JP2000178806A - スカート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエストのサイズが異なる人でも着用するこ
とができ、着用時に激しい動きをしてもずれたりしない
ようにする。 【解決手段】 スカート地１１の内面上部に、ベルト通
し１２をそのスカート地１１の上縁に沿う方向に間隔を
置いて複数個設け、そのベルト通し１２に伸縮性を持た
せたベルト１３を抜き差し自在に挿通する。そのベルト
１３をループ長さを変更可能に連結する連結具１４をベ
ルト１３の一端部に取り付ける。スカート地１１の上部
の重ね合わされる部分の対向する各面１７ａと１７ｂに
は、面と面とを押し付けることにより連結される対の面
止着具１８，１９をそれぞれ縫着することにより設け
る。それにより、スカート地１１を、ベルト１３により
しっかりと身体のウエスト部分に固定することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、被着者の腰の回
りにスカート地を重ね合わせるように巻き付けて着用す
る巻スカートタイプのスカートに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、スカート地を腰の回りに巻き
付けて着用する巻スカートがある。このような巻スカー
トは、例えば図６に示すように、スカート地１の上縁１
ａの巻き込み方向の長さが、被着者のウエストサイズよ
りもかなり長くなっていて、着用した際に重ね合わせ部
２が形成されるようになっている。

【０００３】その重ね合わせ部２の上側に位置する上重
ね合わせ部２ａの内面には、下重ね合わせ部２ｂに形成
しているボタン孔３にはめ込むボタン４を取り付けてい
る。また、下重ね合わせ部２ｂにもボタン５を取り付
け、そのボタン５に対応させて上重ね合わせ部２ａの上
縁付近の端部に、ボタン５をはめ込むためのボタン孔６
を形成している。

【０００４】そして、この巻スカートを着用する際に
は、スカート地１の上縁１ａを被着者の腰の回りに巻き
付けて、ボタン４をボタン孔３にはめ込んだ後にボタン
５をボタン孔６にはめ込む。このようにすれば、スカー
ト地１の上縁１ａの部分が被着者の腰の部分に引っか掛
るので、巻スカートがずり落ちたりしないようになる。
なお、重ね合わせ部２の裾の部分が開いてしまうのが気
になる場合には、その重ね合わせ部２の側縁付近をクリ
ップ７で止めたりする。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにスカートの上縁の部分を被着者のウエストに合わせ
て２個のボタンにより止めて被着する巻スカートの場合
には、ウエストのサイズがピッタリと一致するスカート
でないと、ウエストの部分がゆるすきて被着時にスカー
トがずり落ちてしまったり、逆にきつくてボタンが止め
られなくなったりする。

【０００６】そのため、このような巻スカートでは、被
着者に合わせてウエストサイズの違うものを多数用意し
ておかなければならないので、そのためには多くの費用
がかかってしまうと共に、それらを収納するスペースも
多く必要であるということがあった。

【０００７】この発明は、上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、ウエストサイズが異なる人であっても共
通して着用することができ、しかも着用時に激しい動き
をしてもずれたりすることのないスカートを提供するこ
とを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、被着者の腰の回りにスカート地をその端
部を互いに重ね合わせるように巻き付けて着用するタイ
プのスカートを、次のように構成する。すなわち、上記
スカート地の内面上部にベルト通しをそのスカート地の
上縁に沿う方向に間隔を置いて複数個設け、そのベルト
通しに伸縮性を有するベルトを挿通し、そのベルトをル
ープ長さを変更可能に連結する連結具を上記ベルトの端
部に取り付け、上記スカート地の上部の重ね合わされる
部分の対向する各面に面と面とを押し付けることにより
連結させる対の面止着具をそれぞれ設けたスカートを提
供する。

【０００９】このスカートを着用するときは、スカート
地を被着者の腰の回りに重ね合わせるように巻き付け、
その状態でベルトを若干伸長させてスカート地の内面上
部が被着者のウエストにピッタリと密着する長さにした
ところで、そのベルトを連結具によりループ状に連結す
る。そして、スカート地の上部の重ね合わされる部分に
設けている対の面止着具を、互いに面と面とを押し付け
ることにより固定すればスカートの着用が完了する。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図１はこの発明によるスカート
の一実施形態例をそのスカートを開いた状態で示す斜視
図、図２は同じくそのスカートを被着者が着用した状態
を示す正面図である。

【００１１】このスカートは、図２に示すように被着者
の腰の回りにスカート地１１を、その端部を互いに重ね
合わせるように巻き付けて着用するタイプのスカートで
あり、そのスカート地１１の内面上部に、図１に示すよ
うにベルト通し１２をそのスカート地１１の上縁に沿う
方向に間隔を置いて複数個（その数は適宜設定できる）
縫着により設けている。

【００１２】そのベルト通し１２には、部分的に弾性ゴ
ム部を設けることにより伸縮性を持たせたベルト１３を
抜き差し自在に挿通し、そのベルト１３をループ長さを
変更可能に連結する連結具１４をベルト１３の一端部に
取り付けている。その連結具１４は、図３に明示するよ
うな形状に、例えば樹脂により形成されている。そし
て、その連結具１４の端部には鍵部１４ａが形成されて
いる。一方、その連結具１４の鍵部１４ａに対応して、
ベルト１３の他端部に複数の鍵差し込み部１５をそれぞ
れ形成している。

【００１３】その鍵差し込み部１５は、ベルト１３を形
成している布部に、そのベルト１３を直角に横切るよう
に縫い込み線１６を所定の間隔を置いて複数入れること
により形成したものであり、その各鍵差し込み部１５に
はベルト１３の一端部に取り付けている連結具１４の鍵
部１４ａがそれぞれ差し込めるようになっている。

【００１４】また、このスカートは、図１に示したよう
にスカート地１１の上部の重ね合わされる部分の対向す
る各面１７ａと１７ｂに、面と面とを押し付けることに
より連結させる対の面止着具(マジックテープ（登録商
標）)１８，１９をそれぞれ縫着することにより設けて
いる。なお、図１にはあえて図示していないが、スカー
ト地１１の内面には、通常スカートの内側の面に設ける
裏地を適宜設ける。

【００１５】このスカートを身体に被着する場合には、
図１に示したようにスカート地１１を開いて、それを図
２に示したように被着者の腰の回りに、スカート地１１
の面１７ｂの上に面１７ａ（図２では直接見えない裏側
の面）を重ねるように巻き付ける。そして、その状態
で、図１に示したベルト１３を若干伸長させてスカート
地１１の内面上部が被着者のウエストにピッタリ密着す
る長さにした位置で、ベルト１３の一端に取り付けられ
ている連結具１４の鍵部１４ａを、ベルト１３の伸長状
態がそのまま保てる位置の鍵差し込み部１５を選択して
差し込み、ベルト１３をループ状に連結する。

【００１６】次に、スカート地１１の上部の重ね合わさ
れる部分に設けている一方の面止着具１８を、相手側の
面止着具１９に押し付けて固定すれば、このスカートの
着用が全て完了する。

【００１７】このように、このスカートは、スカート地
１１の内面上部に取り付けている複数のベルト通し１２
に挿通させた伸縮自在なベルト１３を、一端に取り付け
ている連結具１４を他端側に設けている複数の鍵差し込
み部１５の何れかに選択的に差し込んで身体のウエスト
部にしっかりと固定するので、図６で説明した従来のボ
タンを使用して固定する巻スカートの場合には１着のス
カートを被着できる人はそのスカートのウエストサイズ
にピッタリと合うごく限られた人だけであったが、この
スカートによれば同じスカートを広範囲のウエストサイ
ズの人が共通して使用することができる。

【００１８】すなわち、ウエストが細い人が着用する場
合には、ベルト１３をラップ量が多くなるように巻き込
んで、そのベルト１３を若干伸長させた状態になるよう
な位置の鍵差し込み部８（図３参照）を選択し、そこに
連結具１４の鍵部１４ａを差し込むようにすれば、図４
に示すような着用ができる。

【００１９】逆に、ウエストが太めの人が着用する場合
には、ベルト１３をラップ量が少なくなるように巻き込
んで、そのベルト１３を若干伸長させた状態になるよう
な位置の鍵差し込み部１５を選択し、そこに連結具１４
の鍵部１４ａを差し込むようにすれば、図５に示すよう
な着用ができる。この場合、腰回りの長さが長くなる分
だけスカート地１１の重ね合わされる部分の面１７ａと
１７ｂのラップ量は少なくなるが、スカート地１１は巻
スカート状であるため、外見は図示のような美しいシル
エットを保ち続けることができる。

【００２０】また、このスカートはベルトが外側に露出
しないスカートでありながら、内側に設けたベルト１３
によりスカート地１１を身体のウエスト部分にしっかり
と固定することができるので、激しい動きをしたとして
も、スカートがずれたりするようなことがない。なお、
この実施の形態では、図１に示したようにベルト１３を
１本設けた場合の例を示したが、そのベルト１３は上下
に２本以上平行させて設けるようにしてもよい。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によるス
カートによれば、広範囲のウエストサイズの人に対して
同一のもので対応することができるので、予め用意して
おくサイズが少なくて済むのでコストダウンが図れると
共に、それを収納するスペースも少なくて済む。また、
スカート地は、その内側に設けたベルトにより被着者の
ウエスト部分にしっかりと固定されるので、着用後に激
しい動きをしても身体に対してずれたりするようなこと
がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明によるスカートの一実施形態例をその
スカートを開いた状態で示す斜視図である。

【図２】同じくそのスカートを被着者が着用した状態を
示す正面図である。

【図３】同じくそのスカートの内面に取り付けられるベ
ルトを示す斜視図である。

【図４】同じくそのスカートをウエストが細い人が着用
した状態を示す正面図である。

【図５】同じくそのスカートをウエストが太めの人が着
用した状態を示す正面図である。

【図６】従来の巻スカートの一例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１１：スカート地 １２：ベルト通し １３：ベルト １４：連結具 １７ａ，１７ｂ：面 １８，１９：面止着具

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成１２年１月１３日（２０００．１．１
３）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【特許請求の範囲】

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００８

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、被着者の腰の回りにスカート地をその端
部を互いに重ね合わせるように巻き付けて着用するタイ
プのスカートを、次のように構成する。すなわち、上記
スカート地の内面上部にベルト通しをそのスカート地の
上縁に沿う方向に間隔を置いて複数個設け、そのベルト
通しに伸縮性を有するベルトを挿通し、そのベルトの一
端部にそのベルトをループ長さを変更可能に連結する鍵
部を有する連結具を取り付け、上記鍵部に対応して上記
ベルトの他端部に、そのベルトを直角に横切るように縫
い込み線を所定の間隔を置いて複数入れることにより形
成した複数の鍵差し込み部をそれぞれ設け、その各鍵差
し込み部に上記鍵部をそれぞれ差し込めるようにし、上
記スカート地の上部の重ね合わされる部分の対向する各
面に面と面とを押し付けることにより連結させる対の面
止着具をそれぞれ設けたスカートを提供する。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００９

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００９】このスカートを着用するときは、スカート
地を被着者の腰の回りに重ね合わせるように巻き付け、
その状態でベルトを若干伸長させてスカート地の内面上
部が被着者のウエストにピッタリと密着する長さにした
ところで、そのベルトを連結具の鍵部を鍵差し込み部に
差し込むことによりループ状に連結する。そして、スカ
ート地の上部の重ね合わされる部分に設けている対の面
止着具を、互いに面と面とを押し付けることにより固定
すればスカートの着用が完了する。

【手続補正４】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１８

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１８】すなわち、ウエストが細い人が着用する場
合には、ベルト１３をラップ量が多くなるように巻き込
んで、そのベルト１３を若干伸長させた状態になるよう
な位置の鍵差し込み部１５（図３参照）を選択し、そこ
に連結具１４の鍵部１４ａを差し込むようにすれば、図
４に示すような着用ができる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被着者の腰の回りにスカート地をその端
   部を互いに重ね合わせるように巻き付けて着用するタイ
   プのスカートであって、前記スカート地の内面上部にベ
   ルト通しを前記スカート地の上縁に沿う方向に間隔を置
   いて複数個設け、該ベルト通しに伸縮性を有するベルト
   を挿通し、該ベルトをループ長さを変更可能に連結する
   連結具を前記ベルトの端部に取り付け、前記スカート地
   の上部の重ね合わされる部分の対向する各面に面と面と
   を押し付けることにより連結させる対の面止着具をそれ
   ぞれ設けたことを特徴とするスカート。