JP2000177549A - 制動力保持装置 - Google Patents

制動力保持装置

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JP2000177549A
JP2000177549A JP35314698A JP35314698A JP2000177549A JP 2000177549 A JP2000177549 A JP 2000177549A JP 35314698 A JP35314698 A JP 35314698A JP 35314698 A JP35314698 A JP 35314698A JP 2000177549 A JP2000177549 A JP 2000177549A
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pedal
braking force
stop holding
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JP35314698A
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Hideo Ogawa
秀夫 小川
Megumi Eguchi
恵 江口
Toru Sekine
透 関根
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 急発進時においても引っかかり感が発生する
ことがなく、また、緩やかな発進時においてもずり落ち
が発生することがなく、常に、運転者の指示通りに良好
な発進動作を得ることのできる制動力保持装置を得る。 【解決手段】 停止保持機構7,8の作動を解除する制
動力保持装置1の制動力解放回路16に、ペダル操作速
度検出回路18の検出値を監視し、ペダルの操作速度が
基準値よりも大きいときには、停止保持機構7,8の作
動を解除する解放タイミングを基準の解放タイミングよ
り早めに補正し、ペダルの操作速度が基準値よりも小さ
いときには、停止保持機構7,8の作動を解除する解放
タイミングを基準の解放タイミングより遅めに補正する
タイミング補正回路19を装備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輪に制動力をか
ける制動手段と、制動手段から車輪にかかる制動力を一
定に保持する停止保持機構と、停止保持機構の動作を制
御するコントロールユニットとを備えて、車両の停車時
や再発進時に停止保持機構の作動によって運転者の負担
を軽減する制動力保持装置に関するもので、更に詳述す
れば、作動解除をペダル速度感応型として行う制動力保
持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】旧来では、車両の運転中、例えば車両を
信号待ち等のために停車させる場合、マニュアルトラン
スミッション搭載車(以下、MT車と、略称する)で
は、サービスブレーキを作動させるためのブレーキペダ
ル操作を行う一方で、エンストを回避するためにクラッ
チの切り離し操作が必要になる。そして、停車状態を維
持するために、次の二つの方法の何れかが選択される。
【0003】一つは、サービスブレーキで停車状態を維
持する方法で、クラッチを離脱状態にしたままブレーキ
ペダルを踏下し続ける方法である。別の一つは、駐車ブ
レーキで停車状態を維持する方法で、停車時のブレーキ
ペダルを踏下した状態でトランスミッションのギヤ選択
をニュートラルに切り換え、更に、駐車ブレーキをかけ
た後にブレーキペダルから足を放す操作を行う。前者の
方法で停車状態を維持する場合は、ブレーキペダルを踏
み続けなければならないため、運転者の足にかかる負担
が大きくなる。また、後者の方法の場合は、トランスミ
ッションのギヤ選択操作やパーキングブレーキ操作な
ど、多数の操作が必要になり、更には、再発進の際に、
再度トランスミッションのギヤ選択をやり直さなければ
ならず、停車や発進時の操作手順が大幅に増大するた
め、精神的な負担も大きくなる。
【0004】また、停車場所が登り坂の場合、再発進は
坂道発進となる。このような場合には、運転者は、パー
キングブレーキを十分にきかせた状態で、クラッチを徐
々に繋ぐ操作を行う一方でアクセルを徐々に開き、登坂
力が発生する状態にクラッチを半分繋いだ状態で、アク
セル操作とパーキングブレーキの解除を併行して行わな
ければならず、操作が繁雑で、且つ熟練が必要となる。
【0005】そこで、近年では、このような車両の停車
時や発進時におけるブレーキ操作の煩わしさを軽減させ
るために、ブレーキ操作により車両が停止すると、コン
ピュータがこれを検出して、運転者がトランスミッショ
ンのギヤ選択をニュートラルに切り換えた後ブレーキペ
ダルから足を離しても、ブレーキペダル踏下時の制動力
が維持されるように、制動手段の動作を制御する制動力
保持装置の開発が盛んに行われている(参照;特開平1
0−29511号公報、実公平6−18851号公
報)。
【0006】従来、このような制動力保持装置は、一般
的には、車輪に制動力をかけるディスクブレーキユニッ
ト等の制動手段と、ブレーキ油の供給路を閉じるなどの
対応により制動手段から車輪にかかる制動力を一定に保
持する停止保持機構と、停止保持機構の動作を制御する
コントロールユニットとを備えた構成からなる。そし
て、コントロールユニットは、所謂コンピュータで、制
動手段が作動中で車両が所定の停車条件に該当する時に
停止保持機構を作動させる制動力保持回路と、停車状態
から車両を走行させるためにアクセルペダル又はクラッ
チペダル等の走行操作用のペダルが操作された場合に、
これらのペダルが規定の作動位置まで操作された時に停
止保持機構の作動を解除する制動力解放回路とを有して
構成される。
【0007】また、制動力解放回路としては、アクセル
ペダル又はクラッチペダル等の走行操作用のペダルの操
作時におけるペダルの変位を、ペダルの変位量に応じた
電気信号を出力するストロークセンサにより検出して、
ペダルの変位量が基準値に達した時に、停止保持機構の
作動を解除するようにしたものが提案されている(特開
平10−29511号公報参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両の発進
には、緩やかに発進させたい場合もあれば、急発進が必
要となる場合もあり、運転者は、これらの区別を、クラ
ッチペダルやアクセルペダル等の走行操作用のペダルの
操作速度で表現するが、前述したように、停止保持機構
の作動を解除する解放タイミングを、ペダルの変位量が
基準値に達したか否かで決定する従来の制動力保持装置
では、このようなペダルの操作速度に込められた運転者
の意志を十分に反映させることができず、下記の問題が
生じる。
【0009】例えば、MT車の場合、従来の制動力保持
装置では、停止保持機構の作動を解除する解放タイミン
グとして、クラッチペダルの基準位置を選定する。この
解放タイミングとなるクラッチペダルの基準位置は、ク
ラッチペダルを最大限に踏下したクラッチ切り離し状態
から徐々にクラッチペダルの踏下量を戻した際に、適度
な滑りを伴う半クラッチ状態となる時のクラッチペダル
の一位置であり、停止保持機構の作動の解除が完了する
時に、丁度、クラッチが接続された状態となって車両駆
動トルクが車輪に作用するように、標準的なクラッチペ
ダルの戻し時間から制動力解放回路の動作時間を逆算し
て、適正位置が選定される。
【0010】しかし、MT車を急発進させるために、ク
ラッチペダルを戻す操作速度を迅速にすると、解放タイ
ミングとなるクラッチペダルの基準位置を通過後にクラ
ッチが完全に繋がった状態になるまでの時間が短縮され
るため、制動力解放回路における解除動作の完了によっ
て制動力が解放される前に、クラッチが接続された状態
となって車両駆動トルクが車輪に作用するようになり、
結局、制動力解放回路の作動遅れによって発進時に引っ
かかり感が出るという問題が生じる。また、ゆっくりと
発進させるために、クラッチペダルを戻す操作速度を緩
やかにすると、解放タイミングとなるクラッチペダルの
基準位置を通過後にクラッチが完全に繋がった状態にな
るまでの時間が長くなるため、クラッチが接続されて車
両駆動トルクが車輪に作用する前に、制動力解放回路に
おける解除動作が完了して制動力が解放されてしまい、
結局、制動力解放回路の動作が早過ぎるために、坂道発
進のような場合には、車両がずり落ちる場合が生じてし
まう。
【0011】前述した制動力保持装置が搭載される車両
がオートマチックトランスミッション搭載車(以下、A
T車と、略称する)の場合は、前述の制動力解放回路を
作動させる走行操作用のペダルとして、アクセルペダル
が代用されるが、その場合も、急発進させるためにアク
セルペダルの操作速度を標準よりも早くした場合や、緩
やかに発進させるためにアクセルペダルの操作速度を標
準よりも遅くした場合には、やはり、同様の問題が生じ
る。
【0012】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、車両の発進速度が変わっても、常に、停止保持機構
による制動力を解除するタイミングを、丁度、クラッチ
が接続された状態となって車両駆動トルクが車輪に作用
するタイミングに合わせることができて、従って、急発
進時においても引っかかり感が発生することがなく、ま
た、緩やかな発進時においてもずり落ちが発生すること
がなく、運転者の指示通りに良好な発進動作を得ること
のできる制動力保持装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る制動力保持装置は、車輪に制動力をかけ
る制動手段と、前記制動手段から車輪にかかる制動力を
一定に保持する停止保持機構と、前記停止保持機構の動
作を制御するコントロールユニットとを備え、前記コン
トロールユニットが、前記制動手段が作動中で車両が所
定の停車条件に該当する時に前記停止保持機構を作動さ
せる制動力保持回路と、停車状態から車両を走行させる
ためにアクセルペダル又はクラッチペダル等の走行操作
用のペダルが操作された場合に、これらのペダルが規定
の作動位置まで操作された時に前記停止保持機構の作動
を解除する制動力解放回路とを有する制動力保持装置に
おいて、前記ペダルの操作速度を検出するペダル操作速
度検出回路が備えられると共に、前記制動力解放回路に
は、前記ペダル操作速度検出回路の検出値を監視し、前
記ペダルの操作速度が基準値よりも大きいときには、前
記停止保持機構の作動を解除する解放タイミングを基準
の解放タイミングより早めに補正し、前記ペダルの操作
速度が基準値よりも小さいときには、前記停止保持機構
の作動を解除する解放タイミングを基準の解放タイミン
グより遅めに補正するタイミング補正回路が装備された
ことを特徴とする。
【0014】そして、上記構成によれば、例えば、急発
進させるためにクラッチペダルの操作速度が基準値より
も大きいときには、実際の解放タイミングはタイミング
補正回路により基準の解放タイミングよりも早めに補正
される。また、緩やかに発進させるためにペダル操作速
度が基準値よりも小さくされたときには、実際の解放タ
イミングはタイミング補正回路により基準の解放タイミ
ングよりも遅めに補正される。このように、停止保持機
構の作動を解除する解放タイミングがクラッチペダル等
の走行操作用のペダルの操作速度に応じて補正される
と、例えば、クラッチペダルが補正された解放タイミン
グに対する位置を通過後にクラッチが完全に繋がった状
態になるまでの時間は、常に一定時間に保持することが
でき、結局、車両の発進速度が変わっても、常に、停止
保持機構による制動力を解除するタイミングを、丁度、
クラッチが接続された状態となって車両駆動トルクが車
輪に作用するタイミングに合わせることができる。従っ
て、急発進時においても引っかかり感が発生することが
なく、また、緩やかな発進時においてもずり落ちが発生
することがなく、運転者の指示通りに良好な発進動作を
得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る制動力保持装
置の好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明す
る。図1は本発明に係る制動力保持装置の1実施形態の
概略構成を示すブロック図、図2は図1に示した制動力
保持装置のコントロールユニットにおける処理手順を示
すフローチャート、図3は図1に示した制動力保持装置
において、ペダル操作時のペダル操作速度に応じた解放
タイミングの変化の説明図である。
【0016】この制動力保持装置1は、MT車用のもの
で、車輪に制動力をかけるディスクブレーキユニット等
の制動手段3、4と、制動手段3、4から車輪にかかる
制動力を一定に保持する停止保持機構7、8と、停止保
持機構7、8の動作を制御するコントロールユニット1
0とを備えて構成される。本実施形態では、制動手段
3、4の一方は、前輪用であり、また、他方は後輪用で
ある。図示例では、これらの制動手段3、4はそれぞれ
一つずつ装備されているが、実際には、前輪用及び後輪
用の制動手段は、左右の各車輪毎に装備される。
【0017】停止保持機構7は、前輪用の制動手段3の
制動力を一定に保持し、停止保持機構8は後輪用の制動
手段4の制動力を保持する。これらの停止保持機構7、
8は、共通の機構で、例えば、制動手段3、4が油圧式
のディスクブレーキユニットである場合に、ディスクブ
レーキユニットへのブレーキ油の供給路を開閉する電磁
弁で構成され、ディスクブレーキユニットへのブレーキ
油の供給路を閉じることで、これらの制動手段の発生す
る制動力を保持する。
【0018】コントロールユニット10は、所謂コンピ
ュータで、制動手段3、4が作動中で車両が所定の停車
条件に該当する時に停止保持機構7、8を作動させる制
動力保持回路12と、停車状態から車両を走行させるた
めにクラッチペダル14(図3参照)が操作された場合
に、このクラッチペダル14が規定の作動位置まで操作
された時に停止保持機構7、8の作動を解除する制動力
解放回路16と、クラッチペダル14の操作速度を検出
するペダル操作速度検出回路18とを有する。
【0019】コントロールユニット10の入力端子に
は、バッテリー電源20、イグニッション電源22、シ
ステム電源24、トランスミッションの選択位置を検出
するギヤ選択スイッチ25、パーキングブレーキが作動
中であるか否かを検出するパーキングスイッチ26、ク
ラッチペダル14の踏下量を検出するペダル操作検出セ
ンサ27、車両の速度を検出するスピードセンサ28等
が接続されている。また、コントロールユニット10の
出力端子には、制動力保持動作中を示す作動ランプ3
0、パーキングブレーキの作動中を示すパーキングラン
プ32、前述の停止保持機構7、8、異常の発生を通知
するための警告灯34及び警報ブザー36等が接続され
ている。
【0020】本実施形態の場合、ペダル操作検出センサ
27は、クラッチペダル14の踏下によるペダルの回動
量に応じて抵抗値が変化する可変抵抗回路を利用したも
ので、図3に示すように、クラッチペダル14が踏下さ
れた時に、クラッチペダル14から足が離れるペダル初
期位置P0 と、最大限にペダルを踏み込んだ時のペダル
踏下限界位置Pe との間のペダル可動域Xにおいて、ど
の位置にペダルが位置しているかを、抵抗値の変化によ
って検出する。
【0021】ペダル操作速度検出回路18は、クラッチ
ペダル14がペダル踏下限界位置Pe から戻される時
に、ペダル操作検出センサ27の出力信号に基づいてペ
ダルの位置を監視して、クラッチの非接続領域内で予め
選定しておいた第1の閾値点P1 及び第2の閾値点P2
の通過時刻T1 、T2 をメモリに記録し、これら2つの
閾値点P1 、P2 間の距離Sと、その距離Sの通過に要
した時間(T2 −T1)から、次の(1)式に基づい
て、クラッチペダル14の戻り速度(操作速度)VC
算出する。 VC =S/(T2 −T1 ) ……(1)
【0022】制動力解放回路16には、ペダル操作速度
検出回路18の検出値を監視し、ペダルの操作速度VC
が、予め定めた基準値(標準のペダル戻し速度)VK
りも大きいときには、停止保持機構7、8の作動を解除
する解放タイミングを基準の解放タイミングAより補正
値αだけ早めに(クラッチミート点がペダル踏下限界位
置Pe 寄りに移ったように)補正し、ペダルの操作速度
C が基準値VK よりも小さいときには、停止保持機構
7、8の作動を解除する解放タイミングを基準の解放タ
イミングAより補正値αだけ遅めに(クラッチミート点
がペダル初期位置P0 寄りに移ったように)補正するタ
イミング補正回路19が装備されている。補正値αは、
下記の(2)式に示すように、実際のペダルの操作速度
C と基準値VK との差の絶対値に定数Kを乗じて求め
られる。 α=K(|Vc −Vk |) ……(2)
【0023】以上の機能を有するコントロールユニット
10は、入力端子に接続された上記のセンサやスイッチ
類等からの入力信号に基づいて、出力端子に接続されて
いる各機器の動作を制御する。
【0024】具体的には、制動手段3、4が作動中で、
車両が所定の停車条件に該当するときには、制動力保持
回路12が停止保持機構7、8を作動させて、ブレーキ
ペダルから足を離しても、ブレーキペダル踏下時の制動
力を保持する。なお、制動力保持回路12が作動する停
車条件とは、例えば、 サービスブレーキが作動中であること、 エンジンが回転中であること、 イグニッションスイッチがONであること、 パーキングブレーキが非作動であること、 車速がゼロ(0km/h)であること、 等の諸条件を全て満たす場合である。
【0025】そして、制動力保持回路12により停止保
持機構7、8が作動状態で停車している時に、車両の再
発進のためにクラッチペダル14が踏下されると、制動
力解放回路16が図2に示す処理手順で、停止保持機構
7、8の作動解除を行う。即ち、再発進のためにクラッ
チペダル14が戻し中か否かを判断し(ステップ10
1)、戻し中であればペダルが第1の閾値点P1 及び第
2の閾値点P2 を通過する時刻T1 、T2 をメモリに記
録し(ステップ102、103)、更に、これらの2つ
の閾値点P1 、P2 間の距離Sと、その距離Sを通過す
るのに要した時間(T2 −T1 )とから、上記の(1)
式に基づいて、クラッチペダル14の操作速度VC を算
出する(ステップ104)。
【0026】そして、ステップ104で算出したペダル
の操作速度VC が、予め定めた基準値VK に等しいか否
かを判定し(ステップ105)、実際の操作速度VC
基準値VK に等しい場合には、停止保持機構7、8の解
放タイミングを、基準の解放タイミングAに設定して、
クラッチペダル14が解放タイミングAの位置を通過す
るとき、停止保持機構7、8の作動を解除する(ステッ
プ106)。
【0027】しかし、ステップ105で、実際の操作速
度VC が基準値VK と異なる場合には、タイミング補正
回路19が作動し、上記の(2)式に示したように実際
のペダルの操作速度VC の基準値VK との差の絶対値に
定数Kを乗じた補正値αの算出が行われ(ステップ11
1)、実際の操作速度VC が基準値VK よりも大きい場
合には、停止保持機構7、8の解放タイミングを基準よ
り早いタイミング(A−α)に設定して、ペダルが(A
−α)点を通過する時に、停止保持機構7、8を解除さ
せる(ステップ112、113)。また、実際の操作速
度VC が基準値VK よりも小さい場合には、停止保持機
構7、8の解放タイミングを基準より遅いタイミング
(A+α)に設定して、ペダルが(A+α)点を通過す
る時に、停止保持機構7、8を解除させる(ステップ1
12、114)。
【0028】このように、停止保持機構7、8の作動を
解除する解放タイミングがクラッチペダル14等の走行
操作用のペダルの操作速度に応じて補正されると、例え
ば、クラッチペダル14が補正された解放タイミングに
対する位置を通過後にクラッチが完全に繋がった状態に
なるまでの時間は、常に一定時間に保持することがで
き、結局、車両の発進速度が変わっても、常に、停止保
持機構7、8による制動力を解除するタイミングを、丁
度、クラッチが接続された状態となって車両駆動トルク
が車輪に作用するタイミングに合わせることができる。
従って、急発進時においても引っかかり感が発生するこ
とがなく、また、緩やかな発進時においてもずり落ちが
発生することがなく、運転者の指示通りに良好な発進動
作を得ることができる。
【0029】なお、図4は本発明の制動力保持装置1を
装備する車両がAT車の場合に、制動力の解放タイミン
グの検出に利用される走行操作用のペダルは、前述した
クラッチペダルに限定するものではない。例えば、AT
車に制動力保持装置を装備する場合には、図4に示すよ
うに、アクセルペダル40を代用する。この場合に、ア
クセルペダル40の操作速度を検出する方法や、アクセ
ルペダル40の標準の操作速度と実際の操作速度とがこ
となる場合の補正値αの算出方法は、前述のクラッチペ
ダルの場合に準じることができる。但し、車両を急発進
させる場合にはアクセルペダル40の踏み込みが急速度
で行われるため、実際の解放タイミングは、基準の解放
タイミングAよりも手前側に補正値α分だけ移動させ、
また、緩やかに発進させる場合には、アクセルペダル4
0の踏み込みが遅い速度で行われるため、実際の解放タ
イミングは、基準の解放タイミングAよりも奥側(踏み
込み量が多くなる側)に補正値α分だけ移動させる。
【0030】なお、ペダル操作速度検出回路、制動手
段、停止保持機構等の具体的な構成は、上記実施の形態
に限定するものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範
囲で適宜に設計変更可能であることは言うまでもない。
【0031】
【発明の効果】本発明の制動力保持装置によれば、停止
保持機構の作動を解除する解放タイミングは、タイミン
グ補正回路によりクラッチペダル等の走行操作用のペダ
ルの操作速度に応じて補正され、その結果、例えば、ク
ラッチペダルが補正された解放タイミングに対する位置
を通過後にクラッチが完全に繋がった状態になるまでの
時間を、常に一定時間に保持することができ、結局、車
両の発進速度が変わっても、常に、停止保持機構による
制動力を解除するタイミングを、丁度、クラッチが接続
された状態となって車両駆動トルクが車輪に作用するタ
イミングに合わせることができる。従って、急発進時に
おいても引っかかり感が発生することがなく、また、緩
やかな発進時においてもずり落ちが発生することがな
く、運転者の指示通りに良好な発進動作を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制動力保持装置の一実施形態の概
略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した制動力保持装置のコントロールユ
ニットにおける処理手順を示すフローチャートである。
【図3】図1に示した制動力保持装置において、ペダル
操作時のペダル操作速度に応じた解放タイミングの変化
の説明図である。
【図4】本発明の制動力保持装置を装備する車両がAT
車の場合に、制動力の解放タイミングの検出に用いられ
るアクセルペダルの説明図である。
【符号の説明】
1 制動力保持装置 3、4 制動手段 7、8 停止保持機構 10 コントロールユニット 12 制動力保持回路 14 クラッチペダル(走行操作用のペダル) 16 制動力解放回路 18 ペダル操作速度検出回路 19 タイミング補正回路 25 ギヤ選択スイッチ 27 ペダル操作検出センサ 28 スピードセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関根 透 東京都中央区日本橋小網町19番5号 曙ブ レーキ工業株式会社内 Fターム(参考) 3D041 AA30 AA32 AB01 AC01 AC26 AD02 AD11 AD12 AD17 AD42 AD51 AE42 AF09 3D046 BB02 CC02 EE01 HH05 HH06 KK07

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪に制動力をかける制動手段と、前記
    制動手段から車輪にかかる制動力を一定に保持する停止
    保持機構と、前記停止保持機構の動作を制御するコント
    ロールユニットとを備え、 前記コントロールユニットが、前記制動手段が作動中で
    車両が所定の停車条件に該当する時に前記停止保持機構
    を作動させる制動力保持回路と、停車状態から車両を走
    行させるためにアクセルペダル又はクラッチペダル等の
    走行操作用のペダルが操作された場合に、これらのペダ
    ルが規定の作動位置まで操作された時に前記停止保持機
    構の作動を解除する制動力解放回路とを有する制動力保
    持装置において、 前記ペダルの操作速度を検出するペダル操作速度検出回
    路が備えられると共に、 前記制動力解放回路には、前記ペダル操作速度検出回路
    の検出値を監視し、前記ペダルの操作速度が基準値より
    も大きいときには、前記停止保持機構の作動を解除する
    解放タイミングを基準の解放タイミングより早めに補正
    し、前記ペダルの操作速度が基準値よりも小さいときに
    は、前記停止保持機構の作動を解除する解放タイミング
    を基準の解放タイミングより遅めに補正するタイミング
    補正回路が装備されたことを特徴とする制動力保持装
    置。
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