JP2000178277A - 縮合ピリダジン化合物、その製造法および用途 - Google Patents

縮合ピリダジン化合物、その製造法および用途

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JP2000178277A
JP2000178277A JP11284086A JP28408699A JP2000178277A JP 2000178277 A JP2000178277 A JP 2000178277A JP 11284086 A JP11284086 A JP 11284086A JP 28408699 A JP28408699 A JP 28408699A JP 2000178277 A JP2000178277 A JP 2000178277A
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triazolo
carbonyl
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JP11284086A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Kawano
泰彦 川野
Hideaki Nagaya
秀明 長屋
Michiyo Nariama
倫代 業天
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた抗喘息作用、抗アレルギー作用を有する
縮合ピリダジン誘導体、その製造法及びその医薬組成物
を提供する。 【解決手段】式 【化1】 〔A環は式 【化2】 (R1aはH、ハロゲン原子、炭化水素基、アシル基又は
置換基を有するヒドロキシ基を、R1bはH、ハロゲン原
子、炭化水素基、アシル基又は置換基を有していてもよ
いヒドロキシ基を示す)で表わされる環を、Ar1及び
Ar2は芳香族基を、Ar1とAr2は隣接する炭素原子
と共に縮合環基を形成していてもよく、B環は含窒素複
素環を示し、X及びYは結合手、O、S(O)p(pは
0〜2)、NR4(R4はH又は低級アルキル基)又はヘ
テロ原子1〜3個を介していてもよい2価の直鎖状低級
炭化水素基を、R2及びR3はH、ハロゲン原子、炭化水
素基、アシル基又は置換基を有していてもよいヒドロキ
シ基を、R7はH、低級アルキルで置換されていてもよ
いヒドロキシ基又はカルボキシル基を示す。ただし、B
環で示される含窒素複素環は式 【化3】 (rは0または1を示す)で表わされる環でない。〕で
表される化合物もしくはその塩又はそのプロドラッグ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた抗アレルギ
ー作用、抗ヒスタミン作用、抗炎症作用、好酸球化学遊走
抑制作用などを有し、アトピー性皮膚炎、アレルギー鼻
炎、気管支喘息、アレルギー性結膜炎、慢性蕁麻疹など
の予防・治療剤として有用な新規な縮合ピリダジン誘導
体、そのプロドラッグ、製造法および剤に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、多種類の疾病に対する薬剤とし
て、縮合ピリダジン骨格を有する化合物の合成が数多く
行われており、USP3,915,968には、式
【化19】 [式中、RとR3はそれぞれ水素原子または低級アルキ
ル(RとR3の少なくとも一方は低級アルキル)を、R1
とR2は窒素原子と共にピロリジン、ピペリジン、ピペ
ラジンまたはモルホリンから選ばれる複素環基を示
す。]で表される化合物またはその塩が、USP4,1
36,182には、式
【化20】 [式中、Rは水素原子、フェニルまたは低級アルキルカ
ルボニルアミノを、R1はモルホリノまたはピペリジノ
を、R2は水素原子または低級アルキルを示す。但し、
RとR2の少なくとも一方は水素原子以外の基であっ
て、さらにRがフェニルの場合、R1はモルホリノでR2
が低級アルキルである。]で表される化合物またはその
塩がそれぞれ気管支痙攣を軽減する気管支拡張剤として
有用であることが開示されている。
【0003】また、特開平6−279447には、式
【化21】 [式中、R1は水素原子、置換基を有してもよい低級ア
ルキル基またはハロゲン原子、R2およびR3はそれぞれ
水素原子または置換基を有していてもよい低級アルキ
ル、あるいはR2とR3は隣接する−C=C−と共に5な
いし7員環を形成してもよく、Xは酸素原子またはS
(O)p(pは0ないし2の整数を示す)、Yは式
【化22】 (R4およびR5はそれぞれ水素原子または置換基を有し
ていてもよい低級アルキル基を示す)で表される基また
は置換基を有していてもよい3ないし7員同素環または
複素環から誘導される2価の基、R6およびR7はそれぞ
れ水素原子、置換基を有していてもよい低級アルキル
基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基または
置換基を有していてもよいアリール基、あるいはR6
7は隣接する窒素原子と共に置換基を有していてもよ
い含窒素複素環基を形成してもよく、mは0ないし4の
整数、nは0ないし4の整数を示す。]で表される化合
物またはその塩、および合成例の1つとして
【化23】 の化合物が抗喘息作用、抗PAF作用、抗炎症作用、抗
アレルギー作用を有することが開示されている。
【0004】さらに、特開平6−279446には、式
【化24】 [式中、R1は水素原子、置換基を有してもよい低級ア
ルキル基またはハロゲン原子を示し、R2およびR3はそ
れぞれ水素原子または置換基を有していてもよい低級ア
ルキル基を示し(ただしR2およびR3の一方が水素原子
ある場合、他方は置換基を有していてもよい低級アルキ
ル基を示す)、R2とR3は隣接する−C=C−と共に5
ないし7員環を形成してもよく、Xは酸素原子またはS
(O)p(pは0ないし2の整数を示す)、Yは式
【化25】 (R4およびR5はそれぞれ水素原子または置換基を有し
ていてもよい低級アルキル基を示す)で表される基また
は置換基を有していてもよい3ないし7員同素環または
複素環から誘導される2価の基、R6およびR7はそれぞ
れ水素原子、置換基を有していてもよい低級アルキル
基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基または
置換基を有していてもよいアリール基を示し、R6とR7
は隣接する窒素原子と共に置換基を有してもいてよい含
窒素複素環基を形成してもよく、mは0ないし4の整
数、nは0ないし4の整数を示す。]で表される化合物
またはその塩が記載されており、これらの化合物は抗ア
レルギー作用、抗炎症作用および抗PAF作用(血小板
活性化因子)作用を有し、気管支痙攣や気管支収縮を抑
制することにより抗喘息剤として有効に用いられること
が開示されている。また、一方では、抗アレルギー作用
また抗ヒスタミン作用を有する化合物として、例えば、
テルフェナジン[ザ、メルク、インデックス(The
MerckIndex)、12版、9307]やエバス
チン[ザ、メルク、インデックス(The Merck
Index)、12版、3534]などが挙げられ、
それらは臨床において用いられている。また、EP12
8536には、式
【化26】 、などで示される抗菌性化合物が、USP4,499,0
88には、式
【化27】 などで示される抗菌性化合物が記載されているが、抗ア
レルギー作用、抗ヒスタミン作用、抗炎症作用などにつ
いては記載されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の抗アレルギー
剤、抗ヒスタミン剤、抗炎症剤などと比べて、作用効
果、持続性、安全性などの点でより満足のいく新規化合
物の開発が望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため、種々鋭意研究を行った結果、(1)
トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン骨格の6位からス
ペイサーを介して置換ピペリジンやピペラジンを有する
ところに化学構造上の大きな特徴を持つ新規な縮合ピリ
ダジン化合物またはその塩および(2)[1,2,4]
トリアゾロン[4,3−b]ピリダジン骨格の6位から
スペイサーを介して置換ピペリジンやピペラジンを有す
るところに化学構造上の大きな特徴を持つ新規な縮合ピ
リダジン化合物またはその塩を初めて合成し、そして、
これらの化合物がその特異な化学構造に基づいて、予想
外にも優れた抗アレルギー作用、抗ヒスタミン作用、抗
炎症作用、好酸球化学遊走抑制作用および優れた持続
性、安全性を示し、これらの薬理作用に基づいてアトピ
ー性皮膚炎、アレルギー鼻炎、気管支喘息、アレルギー
性結膜炎、慢性蕁麻疹などの予防、治療剤として用いら
れることを見出した。本発明者らは、これらの知見に基
づいて、さらに検討を重ねた結果、本発明を完成するに
至った。
【0007】すなわち、本発明は、(1)式
【化28】 〔A環は式
【化29】 (R1aは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していて
もよい炭化水素基、アシル基または置換基を有するヒド
ロキシ基を、R1bは水素原子、ハロゲン原子、置換基を
有していてもよい炭化水素基、アシル基または置換基を
有していてもよいヒドロキシ基を示す)で表わされる環
を示し、Ar1およびAr2はそれぞれ置換基を有してい
てもよい芳香族基を示し、Ar1とAr2は隣接する炭素
原子と共に縮合環基を形成していてもよく、B環は置換
基を有していてもよい含窒素複素環を示し、XおよびY
はそれぞれ同一または異なって結合手、酸素原子、S
(O)p(pは0ないし2の整数を示す)、NR4(R4
は水素原子または低級アルキル基を示す)または置換基
を有していてもよく、ヘテロ原子1ないし3個を介して
いてもよい2価の直鎖状低級炭化水素基を示し、R2
よびR3はそれぞれ同一または異なって水素原子、ハロ
ゲン原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、アシ
ル基または置換基を有していてもよいヒドロキシ基を示
し、R7は水素原子、低級アルキルで置換されていても
よいヒドロキシ基またはカルボキシル基を示す。ただ
し、B環で示される含窒素複素環は式
【化30】 (rは0または1を示す)で表わされる環でない。〕で
表される化合物またはその塩、(2)Ar1およびAr2
がそれぞれ置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基
である第(1)項記載の化合物、(3)Ar1およびA
2がそれぞれ置換基を有していてもよいフェニル基で
ある第(1)項記載の化合物、(4)Ar1およびAr2
がそれぞれハロゲン原子もしくはC1-6アルキルで置
換されていてもよいフェニル基または炭素原子以外に
窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ない
し4個のヘテロ原子を含む5ないし8員の芳香族複素環
基である第(1)項記載の化合物、(5)B環が式
【化31】 [式中、Zは窒素原子またはメチン基を示し、Z1およ
びZ2はそれぞれヒドロキシ基、オキソ基またはC1-6
ルキル基で置換されていてもよい直鎖状C1-4アルキレ
ン基を示す。]で表される環である第(1)項記載の化
合物、(6)Xが結合手、酸素原子またはNHである第
(1)項記載の化合物、(7)Yが(i)C1-6アルキ
レン基、(ii)−(CH2)p1O−、(iii)−(C
2)p1NH−、(iv)−(CH2)p1S−、(v)−
(CH2)q1CH(OH)(CH2)q2O−、(vi)−
(CH2)q1CH(OH)(CH2)q2NH−、(vi
i)−(CH2)q1CH(OH)(CH2)q2S−、(v
iii)−(CH2)p1CONH−、(ix)−COO(C
2)p1O−、(x)−COO(CH2)p1NH−、(x
i)−COO(CH2)p1S−、(xii)−(CH2)q1
O(CH2)q2O−、(xiii)−(CH2)q1O(CH
2)q2NH−または(xiv)−(CH2)q1O(CH2
2S−(p1は1〜6の整数を示し、q1およびq2はそ
れぞれ1〜3の整数を示す)で表される基である第
(1)項記載の化合物、(8)Yが式 −(CH2)m−Y1−(CH2)n−Y2− [式中、Y1およびY2はそれぞれ同一または異なって結
合手、酸素原子、S(O)p(pは0ないし2の整数を
示す)、NR4(R4は水素原子または低級アルキル基を
示す)、カルボニル基、カルボニルオキシ基または式
【化32】 (式中、R5およびR6はそれぞれ同一または異なってヒ
ドロキシ基またはC1-4アルキル基を示す。)で表され
る基を示し、mおよびnはそれぞれ0ないし4の整数を
示す(但し、mとnの和は6以下である)。]で表され
る基である第(1)項記載の化合物、(9)R1a
(1)水素原子、(2)カルボキシル基、(3)C1-6
アルコキシ−カルボニル基、(4)(i)シアノ,(i
i)カルボキシル,(iii)C1-6アルコキシ−カルボニ
ルおよび(iv)カルバモイルから成る群から選ばれる基
で置換されていてもよいC1-6アルキル基または(5)
カルボキシルもしくはC1-6アルコキシ−カルボニルを
有していてもよいC1-6アルキル基で置換されていても
よいカルバモイル基である第(1)項記載の化合物、
(10)R1bが(1)水素原子、または(2)(i)カ
ルボキシル,(ii)C1-6アルコキシ−カルボニル,(i
ii)C1-6アルキル−カルボニルオキシおよび(iv)C
1-6アルキル−カルボニルオキシ−C1-6アルコキシ−カ
ルボニルから成る群から選ばれる基で置換されていても
よいC1-6アルキル基である第(1)項記載の化合物、
(11)R2およびR3が水素原子である第(1)項記載
の化合物、(12)R7が水素原子またはヒドロキシ基
である第(1)項記載の化合物、(13)Ar1および
Ar2がそれぞれ置換されていてもよいフェニル基で、
B環が
【化33】 で、Xが結合手または酸素原子で、Yが式 −(CH2)m−Y3−(CH2)n−Y4− [式中、Y3は結合手または−CH(OH)−を、Y4
酸素原子、SまたはNHを、mおよびnはそれぞれ0な
いし6の整数を示す(但し、mとnの和は6以下であ
る)。]で表される基で表される基で、R1aが(1)水
素原子、(2)カルボキシル基、(3)C1-6アルコキ
シ−カルボニル基、(4)(i)シアノ,(ii)カルボ
キシル,(iii)C1-6アルコキシ−カルボニルおよび
(iv)カルバモイルから成る群から選ばれる基で置換さ
れていてもよいC1-6アルキル基または(5)カルボキ
シルもしくはC1-6アルコキシ−カルボニルを有してい
てもよいC1-6アルキル基で置換されていてもよいカル
バモイル基で、R1bが(1)水素原子、または(2)
(i)カルボキシル,(ii)C1-6アルコキシ−カルボ
ニル,(iii)C1-6アルキル−カルボニルオキシおよび
(iv)C1-6アルキル−カルボニルオキシ−C1-6アルコ
キシ−カルボニルから成る群から選ばれる基で置換され
ていてもよいC1-6アルキル基で、R2、R3およびR7
水素原子である第(1)項記載の化合物、(14)式
【化34】 〔各記号は第(1)項記載と同意義を示す。〕で表わさ
れる化合物またはその塩、(15)Ar1およびAr2
それぞれ置換されていてもよいフェニル基で、B環が
【化35】 で、Xが結合手または酸素原子で、Yが式 −(CH2)m1−Y3−(CH2)n1−Y4− [式中、Y3は結合手または−CH(OH)−を、Y4
酸素原子、SまたはNHを、m1およびn1はそれぞれ0
ないし4の整数を示す(但し、m1とn1の和は6以下で
ある)。]で表される基で表される基で、R1aが水素
原子、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボ
ニル基、(i)シアノ,(ii)カルボキシル,(ii
i)C1-6アルコキシ−カルボニルおよび(iv)カルバモ
イルから成る群から選ばれる基で置換されていてもよい
1-6アルキル基またはカルボキシルもしくはC1-6
ルコキシ−カルボニルを有していてもよいC1-6アルキ
ル基で置換されていてもよいカルバモイル基で、R2
3およびR7が水素原子である第(14)項記載の化合
物、(16)6−[6−[4−(ジフェニルメトキ
シ)ピペリジノ]ヘキシルオキシ][1,2,4]トリ
アゾロ[4,3−b]ピリダジン、6−[6−[4−
(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]ヘキシルアミノ]
[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
3−tert−ブチル−6−[3−[4−(ジフェニ
ルメトキシ)ピペリジノ]プロポキシ][1,2,4]
トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、6−[3−
[4−(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピルア
ミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダ
ジン−3―カルボン酸またはその塩、(17)式
【化36】 〔各記号は第(1)項記載と同意義を示す。〕で表わさ
れる化合物またはその塩、(18)式
【化37】 で表わされる部分構造式(式中、各記号は前記と同意義
を示す)の中でR1bが水素原子の場合は、式
【化38】 (式中、各記号は前記と同意義を示す)を示す第(1
7)項記載の化合物、(19)Ar1およびAr2がそれ
ぞれ置換されていてもよいフェニル基を、B環が
【化39】 を、Xが酸素原子を、Yが式 −(CH2)w−Y5− [式中、wは1ないし6の整数を、Y5は酸素原子また
はNHを示す]で表される基を、R1bが(1)水素原
子、または(2)(i)カルボキシル,(ii)C1-6
ルコキシ−カルボニル,(iii)C1-6アルキル−カルボ
ニルオキシおよび(iv)C1-6アルキル−カルボニルオ
キシ−C1-6アルコキシ−カルボニルから成る群から選
ばれる基で置換されていてもよいC1-6アルキル基を、
2、R3およびR7が水素原子を示す第(17)項記載
の化合物、(20)6−[3−[4−(ジフェニルメ
トキシ)ピペリジノ]プロピルアミノ][1,2,4]
トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−3(2H)―オ
ン、2−[6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)
ピペリジノ]プロピルアミノ]−3−オキソ[1,2,
4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−2(3H)
−イル]−2−メチルプロピオン酸エチル、2−[6
−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プ
ロピルアミノ]−3−オキソ[1,2,4]トリアゾロ
[4,3−b]ピリダジン−2(3H)−イル]−2−
メチルプロピオン酸、2−[6−[3−[4−(ジフ
ェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピルアミノ]−3−
オキソ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダ
ジン−2(3H)―イル]−2−メチルプロピオン酸ピ
バロイルオキシメチル、2−[6−[3−[4−(ジ
フェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキシ]−3−オ
キソ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジ
ン−2(3H)−イル]−2−メチルプロピオン酸ピバ
ロイルオキシメチルまたはその塩、(21)第(1)項
記載の化合物のプロドラッグ、(22)式
【化40】 (II) [式中、Q1は脱離基を、その他の各記号は第(1)項
記載と同意義を示す。]で表される化合物またはその塩
と式
【化41】 (III) [式中、Q2は脱離基を、その他の各記号は第(1)項
記載と同意義を示す。]で表される化合物またはその塩
とを反応させることを特徴とする第(1)項記載の化合
物の製造法、(23)式
【化42】 (IIa) [式中、Q1は脱離基を、その他の各記号は第(1)項
記載と同意義を示す。]で表される化合物またはその塩
と式
【化43】 (IIIa) [式中、Q2は脱離基を、その他の各記号は第(1)項
記載と同意義を示す。]で表される化合物またはその塩
とを反応させることを特徴とする第(14)項記載の化
合物の製造法、(24)式
【化44】 (IIb) [式中、Q1は脱離基を、その他の各記号は第(1)項
記載と同意義を示す。]で表される化合物またはその塩
と式
【化45】 (IIIb) [式中、Q2は脱離基を、その他の各記号は第(1)項
記載と同意義を示す。]で表される化合物またはその塩
とを反応させることを特徴とする第(17)項記載の化
合物の製造法、(25)第(1)項記載の化合物または
第(21)項記載のプロドラッグを含有してなる医薬組
成物、(26)抗ヒスタミンおよび/または好酸球化学
遊走抑制剤である第(25)項記載の医薬組成物、(2
7)抗アレルギー剤である第(25)項記載の医薬組成
物、および(28)喘息、アレルギー性結膜炎、アレル
ギー性鼻炎、慢性蕁麻疹またはアトピー性皮膚炎の予防
・治療剤である第(25)項記載の医薬組成物を提供す
る。
【0008】また、本発明は、(29)哺乳動物に対し
て第(1)項記載の化合物または第(21)項記載のプ
ロドラッグを有効量投与することを特徴とするヒスタミ
ンおよび/または好酸球化学遊走の抑制方法、(30)
哺乳動物に対して第(1)項記載の化合物または第(2
1)項記載のプロドラッグを有効量投与することを特徴
とするアレルギー疾患の治療方法、(31)哺乳動物に
対して第(1)項記載の化合物または第(21)項記載
のプロドラッグを有効量投与することを特徴とする喘
息、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、慢性蕁麻
疹またはアトピー性皮膚炎の治療方法、(32)抗ヒス
タミンおよび/または好酸球化学遊走抑制剤を製造する
ための第(1)項記載の化合物または第(21)項記載
のプロドラッグの使用、(33)抗アレルギー剤を製造
するための第(1)項記載の化合物または第(21)項
記載のプロドラッグの使用、および(34)喘息、アレ
ルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、慢性蕁麻疹または
アトピー性皮膚炎の予防・治療剤を製造するための第
(1)項記載の化合物または第(21)項記載のプロド
ラッグの使用を提供する。さらに、化合物(I)または
その塩が構造中に不斉炭素を含有する場合、光学活性体
およびラセミ体の何れも本発明の範囲に含まれ、化合物
(I)またはその塩は水和物、無水物のどちらであって
もよい。
【0009】上記式(I)中、A環は式
【化46】 (R1aは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していて
もよい炭化水素基、アシル基または置換基を有するヒド
ロキシ基を、R1bは水素原子、ハロゲン原子、置換基を
有していてもよい炭化水素基、アシル基または置換基を
有していてもよいヒドロキシ基を示す)で表わされる環
を示す。
【0010】上記式(I)中、以下、A環がタイプ
(a)を示す化合物(I)を化合物(Ia)と、A環が
タイプ(b)を示す化合物(I)を化合物(Ib)と表
記する。
【化47】
【化48】
【0011】上記式(I)中、Ar1およびAr2は「置
換基を有していてもよい芳香族基」を示し、Ar1とA
2は隣接する炭素原子と共に縮合環基を形成していて
もよい。Ar1およびAr2で表される「芳香族基」とし
ては、例えば、 単環式あるいは縮合多環式芳香族炭化水素基、より具
体的にはフェニル、トリル、キシリル、ビフェニル、1
−ナフチル、2−ナフチル、2−インデニル、1−アン
トリル、2−アントリル、9−アントリル、1−フェナ
ントリル、2−フェナントリル、3−フェナントリル、
4−フェナントリルまたは9−フェナントリルなどのC
6-14アリール基など(好ましくは、フェニル、トリル、
キシリル、ビフェニル、1−ナフチルまたは2−ナフチ
ルなど、特に好ましくはフェニルなど)6ないし14員
の単環式あるいは縮合多環式芳香族炭化水素基など、ま
たは 炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子か
ら選ばれる好ましくは1種または2種のヘテロ原子を1
個以上(例えば、1ないし4個、好ましくは1ないし3
個)を含む単環基(好ましくは5ないし8員)またはそ
の縮合芳香族複素環基、より具体的には、チオフェン、
ベンゾ〔b〕チオフェン、ベンゾ〔b〕フラン、ベンズ
イミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾー
ル、ベンズイソチアゾール、ナフト〔2,3−b〕チオ
フェン、チアントレン、フラン、イソインドリジン、キ
サントレン、フェノキサチイン、ピロール、イミダゾー
ル、トリアゾール、チアゾール、オキサゾール、ピラゾ
ール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、
インドール、イソインドール、1H−インダゾール、プ
リン、4H−キノリジン、イソキノリン、キノリン、フ
タラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、
シンノリン、カルバゾール、β−カルボリン、フェナン
トリジン、アクリジン、フェナジン、イソチアゾール、
フェノチアジン、イソオキサゾール、フラザン、フェノ
キサジンまたはイソクロマンなどの芳香族複素環(好ま
しくは、ピリジン、チオフェンまたはフランなど、より
好ましくはピリジンなど)、あるいはこれらの環(好ま
しくは、前記した単環の複素環)が1個あるいは複数個
(好ましくは1または2個、さらに好ましくは1個)の
芳香環(例えば、上記した芳香族炭化水素基など、好ま
しくはベンゼン環等)と縮合して形成された環から任意
の水素原子を除いてできる1価の基などが用いられる。
Ar1およびAr2で表される「置換基を有していてもよ
い芳香族基」の「芳香族基」としては、例えば、フェニ
ルなどが好ましい。
【0012】Ar1およびAr2で表され芳香族基の「置
換基」としては、例えば、(i)ハロゲン原子(例え
ば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、(ii)低級アルキ
レンジオキシ基(例えば、メチレンジオキシ、エチレン
ジオキシなどのC1-3アルキレンジオキシ基など)、(i
ii)ニトロ基、(iv)シアノ基、(v)ハロゲン化され
ていてもよい低級アルキル基、(vi)ハロゲン化されて
いてもよい低級アルケニル基、(vii)ハロゲン化され
ていてもよい低級アルキニル基、(viii)低級シクロア
ルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シ
クロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-6シクロアル
キル基など)、(ix)置換されていてもよい低級アルコ
キシ基、(x)ハロゲン化されていてもよい低級アルキ
ルチオ基、(xi)ヒドロキシ基、(xii)アミノ基、(x
iii)モノ−低級アルキルアミノ基(例えば、メチルア
ミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルア
ミノ、ブチルアミノなどのモノ−C1-6アルキルアミノ
基など)、(xiv)ジ−低級アルキルアミノ基(例え
ば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミ
ノ、ジブチルアミノなどのジ−C1-6アルキルアミノ基
など)、(xv)5ないし6員環状アミノ基(例えば、モ
ルホリノ、ピペラジン−1−イル、ピペリジノ、ピロリ
ジン−1−イルなど)、(xvi)低級アルキル−カルボ
ニル基(例えば、アセチル、プロピオニルなどのC1-6
アルキル−カルボニル基など)、(xvii)カルボキシル
基、(xviii)低級アルコキシ−カルボニル基(例え
ば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポ
キシカルボニル、ブトキシカルボニルなどのC1-6アル
コキシ−カルボニル基など)、(xix)カルバモイル基
またはチオカルバモイル基、(xx)モノ−低級アルキル
−カルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル、エチ
ルカルバモイルなどのモノ−C1-6アルキル−カルバモ
イル基など)またはモノ−低級アルキル−チオカルバモ
イル基(例えば、メチルチオカルバモイル、エチルチオ
カルバモイルなどのモノ−C1-6アルキル−チオカルバ
モイル基など)、(xxi)ジ−低級アルキル−カルバモ
イル基(例えば、ジメチルカルバモイル、ジエチルカル
バモイルなどのジ−C1-6アルキルカルバモイル基な
ど)またはジ−低級アルキル−チオカルバモイル基(例
えば、ジメチルチオカルバモイル、ジエチルチオカルバ
モイルなどのジ−C1-6アルキルチオカルバモイル基な
ど)、(xxii)アリール−カルバモイル(例えば、フェ
ニルカルバモイル、ナフチルカルバモイルなどのC6-10
アリール−カルバモイルなど)またはアリール−チオカ
ルバモイル(例えば、フェニルチオカルバモイル、ナフ
チルチオカルバモイルなどのC6-10アリール−チオカル
バモイルなど)、(xxiii)スルホ基、(xxiv)低級ア
ルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチ
ルスルホニルなどのC1-6アルキルスルホニル基な
ど)、(xxv)アリール基(例えば、フェニル、ナフチ
ルなどのC6-10アリール基など)、(xxvi)アリールオ
キシ基(例えば、フェノキシ、ナフチルオキシなどのC
6-10アリールオキシ基など)、(xxvii)アラルキルオ
キシ基(例えば、ベンジルオキシなどのC7-16アラルキ
ルオキシ基など)、(xxviii)オキソ基などが用いられ
る。
【0013】上記「ハロゲン化されていてもよい低級ア
ルキル基」としては、例えば、1ないし3個のハロゲン
原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を有して
いてもよい低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブ
チル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなどのC
1−6アルキル基など)などが挙げられ、具体例として
は、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリク
ロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモ
エチル、2,2,2−トリフルオロエチル、プロピル、
3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、ブ
チル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、
sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチ
ル、ネオペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチ
ル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシルなど
が用いられる。上記「ハロゲン化されていてもよい低級
アルケニル基」および「ハロゲン化されていてもよい低
級アルキニル基」としては、例えば、1ないし3個のハ
ロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を
有していてもよい低級アルケニル基(例えば、ビニル、
プロペニル、イソプロペニル、2−ブテン−1−イル、
4−ペンテン−1−イル、5−へキセン−1−イルなど
のC2-6アルケニル基など)および1ないし3個のハロ
ゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を有
していてもよい低級アルキニル基(例えば、2−ブチン
−1−イル、4−ペンチン−1−イル、5−へキシン−
1−イルなどのC2-6アルキニル基など)などが用いら
れる。上記「置換されていてもよい低級アルコキシ基」
としては、例えば、1ないし3個のハロゲン原子(例、
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、モノ−またはジ−低級
アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、ジメチルア
ミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノなどのモノ−また
はジ−C1-6アルキルアミノ基など)または低級アルコ
キシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エ
トキシカルボニルなどのC1-6アルコキシ−カルボニル
基など)を有していてもよい低級アルコキシ基(例え
ば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert
−ブトキシなどのC1-6アルコキシ基など)などが用い
られる。上記「ハロゲン化されていてもよい低級アルキ
ルチオ基」としては、例えば、1ないし3個のハロゲン
原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を有していて
もよい低級アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチ
ルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n-ブチ
ルチオ、イソブチルチオ、sec-ブチルチオ、tert-ブチ
ルチオなどのC1-6アルキルチオ基など)などがあげら
れ、具体例としては、メチルチオ、ジフルオロメチルチ
オ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチ
オ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフ
ルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオなどが
用いられる。
【0014】Ar1とAr2が隣接する炭素原子と共に縮
合環基を形成する場合の具体例としては、例えば、
【化49】 [式中、R7は前記と同意義を示す。]などで表される
縮合環基などが用いられる。Ar1およびAr2として
は、それぞれ同一または異なって、置換基を有していて
もよい芳香族炭化水素基(例、C6-14芳香族炭化水素
基)が好ましく、置換基を有していてもよいベンゼン環
がより好ましい。より具体的には、Ar1およびAr2
しては、それぞれ(1)ハロゲン原子もしくはC1-6
ルキルで置換されていてもよいフェニル基または(2)
炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から
選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし8員
の芳香族複素環基などが好適である。
【0015】上記式(I)中、B環は「置換基を有して
いてもよい含窒素複素環」を示す。ただし、B環で示さ
れる含窒素複素環は式
【化50】 (rは0または1を示す)で表わされる環でない。
【0016】B環で表される「含窒素複素環」として
は、例えば、1個の窒素原子を含み、さらに例えば窒素
原子、酸素原子、硫黄原子などから選ばれた1ないし3
個のヘテロ原子を含んでいてもよい3ないし13員の含
窒素複素環などが用いられる。上記式(I)において
は、B環の窒素原子とその他の原子からそれぞれ水素原
子を1個ずつ取り除いた2価の基を形成することが好ま
しい。具体的には、例えば
【化51】 などの3ないし9員(さらに好ましくは3ないし6員)
の含窒素複素環基などが好ましい。B環で表される含窒
素複素環の置換基としては、例えば、上記Ar1および
Ar2で表される「置換基を有していてもよい芳香族
基」の「置換基」と同様のものなどが用いられる。
【0017】B環の好ましい具体例としては、例えば、
【化52】 [式中、Zは窒素原子またはメチン基を示し、Z1およ
びZ2はそれぞれヒドロキシ基、オキソ基またはC1-6
ルキル基で置換されていてもよい直鎖状C1-4アルキレ
ン基を示す。]で表される環などが用いられる。該「C
1-6アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブ
チル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなどの直鎖状
または分枝状のC1-6アルキル基などが用いられる。該
「直鎖状C1-4アルキレン基」としては、例えば、メチ
レン、エチレン、プロピレン、ブチレンで表される直鎖
状のC1-4アルキレン基を示す。Z1およびZ2で表され
る「ヒドロキシ基、オキソ基またはC1-6アルキル基で
置換されていてもよい直鎖状C1-4アルキレン基」とし
て好ましくは、無置換の直鎖状C1-4アルキレン基など
が用いられ、特に、無置換の直鎖状C1-2アルキレン基
が好適である。B環としてより好ましくは、ピペリジ
ン、ピペラジンなどが用いられる。
【0018】上記式(I)中、XおよびYはそれぞれ同
一または異なって結合手、酸素原子、S(O)p
(pは0ないし2の整数を示す)、NR4(R4は水素
原子または低級アルキル基を示す。)または置換基を
有していてもよく、ヘテロ原子1ないし3個を介してい
てもよい2価の直鎖状低級炭化水素基を示す。R4で表
される低級アルキル基をしては、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなどの直
鎖状または分枝状のC1-6アルキル基などが用いられ
る。XおよびYで表される「ヘテロ原子1ないし3個を
介していてもよい2価の直鎖状低級炭化水素基」として
は、低級(C1-6)炭化水素の同一または異なった炭素
原子に結合する水素原子を1個ずつ(計2個)取り除い
てできる基であり、例えば、酸素原子、硫黄原子などか
ら選ばれたヘテロ原子を炭化水素鎖中に含んでいてもよ
い基を示す。「2価の直鎖状低級炭化水素基」として具
体的には、(i)C1-6アルキレン基(例えば、−CH
2−,−(CH22−,−(CH23−,−(CH24−,−
(CH25−,−(CH26−など)、(ii)C2-6アルケ
ニレン基(例えば、−CH=CH−,−CH=CH−CH2−,−C
H2−CH=CH−CH2−,−(CH22−CH=CH−CH2−,−
(CH22−CH=CH−(CH22−,−(CH23−CH=CH−
CH2−など)、(iii)C2-6アルキニレン基(例えば、
−C≡C−,−C≡C−CH2−,−CH2−C≡C−CH2−,−(CH2)
2−C≡C-CH2−,-(CH2)2-C≡C-(CH2)2−,−(CH2)3−C≡C
−CH2−など)などが用いられる。
【0019】XおよびYで表される「ヘテロ原子1ない
し3個を介していてもよい2価の直鎖状低級炭化水素
基」の「置換基」としては、例えば、上記Ar1および
Ar2で表される「置換基を有していてもよい芳香族
基」の「置換基」と同様のものなどが用いられるが、特
に、ヒドロキシ基またはオキソ基が好ましい。Xとして
は、結合手、酸素原子またはNHが好ましく、特に、結
合手または酸素原子が好適である。Yとして好ましく
は、例えば式 −(CH2)m−Y1−(CH2)n−Y2− [式中、Y1およびY2はそれぞれ同一または異なって結
合手、酸素原子、S(O)p(p前記と同意義を示
す)、NR4(R4は前記と同意義を示す。)、カルボニ
ル基、カルボニルオキシ基または式
【化53】 (式中、R5およびR6はそれぞれ同一または異なってヒ
ドロキシ基またはC1-4アルキル基を示す。)で表され
る基を示し、mおよびnはそれぞれ0ないし4の整数を
示す(但し、mとnの和は6以下である)]で表される
基などが用いられる。
【0020】R5およびR6で表される「C1-4アルキル
基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-
ブチルなどの直鎖状または分枝状のC1-4アルキル基な
どが用いられる。Yとしては、例えば、(i)C1-6
ルキレン基、(ii)−(CH2)p1O−、(iii)−
(CH2)p1NH−、(iv)−(CH2)p1S−、
(v)−(CH2)q1CH(OH)(CH2)q2O−、
(vi)−(CH2)q1CH(OH)(CH2)q2NH
−、(vii)−(CH2)q1CH(OH)(CH2)q2
S−、(viii)−(CH2)p1CONH−、(ix)−C
OO(CH2)p1O−、(x)−COO(CH2)p1
H−、(xi)−COO(CH2)p1S−、(xii)−
(CH2)q1O(CH2)q2O−、(xiii)−(C
2)q1O(CH2)q2NH−または(xiv)−(C
2)q1O(CH2)q2S−(p1は1〜6の整数を示
し、q1およびq2はそれぞれ1〜3の整数を示す)で表
される基が好ましい。なかでも、Yとしては、例えば、
結合手、-(CH2)2-O-,-(CH2)3-O-,-(CH2)4-O-,-(CH2)6-O
-,-(CH2)2-NH-,-(CH2)3-NH-,-(CH2)4-NH-,-(CH2)3-S-,-
CH2-CH(OH)-CH2-O-,-(CH2)2-CO-NH-,-CH2-CO-NH-,-CO-O
-(CH2)2-O-,-CO-O-(CH2)3-O-,-(CH2)6-NH-,-(CH2)6-S-,
-(CH2)2-O-(CH2)2-O-,-(CH2)2-O-(CH2)2-S-などが好適
である。
【0021】また、化合物(Ia)の場合、Yとして
は、式 −(CH2)m−Y3−(CH2)n−Y4− [式中、Y3は結合手または−CH(OH)−を、Y4
酸素原子、SまたはNHを、mおよびnはそれぞれ0な
いし4の整数を示す(但し、mとnの和は6以下であ
る)。]で表される基で表される基が好適である。特
に、mおよびnとしては、1ないし3の整数が好まし
く、特に3が好適である。また、Y3が−CH(OH)
−の時、mおよびnとしては1が好適である。一方、化
合物(Ib)の場合、Yとしては、 −(CH2)w−Y5− [式中、wは1ないし6の整数を、Y5は酸素原子また
はNHを示す]で表される基なども好ましい。特に、w
としては1ないし3の整数が好ましく、特に3が好適で
ある。
【0022】上記式(I)中、R1aは同一または異なっ
て水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい
炭化水素基、アシル基または置換基を有するヒドロキシ
基を示す。)を示す。R1bは同一または異なって水素原
子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭化水素
基、アシル基または置換基を有していてもよいヒドロキ
シ基を示す。)を示す。R2およびR3はそれぞれ同一ま
たは異なって水素原子、ハロゲン原子、置換基を有して
いてもよい炭化水素基、アシル基または置換基を有して
いてもよいヒドロキシ基を示す。R1a、R1b、R2およ
びR3で表される「ハロゲン原子」としては、例えば、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げら
れる。
【0023】R1a、R1b、R2およびR3で表される「置
換基を有していてもよい炭化水素基」の「炭化水素基」
としては、例えば、炭化水素化合物から水素原子を1個
取り除いた基を示し、その例としては、例えば、アルキ
ル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル
基、アリール基、アラルキル基などの鎖状または環状炭
化水素基があげられる。このうち、炭素数1ないし16
個の鎖状(直鎖状あるいは分枝状)または環状炭化水素
基などが好ましく、 a)アルキル基[好ましくは、低級アルキル基(例え
ば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、 sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチ
ル、ヘキシルなどのC1-6アルキル基など)]、 b)アルケニル基[好ましくは、低級アルケニル基(例
えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、ブテニル、イ
ソブテニル、sec−ブテニルなどのC2-6アルケニル基な
ど)]、 c)アルキニル基[好ましくは、低級アルキニル基(例
えば、プロパルギル、エチニル、ブチニル、1−ヘキシ
ニルなどのC2-6アルキニル基など)]、 d)シクロアルキル基[好ましくは、低級シクロアルキ
ル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロ
ペンチル、1ないし3個の低級アルコキシ基(例えば、
メトキシなどのC1-6アルコキシ基など)などを有して
いてもよいベンゼン環と縮合していてもよいシクロヘキ
シルなどのC3-6シクロアルキル基)]、 e)アリール基(例えば、フェニル、トリル、キシリ
ル、ビフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−イ
ンデニル、1−アントリル、2−アントリル、9−アン
トリル、1−フェナントリル、2−フェナントリル、3
−フェナントリル、4−フェナントリルまたは9−フェ
ナントリルなどのC6-14アリール基など、好ましくはフ
ェニル基)、 f)アラルキル基[好ましくは、低級アラルキル基(例
えば、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、1−
ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、2−フェニルエ
チル、2−ジフェニルエチル、1−フェニルプロピル、
2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、4−フ
ェニルブチル、5−フェニルペンチルなどのC7-16アラ
ルキル基など、さらに好ましくはベンジル基)]などが
好ましい。該「炭化水素基」の「置換基」としては、例
えば、上記Ar1およびAr2で表される「置換基を有し
ていてもよい芳香族基」の「置換基」と同様なものなど
が用いられる。上記したなかでも、炭化水素基として
は、例えば、C1-6アルキル基などのアルキル基が好ま
しく、炭化水素基の置換基としては、例えば、シアノ,
カルボキシル,C1-6アルコキシ−カルボニル、カルバ
モイル(またはチオカルバモイル)などが好ましい。
【0024】R1a、R1b、R2およびR3で表される「ア
シル基」としては、例えば、例えば、式−(C=O)−
8、−SO2−R8、−SO−R8、−(C=O)NR8
9、−(C=O)O−R8、−(C=S)O−R8また
は−(C=S)NR89(R8は水素原子、置換基を有
していてもよい炭化水素基または置換基を有していても
よいヒドロキシ基を示し、R9は水素原子または低級ア
ルキル基(例えば、メチル,エチル,プロピル,イソプ
ロピル,ブチル,イソブチル,sec−ブチル,tert−ブ
チル,ペンチル,ヘキシルなどのC1-6アルキル基な
ど、特にメチル,エチル,プロピル,イソプロピルなど
のC1-3アルキル基などが好ましい)を示す。)で表わ
される基などが用いられる。なかでも、式−(C=O)
−R8、−SO2−R8、−SO−R8、−(C=O)NR
89または−(C=O)O−R8で表わされる基が好ま
しく、特に式−(C=O)−R8で表わされる基が好適
である。R8で示される「置換されていてもよい炭化水
素基」としては、前記したR1a、R1b、R2およびR3
表される置換基を有していてもよい炭化水素基と同様の
ものが用いられる。なかでも、R8で示される炭化水素
基としては、例えば、C1-6アルキル基などのアルキル
基が好ましく、その置換基としては、例えば、カルボキ
シル、C1-6アルコキシ−カルボニルなどが好ましい。
9としては、水素原子などが好ましい。
【0025】R1aで表わされる「置換基を有するヒドロ
キシ基」としては、例えば、ヒドロキシ基の水素原子の
代わりに例えば、置換基を有していてもよい炭化水素基
などを1個有するヒドロキシ基を示す。R1b、R2、R3
およびR8で表わされる「置換基を有していてもよいヒ
ドロキシ基」としては、例えば、(1)ヒドロキシ基ま
たは(2)ヒドロキシ基の水素原子の代わりに例えば、
置換基を有していてもよい炭化水素基などを1個有する
ヒドロキシ基を示す。ヒドロキシ基が有する置換基を有
していてもよい炭化水素基としては、前記したR1a、R
1b、R2、R3およびR8で表される置換基を有していて
もよい炭化水素基と同様のものが用いられる。化合物
(Ia)において、上記したR1a、R1b、R2およびR3
で表わされるアシル基のなかでも、カルボキシル基、
1-6アルコキシ−カルボニル基、カルボキシルも
しくはC1-6アルコキシ−カルボニルを有していてもよ
いC1-6アルキル基で置換されていてもよいカルバモイ
ル基(またはチオカルバモイル基)などが好ましい。上
記したなかでも、R1aとしては、(1)水素原子、
(2)カルボキシル基、(3)C1-6アルコキシ−カル
ボニル基、(4)(i)シアノ,(ii)カルボキシル,
(iii)C1-6アルコキシ−カルボニルおよび(iv)カル
バモイル(またはチオカルバモイル)から成る群から選
ばれる基で置換されていてもよいC1-6アルキル基また
は(5)カルボキシルもしくはC1-6アルコキシ−カル
ボニルを有していてもよいC1-6アルキル基で置換され
ていてもよいカルバモイル基(またはチオカルバモイル
基)などが好ましい。
【0026】化合物(Ib)において、R1bが水素原子
を示す場合、トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン環の
オキソ基はエノール化してもよく、式
【化54】 で表わされる部分構造式は式
【化55】 のいずれを示してもよい。
【0027】上記した中でも、R1bとしては、(1)水
素原子、または(2)(i)カルボキシル,(ii)C
1-6アルコキシ−カルボニル,(iii)C1-6アルキル−
カルボニルオキシおよび(iv)C1-6アルキル−カルボ
ニルオキシ−C1-6アルコキシ−カルボニルから成る群
から選ばれる基で置換されていてもよいC1-6アルキル
基などが好ましい。上記式(I)において、R2および
3としては、水素原子が好ましい。上記式(I)中、
7は水素原子、低級アルキル基で置換されていてもよ
いヒドロキシ基またはカルボキシル基を示す。R7で表
される「低級アルキル基で置換されていてもよいヒドロ
キシ基」の「低級アルキル基」としては、例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、 sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシ
ルなどのC1-6アルキル基などが用いられる。R7として
は水素原子またはヒドロキシ基が好ましく、特に水素原
子が好ましい。
【0028】本発明の化合物(I)としては、次のよう
なものが好ましい。 〔化合物(I)−I〕R1aが(1)水素原子、(2)カ
ルボキシル基、(3)C1-6アルコキシ−カルボニル
基、(4)(i)シアノ,(ii)カルボキシル,(ii
i)C1-6アルコキシ−カルボニルおよび(iv)カルバモ
イルから成る群から選ばれる基で置換されていてもよい
1-6アルキル基または(5)カルボキシルもしくはC
1-6アルコキシ−カルボニルを有していてもよいC1-6
ルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基で、R
1bが(1)水素原子、または(2)(i)カルボキシ
ル,(ii)C1-6アルコキシ−カルボニル,(iii)C
1-6アルキル−カルボニルオキシおよび(iv)C1-6アル
キル−カルボニルオキシ−C1-6アルコキシ−カルボニ
ルから成る群から選ばれる基で置換されていてもよいC
1-6アルキル基で、R2およびR3が水素原子で、R7が水
素原子またはヒドロキシ基(特に、水素原子)で、Ar
1およびAr2がそれぞれ置換されていてもよいフェニル
基で、B環が
【化56】 で、Xが結合手または酸素原子で、Yが式 −(CH2)m−Y3−(CH2)n−Y4− [式中、Y3は結合手または−CH(OH)−を、Y4
酸素原子、SまたはNHを、mおよびnはそれぞれ0な
いし6の整数を示す(但し、mとnの和は6以下であ
る)、]で表される基で表される基である化合物
(I)。
【0029】〔化合物(I)−II〕 6−[6−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペリジ
ノ]ヘキシルオキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,
3−b]ピリダジンまたはその塩。 6−[6−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペリジ
ノ]ヘキシルアミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,
3−b]ピリダジンまたはその塩。 3−tert−ブチル−6−[3−[4−(ジフェニ
ルメトキシ)ピペリジノ]プロポキシ][1,2,4]
トリアゾロ[4,3−b]ピリダジンまたはその塩。 6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペリジ
ノ]プロピルアミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,
3−b]ピリダジン−3―カルボン酸またはその塩。 6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペリジ
ノ]プロピルアミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,
3−b]ピリダジン−3(2H)―オンまたはその塩。 2−[6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペ
リジノ]プロピルアミノ]−3−オキソ[1,2,4]
トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−2(3H)−イ
ル]−2−メチルプロピオン酸エチルまたはその塩。 2−[6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペ
リジノ]プロピルアミノ]−3−オキソ[1,2,4]
トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−2(3H)−イ
ル]−2−メチルプロピオン酸またはその塩。 2−[6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペ
リジノ]プロピルアミノ]−3−オキソ[1,2,4]
トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−2(3H)―イ
ル]−2−メチルプロピオン酸ピバロイルオキシメチル
またはその塩。 2−[6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペ
リジノ]プロポキシ]−3−オキソ[1,2,4]トリ
アゾロ[4,3−b]ピリダジン−2(3H)−イル]
−2−メチルプロピオン酸ピバロイルオキシメチルまた
はその塩。
【0030】本発明の化合物(Ia)としては、次のよ
うなものが好ましい。 〔化合物(Ia)−I)〕Ar1およびAr2がそれぞれ
置換されていてもよいフェニル基を、B環が
【化57】 を、Xが結合手または酸素原子を、Yが式 −(CH2)m−Y3−(CH2)n−Y4− [式中、Y3は結合手または−CH(OH)−を、Y4
酸素原子、SまたはNHを、mおよびnはそれぞれ0な
いし4の整数を示す(但し、mとnの和は6以下であ
る)。]で表される基で表される基を、R1aが(1)水
素原子、(2)カルボキシル基、(3)C1-6アルコキ
シ−カルボニル基、(4)(i)シアノ,(ii)カルボ
キシル,(iii)C1-6アルコキシ−カルボニルおよび
(iv)カルバモイル(またはチオカルバモイル)から成
る群から選ばれる基で置換されていてもよいC1-6アル
キル基または(5)カルボキシルもしくはC1-6アルコ
キシ−カルボニルを有していてもよいC1-6アルキル基
で置換されていてもよいカルバモイル基(またはチオカ
ルバモイル基)を、R2、R3およびR7が水素原子を示
す化合物(Ia)。
【0031】〔化合物(Ia)−II〕 6−[6−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペリジ
ノ]ヘキシルオキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,
3−b]ピリダジンまたはその塩。 6−[6−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペリジ
ノ]ヘキシルアミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,
3−b]ピリダジンまたはその塩。 3−tert−ブチル−6−[3−[4−(ジフェニ
ルメトキシ)ピペリジノ]プロポキシ][1,2,4]
トリアゾロ[4,3−b]ピリダジンまたはその塩。 6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペリジ
ノ]プロピルアミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,
3−b]ピリダジン−3―カルボン酸またはその塩。
【0032】本発明の化合物(Ib)としては、次のよ
うなものが好ましい。 〔化合物(Ib)−I〕Ar1およびAr2がそれぞれ置
換されていてもよいフェニル基を、B環が
【化58】 を、Xが酸素原子を、Yが式 −(CH2)w−Y5− [式中、wは1ないし6の整数を、Y5は酸素原子また
はNHを示す]で表される基を、R1bが(1)水素原
子、または(2)(i)カルボキシル,(ii)C1-6
ルコキシ−カルボニル,(iii)C1-6アルキル−カルボ
ニルオキシおよび(iv)C1-6アルキル−カルボニルオ
キシ−C1-6アルコキシ−カルボニルから成る群から選
ばれる基で置換されていてもよいC1-6アルキル基を、
2、R3およびR7が水素原子を示す化合物(Ib)。
【0033】〔化合物(Ib)−II〕 6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペリジ
ノ]プロピルアミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,
3−b]ピリダジン−3(2H)―オンまたはその塩。 2−[6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペ
リジノ]プロピルアミノ]−3−オキソ[1,2,4]
トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−2(3H)−イ
ル]−2−メチルプロピオン酸エチルまたはその塩。 2−[6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペ
リジノ]プロピルアミノ]−3−オキソ[1,2,4]
トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−2(3H)−イ
ル]−2−メチルプロピオン酸またはその塩。 2−[6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペ
リジノ]プロピルアミノ]−3−オキソ[1,2,4]
トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−2(3H)―イ
ル]−2−メチルプロピオン酸ピバロイルオキシメチル
またはその塩。 2−[6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペ
リジノ]プロポキシ]−3−オキソ[1,2,4]トリ
アゾロ[4,3−b]ピリダジン−2(3H)−イル]
−2−メチルプロピオン酸ピバロイルオキシメチルまた
はその塩。
【0034】本発明の化合物(I)のプロドラッグは、
生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応に
より化合物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に
酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化
する化合物、胃酸等により加水分解などを起こして化合
物(I)に変化する化合物であってよい。化合物(I)
のプロドラッグとしては、化合物(I)のアミノ基がア
シル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例、化合
物(I)のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、
ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキ
ソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボ
ニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル
化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化さ
れた化合物など);化合物(I)の水酸基がアシル化、
アルキル化、りん酸化、ほう酸化された化合物(例、化
合物(I)の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プ
ロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル
化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化さ
れた化合物など);化合物(I)のカルボキシル基がエ
チルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチ
ルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバ
ロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオ
キシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−
メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イ
ル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニ
ルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物な
ど)等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法
によって化合物(I)から製造することができる。ま
た、本発明の化合物(I)のプロドラッグは、広川書店
1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁
から198頁に記載されているような、生理的条件で化
合物(I)に変化するものであってもよい。
【0035】次に、本発明の化合物(I)またはその塩
の製造法を述べる。本発明の化合物(I)またはその塩
のうち、化合物(Ia)またはその塩は、(A)式
【化59】 (IIa) [式中、Q1は脱離基を、その他の各記号は前記と同意
義を示す。]で表される化合物またはその塩と式
【化60】 (IIIa) [式中、Q2は脱離基を、その他の各記号は前記と同意
義を示す。]で表される化合物またはその塩とを反応さ
せることにより製造することができる。
【0036】Q1で表される脱離基としては、例えば、
ナトリウム,カリウムなどのアルカリ金属などが用いら
れる。また、Q1は水素原子であってもよい。Q2で表さ
れる脱離基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など)、C6-10アリー
ルスルホニルオキシ基(例えば、ベンゼンスルホニルオ
キシ、p−トリルスルホニルオキシなど)、C1-4アル
キル−スルホニルオキシ基(例えば、メタンスルホニル
オキシなど)などが用いられる。本反応において、化合
物(IIIa)またはその塩1モルに対して化合物(IIa)
またはその塩を、通常1ないし5モル、好ましくは1な
いし2モルを用いる。本反応は、通常塩基の存在下で縮
合させるのがよく、該塩基としては、例えば、水素化ナ
トリウム,水素化カリウムなどの水素化アルカリ金属、
ナトリウムメトキシド,ナトリウムエトキシドなどのア
ルカリ金属アルコキシド、水酸化ナトリウム,水酸化カ
リウムなどの水酸化アルカリ金属、炭酸ナトリウム,炭
酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩などが用いられ
る。さらに、本反応は、メタノール,エタノールなどの
アルコール類、ジオキサン,テトラヒドロフランなどの
エーテル類、ベンゼン,トルエン,キシレンなどの芳香
族炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,
N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセトア
ミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスル
ホキシド類などの不活性溶媒中で行うこともできる。反
応温度は、通常10ないし200℃、好ましくは50な
いし100℃である。反応時間は、通常30分ないし2
4時間、好ましくは1ないし6時間である。
【0037】また、本発明の化合物(Ia)またはその
塩は(B)式
【化61】 [式中、各記号は前記と同意義を示す。]で表される化
合物またはその塩と式
【化62】 [式中、各記号は前記と同意義を示す。]で表される化
合物またはその塩とを反応させることにより製造するこ
とができる。
【0038】本反応において、化合物(Va)またはそ
の塩1モルに対して化合物(IVa)またはその塩を、通
常1ないし5モル、好ましくは1ないし2モルを用い
る。本反応は、通常塩基の存在下で縮合させるのがよ
く、該塩基としては、例えば、水素化ナトリウム,水素
化カリウムなどの水素化アルカリ金属、ナトリウムメト
キシド,ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アル
コキシド、水酸化ナトリウム,水酸化カリウムなどの水
酸化アルカリ金属、炭酸ナトリウム,炭酸カリウムなど
のアルカリ金属炭酸塩などが用いられる。さらに、本反
応は、メタノール,エタノールなどのアルコール類、ジ
オキサン,テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベン
ゼン,トルエン,キシレンなどの芳香族炭化水素類、ア
セトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホル
ムアミド,N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などの
不活性溶媒中で行うこともできる。反応温度は、通常1
0ないし200℃、好ましくは50ないし100℃であ
る。反応時間は、通常30分ないし24時間、好ましく
は1ないし6時間である。
【0039】本発明の化合物(Ia)またはその塩は、
(C)式
【化63】 [式中、各記号は前記と同意義を示す。]で表される化
合物またはその塩と式
【化64】 [式中、各記号は前記と同意義を示す。]で表される化
合物またはその塩とを反応させることにより製造するこ
とができる。
【0040】本反応において、化合物(VIIa)またはそ
の塩1モルに対して化合物(VIa)またはその塩を、通
常1ないし5モル、好ましくは1ないし2モルを用い
る。さらに、本反応は、メタノール,エタノールなどの
アルコール類、ジオキサン,テトラヒドロフランなどの
エーテル類、ベンゼン,トルエン,キシレン,などの芳
香族炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、
N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセ
トアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどの
スルホキシド類などの不活性溶媒中で行うこともでき
る。反応温度は、通常10ないし200℃、好ましくは
50ないし100℃である。反応時間は、通常30分な
いし24時間、好ましくは1ないし6時間である。
【0041】また、本発明の化合物(Ia)またはその
塩は(D)式
【化65】 [式中、R1a'はシアノ基、アルコキシカルボニル基、
カルボキシル基、置換カルバモイル基、またはシアノ,
アルコキシカルボニル,カルボキシル,置換カルバモイ
ル等で置換されていてもよいC1-6アルキル基を、他の
記号は前記と同意義を示す。]で表される化合物または
その塩と酸あるいは塩基を反応させることにより製造す
ることができる。
【0042】R1a'で示されるアルコキシカルボニル基
としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカル
ボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニルな
どのC1-6アルコキシ−カルボニル基などが用いられ
る。R1a'で示される置換カルバモイル基としては、例
えば、モノ−低級アルキル−カルバモイル基(例えば、
メチルカルバモイル、エチルカルバモイルなどのモノ−
1-6アルキル−カルバモイル基など)、ジ−低級アル
キル−カルバモイル基(例えば、ジメチルカルバモイ
ル、ジエチルカルバモイルなどのジ−C1-6アルキルカ
ルバモイル基など)、アリール−カルバモイル基(例え
ば、フェニルカルバモイル、ナフチルカルバモイルなど
のC6-10アリール−カルバモイルなど)などが用いられ
る。R1a'で示されるC1-6アルキル基としては、例え
ば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチ
ル、ヘキシルなどが用いられる。このC1-6アルキル基
の置換基であるアルコキシカルボニルおよび置換カルバ
モイルとしては、R1a'で示されるアルコキシカルボニ
ルおよび置換カルバモイルと同様のものが用いられる。
【0043】本反応において、化合物(Ia')または
その塩1モルに対して酸あるいは塩基を、通常1ないし
5モル、好ましくは1ないし2モルを用いる。本反応で
用いられる塩基としては、例えば、水素化ナトリウム,
水素化カリウムなどの水素化アルカリ金属、ナトリウム
メトキシド,ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属
アルコキシド、水酸化ナトリウム,水酸化カリウムなど
の水酸化アルカリ金属、炭酸ナトリウム,炭酸カリウム
などのアルカリ金属炭酸塩など挙げられる。本反応で用
いられる酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸などの
無機酸などが挙げられる。さらに、本反応は、水、メタ
ノール,エタノールなどのアルコール類、ジオキサン,
テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン,トル
エン,キシレンなどの芳香族炭化水素類、アセトニトリ
ルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド,
N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチ
ルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒中で行
うこともできる。反応温度は、通常10ないし200
℃、好ましくは50ないし100℃である。反応時間
は、通常30分ないし24時間、好ましくは1ないし6
時間である。
【0044】かくして得られた化合物(Ia)は、遊離
体の場合定法に従って塩にすることができ、また塩を形
成している場合は定法に従って遊離体またはその他の塩
にすることができる。かくして得られた化合物(Ia)
またはその塩は、公知の手段、例えば溶媒抽出、液性変
換、転溶、塩析、晶出、再結晶、クロマトグラフィーな
どによって単離精製することができる。化合物(Ia)
またはその塩が光学異性体を含む場合は通常の光学分割
手段により、R体、S体に分割することもできる。次
に、本発明の化合物(Ia)またはその塩の製造に用い
られる原料化合物(IIa)ないし(VIIIa)またはそれら
の塩の製造法を述べる。これらの化合物(Ia)〜(VII
Ia)の塩としては、例えば、無機塩(例えば、塩酸、リ
ン酸、臭化水素酸、硫酸など)との塩、あるいは有機酸
(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレ
イン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚
酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸など)との
塩などが用いられる。さらに、これらの化合物が置換基
としてカルボン酸などの酸性基を有している場合、無機
塩基(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マ
グネシウムなどのアルカリ金属もしくはアルカリ土類金
属など、またはアンモニアなど)または有機塩基(例え
ば、トリエチルアミンなどのトリ−C1-3アルキルアミ
ン)との塩を形成してもよい。
【0045】原料化合物(IIa)および(IVa)またはそ
れらの塩は、例えば、ジャーナルオブ メディシナルケ
ミストリー(J. Med. Chem.)32巻、583頁(19
89年)に記載の方法またはそれに準じた方法により合
成できる。原料化合物(IIIa)またはその塩は、例え
ば、薬学雑誌(J. Pharm. Soc. Japan)75巻、124
2頁(1955年)に記載の方法またはそれに準じた方
法により合成できる。原料化合物(Va)および(VII
a)またはそれらの塩は、例えば、特開平3−2232
87などに記載の方法またはそれに準じた方法により合
成できる。原料化合物(VIa)またはその塩は、例え
ば、ジャーナル オブ メディシナルケミストリー(J.
Med. Chem.)38巻、2472頁(1995年)に記
載の方法またはそれに準じた方法により合成できる。か
くして得られたこれらの原料化合物またはその塩は、公
知の手段、例えば、溶媒抽出、液性変換、転溶、塩析、
晶出、再結晶、クロマトグラフィーなどによって単離精
製することができるが、単離することなくそのまま反応
混合物のまま次の工程の原料として供されてもよい。
【0046】一方、本発明の化合物(Ib)またはその
塩は、(A)式
【化66】 (IIb) [式中、各記号は前記と同意義を示す。]で表される化
合物またはその塩と式
【化67】 (IIIb) [式中、各記号は前記と同意義を示す。]で表される化
合物またはその塩とを反応させることにより製造するこ
とができる。
【0047】本反応において、化合物(IIIb)またはそ
の塩1モルに対して化合物(IIb)またはその塩を、通
常1ないし5モル、好ましくは1ないし2モルを用い
る。本反応は、通常塩基の存在下で縮合させるのがよ
く、該塩基としては、例えば、水素化ナトリウム、水素
化カリウムなどの水素化アルカリ金属、ナトリウムメト
キシド、ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アル
コキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水
酸化アルカリ金属、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど
のアルカリ金属炭酸塩などが用いられる。さらに、本反
応は、メタノール、エタノールなどのアルコール類、ジ
オキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、などの芳香族炭化水素類、
アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミ
ド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類など
の不活性溶媒中で行うこともできる。反応温度は、通常
10ないし200℃、好ましくは50ないし100℃で
ある。反応時間は、通常30分ないし24時間、好まし
くは1ないし6時間である。
【0048】また、本発明の化合物(Ib)またはその
塩は(B)式
【化68】 [式中、各記号は前記と同意義を示す。]で表される化
合物またはその塩と式 Q2−R1b (Vb) [式中、各記号は前記と同意義を示す。]で表される化
合物またはその塩とを反応させることにより製造するこ
とができる。
【0049】本反応において、化合物(IVb)またはそ
の塩1モルに対して化合物(Vb)またはその塩を、通常
1ないし5モル、好ましくは1ないし2モルを用いる。
本反応は、通常塩基の存在下で縮合させるのがよく、該
塩基としては、例えば、水素化ナトリウム,水素化カリ
ウムなどの水素化アルカリ金属、ナトリウムメトキシ
ド,ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキ
シド、水酸化ナトリウム,水酸化カリウムなどの水酸化
アルカリ金属、炭酸ナトリウム,炭酸カリウムなどのア
ルカリ金属炭酸塩などが用いられる。さらに、本反応
は、メタノール,エタノールなどのアルコール類、ジオ
キサン,テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼ
ン,トルエン,キシレン,などの芳香族炭化水素類、ア
セトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホル
ムアミド,N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などの
不活性溶媒中で行うこともできる。反応温度は、通常1
0ないし200℃、好ましくは50ないし100℃であ
る。反応時間は、通常30分ないし24時間、好ましく
は1ないし6時間である。
【0050】また、本発明の化合物(Ib)またはその
塩は、(C)式
【化69】 [式中、R1b'はシアノ基、アルコキシカルボニル基、
カルボキシル基、置換カルバモイル基、またはシアノ,
アルコキシカルボニル,カルボキシル,置換カルバモイ
ル等で置換されていてもよいC1-6アルキル基を、他の
記号は前記と同意義を示す。]で表される化合物または
その塩と酸あるいは塩基を反応させることにより製造す
ることができる。R1b'で示される各基はR1a'示される
各基と同意義である。
【0051】本反応において、化合物(Ib')またはそ
の塩1モルに対して酸あるいは塩基を、通常1ないし5
モル、好ましくは1ないし2モルを用いる。本反応で用
いられる塩基としては、例えば、水素化ナトリウム,水
素化カリウムなどの水素化アルカリ金属、ナトリウムメ
トキシド,ナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属ア
ルコキシド、水酸化ナトリウム,水酸化カリウムなどの
水酸化アルカリ金属、炭酸ナトリウム,炭酸カリウムな
どのアルカリ金属炭酸塩など挙げられる。本反応で用い
られる酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸などの無
機酸などが挙げられる。さらに、本反応は、水、メタノ
ール,エタノールなどのアルコール類、ジオキサン,テ
トラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン,トルエ
ン,キシレンなどの芳香族炭化水素類、アセトニトリル
などのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド,
N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチ
ルスルホキシドなどのスルホキシド類などの溶媒中で行
うこともできる。反応温度は、通常10ないし200
℃、好ましくは50ないし100℃である。反応時間
は、通常30分ないし24時間、好ましくは1ないし6
時間である。
【0052】かくして得られた化合物(Ib)は、遊離
体の場合定法に従って塩にすることかでき、また塩を形
成している場合は定法に従って遊離体またはその他の塩
にすることができる。かくして得られた化合物(Ib)
またはその塩は、公知の手段、例えば溶媒抽出、液性変
換、転溶、塩析、晶出、再結晶、クロマトグラフィーな
どによって単離精製することができる。化合物(Ib)
またはその塩が光学異性体を含む場合は通常の光学分割
手段により、R体、S体に分割することもできる。次
に、本発明の化合物(Ib)またはその塩の製造に用い
られる原料化合物(IIb)および(IIIb)またはそれら
の塩の製造法を述べる。これらの化合物(Ib)〜(III
b)の塩としては、例えば、無機塩(例えば、塩酸、リ
ン酸、臭化水素酸、硫酸など)との塩、あるいは有機酸
(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレ
イン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚
酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸など)との
塩などが用いられる。さらに、これらの化合物が置換基
としてカルボン酸などの酸性基を有している場合、無機
塩基(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マ
グネシウムなどのアルカリ金属もしくはアルカリ土類金
属など、またはアンモニアなど)または有機塩基(例え
ば、トリエチルアミンなどのトリ−C1-3アルキルアミ
ン)との塩を形成してもよい。
【0053】原料化合物(IIb)またはそれらの塩は、
例えば、ジャーナル オブ メディシナルケミストリー
(J. Med. Chem.)32巻、583頁(1989年)に
記載の方法またはそれに準じた方法により合成できる。
原料化合物(IIIb)またはその塩は、例えば、ジャーナ
ル オブ ヘテロサイクリック ケミストリー(J. Het
erocyclic. Chem.)13巻、673頁(1976年)に
記載の方法またはそれに準じた方法により合成できる。
かくして得られたこれらの原料化合物またはその塩は、
公知の手段、例えば、溶媒抽出、液性変換、転溶、塩
析、晶出、再結晶、クロマトグラフィーなどによって単
離精製することができるが、単離することなくそのまま
反応混合物のまま次の工程の原料として供されてもよ
い。
【0054】また、前記した本発明の化合物(Ia)、
(Ib)またはその塩の製造法の各反応および原料化合
物合成の各反応において、原料化合物が置換基としてア
ミノ基,カルボキシル基,ヒドロキシ基を有する場合、
これらの基にペプチド化学などで一般的に用いられるよ
うな保護基が導入されたものであってもよく、反応後に
必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を
得ることができる。アミノ基の保護基としては、例え
ば、ホルミル、置換基を有していてもよい、C1-6アル
キルカルボニル(例えば、アセチル、エチルカルボニル
など)、フェニルカルボニル、C1-6アルキル−オキシ
カルボニル(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカ
ルボニルなど)、フェニルオキシカルボニル、C7-10
ラルキル−カルボニル(例えば、ベンジルカルボニルな
ど)、トリチル、フタロイルまたはN,N−ジメチルア
ミノメチレンなどが用いられる。これらの置換基として
は、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素など)、C1-6アルキル−カルボニル(例えば、メチ
ルカルボニル、エチルカルボニル、ブチルカルボニルな
ど)、ニトロ基などが用いられ、置換基の数は1ないし
3個程度である。カルボキシル基の保護基としては、例
えば、置換基を有していてもよい、C1-6アルキル(例
えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、
n−ブチル、tert−ブチルなど)、フェニル、トリチル
またはシリルなどが用いられる。これらの置換基として
は、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素など)、ホルミル、C1-6アルキル−カルボニル(例
えば、アセチル、エチルカルボニル、ブチルカルボニル
など)、ニトロ基などが用いられ、置換基の数は1ない
し3個程度である。ヒドロキシ基の保護基としては、例
えば、置換基を有していてもよい、C1-6アルキル(例
えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、
n−ブチル、tert−ブチルなど)、フェニル、C7-10
ラルキル(例えば、ベンジルなど)、ホルミル、C1-6
アルキル−カルボニル(例えば、アセチル、エチルカル
ボニルなど)、フェニルオキシカルボニル、ベンゾイ
ル、C7-10アラルキル−カルボニル(例えば、ベンジル
カルボニルなど)、ピラニル、フラニルまたはシリルな
どが用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原
子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C
1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル
など)、フェニル、C7-10アラルキル(例えば、ベンジ
ルなど)、ニトロ基などが用いられ、置換基の数は1な
いし4個程度である。また、保護基の除去方法として
は、それ自体公知またはそれに準じた方法が用いられる
が、例えば酸、塩基、還元、紫外光、ヒドラジン、フェ
ニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリ
ウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラ
ジウムなどで処理する方法が用いられる。
【0055】本発明の化合物(I)またはその塩(化合
物(I)のプロドラッグを含む)は、優れた抗アレルギ
ー作用、抗ヒスタミン作用、抗炎症作用、抗PAF(血
小板活性化因子)作用、好酸球化学遊走抑制作用などを
有しており、かつ毒性が低い(急性毒性:LD50>2g
/kg)ので、哺乳動物(例えば、ヒト,マウス,イヌ,
ラット,ウシなど)に対して安全な抗アレルギー剤とし
て使用できる。さらに、本発明の化合物(I)またはそ
の塩は、抗ヒスタミン作用と共に好酸球化学遊走抑制作
用を併有し、前記哺乳動物における慢性蕁麻疹およびそ
の他の蕁麻疹(例、急性蕁麻疹),アトピー性皮膚炎,
アレルギー性鼻炎,アレルギー性結膜炎,過敏性肺臓炎
などのアレルギー性疾患、皮膚掻痒症,疱疹性皮膚炎,
湿疹・皮膚炎、接触性皮膚炎、痒疹、乾癬などの皮膚疾
患(特に、アレルギー性皮膚疾患)、好酸球性肺炎(P
IE症候群),慢性閉塞性肺疾患(COPD),喘息な
どの呼吸器疾患、鼻腔抵抗上昇、くしゃみ、鼻汁分泌、
花粉症、上気道過敏症などの治療または予防に用いるこ
とができる。なかでも喘息、アレルギー性結膜炎、アレ
ルギー性鼻炎、慢性蕁麻疹またはアトピー性皮膚炎など
の予防・治療剤として用いられる。投与経路は経口、非
経口のいずれでもよい。また、本発明で用いられる製剤
は、活性成分として化合物(I)またはその塩以外の他
の医薬成分を含有していてもよい。このような医薬活性
成分としては、例えば抗喘息剤(例えば、テオフィリ
ン、プロカテロール、ケトチフェン、アゼラスチン、セ
ラトロダストなど)、抗アレルギー剤(例えば、ケトチ
フェン、テルフェナジン、アゼラスチン、エピナスチン
など)、抗炎症剤(例えば、ジクロフェナクナトリウ
ム、イブプロフェン、インドメタシンなど)、抗菌剤
(例えば、セフィキシム、セフジニル、オフロキサシ
ン、トスフロキサシンなど)、抗真菌剤(例えば、フル
コナゾール、イトラコナゾールなど)などが挙げられ
る。これらの成分は本発明の目的が達成される限り特に
限定されず、適宜適当な配合割合で使用が可能である。
剤形の具体例としては、例えば、錠剤(糖衣錠、フィル
ムコーティング錠を含む)、丸剤、カプセル剤(マイク
ロカプセルを含む)、顆粒剤、細粒剤、散剤、シロップ
剤、乳剤、懸濁剤、注射剤、吸入剤、軟膏、点眼剤、エ
アゾール剤、眼軟膏剤、硬膏剤、座剤、トローチ剤、パ
ップ剤、リニメント剤などが用いられる。これらの製剤
は常法(例えば日本薬局方記載の方法など)に従って調
製される。本発明の製剤において、化合物(I)または
その塩の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通
常製剤全体に対して0.01ないし100重量%、好ま
しくは0.1ないし50重量%、さらに好ましくは0.
5ないし20重量%程度である。
【0056】具体的には、錠剤の製造法は、医薬品をそ
のまま、賦形剤、結合剤、崩壊剤もしくはそのほかの適
当な添加剤を加えて均等に混和したものを、適当な方法
で顆粒とした後、滑沢剤などを加え、圧縮成型するかま
たは、医薬品をそのまま、または賦形剤、結合剤、崩壊
剤もしくはそのほかの適当な添加剤を加えて均等に混和
したものを、直接圧縮成型して製するか、またはあらか
じめ製した顆粒にそのまま、もしくは適当な添加剤を加
えて均等に混合した後、圧縮成型しても製造することも
できる。また、本剤は、必要に応じて着色剤、矯味剤な
どを加えることができる。さらに、本剤は、適当なコー
ティング剤で剤皮を施すこともできる。注射剤の製造法
は、医薬品の一定量を、水性溶剤の場合は注射用水、生
理食塩水、リンゲル液など、非水性溶剤の場合は通常植
物油などに溶解、懸濁もしくは乳化して一定量とする
か、または医薬品の一定量をとり注射用の容器に密封し
て製することができる。経口用製剤担体としては、例え
ば、デンプン、マンニット、結晶セルロース、カルボキ
シメチルセルロースナトリウムなどの製剤分野において
常用されている物質が用いられる。注射用担体として
は、例えば、蒸留水、生理食塩水、グルコース溶液、輸
液剤などが用いられる。その他、製剤一般に用いられる
添加剤を適宜添加することもできる。これらの製剤の投
与量は、年令,体重,症状,投与経路,投与回数などに
より異なるが、例えば、成人の喘息患者に対して、1日
当たり有効成分(化合物(I)またはその塩)に換算し
て通常0.1ないし100mg/kg、好ましくは1ないし5
0mg/kg、より好ましくは1ないし10mg/kgを1日1
または2回に分割して経口投与するのがよい。
【0057】以下において、参考例、実施例、製剤例お
よび実験例により本発明をより具体的にするが、この発
明はこれらに限定されるものではない。実施例および参
考例における目的物を含む画分の検出は、TLC(Thin
LayerChromatography, 薄層クロマトグラフィー)によ
る観察下に行われた。TLC観察においては、TLCプ
レートとしてメルク(Merck)社製の60F254を、検出
法としてUV検出器を採用した。カラムクロマトグラフ
ィー用のシリカゲルとしては、メルク社製のシリカゲル
60(70−230メッシュ)を用いた。本文中で用い
られる略語は下記の意味を示す。 J :カップリング定数(coupling constant) s :シングレット(singlet) t :トリプレット(triplet) m :マルチプレット(multiplet) Hz :ヘルツ(hertz) d :ダブレット(doublet) q :カルテット(quartet)1 H−NMR :プロトン核磁気共鳴 CDCl3 :重クロトホルム v/v :容量/容量 % :重量%
【0058】
【実施例】化合物(Ia): 参考例1a 3-tert-ブチル-6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリ
ダジンの製造 N'-(6-クロロ-3-ピリダジニル)-2,2-ジメチルプロピオ
ノヒドラジド 2.78 gを外温 170 ℃ で 10 分間加熱撹
拌した。冷後、酢酸エチルに溶解、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーに付し、酢酸エチルで溶出した。目的
のフラクションを集めて減圧下濃縮し、析出した結晶を
ヘキサンで洗い、乾燥して標記化合物 2.38 g を得た。 融点 150-152 ℃ 元素分析値 : C9H11N4Cl として 計算値 (%) : C, 51.31 ; H, 5.26 ; N, 26.60 実測値 (%) : C, 51.36 ; H, 5.17 ; N, 26.62.
【0059】参考例2a 6-(2-オキシラニルメトキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]
ピリダジンの製造 2-オキシラニルメタノール 12.0 g と6-クロロ[1,2,4]
トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン 2.50 gを N,N-ジメチル
ホルムアミド 40 ml に溶解し、氷冷下、60% 油性水素
化ナトリウム 713 mg を加え、30 分、室温で 30 分間
撹拌した。反応液に冷食塩水を加えて酢酸エチル-テト
ラヒドロフラン (1:1) で抽出し、硫酸マグネシウムで
乾燥した。減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーに付し、酢酸エチル-メタノール (10:
1) で溶出した。目的のフラクションを集めて減圧下濃
縮し、析出した結晶をジエチルエーテルで洗い、乾燥し
て標記化合物 1.02 g を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ ppm : 2.78 (1H,
dd, J=2.5, 4.7Hz), 2.96
(1H, t, J=4.4Hz), 3.47−3.
89 (1H, m), 4.20 (1H, dd,
J=6.6, 12.0Hz), 4.70 (1
H, dd, J=2.9, 12.1Hz), 6.
87 (1H, d, J=10.0Hz), 8.0
1 (1H, d, J=9.8Hz), 8.86
(1H, s).
【0060】参考例3a 2−(6−クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン
-3-イル)-2-メチルプロピオニトリルの製造 工程 A : N'-(6-クロロ-3-ピリダジニル)-2-シアノ-2-
メチルプロピオノヒドラジドの製造 2-シアノ-2-メチルプロピオン酸 4.15 g を テトラヒド
ロフラン40 ml に溶解し、氷冷下、N,N'-カルボニルジ
イミダゾール 5.95 g を加えた。室温で 50 分間撹拌
後、氷冷下、 (6-クロロ-3-ピリダジニル)ヒドラジン
5.05 g を加えて室温で 40 分間撹拌した。反応液に食
塩水を加えて酢酸エチル-テトラヒドロフラン (1:1) で
抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、
酢酸エチルで溶出した。目的のフラクションを集めて減
圧下濃縮し、析出した結晶をジエチルエーテルで洗い、
乾燥して標記化合物 7.04 g を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ ppm : 1.62 (6H, s), 7.00 (1H, d,
J=9.4Hz), 7.51 (1H,d, J=9.2Hz), 9.22 (1H, s), 10.
4 (1H, s). 工程 B : N'-(6-クロロ-3-ピリダジニル)-2-シアノ-2-メチルプロ
ピオノヒドラジド 6.43 g を外温 160 ℃ で 20 分間加
熱撹拌した。冷後、水を加えて酢酸エチル-テトラヒド
ロフラン (1:1) で抽出し、飽和食塩水で洗い、硫酸マ
グネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチルで溶
出した。目的のフラクションを集めて減圧下濃縮し、析
出した結晶をジエチルエーテルで洗い、乾燥して標記化
合物 3.65 g を得た。 融点 153-155 ℃ 元素分析値 : C9H8N5Cl として 計算値 (%) : C, 48.77 ; H, 3.64 ; N, 31.60 実測値 (%) : C, 48.69 ; H, 3.69 ; N, 31.55.
【0061】参考例4a 6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-カル
ボン酸エチルの製造 (6-クロロ-3-ピリダジニル)ヒドラジン 7.04 g をエタ
ノール 70 ml に溶解し、しゅう酸ジエチル 8.6 ml を
加え、室温で 16 時間撹拌後、1 日間加熱還流した。冷
後、析出した結晶をジエチルエーテルで洗い、乾燥して
標記化合物 7.32g を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ ppm : 1.52 (3H, t, J=7.0Hz), 4.6
1 (2H, q, J=7.0Hz),7.33 (1H, d, J=9.6Hz), 8.24 (1
H, d, J=10.0Hz).
【0062】参考例5a N-(6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-カ
ルボニル)-2,2-ジメチルグリシンエチルエステルの製造 (6-クロロ-3-ピリダジニル)ヒドラジン 329 mg をエタ
ノール 3 ml に溶解し、N-(エチルオキサリル)-2,2-ジ
メチルグリシンエチルエステル 206 mg を加え、室温で
15 時間撹拌後、16 時間加熱還流し、エタノールを留
去後、外温 110℃ で5 時間加熱撹拌した。冷後、食塩
水を加えて酢酸エチル-テトラヒドロフラン (1:1) で抽
出し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸
エチルで溶出した。目的のフラクションを集めて減圧下
濃縮し、析出した結晶をジエチルエーテル-ヘキサン
(1:1) で洗い、乾燥して標記化合物 154 mg を得た。 融点 132-133 ℃ 元素分析値 : C12H14N5O3Cl として 計算値 (%) : C, 46.24 ; H, 4.53 ; N, 22.47 実測値 (%) : C, 46.27 ; H, 4.58 ; N, 22.54.
【0063】参考例6a N-(6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-カ
ルボニル)グリシンエチルエステルの製造 (6-クロロ-3-ピリダジニル)ヒドラジン 4.05 g をエタ
ノール 20 ml に溶解し、N-(エチルオキサリル)グリシ
ンエチルエステル 5.69 g を加え、エタノールを蒸発さ
せながら 2 日間加熱還流した。冷後、水を加えて酢酸
エチル-テトラヒドロフラン (1:1) で抽出し、飽和食塩
水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮
し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチルで溶出した。目的のフラクションを集め
て減圧下濃縮し、析出した結晶をジエチルエーテルで洗
い、乾燥して標記化合物 1.99 g を得た。 融点 133-134 ℃ 元素分析値 : C10H10N5O3Cl として 計算値 (%) : C, 42.34 ; H, 3.55 ; N, 24.69 実測値 (%) : C, 42.47 ; H, 3.44 ; N, 24.88.
【0064】実施例1a 6-[3-[4-(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロ
ポキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジンの製造 4-(ジフェニルメチル)-1-ピペラジンプロパノール 0.31
1g をN,N-ジメチルホルムアミド 5 ml に溶かして 60 %
油性水素化ナトリウム 0.048g を加えて、油浴(60
℃)で 30分間かきまぜた。冷後 6-クロロ[1,2,4]トリ
アゾロ[4,3-b]ピリダジン 0.232g を加えて油浴(浴温60
℃)中で40分間かきまぜた。 冷後氷水を加え、酢酸エチ
ルで抽出し、抽出液を食塩水で洗い、硫酸マグネシウム
で乾燥した。減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラム
クロマトに付し、酢酸エチル:メタノール:トリエチルア
ミン(90:10:1)で溶出した。目的のフラクションを集め
て濃縮し、得られる結晶を濾過し、エチルエーテルで洗
い、乾燥して標記化合物 0.339g を得た。 融点 132-134 ℃ 元素分析値: C25H28N6O として 計算値 (%) : C,70.07 ; H,6.59 ; N,19.61 実測値 (%) : C,69.71 ; H,6.55 ; N,19.48
【0065】実施例2a 6-[3-[4-(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]プロ
ピルチオ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン の製造 工程A :6-(3-クロロプロピルチオ)[1,2,4]トリアゾロ
[4,3-b]ピリダジン 3-メルカプトプロピオン酸メチル 7.8ml をメタノール
80ml に溶かし、2N ナトリウムメトキシドメタノール溶
液 30ml と 6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダ
ジン 3.10gとを加えて40分間加熱還流した。冷後、減圧
下濃縮し、残留物に酢酸エチルを加えて析出する結晶を
集めて酢酸エチルで洗い、テトラヒドロフラン 80ml に
懸濁して 1-ブロモ-3-クロロプロパン 3.95ml を加えて
2.5時間加熱還流した。冷後、氷水を加え、酢酸エチル
で抽出し、抽出液を食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで
乾燥した。 減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラム
クロマトに付し、酢酸エチルで溶出した。目的のフラク
ションを集めて濃縮し、得られる結晶を集めて標記化合
物 3.95g を得た。 融点 79-80 ℃ 元素分析値: C8H9N4SCl として 計算値 (%) :C,42.01 ; H,3.97 ; N,24.50 実測値 (%) :C,41.92 ; H,3.72 ; N,24.64 工程B : 6-(3-クロロプロピルチオ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピ
リダジン 0.458g と1-(ジフェニルメチル)ピペラジン
0.505gをアセトニトリル 15ml に溶かし、よう化ナトリ
ウム 0.447g,炭酸カリウム 0.277g を加えて、 6 時間
加熱還流した。冷後、氷水を加え、酢酸エチルで抽出
し、抽出液を飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾
燥した。 減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムク
ロマトに付し、酢酸エチル:メタノール(90:10)で溶出し
た。目的のフラクションを集めて濃縮し、得られる結晶
を酢酸エチルで再結晶して標記化合物 0.335g を得
た。 融点 143-144 ℃ 元素分析値: C25H28N6S として 計算値 (%) : C,67.54 ; H,6.35 ; N,18.90 実測値 (%) : C,67.34 ; H,6.40 ; N,18.91
【0066】実施例3a 6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピルチ
オ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン フマル酸塩
(2:3)の製造 6-(3-クロロプロピルチオ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピ
リダジン 0.458g と4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジン
0.534gをアセトニトリル 15ml に溶かし、よう化ナト
リウム 0.447g,炭酸カリウム 0.277g を加えて、15時
間加熱還流した。 冷後氷水を加え、酢酸エチルで抽出
し、抽出液を飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾
燥した。 減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムク
ロマトに付し、酢酸エチル:メタノール:トリエチルアミ
ン(90:10:1)で溶出した。目的のフラクションを集めて
濃縮し、残留物をエタノール 20ml に溶かしフマル酸
0.185g を加えた。析出する結晶を集めてエタノールで
洗い、乾燥して標記化合物 0.396g を得た。 融点 148-150 ℃ 元素分析値: C26H29N5OS・1.5(C4H4O4) として 計算値 (%) : C,60.65 ; H,5.57 ; N,11.05 実測値 (%) : C,60.72 ; H,5.44 ; N,11.19
【0067】実施例4a 6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピルア
ミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン の製造 6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン 0.464g
と4-(ジフェニルメトキシ)-1-ピペリジンプロパンアミ
ン 1.26g を 1-ブタノール 20ml に懸濁してN-エチルジ
イソプロピルアミン 0.62ml を加えて12時間加熱還流し
た。氷水と炭酸水素ナトリウムを加え、酢酸エチルで抽
出し、抽出液を飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで
乾燥した。 減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラム
クロマトに付し、酢酸エチル:メタノール:トリエチルア
ミン(90:10:1)で溶出した。目的のフラクションを集め
て濃縮し、得られる結晶を 酢酸エチルで洗い、乾燥し
て標記化合物 0.648g を得た。 融点 167-168 ℃ 元素分析値: C26H30N6O として 計算値 (%) :C,70.56 ; H,6.83 ; N,18.99 実測値 (%) :C,70.21 ; H,6.75 ; N,19.06
【0068】実施例5a 6-[4-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]ブチルアミ
ノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジンの製造 4-(ジフェニルメトキシ)-1-ピペリジンブタンアミン 1.
15 g と 6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン
578 mg を 1-ブタノール 20 ml に溶解し、 N-エチル
ジイソプロピルアミン 1.17 ml を加えて 14 時間加熱
還流した。冷後、酢酸エチルを加えて重層水、飽和食塩
水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮
し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル-メタノール-トリエチルアミン (50:5:
1) で溶出した。目的のフラクションを集めて減圧下濃
縮し、残留物を酢酸エチルより結晶化し、乾燥して標記
化合物 611 mg を得た。 融点 145-146 ℃ 元素分析値 : C27H32N6O として 計算値 (%) : C, 71.03 ; H, 7.06 ; N, 18.41 実測値 (%) : C, 70.95 ; H, 7.02 ; N, 18.73.
【0069】実施例6a 6-[2-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]エトキシ]
[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジンの製造 4-(ジフェニルメトキシ)-1-ピペリジンエタノール 610
mg をテトラヒドロフラン 15 ml に溶解し、tert-ブト
キシナトリウム 207 mg を加えて外温 60 ℃で 40 分間
撹拌した。冷後、6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピ
リダジン 303mg を加え、8 時間加熱還流した。冷後、
水を加えて酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗い、硫
酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残留物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル
-メタノール-トリエチルアミン(50:5:1) で溶出した。
目的のフラクションを集めて減圧下濃縮し、残留物を少
量の酢酸エチルとジエチルエーテルより結晶化し、ジエ
チルエーテルで洗い、乾燥して標記化合物 449 mg を得
た。 融点 149-150 ℃ 元素分析値 : C25H27N5O2 として 計算値 (%) : C, 69.91 ; H, 6.34 ; N, 16.31 実測値 (%) : C, 69.91 ; H, 6.08 ; N, 16.31.
【0070】実施例7a 6-[6-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]ヘキシルオ
キシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン フマル酸
塩の製造 4-(ジフェニルメトキシ)-1-ピペリジンヘキサノール 82
5 mg をテトラヒドロフラン 13 ml に溶解し、水素化ナ
トリウム(60 % in oil)108 mg を加えて 1.5 時間加
熱還流し、冷後、6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピ
リダジン 347 mg を加え、2 時間加熱還流した。冷後、
水を加えて酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗い、硫
酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残留物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル
-メタノール-トリエチルアミン (50:5:1) で溶出した。
目的のフラクションを集めて減圧下濃縮し、残留物 940
mg をエタノールに溶解し、フマル酸 225 mg のエタノ
ール溶液を加えて減圧下濃縮した。残留物をエタノール
-酢酸エチル(1:5)より結晶化し、酢酸エチルで洗い、
乾燥して標記化合物 939 mg を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ ppm : 1.30-1.55 (4H, m), 1.65-1.
85 (4H, m), 1.85-2.20 (4H, m), 2.80-3.35 (5H, m),
3.73 (1H, brs), 4.27 (2H, t, J=6.4Hz), 5.44 (1H,
s), 6.76(2H, S), 6.78 (1H, d, J=9.6Hz), 7.25-7.35
(10H, m), 7.94 (1H, d, J=9.8Hz), 8.87 (1H, s). 融点 144-146 ℃ 元素分析値 : C33H39N5O6 として 計算値 (%) : C, 65.87 ; H, 6.53 ; N, 11.64 実測値 (%) : C, 65.81 ; H,
6.48 ; N, 10.87.
【0071】実施例8a 6−[6−[4−(ジフェニルメチル)−1−ピペラジ
ニル]ヘキシルオキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダ
ジン フマル酸塩の製造 4-(ジフェニルメチル)-1-ピペラジンヘキサノール 529
mg をテトラヒドロフラン 8 ml に溶解し、水素化ナト
リウム(60 % in oil)90 mg を加えて 1 時間撹拌し
た。冷後、6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジ
ン 232 mg を加え、2 時間加熱還流した。冷後、水を加
えて酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗い、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残留物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル-メタ
ノール (10:1) で溶出した。目的のフラクションを集め
て減圧下濃縮し、残留物 320 mg をエタノールに溶解
し、フマル酸 71 mg のエタノール溶液を加えて減圧下
濃縮した。残留物をエタノール-酢酸エチル-ジエチルエ
ーテル(1:2:2)より結晶化し、ジエチルエーテルで洗
い、乾燥して標記化合物 113 mg を得た。 融点 162-163 ℃ 元素分析値 : C32H38N6O5 として 計算値 (%) : C, 65.51 ; H, 6.53 ; N, 14.32 実測値 (%) : C, 65.12 ; H, 6.41 ; N, 14.10.
【0072】実施例9a 6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキシ]
[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン フマル酸塩の製
造 4-(ジフェニルメトキシ)-1-ピペリジンプロパノール 73
0 mg をテトラヒドロフラン 17 ml に溶解し、tert-ブ
トキシナトリウム 237 mg を加えて外温 60 ℃で 30 分
間撹拌した。冷後、6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]
ピリダジン 347 mg を加え、6 時間加熱還流した。冷
後、食塩水を加えて酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル-メタノー
ル-トリエチルアミン (50:5:1) で溶出した。目的のフ
ラクションを集めて減圧下濃縮し、残留物 470 mg をエ
タノールに溶解し、フマル酸 123 mg のエタノール溶液
を加えて減圧下濃縮した。残留物をエタノール-酢酸エ
チル(1:5)より結晶化し、乾燥して標記化合物 341 mg
を得た。 融点 114-116 ℃ 元素分析値 : C30H33N5O6・0.5H2O として 計算値 (%) : C, 63.37 ; H, 6.03 ; N, 12.32 実測値 (%) : C, 63.61 ; H, 5.82 ; N, 12.34.
【0073】実施例10a 6-[6-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]ヘキシルア
ミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン の製造 工程 A : 6-(6-ヒドロキシヘキシルアミノ)[1,2,4]トリ
アゾロ[4,3-b]ピリダジンの製造 エタノール 35 ml 中に6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3
-b]ピリダジン 3.55 gを懸濁し、6-アミノヘキサノール
6.73 g を加えて 16 時間加熱還流した。冷後、減圧下
濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、酢酸エチル-メタノール-トリエチルアミン (5
0:5:1) で溶出した。目的のフラクションを集めて減圧
下濃縮し、析出した結晶をジエチルエーテルで洗い、乾
燥して標記化合物 5.67 g を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ ppm : 1.38-1.80 (8H, m), 3.11 (1
H, q, J=6.4Hz), 3.37(2H, q, J=6.4Hz), 3.67 (2H, t,
J=6.1Hz), 5.12 (1H, brs), 6.61 (1H, d, J=9.8Hz),
7.78 (1H, d, J=10.0Hz), 8.74 (1H, s). 工程 B : 6-[6-(メタンスルホニルオキシ)ヘキシルアミ
ノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジンの製造 6-(6-ヒドロキシヘキシルアミノ)[1,2,4]トリアゾロ[4,
3-b]ピリダジン 3.26g をテトラヒドロフラン 60 ml に
懸濁し、N-エチルジイソプロピルアミン 3.59g とメタ
ンスルホニルクロリド 3.17 g を加えて室温で 4 時間
撹拌した。食塩水を加え、酢酸エチル-テトラヒドロフ
ラン (1:1) で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。
減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付し、酢酸エチル-メタノール-トリエチルアミ
ン (50:5:1) で溶出した。目的のフラクションを集めて
減圧下濃縮し、析出した結晶をジエチルエーテルで洗
い、乾燥して標記化合物 3.24 g を得た。 融点 103-105 ℃ 元素分析値 : C12H19N5O3S・0.3H2O として 計算値 (%) : C, 45.21 ; H, 6.20 ; N, 21.97 実測値 (%) : C, 45.15 ; H, 6.24 ; N, 21.60. 工程 C :6-[6-(メタンスルホニルオキシ)ヘキシルアミ
ノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン 810 mgを N,N
-ジメチルホルムアミド 15 ml に溶解し、4-(ジフェニ
ルメトキシ)ピペリジン 829 mg、炭酸カリウム 428 m
g、よう化カリウム 515 mgを加えて 60 ℃ で 4 時間撹
拌した。冷後、食塩水を加え、酢酸エチルで抽出し、硫
酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残留物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル
-メタノール-トリエチルアミン (50:5:1) で溶出した。
目的のフラクションを集めて減圧下濃縮し、残留物をエ
タノール-酢酸エチル(1:5)より結晶化し、ジエチルエ
ーテルで洗い、同様の方法で再結晶を行い、乾燥して標
記化合物 599 mg を得た。 融点 124-127 ℃ 元素分析値 : C29H36N6O・0.5H2O として 計算値 (%) : C, 70.56 ; H, 7.55 ; N, 17.02 実測値 (%) : C, 70.68 ; H, 7.29 ; N, 17.38.
【0074】実施例11a 6-[6-[4-(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]ヘキ
シルアミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジンの製
造 6-[6-(メタンスルホニルオキシ)ヘキシルアミノ][1,2,
4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン 796 mgを N,N-ジメチ
ルホルムアミド 15 ml に溶解し、1-(ジフェニルメチ
ル)ピペラジン 769 mg、炭酸カリウム 422 mg、よう化
カリウム 506 mg を加えて 60 ℃ で 4 時間撹拌した。
冷後、食塩水を加え、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネ
シウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残留物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル-メタノ
ール-トリエチルアミン (50:5:1) で溶出した。目的の
フラクションを集めて減圧下濃縮し、残留物を酢酸エチ
ルより結晶化し、ジエチルエーテルで洗い、同様の方法
で再結晶を行い、乾燥して標記化合物 353 mg を得た。 融点 133-139 ℃ 元素分析値 : C28H35N7・0.5H2O として 計算値 (%) : C, 70.26 ; H, 7.58 ; N, 20.48 実測値 (%) : C, 70.12 ; H, 7.18 ; N, 20.60.
【0075】実施例12a 3-tert-ブチル-6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジ
ノ]プロピルアミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジ
ン フマル酸塩の製造 4-(ジフェニルメトキシ)-1-ピペリジンプロパンアミン
854 mg と 3-tert-ブチル-6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ
[4,3-b]ピリダジン 554 mg を 1-ブタノール 10 ml に
溶解し、 N-エチルジイソプロピルアミン 0.91 ml を加
えて 21 時間加熱還流した。冷後、酢酸エチルを加え、
飽和重曹水、飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾
燥した。減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、酢酸エチル-メタノール-トリエ
チルアミン (50:5:1) で溶出した。目的のフラクション
を集めて減圧下濃縮し、残留物 780 mg をエタノールに
溶解し、フマル酸 282 mg のエタノール溶液を加えて減
圧下濃縮した。残留物をエタノール-酢酸エチル(1:5)
より結晶化し、酢酸エチルで洗い、乾燥して標記化合物
938 mg を得た。1 H-NMR (DMSO-d6) δ ppm : 1.49 (9H, s), 1.55-2.00
(6H, m), 2.30-2.68 (5H, m), 2.80-2.96 (2H, m), 3.2
0-3.35 (2H, m), 3.44 (1H, brs), 5.64 (1H,s), 6.58
(2H, s), 6.71 (1H, d, J=9.8Hz), 7.20-7.45 (10H,
m), 7.83 (1H, d,J=9.8Hz). 融点 174-176 ℃ 元素分析値 : C34H42N6O5・1.5H2O として 計算値 (%) : C, 63.63 ; H, 7.07 ; N, 13.10 実測値 (%) : C, 64.05 ; H, 6.58 ; N, 12.65.
【0076】実施例13a 3-tert-ブチル-6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジ
ノ]プロポキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジンの
製造 4-(ジフェニルメトキシ)-1-ピペリジンプロパノール 99
1 mg をテトラヒドロフラン 20 ml に溶解し、tert-ブ
トキシナトリウム 322 mg を加えて外温 60 ℃で 2 時
間撹拌した。冷後、3-tert-ブチル-6-クロロ[1,2,4]ト
リアゾロ[4,3-b]ピリダジン 642 mg を加え、2 時間加
熱還流した。冷後、食塩水を加えて酢酸エチルで抽出
し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸
エチル-メタノール-トリエチルアミン(50:5:1) で溶出
した。目的のフラクションを集めて減圧下濃縮し、残留
物 1.26 g をピリジン 3 ml に溶解し、無水酢酸 1.5 m
l を加えて室温で 6 時間撹拌した。反応液を減圧下濃
縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し、酢酸エチル-メタノール-トリエチルアミン (50:
5:1) で溶出した。目的のフラクションを集めて減圧下
濃縮し、残留物を酢酸エチル-ジエチルエーテル(1:1)
より結晶化し、ジエチルエーテルで洗い、乾燥して標記
化合物 500 mg を得た。 融点 125-127 ℃ 元素分析値 : C30H37N5O2 として 計算値 (%) : C, 72.12 ; H, 7.46 ; N, 14.02 実測値 (%) : C, 71.93 ; H, 7.47 ; N, 14.18.
【0077】実施例14a 6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]-2-ヒドロキ
シプロポキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン
フマル酸塩の製造 4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジン 904 mg と 6-(2-オ
キシラニルメトキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダ
ジン 650 mg をエタノール 25 ml に懸濁し、室温で 14
時間、60 ℃ で 2 時間撹拌した。冷後、エタノールを
減圧留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付し、酢酸エチル-メタノール-トリエチルアミン
(50:5:1) で溶出した。目的のフラクションを集めて減
圧下濃縮し、残留物 1.11 g をエタノールに溶解し、フ
マル酸 230 mg のエタノール溶液を加えて減圧下濃縮し
た。残留物をエタノール-酢酸エチル(1:5)より結晶化
し、酢酸エチル-ジエチルエーテル (1:1) で洗い、乾燥
して標記化合物 591 mg を得た。 融点 173-175 ℃ 元素分析値 : C30H33N5O7 として 計算値 (%) : C, 61.63 ; H, 5.86 ; N, 11.98 実測値 (%) : C, 61.87 ; H, 5.90 ; N, 12.24.
【0078】実施例15a 6-[3-[4-(ジフェニルメチル)−1−ピペラジニル]-2-ヒ
ドロキシプロポキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダ
ジンの製造 1-(ジフェニルメチル)ピペラジン 657 mg と 6-(2-オキ
シラニルメトキシ)[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジ
ン 500 mg をエタノール 20 ml に懸濁し、室温で 1 日
間撹拌した。析出した結晶を濾取、ジエチルエーテルで
洗った。濾液を減圧留去し、残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付し、酢酸エチル-メタノール (1
0:1) で溶出した。目的のフラクションを集めて減圧下
濃縮し、先に濾取した結晶と合わせて、メタノール-エ
タノール(1:5)より結晶化し、酢酸エチル-ジエチルエ
ーテル (1:1) で洗い、乾燥して標記化合物 269 mg を
得た。 融点 95-97 ℃ 元素分析値 : C25H28N6O2 として 計算値 (%) : C, 63.68 ; H, 6.63 ; N, 17.82 実測値 (%) : C, 64.05 ; H, 6.53 ; N, 17.76.
【0079】実施例16a 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキ
シ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]-2-メ
チルプロピオニトリル 塩酸塩の製造 4-(ジフェニルメトキシ)-1-ピペリジンプロパノール 6.
55 g をテトラヒドロフラン 100 ml に溶解し、tert-ブ
トキシナトリウム 2.12 g を加えて外温 60℃ で 40 分
間撹拌した。冷後、2-[6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3
-b]ピリダジン-3-イル]-2-メチルプロピオニトリル 4.6
8 g を加え、5 時間加熱還流した。冷後、食塩水を加え
て酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗い、硫酸マグネ
シウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残留物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル-メタノ
ール-トリエチルアミン (50:5:1) で溶出した。目的の
フラクションを集めて減圧下濃縮し、残留物 7.90 g を
ピリジン 5 ml に溶解し、無水酢酸 5 ml を加えて室温
で 15 時間撹拌した。反応液に食塩水を加えて酢酸エチ
ルで抽出し、飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾
燥した。減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、酢酸エチル-メタノール-トリエ
チルアミン (50:5:1) で溶出した。目的のフラクション
を集めて減圧下濃縮し、残留物 (6.26 g) をエタノール
に溶解し、4 N 塩化水素酢酸エチル溶液 1.52 ml を加
えて減圧下濃縮した。残留物をメタノール-エタノール
(1:5) より結晶化し、エタノール-酢酸エチル (1:5) で
洗い、乾燥して標記化合物5.19 g を得た。 融点 205-207 ℃ 元素分析値 : C30H35N6O2Cl・0.5H2O として 計算値 (%) : C, 64.80 ; H, 6.52 ; N, 15.11 実測値 (%) : C, 65.02 ; H, 6.28 ; N, 15.13.
【0080】実施例17a 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキ
シ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]-2-メ
チルプロピオン酸エチル フマル酸塩の製造 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキ
シ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]-2-メ
チルプロピオニトリル 5.01 g をエタノール 20 ml に
溶解し、2 N 水酸化ナトリウム水溶液 20 ml を加え、8
時間加熱還流した。冷後、エタノールを留去し、2 N
塩酸を加えて pH 5 とし、食塩を加えてテトラヒドロフ
ランで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃
縮し、得られたカルボン酸 2.18 g をN,N-ジメチルホル
ムアミド 20 ml に溶解し、N-エチルジイソプロピルア
ミン 0.85 ml を加えた。室温で 5 分間撹拌後、ヨード
エタン 0.40 ml を加え、室温で 5 時間撹拌した。反応
液に食塩水を加えて酢酸エチル-テトラヒドロフラン
(1:1) で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下
濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、酢酸エチル-メタノール-トリエチルアミン (5
0:5:1) で溶出した。目的のフラクションを集めて減圧
下濃縮し、残留物 750 mg をエタノールに溶解し、フマ
ル酸 156 mg のエタノール溶液を加えて減圧下濃縮し
た。残留物を酢酸エチル-ヘキサン (1:1) より結晶化
し、ジエチルエーテル-ヘキサン (1:1) で洗い、乾燥し
て標記化合物 648 mg を得た。 融点 173-175 ℃ 元素分析値 : C36H43N5O8・H2O として 計算値 (%) : C, 62.50 ; H, 6.56 ; N, 10.12 実測値 (%) : C, 62.24 ; H, 6.25 ; N, 9.78.
【0081】実施例18a 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピル
アミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]-
2-メチルプロピオニトリル フマル酸塩の製造 4-(ジフェニルメトキシ)-1-ピペリジンプロパンアミン
5.57 g と 2-[6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリ
ダジン-3-イル]-2-メチルプロピオニトリル 3.62 g を
1-ブタノール 60 ml に溶解し、 N-エチルジイソプロピ
ルアミン 5.65ml を加えて 3.5 時間加熱還流した。冷
後、酢酸エチルを加え、飽和重曹水、飽和食塩水で洗
い、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸
エチル-メタノール-トリエチルアミン (50:5:1) で溶出
した。目的のフラクションを集めて減圧下濃縮し、残留
物 7.18 g をエタノールに溶解し、フマル酸 1.59 g の
エタノール溶液を加えて減圧下濃縮した。残留物をジエ
チルエーテルより粉末化し、乾燥して標記化合物 7.71
g を得た。 非晶形 元素分析値 : C34H39N7O5・0.5H2O・0.5Et2O として 計算値 (%) : C, 64.36 ; H, 6.75 ; N, 14.60 実測値 (%) : C, 64.00 ; H, 6.69 ; N, 14.65.
【0082】実施例19a 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピル
アミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]-
2-メチルプロピオン酸の製造 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピル
アミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]-
2-メチルプロピオニトリル 6.16 g をエタノール 30 ml
に溶解し、2 N 水酸化ナトリウム水溶液 30 ml を加
え、1.5 日間加熱還流した。冷後、エタノールを留去
し、酢酸エチルで洗浄し、1 N 塩酸を加えてpH 5 と
し、食塩を加えてテトラヒドロフランで抽出し、硫酸マ
グネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残留物を酢酸エ
チル-ジエチルエーテル (1:1) より粉末化し、濾過して
集め、酢酸エチル-ジエチルエーテル (1:1)、アセトン
で洗浄し、乾燥して標記化合物1.04 g を得た。1 H-NMR (DMSO-d6-CDCl3 (3:1)) δ ppm : 1.59 (6H,
s), 1.50-2.05 (6H, m),2.40-2.65 (5H, m), 2.91 (2H,
br), 3.19 (2H, br), 5.61 (1H, s), 6.69 (1H, d, J=
10.0Hz), 7.18-7.42 (10H, m), 7.76 (1H, d, J=10.0H
z). 融点 155-157 ℃ 元素分析値 : C30H36N6O3・H2O として 計算値 (%) : C, 65.91 ; H, 7.01 ; N, 15.37 実測値 (%) : C, 66.28 ; H, 7.16 ; N, 14.88.
【0083】実施例20a 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピル
アミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]-
2-メチルプロピオン酸エチル フマル酸塩の製造 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピル
アミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]-
2-メチルプロピオン酸 4.98 g をN,N-ジメチルホルムア
ミド 50 ml に溶解し、N-エチルジイソプロピルアミン
1.95 ml を加えた。室温で 10 分間撹拌後、ヨードエタ
ン 0.90 ml を加え、室温で 8.5 時間、さらにヨードエ
タン 0.90 ml、N-エチルジイソプロピルアミン 1.95 ml
を加え、室温で 17 時間撹拌した。反応液に氷水を加
えて酢酸エチル-テトラヒドロフラン (1:1) で抽出し、
硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチ
ル-メタノール-トリエチルアミン (50:5:1) で溶出し
た。目的のフラクションを集めて減圧下濃縮し、残留物
531 mg をエタノールに溶解し、フマル酸 111 mg のエ
タノール溶液を加えて減圧下濃縮した。残留物をジエチ
ルエーテルより粉末化し、濾過して集め、乾燥して標記
化合物 563 mg を得た。 融点 97-99 ℃ 元素分析値 : C36H44N6O7・H2O として 計算値 (%) : C, 62.59 ; H, 6.71 ; N, 12.17 実測値 (%) : C, 62.70 ; H, 6.90 ; N, 11.97.
【0084】実施例21a 6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピルア
ミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-カルボン
酸エチルの製造 4-(ジフェニルメトキシ)-1-ピペリジンプロパンアミン
5.15 g と 6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジ
ン-3-カルボン酸エチル 3.6 g を N,N-ジメチルホルム
アミド 70 ml に溶解し、 N-エチルジイソプロピルアミ
ン 5.48 ml を加えて外温 70 ℃ で 4 時間加熱撹拌し
た。冷後、反応液に冷食塩水を加え、テトラヒドロフラ
ンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮
し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル-メタノール-トリエチルアミン (50:5:
1) で溶出した。目的のフラクションを集めて減圧下濃
縮し、析出した結晶のうちの半分をエタノール-酢酸エ
チル (1:1) より再結晶し、濾過して集め、乾燥して標
記化合物 2.13 g を得た。 融点 129-133 ℃ 元素分析値 : C29H34N6O3・0.3H2O として 計算値 (%) : C, 66.98 ; H, 6.71 ; N, 16.16 実測値 (%) : C, 67.09 ; H, 6.88 ; N, 16.02.
【0085】実施例22a 6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピルア
ミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-カルボン
酸の製造 6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピルア
ミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-カルボン
酸エチル 1.31 g をエタノール 8 ml に溶解し、1 N 水
酸化ナトリウム水溶液 8 ml を加え、3 時間加熱還流し
た。冷後、エタノールを留去し、酢酸エチルで洗浄し、
1 N 塩酸を加えて pH 5 とした。析出した結晶を濾取
し、水、酢酸エチルで洗浄し、乾燥して標記化合物 1.1
9 g を得た。 融点 102-104 ℃ 元素分析値 : C27H30N6O3・2H2O として 計算値 (%) : C, 62.05 ; H, 6.56 ; N, 16.00 実測値 (%) : C, 61.82 ; H, 6.40 ; N, 16.06.
【0086】実施例23a 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキ
シ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]-2-メ
チルプロピオンアミドの製造 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキ
シ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]-2-メ
チルプロピオニトリル 409 mg を 2-プロパノール 6 ml
に溶解し、1 N 水酸化ナトリウム水溶液 3.5 ml を加
え、外温 40 ℃で 12 時間加熱撹拌した。冷後、2-プロ
パノールを留去し、酢酸エチル-テトラヒドロフラン
(1:1) で抽出し、飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウム
で乾燥した。減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付し、酢酸エチル-メタノール-ト
リエチルアミン (50:5:1) で溶出した。目的のフラクシ
ョンを集めて減圧下濃縮し、残留物を酢酸エチル-ジエ
チルエーテル (1:1) より結晶化し、ジエチルエーテル
で洗浄し、乾燥して標記化合物 293 mg を得た。 融点 133-136 ℃ 元素分析値 : C30H36N6O3・0.5H2O として 計算値 (%) : C, 67.02 ; H, 6.94 ; N, 16.63 実測値 (%) : C, 67.17 ; H, 6.84 ; N, 16.35.
【0087】実施例24a 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピル
アミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]-
2-メチルプロピオンアミド塩酸塩の製造 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピル
アミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-イル]-
2-メチルプロピオン酸 644 mg を N,N-ジメチルホルム
アミド 6 ml に溶解し、氷冷下、N,N'-カルボニルジイ
ミダゾール 474mg を加えた。室温で 4 時間撹拌後、氷
冷下、塩化アンモニウム 134 mg を加えて室温で 2 時
間撹拌した。反応液に氷水を加えて酢酸エチル-テトラ
ヒドロフラン (1:1) で抽出、飽和食塩水で洗浄し、硫
酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残留物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル
で溶出した。目的のフラクションを集めて減圧下濃縮
し、残留物をエタノールに溶解し、4 N 塩化水素酢酸エ
チル溶液 0.30 ml を加えて減圧下濃縮した。残留物を
エタノール-アセトン(1:5)より結晶化し、乾燥して標
記化合物 301 mg を得た。 融点 226-227 ℃ 元素分析値 : C30H38N7O2Cl・0.3H2O として 計算値 (%) : C, 63.26 ; H, 6.83 ; N, 17.21 実測値 (%) : C, 63.27 ; H, 6.68 ; N, 17.11.
【0088】実施例25a N-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピル
アミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-カルボ
ニル]-2,2-ジメチルグリシンエチルエステルの製造 4-(ジフェニルメトキシ)-1-ピペリジンプロパンアミン
1.25 g と N-(6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリ
ダジン-3-カルボニル)-2,2-ジメチルグリシンエチルエ
ステル 1.20 g を N,N-ジメチルホルムアミド 20 ml に
溶解し、 N-エチルジイソプロピルアミン 1.33 ml を加
えて外温 60 ℃ で 7.5 時間加熱撹拌した。冷後、反応
液に冷重曹水を加え、酢酸エチルで抽出、飽和食塩水で
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、
酢酸エチル-メタノール-トリエチルアミン (50:5:1) で
溶出した。目的のフラクションを集めて減圧下濃縮し、
析出した結晶をエタノール-酢酸エチル (1:3) より再結
晶し、濾過して集め、乾燥して標記化合物 1.17g を得
た。 融点 165-167 ℃ 元素分析値 : C33H41N7O4 として 計算値 (%) : C, 66.09 ; H, 6.89 ; N, 16.35 実測値 (%) : C, 65.91 ; H, 6.76 ; N, 16.44.
【0089】実施例26a N-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピル
アミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-カルボ
ニル]-2,2-ジメチルグリシンの製造 N-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピル
アミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-カルボ
ニル]-2,2-ジメチルグリシンエチルエステル830 mg を
エタノール 10 ml に溶解し、1 N 水酸化ナトリウム水
溶液 3.2 mlを加え、室温で 17 時間撹拌した。エタノ
ールを留去し、1 N 塩酸を加えて pH4.5 とした。析出
した結晶を濾取し、水、エタノールで洗浄し、乾燥して
標記化合物 610 mg を得た。 融点 191-193 ℃ 元素分析値 : C31H37N7O4 ・ 1.5H2O として 計算値 (%) : C, 62.19 ; H, 6.73 ; N, 16.38 実測値 (%) : C, 62.48 ; H,
6.72 ; N, 16.53.
【0090】実施例27a N−[6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペリ
ジノ]プロポキシ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン
-3-カルボニル]-2,2-ジメチルグリシンエチルエステル
二フマル酸塩の製造 4-(ジフェニルメトキシ)-1-ピペリジンプロパノール 1.
04 g を N,N-ジメチルホルムアミド 14 ml に溶解し、
水素化ナトリウム(60 % in oil) 141 mg を加えて減
圧下、室温で 50 分間撹拌した。氷冷下、N-(6-クロロ
[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-カルボニル)-
2,2-ジメチルグリシンエチルエステル 1.00g を加え、
同温下 1 時間、室温で 2 時間撹拌した。反応液に食塩
水を加えて酢酸エチル-テトラヒドロフラン (1:1) で抽
出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢
酸エチル-メタノール-トリエチルアミン (50:5:1) で溶
出した。目的のフラクションを集めて減圧下濃縮し、残
留物 1.62 g をピリジン 2 ml に溶解し、無水酢酸 1 m
l を加えて室温で 15 時間撹拌した。反応液に食塩水を
加えて酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗い、硫酸マ
グネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル-メ
タノール-トリエチルアミン (50:5:1) で溶出した。目
的のフラクションを集めて減圧下濃縮し、残留物 1.32
g をエタノールに溶解し、フマル酸511 mg のエタノー
ル溶液を加えて減圧下濃縮した。残留物をジエチルエー
テルより粉末化し、乾燥して標記化合物 1.53 g を得
た。 非晶形 元素分析値 : C41H48N6O13 として 計算値 (%) : C, 59.13 ; H, 5.81 ; N, 10.09 実測値 (%) : C, 59.15 ; H, 5.97 ; N, 10.16.
【0091】実施例28a N-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキ
シ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-カルボニ
ル]-2,2-ジメチルグリシンの製造 N-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキ
シ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-カルボニ
ル]-2,2-ジメチルグリシンエチルエステル 690 mg をテ
トラヒドロフラン 8 ml に溶解し、1 N 水酸化ナトリウ
ム水溶液 1.3 mlを加え、室温で 19 時間撹拌した。テ
トラヒドロフランを留去し、1 N 塩酸を加えて pH 5 と
した。飽和食塩水を加え、テトラヒドロフランで抽出
し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、析出
した結晶を酢酸エチルで洗浄し、乾燥して標記化合物 4
59 mg を得た。 融点 163-165 ℃ 元素分析値 : C31H36N6O5・3H2O として 計算値 (%) : C, 59.41 ; H, 6.75 ; N, 13.41 実測値 (%) : C, 59.04 ; H, 6.39 ; N, 13.27.
【0092】実施例29a N-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピル
アミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-カルボ
ニル]グリシンエチルエステルの製造 4-(ジフェニルメトキシ)-1-ピペリジンプロパンアミン
1.58 g と N-(6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリ
ダジン-3-カルボニル)グリシンエチルエステル1.38 g
を N,N-ジメチルホルムアミド 15 ml に溶解し、 N-エ
チルジイソプロピルアミン 1.68 ml を加えて外温 70
℃ で 5 時間加熱撹拌した。冷後、反応液に水を加え、
テトラヒドロフランで抽出した。減圧下濃縮し、析出し
た結晶をエタノール-テトラヒドロフラン (1:1) より2
回再結晶し、濾過して集め、乾燥して標記化合物 995 m
g を得た。 融点 152-155 ℃ 元素分析値 : C31H37N7O4・0.5H2O として 計算値 (%) : C, 64.12 ; H, 6.60 ; N, 16.88 実測値 (%) : C, 64.10 ; H, 6.55 ; N, 16.87.
【0093】実施例30a N-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピル
アミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-カルボ
ニル]グリシンの製造 N-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピル
アミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3-カルボ
ニル]グリシンエチルエステル 1.29 g をエタノール 10
ml に溶解し、1 N 水酸化ナトリウム水溶液 4.5 ml を
加え、室温で30 分間撹拌した。エタノールを減圧留去
し、1 N 塩酸を用いて pH を 4.5 とした。析出した結
晶を濾取し、水、アセトンで洗浄し、乾燥して標記化合
物 831 mg を得た。 融点 182-184 ℃ 元素分析値 : C29H33N7O4・H2O として 計算値 (%) : C, 62.02 ; H, 6.28 ; N, 17.46 実測値 (%) : C, 62.32 ; H, 6.10 ; N, 17.46.
【0094】 製剤例1a (1)実施例22aの化合物 10.0mg (2)乳糖 60.0mg (3)コーンスターチ 35.0mg (4)ゼラチン 3.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 2.0mg 実施例22aで得られた化合物10.0mgと乳糖60.0
mgおよびコーンスターチ35.0mgの混合物を10%ゼ
ラチン水溶液0.03ml(ゼラチンとして3.0mg)を用
い、1mmメッシュの篩を通して顆粒化した後、40℃で
乾燥し再び篩過する。かくして得られる顆粒をステアリ
ン酸マグネシウム2.0mgと混合し、圧縮する。得られ
る中心錠を、蔗糖,二酸化チタン,タルクおよびアラビ
アゴムの水懸液による糖衣でコーティングする。コーテ
ィングが施された錠剤をミツロウで艶出してコート錠を
得る。
【0095】 製剤例2a (1)実施例22aの化合物 10.0mg (2)乳糖 70.0mg (3)コーンスターチ 50.0mg (4)可溶性デンプン 7.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 3.0mg 実施例22aで得られた化合物10.0mgとステアリン
酸マグネシウム3.0mgを可溶性デンプンの水溶液0.0
7ml(可溶性デンプンとして7.0mg)で顆粒化した
後、乾燥し、乳糖70.0mgおよびコーンスターチ50.
0mgと混合する。混合物を圧縮して錠剤を得る。
【0096】 製剤例3a (1)実施例22aの化合物 5.0mg (2)食塩 20.0mg (3)蒸留水 全量2mlとする 実施例22aで得られた化合物5.0mgおよび食塩20.
0mgを蒸留水に溶解させ、水を加えて全量2.0mlとす
る。溶液をろ過し、無菌条件下に2mlのアンプルに充填
する。アンプルを滅菌した後、密封し注射用溶液を得
る。
【0097】実験例1a モルモットにおけるヒスタミン惹起皮膚血管透過性亢進
反応に対する作用 雄性(ハートレー)Hartley系モルモット(体重約500g)を
使用した。エチルエーテル麻酔下に背部体毛を電気バリ
カンを用いて刈った後、2.5%ポンタミンスカイブルー液
1ml を静脈内投与し、直ちに背部左右二カ所の皮内に
3μg/ml のヒスタミン液 0.1ml をそれぞれ投与した。3
0分後に動物を頭部殴打により気絶させた後、頸部を切
断し放血により屠殺した。背部の皮を剥ぎそれぞれのブ
ルー・スポットの長径および短径(mm)を測定しその積を
求め、積の平均値を血管透過性指数とした。薬物はいず
れも 5% アラビアゴム液に懸濁し、ヒスタミン投与1時
間前に 0.2ml/100g 体重の容量で経口投与した。また対
照群の動物には同容量の 5% アラビアゴム液を投与し
た。被検体の本反応に対する抑制率を[数1]に従い算
出し、結果を[表1]にまとめた。 [数1] ヒスタミン惹起皮膚血管透過性亢進抑制率(%)=100 ×
(1-薬物投与時の血管透過性指数/対照群の血管透過性指
数)
【0098】
【表1】
【0099】実験例2a 1)モルモット好酸球の調製 ハートレー系雄性モルモットに馬血清(Bio-Whittaker,I
nc.) 2ml を週1回8週間連続に腹腔内投与した。最終投
与48時間後に生理食塩液 75ml を腹腔内に注入した後、
その回収液を400×g で5分間遠心した。その沈渣を Per
coll 液(比重d=1.07) 5mlに懸濁し、 Percoll 比重不連
続層(比重d=1.112,5ml; d=1.095, 10ml;1.090,10ml; d=
1.085,5ml) に重層し、1000×g で25分間(20℃)遠心し
た。比重d=1.112 およびd=1.095 の境界面にできた細胞
層を分取した。分取した細胞沈渣に混入する赤血球は低
張処理(水に30分間懸濁)により除去した。10mM Hepes
(同仁化学)を含む Hanks 液(Hanks-Hepes) にて3回洗浄
し、2%ヒト血清アルブミン(和光純薬または Sigma)を含
む Hanks-Hepes 液(Hanks-Hepes-HSA) に懸濁し、 5.56
×106cells/ml に調製した。なお好酸球の純度は、90%
であり、その viability は98%以上であった。 2)化学遊走反応抑制測定法 下室の24穴培養皿に Hanks-Hepes-HSA 液に懸濁したLTB
4(終濃度10-8M,Cascade Biochemical Ltd.) 600μl を
入れ、炭酸ガスインキュベーター中で37℃、30分間保温
した。また、37℃、15分間恒温槽でインキュベーション
した好酸球浮遊液200μl(5×106cells/ml)を24穴培養
皿に上室となるChemotaxicell (Polycarbonate membran
e, pore size 3 μm、厚さ 10μm) を装着した後に、
上室に添加した。炭酸ガスインキュベーターで2時間反
応後、 Chemotaxicell を除去し下室内液に 2%(W/V)EDT
A生理食塩水溶液 60μl を添加した。氷冷した後、下室
内液中に遊走した細胞数を血球計算機(Coulter Counter
(商品名))にて計測した。なお、薬物は N,N-ジメチルホ
ルムアミド(DMF) に溶解し、終濃度10-5M となるように
下室と上室の両方に添加した。被検体の本反応に対する
抑制率を[数2]に従い算出した。 [数2] 化学遊走反応抑制率=(1−薬物添加時の遊走細胞数/
薬物非添加時の遊走細胞数)×100 被検体(1×10-5M濃度)のLTB4 による化学遊走反応に対
する抑制率を求めた結果を[表2]に示す。
【0100】
【表2】
【0101】化合物(Ib): 参考例1b 4-(ジフェニルメトキシ)-1-ピペリジンプロパノールの
製造 4-ジフェニルメトキシピペリジン 2.67g をN,N-ジメチ
ルホルムアミド 20mlに溶かし、3-ブロモプロパノール
1.09ml と炭酸カリウム 1.66g を加えて室温で40時間か
きまぜた。氷水を注ぎ、酢酸エチルで抽出し、抽出液を
食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下濃
縮して残留物をシリカゲルカラムクロマトに付し、酢酸
エチル:メタノール:トリエチルアミン(90:10:1)で溶出
した。目的のフラクションを集めて濃縮して標記化合物
2.32g を得る。1 H-NMR(CDCl3) δ:ppm:1.60-1.95(6H,m), 2.10-2.35(2
H,m),2.58(2H,t,J=5Hz), 2.75-2.90(2H,m), 3.3-3.6(1
H,m), 3.78(2H,t,J=5Hz),5.50(1H,s), 7.1-7.5(10H,m).
【0102】参考例2b 6-クロロ-2-メチル[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジ
ン-3(2H)-オンの製造 6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3(2H)-
オン 0.853g をN,N-ジメチルホルムアミド 5ml に溶か
し、炭酸カリウム 0.83g を加えて室温でかきまぜなが
ら、ヨウ化メチル 0.5ml を加えた。室温で15時間かき
まぜた後、氷水と食塩水を加えて、酢酸エチル-テトラ
ヒドロフラン(1:1)で抽出し、抽出液を食塩水で洗い、
硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、得られた
結晶を濾過して集め、エチルエーテルで洗い、乾燥して
標記化合物 0.62g を得る。 融点 176-177 ℃ 元素分析値: C6H5N4OClとして 計算値 (%) : C,39.04 ; H,2.73 ; N,30.75 実測値 (%) : C,38.98 ; H,2.67 ; N,30.75
【0103】参考例3b 6-クロロ-2-トリフェニルメチル[1,2,4]トリアゾロ[4,3
-b]ピリダジン-3(2H)-オンの製造 6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3(2H)-
オン 0.341g とクロロトリフェニルメタン 0.669g とを
N,N-ジメチルホルムアミド 5ml に溶かし、N-エチルジ
イソプロピルアミン 0.414ml を加えて室温で2日間かき
まぜた。反応液に氷水を加えて、酢酸エチルで抽出し、
抽出液を食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。
減圧下濃縮して残留物をシリカゲルカラムクロマトに付
し、ヘキサン:酢酸エチル(2:1)で溶出した。目的のフラ
クションを集めて濃縮し,得られた結晶を濾過して集
め、エチルエーテルで洗い、乾燥して標記化合物 0.591
g を得る。 融点 246-247 ℃ 元素分析値: C24H17N4OClとして 計算値 (%) : C,69.82 ; H,4.15 ; N,13.57 実測値 (%) : C,69.31 ; H,4.33 ; N,13.07
【0104】実施例1b 6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピルア
ミノ]-2-メチル[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3
(2H)-オン の製造 6-クロロ-2-メチル[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジ
ン-3(2H)-オン 0.277gをN,N-ジメチルホルムアミド 2ml
に溶かし、4-(ジフェニルメトキシ)-1-ピペリジンプロ
パンアミン 0.487g 加えて油浴(浴温140-150℃)で1時間
かきまぜた。冷後、氷水と炭酸水素ナトリウム水溶液を
加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗
い、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残留
物をシリカゲルカラムクロマトに付し、酢酸エチル:メ
タノール:トリエチルアミン(90:10:1)で溶出した。目的
のフラクションを集めて濃縮し、得られる結晶を濾過
し、エチルエーテルで洗い、乾燥して標記化合物 0.19g
を得た。 融点 171-172 ℃ 元素分析値: C27H32N6O2 として 計算値 (%) :C,68.62 ; H,6.82 ; N,17.78 実測値 (%) :C,68.51 ; H,6.72 ; N,17.75
【0105】実施例2b 6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキシ]
-2-メチル[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3(2H)-
オン の製造 4-(ジフェニルメトキシ)-1-ピペリジンプロパノール 0.
52g をN,N-ジメチルホルムアミド 3 ml に溶かして 60%
油性水素化ナトリウム 0.0704g を加えて室温で1時間
かきまぜた。6-クロロ-2-メチル[1,2,4]トリアゾロ[4,3
-b]ピリダジン-3(2H)-オン 0.325g を加えて室温で2時
間かきまぜた。 反応液に氷水を加え、酢酸エチルで抽
出し、抽出液を飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで
乾燥した。減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムク
ロマトに付し、酢酸エチル:メタノール:トリエチルアミ
ン(90:10:1)で溶出した。目的のフラクションを集めて
濃縮し、得られる結晶を濾過し、エチルエーテルで洗
い、乾燥して標記化合物 0.502g を得た。 融点 139-140 ℃ 元素分析値: C27H31N5O3 として 計算値 (%) :C,68.48 ; H,6.60 ; N,14.79 実測値 (%) :C,68.32 ; H,6.59 ; N,14.58
【0106】実施例3b 6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピルア
ミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3(2H)-オン
の製造 6-クロロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3(2H)-
オン 0.512g を n-ブタノール 15ml に溶かし、4-(ジフ
ェニルメトキシ)-1-ピペリジンプロパンアミン0.88g と
N-エチルジイソプロピルアミン 1.04ml と加えて油浴
中で5時間加熱還流した。冷後、減圧下 n-ブタノールを
ほとんど留去して残留物に炭酸水素ナトリウム水溶液を
加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗
い、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残留
物をシリカゲルカラムクロマトに付し、酢酸エチル:メ
タノール:トリエチルアミン(85:15:1)で溶出した。目的
のフラクションを集めて濃縮し、得られる結晶を濾過
し、エチルエーテルで洗い、乾燥して標記化合物 0.35g
を得た。 融点 156-170 ℃ 元素分析値: C26H30N6O2・2H2O として 計算値 (%) :C,65.52 ; H,6.72 ; N,17.64 実測値 (%) :C,65.78 ; H,6.71 ; N,17.52
【0107】実施例4b 6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキシ]
[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3(2H)-オン の製
造 4-(ジフェニルメトキシ)-1-ピペリジンプロパノール 0.
326g をN,N-ジメチルホルムアミド 3 ml に溶かして 60
% 油性水素化ナトリウム 0.044g を加えて室温で1時間
かきまぜた。6-クロロ-2-トリフェニルメチル[1,2,4]ト
リアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3(2H)-オン 0.326g を加え
て室温で14時間かきまぜた。 反応液に氷水を加え、酢
酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗い、硫酸マ
グネシウムで乾燥した。 減圧下濃縮し、残留物をシリ
カゲルカラムクロマトに付し、酢酸エチル:メタノール
(95:5)で溶出した。目的のフラクションを集めて濃縮
し、6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポ
キシ]-2-トリフェニルメチル[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]
ピリダジン-3(2H)-オン 0.58g を油状物として得た。得
られた油状物 0.58g をアセトン 10ml に溶かし p-トル
エンスルホン酸水和物 467mg を加えて油浴中で5時間加
熱還流した。冷後、減圧下アセトンをほとんど留去して
残留物に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチル
ーテトラヒドロフラン(2:1)で抽出し、抽出液を飽和食
塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。 減圧下濃
縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトに付し、酢酸
エチル:メタノール:トリエチルアミン(85:15:1)で溶出
した。目的のフラクションを集めて濃縮し、得られる結
晶を濾過し、酢酸エチルで洗い、乾燥して標記化合物
0.137gを得た。 融点 209-211 ℃ 元素分析値: C26H29N5O3 として 計算値 (%) :C,67.96 ; H,6.36 ; N,15.24 実測値 (%) :C,67.72 ; H,6.16 ; N,15.09
【0108】実施例5b 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキ
シ]-3-オキソ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-2(3
H)-イル]酢酸エチル の製造 6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキシ]
[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3(2H)-オン 0.45
9g をN,N-ジメチルホルムアミド 6 ml に懸濁して、60
% 油性水素化ナトリウム 0.048g を加えて室温で1時間
かきまぜた。氷冷下でブロモ酢酸エチル 0.133mlを加え
て室温で4時間かきまぜた。 反応液に氷水を加え、酢酸
エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗い、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。 減圧下濃縮し、残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトに付し、酢酸エチル:メタノール:ト
リエチルアミン(185:15:2)で溶出した。目的のフラクシ
ョンを集めて濃縮し、得られる結晶を濾過し、エチルエ
ーテルで洗い、乾燥して標記化合物 0.235g を得た。 融点 124-125 ℃ 元素分析値: C30H35N5O5 として 計算値 (%) :C,66.04 ; H,6.47 ; N,12.84 実測値 (%) :C,65.82 ; H,6.40 ; N,12.81
【0109】実施例6b 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキ
シ]-3-オキソ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-2(3
H)-イル]-2-メチルプロピオン酸エチル 塩酸塩の製造 6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキシ]
[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3(2H)-オン 0.45
9g をN,N-ジメチルホルムアミド 6 ml に懸濁して、60
% 油性水素化ナトリウム 0.048g を加えて室温で30分間
かきまぜた。2-ブロモイソ酪酸エチル 0.294mlを加えて
油浴(浴温110℃)中で4時間かきまぜた。 冷後、60 %
油性水素化ナトリウム 0.048g と2-ブロモイソ酪酸エチ
ル 0.294ml とを追加してさらに油浴(浴温110℃)中で1
0時間かきまぜた。冷後、反応液に氷水を加え、酢酸エ
チルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗い、硫酸マグネ
シウムで乾燥した。 減圧下濃縮し、残留物をシリカゲ
ルカラムクロマトに付し、酢酸エチル:メタノール:トリ
エチルアミン(185:15:2)で溶出した。目的のフラクショ
ンを集めて濃縮し、2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)
ピペリジノ]プロポキシ]-3-オキソ[1,2,4]トリアゾロ
[4,3-b]ピリダジン-2(3H)-イル]-2-メチルプロピオン酸
エチル 0.401gを油状物として得た。この油状物を酢酸
エチル 5ml に溶かし、4N 塩化水素酢酸エチル溶液 0.5
ml を加えて濃縮し、残留物にエチルエーテルを加えて
粉末化させ、濾過して集めて乾燥して標記化合物 0.300
g を得た。 融点 129 ℃(軟化) 元素分析値: C32H39N5O5・HCl・H2O として 計算値 (%) :C,61.19 ; H,6.74 ; N,11.15 実測値 (%) :C,61.37 ; H,6.75 ; N,11.21
【0110】実施例7b 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピル
アミノ]-3-オキソ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン
-2(3H)-イル]酢酸エチル の製造 6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピルア
ミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3(2H)-オン
0.550g をN,N-ジメチルホルムアミド 3 ml に懸濁し
て、60 % 油性水素化ナトリウム 0.058g を加えて室温
で1時間かきまぜた。氷冷下でブロモ酢酸エチル 0.160m
l を加えて室温で2時間かきまぜた。 反応液に氷水を加
え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗い、
硫酸マグネシウムで乾燥した。 減圧下濃縮し、残留物
をシリカゲルカラムクロマトに付し、酢酸エチル:メタ
ノール:トリエチルアミン(90:10:1)で溶出した。目的の
フラクションを集めて濃縮し、得られる結晶を濾過し、
エチルエーテルで洗い、乾燥して標記化合物 0.332g を
得た。 融点 137-139 ℃ 元素分析値: C30H36N6O4 として 計算値 (%) :C,66.15 ; H,6.66 ; N,15.43 実測値 (%) :C,65.98 ; H,6.54 ; N,15.33
【0111】実施例8b 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピル
アミノ]-3-オキソ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン
-2(3H)-イル]-2-メチルプロピオン酸エチル 塩酸塩の製
造 6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピルア
ミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3(2H)-オン
0.606g をN,N-ジメチルホルムアミド 3 ml に懸濁し
て、60 % 油性水素化ナトリウム 0.063g を加えて室温
で1時間かきまぜた。2-ブロモイソ酪酸エチル 0.253ml
を加えて油浴(浴温80℃)中で17時間かきまぜた。 冷
後、60 % 油性水素化ナトリウム 0.063g と2-ブロモイ
ソ酪酸エチル 0.253ml とを追加してさらに油浴(浴温80
℃)中で3時間かきまぜた。冷後、反応液に氷水を加
え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗い、
硫酸マグネシウムで乾燥した。 減圧下濃縮し、残留物
をシリカゲルカラムクロマトに付し、酢酸エチル:メタ
ノール:トリエチルアミン(90:10:1)で溶出した。目的の
フラクションを集めて濃縮し、2-[6-[3-[4-(ジフェニル
メトキシ)ピペリジノ]プロピルアミノ]-3-オキソ[1,2,
4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-2(3H)-イル]-2-メチル
プロピオン酸エチル 0.38gを油状物として得た。この油
状物を酢酸エチル 5mlに溶かし、4N 塩化水素酢酸エチ
ル溶液 0.5ml を加えて濃縮し、残留物にエチルエーテ
ルを加えて粉末化させ、濾過して集めて乾燥して標記化
合物 0.342g を得た。 融点 162 ℃ 元素分析値: C32H40N6O4・HCl・(C2H5)2O として 計算値 (%) :C,61.83 ; H,7.35 ; N,12.02 実測値 (%) :C,62.16 ; H,7.02 ; N,12.15
【0112】実施例9b 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピル
アミノ]-3-オキソ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン
-2(3H)-イル]-2-メチルプロピオン酸の製造 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピル
アミノ]-3-オキソ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン
-2(3H)-2-イル]-2-メチルプロピオン酸エチル0.50g を
エタノール 3 ml に溶かし、1N 水酸化ナトリウム水溶
液 2.2ml を加えて室温で24時間かきまぜた。減圧下エ
タノールを留去して残留物を水で薄め、酢酸エチルで洗
う。水層に 1N 塩酸 2.2ml を加えて塩化ナトリウムで
飽和させ、酢酸エチル-テトラヒドロフラン(2:1)で抽出
し、抽出液を飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾
燥した。 減圧下濃縮し、残留物に酢酸エチルを加えて
粉末化させ濾過して集め、酢酸エチルで洗い、乾燥して
標記化合物 0.203g を得た。 融点 181-185 ℃ 元素分析値: C30H36N6O4・2.5H2O として 計算値 (%) :C,61.10 ; H,7.01 ; N,14.25 実測値 (%) :C,61.31 ; H,7.02 ; N,13.91
【0113】実施例10b 6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピルア
ミノ]-2-(ピバロイルオキシメチル)[1,2,4]トリアゾロ
[4,3-b]ピリダジン-3(2H)-オン の製造 6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピルア
ミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3(2H)-オン
0.560g をN,N-ジメチルホルムアミド 3 ml に懸濁し
て、炭酸カリウム 0.210g とピバリン酸クロロメチル
0.220ml とを加えて室温で15時間かきまぜた。 反応液
に氷水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を食塩水で
洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残
留物をシリカゲルカラムクロマトに付し、酢酸エチル:
メタノール:トリエチルアミン(185:15:2)で溶出した。
目的のフラクションを集めて濃縮し、得られる結晶を濾
過し、エチルエーテルで洗い、乾燥して標記化合物 0.3
9g を得た。 融点 168-171 ℃ 元素分析値: C32H40N6O4 として 計算値 (%) :C,67.11 ; H,7.04 ; N,14.67 実測値 (%) :C,67.01 ; H,6.79 ; N,14.75
【0114】実施例11b 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピル
アミノ]-3-オキソ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン
-2(3H)-イル]-2-メチルプロピオン酸ピバロイルオキシ
メチル の製造 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピル
アミノ]-3-オキソ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン
-2(3H)-イル]-2-メチルプロピオン酸エチル 0.750g を
エタノール 5ml に溶かし 1N 水酸化ナトリウム水溶液
3.28ml を加え室温で24時間かきまぜた。減圧下エタノ
ールを留去して、残留物を水で薄め、酢酸エチルで洗
い、水層に 1N 塩酸 3.28ml を加え、酢酸エチル-テト
ラヒドロフラン(1:1)で抽出し、抽出液を飽和食塩水で
洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残
留物をN,N-ジメチルホルムアミド 5ml に溶かし炭酸カ
リウム0.273g とピバリン酸クロロメチル 0.285ml とを
加えて室温で15時間かきまぜた。反応液に氷水を加え、
酢酸エチルで抽出し、抽出液を食塩水で洗い、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。 減圧下濃縮し、残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトに付し、酢酸エチル:メタノール:ト
リエチルアミン(185:15:2)で溶出した。目的のフラクシ
ョンを集めて濃縮し、残留物にエチルエーテルを加えて
結晶化させ、濾過して集めて乾燥して標記化合物 0.524
g を得た。 融点 162 ℃ 元素分析値: C36H46N6O6 として 計算値 (%) :C,65.63 ; H,7.04 ; N,12.76 実測値 (%) :C,65.52 ; H,6.80 ; N,12.86
【0115】実施例12b 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキ
シ]-3-オキソ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-2(3
H)-イル]-2-メチルプロピオン酸ピバロイルオキシメチ
ル フマル酸塩の製造 2-[6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキ
シ]-3-オキソ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-2(3
H)-イル]-2-メチルプロピオン酸エチル 0.750g をエタ
ノール 6ml に溶かし 1N 水酸化ナトリウム水溶液 3.9m
l を加え室温で40時間かきまぜた。減圧下エタノールを
留去して、残留物を水で薄め、酢酸エチルで洗い、水層
に 1N 塩酸 3.9ml を加え、酢酸エチル-テトラヒドロフ
ラン(1:1)で抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗い、硫酸
マグネシウムで乾燥した。 減圧下濃縮し、残留物をN,N
-ジメチルホルムアミド 5ml に溶かし炭酸カリウム 0.3
24gとピバリン酸クロロメチル 0.339ml とを加えて室温
で18時間かきまぜた。反応液に氷水を加え、酢酸エチル
で抽出し、抽出液を食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで
乾燥した。 減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラム
クロマトに付し、酢酸エチル:メタノール(95:5)で溶出
した。目的のフラクションを集めて濃縮し、2-[6-[3-[4
-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキシ]-3-オキ
ソ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-2(3H)-イル]-2
-メチルプロピオン酸ピバロイルオキシメチル 0.50g を
油状物として得た。この油状物 0.50g を酢酸エチル 5m
l に溶かし、フマル酸 87mg をメタノール 3ml に溶か
した溶液を加え、減圧下濃縮した。残留物に酢酸エチル
を加えて結晶化させ、濾過して集めて乾燥し、標記化合
物 0.463g を得た。 融点 160-162 ℃ 元素分析値: C40H49N5O11・0.5H20 として 計算値 (%) :C,61.21 ; H,6.42 ; N,8.92 実測値 (%) :C,61.37 ; H,6.50 ; N,8.88
【0116】実施例13b 6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキシ]
-2-(ピバロイルオキシメチル)[1,2,4]トリアゾロ[4,3-
b]ピリダジン-3(2H)-オン の製造 6-[3-[4-(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキシ]
[1,2,4]トリアゾロ[4,3-b]ピリダジン-3(2H)-オン 0.55
2g をN,N-ジメチルホルムアミド 3 ml に懸濁して、炭
酸カリウム 0.200g とピバリン酸クロロメチル 0.209ml
とを加えて室温で20時間かきまぜた。反応液に氷水を
加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を食塩水で洗い、硫
酸マグネシウムで乾燥した。減圧下濃縮し、残留物をシ
リカゲルカラムクロマトに付し、酢酸エチル:メタノー
ル:トリエチルアミン(185:15:2)で溶出した。目的のフ
ラクションを集めて濃縮し、得られる結晶を濾過し、エ
チルエーテル-ヘキサン(1:1)で洗い、乾燥して標記化合
物 0.515g を得た。 融点 108-110 ℃ 元素分析値: C32H39N5O5 として 計算値 (%) :C,67.00 ; H,6.85 ; N,12.21 実測値 (%) :C,66.54 ; H,6.76 ; N,12.07
【0117】 製剤例1b (1)実施例9bの化合物 10.0mg (2)乳糖 60.0mg (3)コーンスターチ 35.0mg (4)ゼラチン 3.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 2.0mg 実施例9bで得られた化合物10.0mgと乳糖60.0mg
およびコーンスターチ35.0mgの混合物を10%ゼラ
チン水溶液0.03ml(ゼラチンとして3.0mg)を用
い、1mmメッシュの篩を通して顆粒化した後、40℃で
乾燥し再び篩過する。かくして得られる顆粒をステアリ
ン酸マグネシウム2.0mgと混合し、圧縮する。得られ
る中心錠を、蔗糖,二酸化チタン,タルクおよびアラビ
アゴムの水懸液による糖衣でコーティングする。コーテ
ィングが施された錠剤をミツロウで艶出してコート錠を
得る。
【0118】 製剤例2b (1)実施例9bの化合物 10.0mg (2)乳糖 70.0mg (3)コーンスターチ 50.0mg (4)可溶性デンプン 7.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 3.0mg 実施例9bで得られた化合物10.0mgとステアリン酸
マグネシウム3.0mgを可溶性デンプンの水溶液0.07
ml(可溶性デンプンとして7.0mg)で顆粒化した後、
乾燥し、乳糖70.0mgおよびコーンスターチ50.0mg
と混合する。混合物を圧縮して錠剤を得る。
【0119】 製剤例3b (1)実施例9bの化合物 5.0mg (2)食塩 20.0mg (3)蒸留水 全量2mlとする 実施例9bで得られた化合物5.0mgおよび食塩20.0
mgを蒸留水に溶解させ、水を加えて全量2.0mlとす
る。溶液をろ過し、無菌条件下に2mlのアンプルに充填
する。アンプルを滅菌した後、密封し注射用溶液を得
る。
【0120】実験例1b 実験例1aと同様にして、実施例化合物のモルモットに
おけるヒスタミン惹起皮膚血管透過性亢進反応に対する
作用を調べた。結果を[表3]にまとめた。
【表3】
【0121】実験例2b 実験例2aと同様にして、実施例化合物のLTB4 による
化学遊走反応に対する抑制率を求めた。結果を[表4]
に示す。
【表4】
【0122】
【発明の効果】本発明の化合物(I)もしくはその塩ま
たはそのプロドラッグは、優れた抗アレルギー作用、抗
ヒスタミン作用、抗炎症作用、抗PAF(血小板活性化
因子)作用、好酸球化学遊走抑制作用などを有してお
り、安全な抗アレルギー剤として用いられる。さらに、
本発明の化合物(I)もしくはその塩またはそのプロド
ラッグは、抗ヒスタミン作用と共に好酸球化学遊走抑制
作用を併有し、慢性蕁麻疹およびその他の蕁麻疹(例、
急性蕁麻疹),アトピー性皮膚炎,アレルギー性鼻炎,
アレルギー性結膜炎,過敏性肺臓炎などのアレルギー性
疾患、皮膚掻痒症,疱疹性皮膚炎,湿疹・皮膚炎、接触
性皮膚炎、痒疹、乾癬などの皮膚疾患(特に、アレルギ
ー皮膚疾患)、好酸球性肺炎(PIE症候群),慢性閉
塞性肺疾患(COPD),喘息などの呼吸器疾患などの
予防または治療に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 11/06 A61P 11/06 17/00 17/00 17/06 17/06 27/02 27/02 27/16 27/16 29/00 29/00 37/08 37/08 43/00 111 43/00 111 113 113

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 〔A環は式 【化2】 (R1aは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していて
    もよい炭化水素基、アシル基または置換基を有するヒド
    ロキシ基を、R1bは水素原子、ハロゲン原子、置換基を
    有していてもよい炭化水素基、アシル基または置換基を
    有していてもよいヒドロキシ基を示す)で表わされる環
    を示し、Ar1およびAr2はそれぞれ置換基を有してい
    てもよい芳香族基を示し、Ar1とAr2は隣接する炭素
    原子と共に縮合環基を形成していてもよく、B環は置換
    基を有していてもよい含窒素複素環を示し、XおよびY
    はそれぞれ同一または異なって結合手、酸素原子、S
    (O)p(pは0ないし2の整数を示す)、NR4(R4
    は水素原子または低級アルキル基を示す)または置換基
    を有していてもよく、ヘテロ原子1ないし3個を介して
    いてもよい2価の直鎖状低級炭化水素基を示し、R2
    よびR3はそれぞれ同一または異なって水素原子、ハロ
    ゲン原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、アシ
    ル基または置換基を有していてもよいヒドロキシ基を示
    し、R7は水素原子、低級アルキルで置換されていても
    よいヒドロキシ基またはカルボキシル基を示す。ただ
    し、B環で示される含窒素複素環は式 【化3】 (rは0または1を示す)で表わされる環でない。〕で
    表される化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】Ar1およびAr2がそれぞれ置換基を有し
    ていてもよい芳香族炭化水素基である請求項1記載の化
    合物。
  3. 【請求項3】Ar1およびAr2がそれぞれ置換基を有し
    ていてもよいフェニル基である請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】Ar1およびAr2がそれぞれ(1)ハロゲ
    ン原子もしくはC1-6アルキルで置換されていてもよい
    フェニル基または(2)炭素原子以外に窒素原子、硫黄
    原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ
    原子を含む5ないし8員の芳香族複素環基である請求項
    1記載の化合物。
  5. 【請求項5】B環が式 【化4】 [式中、Zは窒素原子またはメチン基を示し、Z1およ
    びZ2はそれぞれヒドロキシ基、オキソ基またはC1-6
    ルキル基で置換されていてもよい直鎖状C1-4アルキレ
    ン基を示す。]で表される環である請求項1記載の化合
    物。
  6. 【請求項6】Xが結合手、酸素原子またはNHである請
    求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】Yが(i)C1-6アルキレン基、(ii)−
    (CH2)p1O−、(iii)−(CH2)p1NH−、(i
    v)−(CH2)p1S−、(v)−(CH2)q1CH(O
    H)(CH2)q2O−、(vi)−(CH2)q1CH(O
    H)(CH2)q2NH−、(vii)−(CH2)q1CH
    (OH)(CH2)q2S−、(viii)−(CH2)p1
    ONH−、(ix)−COO(CH2)p1O−、(x)−
    COO(CH2)p1NH−、(xi)−COO(CH2
    1S−、(xii)−(CH2)q1O(CH2)q2O−、
    (xiii)−(CH2)q1O(CH2)q2NH−または
    (xiv)−(CH2)q1O(CH2)q2S−(p1は1〜
    6の整数を示し、q1およびq2はそれぞれ1〜3の整数
    を示す)で表される基である請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】Yが式 −(CH2)m−Y1−(CH2)n−Y2− [式中、Y1およびY2はそれぞれ同一または異なって結
    合手、酸素原子、S(O)p(pは0ないし2の整数を
    示す)、NR4(R4は水素原子または低級アルキル基を
    示す)、カルボニル基、カルボニルオキシ基または式 【化5】 (式中、R5およびR6はそれぞれ同一または異なってヒ
    ドロキシ基またはC1-4アルキル基を示す。)で表され
    る基を示し、mおよびnはそれぞれ0ないし4の整数を
    示す(但し、mとnの和は6以下である)。]で表され
    る基である請求項1記載の化合物。
  9. 【請求項9】R1aが(1)水素原子、(2)カルボキシ
    ル基、(3)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(4)
    (i)シアノ,(ii)カルボキシル,(iii)C1-6アル
    コキシ−カルボニルおよび(iv)カルバモイルから成る
    群から選ばれる基で置換されていてもよいC1-6アルキ
    ル基または(5)カルボキシルもしくはC1-6アルコキ
    シ−カルボニルを有していてもよいC1-6アルキル基で
    置換されていてもよいカルバモイル基である請求項1記
    載の化合物。
  10. 【請求項10】R1bが(1)水素原子、または(2)
    (i)カルボキシル,(ii)C1-6アルコキシ−カルボ
    ニル,(iii)C1-6アルキル−カルボニルオキシおよび
    (iv)C1-6アルキル−カルボニルオキシ−C1-6アルコ
    キシ−カルボニルから成る群から選ばれる基で置換され
    ていてもよいC1-6アルキル基である請求項1記載の化
    合物。
  11. 【請求項11】R2およびR3が水素原子である請求項1
    記載の化合物。
  12. 【請求項12】R7が水素原子またはヒドロキシ基であ
    る請求項1記載の化合物。
  13. 【請求項13】Ar1およびAr2がそれぞれ置換されて
    いてもよいフェニル基で、B環が 【化6】 で、Xが結合手または酸素原子で、Yが式 −(CH2)m−Y3−(CH2)n−Y4− [式中、Y3は結合手または−CH(OH)−を、Y4
    酸素原子、SまたはNHを、mおよびnはそれぞれ0な
    いし6の整数を示す(但し、mとnの和は6以下であ
    る)。]で表される基で表される基で、R1aが(1)水
    素原子、(2)カルボキシル基、(3)C1-6アルコキ
    シ−カルボニル基、(4)(i)シアノ,(ii)カルボ
    キシル,(iii)C1-6アルコキシ−カルボニルおよび
    (iv)カルバモイルから成る群から選ばれる基で置換さ
    れていてもよいC1-6アルキル基または(5)カルボキ
    シルもしくはC1-6アルコキシ−カルボニルを有してい
    てもよいC1-6アルキル基で置換されていてもよいカル
    バモイル基で、R1bが(1)水素原子、または(2)
    (i)カルボキシル,(ii)C1-6アルコキシ−カルボ
    ニル,(iii)C1-6アルキル−カルボニルオキシおよび
    (iv)C1-6アルキル−カルボニルオキシ−C1-6アルコ
    キシ−カルボニルから成る群から選ばれる基で置換され
    ていてもよいC1-6アルキル基で、R2、R3およびR7
    水素原子である請求項1記載の化合物。
  14. 【請求項14】式 【化7】 〔各記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表わされ
    る化合物またはその塩。
  15. 【請求項15】Ar1およびAr2がそれぞれ置換されて
    いてもよいフェニル基で、B環が 【化8】 で、Xが結合手または酸素原子で、Yが式 −(CH2)m1−Y3−(CH2)n1−Y4− [式中、Y3は結合手または−CH(OH)−を、Y4
    酸素原子、SまたはNHを、m1およびn1はそれぞれ0
    ないし4の整数を示す(但し、m1とn1の和は6以下で
    ある)。]で表される基で表される基で、R1aが(1)
    水素原子、(2)カルボキシル基、(3)C1-6アルコ
    キシ−カルボニル基、(4)(i)シアノ,(ii)カル
    ボキシル,(iii)C1-6アルコキシ−カルボニルおよび
    (iv)カルバモイルから成る群から選ばれる基で置換さ
    れていてもよいC1-6アルキル基または(5)カルボキ
    シルもしくはC1-6アルコキシ−カルボニルを有してい
    てもよいC1-6アルキル基で置換されていてもよいカル
    バモイル基で、R2、R3およびR7が水素原子である請
    求項14記載の化合物。
  16. 【請求項16】6−[6−[4−(ジフェニルメトキ
    シ)ピペリジノ]ヘキシルオキシ][1,2,4]トリ
    アゾロ[4,3−b]ピリダジン、6−[6−[4−
    (ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]ヘキシルアミノ]
    [1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、
    3−tert−ブチル−6−[3−[4−(ジフェニ
    ルメトキシ)ピペリジノ]プロポキシ][1,2,4]
    トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン、6−[3−
    [4−(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピルア
    ミノ][1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダ
    ジン−3―カルボン酸またはその塩。
  17. 【請求項17】式 【化9】 〔各記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表わされ
    る化合物またはその塩。
  18. 【請求項18】式 【化10】 で表わされる部分構造式(式中、各記号は前記と同意義
    を示す)の中でR1bが水素原子の場合は、式 【化11】 (式中、各記号は前記と同意義を示す)を示す請求項1
    7記載の化合物。
  19. 【請求項19】Ar1およびAr2がそれぞれ置換されて
    いてもよいフェニル基を、B環が 【化12】 を、Xが酸素原子を、Yが式 −(CH2)w−Y5− [式中、wは1ないし6の整数を、Y5は酸素原子また
    はNHを示す]で表される基を、R1bが(1)水素原
    子、または(2)(i)カルボキシル,(ii)C1-6
    ルコキシ−カルボニル,(iii)C1-6アルキル−カルボ
    ニルオキシおよび(iv)C1-6アルキル−カルボニルオ
    キシ−C1-6アルコキシ−カルボニルから成る群から選
    ばれる基で置換されていてもよいC1-6アルキル基を、
    2、R3およびR7が水素原子を示す請求項17記載の
    化合物。
  20. 【請求項20】6−[3−[4−(ジフェニルメトキ
    シ)ピペリジノ]プロピルアミノ][1,2,4]トリ
    アゾロ[4,3−b]ピリダジン−3(2H)―オン、
    2−[6−[3−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペ
    リジノ]プロピルアミノ]−3−オキソ[1,2,4]
    トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−2(3H)−イ
    ル]−2−メチルプロピオン酸エチル、2−[6−
    [3−[4−(ジフェニルメトキシ)ピペリジノ]プロ
    ピルアミノ]−3−オキソ[1,2,4]トリアゾロ
    [4,3−b]ピリダジン−2(3H)−イル]−2−
    メチルプロピオン酸、2−[6−[3−[4−(ジフ
    ェニルメトキシ)ピペリジノ]プロピルアミノ]−3−
    オキソ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダ
    ジン−2(3H)―イル]−2−メチルプロピオン酸ピ
    バロイルオキシメチル、2−[6−[3−[4−(ジ
    フェニルメトキシ)ピペリジノ]プロポキシ]−3−オ
    キソ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジ
    ン−2(3H)−イル]−2−メチルプロピオン酸ピバ
    ロイルオキシメチルまたはその塩。
  21. 【請求項21】請求項1記載の化合物のプロドラッグ。
  22. 【請求項22】式 【化13】 [式中、Q1は脱離基を、その他の各記号は請求項1と
    同意義を示す。]で表される化合物またはその塩と式 【化14】 [式中、Q2は脱離基を、その他の各記号は請求項1と
    同意義を示す。]で表される化合物またはその塩とを反
    応させることを特徴とする請求項1記載の化合物の製造
    法。
  23. 【請求項23】式 【化15】 [式中、Q1は脱離基を、その他の各記号は請求項1と
    同意義を示す。]で表される化合物またはその塩と式 【化16】 [式中、Q2は脱離基を、その他の各記号は請求項1と
    同意義を示す。]で表される化合物またはその塩とを反
    応させることを特徴とする請求項14記載の化合物の製
    造法。
  24. 【請求項24】式 【化17】 [式中、Q1は脱離基を、その他の各記号は請求項1と
    同意義を示す。]で表される化合物またはその塩と式 【化18】 [式中、Q2は脱離基を、その他の各記号は請求項1と
    同意義を示す。]で表される化合物またはその塩とを反
    応させることを特徴とする請求項17記載の化合物の製
    造法。
  25. 【請求項25】請求項1記載の化合物または請求項21
    記載のプロドラッグを含有してなる医薬組成物。
  26. 【請求項26】抗ヒスタミンおよび/または好酸球化学
    遊走抑制剤である請求項25記載の医薬組成物。
  27. 【請求項27】抗アレルギー剤である請求項25記載の
    医薬組成物。
  28. 【請求項28】喘息、アレルギー性結膜炎、アレルギー
    性鼻炎、慢性蕁麻疹またはアトピー性皮膚炎の予防・治
    療剤である請求項25記載の医薬組成物。
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