JP2000175430A - モータ - Google Patents

モータ

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JP2000175430A
JP2000175430A JP10363827A JP36382798A JP2000175430A JP 2000175430 A JP2000175430 A JP 2000175430A JP 10363827 A JP10363827 A JP 10363827A JP 36382798 A JP36382798 A JP 36382798A JP 2000175430 A JP2000175430 A JP 2000175430A
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magnet
rotor
permanent magnet
coil
stator
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Tsutomu Aoshima
力 青島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 出力が高くかつ安価な小型のモータを提供す
る。 【構成】 本発明のモータは、少なくとも外周面が周方
向に分割して異なる極に交互に着磁された筒型の永久磁
石部を備え回転中心として回転可能なロータと、ロータ
の永久磁石部の軸方向に配置されたコイルと、コイルに
より励磁されロータの永久磁石部の外周面に対向する外
側磁極部と、コイルにより励磁され前記ロータの永久磁
石部の内周面に対向する内側磁極部と、筒状の形状をし
ロータの永久磁石部の外周部を覆いかつ永久磁石が一部
に備えられたカバーと、を備える。そして、カバーの該
永久磁石がロータの永久磁石部に作用し、ロータの永久
磁石部の極の中央が外側磁極の中央とロータの回転中心
とを結ぶ直線上からずれた位置に保持する位置に配置さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超小型に構成した円筒
形状のモータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の小型円筒形状のステップモータと
しては図11に示すものがある。ボビン101にステー
タコイル105が同心状に巻回され、ボビン101は2
個のステータヨーク106で軸方向から挟持固定されて
おり、かつステータヨーク106にはボビン101の内
径面円周方向にステータ歯106aと106bが交互に
配置され、ケース103には、ステータ歯106aまた
は106bと一体のステータヨーク106が固定されス
テータ102が構成されている。
【0003】2組のケース103の一方にはフランジ1
15と軸受け108が固定され、他方のケース103に
は他の軸受け108が固定されている。ロータ軸110
に固定されたロータ磁石111からなり、ロータ磁石1
11はステータ102のステータヨーク106aと放射
状の空隙部を形成している。そして、ロータ軸110は
2個の軸受け108の間に回転可能に支持されている。
【0004】また、1個のコイルで駆動するステップモ
ータとしては時計で多く用いられている図13に示すも
のがある。201は永久磁石からなるロータ、202、
203はステータ、204はコイルである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図11
に示す上記従来の小型のステップモータはロータの外周
にケース103、ボビン101、ステータコイル10
5、ステータヨーク106が同心状に配置されているた
めモータの外形寸法が大きくなってしまう欠点があっ
た。
【0006】また、ステータコイル105への通電によ
り発生する磁束は図12に示すように主としてステータ
歯106aの端面106a1とステータ歯106bの端
面106b1とを通過するため、ロータ磁石111に効
果的に作用しないのでモータの出力は高くならない欠点
がある。
【0007】図13に示すもの関してもステータ203
とステータ204のギャップが小さいところにコイルへ
の通電で発生する磁束が集中し効果的にマグネットに作
用しない。
【0008】したがって、本発明の目的は出力が高くか
つ安価な小型のモータを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のモータは、少なくとも外周面が周方向に分
割して異なる極に交互に着磁された筒型の永久磁石部を
備え回転中心として回転可能なロータと、該ロータの永
久磁石部の軸方向に配置されたコイルと、前記コイルに
より励磁され前記ロータの永久磁石部の外周面に対向す
る外側磁極部と、前記コイルにより励磁され前記ロータ
の永久磁石部の内周面に対向する内側磁極部と、筒状の
形状をし前記ロータの永久磁石部の外周部を覆いかつ永
久磁石が一部に備えられたカバーと、を備え前記カバー
の該永久磁石が前記ロータの永久磁石部に作用し前記ロ
ータの永久磁石部の極の中央が前記外側磁極の中央とロ
ータの回転中心とを結ぶ直線上からずれた位置に保持す
る位置に配置されていることを特徴とするものである。
【0010】上記構成において、モータの径は前記ロー
タの永久磁石部の外周面に対向する外側磁極とカバーで
決められ、モータの軸方向の長さはコイル、ロータの永
久磁石部を順に配置することで決められモータを非常に
小型化することができるものである。
【0011】また、コイルにより発生する磁束は外側磁
極と内側磁極との間にあるロータの永久磁石部を横切る
ので効果的に作用する。更に前記カバーに備えられた永
久磁石はコイルへの非通電時にロータの永久磁石部を外
側磁極の中央とロータの回転中心とを結ぶ直線上からず
れた位置に保持するものでモータの停止時からコイルへ
の最初の通電時にはコイルから発生する磁束がロータの
永久磁石部に作用する力はロータの回転中心に向かわず
に安定して回転の起動ができるようになる。
【0012】上記目的を達成するために、本発明は、前
述のモータの構成に加え、前記カバーをプラスチックマ
グネット材料から構成したことを特徴とするものであ
る。
【0013】前記カバーをプラスチックマグネット材料
から構成したことにより前記カバーを永久磁石は一体的
に構成されるため永久磁石のカバーへの取り付け工程が
不用になり安価に構成でき、また位置精度が精度良く構
成できるため量産時のモータの特性が安定する。
【0014】
【実施例】図1、図2、図3〜図8は本発明の実施例1
のステップモータを示す図であり、そのうち、図1はス
テップモータの分解斜視図であり、図2はステップモー
タの組み立て後の軸方向の断面図であり、図3〜図8
は、それぞれ、図2のA−A線での断面図である。
【0015】図1から図8において、1はロータの永久
磁石部を構成する円筒形状のマグネットであり、このマ
グネット1は、その外周表面を円周方向にn分割し(本
実施例では4分割して)S極、N極が交互に着磁されて
いる。着磁部を1a、1b、1c、1dとすると、この
着磁部1a、1cがS極に着磁され、着磁部1b、1d
がN極に着磁されている。着磁部を1a、1b、1c、
1dの各極の中央をK1、K2、K3、K4として図3
〜図8に示す。
【0016】また、マグネット1は射出形成により形成
されるプラスチックマグネット材料により構成されてい
る。これにより円筒形状の半径方向に関しての厚さは非
常に薄く構成することができる。また、マグネット1に
は軸方向中心部に内径が小さくなる嵌合部1eを備えて
いる。
【0017】7は出力軸で、この出力軸7はロータの永
久磁石部となるマグネット1の嵌合部1eに圧入して固
着されている。マグネット1は射出成形により成形され
るプラスチックマグネットからなるため圧入による組み
立てでも割れが発生することはなくまた軸方向中心部に
内径が小さくなる嵌合部1eを備えるという複雑な形状
でも製造が容易となる。また出力軸7とマグネットは圧
入で組み立ておよび固着されるので組み立てが容易で安
価で製造可能となる。これらの出力軸7とマグネット1
とでロータを構成している。
【0018】特にマグネット1の材料として、Nd−F
e−B系希土類性粉とポリアミドなどの熱可塑性樹脂バ
インダー材との混合物を射出成形することにより形成さ
れたプラスチックマグネットを用いている。これにより
コンプレッション成形されたマグネットの場合の曲げ強
度が500Kgf/cm2 程度なのに対して、例えばポ
リアミド樹脂をバインダー材として使用した場合800
Kgf/cm2 以上の曲げ強度が得られコンプレッショ
ン成形ではできない、薄肉円筒形状を形成することがで
きる。薄肉円筒状に構成したことにより、後述するよう
にモータの性能は高まる。
【0019】また、形状を自由にすることができ、コン
プレッション成形ではできない、出力軸を固着するため
の形状を一体化でき、かつ充分な出力軸との固着強度を
得ることが出来た。また、強度的に優れているため出力
軸を圧入などの方法を用いても割れることはない。
【0020】同時に出力軸への固着部が一体成形された
ことにより出力軸部に対してマグネット部の同軸精度が
向上し、振れを少なくすることが可能になり、マグネッ
トを後述のステータ部との空隙距離を少なくすることが
可能となる。これにより、コンプレッションマグネット
の磁気特性8MGOe以上に対して射出成形マグネット
の磁気特性は5から7MGOe程度であるがモータの充
分な出力トルクを得ることができる。
【0021】また、射出成形マグネットは、表面に薄い
樹脂皮膜が形成されるため錆の発生がコンプレッション
マグネットに比較して大幅に少ないため塗装などの防錆
処理を廃止できる。
【0022】また、コンプレッションマグネットで問題
になる、磁性粉の付着もなく、防錆塗装時に発生しやす
い表面のふくらみもなく品質の向上が達成できる。
【0023】2は円筒形状のコイルであり、コイル2は
マグネット1と同心でかつ、マグネット1の軸方向に並
んで配置され、コイル2はその外径がマグネット1の外
径とほぼ同じ寸法である。
【0024】18は軟磁性材料からなるステータで、外
筒および内筒からなっている。ステータ18の外筒およ
び内筒の間にコイル2が設けられ、このコイル2に通電
されることによりステータ18が励磁される。ステータ
18の外筒および内筒はその先端部が外側磁極18a、
18bおよび内側磁極18c、18dを形成しており、
この内側磁極18cと内側磁極18dの位相はお互いに
同位相となるように360/(n/2)度、即ち180
度ずれて形成され、内側磁極18cに対して外側磁極1
8aが対向配置しており、また内側磁極18dに対して
外側磁極18bが対向配置している。
【0025】ステータ18の外側磁極18a、18bは
切欠き穴と軸と平行方向に延出する歯により構成されて
いる。この構成によりモータの直径を最小限にしつつ磁
極の形成が可能となる。つまりもし、外側磁極を半径方
向に延びる凸凹で形成するとその分モータの直径が大き
くなってしまうのであるが、本実施例では切欠き穴と軸
と平行方向に延出する歯により外側磁極を構成している
のでモータの直径を最小限に抑えることができる。
【0026】ステータ18の外側磁極18a、18bお
よび内側磁極18c、18dはマグネット1の一端側の
外周面および内周面に対向してマグネット1の一端側を
挟み込むように設けられる。またステータ18の穴18
eには出力軸7の一端部が回転可能に嵌合している。
【0027】したがって、コイル2により発生する磁束
は外側磁極18a、18bおよび内側磁極18c、18
dとの間のロータであるマグネット1を横切るので、効
果的にロータであるマグネットに作用しモータの出力を
高める。
【0028】また、マグネット1は前記したように射出
成形により形成されるプラスチックマグネット材料によ
り構成されており、これにより円筒形状の半径方向に関
しての厚さは非常に薄く構成することができる。このた
めステータ18の外側磁極18a、18bとの距離を非
常に小さくでき、コイル2と第1のステータにより形成
される磁気抵抗は小さく構成できる。これにより少ない
電流で多くの磁束を発生させることができ、モータの出
力アップ、低消費電力化、コイルの小型化が達成され
る。
【0029】20はプラスチックマグネット材料からな
る円筒形状部材としてのカバーであり、このカバー20
の内径部20aにはステータ18の外側磁極18a、1
8bが嵌合し接着剤等で固定される。また20c部は前
記マグネット1の外周部に対向している永久磁石部であ
る。もちろん、カバーは通常のプラスチック或いは非磁
性材料の金属で構成し、20cの部分を永久磁石を貼り
付けることにより構成することも可能である。今回はカ
バー20をプラスチック材料で構成し、20c部の永久
磁石部を一体的に構成したため他の部品との位置関係に
関して精度良く構成され、また貼り付けの工程が不要な
ので安価に構成できる。
【0030】永久磁石部20cはマグネット1の外周面
の近くに対向しているが、カバー20のその他の部分は
マグネット1からはそれに比べて離れているの、でたと
えカバー20の20c以外の部分も磁化されていようと
もマグネット1には作用を及ぼさない。
【0031】出力軸7は嵌合部7aがカバー20の嵌合
穴20bと、嵌合部7bがステータ18の嵌合穴18b
と回転可能に嵌合している。
【0032】図2はステップモータの断面図であり、図
3〜図8は、それぞれ、図2のA−A線での断面図を示
している。図3中のQ1はステータ18の外側磁極18
aの中央を表わし、Q2はステータ18の外側磁極18
bの中央を表わし、Q3はマグネット1の回転中心を表
わす。
【0033】カバー20の永久磁石部20cによりコイ
ル2に非通電時のマグネット1の停止位置は図3に示す
ように着磁部の各極の中心がステータ18の外側磁極1
8a、18bの中央とマグネットの回転中心とを結ぶ直
線上からずれた位置に停止する。即ち、マグネット1の
着磁部の各極の中央K1、K2、K3、K4がステータ
18の中央と9グネット1の回転中心とを結ぶ直線L1
上からずれた位置(図3に示す位置)に停止するように
設定される。K2に関して言えば、角度θだけずれた位
置に停止している。この位置からコイル2に通電し外側
磁極18a、18bと内側磁極18c、18dをカバー
20の永久磁石部20cに比べ十分強く励磁すると、励
磁された外側磁極18a、18bがマグネット1の着磁
部に作用する力は必ずマグネットの回転方向に向く。こ
のためマグネットはスムーズに起動される。
【0034】もしもカバー20が永久磁石部20cを備
えない場合は、コイル2へ非通電時のマグネット1の安
定的に停止する位置は図9、図10のどちらかになる。
図9は着磁部の極の中央K1、K2、K3、K4が外側
磁極の中央とマグネット1の回転中心を結ぶ直線上にあ
るためコイル2へ通電しても電磁力はマグネットを回転
させる方向には作用しない。
【0035】次に、ステップモータの動作を説明する。
図3の状態からコイル2に通電して、ステータ18の外
側磁極18a、18bをN極とし、内側磁極18c、1
8dをS極に励磁すると、ロータであるマグネット1は
反時計方向に45度回転した図4に示す状態になり慣性
によりさらに回転し、図5に示す位置まで回転する。
【0036】この状態は着磁部の極の中央が外側磁極の
中心をマグネット1の回転中心を結ぶ直線上にはないた
め、このタイミングでコイル2への通電を切り換えステ
ータ18の外側磁極18a、18bをS極とし、内側磁
極18c、18dをN極に励磁することによってマグネ
ット1は回転駆動力を受け、回転させられる。
【0037】これにより図6の状態を経過し、さらにマ
グネット1は反時計方向に回転し一瞬図7に示すこの通
電状態における安定状態を通過し、慣性により更に回転
した図8に示す位置まで回転する。この状態は着磁部の
極の中央が外側磁極の中央とマグネット1の回転中心を
結ぶ直線上にはないため、このタイミングでコイル2へ
の通電を切り換えステータ18の外側磁極18a、18
bをN極とし、内側磁極18c、18dをS極に励磁す
ることによってマグネット1は回転駆動力を受け回転さ
せられる。
【0038】コイル2への通電により発生する駆動力は
カバー20の永久磁石部20cがマグネット1に作用す
る力に比べ十分大きくなるように設定されているのでコ
イル2への通電時にはカバー20の永久磁石部20cが
マグネット1に作用する力は無視できる。以後このよう
な通電を繰り返し行えばマグネットは回転していく。こ
の状態からコイル2への通電を断つとカバー20の永久
磁石部20cの作用によりマグネット1は安定する図3
に示す状態になる。
【0039】ここで、このような構成のステップモータ
がモータを超小型化する上で最適な構成であることにつ
いて述べる。ステップモータの基本構成について述べる
と、第1に、マグネットを中空の円筒形状に形成してい
ること、第2に、マグネットの外周面を周方向にn分割
して異なる極に交互に着磁していること、第3に、マグ
ネットの軸方向にコイルをならべて配置していること、
第4に、コイルにより励磁されるステータの外側磁極お
よび内側磁極をマグネットの外周面および内周面に対向
させていること、第5に、外側磁極を切欠き穴と軸と平
行方向に延出する歯により構成していること、第6に、
コイルが非通電時にはマグネットの極の中央K1、K
2、K3、K4が外側磁極の中央Q1、Q2とマグネッ
トの回転中心Q3とを結ぶ直線上からずれた位置に保持
する永久磁石をカバーに備えていることである。
【0040】このステップモータの径はマグネットの径
にステータの磁極を対向させるだけの大きさがあればよ
く、また、ステップモータの長さはマグネットの長さに
コイルの長さを加えただけの長さがあれば良いことにな
る。このためステップモータの大きさは、マグネットお
よびコイルの径と長さによって決まるもので、マグネッ
トおよびコイルの径と長さをそれぞれ非常に小さくすれ
ばステップモータを超小型にすることができるものであ
る。
【0041】この時、マグネットおよびコイルの径と長
さをそれぞれ非常に小さくすると、ステップモータとし
ての精度を維持することが難しくなるが、これはマグネ
ットを中空の円筒形状に形成し、この中空の円筒形状に
形成されたマグネットの外周面および内周面にステータ
の外側磁極および内側磁極を対向させる単純な構造によ
りステップモータの精度の問題を解決している。この
時、マグネットの外周面だけでなく、マグネットの内周
面も円周方向に分割して着磁すれば、モータの出力を更
に高めることができる。
【0042】カバーの永久磁石によりモータの停止時か
らコイルへの最初の通電時には発生する磁束がマグネッ
トに作用する力はマグネットの回転中心に向かわず安定
して回転の起動ができるようになる。
【0043】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
少なくとも外周面が円周方向に分割して異なる極に交互
に着磁され回転中心を中心として回転可能なマグネット
を備え、該マグネットの軸方向にコイルを配置し、前記
コイルにより励磁される外側磁極部と内側磁極部が前記
マグネットの外周面及び内周面に対向させるとともに、
前記マグネットの極の中央が前記外側磁極の中心とマグ
ネットの回転中心とを結ぶ直線上からずれた位置に保持
する保持手段を備えて構成したものであるから従来とは
異なる全く新規な構成のモータとすることができ、モー
タを超小型化する上で最適な構成にできる。
【0044】モータの径はマグネットの径にステータの
磁極を対向させるだけの大きさがあればよく、また、ス
テップモータの長さはマグネットの長さにコイルの長さ
があれば良いことになる。このためステップモータの大
きさは、マグネットおよびコイルの径と長さによって決
まるもので、マグネットおよびコイルの径と長さをそれ
ぞれ非常に小さくすればステップモータを超小型にする
ことができるものである。
【0045】カバー20に設けた永久磁石によってモー
タの停止時からコイルへの最初の通電時にはコイルから
発生する磁束がマグネットに作用する力はマグネットの
回転中心に向かわず安定して回転の起動ができるように
なる。これにより部品の数もマグネット、コイル、ステ
ータ、出力軸といった非常に少なくモータを構成でき、
コストを低く抑えることができる。
【0046】また、マグネットを中空の円筒形状に形成
し、この中空の円筒形状に形成されたマグネットの外周
面および内周面に外側磁極および内側磁極を対向させる
ことによりモータとして効果的な出力を得ることができ
るものである。
【0047】また、マグネット1は前記したように射出
成形により形成されるプラスチックマグネット材料によ
り構成されており、これにより円筒形状の半径方向に関
しての厚さは非常に薄く構成することができる。そのた
めステータ18の外側磁極18a、18bと内側磁極1
8c、18dとの距離を非常に小さくできコイル2とス
テータにより形成される磁気回路の磁気抵抗は小さく構
成できる。これにより少ない電流で多くの磁束を発生さ
せることができ、モータの出力アップ、低消費電力化、
コイルの小型化が達成されることになる。
【0048】この出力軸7はロータであるマグネット1
の嵌合部1eに圧入して固着されている。マグネット1
は射出成形により成形されるプラスチックマグネットか
らなるため圧入による組み立てでも割れが発生すること
はなくまた軸方向中心部に内径が小なる嵌合部1eを備
えるという複雑な形状でも製造が容易となる。また出力
軸7とマグネット1は圧入で組み立ておよび固着される
ので組み立てが容易で安価で製造可能となる。
【0049】特にマグネット1の材料として、Nd−F
e−B系希土類磁性粉とポリアミドなどの熱可塑性樹脂
バインダー材との混合物を射出成形することにより形成
されたプラスチックマグネットを用いている。これによ
りコンプレッション成形されたマグネットの場合の曲げ
強度が500Kgf/cm2 程度などに対して、例えば
ポリアミド樹脂をバインダー材として使用した場合80
0Kgf/cm2 以上の曲げ強度が得られコンプレッシ
ョン成形でできない、薄肉円筒形状を形成することがで
きる。薄肉円筒状に構成したことはモータの性能を高め
る。
【0050】また、形状を自由にすることができ、コン
プレッション成形ではできない、ロータ軸を固着するた
めの形状を一体化でき、かつ充分なロータ磁固着強度を
得ることができる。また、強度的に優れているためロー
タ軸を圧入などの方法を用いても割れることはない。
【0051】同時に、ロータ軸固着部が一体成形された
ことによりロータ軸部に対してマグネット部の同軸精度
が向上し、振れを少なくすることが可能になりマグネッ
トとステータ部との空隙距離を少なくすることが可能に
なり、コンプレッションマグネットの磁気特性8MGO
e以上に対して射出形成マグネットの磁気特性は5から
7MGOe程度であるがモータの充分な出力トルクを得
ることができる。
【0052】また、射出成形マグネットは、表面に薄い
樹脂皮脂膜が形成されるため錆の発生がコンプレッショ
ンマグネットに比較して大幅に少ないため塗装などの防
錆処理を廃止できる。
【0053】また、コンプレッションマグネットで問題
になる、磁性粉の付着もなく、防錆塗装時に発生しやす
い表面のふくらみもなく品質の向上が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係るステップモータの分解斜視
図である。
【図2】図2は図1に示すステップモータの組み立て完
成状態の断面図である。
【図3】図3は図2に示すステップモータのロータの回
転動作説明図である。
【図4】図4は図2に示すステップモータのロータの回
転動作説明図である。
【図5】図5は図2に示すステップモータのロータの回
転動作説明図である。
【図6】図6は図2に示すステップモータのロータの回
転動作説明図である。
【図7】図7は図2に示すステップモータのロータの回
転動作説明図である。
【図8】図8は図2に示すステップモータのロータの回
転動作説明図である。
【図9】図9はマグネットとステータの関係を示す平面
図である。
【図10】図10はマグネットとステータの関係を示す
平面図である。
【図11】図11は従来のステップモータの断面図であ
る。
【図12】図12は従来のステップモータのステータの
様子を示す断面図である。
【図13】図13は別の従来のステップモータの平面図
である。
【符号の説明】
1 マグネット 2 コイル 7 出力軸(ロータ軸) 18 ステータ 18a 外側磁極 18b 外側磁極 18c 内側磁極 18d 内側磁極 20 カバー 20c 永久磁石部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも外周面が周方向に分割して異な
    る極に交互に着磁された筒型の永久磁石部を備え回転中
    心を中心として回転可能なロータと、 該ロータの永久磁石部の軸方向に配置されたコイルと、 前記コイルにより励磁され前記ロータの永久磁石部の外
    周面に対向する外側磁極部と、 前記コイルにより励磁され前記ロータの永久磁石部の内
    周面に対向する内側磁極部と、 筒状の形状をし前記ロータの永久磁石部の外周部を覆い
    かつ永久磁石が一部に備えられたカバーと、 を備え前記カバーの該永久磁石が前記ロータの永久磁石
    部に作用し、前記ロータの永久磁石部の極の中央が前記
    外側磁極の中央とロータの回転中心とを結ぶ直線上から
    ずれた位置に保持する位置に配置されていることを特徴
    とするモータ。
  2. 【請求項2】請求項1記載のモータにおいて、前記カバ
    ーはプラスチックマグネット材料からなることを特徴と
    するモータ。
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