断面図である。
【0018】半導体基板は、低抵抗率のn+ コレクタ層
1上に高抵抗率のnドリフト層2が積層されたものであ
る。第一のユニポーラトランジスタでは、nドリフト層
2の表面層に、pウェル領域3が形成され、そのpウェ
ル領域3にn+ ソース領域6が形成されている。n+
ース領域6とnドリフト層2とに挟まれたpベース領域
3の表面上にゲート酸化膜12を介してゲート電極層1
3が、n+ ソース領域6とpウェル領域3との表面に共
通にソース電極8が設けられている。n+ コレクタ層1
の裏面には、ユニポーラトランジスタのドレイン電極と
なるコレクタ電極16が設けられ、C端子に接続されて
いる。
【0019】バイポーラトランジスタでは、nドリフト
層2の表面層に、pベース領域4が形成され、pベース
領域4内にn+ エミッタ領域7が形成されている。前段
の第一のユニポーラトランジスタのソース電極8(また
は前段のバイポーラトランジスタのエミッタ電極)がバ
イポーラトランジスタのベース電極とされる。エミッタ
電極10(または最後段のエミッタ電極)から出力用E
端子に接続される。
【0020】第二のユニポーラトランジスタでは、nド
リフト層2の表面層に、p+ ドレイン領域5が形成さ
れ、バイポーラトランジスタのpベース領域4がソース
領域となる。pベース領域4とp+ ドレイン領域5とに
挟まれたnドリフト層2の表面上にゲート絶縁膜14を
介してゲート電極層15が設けられる。p+ ドレイン領
域5の表面に接してドレイン電極11が設けられるが、
これは、バイポーラトランジスタ(または最後段のバイ
ポーラトランジスタの)エミッタ電極と接続される。
【0021】図16は、図12の等価回路をモノリシッ
クに実現した半導体装置の電極配置図である。図が錯綜
するのを避けるため、多結晶シリコン層からなるゲート
電極層は省略し、金属膜からなる電極および配線だけを
記載している。図の左側から、nチャネルMOSトラン
ジスタUT1、npnトランジスタBT1、pチャネル
MOSトランジスタUT2、npnトランジスタBT
2、pチャネルMOSトランジスタUT3に対応してい
る。
【0022】nチャネルMOSトランジスタUT1のソ
ース電極8とバイポーラトランジスタBT1のベース電
極9とが接続され、そのバイポーラトランジスタBT1
のベース電極9とエミッタ電極10、およびバイポーラ
トランジスタBT2のベース電極9aとエミッタ電極1
0aとが共に櫛歯状とされている。pチャネルMOSト
ランジスタUT2、UT3のドレイン電極11、11a
も櫛歯状とされている。この例では、nチャネルMOS
トランジスタUT1のゲート電極層に設けられた穴を通
して、ソース電極8が半導体基板表面のn+ ソース領域
に接触している。18はゲート電極層に接触して設けら
れた金属のゲートパッドである。19はエミッタパッド
であり、バイポーラトランジスタBT2のエミッタ電極
10aと配線24aで接続されている。
【0023】図17は、図13の等価回路をモノリシッ
クに実現した半導体装置の電極配置図である。この図で
も図が錯綜するのを避けるため、金属膜からなる電極お
よび配線だけを記載している。nチャネルMOSトラン
ジスタUT1のソース電極8がバイポーラトランジスタ
BT1のベース電極9と接続され、バイポーラトランジ
スタBT1、BT2、BT3のベース電極9、9a、9
bとエミッタ電極10、10a、10bが共に櫛歯状と
されている。pチャネルMOSトランジスタUT2、U
T3、UT4のドレイン電極11、11a、11bも櫛
歯状とされている。19はエミッタパッドであり、バイ
ポーラトランジスタBT3のエミッタ電極10bと太い
配線で接続されている。18はゲートパッドである。
【0024】図15は、図11の等価回路をモノリシッ
クに実現した半導体装置の電極配置図である。nチャネ
ルMOSトランジスタUT1のソース電極8と接続され
たバイポーラトランジスタBT1のベース電極9とエミ
ッタ電極10とが共に櫛歯状とされている。pチャネル
MOSトランジスタUT2のドレイン電極11も櫛歯状
とされている。19はエミッタ電極パッドであり、バイ
ポーラトランジスタBT1エミッタの電極10と接続さ
れている。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】図11〜13の等価回
路を実現した図15、16、17の半導体装置はいずれ
も、バイポーラトランジスタのベース領域とエミッタ領
域間に接続された第2のユニポーラトランジスタによ
り、ターンオフ時にベース領域に供給されているベース
電流(少数キャリア)をエミッタ電極に引き抜くため、
ターンオフ時のストレージ時間の短縮を図ることができ
る。また、後段のバイポーラトランジスタのダーリント
ン接続段数を増やすことでオン電圧を低減することがで
きる。
【0026】しかし、図15、16、17に見られるよ
うに、最終段バイポーラトランジスタのエミッタ電極1
0、10aまたは10bが櫛歯状であると、E端子と接
続するためのエミッタパッド19を設けねばならない。
【0027】また、同一基板上に各トランジスタを形成
し配線する場合、特に最終段のバイポーラトランジスタ
のエミッタ電極10、10aまたは10bとエミッタパ
ッド19とを結ぶ配線24aには素子の出力電流にあた
る大きな電流が流れる。その配線抵抗と出力電流の積で
電圧降下を生じる。また、第2ユニポーラトランジスタ
のドレイン電極11、11a、11bとエミッタパッド
19とを結ぶ配線24bにもターンオフ時にキャリア引
き抜きのため大きな電流が流れる。その配線抵抗と引き
抜き電流の積でやはり電圧降下を生じるが、その電圧降
下は、キャリア引き抜きを妨げる方向に働く。すなわち
これらの配線24a、24bの配線抵抗が大きくなる
と、素子特性の劣化につながる。
【0028】特に、後段のバイポーラトランジスタが2
段以上のダーリントントランジスタである場合には、出
力電流が大きくなる。例えば図16において前段のバイ
ポーラトランジスタBT1のエミッタ電極10から後段
のバイポーラトランジスタBT2のベース電極9aへの
配線22が必要であり、その配線22は、ダーリントン
接続の段数を重ねるほど、配線抵抗の増大を避けるため
に断面積の大きい、すなわち幅の広い配線としなければ
ならない。
【0029】しかし、エミッタパッド部分や配線部分な
ど、実際の電流スイッチングに寄与するトランジスタの
活性部として利用できない部分をむやみに広くするわけ
にはいかないので、特性との兼ね合いで決められられ、
例えばチップ面積の10%程度がそのために使用され
た。
【0030】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
てもので、低オン抵抗、高速ターンオフ特性を両立さ
せ、かつチップ面積を縮減した半導体装置を提供するこ
とを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記課題解決のため本発
明は、前段の第一のユニポーラトランジスタを、後段の
バイポーラトランジスタと、第二のユニポーラトランジ
スタとを有し、第一のユニポーラトランジスタのドレイ
ンとソースとをそれぞれバイポーラトランジスタのコレ
クタ、ベースに接続し、かつ、第二のユニポーラトラン
ジスタのドレインとソースとをそれぞれバイポーラトラ
ンジスタのエミッタ、ベースに接続し、第一導電型の高
比抵抗半導体基板を第一のユニポーラトランジスタのド
レイン層、バイポーラトランジスタのコレクタ層、第二
のユニポーラトランジスタのベース層とした半導体装置
において、いずれかのトランジスタを複数に分割して設
けるものとする。
【0032】後段のバイポーラトランジスタがダーリン
トン接続されたバイポーラトランジスタであり、そのダ
ーリントン接続された各バイポーラトランジスタごとに
対応する第二のユニポーラトランジスタとを有し、第一
のユニポーラトランジスタのドレインとソースとをそれ
ぞれ初段のバイポーラトランジスタのコレクタ、ベース
に接続し、各バイポーラトランジスタのベースに各第二
のユニポーラトランジスタのソースを接続し、最後段の
バイポーラトランジスタのエミッタに各第二のユニポー
ラトランジスタのドレインを接続し、第一導電型の高比
抵抗半導体基板を第一のユニポーラトランジスタのドレ
イン層、バイポーラトランジスタのコレクタ層、第二の
ユニポーラトランジスタのベース層とした半導体装置に
おいて、いずれかのトランジスタを複数に分割して設け
るものとする。
【0033】分割するのは、第二のユニポーラトランジ
スタでも、バイポーラトランジスタでも良い。複数に分
割して設けることによって、配置の自由度が増すので、
例えば対称的な配置にすることができる。
【0034】特に最後段のバイポーラトランジスタを複
数に分割して設ければ、配置の自由度が増すので、エミ
ッタパッドを近い位置に設けることができる。最後段の
バイポーラトランジスタを隣接させ、その中間にエミッ
タパッドを設ければ、最後段のバイポーラトランジスタ
のエミッタ電極からエミッタパッド迄の配線抵抗を低減
できる。
【0035】そして、最後段のバイポーラトランジスタ
と、そのバイポーラトランジスタに対応する第二のユニ
ポーラトランジスタとを隣接して設けるとよい。そのよ
うにすれば、第二のユニポーラトランジスタからエミッ
タパッド迄の配線抵抗を低減できる。
【0036】各トランジスタの電極パターンが半導体チ
ップ上の適当な軸に関して対称的または適当な点に関し
て回転対称的であることがよい。そのようにすれば、熱
的なバランスが良くなる。
【0037】第一のユニポーラトランジスタのゲートと
第二のユニポーラトランジスタのゲートとを接続すれ
ば、信号制御装置を一つにすることができる。具体的な
構成としては、第一のユニポーラトランジスタがnチャ
ネルMOSトランジスタであり、第二のユニポーラトラ
ンジスタがpチャネルMOSトランジスタであり、バイ
ポーラトランジスタがnpnトランジスタである組み合
わせ、または、第一のユニポーラトランジスタがpチャ
ネルMOSトランジスタであり、第二のユニポーラトラ
ンジスタがnチャネルMOSトランジスタであり、バイ
ポーラトランジスタがpnpトランジスタである組み合
わせとすればよい。そのような構成とすれば、信号制御
装置を一つにすることができる。
【0038】バイポーラトランジスタのエミッタ領域の
接合深さが、第一のユニポーラトランジスタのソース領
域のそれより深いものとする。そのようにすれば、バイ
ポーラトランジスタにおける電流増幅率を増大させ、一
方ユニポーラトランジスタにおけるアバランシェ耐量の
増大を図ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら実施例
に基づき本発明の実施の形態を説明する。以下の実施例
では、主に第一のユニポーラトランジスタをnチャネル
MOSトランジスタ、第二のユニポーラトランジスタを
pチャネルMOSトランジスタ、バイポーラトランジス
タをnpnトランジスタとし、さらに第1導電型をn
型,第2導電型をp型とした例を示すが、後述するよう
に他の構成とすることも可能である。
【0040】[実施例1]図1(b)は、図12の等価
回路をモノリシックに実現した本発明第一の実施例の半
導体装置の各構成トランジスタの配置図である。図の左
側部分が第一のユニポーラトランジスタであるnチャネ
ルMOSトランジスタUT1、中央上、下側部分がnp
nトランジスタBT1、中央左寄り部分が第二のユニポ
ーラトランジスタであるpチャネルMOSトランジスタ
UT2、右側部分がnpnトランジスタBT2、中央右
寄り部分がpチャネルMOSトランジスタUT3にそれ
ぞれ対応している。図1(a)は、実施例1の半導体装
置の電極配置図である。図に示したのは、基本的な部分
であって、他に主に半導体装置の周辺部分に耐圧を担う
部分があるが、本発明の本質に関わる部分では無いので
省略している。nチャネルMOSトランジスタUT1の
ソース電極8がnpnトランジスタBT1のベース電極
9と接続されている様子、npnトランジスタBT1の
ベース電極9とエミッタ電極10とが櫛歯状で入り組ん
でいる様子、npnトランジスタBT1のベース電極9
とpチャネルMOSトランジスタUT2のドレイン電極
11とが対向している様子、npnトランジスタBT1
のエミッタ電極10がnpnトランジスタBT2のベー
ス電極9aと接続されている様子、npnトランジスタ
BT2のベース電極9aとエミッタ電極10aとが櫛歯
状で入り組んでいる様子、npnトランジスタBT2の
ベース電極9aとpチャネルMOSトランジスタUT3
のドレイン電極11aとが対向している様子が見られ
る。
【0041】この例では、nチャネルMOSトランジス
タUT1のゲート電極層に設けられた穴を通して、ソー
ス電極8が半導体基板表面のn+ ソース領域に接触して
いる。18はゲート電極層に接触して設けられた金属の
ゲートパッドであり、ゲートワイヤがボンディングされ
る。19はバイポーラトランジスタBT2のエミッタパ
ッドである。なお、この図は、ゲートパッド18の中央
を通る線A−Aに関して上下対称であり、その対称軸上
にエミッタパッド19が設けられている。
【0042】図2は、図1の半導体装置の模擬的な部分
断面図である。半導体基板は、低抵抗率のn+ コレクタ
層1上に高抵抗率のnドリフト層2が積層されたもので
ある。例えば、耐圧1600V級の実施例1の半導体装
置は、0.004Ω・cm、厚さ250μmのn+ コレ
クタ層1上に、50Ω・cm、厚さ80μmのnドリフ
ト層2を積層したエピタキシャルウェハを使用した。n
ドリフト層2の表面層に、nチャネルMOSトランジス
タUT1のpウェル領域3、npnトランジスタBT
1、BT2のpベース領域4、4a、pチャネルMOS
トランジスタUT2、UT3のp+ ドレイン領域5、5
aが形成され、そのpウェル領域3、pベース領域4、
4a内にそれぞれn+ ソース領域6、n+ エミッタ領域
7、7aが形成されている。例えば、pウェル領域3、
pベース領域4、4aの拡散深さは5μmであり、n+
ソース領域6の拡散深さは0.3μm、n+ エミッタ領
域7、7aの拡散深さは2.5μmである。n+ ソース
領域6、n+ エミッタ領域7、7aの拡散深さは、実験
により決めた値である。
【0043】n+ ソース領域6とnドリフト層2とに挟
まれたpウェル領域3の表面上にゲート酸化膜12を介
してnチャネルMOSトランジスタUT1のゲート電極
層13が、また、pベース領域4、4aとp+ ドレイン
領域5、5aとに挟まれたnドリフト層2の表面上にゲ
ート酸化膜14、14aを介してpチャネルMOSトラ
ンジスタUT2のゲート電極層15、15aが設けられ
ている。ゲート電極層13、15、15aは例えば多結
晶シリコン膜からなり、その上に接触する金属層のゲー
ト電極が設けられて、G端子に接続されている。
【0044】n+ ソース領域6とpウェル領域3との表
面に共通に設けられたソース電極8は、ゲート電極層1
3上に絶縁膜20を介して延長され、pベース領域4の
表面に設けられたベース電極9と一体とされている。n
+ エミッタ領域7の表面に設けられたエミッタ電極10
は、後段のnpnトランジスタBT2のpベース領域4
a上に設けられたベース電極9aと接続されている。更
にn+ エミッタ領域7aの表面に設けられたエミッタ電
極10aは、p+ ドレイン領域5、5aの表面に設けら
れたドレイン電極11、11aと共に、E端子に接続さ
れている。これらの電極は、例えばスパッタ蒸着とフォ
トリソグラフイによって形成された一層のアルミニウム
合金の金属膜からなる。n+ コレクタ層1の裏面には、
コレクタ電極16が設けられ、C端子に接続されてい
る。なお、ここで一層の金属膜とは、層間絶縁膜を挟ん
で多層にされていないという意味であって、直接積層さ
れていれば多層の金属膜であっても良い。
【0045】第一段npnトランジスタBT1は、第二
段npnトランジスタBT2のベース電流を供給するト
ランジスタであるから、その面積は第二段npnトラン
ジスタBT2より小さくてよい。また、第一段pチャネ
ルMOSトランジスタUT2、第二段pチャネルMOS
トランジスタUT3は、それぞれ第一段npnトランジ
スタBT1、第二段npnトランジスタBT2からオフ
時にキャリアを排出するトランジスタであるから、第二
段pチャネルMOSトランジスタUT3の面積は、第一
段pチャネルMOSトランジスタUT2より大きくす
る。
【0046】実施例1の半導体装置の動作を簡単に説明
する。エミッタ端子Eを接地し、コレクタ端子Cに正の
電圧を印加した状態で、ゲート端子Gに正の電圧を加え
ると、nチャネルMOSトランジスタUT1がオンし、
ベース電流がnpnトランジスタBT1のベース電極9
に供給されて、npnトランジスタBT1にコレクタ電
流が流れてオンする。このnpnトランジスタBT1の
コレクタ電流がnpnトランジスタBT2のベース電極
9aに供給されて、npnトランジスタBT2がオンす
る。従って、この半導体装置は、オン時には、伝導度変
調が起きて、低いコレクタ・エミッタ電圧VCE(以後オ
ン電圧と呼ぶ)となる。第二段npnトランジスタBT
2には、大きなベース電流が供給されるので、オン電圧
は第一段npnトランジスタBT1のそれより低くな
る。特にnpnトランジスタのn+エミッタ領域7、7
aの拡散深さを、nチャネルMOSトランジスタUT1
のn + ソース領域6のそれより深くして、電流増幅率を
大きくし、オン電圧の低減を図ることができる。なお、
ゲート端子Gへの正の入力信号では、第一段、第二段p
チャネルMOSトランジスタUT2、UT3はオンしな
い。
【0047】ターンオフ時は、ゲート端子Gの電位をn
チャネルMOSトランジスタUT1のしきい値以下に下
げる。これにより、nチャネルMOSトランジスタUT
1はオフする。そして、npnトランジスタBT1のベ
ース電流の供給が止まり、npnトランジスタBT1の
コレクタ電流が止まる。ここではオフするということに
する。さらに、ゲート端子Gに負の電圧を加えることに
より、(pチャネルMOSトランジスタUT2のpソー
ス領域である)pベース領域4とp+ ドレイン領域5、
およびpベース領域4aとp+ ドレイン領域5aとの間
のnドリフト層2の表面層に反転層が形成され、pチャ
ネルMOSトランジスタUT2、UT3がオンする。す
るとnpnトランジスタBT1、BT2のpベース領域
4、4aに残る過剰の正孔は、反転層を通じてドレイン
電極11、11aに引き抜かれるため、ターンオフが速
やかにおこなわれ、高速動作が可能となる。
【0048】図1(a)の電極配置図が図16の電極配
置図と異なっている点は、櫛歯状の電極の組み合わせを
一個のトランジスタと見なすことにすると、npnトラ
ンジスタBT1、BT2、pチャネルMOSトランジス
タUT3がそれぞれ二分割されていること、特にnpn
トランジスタBT1は、上下側に離れて配置されている
こと、pチャネルMOSトランジスタUT3は隣接して
配置され、上下のnpnトランジスタBT1間にまとめ
られていること、npnトランジスタBT2が隣接して
配置され、その中間にエミッタパッド19が設けられて
いることである。
【0049】図3は、本実施例1の半導体装置における
オン電圧とフォールタイムとのトレードオフ特性図であ
る。横軸はオン電圧(VCE)、縦軸はフォールタイム
(tf)である。チップの活性領域の面積は約100m
2 であり、電流(ICE)は12Aである。比較例とし
て図16の半導体装置のオン電圧とフォールタイムとの
トレードオフ特性も示した。本実施例1の半導体装置で
は大幅にトレードオフ特性が改善されていることがわか
る。なおキャリアライフタイムは、電子線照射により制
御した。
【0050】従来の半導体装置は図16に示したよう
に、npnトランジスタBT1のエミッタ電極10とn
pnトランジスタBT2のベース電極9aとを結ぶ長い
配線22が必要となる他、npnトランジスタBT2の
エミッタ電極10aと、pチャネルMOSトランジスタ
UT3のドレイン電極11aを結ぶ配線24a、24b
の中途にエミッタパッド19を設け、ここにエミッタワ
イヤ22をボンディングして外部端子と接続していた。
このためエミッタパッド19からnpnトランジスタB
T2のエミッタ電極10aまでの配線24aが長くな
り、この配線の抵抗が無視できなかった。例えば、幅5
00μm、厚さ5μm、長さ10mmのアルミニウム配
線の抵抗は、約0.1オームである。この配線24aは
出力電流が流れる部分であり、この配線抵抗により半導
体装置のオン電圧が増大した。さらにpチャネルMOS
トランジスタUT2、UT3のドレイン電極11、11
aとエミッタパッド19間の配線24bにも配線抵抗が
あり、この抵抗成分がpチャネルMOSトランジスタU
T2、UT3のオン抵抗に、上乗せされるため、npn
トランジスタBT1およびBT2のベース電流を引き抜
く能力が小さくなり、スイッチングも低速になってい
た。また配線部分の下にはトランジスタを形成できない
ので、素子面積を大きくしなければならなかった。
【0051】これに対し実施例1の半導体装置では、n
pnトランジスタBT1のエミッタ電極10とBT2の
ベース電極9aとを結ぶ配線の引回しが無くなり、np
nトランジスタBT2が隣接して配置されており、その
中央部にエミッタパッド19が設けられているため、配
線抵抗が小さくなることからオン抵抗が小さくなる。ま
た、上下のnpnトランジスタBT1間にpチャネルM
OSトランジスタUT2、UT3がまとめられ、エミッ
タパッド19とpチャネルMOSトランジスタUT2、
UT3のドレイン電極11、11aを結ぶ配線が極めて
短くて済み、pチャネルMOSトランジスタのベース電
流の引き抜き効率が上昇し、ターンオフが高速になる。
このような理由で上のトレードオフ特性が改善されたと
考えられる。更に、配線部分が少なくなることにより素
子面積が小さくできる利点もある。
【0052】図4は、同じオン電圧の本実施例1の半導
体装置と、図16の従来の半導体装置(比較例)とのタ
ーンオフ時の電流、電圧波形の比較を示す。横軸は、時
間である。本実施例1の半導体装置では、ターンオフ時
のストレージ時間(ts :ゲートオフ信号から電流の9
0%への低下までに要する時間)が約2μsと比較例の
4μsから半減し、フォールタイム(tf :電流の90
%から10%への低下に要する時間)も150nsと比
較例の400nsから大幅に短縮されており、高速スイ
ッチングが可能になったことがわかる。
【0053】[実施例2]図5(b)は、図13の等価
回路をモノリシックに実現した本発明第二の実施例の半
導体装置の各トランジスタの配置図である。後段のバイ
ポーラトランジスタを三段のダーリントントランジスタ
としたものである。図の中央左寄り部分が第一のユニポ
ーラトランジスタであるnチャネルMOSトランジスタ
UT1に、その左側部分がnpnトランジスタBT1
に、nチャネルMOSトランジスタUT1の上、下側が
第二のユニポーラトランジスタであるpチャネルMOS
トランジスタUT2、UT3に、更にその上、下側部分
にnpnトランジスタBT2、中央部分がpチャネルM
OSトランジスタUT3に、右側部分がnpnトランジ
スタBT3にそれぞれ対応している。
【0054】図5(a)は、実施例2の半導体装置の電
極配置図である。図に示したのは、基本的な部分であ
る。nチャネルMOSトランジスタUT1のソース電極
8がnpnトランジスタBT1のベース電極9と接続さ
れている様子、npnトランジスタBT1のベース電極
9とエミッタ電極10とが櫛歯状で入り組んでいる様
子、npnトランジスタBT1のベース電極9とpチャ
ネルMOSトランジスタUT2のドレイン電極11とが
対向している様子、npnトランジスタBT1のエミッ
タ電極10がnpnトランジスタBT2のベース電極9
aと接続されている様子、npnトランジスタBT2、
BT3のベース電極9a、9bとエミッタ電極10a、
10bとがそれぞれ櫛歯状で入り組んでいる様子、np
nトランジスタBT2のベース電極9aとpチャネルM
OSトランジスタUT3のドレイン電極11a、npn
トランジスタBT3のベース電極9bとpチャネルMO
SトランジスタUT4のドレイン電極11bとが対向し
ている様子が見られる。
【0055】実施例1の半導体装置と比較して、付加さ
れているのは、第三段npnトランジスタBT3と、第
三段pチャネルMOSトランジスタUT4とである。付
加される部分の構造は、第二段npnトランジスタBT
2と、第二段pチャネルMOSトランジスタUT3とほ
ぼ同じでよく、nドリフト層の表面層に第三段npnト
ランジスタBT3のpベース領域と、n+ エミッタ領域
とが加えられ、ベース電極9b、エミッタ電極11bが
設けられる。また第三段pチャネルMOSトランジスタ
UT4のp+ ドレイン領域と、ドレイン電極11bとが
加えられる。なお、この図も、ゲートパッド18の中央
を通る線B−Bに関して上下対称であり、その対称軸上
にエミッタパッド19が設けられている。
【0056】後段のバイポーラトランジスタの段数を増
せば、後段ほどベース電流が大きくなるためオン電圧は
低下し、それぞれのバイポーラトランジスタにpチャネ
ルMOSトランジスタを接続することにより、バイポー
ラトランジスタの段数が増してもターンオフストレージ
時間の増加がなく、高速のスイッチングが可能である。
【0057】本実施例2の半導体装置も、実施例1の半
導体装置と同様に、npnトランジスタBT2、BT
3、pチャネルMOSトランジスタUT2、UT3、U
T4がそれぞれ二分割されている。そして、npnトラ
ンジスタBT1のエミッタ電極10とBT2のベース電
極9aとを結ぶ配線の引回しが無くなる。また、npn
トランジスタBT2が隣接して配置されており、その中
央部にエミッタパッド19が設けられているため、配線
抵抗が小さくなることからオン抵抗が小さくなる。ま
た、上下のnpnトランジスタBT2間にpチャネルM
OSトランジスタUT2、UT3、UT4がまとめら
れ、エミッタパッド19とpチャネルMOSトランジス
タUT2、UT3、UT4のドレイン電極11、11a
11bを結ぶ配線が極めて短くて済み、npnトランジ
スタBT1、BT2、BT3のベース電流の引き抜き効
率が上昇し、ターンオフが高速になる。このような理由
で前記のトレードオフ特性が改善される。
【0058】図3に、本実施例2の半導体装置における
オン電圧とフォールタイムとのトレードオフ特性図も示
した。チップの活性領域の面積は約100mm2 であ
り、電流(ICE)は12Aである。特に三段のダーリン
トン接続をしているので、最後段のバイポーラトランジ
スタBT3の電流密度は実施例1の半導体装置より大き
くなり、配線抵抗の低減によるオン電圧の低減効果およ
びスイッチング時間の短縮効果も大きく、大幅にトレー
ドオフ特性が改善されていることがわかる。 [実施例3]図6(b)は、図11の等価回路をモノリ
シックに実現した本発明第三の実施例の半導体装置の各
トランジスタ部分の配置図である。図の左側部分がnチ
ャネルMOSトランジスタUT1、その右側にpチャネ
ルMOSトランジスタUT2、その右側にnpnトラン
ジスタBT1、更に再びpチャネルMOSトランジスタ
UT2が配置されている。後段のバイポーラトランジス
タは必ずしもダーリントントランジスタでなければなら
ないわけではなく、本実施例のように一段のトランジス
タでも良い。
【0059】図6(a)は、実施例3の半導体装置の電
極配置図である。図に示したのは、基本的な部分であ
る。nチャネルMOSトランジスタUT1のソース電極
8がnpnトランジスタBT1のベース電極9と接続さ
れている様子、npnトランジスタBT1のベース電極
9とエミッタ電極10とが櫛歯状で入り組んでいる様
子、npnトランジスタBT1のベース電極9とpチャ
ネルMOSトランジスタUT2のドレイン電極11とが
対向している様子が見られる。
【0060】本実施例3の半導体装置も、実施例1の半
導体装置と同様に、npnトランジスタBT1が二分割
され、pチャネルMOSトランジスタUT2は四分割さ
れている。そして、npnトランジスタBT1が隣接し
て配置されており、その中央部にエミッタパッド19が
設けられているため、エミッタ配線24の配線抵抗が小
さくなることからオン抵抗が小さくなる。また、npn
トランジスタBT1の左右にpチャネルMOSトランジ
スタUT2間が配置され、エミッタパッド19とpチャ
ネルMOSトランジスタUT2のドレイン電極11を結
ぶ配線が極めて短くて済み、npnトランジスタBT1
のベース電流の引き抜き効率が上昇し、ターンオフが高
速になる。 [実施例4]図7(b)は、図12の等価回路をモノリ
シックに実現した本発明第四の実施例の半導体装置の各
トランジスタ部分の配置図である。図1(b)の配置図
を左右対称に配置したものと同じである。図の中央部分
がnチャネルMOSトランジスタ UT1、その左右に
pチャネルMOSトランジスタUT2、UT3、その上
下にnpnトランジスタBT1、左右両端部分がnpn
トランジスタBT2にそれぞれ対応している。図7
(a)は実施例4の半導体装置の電極配置図である。図
1(b)の電極配置図をやや変形したものを、ゲートパ
ッド18の中央を通る線C−Cに関して左右対称に配置
したものである。ゲートパッド18の中央を通る線D−
Dに関して上下対称でもあり、その対称軸上にエミッタ
パッド19が設けられている。ゲートバッド18の中央
の点に関して、回転対称にあると見ることもできる。
【0061】この例では、npnトランジスタBT1の
エミッタ電極10とBT2のベース電極9aとを結ぶ配
線、エミッタパッド19とnpnトランジスタBT2の
エミッタ電極10aとを結ぶ配線およびエミッタパッド
19とpチャネルMOSトランジスタUT2、UT3の
ドレイン電極11、11aを結ぶ配線が極めて短くて済
み、オン抵抗が小さく、ターンオフが高速になる。
【0062】ワイヤボンディングの本数は増えるが、こ
のようにした半導体装置のターンオフ時間は実施例1の
半導体装置より更に10%ほど短縮できた。 [実施例5]図8(b)は、図13の等価回路をモノリ
シックに実現した本発明第五の実施例の半導体装置の各
トランジスタ部分の配置図である。後段のバイポーラト
ランジスタを三段のダーリントントランジスタとしたも
のである。図5(b)の配置図を多少変形して左右対称
に配置したものである。図の中央部分がnチャネルMO
SトランジスタUT1、その左右にpチャネルMOSト
ランジスタUT2、UT4を配置し、pチャネルMOS
トランジスタUT2の上下にUT3、更にその上下にn
pnトランジスタBT1、UT4の上下にnpnトラン
ジスタBT2を配置し、左右両端部分がnpnトランジ
スタBT3にそれぞれ対応している。図8(a)は実施
例5の半導体装置の電極配置図である。図1(b)の配
置図を左右対称に配置したものと同じである。
【0063】この例でも、npnトランジスタBT1の
エミッタ電極10とBT2のベース電極9aとを結ぶ配
線、npnトランジスタBT2のエミッタ電極10aと
BT3のベース電極9bとを結ぶ配線、エミッタパッド
19とnpnトランジスタBT3のエミッタ電極10b
とを結ぶ配線およびエミッタパッド19とpチャネルM
OSトランジスタUT2、UT3、UT4のドレイン電
極11、11a11bを結ぶ配線が極めて短くて済み、
オン抵抗が小さく、ターンオフが高速になる。このよう
にした半導体装置のターンオフ時間は実施例2の半導体
装置より更に10%ほど短縮できた。 [実施例6]図9(b)は、図11の等価回路をモノリ
シックに実現した本発明第六の実施例の半導体装置の各
トランジスタ部分の配置図である。後段のバイポーラト
ランジスタがダーリントントランジスタでないものであ
る。図6(b)の配置図を多少変形して左右対称に配置
したものと同じである。図の中央部分がnチャネルMO
SトランジスタUT1、その左右に順にpチャネルMO
SトランジスタUT2、npnトランジスタBT1、p
チャネルMOSトランジスタUT2を配置している。図
9(a)は実施例6の半導体装置の電極配置図である。
図3(a)の配置図を左右対称に配置したものとほぼ同
じである。
【0064】この例でも、エミッタパッド19とnpn
トランジスタBT3のエミッタ電極10bとを結ぶ配線
およびエミッタパッド19とpチャネルMOSトランジ
スタUT2のドレイン電極11を結ぶ配線が極めて短く
て済み、オン抵抗が小さく、ターンオフが高速になる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、前
段に第一のユニポーラトランジスタ、後段にバイポーラ
トランジスタまたはダーリントントランジスタを接続
し、そのバイポーラトランジスタのベース−エミッタ間
に第二のユニポーラトランジスタを接続した半導体装置
において、いずれかのトランジスタを複数に分割して設
けることにより、配置の自由度を増し、例えば前段のバ
イポーラトランジスタのエミッタ電極と後段のバイポー
ラトランジスタのベース電極を結ぶ配線を短縮したり、
或いは、分割した最後段のバイポーラトランジスタを隣
接して配置し、その中間にエミッタパッドを設ける等し
て、配線抵抗の大幅な低減を実現した。
【0066】また、最後段のバイポーラトランジスタ
と、そのバイポーラトランジスタに対応する第二のユニ
ポーラトランジスタとを隣接して設ける等してその間の
配線を短縮することにより、配線部での電圧降下の減小
によるオン電圧の低減、および、ベース電流の引き抜き
の促進によるスイッチング速度の向上が可能になった。
【0067】よって本発明は、特に大電流用の半導体装
置に有効であり、半導体装置のみならず電力変換装置の
低損失化、高効率化に貢献するところ大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明実施例1の半導体装置(2段ダ
ーリントン)の電極配置図、(b)は各構成トランジス
タの配置図
【図2】実施例1の半導体装置の部分断面図
【図3】本発明実施例1の半導体装置、実施例2の半導
体装置および比較例のオン電圧とフォールタイム(
tf )とのトレードオフ特性図
【図4】本発明実施例1の半導体装置のターンオフ時の
電流、電圧波形図
【図5】(a)は本発明実施例2の半導体装置(3段ダ
ーリントン)の電極配置図、(b)は各トランジスタの
配置図
【図6】(a)は本発明実施例3の半導体装置の電極配
置図、(b)は各トランジスタの配置図
【図7】(a)は本発明実施例4の半導体装置(2段ダ
ーリントン)の電極配置図、(b)は各トランジスタの
配置図
【図8】(a)は本発明実施例5の半導体装置(3段ダ
ーリントン)の電極配置図、(b)は各トランジスタの
配置図
【図9】(a)は本発明実施例6の半導体装置の電極配
置図、(b)は各トランジスタの配置図
【図10】BiMOS Cascodeトランジスタの等価回路図
【図11】BiMOS Cascodeトランジスタにp-chMOS トラ
ンジスタ接続時の等価回路図
【図12】2段ダーリントントランジスタをもつ半導体
装置の等価回路図
【図13】3段ダーリントントランジスタをもつ半導体
装置の等価回路図
【図14】ユニット化したバイポーラトランジスタ、ユ
ニポーラトランジスタの部分断面図
【図15】図11の等価回路をモノリシック化した従来
の半導体装置の電極配置図
【図16】図12の等価回路をモノリシック化した従来
の半導体装置の電極配置図
【図17】図13の等価回路をモノリシック化した従来
の半導体装置の電極配置図
【符号の説明】
1 n+ コレクタ層 2 nドリフト層 3 pウェル領域 4、4a、4b pベース領域 5、5a、5b p+ ドレイン領域 6 n+ ソース領域 7、7a、7b n+ エミッタ領域 8 ソース電極 9、9a、9b ベース電極 10、10a、10b エミッタ電極 11、11a、11b ドレイン電極 12 ゲート酸化膜 13 ゲート電極層 14 ゲート酸化膜 15、15a、15b ゲート電極層 16 コレクタ電極 18 ゲートパッド 19 エミッタパッド 20、20a、20b、20c 絶縁膜 22 配線 24a、24b 配線 B ベース C コレクタ E エミッタ G ゲート BT バイポーラトランジスタ UT ユニポーラトランジスタ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/78 Fターム(参考) 5F038 CA02 CA06 CD12 CD18 EZ20 5F048 AA00 AA01 AA05 AC05 AC07 AC08 BA02 BA06 BB01 BB05 BC12 BD07 BF02 5F082 AA02 AA03 AA06 AA08 BC03 BC09 DA02 DA09 FA02 GA02 GA04

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前段の第一のユニポーラトランジスタと、
    後段のバイポーラトランジスタと、第二のユニポーラト
    ランジスタとを有し、第一のユニポーラトランジスタの
    ドレインとソースとをそれぞれバイポーラトランジスタ
    のコレクタ、ベースに接続し、かつ、第二のユニポーラ
    トランジスタのドレインとソースとをそれぞれバイポー
    ラトランジスタのエミッタ、ベースに接続し、第一導電
    型の高比抵抗半導体基板を第一のユニポーラトランジス
    タのドレイン層、バイポーラトランジスタのコレクタ
    層、第二のユニポーラトランジスタのベース層とした半
    導体装置において、いずれかのトランジスタを複数に分
    割して設けることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】前段の第一のユニポーラトランジスタと、
    後段のダーリントン接続されたバイポーラトランジスタ
    と、そのダーリントン接続された各バイポーラトランジ
    スタごとに対応する第二のユニポーラトランジスタとを
    有し、第一のユニポーラトランジスタのドレインとソー
    スとをそれぞれ初段のバイポーラトランジスタのコレク
    タ、ベースに接続し、各バイポーラトランジスタのベー
    スに各第二のユニポーラトランジスタのソースを接続
    し、最後段のバイポーラトランジスタのエミッタに各第
    二のユニポーラトランジスタのドレインを接続し、第一
    導電型の高比抵抗半導体基板を第一のユニポーラトラン
    ジスタのドレイン層、バイポーラトランジスタのコレク
    タ層、第二のユニポーラトランジスタのベース層とした
    半導体装置において、いずれかのトランジスタを複数に
    分割して設けることを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】第二のユニポーラトランジスタを複数に分
    割して設けることを特徴とする請求項1または2に記載
    の半導体装置。
  4. 【請求項4】バイポーラトランジスタを複数に分割して
    設けることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに
    記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】最後段のバイポーラトランジスタを複数に
    分割して設けることを特徴とする請求項4記載の半導体
    装置。
  6. 【請求項6】最後段のバイポーラトランジスタを隣接さ
    せ、その中間にエミッタパッドを設けることを特徴とす
    る請求項5記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】最後段のバイポーラトランジスタと、その
    バイポーラトランジスタに対応する第二のユニポーラト
    ランジスタとを隣接して設けることを特徴とする請求項
    1ないし6のいずれかに記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】各トランジスタの電極パターンが半導体チ
    ップ上の適当な軸に関して対称であることを特徴とする
    請求項1ないし7のいずれかに記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】各トランジスタの電極パターンが半導体チ
    ップ上の適当な点に関して回転対称であることを特徴と
    する請求項1ないし7のいずれかに記載の半導体装置。
  10. 【請求項10】対称軸または対称点上に最後段のバイポ
    ーラトランジスタのエミッタ電極を配置することを特徴
    とする請求項8または9に記載の半導体装置。
  11. 【請求項11】第一のユニポーラトランジスタのゲート
    と第二のユニポーラトランジスタのゲートとを接続する
    ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載
    の半導体装置。
  12. 【請求項12】第一のユニポーラトランジスタがnチャ
    ネルMOSトランジスタであり、第二のユニポーラトラ
    ンジスタがpチャネルMOSトランジスタであり、バイ
    ポーラトランジスタがnpnトランジスタであることを
    特徴とする請求項11記載の半導体装置。
  13. 【請求項13】第一のユニポーラトランジスタがpチャ
    ネルMOSトランジスタであり、第二のユニポーラトラ
    ンジスタがnチャネルMOSトランジスタであり、バイ
    ポーラトランジスタがpnpトランジスタであることを
    特徴とする前記請求項11記載の半導体装置。
  14. 【請求項14】バイポーラトランジスタのエミッタ領域
    の接合深さが、第一のユニポーラトランジスタのソース
    領域のそれより深いことを特徴とする請求項12または
    13に記載の半導体装置。
JP10360146A 1998-12-18 1998-12-18 半導体装置 Pending JP2000183195A (ja)

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