JP2000172421A - 電磁誘導方式電子ボード - Google Patents

電磁誘導方式電子ボード

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JP2000172421A
JP2000172421A JP34536498A JP34536498A JP2000172421A JP 2000172421 A JP2000172421 A JP 2000172421A JP 34536498 A JP34536498 A JP 34536498A JP 34536498 A JP34536498 A JP 34536498A JP 2000172421 A JP2000172421 A JP 2000172421A
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pen
detection
input
electronic board
input pen
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JP34536498A
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Jun Namiki
純 並木
Takehiko Nishida
武彦 西田
Masaaki Kinoshita
雅明 木下
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Hitachi Software Engineering Co Ltd
Hitachi Denshi Technosystems Ltd
Original Assignee
Hitachi Software Engineering Co Ltd
Hitachi Koganei Denshi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の入力ペンを同時に使用することのでき
る電磁誘導方式電子ボードを提供する。 【解決手段】 電子ボード上に布線された複数の検出ル
ープの出力を読み取り、交流磁界を発生する入力ペンの
位置を検出する際に、交流磁界の周波数により入力ペン
を弁別し、各入力ペンの位置をそれぞれ分離して検出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータの情
報入力装置として用いられる電磁誘導方式の電子ボード
に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの情報入力装置として用い
られるものの一つに電子ボードがある。電子ボードは、
コンピュータの表示画面用出力をプロジェクタによりボ
ード(スクリーン)の前面又は背面から投影し、ボード
上での入力ペンの指示位置あるいはボード上で入力ペン
がなぞった軌跡を座標データとして取り込む機能を有す
るものである。最近、この電子ボードとして、入力用ペ
ンが電子ボードと結線されていないコードレス方式のも
のが多く用いられるようになっている。
【0003】コードレスの方式としては、電磁誘導方
式、レーザ走査方式、超音波方式、感圧方式などがあ
る。電磁誘導方式は、入力ペンから発生される交流磁界
を電子ボードに布線した座標検出用のセンサワイヤ網で
受けて入力ペンの位置を検出する方式である。レーザ走
査方式は、ボードの表面に平行に走査するレーザビーム
によって入力ペンの位置を検出する方式である。超音波
方式は、入力ペンから超音波パルスを発信し、発信され
た超音波パルスをボードの周縁部に配置した超音波セン
サが検知するまでの時間差に基づいて入力ペンの位置を
演算する方式である。また、感圧方式は、ボード全面に
配置した感圧素子によって入力ペンによる押圧位置を検
出する方式である
【0004】
【発明が解決しようとする課題】コードレスの電磁誘導
方式電子ボードにおいては、入力ペンは常に1本が使用
され2本以上のペンが同時に使用されるとペン位置を正
確に読み取ることができない。もし、電子ボードの前で
2人以上が電子ボードに何かを記入しながら議論する局
面が生じたときには、一人が電子ボードに記入している
ときは他の人は別のペンを持っていても書くのを待たね
ばならず、使い勝手が悪い。このときに各人がそれぞれ
に手にしているペンで自由に描ければ電子ボードの利便
性が向上する。本発明は、複数の入力ペンを同時に使用
することのできる電磁誘導方式電子ボードを提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】コードレスの電磁誘導方
式電子ボードでは入力ペンから交流磁界を発生し、これ
をボード部上のメッシュ状の布線網で検知してペンの位
置を特定する方式が一般的である。複数の入力ペンから
の交流磁界を弁別しながら検出するためには、入力ペン
からの交流磁界の周波数を違えることが有効確実な方法
である。複数の入力ペン毎に交流磁界の周波数を変えれ
ば、電子ボードに内蔵する制御部で交流磁界を検出して
位置信号を求める前に交流磁界の信号を周波数をもとに
各入力ペンに対応する信号に選り分けることができる。
【0006】すなわち、本発明の電磁誘導方式電子ボー
ドは、電子ボード上に布線された複数の検出ループの出
力を読み取り、交流磁界を発生する入力ペンの位置を検
出する電磁誘導方式電子ボードにおいて、交流磁界の周
波数により入力ペンを弁別し、弁別された入力ペンの位
置データを出力することを特徴とする。入力ペンの位置
データにその入力ペンを識別する識別信号を付加して出
力することも可能である。これによって、電磁誘導方式
電子ボードから入力ペンの位置データを受け取る外部コ
ンピュータは、複数のペンの位置をそれぞれ区別して認
識することができるため、各入力ペンの軌跡を色分けし
て表示するなどの処理が可能となる。
【0007】また、複数の入力ぺンが発生する交流磁界
の周波数比は、ほぼ偶数となるように設定するのが好ま
しい。これによって、各入力ペンの検出信号に混入する
他の入力ペンの検出信号の影響を抑制し、S/N比を向
上することができる。本発明の電磁誘導方式電子ボード
は、また、電子ボード上に布線された複数の検出ループ
の出力を読み取り、交流磁界を発生する複数の入力ペン
の位置を検出する電磁誘導方式電子ボードにおいて、検
出ループに接続された複数の検出線の出力を順次取り込
む検出線スキャナと、検出線スキャナに接続され複数の
入力ペンにそれぞれ特有の交流信号を個別に通過させる
複数の周波数フィルタと、各周波数フィルタを通過した
信号から出力の大きな複数の検出線を特定してそれぞれ
の入力ペンの位置を検出する演算処理手段と、各入力ペ
ンの位置データにペン識別信号を付加して出力するペン
位置統括出力回路とを備えることを特徴とする。
【0008】検出ループは、隣接する検出ループが重な
り合うようにずらしながら規則的に配置され、連続して
隣り合う3つの検出ループは各々異なる検出線に接続さ
れ、連続して隣り合う3つの検出ループに各々接続され
た3つの異なる検出線の組合せは一つの座標軸上には一
ヶ所しかないようにされている。本発明によると、1台
の電子ボードを使用しているときに複数の入力ペンで電
子ボードに独立に同時に描画しても、電子ボードに接続
されたコンピュータにそれぞれのペンの描画内容が取り
込まれるようになる。また、1台の電子ボードを用いて
議論するときに複数の人がそれぞれの入力ペンで自由に
描画できるため、会議の効率が向上する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。以下では3本の入力ペンを用いて
入力する例によって説明するが、本発明は、入力ペンの
数が3本の場合に限られず、2本以上の複数の入力ペン
で入力する場合に適用可能である。図1は、本発明によ
る電磁誘導方式電子ボードを用いた電子ボードシステム
の例を示す概略図である。このシステムは、制御部13
を備える電磁誘導方式電子ボード10、電子ボードに書
き込みをする複数の入力ペン12a,12b,12c、
電子ボードの制御部13からペン位置の情報を受けるパ
ーソナルコンピュータなどのコンピュータ20、コンピ
ュータ20の出力画面を電子ボード10の投影スクリー
ン11に投影するプロジェクタ25からなる。このシス
テムは、投影スクリーン11に対してプロジェクタ25
が前面から投影するタイプのものであっても、背面から
投影するタイプのものであってもよい。背面投影の場合
には、投影スクリーンは半透明とし、電子ボードに布線
されるセンサワイヤには透明な導電性ワイヤを用いる
か、投影画像を視認するのに邪魔にならない程度の太さ
の電線を用いる。
【0010】入力ペン12a,12b,12cは内部に
各々周波数の異なる交流磁界発生器を備え、コードレス
方式で電子ボード10に手書き文字や図形を入力でき
る。いま、入力ペン12aの発生する交流磁界の周波数
をfa、入力ペン12b,12cの発生する交流磁界の
周波数をfb,fcとする。制御部13は、電子ボード
上における入力ペン12a,12b,12cの位置を個
別に検知し、各入力ペンの位置データを外部のコンピュ
ータ20に送る。コンピュータ20は、電子ボード制御
部13から送られてきた入力ペンの位置データに基づい
て、電子ボード10上での入力ペン12a,12b,1
2cの軌跡を作成し、それをプロジェクタ25によって
電子ボードの投影スクリーン11上に投影する。従っ
て、入力ペン12a,12b,12cを用いて電子ボー
ド10に書き込みを行うと、投影スクリーン11には、
あたかも入力ペン12a,12b,12cによって電子
ボード10に実際に書き込みが行われているかのよう
に、入力ペン12a,12b,12cがなぞった通りに
それぞれのペンの軌跡が表示される。電子ボード10か
ら入力された入力ペン12a,12b,12cの軌跡デ
ータをコンピュータ20のメモリに記憶しておき、後で
入力ペンの軌跡を再現することも可能である。
【0011】次に、本発明に用いられる電子ボード10
上でのセンサワイヤ(検出ループ)の布線パターンの一
例、及びその検出ループを用いた入力ペン12a,12
b,12cの位置検出方法の一例について説明する。以
下では、説明を簡単にするため、電子ボード上における
入力ペンのX方向の位置検出についてのみ説明する。実
際には、電子ボード上にはX方向と同様なパターンでY
方向の位置検出用の検出ループが布線されており、X方
向及びY方向の検出ループからの出力を用いることで入
力ペンのX方向位置とY方向位置が同時に検出される。
【0012】図2は、入力ペンのX方向位置を検出する
ためのセンサワイヤの布線概念図である。図2に示すよ
うに、Y方向に凸形の一往復のセンサワイヤからなる複
数の検出ループ21,22,23,…が、互いに隣接す
る検出ループ同士少しずつ重なり合うようにずらしなが
ら規則的に並べられている。各検出ループ21,22,
23,…には入力ペン12a,12b,12cから発生
されている周波数fa,fb,fcの交流磁界によって
誘導電流が生じるが、交差する交流磁界の磁束変化が大
きな検出ループには大きな誘導電流が生じ、交差する磁
束変化が小さな検出ループには小さな誘導電流しか生じ
ない。換言すると、入力ペン12aのX方向位置に近い
検出ループほど周波数faの大きな交流誘導電流が生じ
る。同様に、入力ペン12bのX方向位置に近い検出ル
ープほど周波数fbの大きな交流誘導電流が生じ、入力
ペン12cのX方向位置に近い検出ループほど周波数f
cの大きな交流誘導電流が生じる。
【0013】図3は、図2に示した検出ループと検出線
との接続の説明図である。図3には、電子ボード10上
のX,Y位置検出用のセンサワイヤのうち、X位置検出
用の布線の一部及びそれに接続される検出線のみを示し
てある。検出線35(35a,35b,35c,…)
は、入力ペン12a,12b,12cからの交流磁界に
よって検出ループ21,22,23,…に誘起した誘導
電流(起電力)を電子ボード10の制御部13へ取り込
むための線である。検出ループは、座標決定のアルゴリ
ズムに従って複数の検出ループが直列接続された検出ル
ープ群31,32,33,‥‥として検出線35a,3
5b,35c,…に接続される。検出ループと検出線と
の接続組合せは、配置位置が連続して隣り合う3つの検
出ループは異なる検出線に接続され、この3つの検出線
の組合せは一つの座標軸上には一ヶ所しかないように作
られている。
【0014】例えば、入力ペン12aを電子ボード10
の布線上に位置付けしたときの座標決定法は、以下のと
おりである。入力ペン12aを電子ボード10上に位置
付けすると、入力ペン12aの近傍の検出ループには周
波数faの大きな誘導電流が生じ、その検出ループが接
続された検出線に誘導電流が流れる。全ての検出線を走
査してその出力値を比べて、出力値の大きい方の3本の
検出線を特定すれば、この検出線の組合せのある座標上
の位置が上記の検出ループと検出線の接続テーブルから
求められる。細部の座標数値は3つの検出線から読み出
した誘導電流値から計算できる。
【0015】以下に、本発明による座標決定のアルゴリ
ズムについて詳細に説明する。ここでは、1本の入力ペ
ンの一方向(X軸方向)の座標決定について説明する。
図4は、入力ペンの位置とその入力ペンによって単一の
検出ループに誘起される誘導電流の関係を示す図であ
る。図4(a)は検出ループを表し、図4(b)は検出
ループに誘起される誘導電流の大きさを示している。誘
導電流のピークの中央は検出ループの中心位置に対応す
る。
【0016】図5は、少しずつずらして配置されている
複数の検出ループに入力ペンによって誘起される誘導電
流が、入力ペンの位置によって変化する様子を示す図で
ある。検出ループa〜hをすこしずつ重ね合わせ、且つ
適当な距離を選んで等間隔で配置すると、入力ペンから
発生される交流磁界によって各検出ループa〜hに誘起
される誘導電流は図5のようになる。例えば、入力ペン
がX座標上の位置x1に来たときには検出ループb,
c,dにそれぞれ誘起電流b1,c1,d1が発生する
ことになる。なお、図中のbcは、入力ペンが検出ルー
プbと検出ループcの中間点に位置するとき検出ループ
b及びcに流れる誘導電流、bdは入力ペンが検出ルー
プbと検出ループdの中間点に位置するとき検出ループ
b及びdに流れる誘導電流である。
【0017】このように、例えばX座標位置x1の点に
入力ペンがあれば、3個の検出ループのb,c,dに大
きな誘導電流が流れる。そして、誘導電流の大きい順に
3個の検出ループが特定できれば、各検出ループはその
座標位置が決まっているため入力ペン位置を特定するこ
とができる。例えば、図3に示した検出線35を24本
に定めて、各検出ループをどれかの検出線に属させるこ
とにし、各検出線に属するループを距離座標順に直列接
続する。検出線には0〜9、A〜P(IとOは除く)と
名前を付ける。各検出ループをどの検出線に属させるか
を然るべく決めれば、24本の検出線のどの3本に大き
な誘導電流が発生しているかを知ることによって、どこ
の隣り合う3個の検出ループの誘導電流が上位3個なの
かが判る。このとき「隣り合う3個の検出ループの属す
る検出線の組み合わせが一つの座標軸上には一ヶ所しか
登場しないように各検出ループの検出線への接続を組み
合わせる」ことにしておけば、誘導電流の大きい3本の
検出線が決まれば、どこの検出ループの位置に入力ペン
が位置するかを決定できる。
【0018】図6は、隣り合う3個の検出ループの属す
る検出線の組み合わせが一つの座標軸上には一ヶ所しか
存在しないように、各検出ループの検出線への接続を組
み合わせた例を示すテーブルである。nは距離座標の上
での検出ループの順番号、例えば入力ペンのX座標位置
検出用の検出ループをX軸上での距離に従って番号付け
したものである。この検出ループの位置によって入力ペ
ンのX座標位置が特定される。例えば、入力ペンが検出
ループ2の位置にあれば、テーブル上の「3順列」の欄
に示されているように、検出線1,2,3に大きな誘導
電流が流れる。逆に、誘導電流の大きな3本の検出線が
検出線1.2.3であれば、入力ペンは検出ループ1の
位置にあると判断される。次に、図5の細部拡大図に相
当する図7を用いて、入力ペンの詳細な座標位置の決定
方法について説明する。ここでは、各検出ループに流れ
る誘導電流の大きさは入力ペンの位置に対して直線的に
変化するものとして説明する。図7において、xnはn
番目の検出ループの中心座標である。
【0019】図7(a)は、入力ペンの座標位置x1が
n番目の検出ループの中心座標xnに対して左側(座標
値の小さな側)に位置する場合を示している。この場合
には、検出ループbに誘導される誘導電流値b1は誘導
電流値bcとbdの間にある(b1≧d1)ので、これ
らの誘導電流値に応じて座標値xn′と座標値xnの間
を比例配分して入力ペンの位置x1を決める。検出ルー
プb及びdに誘導電流bdが流れるのは入力ペンが検出
ループcの中心位置、すなわち下記の〔数1〕で表され
る位置xnにあるときであり、また検出ループb及びc
に誘導電流bcが流れるのは入力ペンが下記の〔数2〕
で表される位置xn′にあるときである。ここで、式中
のS及びTは、隣り合う検出ループの位置関係を表す図
8に示されているように定義される距離である。ここで
は距離Sと距離Tを区別して説明するが、距離Sと距離
Tを等しくなるように設計しても構わない。
【0020】
【数1】xn=n(S+T)
【0021】
【数2】xn′=(n−1/2)(S+T) また、誘導電流値bc及びbdは、3本の検出線(3個
の検出ループ)によって検出された誘導電流値b1,c
1,d1から次の〔数3〕によって計算される。
【0022】
【数3】bc=(b1+c1)/2 bd=(b1+d1)/2 入力ペンの座標位置は、次の〔数4〕あるいは〔数5〕
で計算される。
【0023】
【数4】x1=[(S+T)/2][(c1−b1)/(c1−
d1)]+[n−(1/2)](S+T)
【0024】
【数5】x1=n(S+T)−[(S+T)/2][(b1−d
1)/(c1−d1)] 図7(b)は、入力ペンの座標位置x2がn番目の検出
ループの中心座標xnに対して右側(座標値の大きな
側)に位置する場合を示している。この場合には、検出
ループdに誘導される誘導電流値d1は誘導電流値cd
とbdの間にある(b1<d1)ので、これらの誘導電
流値に応じて座標値xn″と座標値xnの間を比例配分
して入力ペンの位置x2を決める。ただし、座標値x
n″は検出ループc及びdに誘導電流cdが流れるとき
の入力ペン位置であり、次の〔数6〕で表される。
【0025】
【数6】xn″=(n+1/2)(S+T) 入力ペンのX座標位置x2は、次の〔数7〕で計算され
る。
【0026】
【数7】x2=n(S+T)+[(S+T)/2][(d1−b
1)/(c1−b1)] 図9は、本発明による電磁誘導方式の電子ボード制御部
の構成の一例を説明する機能ブロック図である。電子ボ
ード制御部13は、電子ボード10に張り巡らされてい
る検出布線網40の出力から、入力ペンの(X,Y)座
標位置を定められたタイミングで順次検出し、それを外
部のコンピュータ20に供給する機能を有するものであ
る。電子ボード制御部13は、検出線スキャナ41、検
出線スキャナ41で走査された各検出線の出力から周波
数fa,fb,fcの信号を通過させるフィルタ回路4
2a,42b,42c、周波数fa,fb,fcの信号
から、それぞれの入力ペン毎の各検出線出力値をディジ
タル信号として読み出すペン出力検出回路43a,43
b,43c、各検出線毎の出力値から入力ペンの位置デ
ータを算出するペン位置特定処理部44a,44b,4
4c、入力ペン12a,12b,12cの位置データを
出力するペン位置出力回路45a,45b,45c、及
び各入力ペン毎の位置データをペン識別信号を付したデ
ータとして一本化して出力するペン位置統括出力回路4
6を有する。
【0027】周波数fa通過回路42aは入力ペン12
aからの信号に相当する周波数faの信号を通過させ
る。従って、周波数fa通過回路42aに接続されたペ
ン出力検出回路43a、ペン位置特定処理部44aにて
入力ペン12aの(X,Y)座標位置が検出され、ペン
12a位置出力回路45aから入力ペン12aの位置デ
ータが出力される。同様に、ペン12b位置出力回路4
5bからは入力ペン12bの位置データが出力され、ペ
ン12c位置出力回路45cからは入力ペン12cの位
置データが出力される。ペン位置統括出力回路46は、
これらのペン位置出力回路45a,45b,45cから
出力された個々の入力ペンの位置データに、それぞれの
ペンの識別信号を付加して送出する。図10は、本発明
の電子ボード制御部13で行われる入力ペンの座標位置
決定のための処理を説明するフローチャートである。図
10のステップ11からステップ20に示した一連の処
理は、例えば10msの時間間隔で繰り返される。
【0028】ステップ11において、検出線35の出力
を検出線スキャナ41で順次走査しつつ、その出力を周
波数成分の高いノイズ成分を減衰させるために、高域遮
断低域通過処理する。ステップ11で処理された出力
は、入力ペン12a,12b,12cに対応する信号が
重畳したものである。次に、この信号をステップ12で
入力ペン12a,12b,12cに対応するアナログ信
号に分離する。具体的には、入力ペン12aの信号はス
テップ12aにて周波数fa通過回路42aで分離さ
れ、入力ペン12bの信号はステップ12bにて周波数
fb通過回路42bで分離され、入力ペン12cの信号
はステップ12cにて周波数fc通過回路42cで分離
される。ステップ12aからステップ18aまでの処理
は回路42aから回路45aで、ステップ12bからス
テップ18bまでの処理は回路42bから回路45b
で、ステップ12cからステップ18cまでの処理は回
路42cから回路45cでそれぞれ並列的に実行され
る。以下では、入力ペン12aの信号処理について説明
するが、他のペンの信号も同様に処理される。ステップ
12aに続くステップ13aでは、入力ペン12aのペ
ン位置出力信号(交流)を整流して直流信号に変換す
る。その後、ステップ14でAD変換し、ステップ15
でデジタル信号としてディジタル処理回路としてのCP
Uに取り込む。ステップ13aからステップ15aの処
理はペン出力検出回路43aにて行われる。
【0029】ステップ16では、ディジタル処理回路に
おいて、出力値の大きい方から3本の検出線の組み合わ
せを求める。続くステップ17において、特定した3本
の検出ループの位置をテーブルから求める。ディジタル
処理回路では、次のステップ18において、3本の検出
ループの組み合わせとその3つの出力値から、入力ペン
12aの座標数値を求める。すなわち、検出線に生じる
誘導電流の最も大きいものから3本の検出線を特定する
と、ペンがX方向のどの辺りに位置しているかわかり、
この3本の検出線に誘起された電流の量から3個のルー
プのどこにペンが位置しているか求められる。ステップ
16aからステップ18aまでの処理はペン位置特定処
理部44aで実行される。次のステップ19では、ステ
ップ18で求めた複数の入力ペンの座標位置データにペ
ン毎の識別信号を付してひとかたまりのデータに纏めた
上、通信機能47を経由して外部のコンピュータ20に
出力する。ステップ19の処理は、ペン位置出力回路4
5a〜45c及びペン位置統括出力回路46で実行され
る。
【0030】図11は、ペン位置統括出力回路46から
出力される出力信号の概念図である。ペン12a位置出
力回路45a、ペン12b位置出力回路45b、ペン1
2c位置出力回路45cはそれぞれスイッチ情報、X位
置情報、Y位置情報をペン位置統括出力回路46に出力
する。ここで、スイッチ情報とはペンに設けてあるマウ
スにおけるクリック動作に相当する信号を入力するため
の複数の押ボタンスイッチと、ぺん先に設けた「ボード
上にペンを置いた」ことを検出するスイッチのon、off
情報のことである。このスイッチ情報は、交流磁界にス
イッチ情報の信号を重畳することによって電子ボード制
御部に伝達され、ペン出力検出回路43a〜43cでペ
ン位置信号から分離される。スイッチ情報は上記のよう
に「ボード上にペンを置いた」ことの検知や、PC側で
の設定によりマウスの左右のボタンと同様に機能させる
ことができる。ペン位置統括出力回路46は、これらの
情報を制御コードで区切った上、各入力ペンを識別する
識別信号(識別情報)を付加して出力する。図11には
3つの入力ペン12a,12b,12cが使用されてい
る場合のペン位置統括出力回路46の出力信号を示した
が、例えば入力ペン12cが使用状態にない場合にはペ
ン位置統括出力回路46の出力信号には入力ペン12c
の情報は含まれない。
【0031】電子ボード制御部13のペン位置統括出力
回路46から出力される3個の入力ペン12a,12
b,12cの識別信号付き位置データは、RS−232
Cインターフェース47を介して外部のコンピュータ2
0に送信される。コンピュータ20では、RS−232
Cインターフェース48を経由し、電子ボードドライバ
49に座標位置データが取り込まれる.電子ボードドラ
イバ49は通信向きに配列されたデータを各電子ボード
応用プログラム51が利用し易いようにデータを配列整
備する。電子ボード応用プログラム51は、取り込んだ
入力ペンの位置データから、線又は線で構成される文字
を所定の画面位置に表示する機能や電子ボードとしての
動作にかかわるコンピュータ処理をオペレーティングシ
ステム50のもとで行う。位置データに付加されている
識別信号により、入力ペン毎にその軌跡を色分けするな
どして区別して表示することができるし、全ての入力ペ
ンの軌跡を同色で表示することもできる。入力ペンの軌
跡の色等の表示方法は、コンピュータ20側で目的に合
わせて適宜設定すればよい。また、入力ペンの座標デー
タは、コンピュータ20のメモリに記憶しておき、コン
ピュータ操作(電子ボード上でペンを用いて行うことも
できる)により、表示又はファイル化できる。
【0032】ここで、複数の入力ぺン12a,12b,
…の交流磁界の周波数fa,fb,…は、お互いのペン
位置出力信号に他の入力ペンのペン位置信号が混入する
ことを防ぐために、その周波数比が偶数であるように設
定することが好ましい。この理由は、次の通りである。
一般に、交流信号のピーク値が入力ペンの位置を特定す
る情報を有しているペン位置出力信号を整流するとき、
SN比向上のために同期整流を行う。この同期整流を行
ったとき、信号中の同期周波数成分以外の混入信号の周
波数成分は同期周波数とのビートとして残り、本来の信
号に対して雑音となる。また、このビート雑音は低い周
波数領域にあるため、平滑回路でも除去し難い。この
時、同期周波数以外の混入信号の周波数成分が同期周波
数の偶数倍であればビート成分は全く残らず,1/偶数
倍であっても混入信号の周波数よりも低周波の残留信号
は無くなるからである。従って、2本の入力ペン12
a,12bを同時に使用する場合には、各入力ペンが発
生する交流磁界の周波数fa,fbの比fa/fbを、
例えば2とするとよい。また、3本の入力ペン12a,
12b,12cを同時に使用する場合には、各入力ペン
が発生する交流磁界の周波数fa,fb,fcを、例え
ば次のように設定するとよい。
【0033】fa/fb=2,fb/fc=2 ただし、周波数比が偶数といっても完全な偶数である必
要はなく、例えば5%程度の誤差の範囲で偶数となるよ
うに設定すれば同様な効果が得られる。本発明の電子ボ
ードシステムが効果的に使用される一例としては、学校
など教育の場での使用が挙げられる。例えば、投影され
た大型の画面に複数解答を記入すべき課題投影し、これ
の個々に複数の学生が画面に向かって記入する場合があ
る。この場合は、順々に一人ずつ解答するよりも効率的
に教育が進められる。勿論、この場合予めの設定によっ
ては個々の入力ペンによって描画される色を違えて表示
することも可能である。
【0034】
【発明の効果】本発明によると、1台の電子ボードを用
いて議論するときに複数のペンで自由に描画できるため
に会議の効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子ボードシステムの例を示す概略図。
【図2】電磁誘導方式の電子ボード制御部の構成の一例
を説明する機能ブロック図。
【図3】検出ループと検出線との接続の説明図。
【図4】入力ペンによって検出ループに誘起される誘導
電流を説明する図。
【図5】入力ペンの位置と複数の検出ループに誘起され
る誘導電流との関係を示す図。
【図6】各検出ループの検出線への接続を組み合わせた
例を示すテーブルの図。
【図7】図5の細部を拡大した図。
【図8】隣り合う検出ループの位置関係を示す図。
【図9】本発明による電磁誘導方式電子ボード制御部の
一例を説明する機能ブロック図。
【図10】入力ペンの座標位置決定のための処理を説明
するフローチャート。
【図11】ペン位置統括出力回路から出力されるデータ
形式の概念図。
【符号の説明】
10…電子ボード、11…投影スクリーン、12…入力
ペン、13…電子ボード制御部、20…コンピュータ、
25…プロジェクタ、21〜26…検出ループ、31〜
33…検出ループ群、35,35a〜35c…検出線、
40…検出布線網、41…検出線スキャナ、42a〜4
2c…周波数通過回路、43a〜43c…ペン出力検出
回路、44a〜44c…ペン位置特定処理回路、45a
〜45c…ペン位置出力回路、46…ペン位置統括出力
回路、47,48…RS−232インターフェース、4
9…電子ボードドライバ、50…オペレーティングシス
テム、51…電子ボード応用プログラム
フロントページの続き (72)発明者 西田 武彦 東京都小平市回田町393番地 日立小金井 電子株式会社内 (72)発明者 木下 雅明 東京都小平市回田町393番地 日立小金井 電子株式会社内 Fターム(参考) 5B068 AA05 AA15 AA24 BB14 BC03 BC15 BD02 BD07 BD25 BE01 BE08 CC06 CC12 5B087 AA09 AE02 BC03 BC34 CC16 CC26 CC32 DD05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ボード上に布線された複数の検出ル
    ープの出力を読み取り、交流磁界を発生する入力ペンの
    位置を検出する電磁誘導方式電子ボードにおいて、 交流磁界の周波数により入力ペンを弁別し、弁別された
    入力ペンの位置データを出力することを特徴とする電磁
    誘導方式電子ボード。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電磁誘導方式電子ボード
    において、入力ペンの位置データにその入力ペンを識別
    する識別信号を付加して出力することを特徴とする電磁
    誘導方式電子ボード。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の電磁誘導方式電子
    ボードにおいて、複数の入力ぺンが発生する交流磁界の
    周波数比がほぼ偶数であることを特徴とする電磁誘導方
    式電子ボード。
  4. 【請求項4】 電子ボード上に布線された複数の検出ル
    ープの出力を読み取り、交流磁界を発生する複数の入力
    ペンの位置を検出する電磁誘導方式電子ボードにおい
    て、 前記検出ループに接続された複数の検出線の出力を順次
    取り込む検出線スキャナと、前記検出線スキャナに接続
    され前記複数の入力ペンにそれぞれ特有の交流信号を個
    別に通過させる複数の周波数フィルタと、前記各周波数
    フィルタを通過した信号から出力の大きな複数の検出線
    を特定してそれぞれの入力ペンの位置を検出する演算処
    理手段と、各入力ペンの位置データにペン識別信号を付
    加して出力するペン位置統括出力回路とを備えることを
    特徴とする電磁誘導方式電子ボード。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載の電磁
    誘導方式電子ボードにおいて、前記検出ループは隣接す
    る検出ループが重なり合うようにずらしながら規則的に
    配置され、連続して隣り合う3つの検出ループは各々異
    なる検出線に接続され、前記連続して隣り合う3つの検
    出ループに各々接続された3つの異なる検出線の組合せ
    は一つの座標軸上には一ヶ所しかないようにされている
    ことを特徴とする電磁誘導方式電子ボード。
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