JP3070475B2 - 超音波探触子 - Google Patents

超音波探触子

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JP3070475B2
JP3070475B2 JP8075669A JP7566996A JP3070475B2 JP 3070475 B2 JP3070475 B2 JP 3070475B2 JP 8075669 A JP8075669 A JP 8075669A JP 7566996 A JP7566996 A JP 7566996A JP 3070475 B2 JP3070475 B2 JP 3070475B2
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Japan
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ultrasonic probe
refractory brick
refractory
ultrasonic
thickness
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正樹 山野
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/02Indexing codes associated with the analysed material
    • G01N2291/028Material parameters
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects

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  • Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば厚み測定に
用いる超音波探触子に係り、特に高炉、転炉等の工業用
炉の鉄皮内側にライニングされた耐火煉瓦の残存厚みを
高精度に測定するための超音波探触子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば高炉の鉄皮内側には、通常、耐火
煉瓦がライニングされている。この耐火煉瓦のうち高炉
炉底部の耐火煉瓦は常に溶銑にさらされているので、高
炉操業にともなって徐々に損耗してゆき、火入れ時には
2m以上もあった耐火煉瓦の厚みが十数年後の吹き止め
時には300mm程度にまで減少している場合がある。
【0003】耐火煉瓦の残存厚みの推移を高炉操業中に
精度良く測定し、高炉の余命を的確に推定することは、
溶銑による鉄皮の溶損あるいは溶銑の流出等の重大事故
防止及び高炉資産の有効活用のために非常に重要であ
る。このため、耐火煉瓦の残存厚みを測定する方法が従
来より種々提案されてきた。
【0004】このうち最も簡単な方法としては、高炉の
鉄皮表面をハンマー等にて打撃し、この打撃によって発
生した弾性波が耐火煉瓦中を伝搬し、炉心側表面で反射
して再び鉄皮表面まで戻ってくる往復時間を測定し、予
め求めてある耐火煉瓦中の弾性波の伝搬速度と往復時間
とから耐火煉瓦の厚みを測定する方法が挙げられる。
【0005】この方法は、装置構成及び測定データより
耐火煉瓦の厚みを算出する処理内容が極めて簡単であ
り、任意の場所にて測定できるという利点を有している
が、主として次の2つの欠点があるので、現在のところ
実用化には至っていない。
【0006】 鉄皮を直接打撃するので、打撃による
振動エネルギーの殆どが鉄皮自身の振動エネルギーとし
て消費され、耐火煉瓦中を伝搬する弾性波に変換される
効率が極めて低い。このため、耐火煉瓦内を伝搬・反射
する弾性波の振動に比べて鉄皮自身の振動の方が大きい
場合が多く、耐火煉瓦中を伝搬する弾性波を鉄皮表面で
検出することが非常に困難である。
【0007】 鉄皮と耐火煉瓦との間は、通常はスタ
ンプ材と呼ばれる不定形耐火物にて埋められているが、
操業中にこのスタンプ材が鉄皮もしくは耐火煉瓦から剥
離したり、ずり落ちたりする場合がある。このような場
合には、鉄皮と耐火煉瓦との間に空隙が生じるので、い
くら鉄皮表面を打撃しても耐火煉瓦内に弾性波を伝える
ことは困難である。
【0008】そこで、この方法にある欠点を解決し、耐
火煉瓦の厚みを精度良く測定するために、例えば特開昭
49−50961号,特開昭58−27002号やTD
R(Time Domain Response)法等が提案されている。
【0009】このうち、特開昭49−50961号は、
工業炉用煉瓦の厚みを炉外より非破壊的に測定する方法
において、可聴周波の正弦波加振力を被測定煉瓦に印加
してその機械インピーダンスを測定し、その機械インピ
ーダンスのピーク値から煉瓦の厚みを測定する方法であ
る。
【0010】また、特開昭58−27002号は、鉄皮
内側に配設された耐火煉瓦の厚みを測定する方法におい
て、鉄皮の一部に開孔を形成し、この開孔から金属棒を
挿入して金属棒の他端を耐火煉瓦もしくはスタンプ材に
直結させ、金属棒の一端を打撃することで効率よく耐火
煉瓦中に弾性波を発生させ、弾性波が耐火煉瓦中の往復
に要する時間を測定し、往復時間と耐火煉瓦中の弾性波
の伝搬速度から耐火煉瓦の厚みを測定する方法である。
【0011】また、TDR法は、炉壁の厚さ方向に埋設
した相互に絶縁された金属同軸線もしくは金属平行線に
電位パルスを印加し、電位パルスの金属導線の先端から
の反射時間を測定することで金属導線長さ及び炉壁厚さ
を求める方法である。
【0012】しかしながら、特開昭49−50961号
に記載の方法では、可聴周波の正弦波加振力を被測定煉
瓦に加えてその機械インピーダンスのピーク値を求める
ためには、十分大きな加振力を印加する必要があると同
時に加振力の周波数を所定の範囲で掃引する必要がある
ので、装置構成が極めて複雑で大型になるという欠点を
有している。
【0013】また、特開昭58−27002号に記載の
方法では、測定箇所の鉄皮を開孔し、耐火煉瓦もしくは
スタンプ材と金属棒とを直結させる必要があるので、測
定作業が極めて煩雑であり、測定に要する時間・費用は
膨大なものとなる。また、金属棒の一端をハンマー等で
打撃して耐火煉瓦中に弾性波を発生させているので、一
般に耐火煉瓦中を伝搬する弾性波の波長がかなり長くな
り、波長の1/4程度と推定される耐火煉瓦厚さの測定
精度が悪くなると同時に耐火煉瓦中に存在する亀裂の検
出能が低くなる。さらに、耐火煉瓦もしくはスタンプ材
と金属棒との結合状態及びハンマーによる金属棒の打撃
状態(打撃強度、打撃位置等)を常に一定に保つことが
困難であり、測定結果の再現性に乏しい。
【0014】また、TDR法では、炉壁の厚さを測定す
るためには、予め測定箇所に金属導線を埋設しておく必
要があるので、高炉火入れ前に金属導線を埋設した場所
に測定箇所が限定されると同時に、十数年間にわたる高
炉操業中に金属導線の絶縁等の不良が発生した場合、以
後その場所での測定が不可能になるという欠点がある。
【0015】このような従来の方法に対して、打撃法と
比較して超音波のように比較的周波数の高い(20KH
z以上)弾性波を、耐火煉瓦内に効率良く伝搬させるこ
とができれば、優れた測定再現性及び測定精度で耐火煉
瓦の厚みを測定することができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような比較的周波数の高い弾性波を鉄皮上から耐火煉
瓦に伝搬させようとしても、鉄皮とスタンプ材及びスタ
ンプ材と耐火煉瓦の界面におけるエネルギー損失によっ
て効率的に弾性波を伝搬させることが困難である。加え
て、鉄皮内部での多重反射や乱反射信号がノイズ信号と
なるので、耐火煉瓦の炉心側表面からの微弱な反射信号
を検出するのが困難である。
【0017】一方、鉄皮やスタンプ材に開孔を設け、耐
火煉瓦に直接弾性波を伝搬させれば、上記したような問
題は生じないが、強度上の関係から開孔は可能な限り小
さく設ける必要がある。他方、超音波探触子から耐火煉
瓦内部に送信される超音波エネルギーは超音波探触子の
直径の2乗に比例するので、耐火煉瓦の炉心側表面から
の反射信号をSN比良く検出するためには、探触子径を
開孔部に挿入可能な限り大きくすることが望ましい。こ
のため、開孔内への超音波探触子の挿入時、超音波探触
子の外周面が開孔の内周面に当接したり、また、その先
端面を耐火煉瓦の表面に押しつけた際、超音波探触子の
先端の一部が耐火煉瓦の表面に片当たりしたりする。こ
の状態でさらに超音波探触子を押しつけても、超音波探
触子の先端と耐火煉瓦との滑り摩擦抵抗が大きいことに
より、超音波探触子を耐火煉瓦の表面に追従させること
が困難である。
【0018】本発明は、鉄皮やスタンプ材に設けた開孔
への挿入及び探触子先端部の耐火煉瓦表面への追従を容
易かつ高精度に行える超音波探触子を提供することを目
的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明の超音波探触子は、超音波探触子の外周
面と、鉄皮側から穿孔した開孔内における耐火物やコン
クリートあるいはスタンプ材の内周面との接触摩擦抵抗
を抑制しつつ超音波探触子を保持する機構を設けてい
る。そして、このような機構により、超音波探触子を開
孔内に挿入した時には、仮に超音波探触子の外周面が耐
火物やコンクリートあるいはスタンプ材の内周面に接触
した場合であっても、これらの接触摩擦抵抗が抑制され
る。また、非破壊検査時には、この機構によって超音波
探触子は前記内周面に安定保持されると同時に、この保
持機構を支点として超音波探触子の首振り揺動を可能と
して、容易かつ安定して探触子先端部を開孔部奥端の露
出面に追従可能とする。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の超音波探触子は、その先
端側の外周面に、これと鉄皮側から穿孔した開孔内にお
ける前記耐火物やコンクリートあるいはスタンプ材の内
周面との接触摩擦抵抗を抑制しつつ超音波探触子を保持
する機構を設けたものである。
【0021】また、超音波探触子の先端面に、非破壊検
査すべき耐火物又はコンクリートと音響インピーダンス
が近似した所定厚さの耐熱樹脂を張設することにより、
超音波探触子から発信された超音波が、超音波探触子と
耐火物又はコンクリートの境界部で反射することを抑制
し、効率的に耐火物又はコンクリート内に伝搬させるこ
とができると同時に、耐火物又はコンクリートあるいは
スタンプ材表面の温度によって振動子が破壊されるのを
防止する。
【0022】その先端面を耐火煉瓦の表面に押しつけた
際、超音波探触子の先端の一部が耐火煉瓦の表面に片当
たりしたりする。この状態でさらに超音波探触子を押し
つけても、超音波探触子の先端と耐火煉瓦との滑り摩擦
抵抗が大きいことにより、超音波探触子を耐火煉瓦の表
面に追従させることが困難である。これを防止するため
に、超音波探触子の先端部外周面に滑り摩擦抵抗抑制機
構を設けることで、超音波探触子の先端面と開孔内奥端
に露出した耐火物やコンクリートあるいはスタンプ材の
表面との当接を確実かつ良好ならしめることができる。
【0023】また、開孔内奥端に露出した耐火物やコン
クリートあるいはスタンプ材の表面に対する超音波探触
子の押しつけを治具等を用いて行う際には、超音波探触
子の後端面に、その保持機構を支点として超音波探触子
の先端側を首振り揺動を容易に安定して可能とするため
の接触摩擦抵抗抑制機構を設けることで、超音波探触子
の先端面と開孔内奥端の耐火物やコンクリートあるいは
スタンプ材の表面との当接をより確実かつ良好に行うこ
とができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の超音波探触子を図1〜図9に
示す実施例に基づいて説明する。図1〜図4は本発明の
超音波探触子の第1〜第4実施例の説明図、図5は耐熱
樹脂厚さの決定指針例を示す図、図6は本発明の超音波
探触子を用いて耐火物の厚みを測定する装置のブロック
図、図7は図6の装置を用いて耐火物の厚みを測定した
際の受信超音波の信号の一例を示す図、図8は2つの超
音波探触子を用いて耐火物の厚みを測定する場合の超音
波の伝搬挙動を説明する図、図9は図8の場合における
測定波形例を示す図である。
【0025】図1〜図4及び図6,図8において、1は
高炉の鉄皮、2はスタンプ材3を介して鉄皮1の内側に
積層された耐火煉瓦、4は前記耐火煉瓦2の厚みを測定
するに際し、耐火煉瓦2に超音波を発信する本発明の超
音波探触子である。
【0026】この超音波探触子4は、厚みを測定しよう
とする耐火煉瓦2の近傍の鉄皮1とスタンプ材3に設け
た、直径が40〜200mm程度の開孔1a・3a内に
おける鉄皮1,スタンプ材3の内周面と、その先端側の
外周面との接触摩擦抵抗を抑制しつつ超音波探触子4を
保持する機構、例えば図1及び図4では支持球面4a
を、また、図2及び図3では球面軸受け4bを設けたも
のである。
【0027】加えて、図1〜図4に示す実施例では、表
面温度が100〜300℃程度である高温の耐火煉瓦2
の厚みを測定するために、超音波探触子4の先端面に、
耐火煉瓦2と音響インピーダンスが近似した(約2.5
×106Kg/m2s )、所定厚さの耐熱樹脂5を張設したも
のを開示している。この耐熱樹脂5は、耐火煉瓦2の厚
みを測定している間、耐火煉瓦2の表面に接触しても変
形等を起こさず、裏面に張り付けた超音波振動子が動作
不良を生じる温度まで上昇しない材質、例えばポリアミ
ド樹脂,高密度ポリエチレン樹脂,ポリスチレン樹脂等
を選択する。
【0028】また、前記耐熱樹脂5は、耐熱樹脂5と耐
火煉瓦2の境界において超音波の反射を抑制し、効率良
く超音波を耐火煉瓦2内部に伝搬させるとともに、耐熱
樹脂5の内部での多重反射及び乱反射に起因するノイズ
信号を抑制することをも目的として、その厚みが決定さ
れる。
【0029】従来からも超音波探触子の先端に樹脂を張
設し、被検査材の厚み測定や内部欠陥検査を実施する例
があったが、この場合の樹脂厚みは、樹脂内部での超音
波の往復伝搬時間が被検査材内部での往復伝搬時間より
も長くなるように設定している。
【0030】これに対し、本発明の場合には、測定しよ
うとする耐火煉瓦2の厚みが500〜2000mm程度
もあるので、上記した従来の条件を満足させるために
は、耐熱樹脂5の厚みは少なくとも500mm程度必要
となるが、これでは、超音波探触子4が非常に大きくな
って、可搬性,操作性に劣る。また、耐熱樹脂5内部で
の超音波の減衰増加及び樹脂内部での乱反射信号ノイズ
の発生に伴うSN比の低下等の問題が生じる。
【0031】従って、本発明では、耐火煉瓦2の反射
信号のSN比が耐熱樹脂5を張設しない場合のSN比に
比べて所定のレベル以下に低下しないこと、耐火煉瓦
2の厚みを測定中に、耐火煉瓦2の表面に接触していて
も変形等を起こさず、その裏面に張り付けた超音波振動
子が動作不良を生じる温度まで上昇しないこと、という
条件を満足させるためには、張設する耐熱樹脂5の厚み
は30〜100mmの範囲で良好であることを実験の結
果確認している(図5参照)。
【0032】また、図2,図3に示す実施例では、超音
波探触子4(耐熱樹脂5)の先端面にウレタンゴム等の
軟質ゴム6を張設したものを開示している。この実施例
のように、軟質ゴム6を張設すれば、接触媒質なしでも
十分に超音波を耐火煉瓦2内に伝搬できる。
【0033】この場合、超音波探触子4の先端面を直接
耐火煉瓦2の表面に接触させるので、超音波探触子4の
先端部外周面に滑り摩擦抵抗抑制機構、例えば図2に示
す実施例では超音波探触子4の前方にエアーを噴射する
エアーベアリング4cを、また、図3に示す実施例では
ボールベアリング4dを設置し、超音波探触子4の先端
面と開孔1a,3a内奥端の耐火煉瓦2の表面との当接
を確実かつ良好に行えるようにしている。
【0034】耐火煉瓦2の表面に対する超音波探触子4
の先端面の当接を、作業者が手動で行う場合には前記滑
り摩擦抵抗抑制機構のみを設置すればよいが、押さえ器
具7を用いて行う場合には、超音波探触子4の後端面
に、前記球面軸受け4bを支点として超音波探触子4の
先端側を首振り揺動可能となすための接触摩擦抵抗抑制
機構、例えば図2に示す実施例では押さえ器具7との接
触面に取り付けたエアーベアリング4eを、また、図3
に示す実施例ではスラストベアリング4fを設置するこ
とで、超音波探触子4の先端面と開孔1a,3a内奥端
の耐火煉瓦2の表面との当接が、より確実かつ良好に行
えることになる。
【0035】超音波探触子4(耐熱樹脂5)の先端面に
軟質ゴム6を張設せず、接触媒質を介して超音波探触子
4の先端面を耐火煉瓦2の表面に接触させるものでは、
前記したような滑り摩擦抵抗抑制機構や接触摩擦抵抗抑
制機構は必ずしも必要ではないが、超音波探触子4(耐
熱樹脂5)の先端面に軟質ゴム6を張設しない場合で
も、滑り摩擦抵抗抑制機構や接触摩擦抵抗抑制機構を設
置してもよい。図1は滑り摩擦抵抗抑制機構(ボールベ
アリング4d)と接触摩擦抵抗抑制機構(スラストベア
リング4f)の両者を、また、図4は接触摩擦抵抗抑制
機構(二軸リニアガイド4g)を設置したものを開示し
ている。
【0036】上記したような構成の本発明の超音波探触
子4を用いて耐火煉瓦2の厚みを測定する場合には、厚
みを測定しようとする耐火煉瓦2の近傍の鉄皮1とスタ
ンプ材3に、直径が40〜200mm程度の開孔1a・
3aを設けて耐火煉瓦2の表面を露出させた後、この開
孔1a・3a内に超音波探触子4を挿入する。
【0037】この超音波探触子4の挿入時、図2や図3
に示すような、先端に軟質ゴム5を張設し、接触媒質な
しでも十分に超音波を耐火煉瓦2内に伝搬可能な場合に
は、超音波探触子4を直接耐火煉瓦2の表面に接触させ
るが、図1や図4に示すような、先端に軟質ゴム5を張
設しない場合には、接触媒質を介して超音波探触子4を
耐火煉瓦2の表面に接触させる。なお、接触媒質として
は、耐火煉瓦2の表面温度(通常100〜300℃程
度)でも気化せず、超音波を十分に伝搬可能なものであ
れば、特に制限はない。
【0038】そして、この超音波探触子4の挿入時、支
持球面4aや球面軸受け4b等の保持機構によって、開
孔1a,3a内における鉄皮1,スタンプ材3の内周面
と、超音波探触子4の先端側の外周面との接触摩擦抵抗
は抑制され、かつ、挿入後には超音波探触子4は安定し
た状態で保持される。また、図2や図3に示すような、
先端に軟質ゴム5を張設したものでは、エアーベアリン
グ4cやボールベアリング4d等の滑り摩擦抵抗抑制機
構と、エアーベアリング4eやスラストベアリング4f
又は二軸リニアガイド4g等の接触摩擦抵抗抑制機構の
作用によって、前記球面軸受け4bを支点として超音波
探触子4の先端側を首振り揺動させつつ挿入できるの
で、押さえ器具7を用いた場合でも、超音波探触子4の
先端面を開孔1a,3a内奥端の耐火煉瓦2の表面に、
確実かつ良好に接触することができる。
【0039】上記したように、超音波探触子4の先端を
耐火煉瓦2の表面に接触させた後、パルサー8から所定
のパルス電圧を印加して超音波探触子4から50〜10
0KHzの超音波を発生させ、接触媒質又は軟質ゴム6
を介して耐火煉瓦2内に伝搬させる。超音波は耐火煉瓦
2内を伝搬して炉芯側の表面にて反射したものが超音波
探触子4によって検出される。
【0040】受信された超音波は、信号増幅器9にて増
幅され、バンドパスフィルター10により高炉操業時に
発生する低周波雑音成分等を除去した後、A/D変換器
11にてA/D変換されて信号処理器12に入力され
る。信号処理器12では、平均化処理部12aにて所定
回数の加算平均を行い、S/Nを向上された受信超音波
に対し、厚み測定部12bにて以下の処理を実施して耐
火煉瓦2の厚みを測定する。
【0041】すなわち、受信された炉芯側の耐火煉瓦2
の表面からの反射信号の到達時間から超音波探触子4の
先端に張設した耐熱樹脂5又は耐熱樹脂5と軟質ゴム6
内を超音波が往復伝搬するのに要する時間を差し引いた
後、予め求めておいた耐火煉瓦2内での超音波の伝搬速
度と前記到達時間差の1/2との積を算出することで、
耐火煉瓦2の厚みを求めることができる。なお、図6に
示す測定装置における超音波探触子4によって受信され
た超音波の信号の一例を図7に示す。
【0042】図6に示す装置では、超音波の送信・受信
を同一の超音波探触子4で行っているが、図8に示すよ
うに、超音波の受信を開孔1aの近傍に配置した他の超
音波探触子4’によって行ってもよい。但し、この場合
には、超音波探触子4から送信された超音波は、耐熱樹
脂5を介して耐火煉瓦2内を伝搬し、炉芯側の表面にて
反射した後、スタンプ材3及び鉄皮1を介して他の超音
波探触子4’で受信される。しかし、図8に示す装置で
は受信された超音波の信号は図9(a)に示すように、
ただ一つの反射信号からなっているので、この受信信号
からだけでは耐火煉瓦2の厚みを測定することはできな
い。
【0043】従って、図8に示す装置の場合には、図9
(b)に示す超音波探触子4の超音波の送信タイミング
信号と、図9(a)に示す超音波探触子4’の超音波の
受信信号との到着時間差を求めた後、予め別の手段によ
って求めておいたスタンプ材3及び鉄皮1の通過に要す
る時間を前記到着時間より差し引いて耐火煉瓦2内を往
復するのに要した時間を求める必要がある。
【0044】本説明では、高炉の鉄皮1内側にライニン
グされた耐火煉瓦2の厚みを測定する場合の実施例につ
いて説明したので、超音波探触子4の先端に耐熱樹脂5
を張設したものを開示したが、鉄道トンネルの鉄皮裏側
のコンクリート厚みを測定する場合等には、耐熱樹脂を
張設する必要はない。
【0045】また、本実施例では、保持機構として、支
持球面4aや球面軸受け4bを開示したが、同様の作用
をなすものであれば、これらに限るものではない。ま
た、同様に、滑り摩擦抵抗抑制機構として、エアーベア
リング4cやボールベアリング4dを開示したが、同様
の作用をなすものであれば、テフロン樹脂等の摩擦抵抗
の小さな材料で作製したリング等でも良い。さらに、同
様に、接触摩擦抵抗抑制機構として、エアーベアリング
4e,スラストベアリング4f等を開示したが、同様の
作用をなすものであれば、テフロン樹脂等の摩擦抵抗の
小さな材料で作製した板でも良い。
【0046】また、本実施例を用いた厚み測定では、鉄
皮1及びこれと耐火煉瓦2間に介設されたスタンプ材3
の一部に、耐火煉瓦2に至る深さの開孔1a・3aを設
けたものについて説明したが、スタンプ材3の性状が良
好な場合には、鉄皮1のみ貫通する開孔1aを設け、本
発明の超音波探触子4の先端をスタンプ材3の表面に接
触させるようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の超音波探
触子は、その先端側の外周面に、これと鉄皮側から穿孔
した開孔内における前記耐火物やコンクリートあるいは
スタンプ材の内周面との接触摩擦抵抗を抑制しつつ超音
波探触子を保持する機構を設けたので、超音波探触子を
開孔内に挿入した時には、仮に超音波探触子の外周面が
耐火物やコンクリートあるいはスタンプ材の内周面に接
触した場合であっても、これらの接触摩擦抵抗が抑制さ
れ、円滑な挿入が可能となる。また、非破壊検査時に
は、この機構によって超音波探触子は前記内周面に安定
した状態で保持される。
【0048】また、使用箇所が高温の場合には、超音波
探触子の先端面に、非破壊検査すべき耐火物又はコンク
リートと音響インピーダンスが近似した所定厚さの耐熱
樹脂を張設すれば、超音波探触子から発信された超音波
が、超音波探触子と耐火物又はコンクリートの境界部で
反射することを抑制できて、効率的に耐火物又はコンク
リート内に伝搬させることができると同時に、耐火物又
はコンクリートあるいはスタンプ材表面の温度によって
振動子が破壊されるのを防止できる。
【0049】また、超音波探触子の先端部外周面に滑り
摩擦抵抗抑制機構を設けることで、超音波探触子の先端
面と開孔内奥端に露出した耐火物やコンクリートあるい
はスタンプ材の表面との当接を確実かつ良好ならしめる
ことができる。
【0050】また、開孔内奥端に露出した耐火物やコン
クリートあるいはスタンプ材の表面に対する超音波探触
子の押しつけを治具等を用いて行う際には、超音波探触
子の後端面に、その保持機構を支点として超音波探触子
の先端側を首振り揺動可能となすための接触摩擦抵抗抑
制機構を設けることで、超音波探触子の先端面と開孔内
奥端の耐火物やコンクリートあるいはスタンプ材の表面
との当接をより確実かつ良好ならしめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波探触子の第1実施例の説明図で
ある。
【図2】本発明の超音波探触子の第2実施例の説明図で
ある。
【図3】本発明の超音波探触子の第3実施例の説明図で
ある。
【図4】本発明の超音波探触子の第3実施例の説明図で
ある。
【図5】耐熱樹脂厚さの決定指針例を示す図である。
【図6】本発明の超音波探触子を用いて耐火物の厚みを
測定する装置のブロック図である。
【図7】図6の装置を用いて耐火物の厚みを測定した際
の受信超音波の信号の一例を示す図である。
【図8】2つの超音波探触子を用いて耐火物の厚みを測
定する場合の超音波の伝搬挙動を説明する図である。
【図9】図8の場合における測定波形例を示す図であ
り、(a)は受信した超音波を、(b)は超音波の送信
タイミング信号を示す。
【符号の説明】
1 鉄皮 1a 開孔 2 耐火煉瓦 3 スタンプ材 3a 開孔 4 超音波探触子 4a 支持球面 4b 球面軸受け 4c エアーベアリング 4d ボールベアリング 4e エアーベアリング 4f スラストベアリング 4g 二軸リニアベアリング 5 耐熱樹脂 6 軟質ゴム

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄皮内側に設けられた耐火物やコンクリ
    ートを非破壊検査するために使用する超音波探触子にお
    いて、超音波探触子の外周面に、この外周面と、鉄皮側
    から穿孔した開孔内の内周面との接触摩擦抵抗を抑制し
    つつ超音波探触子を保持する機構を設けたことを特徴と
    する超音波探触子。
  2. 【請求項2】 超音波探触子の先端面に、非破壊検査す
    べき耐火物又はコンクリートと音響インピーダンスが近
    似した耐熱樹脂を張設したことを特徴とする請求項1記
    載の超音波探触子。
  3. 【請求項3】 超音波探触子の先端部外周面に、超音波
    探触子の先端面と開孔内奥端に露出した耐火物やコンク
    リート等の表面との当接を確実かつ良好ならしめるため
    の滑り摩擦抵抗抑制機構を設けたことを特徴とする請求
    項1又は2記載の超音波探触子。
  4. 【請求項4】 超音波探触子の後端面に、超音波探触子
    に押し付け力を作用させた時、その保持機構を支点とし
    て超音波探触子を首振り揺動可能となすための接触摩擦
    抵抗抑制機構を設けたことを特徴とする請求項3記載の
    超音波探触子。
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