JPH09264735A - 耐火物の厚み測定方法及び装置 - Google Patents

耐火物の厚み測定方法及び装置

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JPH09264735A
JPH09264735A JP8075670A JP7567096A JPH09264735A JP H09264735 A JPH09264735 A JP H09264735A JP 8075670 A JP8075670 A JP 8075670A JP 7567096 A JP7567096 A JP 7567096A JP H09264735 A JPH09264735 A JP H09264735A
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refractory
thickness
opening
ultrasonic probe
refractory brick
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JP8075670A
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Masaki Yamano
正樹 山野
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B17/00Measuring arrangements characterised by the use of infrasonic, sonic or ultrasonic vibrations
    • G01B17/02Measuring arrangements characterised by the use of infrasonic, sonic or ultrasonic vibrations for measuring thickness
    • G01B17/025Measuring arrangements characterised by the use of infrasonic, sonic or ultrasonic vibrations for measuring thickness for measuring thickness of coating
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21BMANUFACTURE OF IRON OR STEEL
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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄皮内部の耐火物の残存厚みの測定を高精度
に行うことができる耐火物の厚み測定方法及び装置を提
供する。 【解決手段】 鉄皮1、又は鉄皮1及びスタンプ材3に
耐火煉瓦2(耐火物)同士の目地をずらして開孔1aを
形成し、この開孔1aに超音波探触子4を挿入して開孔
1aに臨んだスタンプ材3又は耐火煉瓦2に接触させ、
超音波探触子4から20〜200kHzの超音波を耐火
煉瓦2へ伝搬させ、この伝搬させた超音波が耐火煉瓦2
内を往復するのに要した時間を測定することで耐火煉瓦
2の厚みを測定するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉、転炉等の工
業用炉の鉄皮内側にライニングされた耐火煉瓦の残存厚
みを高精度に測定するための測定方法及び装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】例えば高炉の鉄皮内側には、通常、耐火
煉瓦がライニングされている。この耐火煉瓦のうち高炉
炉底部の耐火煉瓦は常に溶銑にさらされているので、高
炉操業にともなって徐々に損耗してゆき、火入れ時には
2m以上もあった耐火煉瓦の厚みが十数年後の吹き止め
時には300mm程度にまで減少している場合がある。
【0003】耐火煉瓦の残存厚みの推移を高炉操業中に
精度良く測定し、高炉の余命を的確に推定することは、
溶銑による鉄皮の溶損あるいは溶銑の流出等の重大事故
防止及び高炉資産の有効活用のために非常に重要であ
る。このため、耐火煉瓦の残存厚みを測定する方法が従
来より種々提案されてきた。
【0004】このうち最も簡単な方法としては、高炉の
鉄皮表面をハンマー等にて打撃し、この打撃によって発
生した弾性波が耐火煉瓦中を伝搬し、炉心側表面で反射
して再び鉄皮表面まで戻ってくる往復時間を測定し、予
め求めてある耐火煉瓦中の弾性波の伝搬速度と往復時間
とから耐火煉瓦の厚みを測定する方法が挙げられる。
【0005】この方法は、装置構成及び測定データより
耐火煉瓦の厚みを算出する処理内容が極めて簡単であ
り、任意の場所にて測定できるという利点を有している
が、主として次の2つの欠点があるので、現在のところ
実用化には至っていない。
【0006】 鉄皮を直接打撃するので、打撃による
振動エネルギーの殆どが鉄皮自身の振動エネルギーとし
て消費され、耐火煉瓦中を伝搬する弾性波に変換される
効率が極めて低い。このため、耐火煉瓦内を伝搬・反射
する弾性波の振動に比べて鉄皮自身の振動の方が大きい
場合が多く、耐火煉瓦中を伝搬する弾性波を鉄皮表面で
検出することが非常に困難である。
【0007】 鉄皮と耐火煉瓦との間は、通常はスタ
ンプ材と呼ばれる不定形耐火物にて埋められているが、
操業中にこのスタンプ材が鉄皮もしくは耐火煉瓦から剥
離したり、ずり落ちたりする場合がある。このような場
合には、鉄皮と耐火煉瓦との間に空隙が生じるので、い
くら鉄皮表面を打撃しても耐火煉瓦内に弾性波を伝える
ことは困難である。
【0008】そこで、この方法にある欠点を解決し、耐
火煉瓦の厚みを精度良く測定するために、例えば特開昭
49−50961号、特開昭58−27002号やTD
R(Time Domain Response)法等が提案されている。
【0009】このうち、特開昭49−50961号は、
工業炉用煉瓦の厚みを炉外より非破壊的に測定する方法
において、可聴周波の正弦波加振力を被測定煉瓦に印加
してその機械インピーダンスを測定し、その機械インピ
ーダンスのピーク値から煉瓦の厚みを測定する方法であ
る。
【0010】また、特開昭58−27002号は、鉄皮
内側に配設された耐火煉瓦の厚みを測定する方法におい
て、鉄皮の一部に開孔を形成し、この開孔から金属棒を
挿入して金属棒の他端を耐火煉瓦もしくはスタンプ材に
直結させ、金属棒の一端を打撃することで効率よく耐火
煉瓦中に弾性波を発生させ、弾性波が耐火煉瓦中の往復
に要する時間を測定し、往復時間と耐火煉瓦中の弾性波
の伝搬速度から耐火煉瓦の厚みを測定する方法である。
【0011】また、TDR法は、炉壁の厚さ方向に埋設
した相互に絶縁された金属同軸線もしくは金属平行線に
電位パルスを印加し、電位パルスの金属導線の先端から
の反射時間を測定することで金属導線長さ及び炉壁厚さ
を求める方法である。
【0012】しかしながら、特開昭49−50961号
に記載の方法では、可聴周波の正弦波加振力を被測定煉
瓦に加えてその機械インピーダンスのピーク値を求める
ためには、十分大きな加振力を印加する必要があると同
時に加振力の周波数を所定の範囲で掃引する必要がある
ので、装置構成が極めて複雑で大型になるという欠点を
有している。
【0013】また、特開昭58−27002号に記載の
方法では、測定箇所の鉄皮を開孔し、耐火煉瓦もしくは
スタンプ材と金属棒とを直結させる必要があるので、測
定作業が極めて煩雑であり、測定に要する時間・費用は
膨大なものとなる。また、金属棒の一端をハンマー等で
打撃して耐火煉瓦中に弾性波を発生させているので、一
般に耐火煉瓦中を伝搬する弾性波の波長がかなり長くな
り、波長の1/4程度と推定される耐火煉瓦厚さの測定
精度が悪くなると同時に耐火煉瓦中に存在する亀裂の検
出能が低くなる。さらに、耐火煉瓦もしくはスタンプ材
と金属棒との結合状態及びハンマーによる金属棒の打撃
状態(打撃強度、打撃位置等)を常に一定に保つことが
困難であり、測定結果の再現性に乏しい。
【0014】また、TDR法では、炉壁の厚さを測定す
るためには、予め測定箇所に金属導線を埋設しておく必
要があるので、高炉火入れ前に金属導線を埋設した場所
に測定箇所が限定されると同時に、十数年間にわたる高
炉操業中に金属導線の絶縁等の不良が発生した場合、以
後その場所での測定が不可能になるという欠点がある。
【0015】このような従来の方法に対して、打撃法と
比較して超音波のように比較的周波数の高い(20kH
z以上)弾性波を、耐火煉瓦内に効率良く伝搬させるこ
とができれば、優れた測定再現性及び測定精度で耐火煉
瓦の厚みを測定できることができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たように、打撃法により発生する周波数に比べて比較的
周波数の高い弾性波を鉄皮上から耐火煉瓦に伝搬させよ
うとしても、鉄皮とスタンプ材及びスタンプ材と耐火煉
瓦の界面におけるエネルギー損失によって効率的に弾性
波を伝搬させることが困難である。加えて、鉄皮内部で
の多重反射や乱反射信号がノイズ信号となるので、耐火
煉瓦の炉心側表面からの微弱な反射信号を検出するのが
困難である。
【0017】一方、鉄皮やスタンプ材に開孔を設け、耐
火煉瓦に直接弾性波を伝搬させれば、上記したような問
題は生じないが、強度上の関係から開孔は可能な限り小
さく設ける必要がある。ところが、耐火煉瓦は非常にポ
ーラスな材料であるので超音波の伝搬減衰が大きく、5
00〜1000mm程度の耐火煉瓦の厚みを測定するに
は、大きな超音波探触子を用いて強力な超音波を耐火煉
瓦内に伝搬させる必要が生じ、これに伴って開孔も大き
くせざるを得ないといった問題が生じる。
【0018】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたもので、超音波探触子が挿入される開孔径を小さ
くでき、効率的に、かつ再現性よく耐火物内に超音波を
伝搬させることを可能とすると同時に、打撃法に比べて
周波数の高い超音波を伝搬させることを可能とし、超音
波が耐火物を往復するのに要した時間により耐火物の厚
みを測定する方法及び装置において優れた測定精度を実
現する耐火物の厚み測定方法及び装置を提供することを
目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明は、20〜200kHzの超音波を発信
する超音波探触子を用い、鉄皮、又は鉄皮及びスタンプ
材に耐火物同士の目地をずらして従来に比べて小さい開
孔を形成し、この開孔から耐火物又はスタンプ材に超音
波探触子を接触させ、発信した超音波が耐火物内を伝搬
し往復する時間を測定することにより耐火物の厚みを測
定するようにした。このような測定方法において、開孔
は、耐火物の外表面に対して垂直に、又は高炉設置面に
対して水平に形成している。そして、受信した超音波
は、耐火物の厚み信号として調整され、処理されて測定
結果を得るようにした。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の耐火物の厚み測定方法
は、鉄皮、又は鉄皮及びスタンプ材に耐火物同士の目地
をずらして開孔を形成し、この開孔に超音波探触子を挿
入して開孔に臨んだスタンプ材又は耐火物に接触させ、
超音波探触子から20〜200kHzの超音波を耐火物
内へ伝搬させ、この伝搬させた超音波が耐火物内を往復
するのに要した時間を測定することで耐火物の厚みを測
定するものである。
【0021】上記測定方法において、周波数を20kH
z〜200kHzに限定した理由を以下に説明する。周
波数が20kHz以下では、次に述べるような不都合が
生じる。 (1)耐火物の内部を伝搬する超音波の波長が150m
m程度以上となり、耐火物の厚み測定精度を向上させる
ためには、複雑で、処理時間を要する信号処理を行う必
要が生じてくる。 (2)通常、超音波を発信させる超音波振動子(超音波
探触子に内蔵)の厚みは、発振させる超音波の周波数に
反比例する。このため、周波数の低い超音波を発信させ
るには、厚みの厚い超音波振動子を用いる必要がある。
しかし、開孔径を極力小さくするためには、超音波振動
子の径も小さくする必要がある。このため、100mm
程度の開孔径に挿入可能な超音波探触子で、20kHz
以下の超音波を送受信する場合には、超音波振動子の径
に比較して、1/2以上の寸法の厚みをもつ超音波振動
子を用いる必要がある。ところが、このような場合に
は、測定に使用する縦振動モードの超音波以外に、横振
動モード、表面振動モードの超音波が発生しノイズ成分
となるので、求めるべき耐火物の反射信号が良好なS/
N比で検出することが困難である。 (3)また、発信信号に埋没して反射信号が検出できな
い不感帯は、通常、耐火物の表面(超音波探触子を接触
させる面)から超音波の波長の2〜5倍程度であるが、
この不感帯が耐火物の表面から300mm以上となり、
より高精度に監視する必要のある厚みの薄くなった部分
の厚み測定をすることができない。
【0022】また、周波数が200kHz以上では、耐
火物の内部を伝搬する超音波の減衰が大きいため、反射
信号が非常に微弱となり検出困難となる。これを克服す
るためには、超音波探触子に内蔵された超音波振動子の
径を大きくする必要があり、これに伴って耐火物に形成
する開孔径を大きくする必要が生じる。そうすると、耐
火物の強度が低下するといった不都合が生じるのであ
る。
【0023】これに対して、20〜200kHzの周波
数を発信する超音波探触子を用いれば、高炉強度を確保
できる比較的小さな開孔に超音波探触子を挿入して耐火
物の厚みを精度よく測定することができる。
【0024】また、開孔は、耐火物同士の目地をずらし
て形成されているので、耐火物を伝搬する超音波が目地
の面にて乱反射したり、モード変換を生じたりすること
で炉心側の表面に発信される超音波の強度が低下するよ
うなことはない。さらに、スタンプ材の性状が良好であ
れば、超音波探触子をスタンプ材に接触させて測定する
ようにしてもよい。
【0025】さらに、耐火物の鉄皮側の表面角度が設置
面に対して5〜20°であるならば、開孔を耐火物外表
面に対して垂直に形成しても反射超音波の受信強度に影
響を及ぼさないことが判明した。また、この時に斜め伝
搬の誤差が問題となる場合には、開孔を設置面に対して
水平に形成することで、精度よく耐火物の厚みが測定で
きた。
【0026】さらに、本発明の耐火物の測定装置は、鉄
皮、又は鉄皮及びスタンプ材に耐火物同士の目地をずら
して形成された開孔に挿入する超音波探触子と、この超
音波探触子から20〜200kHzの超音波を発生させ
るためのパルサーと、耐火物内を往復し超音波探触子に
て受信された超音波を増幅する信号増幅器と、この信号
増幅器から出力された信号の低周波雑音成分を除去する
バンドパスフィルターと、このバンドパスフィルターか
ら出力された信号をA/D変換するA/D変換器と、こ
のA/D変換器から出力された信号に基づいて前記耐火
物の厚みを測定すべく信号処理を行う信号処理部とを備
えたものである。
【0027】このような構成の耐火物の測定装置は、鉄
皮、又は鉄皮及びスタンプ材に耐火物同士の目地をずら
して形成された開孔に挿入する超音波探触子が、パルサ
ーのパルス電圧の印可により20〜200kHzの超音
波を発信する。超音波探触子から発信した超音波は耐火
物内を往復して超音波探触子にて受信される。受信され
た超音波は信号増幅器で増幅された後、バンドパスフィ
ルターにより測定超音波とは異なる周波数成分を有する
ノイズ成分が除去され、このバンドパスフィルターから
出力された信号はA/D変換器によりA/D変換され
る。この後、信号処理部により信号処理を行うことで耐
火物の厚みが測定される。
【0028】
【実施例】以下、本発明の耐火物の厚み測定方法及び装
置を図1〜図6を参照して説明する。図1は耐火物の厚
み測定方法を説明するための図であると共にその際に用
いられる測定装置の概略構成を示す図、図2は本実施例
の測定方法において測定した受信超音波の信号波形の一
例を示す図、図3は開孔を形成する位置及び超音波探触
子の径と受信信号のノイズ比との関係を示す図、図4は
耐火物に形成した開孔を示し、それぞれ(a)は耐火物
の外表面に対して垂直に形成された開孔、(b)は耐火
物の設置面に対して水平に形成された開孔、を示す図、
図5及び図6は開孔を形成するための工具を示し、それ
ぞれ(a)は側面図、(b)は正面図である。
【0029】図1において、1は高炉の鉄皮、2はスタ
ンプ材3を介して鉄皮1の内側に積層された耐火物とし
ての耐火煉瓦である。この耐火煉瓦2の厚みを測定する
ための測定装置は、開孔1a内に挿入され20〜200
kHzの超音波を発生する超音波探触子4と、超音波探
触子4に所定の周波数のパルス電圧を印可するパルサー
5とを有している。
【0030】また、測定装置は、耐火煉瓦2内を往復し
超音波探触子4にて受信された超音波を増幅する信号増
幅器6と、この信号増幅器6から出力された信号のうち
測定超音波とは異なる周波数成分を有するノイズ成分を
除去するバンドパスフィルター7と、このバンドパスフ
ィルター7から出力された信号をA/D変換するA/D
変換器8と、このA/D変換器8から出力された信号に
基づいて耐火煉瓦2の厚みを測定すべく信号処理を行う
信号処理部9とを備えている。さらに、信号処理部9
は、所定回数の加算平均処理を行う平均化処理部9a
と、この平均化処理部9aからの信号に基づく後述の処
理を行うことで厚みを算出する厚み測定部9bとからな
る。
【0031】このような測定装置を用いた耐火煉瓦2の
厚み測定方法は、本実施例では、鉄皮1及びスタンプ材
3に耐火煉瓦2同士の目地をずらして直径40〜200
mm程度の範囲で開孔1aを形成し、耐火煉瓦2を露出
させる。次に、開孔1aに超音波探触子4を挿入し、超
音波探触子4の先端を接触媒質を介して耐火煉瓦2の表
面に接触させる。なお、超音波探触子4は、耐火煉瓦2
の表面温度(通常100〜300℃程度)でも、超音波
を十分に伝搬させることができ、さらに、高温状況にお
いて、超音波探触子4が動作不良を起こす温度に上昇し
ない程度の厚みを持ったウレタンゴム等の軟質ゴムを張
りつければ、接触媒質を介さず直接に耐火煉瓦2の表面
に接触させることが可能である。
【0032】さらに、超音波探触子4の先端を耐火煉瓦
2の表面に接触させた後、パルサー5が所定の周波数の
パルス電圧を印可すると、超音波探触子4が20〜20
0kHzの超音波を発信する。ところで、耐火物の厚み
測定において許容される測定誤差は、耐火物の厚みの数
%程度までである。すなわち、耐火物の厚みが薄くなる
につれて、より高精度な厚み測定を実施する必要があ
る。
【0033】前述したように、測定に使用する超音波の
周波数を高くするほど、超音波の波長が短くなるため、
厚み測定の精度が向上する。一方、耐火物の内部を伝搬
する超音波の減衰は、耐火物の厚みが厚くなるほど、伝
搬距離が長くなるために、大きくなる。換言すれば、耐
火物の厚みが薄い場合は、減衰の大きな比較的高い周波
数の超音波でも炉心側表面からの反射波を検出すること
が可能となる。
【0034】以上のことから、比較的薄い耐火物に対し
ては、100〜200kHz程度の比較的高い周波数の
超音波を、厚い耐火物に対しては、20〜100kHz
程度の低い周波数の超音波を用いた測定を行うことが望
ましいと考えられる。ところが、前もって、耐火物の厚
みを知り得ることは不可能であるから、測定時に、パル
サーから超音波探触子に印可されるパルス電圧の周波数
を20〜200kHzの範囲で変化させ、後述の信号処
理部9で厚み算出するのに十分なS/N比が得られる極
力高い周波数を選択し、選択された周波数の超音波を超
音波探触子で送受信して厚み測定を実施する。本測定方
法及び装置では、パルサーからの印可電圧の周波数によ
り、超音波探触子から送信する超音波の周波数を変化さ
せ、超音波探触子は、共振周波数が250kHZ〜1M
Hz程度で、広い周波数帯域の超音波を送信可能なもの
を利用し、共振周波数以下の20〜200kHzの超音
波を十分な強度で送受信可能としているのである。
【0035】そして、超音波探触子4から発信された超
音波は、耐火煉瓦2に伝搬し、炉心側の表面にて反射
(この反射した超音波を以下、反射波という)し、超音
波探触子4にて受信される。超音波探触子4にて受信さ
れた反射波は、信号増幅器6にて増幅され、バンドパス
フィルター7により高炉操業時に発生する低周波雑音成
分等が除去された後、A/D変換器8にてA/D変換さ
れ、信号処理部9に入力される。信号処理部9では、平
均化処理部9aにより所定回数の加算平均を行い、S/
Nが向上された受信反射波に対して、厚み測定部9bに
て以下の処理を実施して耐火煉瓦2の厚みを測定する。
【0036】すなわち、受信された炉心側の耐火煉瓦2
からの反射信号の到達時間から超音波探触子4の先端部
の接触媒質や軟質ゴム等を超音波が往復伝搬するのに要
する時間を差し引いた後、予め求めておいた耐火煉瓦2
内での弾性波の伝搬速度と前記で求めた到達時間差の1
/2との積を算出することで、耐火煉瓦2の厚みを求め
ることができる。なお、図2には、図1の測定装置にお
ける超音波探触子4によって受信された超音波の信号の
一例が示されている。
【0037】ところで、高炉などの工業用炉の鉄皮は、
炉自身の自重及び、内部の高い圧力を支えるため、構造
的な強度を要求されている。このため、耐火物の厚みを
測定するためであっても、むやみに大きな開孔を形成す
ることは鉄皮の構造的な強度を低下させる要因となるた
め、極力避ける必要があり、開孔径を極力小さくするこ
とが望まれる。また、耐火物自身は非常にポーラスな材
料であり、超音波の伝搬減衰の大きな材料である。この
ため、500〜1000mm程度の耐火物の厚みを測定
するには、大きな超音波探触子を用いて強力な超音波を
耐火物内に伝搬させる必要がある。
【0038】そこで、本発明の耐火物の厚み測定方法及
び装置では、20〜200kHzの範囲で超音波を発信
する超音波探触子4を用いて耐火煉瓦2の厚みを測定す
るようにした。従って、このような超音波探触子4を用
いることで、高炉強度を確保できる比較的小さな、例え
ば100mm程度の開孔1aにより厚みを測定すること
ができた。
【0039】また、耐火煉瓦2は、縦500mm×横5
00mm×厚み1000〜2000mm程度の大きさの
耐火物が、縦、横方向に積層されているため、個々の耐
火煉瓦2の厚みを測定するためには、500mm程度の
ピッチで測定する必要がある。しかしながら、高炉は、
半径10〜15m程度の巨大な円筒状の構造物であり、
耐火煉瓦2の残存厚みは、局部的に大きく変化すること
が少ないため、数m程度のピッチで耐火物の厚みを測定
すれば、十分な精度で耐火煉瓦2の全周の厚みの監視が
可能である。しかし、耐火煉瓦2の目地部分に超音波探
触子4を近づけると、発信された超音波の一部が目地の
面で反射されることとなり、耐火煉瓦2の目地部分で乱
反射を起こしたり、モード変換を生じたりすることがあ
り、炉心側の表面に発信される超音波の強度が低下する
ことになる。
【0040】そこで、本発明の耐火物の厚み測定方法で
は、この耐火煉瓦2の目地をずらして開孔1aを形成し
て、この開孔1aに超音波探触子4を挿入するようにし
ている。本実施例では、20〜200kHzといった比
較的低周波数の超音波を測定周波数として用いているこ
と及び100mm以下の開孔1aの径に挿入可能な超音
波探触子4を用いているため、耐火煉瓦2を伝搬する超
音波は指向性が低く、拡がりながら伝搬することとな
る。このため、1000mm程度の厚みを有する耐火煉
瓦2の炉心側表面で反射する際には、100mm以下の
超音波探触子4から発信された超音波ビーム径は300
〜500mm程度まで拡大し、このビーム径程度の面積
の耐火煉瓦2を照射することとなる。
【0041】そして、超音波探触子4にて検出される反
射信号は、上記の面積中の個々の微少部位からの反射信
号の重ね合わせとして表される。耐火煉瓦2の厚み方向
に垂直な断面寸法は上記の超音波ビームの面積程度であ
るため、超音波探触子4から発信され0炉心側表面にお
ける超音波の照射面積は、耐火煉瓦2の面積のほぼ全体
を照射することとなる。このため、耐火煉瓦2の厚み
は、耐火煉瓦2の表面のどの位置から測定してもほぼ同
一の値(その開孔部位における耐火物の平均的な厚み測
定結果)となる。これにより、測定結果は、信頼性の高
いものとすることができる。なお、図3には、耐火煉瓦
2の目地部分からの開孔1aの距離とS/N比との相関
関係、及び上述の(開孔1aの径に合わせて挿入され
る)超音波探触子4の径の大きさとS/N比との相関関
係が示されている。この図において、開孔1aを耐火煉
瓦2の目地に接しない位置に形成したことにより、感度
よく炉心側の耐火煉瓦2からの反射信号を検出可能とな
ることが判明し、よって耐火煉瓦2の厚みが精度よく測
定される。
【0042】また、開孔1aは、鉄皮1及びスタンプ材
3に形成して平坦度の高い耐火煉瓦2の表面を露出させ
る必要がある。この理由は、耐火煉瓦2の表面の平坦度
が劣化すると、耐火煉瓦2の表面に接触させた超音波探
触子4から耐火煉瓦2の内部に効率よく超音波を伝搬さ
せることが困難となり、耐火煉瓦2の炉心側表面の反射
信号を検出することが困難となるためである。
【0043】平坦度の高い耐火煉瓦2の表面を露出させ
るような開孔1aを形成する最善方法は、建設時の耐火
煉瓦2の表面を開孔1aに露出させる方法である。建設
時の耐火煉瓦2の表面は通常、非常に高い平坦度を有し
ており、研削や研磨によってこれと同等の平坦度を出す
ためには、非常に高価な研削・研磨バイトを準備する必
要があり、また、非常に慎重かつ時間を要する作業を行
う必要がある。建設時の耐火煉瓦2の表面を開孔1aに
露出させるためには、鉄皮1及びスタンプ材3に後述す
る開孔装置を用いて開孔1aを形成する。また、耐火煉
瓦2の表面において除去できなかった付着物はサンドペ
ーパ等で除去する。
【0044】さらに、建設時の耐火煉瓦2の表面は、通
常、5〜10°の範囲程度で傾斜している。このため、
建設時の耐火煉瓦2の表面から耐火煉瓦2の厚みを測定
する場合、超音波が厚み方向から傾斜角度分だけ傾いて
伝搬するため、厚み測定に誤差が生じる。しかし、若干
の厚み測定誤差は生じるものの耐火煉瓦2の炉心側表面
から反射する反射信号(弾性波)の受信強度は建設時の
耐火煉瓦2の表面角度にあまり依存しないことを本発明
者は実験によって知見している。
【0045】つまり、耐火煉瓦2の炉心側表面は、侵食
によって複雑な形状、傾きを有しており、耐火煉瓦2の
炉心側表面に向けて発信された超音波は、個々の微小部
位での傾きに応じて複雑な反射を起こし、その一部が超
音波探触子4によって受信される。そのため、耐火煉瓦
2の表面の傾きが5〜20°程度の範囲であれば、耐火
煉瓦2の炉心側表面の侵食による複雑な形状による反射
超音波の受信強度に影響を及ぼさないのである。
【0046】従って、図4(a)に示すように耐火煉瓦
2の表面角度に対して開孔1aを垂直に形成することに
より、耐火煉瓦2の建設時の平坦度の高い表面を利用し
て高精度な測定を行うことができる。なお、この開孔1
aの形成については後述する。
【0047】また、耐火煉瓦2の表面角度の傾きによる
厚み測定誤差が許容範囲であれば、前述した図4(a)
のように建設時の耐火煉瓦2の表面を露出させるように
開孔1aを形成すればよいが、斜め伝搬の誤差が許容範
囲を超える場合には、図4(b)に示すように、高炉の
設置面に対して水平に形成する。この場合、開孔装置に
て開孔を形成した後に、研削砥石で耐火煉瓦2の表面が
開孔方向と直交するように研削する。上述したように研
削によってこれと同等の平坦度を出すためには、非常に
高価な研削砥石を準備する必要があるが、本実施例にお
いては、ダイヤモンド粒を多数張り付けた砥石を、粗仕
上げ、中間仕上げ、及び精密仕上げの3種類用意し、順
次交換しながら研削することで、平坦度の高い耐火煉瓦
2の表面を形成することができた。これにより、斜め伝
搬の誤差が解消され、厚み測定の測定精度は、向上す
る。この開孔1aの形成については後述する。
【0048】次に、前述のように開孔1aの形成につい
て図5、図6を参照して説明する。これらの図におい
て、一般的に高炉の耐火煉瓦2の表面は8°程度傾斜し
ている。この高炉の鉄皮1及びスタンプ材3に開孔1a
を形成する開孔装置11は、その円筒部11a先端外周
に設けられたダイヤモンドでなる刃先12と、この刃先
12の反対側端部に設けられた移動ベース13と、この
移動ベース13に設けられた移動軸14の適所に設けら
れ該移動軸14を回転させる回転駆動機構15と、移動
軸14を移動させることにより刃先12を高炉に対して
接離移動させる接離移動機構16とを有している。
【0049】一方、図6に示す研削装置21は、前記開
孔装置11の円筒部11a先端部のダイヤモンドの刃先
12に代えて、先端面に研削砥石22を取り付けたもの
である。以下、これら開孔装置11、研削装置21を用
いた上述の(1)耐火煉瓦2の表面に対して垂直に開孔
1aを形成する、(2)高炉の設置面に対して水平に開
孔1aを形成する、例を説明する。
【0050】通常、鉄皮1及びスタンプ材3の開孔は図
5に示す開孔装置11を用いて行うが、(1)の場合、
刃先12をスタンプ材3と耐火煉瓦2の境界面まで、又
は耐火煉瓦2の内部に数mm程度まで削り込ませる。円
筒部11aの内部に取り込まれた鉄皮1及びスタンプ材
3には円筒部11aと同様に回転しようとする力が加わ
るため、比較的接着強度の低いスタンプ材3と耐火煉瓦
2との境界で両者が切り離される。
【0051】ここで、円筒部11aを引き抜くことで、
鉄皮1及びスタンプ材3のみを取り出すと同時に、平坦
な耐火煉瓦2の表面を非常に容易に露出可能となる。必
要があれば、露出された耐火煉瓦2の表面をサンドペー
パ等で研磨し、付着物を除去する。(1)のように耐火
煉瓦2の表面を露出させた場合、耐火煉瓦2を研削する
必要がなく、非常に容易に、かつ、非常に平坦度の高い
耐火煉瓦2の表面を露出可能となるため、測定面(耐火
煉瓦2の露出面)の表面粗さによる測定感度の低下を防
止することができ、また、感度低下に伴う厚み測定誤差
の増大を抑制することができる。ただし、この場合、開
孔1aを耐火煉瓦2の表面に正確に垂直方向に実施する
ことが困難な場合があり、開孔1aが耐火煉瓦2の表面
に対して垂直に形成できないことがある。このときは、
開孔1aに挿入する超音波探触子4の先端を耐火煉瓦2
の表面の傾きに追従させる(傾かせる)必要がある。そ
のためには、球面軸受けとスラストベアリング等から構
成される耐火物追従機構を超音波探触子側に用いればよ
い。
【0052】一方、(2)の場合、まず、上述と同様に
開孔装置11により刃先12をスタンプ材3と耐火煉瓦
2の境界面まで、又は耐火煉瓦2の内部に数mm程度ま
で、削り込ませ、鉄皮1及びスタンプ材3のみを取り出
す。ただし、この場合、開孔方向と耐火煉瓦2の表面と
は約8°程傾いているため、このままでは、開孔1aに
挿入した超音波探触子4の先端をうまく耐火煉瓦2の表
面に接触させることが困難となる。このため、開孔装置
11の刃先12を図6のように研削砥石22に交換し、
開孔1aの耐火煉瓦2の表面が、高炉の設置面に対して
垂直となるように研削する。刃先12のみを交換し、同
一の図5、11a,13,14,15,16を用いるこ
とで、容易に開孔1aと研削面とを垂直にすることがで
きる。研削後、必要であれば、耐火煉瓦2の表面をサン
ドペーパ等で研磨して、平坦度を向上させるようにして
もよい。
【0053】なお、(2)の場合、開孔方向と高炉設置
面とが水平とするために追従機構を取り付けなくても、
超音波探触子4の先端を容易に耐火煉瓦2の表面に追従
させることができる。また、本実施例では、耐火煉瓦2
の表面を研削砥石22で研削した後に高い平坦度の測定
面を作成するために、非常に高品質で高価な研削砥石を
前面に張り付けた。
【0054】また、耐火煉瓦2の表面の傾きが小さい場
合、あるいは、開孔1aの径に比べて超音波探触子4の
探触子寸法が小さい場合には、水平方向に開孔した場合
でも耐火煉瓦2の表面を研削する必要がない場合があ
る。さらに、スタンプ材3の性状が良好であれば、鉄皮
1のみを貫通する開孔を形成して測定を行ってもよい。
また、本実施例では、超音波の送受信を同一の超音波探
触子4で実施しているが、超音波の発信・受信をそれぞ
れ別々の探触子に分担させる方法でも構わない。
【0055】このように、本発明は、20〜200kH
zの超音波を発信する超音波探触子4を用いて厚み測定
を行うようにしたので、鉄皮1、又は鉄皮1及びスタン
プ材3に形成する開孔1aは100mm程度とすること
ができ、高炉の強度を保持しつつ小さな開孔1aを形成
することができ、従って、高精度な測定を行うことがで
きる。さらに、本発明では、開孔1aを、耐火煉瓦2の
目地をずらした位置に形成したので、目地部にて超音波
が乱反射を起こしたり、モード変換を起こしたりするこ
とで発信する超音波の強度が低下するようなことが低減
され、測定精度が向上する。また、本発明では、開孔1
aを耐火煉瓦2の傾きや斜め誤差の範囲に応じて、耐火
煉瓦2の表面に対して垂直に、又は高炉設置面に対して
水平に開孔1aを形成するようにしたので、測定結果の
信頼性が向上する。
【0056】また、本実施例では、高炉鉄皮内部にライ
ニングされた耐火煉瓦2の厚み測定の方法及び装置を示
したが、本発明を用いて鉄道トンネルの鉄皮裏側のコン
クリート厚み測定を実施するような場合にも、同様に高
精度な厚み測定が可能であり、つまり、本発明は、鋼板
等の測定障害物の裏側にある耐火物、コンクリート及び
鋼等の測定対象には非常に効果的である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る耐
火物の厚み測定方法は、鉄皮、又は鉄皮及びスタンプ材
に耐火物同士の目地をずらして開孔を形成したことによ
り、発信した超音波が目地部にて乱反射を起こしたり、
モード変換を起こしたりすることによって起こる超音波
の強度低下を抑制することができる。また、請求項1に
係る耐火物の厚み測定方法は、20〜200kHzの超
音波を耐火物へ伝搬させることにより、高炉の強度を十
分に確保できる開孔径とすることができ、また、この開
孔に超音波探触子を挿入すれば良好に耐火物に超音波が
伝搬し、精度よく厚み測定を行うことができる。
【0058】また、請求項2に係る耐火物の厚み測定方
法は、開孔を、耐火物外表面に対して垂直に形成し、こ
の開孔に超音波探触子を挿入して耐火物の厚みを測定す
るようにしたので、開孔の形成が容易となり、さらに、
この開孔に臨んだ耐火物の表面の性状も平坦な状態のま
ま利用することができる。
【0059】また、請求項3に係る耐火物の厚み測定方
法は、開孔を、耐火物設置面に対して水平に形成し、こ
の開孔に超音波探触子を挿入して耐火物の厚みを測定す
るようにしたので、斜め伝搬の誤差が問題となる場合に
も、高炉の設置面に対して水平に形成するようにしたの
で、測定結果の誤差を少なくすることができる。
【0060】また、請求項4に係る耐火物の厚み測定装
置は、超音波探触子がパルサーにより20〜200kH
zの超音波を発信し、耐火物内部を往復した超音波を該
超音波探触子にて受信し、この受信信号から耐火物の厚
みを測定するようにしたので、発振器を小さくすること
ができ、従って、高炉の強度を確保可能な比較的小さい
開孔で、効率的に、かつ再現性よく耐火物内に超音波を
伝搬させることができ、さらに、従来の打撃法に比べて
周波数の高い超音波を伝搬させることができ優れた測定
精度を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐火物の厚み測定方法及び装置を説明
するための図である。
【図2】本発明の耐火物の厚み測定方法において測定装
置を用いて耐火物の厚みを測定した際の受信超音波の信
号の一例を示す図である。
【図3】開孔と耐火煉瓦との距離によるS/N比の変
化、及び超音波探触子の径の大きさによるS/N比の変
化を示す図である。
【図4】本発明の耐火物の厚み測定方法による開孔の形
成状態を示し、(a)は耐火煉瓦の表面に対して垂直に
形成した状態、(b)は高炉設置面に対して水平に形成
した状態を示す図である。
【図5】本発明の耐火物の厚み測定方法による開孔を形
成する際に用いられる開孔装置を示し、(a)は側面
図、(b)は正面図である。
【図6】本発明の耐火物の厚み測定方法による開孔を形
成する際に用いられる研削装置を示し、(a)は側面
図、(b)は正面図である。
【符号の説明】
1 鉄皮 1a 開孔 2 耐火煉瓦 3 スタンプ材 4 超音波探触子 5 パルサー 6 信号増幅器 7 バンドパスフィルター 8 A/D変換器 9 信号処理部 9a 平均化処理部 9b 厚み測定部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄皮内側に積層された耐火物の厚みを測
    定する耐火物の厚み測定方法において、鉄皮、又は鉄皮
    及びスタンプ材に耐火物同士の目地をずらして開孔を形
    成し、この開孔に超音波探触子を挿入して開孔に臨んだ
    スタンプ材又は耐火物に接触させ、前記超音波探触子か
    ら20〜200kHzの超音波を前記耐火物へ伝搬さ
    せ、この伝搬させた超音波が耐火物内を往復するのに要
    した時間を測定することで耐火物の厚みを測定すること
    を特徴とする耐火物の厚み測定方法。
  2. 【請求項2】 前記開孔は、耐火物外表面に対して垂直
    に形成され、この開孔に超音波探触子を挿入して耐火物
    の厚みを測定することを特徴とする請求項1に記載の耐
    火物の厚み測定方法。
  3. 【請求項3】 前記開孔は、高炉設置面に対して水平に
    形成され、この開孔に超音波探触子を挿入して耐火物の
    厚みを測定することを特徴とする請求項1に記載の耐火
    物の厚み測定方法。
  4. 【請求項4】 鉄皮内部に設けられた耐火物の厚みを測
    定する耐火物の厚み測定装置において、鉄皮、又は鉄皮
    及びスタンプ材に耐火物同士の目地をずらして形成され
    た開孔に挿入する超音波探触子と、この超音波探触子か
    ら20〜200kHzの超音波を発生させるためのパル
    サーと、耐火物内を往復し超音波探触子にて受信された
    超音波を増幅する信号増幅器と、この信号増幅器から出
    力された信号の低周波雑音成分を除去するバンドパスフ
    ィルターと、このバンドパスフィルターから出力された
    信号をA/D変換するA/D変換器と、このA/D変換
    器から出力された信号に基づいて前記耐火物の厚みを測
    定すべく信号処理を行う信号処理部とを備えたことを特
    徴とする耐火物の厚み測定装置。
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