JP2000181058A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JP2000181058A
JP2000181058A JP35987998A JP35987998A JP2000181058A JP 2000181058 A JP2000181058 A JP 2000181058A JP 35987998 A JP35987998 A JP 35987998A JP 35987998 A JP35987998 A JP 35987998A JP 2000181058 A JP2000181058 A JP 2000181058A
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acid
photosensitive resin
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weight
compound
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JP35987998A
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Toshizumi Yoshino
利純 吉野
Takao Hirayama
隆雄 平山
Kuniaki Sato
邦明 佐藤
Toshihiko Ito
敏彦 伊藤
Hiroaki Hirakura
裕昭 平倉
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、耐湿熱性、密着性、低吸水性、機械
特性、電気特性に優れた高性能な硬化膜を得ることがで
きる感光性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 カルボキシル基及びエチレン性不飽和基
を有する樹脂(A)、エポキシ樹脂(B)、光重合開始
剤(C)及び無機フィラー(D)を含んでなり、無機フ
ィラーの含有量が50〜85重量%である感光性樹脂組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リジッドプリント
配線板、フレキシブルプリント配線板、BGA(ボール
グリッド アレイ)、CSP(チップ サイズ パッ
ケージ)、TCP(テープ キャリアー パッケージ)
等のLSIパッケージなどの製造に使用されるソルダー
レジスト、多層配線板の層間絶縁材料等に好適に用いら
れる感光性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ソルダーレジストはプリント配線板製造
において使用されているが、近年はBGAやCSPとい
った新しいLSIパッケージにも使用されるようになっ
てきた。ソルダーレジストはソルダリング工程で半田が
不必要な部分に付着するのを防ぐ保護膜として、また永
久マスクとして必要とされる材料である。ソルダーレジ
ストは、熱硬化型のものをスクリーン印刷法で印刷して
形成できるが、近年、配線の高密度化に伴いスクリーン
印刷法では解像度の点で限界があり、写真法でパターン
形成するフォトソルダーレジストが盛んに用いられるよ
うになっている。中でも炭酸ソーダ水溶液等の弱アルカ
リ水溶液で現像可能なアルカリ現像型のものが作業環境
保全、地球環境保全の点から主流になってきている。
【0003】このようなものとして特開昭61−243
869号公報、特開平1−141904号公報等に示さ
れるものが知られている。しかしアルカリ現像型のフォ
トソルダーレジストは、耐久性の点では、熱硬化型、溶
剤現像型のものに比べて耐薬品性、耐水性、耐熱性等が
劣る。特にBGAやCSP等の半導体パッケージにおい
ては特に耐湿熱性ともいうべき耐PCT性(耐プレッシ
ャークッカーテスト性)が必要であるがこのような厳し
い条件下においては数時間〜十数時間程度しか持たない
のが現状である。
【0004】さらに、実装方法が、挿入実装から表面実
装に変わることにより実装時にパッケージにかかる温度
が高くなる傾向があり、具体的には表面実装の場合、予
めクリームはんだを必要部分に印刷し、全体を赤外線で
加熱し、はんだをリフローして固定するので、パッケー
ジ内外部の到達温度は220〜240℃と著しく高くな
り、従来のアルカリ現像型のフォトソルダーレジストで
は、熱衝撃で塗膜にクラックが発生したり、基板や封止
材から剥離してしまうという、いわゆる耐リフロー性低
下の問題があり、その改良が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、耐熱性、耐湿熱性、密着性、低吸水性、機械特性、
電気特性に優れた高性能な硬化膜を得ることができる感
光性樹脂組成物を提供するものである。請求項2記載の
発明は、請求項1記載の発明の効果を奏し、より耐熱性
が優れる感光性樹脂組成物を提供するものである。請求
項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果を奏し、
さらに硬化収縮が小さい感光性樹脂組成物を提供するも
のである。請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載
の発明の効果を奏し、さらに現像性が優れる感光性樹脂
組成物を提供するものである。請求項5記載の発明は、
請求項1、2、3又は4記載の発明の効果を奏し、より
耐熱性、耐湿熱性が優れる感光性樹脂組成物を提供する
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、カルボキシル
基及びエチレン性不飽和基を有する樹脂(A)、エポキ
シ樹脂(B)、光重合開始剤(C)及び無機フィラー
(D)を含んでなり、無機フィラーの含有量が50〜8
5重量%である感光性樹脂組成物に関する。また、本発
明は、カルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する
樹脂(A)がエポキシ基を有する化合物(a)と不飽和
モノカルボン酸との反応物に飽和又は不飽和多塩基酸無
水物を反応させた化合物である前記の感光性樹脂組成物
に関する。また、エポキシ基を有する化合物(a)が、
エポキシ基の他にアミド結合又はイミド結合を有する化
合物である前記の感光性樹脂組成物に関する。
【0007】また、本発明は、エポキシ基を有する化合
物(a)が、エポキシ基の他にアミド結合又はイミド結
合を有し、さらにアルキレンオキサイドユニット又はポ
リカーボネートユニット有する化合物である前記の感光
性樹脂組成物に関する。また、本発明は、無機フィラー
(D)が、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、シリカ
及びタルクからなる群から選択される少なくとも1種類
の化合物である前記の感光性樹脂組成物に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるカルボキシル
基及びエチレン性不飽和基を有する樹脂(A)は、カル
ボキシル基及びエチレン性不飽和基を有していれば特に
制限なく、公知の化合物を用いうるが、耐熱性の点か
ら、エポキシ基を有する化合物(a)と不飽和モノカル
ボン酸との反応物に飽和又は不飽和多塩基酸無水物を反
応させた化合物であることが好ましい。
【0009】上記(a)エポキシ基を有する化合物とし
ては、1分子中にエポキシ基を2個以上有する化合物が
好ましく、そのような化合物として、例えば、フェノー
ル、クレゾール、ハロゲン化フェノール及びアルキルフ
ェノール類とホルムアルデヒドとを酸性触媒下で反応し
て得られるノボラック類とエピクロルヒドリンを反応さ
せて得られるノボラック型エポキシ樹脂(東都化成(株)
製 YDCN−701、704、YDPN−638、6
02、ダウケミカル(株)製 DEN−431、439、
チバ・ガイギ(株)製 EPN−1299、大日本インキ
化学工業(株)製N−730、770、865、665、
673、VH−4150、4240、日本化薬(株)製
EOCN−120、BREN等)、サリチルアルデヒド
−フェノールあるいはクレゾール型エポキシ樹脂(日本
化薬(株)製 EPPN502H、FAE2500等)、
ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、水添ビスフ
ェノールA型、臭素化ビスフェノールA型又は脂環式の
グリシジルエーテル型のエポキシ樹脂(油化シェルエポ
キシ(株)製 エピコート828、1007、807、大
日本インキ化学工業(株)製 エピクロン840、86
0、3050、ダウ・ケミカル(株)製 DER−33
0、337、361、ダイセル化学工業(株)製セロキサ
イド2021、三菱ガス化学(株)製 TETRAD−
X、C、日本曹達(株)製 EPB−13、27、チバ・
ガイギ(株)製 GY−260、255、XB−2615
等)、ゴム変性エポキシ樹脂(ダイセル化学工業(株)製
エポキシ化ポリブタジエンPB3600、PB470
0、エポキシ化ブタジエン−スチレンエポブレンドAT
014等),ポリジメチルシロキサンのエポキシ樹脂
(信越シリコン(株)製 X22−163B、KF100
T)、両末端カルボン酸のアクリロニトリル−ブタジエ
ンゴムに上述のビスフェノールF、A型エポキシ樹脂の
一部を反応させることにより得られるエポキシ樹脂、ビ
フェニル型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製
YX4000)、特殊グリシジルエーテル系エポキシ樹
脂(ダウケミカル(株)製 TACTIX742等)、グ
リシジルエーテル系エポキシ樹脂(東都化成(株)製 Z
X1257、YDC1312、新日鐵化学(株)製 ES
LV−80XY、ESLV−90DR、ESLV−12
0TE、ESLV−80DE等)、グリシジルエステル
系エポキシ樹脂(ナガセ化成工業(株)製 デコナールE
X711等)、グリシジルアミン系エポキシ樹脂(大日
本インキ化学工業(株)製 エピクロンHP−4032
等)、ジシクロエポキシ樹脂(大日本インキ化学工業
(株)製 エピクロンHP−7200等)、環式脂肪族エ
ポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、ヒダントイン型エ
ポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレートなどが挙
げられる。
【0010】耐熱性、密着性、屈曲性等の点から、上記
(a)エポキシ基を有する化合物が、エポキシ基の他に
アミド結合及び/又はイミド結合を有していることが好
ましく、エポキシ基の他にアミド結合及び/又はイミド
結合を有している化合物として、アミドエポキシ樹脂又
はアミドイミドエポキシ樹脂(以下、アミド(イミド)
エポキシ樹脂と略す)が好ましい。
【0011】アミド(イミド)エポキシ樹脂は、例え
ば、酸末端ポリアミド樹脂及び/又は酸末端ポリアミド
イミド樹脂(以下酸末端ポリアミド(イミド)樹脂と略
す)とエポキシ基を有する化合物(上記(a)成分とし
て例示したものを使用しうる)とを(エポキシ樹脂のエ
ポキシ基)/(酸末端ポリアミド(イミド)樹脂のカル
ボン酸基)の比を1より大きくして反応させて得られ
る。この反応は、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、
N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミ
ド(DMF)等のアミド系溶媒、テトラメチレンスルホ
ン等のスルホン類、ジエチレングリコールジメチルエー
テル等エーテル類などの溶媒を使用し反応温度50℃〜
250℃、反応時間1〜10時間程度程度で行うことが
できる。酸末端ポリアミド(イミド)樹脂は、ジカルボ
ン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸二無水物等の
酸成分とジイソシアネート又はジアミンとを反応させる
ことにより合成できる。
【0012】アミド(イミド)エポキシ樹脂は、現像性
の点で、ポリアルキレンオキサイドユニット、ポリカー
ボネットユニットを有することが好ましいが、アミド
(イミド)エポキシ樹脂へのポリアルキレンオキサイド
ユニット、ポリカーボネットユニットの導入は、アミド
(イミド)エポキシ樹脂の中間体にポリアルキレンオキ
サイドユニット、ポリカーボネットユニットを導入する
ことにより行える。
【0013】酸末端ポリアミド(イミド)樹脂を製造す
る際、ポリアルキレングリコールの両末端カルボン酸化
合物、ポリカーボネートジオールの両末端カルボン酸化
合物等をジカルボン酸として用いこれをジイソシアネー
トと又はジアミンと反応させるか、あるいはポリアルキ
レングリコールの両末端にアミノ基を導入した化合物又
はポリカーボネートの両末端にアミノ基を導入した化合
物とジカルボン酸又はトリメリット酸等のトリカルボン
酸とを反応させることにより、酸末端ポリアミド(イミ
ド)樹脂にポリアルキレンオキサイドユニット、ポリカ
ーボネットユニットを導入できる。
【0014】上記ポリアルキレングリコールとしては、
ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリプロピレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、ビスフェノー
ルA、水添ビスフェノールA、ビスフェノールAのポリ
アルキレンオキサイド付加物、水添ビスフェノールAの
ポリアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。ポリカ
ーボネートジオールとしては、例えば、直鎖状脂肪族ポ
リカーボネートジオールが挙げられ、市販品としてプラ
クセルCDシリーズ(ダイセル化学工業(株)製)ニッポ
ラン980、981(日本ポリウレタン工業(株)製)等
が市販品として入手できる。これらのポリアルキレング
リコール又はポリカーボネートジオールをジカルボン酸
と反応させることにより両末端カルボン酸化合物とする
ことができる。
【0015】アミド(イミド)エポキシ樹脂の製造にお
いて、ジアミン又はジイソシアネートと反応させる酸成
分で、前記両末端カルボン酸化合物以外のものとして
は、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼ
ライン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸、ダ
イマー酸等の脂肪族ジカルボン酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、オキシ
ジ安息香酸等の芳香族ジカルボン酸、トリメリット酸無
水物、ピロメリット酸無水物、ジフェニルスルホンテト
ラカルボキン酸無水物等の芳香族カルボン酸無水物など
が挙げられる。酸成分の使用量は、ジイソシアネートあ
るいはジアミンに対してモル比で1以上とすることが好
ましく、1.001〜2.0とすることが好ましい。
【0016】上記ジイソシアネートとしては、例えば、
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4
−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソ
シアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、
3,3′−ジメチル−4,4′−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−
キシレンジイソシアネート、m−テトラメチルキシレン
ジイソシアネート、等の芳香族イソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘ
キサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソイア
ネート、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソイア
ネート、水添m−キシレンジイソシアネート、リジンジ
イソシアネート等の脂肪族イソシアネートなどが挙げら
れる。これらのうちでは耐熱性の点から芳香族イソシア
ネートが好ましく、4,4′−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、トリレンジイソシアネートが特に好まし
い。
【0017】上記ジアミンとしては、例えば、フェニレ
ンジアミン、ジアミノジフェニルプロパン、ジアミノジ
フェニルメタン、ベンジジン、4,4′−ジアミノジフ
ェニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフ
ァイド、ジアミノジフェニルエーテル等が挙げられる。
有機溶剤に対する可溶性を向上させるために2,2−ビ
ス(3−アミノフェノキシフェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、
3,3−ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホ
ン、4,4−ビス(3−アミノフェノキシフェニル)ス
ルホン、3,3−ビス(4−アミノフェノキシフェニ
ル)スルホン、4,4−ビス(4−アミノフェノキシフ
ェニル)スルホン、2,2−ビス(3−アミノフェノキ
シフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
(4−アミノフェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
4,4−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスア
ニリン、4,4−(m−フェニレンジイソプロピリデ
ン)ビスアニリン等が挙げられる。
【0018】エポキシ基を有する化合物(a)と不飽和
モノカルボン酸との反応において用いられる不飽和モノ
カルボン酸としては、アクリル酸、メタアクリル酸、ク
ロトン酸、桂皮酸等が挙げられる。また、不飽和モノカ
ルボン酸として、飽和又は不飽和多塩基酸無水物と1分
子中に1個の水酸基を有するアクリレート類又はメタア
クリレート類あるいは飽和又は不飽和二塩基酸と不飽和
モノグリシジル化合物との半エステル化合物類との反応
物も使用できる。ここで、飽和又は不飽和多塩基酸無水
物としては、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサ
ヒドロフタル酸、マレイン酸、コハク酸、トリメリット
酸等が挙げられ、1分子中に1個の水酸基を有するアク
リレート類又はメタアクリレート類としては、ヒドロキ
シエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレ
ート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプ
ロピルメタアクリレート、不飽和モノグリシジル化合物
としては、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレー
トジアクリレート、トリス(ヒドロキシエチル)イソシ
アヌレートメタアクリレート、グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタアクリレート等が挙げられる。これ
らの不飽和モノカルボン酸は単独で又は2種以上を組み
合わせて使用することができる。
【0019】エポキシ基を有する化合物(a)と不飽和
モノカルボン酸との反応物に反応させる飽和又は不飽和
多塩基酸無水物は、先に例示したものと同じであり、単
独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ
る。
【0020】エポキシ基を有する化合物(a)と不飽和
モノカルボン酸との反応は、無溶剤下又は溶剤下、必要
に応じて用いるトリフェニルフォスフィン等の触媒下、
80〜140℃で1〜10時間程度行うことが好まし
く、エポキシ基を有する化合物(a)と不飽和モノカル
ボン酸との反応物と飽和又は不飽和多塩基酸無水物との
反応は、無溶剤下又は溶剤下、必要に応じて用いる触媒
下、80〜160℃で1〜10時間程度行うことが好ま
しい。
【0021】このようにして得られた(A)カルボキシ
ル基及びエチレン性不飽和基を有する樹脂の酸価は、ア
ルカリ現像性と電気特性他の特性バランス上、40〜2
50とすることが好ましく、50〜150とすることが
より好ましい。また、アルカリ現像性と耐熱性他の特性
バランス上、重量平均分子量(ゲルパーミエーションク
ロマトグラフィ法(GPC)により測定し標準ポリスチ
レンによる検量線を用いて算出した値)は、500〜1
50,000とすることが好ましい。
【0022】(A)カルボキシル基及びエチレン性不飽
和基を有する樹脂の使用量は、耐熱性、密着性等の点か
ら、30〜99重量部(但し(A)成分及び(B)成分
の合計量が100重量部となるようにする)とすること
が好ましい。
【0023】本発明に使用される(B)エポキシ樹脂
は、1分子中にエポキシ基を2個以上有する化合物で在
り、具体的には、先に(a)エポキシ基を有する化合物
として例示したものが挙げられ、それらは単独で又は2
種以上を組み合わせて使用することができる。
【0024】(B)エポキシ樹脂の使用量は、耐熱性、
密着性等の点から、1〜70重量部(但し(A)成分及
び(B)成分の合計量が100重量部となるようにす
る)とすることが好ましい。
【0025】本発明に使用される(C)光重合開始剤と
しては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン
類、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニ
ルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニル
アセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチ
ル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフ
ォリノプロパン−1−オン、2,2−ジエトキシアセト
フェノン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等の
アセトフェノン類、2−メチルアントラキノン、2−エ
チルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノ
ン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキ
ノン、2−アミノアントラキノン等のアントラキノン
類、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチ
ルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4
−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン
類、アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチ
ルケタール等のケタール類、ベンゾフェノン、メチルベ
ンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、
4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ミ
ヒラーズケトン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェ
ニルサルファイド等のベンゾフェノン類、2−(o−ク
ロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量
体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メ
トキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フル
オロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量
体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニ
ルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)
−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ
(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール
二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5
−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリ
アリールイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジ
ン、1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン
等のアクリジン誘導体、2,4,6−トリメチルベンゾ
イルジフェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられ、
これらは単独であるいは2種以上を組み合わせて用いる
ことができる。
【0026】本発明の感光性樹脂組成物の(C)光重合
開始剤の配合割合は、(A)成分及び(B)成分の合計
量100重量部に対して0.1〜20重量部とすること
が好ましく、1〜10重量部とすることがより好まし
い。
【0027】本発明に用いられる無機フィラー(D)と
しては、例えば、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、タ
ルク、クレー、焼成カオリン、炭酸マグネシウム、炭酸
カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、
雲母粉等の無機充填剤が挙げられる。この中で特に好ま
しいのは硫酸バリウム、タルク、シリカ、水酸化アルミ
ニウムである。これらは単独であるいは2種以上を組み
合わせて用いることができる。
【0028】本発明の感光性樹脂組成物中の無機フィラ
ー(D)の配合割合(感光性樹脂組成物中のすべての固
形分を100重量%とする)は、50〜85重量%とさ
れ、50〜65重量%とすることが好ましい。50重量
%未満であると耐リフロー性、耐PCT性、反り性が劣
り、85重量%を越えると塗工性、光硬化性等が劣る。
【0029】本発明の感光性樹脂組成物には、光感度等
を向上させる目的で、エチレン性不飽和基を有する化合
物を含有させることもでき、そのような化合物として
は、例えば、トリメチロールプロパンジアクリレート、
トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチ
ロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタ
ンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル
トリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエー
テルアクリレート、ビスフェノールAジオキシエチレン
ジアクリレート、ビスフェノールAテトラオキシエチレ
ンジアクリレート、ビスフェノールAデカオキシエチレ
ンジアクリレート、これらに対応するメタアクリレート
等の多官能性化合物、アクリル酸メチルエステル、アク
リル酸エチルエステル、アクリル酸ブチルエステル、ア
クリル酸2−エチルヘキシルエステル、メタクリル酸メ
チルエステル、メタクリル酸エチルエステル、メタクリ
ル酸ブチルエステル、メタクリル酸2−エチルヘキシル
エステル等、β−ヒドロキシプロピル−β′−アクリロ
イルオキシエチル−o−フタレート、これに対応するメ
タアクリレート等の単官能性化合物などが挙げられる。
これらは単独であるいは2種以上を組み合わせて用いる
ことができる。
【0030】エチレン性不飽和基を有する化合物の使用
量は、光感度、耐熱性の点から、(A)成分及び(B)
成分の合計量100重量部に対して10〜50重量部で
あることが好ましい。
【0031】本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じ
て耐リフロー性等を向上させるためにエラストマーが使
用できる。エラストマーとしては、スチレン系エラスト
マー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラスト
マー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラ
ストマー、アクリル系エラストマー及びシリコーン系エ
ラストマーが挙げられる。エラストマーの配合量は、
(A)成分及び(B)成分の合計量100重量部に対し
て10〜50重量部であることが好ましい。
【0032】本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じ
て有機溶剤で希釈することができる。例えばエチルメチ
ルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素、メチルセロソルブ、ブチ
ルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトー
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレング
リコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル
類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテ
ート、カルビトールアセテート等のエステル類、エタノ
ール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレン
グリコール等のアルコール類、オクタン、デカン等の脂
肪族炭化水素、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナ
フサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等を挙げること
ができる。有機溶剤の使用量は、感光性樹脂組成物の固
形分が10〜90重量%となるような量とすることが、
作業性、塗工性等の点から好ましい。
【0033】本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じ
てフタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ア
イオジングリーン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイ
オレット、酸化チタン、カーボンブラック、ナフタレン
ブラックなどの着色剤、ハイドロキノン、ハイドロキノ
ンモノメチルエーテル、tert−ブチルカテコール、ピロ
ガロール、フェノチアジン等の重合禁止剤、ベントン、
モンモリロナイト、エアロジル、アミドワックス等のチ
キソ性付与剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系等の
消泡剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系等のレベリ
ング剤、メラミン系、イミダゾール系、チアゾール系、
トリアゾール系、シランカップリング剤等の密着性付与
剤などの添加剤を用いることができる。これらの添加剤
の添加量は、(A)成分及び(B)成分の合計量100
重量部に対して0.1〜100重量部程度である。
【0034】本発明の感光性樹脂組成物は、各成分をロ
ールミル、ビーズミル等で均一に混練、混合することに
より得ることができる。
【0035】本発明の感光性樹脂組成物を使用して、例
えば、以下のようにして像形成し、硬化膜を作製でき
る。即ち、感光性樹脂組成物をフレキシブルプリント配
線板等の基板に、スクリーン印刷法、スプレー法、ロー
ルコート法、カーテンコート法、静電塗装法等の方法で
10〜200μmの膜厚で塗布し、次に塗膜を60〜1
10℃で乾燥させた後、ネガフィルムを直接接触(ある
いは透明なフィルムを介して非接触)する等して、活性
光(例、紫外線)を像状に照射し、その後、未露光部又
は露光部を希アルカリ水溶液、有機溶剤等の現像液で溶
解除去(現像)し基板上にパターンを形成する。次に、
必要に応じて、前記パターンを後露光(紫外線露光)及
び/又は後加熱によって十分硬化させて硬化膜を得る。
後露光は1〜5J/cm2程度であり、後加熱は、100〜
200℃で30分〜12時間程度である。
【0036】本発明の感光性樹脂組成物はリジッド及び
フレキシブルプリント配線板及びBGA、CSP、TC
P等のパッケージ用のソルダーレジスト組成物あるいは
多層材のビルドアップ材として特に有用であるが、その
他にも塗料、ガラス、セラミック、プラスチック、紙等
のコーティング材にも使用できる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。
【0038】[カルボキシル基及びエチレン性不飽和基
を有する樹脂(A−1)の製造例]撹拌機、還流冷却器
及び温度計を備えたフラスコに、サリチルアルデヒド−
フェノール型エポキシ樹脂(エポキシ当量:168、E
PPN502H 日本化薬(株)製)55.7g、アクリ
ル酸24.1g、メチルハイドロキノン0.1g、カル
ビトールアセテート26g及びソルベントナフサ(ソル
ベッソ150)17gを仕込み、70℃で加熱撹拌し
て、混合物を溶解した。次に、溶液を50℃まで冷却
し、トリフェニルホスフィン1gを仕込み、100℃に
加熱し、固形分酸価が1(KOH mg/g)以下になるまで反
応させた。次に、得られた溶液を50℃まで冷却し、テ
トラヒドロ無水フタル酸20.3g、カルビトールアセ
テート5g、ソルベントナフサ4gを仕込み、80℃で
所定時間反応させ、固形分酸価80(KOH mg/g)、固形
分67重量%のカルボキシル基及びエチレン性不飽和基
を有する樹脂(A−1)を得た。
【0039】[カルボキシル基及びエチレン性不飽和基
を有する樹脂(A−2)の製造例]撹拌機、還流冷却器
及び温度計を備えたフラスコに、クレゾールノボラック
型エポキシ樹脂(エポキシ当量:200)200g、ア
クリル酸70g、メチルハイドロキノン0.4g、カル
ビトールアセテート80g及びソルベントナフサ20g
を仕込み、70℃で加熱撹拌して、混合物を溶解した。
次に、溶液を50℃まで冷却し、トリフェニルホスフィ
ン1gを仕込み、100℃に加熱し、固形分酸価が1
(KOH mg/g)以下になるまで反応させた。次に、得られ
た溶液を50℃まで冷却し、無水マレイン酸51g、カ
ルビトールアセテート48g及びソルベントナフサ10
gを仕込み、80℃で所定時間反応させ、固形分酸価6
7(KOHmg/g)、固形分67重量%のカルボキシル基及
びエチレン性不飽和基を有する樹脂(A−2)を得た。
【0040】[PEGPA(α,ω,−ビス−(3−ア
ミノプロピル)ポリエチレングリコールエーテル)の両
末端カルボン酸化合物(a−1)の製造例]撹拌機、還
流冷却器、不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラス
コに、PEGPA−1000(広栄化学工業(株)製:平
均分子量1,000);1,000g、セバシン酸;4
05gを仕込み、2時間かけて220℃に昇温しさらに
4時間反応させた後冷却し、酸価81.9、分子量1,
370のPEPGAの両末端カルボン酸化合物(a−
1)を得た。
【0041】同様にして、ポリエチレングリコール・プ
ロピレングリコール両末端ジアミン(ED−900:平
均分子量900、ハンツマンコーポレーション(株)製)
の両末端カルボン酸化合物(a−2)を表1の配合で得
た。
【0042】同様にして、ビスフェノールAのポリプロ
ピレングリコール付加物(Bis−PPG:平均分子量
1,450)の両末端カルボン酸化合物(a−3)を表
1の配合で得た。
【0043】同様にして、ポリカーボネートジオール
(プラクセルCD220:平均分子量2,000;ダイ
セル化学工業(株)製)の両末端カルボン酸化合物(a−
4)を表1の配合で得た。
【0044】
【表1】
【0045】[カルボキシル基及びエチレン性不飽和基
を有する樹脂(A−3)の製造例]撹拌機、還流冷却
器、不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラスコに、
γ−ブチロラクトン;100g、NMP;50gを仕込
み、さらに上記(aB−1);55.6g、アジピン
酸;6.1g、セバシン酸;8.3g、イソフタル酸;
13.7g、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート(MDI);13.8g、コロネートT80(トリ
レンジイソシアネート;TDI;日本ポリウレタン工業
(株)製);14.4gを仕込み、200℃に昇温し、4
時間保温後冷却し、加熱残分40重量%、酸価(固形
分)83.5のポリアミド樹脂を得た。
【0046】さらにビスフェノールA型エポキシ樹脂エ
ピコート1001(油化シェルエポキシ(株)製)14
1.5gを仕込み、140℃で2時間保温後ジメチルフ
ォルムアミド(DMF)を加え加熱残分40重量%にし
た。120℃でアクリル酸;10.7gを加え3時間保
温後、テトラヒドロ無水フタル酸(THPA);90.
6gを添加し1時間保温した。さらにグリシドール;5
8.4gを加え2時間保温後、THPA;240gを加
え2時間保温した。次いでDMFで希釈し加熱残分55
重量%、酸価(固形分)145のカルボキシル基及びエ
チレン性不飽和基を有する樹脂(A−3)を得た。
【0047】[カルボキシル基及びエチレン性不飽和基
を有する樹脂(A−4)の製造例]撹拌機、還流冷却
器、不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラスコに、
NMP;50gを仕込み、2,2−ビス(4−アミノフ
ェノキシフェニル)プロパン(以下BAPPと記す);
12.4g(0.030モル)、無水トリメリット酸;
11.6g(0.060モル)を仕込み、200℃で
2.5時間保温した。これら上記(aB−2);41.
0g(0.033モル)、アジピン酸;4.3g(0.
029モル)、セバシン酸;5.9g(0.029モ
ル)、イソフタル酸;4.9g(0.029モル)、
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I);18.9g(0.075モル)、コロネートT8
0(トリレンジイソシアネート;TDI;日本ポリウレ
タン工業(株)製);8.8g(0.050モル)及びγ
−ブチロラクトン100gを仕込み、200℃に昇温
し、4時間保温後冷却した。加熱残分40重量%、酸価
(固形分);32.8のポリアミドイミド樹脂を得た。
【0048】さらにカルボキシル基の2倍量になるよう
にビスフェノールA型エポキシ樹脂;エピコート100
1;66.8gを仕込み140℃で2時間保温後、DM
Fを加え加熱残分40重量%にし、次いで120℃でア
クリル酸;5.0gを加え3時間保温後、THPA;4
2.9gを添加し1時間保温した。次いで、DMFで希
釈し、加熱残分55重量%、酸価(固形分換算)85の
カルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する樹脂
(A−4)を得た。
【0049】表2及び表3に示すような配合(単位:
g)で同様にカルボキシル基及びエチレン性不飽和基を
有する樹脂(A−5〜A−6)を得た。
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】表4に示す配合組成に従って組成物を配合
し、3本ロールミルで混練し調整した。これをスクリー
ン印刷法により、120メシュのテトロンスクリーンを
用いて、約30μmの厚さ(乾燥後)になるように銅張
り積層板に塗布し、80℃で30分間熱風循環式乾燥機
で乾燥させた。次に、所定のパターンを有するネガマス
クを塗膜に密着させ紫外線露光装置を用いて、500mJ
/cm2露光した。その後、1重量%の炭酸ナトリウム水溶
液で60秒間、1.8kgf/cm2の圧力でスプレー現像
し、未露光部を溶解現像した。ここで光感度を評価し、
次に150℃で1時間加熱し試験板を作成した。試験板
について、後述の密着性、耐酸性、耐アルカリ性、耐溶
剤性、はんだ耐熱性、耐PCT性、耐リフロー性、反り
性及び吸水性の試験を行った。表5に評価結果をまとめ
て示した。なお試験方法及び評価方法は以下のとおりで
ある。
【0053】光感度:80℃で乾燥後、塗膜にステップ
タブレット21段(ストファー(株)製)を密着させ積算
露光量500mJ/cm2の紫外線を照射し、1重量%の炭酸
ナトリウム水溶液で60秒間現像、その後、現像されず
に残った塗膜の段数を確認した。 ○…8段以上 △…5〜7段 ×…4段以下
【0054】密着性:JIS K5400に準じて、試
験片に1mmのごばん目を100ヶ作成してセロハンテー
プにより剥離試験を行った。ごばん目の剥離状態を観察
し、以下の基準で評価した。 ○…90/100以上剥離なし △…50/100以上〜90/100未満で剥離なし ×…0/100〜50/100未満
【0055】耐溶剤性:試験片をイソプロピルアルコー
ルに室温で30分間浸漬し、外観に異常がないかを確認
後、セロハンテープにより剥離試験を行った。 ○…塗膜外観に異常がなく、剥離のないもの ×…塗膜外観に異常があるか、あるいは剥離するもの
【0056】耐酸性:試験片を10重量%塩酸水溶液に
室温で30分間浸漬し、外観に異常がないかを確認後、
セロハンテープにより剥離試験を行った。 ○…塗膜外観に異常がなく、剥離のないもの ×…塗膜外観に異常があるか、あるいは剥離するもの
【0057】耐アルカリ性:試験片を5重量%水酸化ナ
トリウム水溶液に室温で30分間浸漬し、外観に異常な
いかを確認後、セロハンテープにより剥離試験を行っ
た。 ○…塗膜外観に異常がなく、剥離のないもの ×…塗膜外観に異常があるか、あるいは剥離するもの
【0058】はんだ耐熱性:試験片にロジン系フラック
スあるいは水溶性フラックスを塗布し、260℃のはん
だ槽に10秒間浸漬した。これを1サイクルとして、6
サイクル繰り返した後、塗膜外観を目視観察した。 ○…塗膜外観に異常(剥離、フクレ)がなく、はんだの
もぐりのないもの ×…塗膜外観に異常(剥離、フクレ)があるか、あるい
ははんだのもぐりのあるもの
【0059】耐PCT性:試験片を121℃、2気圧の
飽和水蒸気下にいれ、200h後に塗膜外観を目視観察
した。 ○…塗膜外観に異常(剥離、フクレ)がないもの ×…塗膜外観に異常(剥離、フクレ)があるもの
【0060】耐リフロー性:試験片上にチップを搭載
後、封止材CEL−9200(日立化成製)でモールド
成形し、このものを85℃、60%RH、168hの恒
温槽にいれた後、240℃、30秒間IRリフロー試験
を行い内部の様子を超音波探査映像装置で観察した。 ○…試験片界面に異常(剥離、フクレ)がないもの ×…試験片界面に異常(剥離、フクレ)があるもの
【0061】反り性:銅張り積層板としてMCL−E−
679(日立化成製)(160mm×70mm)を用い、こ
の上に感光性樹脂組成物を80μm厚(乾燥後)となる
ように塗布、乾燥し、フォトパターニングし(但し、全
面露光)、試験片とした。この試験片は、感光性樹脂組
成物の硬化膜が存在する側を内側として、ゆるくU字状
に湾曲しており、このU字状の湾曲の深さ(mm)を反り
性の値とした。この値が小さいほど、感光性樹脂組成物
の硬化収縮が小さく好ましい。
【0062】吸水率:試験片の硬化した感光性樹脂組成
物の膜を剥ぎ取り、これを85℃、85%RH下に48
時間放置し吸湿させた後、レジストフィルムの重量(W
1)を測定し、その後このレジストフィルムを120℃
下に2時間放置し乾燥させた後の重量(W2)を測定
し、吸水率を下記のようにして求めた。
【数1】
【0063】
【表4】
【0064】
【表5】
【0065】
【発明の効果】請求項1記載の感光性樹脂組成物は、耐
熱性、耐湿熱性、密着性、低吸水性、機械特性、電気特
性に優れた高性能な硬化膜を得ることができる。請求項
2記載の感光性樹脂組成物は、請求項1記載の感光性樹
脂組成物の効果を奏し、より耐熱性が優れる。請求項3
記載の感光性樹脂組成物は、請求項2記載の感光性樹脂
組成物の効果を奏し、さらに硬化収縮が小さい。請求項
4記載の感光性樹脂組成物は、請求項2又は3記載の感
光性樹脂組成物の効果を奏し、さらに現像性が優れる。
請求項5記載の感光性樹脂組成物は、請求項1、2、3
又は4記載の感光性樹脂組成物の効果を奏し、より耐熱
性、耐湿熱性が優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 邦明 茨城県鹿島郡波崎町大字砂山五番壱 日立 化成工業株式会社鹿島工場内 (72)発明者 伊藤 敏彦 茨城県鹿島郡波崎町大字砂山五番壱 日立 化成工業株式会社鹿島工場内 (72)発明者 平倉 裕昭 茨城県鹿島郡波崎町大字砂山五番壱 日立 化成工業株式会社鹿島工場内 Fターム(参考) 2H025 AA00 AA04 AA10 AA13 AA14 AA20 AB15 AB16 AC01 AD01 BC12 BC14 BC51 BC62 BC65 BC68 BC69 BC74 BC85 BC86 CA00 CC08 CC17 FA17 5E339 AA02 AB02 CC01 CC10 CD01 CF15 DD04 GG01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシル基及びエチレン性不飽和基
    を有する樹脂(A)、エポキシ樹脂(B)、光重合開始
    剤(C)及び無機フィラー(D)を含んでなり、無機フ
    ィラーの含有量が50〜85重量%である感光性樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 カルボキシル基及びエチレン性不飽和基
    を有する樹脂(A)が、エポキシ基を有する化合物
    (a)と不飽和モノカルボン酸との反応物に飽和又は不
    飽和多塩基酸無水物を反応させた化合物である請求項1
    記載の感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 エポキシ基を有する化合物(a)が、エ
    ポキシ基の他にアミド結合又はイミド結合を有する化合
    物である請求項2記載の感光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 エポキシ基を有する化合物(a)が、エ
    ポキシ基の他にアミド結合又はイミド結合を有し、さら
    にアルキレンオキサイドユニット及び/又はポリカーボ
    ネートユニット有する化合物である請求項3記載の感光
    性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 無機フィラー(D)が、水酸化アルミニ
    ウム、硫酸バリウム、シリカ及びタルクからなる群から
    選択される少なくとも1種類の化合物である請求項1、
    2、3又は4記載の感光性樹脂組成物。
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