JP2748372B2 - 制動力保持装置 - Google Patents

制動力保持装置

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JP2748372B2
JP2748372B2 JP62236942A JP23694287A JP2748372B2 JP 2748372 B2 JP2748372 B2 JP 2748372B2 JP 62236942 A JP62236942 A JP 62236942A JP 23694287 A JP23694287 A JP 23694287A JP 2748372 B2 JP2748372 B2 JP 2748372B2
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裕貴 佐々
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は制動力保持装置に関し、特に一定条件の下に
制動力保持用弁としての電磁逆止弁をコンピュータ制御
することにより制動力を保持・解除する装置に関するも
のである。 〔従来の技術〕 登坂道路上に停止した車両を発進させる場合、従来の
車両では、ドライバーが片手でパーキングブレーキ(ハ
ンドブレーキ)を使い、車両に制動力を与えて停車状態
に保ちながらクラッチを徐々に繋いで行き同時にアクセ
ルペダルを踏み込んで行く。そして、この間、パーキン
グブレーキは徐々に緩めて行く。 しかしながら、このようなブレーキとアクセルの連係
をとりながら複雑な操作が要求されるために、円滑な発
進を行うには熟練を要し、所謂エンストや車両後退を起
こしてしまう。 そこで、本出願人は特願昭58-117483号(特開昭60-11
719号公報)において、ブレーキペダルと連係するマス
タシリンダとホイールシリンダ間に制御用電磁逆止弁を
設け、この電磁逆止を登坂道路上での停車状態から円滑
に発進できるようにするため、アクセルペダルセンサ、
クラッチストロークセンサ、エンジン回転センサ、ブレ
ーキペダルスイッチ、ギヤ位置スイッチ、セレクト位置
スイッチ及び車速センサからの出力信号を電子制御装置
(CPU)に入力し、電子制御装置はこれらの入力信号か
ら、一定条件の下に電磁逆止弁を付勢又は消勢してホイ
ールシリンダでの制動力の保持又は解除を行っている。 このような制動力保持装置は、電磁逆止弁の動作と摩
擦クラッチの動作とを同期制御できるので、特に登坂路
での発進を熟練を要することなく円滑に行えるという点
で優れたものであるが、クラッチドリブンプレートの摩
耗、経時変化、及びバラツキ、また、クラッチストロー
クセンサのバラツキ及び組立時のバラツキ等に起因し
て、発進時の制動力解除が早すぎて登坂路において車両
の後退を起こしたり、或いは遅すぎてブレーキの引きず
りを起こすという欠点があった。 この欠点を解消するため、本発明者は本出願人に係る
特願昭62-94042号において先に第5図に示す制動力保持
装置を提案した。以下、この装置を概略的に説明する。 第5図において、1はアクセルペダル2の開放時にオ
ン(接点接続)となり踏み込みを検出した時にオフとな
るアクセルスイッチ、3はクラッチペダル4を踏み込ん
だときのストローク量(位置)を検出する可変抵抗式の
クラッチ位置センサ、5はパーキング(ハンド)ブレー
キ6を引いて制動操作したときにオンとなるパーキング
ブレーキスイッチ、7はブレーキペダル8を踏み込んだ
時にオンとなるフットブレーキ(ストップランプ)スイ
ッチ、9は変速機(T/M)10のギヤニュートラルを検出
した時にオンとなるニュートラルスイッチ、11は変速機
10の出力軸12の回転から車両の速度を検出する車速セン
サ、13は運転席近くに設けられたクラッチ接続判定調整
素子としての手動設定用可変抵抗、14はスイッチ1、
5、7、9及びセンサ3、11の検出信号及び可変抵抗13
の出力信号を入力する制御手段としてのコンピュータ制
御式コントロールユニット(CPU)、15はコントロール
ユニット14からの出力信号により消勢された時に、既に
ブレーキペダル8を踏み込んだことにより油圧ルート16
a、16bを通ってホイールブレーキ17に送られている制動
油をブレーキペダル8の開放時にルート16bを介して逆
流させて制動力を解除し、付勢されているときには油圧
ルート16aとともに制御油の逆流を阻止してその時の制
動力を保持する制動用電磁逆止弁である。尚、センサ3
の出力信号及び可変抵抗13の出力信号は通常のアナログ
信号処理と同様にコントロールユニット14の入口でA/D
変換器により一旦A/D変換されてから制御に用いられる
ようになっている。 第6図はコントロールユニット14内に予め格納された
プログラムのフローチャートを示す図で、この装置で
は、制動力保持用の電磁逆止弁15を制動力保持状態に置
く条件として、アクセル2が踏み込まれておらず(ステ
ップS1)、クラッチ位置が調整素子13による調整位置の
値より大きくクラッチ断側にあるか又はギヤがニュート
ラル状態にあり(ステップS2)、フットブレーキが踏ま
れており(ステップS3)、車速が一定値以下である(ス
テップS5)必要がある。 また、逆止弁15を制動力解除状態にする条件は、ギヤ
がニュートラル状態になく且つクラッチ位置が調整値よ
りも小さくてクラッチ接側にあるとき(ステップS2、S1
1)である。 また、制動力保持条件として、パーキングブレーキが
引かれているかどうか(ステップS4)、車速の減速度が
所定値以下になったかどうか(ステップS6)、車速セン
サが正常かどうか(ステップS7)、及び一連のステップ
が所定時間継続したかどうか(ステップS8、S10)もチ
ェックする。 このように、クラッチ接続判定調整素子としての手動
設定用可変抵抗13を用い、クラッチの踏み込量の判定を
ドライバーが調整できるようにし、これをクラッチセン
サ3の出力と比較することによりバラツキなく制動力の
保持を行っている。 この他、本発明者は上記の手動設定用可変抵抗式調整
素子の異常設定を回避するため、調整素子としてオン/
オフ・スイッチを用いて調整位置に上限・下限の条件を
設けた制動力保持装置も提案している。 〔発明が解決しようとする問題点〕 このような従来の制動力保持装置は、コンピュータ
(マイコン)制御式のコントロールユニットを用いて一
定条件が満たされると制動用電磁逆止弁を制御するもの
であるが、このマイコン式のコントロールユニットは強
度な電磁界や静電気等により暴走することがある。 この暴走から正常復帰させるため、ウォッチドッグタ
イマによりリセットをかけるようになっているのが通常
である。即ち、ウォッチドッグタイマは、ソフトウェア
により一定周期で決まった処理を実行しないとマイコン
をリセットする回路である。 このようにリセットした場合、マイコンはリセット前
の状態が分からず、車両のキーオン時等と同様にリセッ
ト後は電磁逆止弁をオフにしてしまうので、保持圧が低
下し、従って、車両が坂道に停車している場合には、前
進又は後退してしまい、非常に危険であるという問題点
があった。 従って、本発明の目的は、コントロールユニットのリ
セット後にも保持圧が低下しない制動力保持装置を実現
することに在る。 〔問題点を解決するための手段〕 上記の問題点を解決する手段として、本発明に係る制
動力保持装置においては、ブレーキペダルに連係する制
動用流体圧発生手段とブレーキ作動手段との間に設けら
れ、所定条件下で制動力の保持及び解除を行う制動力保
持用弁と、該制動力保持弁を制御する制御手段を有する
制動力保持装置において、該制御手段は、そのリセット
動作から所定時間、該制動力保持用弁を制動力保持側に
作動させ、その後、該制動力保持弁の通常の制御を行う
ことを特徴としている。 〔作用〕 本発明の制動力保持装置においては、リセット動作が
生じた時、コンピュータ制御手段は、リセット後の動作
において制動力保持用弁を一旦付勢した後、改めて制動
力保持用弁をオン/オフさせるための制御条件をチェッ
クし、リセット後の状態が制動力保持状態であれば制動
力保持用弁をオンし、制動力解除状態であれば制動力保
持用弁をオフして不必要な制動力保持用弁のオフ動作を
無くしている。 〔実施例〕 以下、本発明に係る制動力保持装置の一実施例を説明
する。 第1図は本発明に係る制動力保持装置の一実施例によ
るソフトウェアのフローチャートを示したもので、この
ソフトウェアを実行するハードウェア構成は第5図に示
した構成と同じである。 以下、このフローチャートに沿って本発明の動作を説
明する。 まず、制御手段としてのコントロールユニット14は、
リセット動作が実行された場合、必ず逆止弁(M/V)15
をオンにし(第1図のステップT20)、制動力を一旦保
持した後、車速センサ11から車速を読み込み(同ステッ
プT21)、この車速が零に近い設定値と比較し(同ステ
ップT22)、この設定車速を越えていれば走行中である
として逆止弁15をオフにする(同ステップT23)が、設
定車速を越えていなければ、逆止弁15をオンにしたまま
このリセット動作時のルーチンを終了する。ステップT2
3で逆止弁15をオフにするのは、車両が走行中にリセッ
トがかかったとき、逆止弁15がオンになり、その時の制
動力を保持すると、この時には制動力がかかっていない
ので、実質的には無制動力を保持することとなって問題
はないが、その後、ブレーキを踏むとそのブレーキ圧が
保持されてしまい、ブレーキを踏む度にブレーキが一層
かかった状態になってしまうのを防ぐことが好ましいか
らである。 第2図は、制動用電磁逆止弁15をオン/オフさせるた
めのメイン・フローチャートを示すもので、実質的には
第6図に示したフローチャートと同じである(但し、ア
クセルスイッチの状態は制動力保持・解除の条件とはし
ていない)。即ち、ステップT25で、フットブレーキス
イッチ7、ニュートラルスイッチ9、クラッチ位置セン
サ3、パーキングブレーキスイッチ5、及び調整素子13
の値を読み込んだ後、このフローチャートでも同様に、
パーキングブレーキが制動状態にあるか(同ステップT2
6)、又はギヤがシフトされていてクラッチセンサ3が
正常で(同ステップT27)、実際のクラッチ位置が調整
素子13による調整位置(半クラッチ位置)より小さく接
側(クラッチの接側の方が値が小さいものとする)にあ
る時のみ(同ステップT28、T29)、逆止弁15をオフにし
て(同ステップT35)制動力を解除している。 また、逆止弁15をオンにする条件として、パーキング
ブレーキ6が解除されていること(同ステップT26)、
クラッチセンサ3が正常であること(ステップT27)、
ギヤがニュートラル状態であること、又はギヤがニュー
トラル状態になくてもクラッチ位置が調整位置より大き
くクラッチ断状態になっていること(同ステップT28、T
29)、フットブレーキ8が踏まれていること(同ステッ
プT30)、車速センサ11が正常であること(同ステップT
31)、車速が設定車速(ほぼ0Km/h)であり停車状態に
あること(同ステップT32)、車両の減速度が小さいこ
と(同ステップT33)が必要である。尚、クラッチセン
サ3が異常である時、フットブレーキ8が解除されてい
る時、車速センサ11が異常である時、又は減速度が大き
い時は特に逆止弁15の制御は行わない。 このようにして、リセット後は必ず制動力が一旦保持
されることとなり、車両の前進又は後退を防止できる。 尚、リセット期間中は逆止弁15にオフ信号が与えられ
ても逆止弁15は応答性が通常数10m秒あるため、即座に
オフにはならない。また、リセット後、直ちに逆止弁15
をオンにすれば、リセット期間中、電気的にはオフにな
っていても実際には逆止弁15は開いていないため、制動
力を保持することができる。そして、車両が停車状態に
なくても制動力は保持されたままとなる。 また、走行中でもリセットがかかった場合、逆止弁15
が一瞬オンすることになるが、上述のように逆止弁15の
構造上、その時のブレーキ圧を保持するだけであるの
で、問題はない。 以上の実施例では、各センサが正常であることを前提
にしているが、センサが故障している場合には、走行
中、マイコンがリセットした時、逆止弁15がオフしな
い。例えば、クラッチセンサ3が故障したとき、リセッ
ト直後、逆止弁15がオンした後、クラッチ位置による解
除を行わないので逆止弁15をオンにしたままになってし
まうという欠点がある。 第3図は第1図の実施例の欠点を解消するための他の
実施例を示すフローチャートで、この実施例では、第1
図と同様に、リセット動作時に逆止弁15をオンにした後
(同ステップT20)、ステップT40及びT41でそれぞれ車
速センサ11が正常か異常か、クラッチセンサ3が正常か
異常かをチェックし、各々異常の場合と車両が動いてい
る場合には、逆止弁15をオフにして(同ステップT2
3)、リセット直後のルーチンを終了する。 ここで、車速センサの診断方法としては、第4図
(a)に示すように、車速センサ出力信号が、VH以上
又はVL以下の時にコントロールユニット14は異常(セ
ンサ断線、短絡)と判定し、また、クラッチセンサの診
断方法としては、第4図(b)に示すようにクラッチセ
ンサとしての可変抵抗Rによる出力電圧がR″/(R+
R′+R″)以下か又は(R+R″)/(R+R′+
R″)以上の時、異常(センサ断線、短絡)と判定す
る。尚、R′及びR″はコントロールユニット14の入力
に設けたA/D変換器(第5図参照)内に設けた分圧抵抗
である。 これにより、リセット直後、一旦制動力は保持する
が、センサの診断結果が異常と判定されれば、制動力を
解除するようにし、走行中での制動力保持を回避するこ
とができる。 〔発明の効果〕 以上のように、本発明の制動力保持装置では、コンピ
ュータ制御手段のリセット動作後に必ず逆止弁をオンに
して制動力を保持するようにしたので、リセット動作に
より車両が動き出してしまった時の危険性を除去するこ
とができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明に係る制動力保持装置の一実施例によ
るリセット直後に実行されるプログラムのフローチャー
ト図、 第2図は、常に実行される制動力の保持・解除を行うた
めの既知のメインプログラムのフローチャート図、 第3図は、他の実施例によるリセット直後に実行される
プログラムのフローチャート図、 第4図は、センサの異常を診断する方法を示す図、 第5図は、本発明及び従来例に係る制動力保持装置の一
実施例のハードウェア構成図、 第6図は、第5図のコントロールユニットに格納され、
実質的に第2図のフローチャート図と同じプログラムの
フローチャート図、である。 第5図において、3はクラッチセンサ、11は車速セン
サ、14はコンピュータ制御式コントロールユニット、15
は制動用電磁逆止弁、をそれぞれ示す。 尚、図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.ブレーキペダルに連係する制動用流体圧発生手段と
    ブレーキ作動手段との間に設けられ、所定条件下で制動
    力の保持及び解除を行う制動力保持用弁と、該制動力保
    持弁を制御する制御手段を有する制動力保持装置におい
    て、 該制御手段は、そのリセット動作から所定時間、該制動
    力保持用弁を制動力保持側に作動させ、その後、該制動
    力保持弁の通常の制御を行うことを特徴とする制動力保
    持装置。
JP62236942A 1987-09-21 1987-09-21 制動力保持装置 Expired - Lifetime JP2748372B2 (ja)

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