JP2000180426A - オンラインロール表面傷検査方法及びその装置 - Google Patents

オンラインロール表面傷検査方法及びその装置

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JP2000180426A
JP2000180426A JP10355499A JP35549998A JP2000180426A JP 2000180426 A JP2000180426 A JP 2000180426A JP 10355499 A JP10355499 A JP 10355499A JP 35549998 A JP35549998 A JP 35549998A JP 2000180426 A JP2000180426 A JP 2000180426A
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roll
water column
flaw
underwater probe
echo
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JP10355499A
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Shuji Maniwa
修二 馬庭
Yoji Teramoto
洋二 寺本
Takashi Okai
隆 岡井
Masashi Oya
正志 大屋
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects

Abstract

(57)【要約】 【課題】 検査速度を速くしてオンライン検査を可能と
し、さらに、探傷周波数を高くして検出感度を向上さ
せ、傷と外乱(表面粗さ、摩耗)を評価できるオンライ
ンロール表面傷検査方法及びその装置並びにこの検査結
果に基づいて圧延用ロール等の表面を研削加工するオン
ラインロール研削装置を提供する。 【解決手段】 超音波パルスをロール10の表面へ向け
て発信する水中探触子21と、同水中探触子21を内装
して一端から水を供給し先端口から水柱20を発生させ
る水柱ジャケット22と、同水柱ジャケット22を前記
ロール10の表面と平行移動させる駆動軸24及び駆動
モータ25と、前記水中探触子21に高周波パルスを発
振する高周波パルス発振器27と、前記水中探触子21
からの反射エコーを検波する検波器29と、同検波器2
9からの受信パルスを一定時間間隔でゲート処理するゲ
ート処理器30と、同ゲート処理器30によって処理さ
れた受信パルスの解析・評価を行う制御装置32とを具
えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延工程で使用さ
れる圧延用ロール等の表面傷をオンラインで検査する検
査方法及びその装置並びにこの検査結果に基づいて圧延
用ロール等の表面をオンラインで研削加工する研削装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、圧延工程で使用される圧延用
ロールの表面傷検査は、オンラインで定期的にロールシ
ョップにて表面研削後、接触式超音波探触子を利用した
超音波探傷装置によって行なわれている。
【0003】このような従来の接触式超音波探触子によ
るロール表面傷検査装置の一例を図10〜図12により
説明する。図10は装置の概念ブロック図を示し、図1
1は表面波の発生原理を示し、図12は超音波探傷結果
のエコー高さを表示したものである。
【0004】ロール表面傷を検出する有効な手段とし
て、一般的に超音波の表面波が利用されているが、この
表面波は図11に示すように、振動子1が発生した超音
波が、縦波5として樹脂製のくさび2中を伝播し、くさ
び2とロール10との境界面では所定傾斜角度で超音波
を入射させることにより、ロール10の中を表面波6と
して伝播する。そして、表面波6の傷4からの反射エコ
ーを検出し、ロール10表面からの直接反射エコーの影
響を除去してロール表面傷を検出するようになってい
る。
【0005】これらの装置は、図10で示すように、表
面波探触子11が軸方向傷検出用探触子12と周方向傷
検出用探触子13とから構成され、ロール10の軸方向
に移動可能に配置され、ロール10の回転と共にロール
の軸方向及び円周方向から傷を検出できるようになって
いる。表面波探触子11と操作制御部14及び同操作制
御部14とデータ処理部15とがそれぞれ回路接続さ
れ、超音波の発振及び反射エコーの受信及び、それらの
検出値を解析・評価し、図12のようにロール軸方向に
対するエコー高さが表示される。この結果からロール表
面粗さによるもの、又はロール表面傷の位置、大きさ等
を判別している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の接
触式超音波探触子によるロール表面傷検査装置では、接
触式のため検査速度が遅くオンライン検査に適用できな
いという問題があった。また、探触子の構造上、探傷周
波数は2MHz が限界で超音波の浸透深さは3mm程度
となり、ロール表面の微細傷の検出感度が低いという問
題があった。さらに、ロールショップでの研削後の検査
であるため、エコー高さ(超音波強度)のみの評価で、
表面粗さ、摩耗等の判別はできないという不具合があっ
た。
【0007】本発明では、従来の接触式探触子に替え
て、水柱を介して検査する水中探触子を採用することに
よって検査速度を速くしてオンライン検査を可能とし、
さらに、探傷周波数を高くして検出感度を向上させ、傷
と外乱(表面粗さ、摩耗)を評価できるオンラインロー
ル表面傷検査方法及びその装置並びにこの検査結果に基
づいて圧延用ロール等の表面を研削加工するオンライン
ロール研削装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明に係るオンラインロール表面傷検査装置は、超
音波パルスを検査対象面へ向けて発信する水中探触子
と、同水中探触子を内装して一端から水を供給し先端口
から水柱を発生させる水柱ジャケットと、同水柱ジャケ
ットを前記検査対象面と平行移動させる駆動手段と、前
記水中探触子に高周波パルスを発振する高周波パルス発
振器と、前記水中探触子からの反射エコーを検波する検
波器と、同検波器からの受信パルスを一定時間間隔でゲ
ート処理するゲート処理器と、同ゲート処理器によって
処理された受信パルスの解析・評価を行う制御装置を具
えたことを特徴とする。
【0009】また、本発明に係るオンラインロール表面
傷検査方法は、水柱ジャケットによって発生された水柱
の中へ水中探触子から超音波パルスを発信し、発信され
た超音波パルスの表面波の反射エコーを検波器によって
受信し、ロールの回転に伴なう周方向の反射エコーをゲ
ート処理器によって一定時間間隔でゲート処理を行い、
処理された反射エコー高さの分布を制御装置によって解
析・評価を行い、エコー高さの平均値から表面粗さ又は
摩耗を評価し、局部的に変化する部分の最大値及び平均
値から算出されるエコー幅から傷を評価することを特徴
とする。
【0010】また、本発明に係るオンラインロール表面
傷検査方法は、水柱ジャケットによって発生された水柱
の中へ水中探触子から超音波パルスを発信し、発信され
た超音波パルスの表面波の反射エコーを検波器によって
受信し、ロールの回転に伴なう周方向の反射エコーをゲ
ート処理器によって一定時間間隔でゲート処理を行い、
処理された反射エコー高さの分布を制御装置によって解
析・評価を行い、エコー高さを微分処理し、判定レベル
を越える領域から算出されるエコー幅から傷を評価する
ことを特徴とする。
【0011】また、本発明に係るオンラインロール研削
装置は、前記オンラインロール表面傷検査方法及びその
装置の検査結果に基づいて、砥石がロール軸方向に平行
移動して当該ロール表面を所定の研削量でオンライン研
削加工することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るオンラインロ
ール表面傷検査方法及びその装置並びにオンラインロー
ル研削装置を実施例により図面を用いて詳細に説明す
る。
【0013】[第1実施例] [構成]図1は本発明の第1実施例を示すオンラインロ
ール表面傷検査装置並びにオンラインロール研削装置の
ブロック図、図2は同じく水中探触子の部分断面図、図
3は同じく水中探触子の原理説明図、図4は図3の探触
子によるエコー高さを示すグラフ、図5は同じくエコー
高さを示す説明図、図6は図5のエコー高さの拡大説明
図、図7は人工傷からの距離とエコー高さの関係を示す
グラフである。尚、これらの図において、従来技術で説
明した図10〜11と同一部材には同一符号を付して重
複する説明は省略する。
【0014】本実施例は、従来技術の接触式探触子に替
えて、水中探触子21を採用することによって、検査速
度を速くしてオンラインでのロール表面傷検査及び研削
加工を可能にしたもので、傷の判定はロール1回転での
エコー高さの分布を計測し、摩耗、表面粗さ又は傷によ
るものをそれぞれ評価できるように構成したものであ
る。
【0015】前記水中探触子21は、図2〜3に示すよ
うな構造になっており、水柱ジャケット22内の中心部
に配置され、水柱ジャケット22の一端から水が供給さ
れて水柱20を発生させ、その中を水中探触子21の先
端から発信される超音波パルスがロール10へ向けて伝
播される。
【0016】次に、オンラインロール表面傷検査装置並
びにオンラインロール研削装置の全体構成を図1により
説明すると、21は水柱ジャケット22の中心部に配置
され水柱20を介してロール10の表面へ所定傾斜角度
で超音波パルスを発信する水中探触子である。
【0017】22は一端から水を供給し先端口から水柱
20を発生させる水柱ジャケット、23は水柱ジャケッ
ト22を把持しロール軸方向へ平行移動させる駆動テー
ブルで、同駆動テーブル23は回転可能な駆動軸24と
螺合している。
【0018】25は駆動軸24を回転させる駆動モータ
で、同駆動モータ25には回転パルス発生器26が連結
されておりその回転量を駆動制御器33へ送っている。
27は水中探触子21へ高周波パルスを発振する高周波
パルス発振器、28は高周波パルス発振器27とゲート
処理器30へ同期信号を発振する同期発振器、29は水
中探触子21から発信された超音波パルスの反射エコー
を受信する検波器、30は一定時間間隔で受信パルスを
ゲート処理するゲート処理器で、同ゲート処理器30に
よって処理された結果を制御装置32へ送っている。3
1は検査結果をグラフ等に出力する出力装置である。
【0019】33は制御装置32からの信号によって駆
動モータ25を制御し、回転パルス発生器26からの回
転パルスを受けて制御装置32へ送る駆動制御器であ
る。34はロール10の回転パルスを制御装置32へ送
るロール回転パルス発生器、35は水柱ジャケット22
内へ水を供給する水供給装置である。
【0020】このように、水柱20を介してロール10
表面を検査する水中探触子21をロール10軸方向に移
動可能に配置し、ロール10の回転による円周方向と併
用し反射エコー高さの分布から、傷と外乱(表面粗さ、
摩耗)を分離して評価できるように構成されている。
【0021】また、本実施例では、前記ロール10の表
面に対向して一対の砥石51a,51bが支持軸(駆動
軸)53上に配設され、該砥石51a,51bが駆動モ
ータ52a,52bにより回転駆動されると共にこの駆
動モータ52a,52b毎駆動装置(駆動モータ)54
により支持軸53上をロール軸方向に平行移動すること
で、前記ロール10の表面をオンラインで研削加工し得
るようになっている。
【0022】前記駆動モータ52a,52b及び駆動装
置54は、駆動制御器(コントローラ)50からの制御
信号により駆動制御され、この駆動制御器50には前記
制御装置32からの検査結果が出力装置31を介して入
力されている。
【0023】[作用・効果]上記のように構成されたオ
ンラインロール表面傷検査装置並びにオンラインロール
研削装置によれば、図1で示すように高周波パルス発振
器27から発振された高周波パルスが水中探触子21へ
送られると、超音波パルスを発信し水柱ジャケット22
によって発生された水柱20の中を伝播しロール10の
表面へ所定傾斜角度で発信される。そうすると、ロール
10が所定回転数で回転しながら、ロール10の円周方
向傷が探傷され、一方、ロール10の軸方向傷の探傷
は、ロール10の回転に同期して水中探触子21の軸方
向移動によって行われる。
【0024】この水中探触子21の軸方向移動は、制御
装置32からの制御信号が駆動制御器33を介して駆動
モータ25に送られ、同駆動モータ25及び回転パルス
発生器26の作動によって駆動軸24が所定量回転し、
駆動軸24に螺合された駆動テーブル23がロール10
の軸方向に移動されることにより、水柱ジャケット22
内に配置された水中探触子21が移動してロール10の
軸方向の表面傷検査が行なわれる。
【0025】ここで、水中探触子21は図2のような構
造となっており、その原理を図3により説明すると、水
柱ジャケット22は、一端から水が供給されると水柱2
0を発生しロール10の表面へ水噴射される。そして、
水中探触子21から発信された超音波パルスが水柱20
の中を伝播し、所定傾斜角度でロール表面へ入射される
と、表面波6となって進行し、傷4で反射され水中探触
子21で反射エコーが検波されるようになっている。
【0026】また、図3で示すように、水中探触子21
から発信された超音波が表面波6となって進行し傷4で
反射された場合には、図4のようなエコー高さとなって
検波される。ここで6aは発振パルスを示し、6bはロ
ール表面からの反射エコーを示し、6cは傷4からの表
面波の反射エコーを示している。
【0027】次に、ロール10からの表面波の反射エコ
ーは、図1で示すように検波器29で受信され、受信さ
れたパルスはゲート処理器30によって一定時間間隔で
受信パルスのゲート処理が行われ、ゲート内の反射エコ
ーの高さをデータとして制御装置32へ送る。制御装置
32では、データの取り込み、データの解析・評価が行
なわれ、その結果が出力装置31により表示される。
【0028】図5はロール10の表面傷を探傷した実験
結果の一例を図示したもので、(b)図はロール10が
圧延作業によって摩耗した状態を示しており、Aは正常
部、Bは摩耗傾斜(へこみ)部、Cは摩耗部で、傷4が
2個所存在している。
【0029】このようなロール10に対して水中探触子
21から超音波が発振された場合には、ロール軸方向に
対して、軸方向ロール位置とエコー高さの周方向平均値
との関係線図が(a)図のように示される。(a)図に
おいて、摩耗・傷等が無く平坦なA部ではエコー高さが
低く、摩耗傾斜(へこみ)の影響を受けるB部ではエコ
ー高さが大きく変動し、特に傷4と重なるB部ではエコ
ー高さが突出しており、摩耗による表面粗さが目立つC
部ではエコー高さが平均的に高く表わされている。
【0030】一方、ロール周方向に対しては、周方向ロ
ール位置とエコー高さとの関係線図が(c)図のように
示される。(c)図において、曲線40は表面平坦度の
高いD位置のエコー高さを示しており、曲線41は傷4
が存在するE位置のエコー高さで、特に突出部分41a
は傷4の位置・大きさを表わしている。さらに、F位置
の曲線41は傷4が存在するエコー高さで、特に突出部
分41aは傷4の位置・大きさを表わしている。
【0031】傷の判定は図6で示すように、ロール1回
転でのエコー高さの分布を検出し、平均エコー高さHA
から表面粗さ・摩耗を判定する。そして、局部的に変化
する最大エコー高さHM を検出し、〔HM −HA =Δ
H〕とした時に〔HA +ΔH/2=V〕の判定レベルV
位置の幅Wの大きさによって傷を評価している。
【0032】図7は人工傷4からの距離とエコー高さの
関係を示したグラフで、人工傷4の深さ0.14×幅0.1
5×長さ2.0mmの場合に、探傷周波数を5MHz 〜3
5MHz まで変化させた時のエコー高さを示している。
【0033】このグラフでは、傷から約5mm離れた点
に超音波を入射させた場合に、ピークのエコー高さとな
ることが示されており、また、探傷周波数は5MHz の
場合にエコー高さが一番高くなることが示されている。
【0034】従って、本実施例ではロール表面から5±
2mm程度離れた点のエコー高さをゲート処理して評価
することにより、ロール表面での気泡による外乱やロー
ル振動による外乱を除去している。
【0035】そして、本実施例では、前記制御装置32
におけるデータの解析・評価による検査結果が出力装置
31を介して駆動制御器50に入力され、この駆動制御
器50からの制御信号により一対の砥石51a,51b
が回転駆動されると共にロール軸方向に平行移動され、
前記ロール10の表面がオンラインで研削加工される。
【0036】以上のよう本実施例によれば、水柱20を
介して検査する水中探触子21によってロール表面傷を
検査するようにしたので、従来方式に比べて検査速度が
速くなりオンライン検査が可能となった。また、探傷周
波数を高くすることができるので浸透深さを対象物に合
わせて調整可能となり、ロール表面傷の検出感度が向上
できる。
【0037】さらに、周方向のエコー高さの分布から、
表面傷と外乱(表面粗さ、摩耗)を分離して評価するこ
とができる。なお、ロール傷をオンラインにて検出する
ことができると共に、この検出結果に基づいてロール表
面をオンラインで研削加工することができるので、クラ
ック等の傷によるロール破損や、圧延材への傷転写を未
然に防止することができる。
【0038】[第2実施例] [構成]図8は本発明の第2実施例を示すエコー高さの
拡大説明図、図9は同じく表面傷の判定フロー図であ
る。尚、これらの図において、図1〜7と同一部材には
同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0039】この実施例では、第1実施例のロール表面
傷検査方法に替えて、別のロール表面傷検査方法とした
もので、ロール表面傷の判定はロール1回転でのエコー
高さの分布を計測し、そのエコー高さを微分処理した
後、判定レベルによって表面傷によるものを評価できる
ようにした検査方法である。
【0040】この実施例では、前記第1実施例の水中探
触子21、水柱ジャケット22、駆動テーブル23、駆
動軸24、駆動モータ25、回転パルス発生器26、高
周波パルス発振器27、同期発振器28、検波器29、
ゲート処理器30、出力装置31、制御装置32、駆動
制御器33、ロール回転パルス発生器34、水供給装置
35の構成要素は同一とし、制御装置32内にて演算判
定される表面傷の評価方式が異なるロール表面傷検査方
法である。
【0041】[作用・効果]この実施例の固有の作用・
効果について、図9の判定フローに基づいて説明する
と、水中探触子からの超音波パルスがロール表面へ所定
角度で発信され、表面波が傷で反射されて反射エコーが
検出される。検出されたエコー高さは、周方向ロール位
置に対して図8(a)で示すような曲線41となり、突
出部分41aは傷の位置・大きさを表わしている。
【0042】次に、傷の評価をするには、(a)図のエ
コー高さをa点からb点のサンプリング間隔Pとして微
分処理すると(ステップP2参照)、(b)図のような
線図となる。そして、判定レベルVの設定値を超える領
域を検出し(ステップP3参照)、+Vを超える位置
と、−Vを超える位置とが存在する場合に(ステップ
P4及びP5参照)、その時の幅Wが設定値の範囲内で
あれば(ステップP6参照)、それは傷であると判定評
価する(ステップP7参照)。一方、ステップP4で位
置又はステップP5で位置が検出されない場合、あ
るいはステップP6で幅Wが設定値の範囲外の場合には
正常な許容値(傷ではない)と判定評価される(ステッ
プP8参照)。
【0043】この実施例によれば、エコー高さを微分処
理し、判定レベルによって傷を評価するようにしたの
で、第1実施例と同様にロール表面傷の検出感度が向上
できる。
【0044】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、超音波パルス
を検査対象面へ向けて発信する水中探触子と、同水中探
触子を内装して一端から水を供給し先端口から水柱を発
生させる水柱ジャケットと、同水柱ジャケットを前記検
査対象面と平行移動させる駆動手段と、前記水中探触子
に高周波パルスを発振する高周波パルス発振器と、前記
水中探触子からの反射エコーを検波する検波器と、同検
波器からの受信パルスを一定時間間隔でゲート処理する
ゲート処理器と、同ゲート処理器によって処理された受
信パルスの解析・評価を行う制御装置を具えたことを特
徴とするので、水柱を介して検査する水中探触子を採用
することによって検査速度を速くしてオンライン検査を
可能とし、さらに、探傷周波数を高くして検出感度を向
上させ、傷と外乱(表面粗さ、摩耗)を評価できる。
【0045】請求項2の発明によれば、水柱ジャケット
によって発生された水柱の中へ水中探触子から超音波パ
ルスを発信し、発信された超音波パルスの表面波の反射
エコーを検波器によって受信し、ロールの回転に伴なう
周方向の反射エコーをゲート処理器によって一定時間間
隔でゲート処理を行い、処理された反射エコー高さの分
布を制御装置によって解析・評価を行い、エコー高さの
平均値から表面粗さ又は摩耗を評価し、局部的に変化す
る部分の最大値及び平均値から算出されるエコー幅から
傷を評価することを特徴とするので、請求項1の発明と
同様の作用・効果が得られる。
【0046】請求項3の発明によれば、水柱ジャケット
によって発生された水柱の中へ水中探触子から超音波パ
ルスを発信し、発信された超音波パルスの表面波の反射
エコーを検波器によって受信し、ロールの回転に伴なう
周方向の反射エコーをゲート処理器によって一定時間間
隔でゲート処理を行い、処理された反射エコー高さの分
布を制御装置によって解析・評価を行い、エコー高さを
微分処理し、判定レベルを越える領域から算出されるエ
コー幅から傷を評価することを特徴とするので、請求項
2の発明と同様にロール表面傷の検出感度が向上でき
る。
【0047】請求項4の発明によれば、前記オンライン
ロール表面傷検査方法及びその装置の検査結果に基づい
て、砥石がロール軸方向に平行移動して当該ロール表面
を所定の研削量でオンライン研削加工することを特徴と
するので、クラック等の傷によるロール破損や、圧延材
への傷転写を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すオンラインロール表
面傷検査装置並びにオンラインロール研削装置のブロッ
ク図である。
【図2】同じく水中探触子の部分断面図である。
【図3】同じく水中探触子の原理説明図である。
【図4】図3の探触子によるエコー高さを示すグラフで
ある。
【図5】同じくエコー高さを示す説明図である。
【図6】図5のエコー高さの拡大説明図である。
【図7】人工傷からの距離とエコー高さの関係を示すグ
ラフである。
【図8】本発明の第2実施例を示すエコー高さの拡大説
明図ある。
【図9】同じく表面傷の判定フロー図である。
【図10】従来装置の概念ブロック図である。
【図11】表面波の発生原理を示す図である。
【図12】超音波探傷結果のエコー高さを表示したグラ
フである。
【符号の説明】
1 振動子 2 くさび 4 傷 5 縦波 6 表面波 10 ロール 11 表面波探触子 12 軸方向傷検出用探触子 13 周方向傷検出用探触子 14 操作制御部 15 データ処理部 20 水柱 21 水中探触子 22 水柱ジャケット 23 駆動ケーブル 24 駆動軸 25 駆動モータ 26 回転パルス発生器 27 高周波パルス発振器 28 同期発振器 29 検波器 30 ゲート処理器 31 出力装置 32 制御装置 33 駆動制御器 34 ロール回転パルス発生器 35 水供給装置 50 駆動制御器 51a,51b 砥石 52a,52b 駆動モータ 53 支持軸 54 駆動装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 29/10 504 G01N 29/10 504 (72)発明者 岡井 隆 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 大屋 正志 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 Fターム(参考) 2G047 AA07 AB01 BA03 BB05 BC08 CB03 GF08 GG01 GG13 3C034 AA13 AA19 BB91 CA30 CB01 DD20 3C058 AA03 AA09 AA14 AA16 AB04 AB06 AC02 BA05 BA09 BB02 BB04 BC02 BC05 CA01 CB01 CB03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波パルスを検査対象面へ向けて発信
    する水中探触子と、同水中探触子を内装して一端から水
    を供給し先端口から水柱を発生させる水柱ジャケット
    と、同水柱ジャケットを前記検査対象面と平行移動させ
    る駆動手段と、前記水中探触子に高周波パルスを発振す
    る高周波パルス発振器と、前記水中探触子からの反射エ
    コーを検波する検波器と、同検波器からの受信パルスを
    一定時間間隔でゲート処理するゲート処理器と、同ゲー
    ト処理器によって処理された受信パルスの解析・評価を
    行う制御装置とを具えたことを特徴とするオンラインロ
    ール表面傷検査装置。
  2. 【請求項2】 水柱ジャケットによって発生された水柱
    の中へ水中探触子から超音波パルスを発信し、発信され
    た超音波パルスの表面波の反射エコーを検波器によって
    受信し、ロールの回転に伴なう周方向の反射エコーをゲ
    ート処理器によって一定時間間隔でゲート処理を行い、
    処理された反射エコー高さの分布を制御装置によって解
    析・評価を行い、エコー高さの平均値から表面粗さ又は
    摩耗を評価し、局部的に変化する部分の最大値及び平均
    値から算出されるエコー幅から傷を評価することを特徴
    とするオンラインロール表面傷検査方法。
  3. 【請求項3】 水柱ジャケットによって発生された水柱
    の中へ水中探触子から超音波パルスを発信し、発信され
    た超音波パルスの表面波の反射エコーを検波器によって
    受信し、ロールの回転に伴なう周方向の反射エコーをゲ
    ート処理器によって一定時間間隔でゲート処理を行い、
    処理された反射エコー高さの分布を制御装置によって解
    析・評価を行い、エコー高さを微分処理し、判定レベル
    を越える領域から算出されるエコー幅から傷を評価する
    ことを特徴とするオンラインロール表面傷検査方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の検査結果に基づいて、
    砥石がロール軸方向に平行移動して当該ロール表面を所
    定の研削量でオンライン研削加工することを特徴とする
    オンラインロール研削装置。
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