JP2000172424A - 電磁誘導方式電子ボード - Google Patents

電磁誘導方式電子ボード

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JP2000172424A
JP2000172424A JP34734898A JP34734898A JP2000172424A JP 2000172424 A JP2000172424 A JP 2000172424A JP 34734898 A JP34734898 A JP 34734898A JP 34734898 A JP34734898 A JP 34734898A JP 2000172424 A JP2000172424 A JP 2000172424A
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Japan
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detection
electronic board
input pen
loops
electromagnetic induction
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Jun Namiki
純 並木
Masaaki Kinoshita
雅明 木下
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Hitachi Software Engineering Co Ltd
Hitachi Denshi Technosystems Ltd
Original Assignee
Hitachi Software Engineering Co Ltd
Hitachi Koganei Denshi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子ボードが大型化して検出線の本数が増え
た場合でも入力ペン位置の読み取りを迅速に行う。 【解決手段】 電子ボード上に布線された複数の検出ル
ープの出力を読み取り、交流磁界を発生する入力ペンの
位置を検出する電磁誘導方式電子ボードにおいて、入力
ペンの位置が不明の時は実効的に全ての検出ループの出
力を読み取り(S11,S20)、入力ペンの位置が既
知の時はその周辺の検出ループの出力のみを読み取る
(S11〜S13)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータの情
報入力装置として用いられる電磁誘導方式の電子ボー
ド、特に電磁誘導方式電子ボードのペン位置の読み取り
方式に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの情報入力装置として用い
られるものの一つに電子ボードがある。電子ボードは、
コンピュータの表示画面用出力をプロジェクタによりボ
ード(スクリーン)の前面又は背面から投影し、ボード
上での入力ペンの指示位置あるいはボード上で入力ペン
がなぞった軌跡を座標データとして取り込む機能を有す
るものである。最近、この電子ボードとして、入力用ペ
ンが電子ボードと結線されていないコードレス方式のも
のが多く用いられるようになっている。
【0003】コードレスの方式としては、電磁誘導方
式、レーザ走査方式、超音波方式、感圧方式などがあ
る。電磁誘導方式は、入力ペンから発生される交流磁界
を電子ボードに布線した座標検出用の検出ループ網で受
けて入力ペンの位置を検出する方式である。レーザ走査
方式は、ボードの表面に平行に走査するレーザビームに
よって入力ペンの位置を検出する方式である。超音波方
式は、入力ペンから超音波パルスを発信し、発信された
超音波パルスをボードの周縁部に配置した超音波センサ
が検知するまでの時間差に基づいて入力ペンの位置を演
算する方式である。また、感圧方式は、ボード全面に配
置した感圧素子によって入力ペンによる押圧位置を検出
する方式である
【0004】
【発明が解決しようとする課題】現在実用化されている
電子ボードは、最大のものでも対角線が70〜75イン
チ程度である。より大型の電子ボードの製作にあたって
は、入力ペン位置の検知手段として電子ボード上に検出
ループを縦横に布線する電磁誘導方式が有利である。
【0005】ところで、電磁誘導方式電子ボードは、検
出ループに接続された全ての検出線の出力を比較計測し
て入力ペンの位置を特定する。しかし、電子ボードが大
型化して検出線の総本数が増えると、全ての検出線を走
査しその出力値をCPUに取り込むのに時間がかかるよ
うになる。その結果、入力ペンによる電子ボード上への
入力操作のタイミングと、ペン位置を読み取って電子ボ
ード上に表示するタイミングとの間に時間ずれが生じ、
使い勝手の悪いものになる。本発明は、電磁誘導方式電
子ボードのこのような問題点を解決すべくなされたもの
で、電子ボードが大型化して検出線の本数が増えた場合
でも入力ペン位置の読み取りを迅速に行うことのできる
電磁誘導方式電子ボードを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】入力ペンは一旦電子ボー
ドに位置決めすれば、連続して手書き入力する限り次に
ペンが移動するのはその近傍の位置である。どの検出ル
ープにどの検出線が接続されているかは既知なのである
から、入力ペンが移動して行けば正方向なら次にどの検
出線群に誘導電流を誘起し、負方向ならどの検出線群に
誘導電流を誘起するかを予測することができる。従っ
て、検出線の全数から見れば数分の一以下の数の、入力
ペン位置の近くの検出ループに接続された検出線出力を
読み込むだけで座標位置が特定できる。
【0007】すなわち、本発明は、電子ボード上に布線
された複数の検出ループの出力を読み取り、交流磁界を
発生する入力ペンの位置を検出する電磁誘導方式電子ボ
ードにおいて、入力ペンが位置する周辺の検出ループの
出力のみを読み取ることを特徴とする。入力ペンの位置
が不明の時は実効的に全ての検出ループの出力を読み取
り、入力ペンの位置が既知の時はその周辺の検出ループ
の出力のみを読み取る。
【0008】ここで、複数の検出ループは隣接する検出
ループ同士一定の位置関係で規則的に配置され、複数の
検出ループは複数の検出ループ群にグループ分けされ、
1つの検出ループ群に属する検出ループは各々直列接続
されて1本の検出線に接続され、連続して隣り合う3つ
の検出ループは各々異なる検出ループ群に属し、連続し
て隣り合う3つの検出ループが属する3つの検出ループ
群の組合せは一つの座標軸上の位置に応じて各々異なる
ように設定されており、検出線の出力を読み取ることに
よって検出ループの出力を読み取るように設計するのが
好ましい。
【0009】本発明は、また、複数の検出ループが布線
された電子ボードと、検出ループに接続された複数の検
出線の出力に基づき交流磁界を発生する入力ペンの位置
データを出力する制御部とを備える電磁誘導方式電子ボ
ードにおいて、制御部は、検出線を走査する検出線スキ
ャナと、検出線スキャナによって走査された検出線の出
力を検出するペン出力検出部と、ペン出力検出部の出力
に基づいて入力ペンの位置を特定するペン位置特定処理
部とを有し、検出線スキャナは入力ペンが位置する周辺
の検出ループに接続された検出線のみを走査することを
特徴とする。
【0010】ここで、検出ループは隣接する検出ループ
が重なり合うように互いにずらしながら規則的に配置さ
れ、連続して隣り合う3つの検出ループは各々異なる検
出線に接続され、連続して隣り合う3つの検出ループに
各々接続された3つの異なる検出線の組合せは一つの座
標軸上には一ヶ所しかないように設定されているのが好
ましい。
【0011】検出線出力を読み取って座標位置を計算処
理する手順のうち、検出線出力のAD変換を含むCPU
への取り込み処理が所要時間の大部分を占めることか
ら、本発明は座標位置特定処理の時間短縮に有効であ
る。本発明では電子ボードに最初に入力ペンを置いた点
(直線、曲線又は文字の一画の始点)の読み取りにあた
っては全ての検出線を走査読み取りするが、以後の読み
取りは前回の検出タイミングに入力ペンがあった位置の
周辺に配置された検出ループに接続された検出線のみを
走査するため、電子ボードが大型化して検出線の総本数
が増えたとしても、小型の電子ボード並の読み取り時間
で次の点の座標読み取りができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明による電磁誘導方
式電子ボードを用いた電子ボードシステムの例を示す概
略図である。このシステムは、制御部13を備える電磁
誘導方式電子ボード10、電子ボードに書き込みをする
入力ペン12、電子ボードの制御部13からペン位置の
情報を受けるパーソナルコンピュータ20、パーソナル
コンピュータ20の出力画面を電子ボード10の投影ス
クリーン11に投影するプロジェクタ25からなる。
【0013】入力ペン12は内部に交流磁界発生器を備
え、コードレス方式で電子ボード10に手書き文字や図
形を入力できる。制御部13は、電子ボード上での入力
ペン12の位置を検知し、その位置データを外部のコン
ピュータ20に送る。コンピュータ(は)20は、電子
ボード制御部13から送られてきた位置データに基づい
て、電子ボード10上での入力ペン12の軌跡を作成
し、それをプロジェクタ25によって電子ボードの投影
スクリーン11上に投影する。従って、入力ペン12を
用いて電子ボード10に書き込みを行うと、投影スクリ
ーン11には、あたかも入力ペン12によって電子ボー
ド10に実際に書き込みが行われているかのように、入
力ペン12のなぞった通りにペンの軌跡が表示される。
電子ボード10から入力された入力ペン12の軌跡デー
タをコンピュータ20のメモリに記憶しておき、後で入
力ペンの軌跡を再現することも可能である。
【0014】次に、本発明に用いられる電子ボード10
上でのセンサワイヤ(検出ループ)の布線パターンの一
例、及びその検出ループを用いた入力ペン12の位置検
出方法について説明する。以下では、説明を簡単にする
ため、電子ボード上における入力ペンのX方向の位置検
出についてのみ説明する。実際には、電子ボード上には
X方向と同様なパターンでY方向の位置検出用の検出ル
ープが布線されており、X方向及びY方向の検出ループ
からの出力を用いることで入力ペンのX方向位置とY方
向位置が同時に検出される。
【0015】図2は、入力ペンのX方向位置を検出する
ためのセンサワイヤの布線概念図である。図2に示すよ
うに、Y方向に凸形の一往復のセンサワイヤからなる複
数の検出ループ21,22,23,…が、互いに隣接す
る検出ループ同士少しずつ重なり合うようにずらしなが
ら規則的に並べられている。各検出ループ21,22,
23,…には入力ペン12から発生されている交流磁界
によって誘導電流が生じるが、交差する交流磁界の磁束
変化が大きな検出ループには大きな誘導電流が生じ、交
差する磁束変化が小さな検出ループには小さな誘導電流
しか生じない。換言すると、入力ペン12のX方向位置
に近い検出ループほど大きな誘導電流が生じる。
【0016】図3は、図2に示した検出ループと検出線
との接続の説明図である。図3には、電子ボード10上
のX,Y位置検出用のセンサワイヤのうち、X位置検出
用の布線の一部及びそれに接続される検出線のみを示し
てある。検出線35(35a,35b,35c,…)
は、入力ペン12からの交流磁界によって検出ループ2
1,22,23,…に誘起した誘導電流(起電力)を電
子ボード10の制御部13へ取り込むための線である。
検出ループは、座標決定のアルゴリズムに従って複数の
検出ループが直列接続された検出ループ群31,32,
33,‥‥として検出線35a,35b,35c,…に
接続される。検出ループと検出線との接続組合せは、配
置位置が連続して隣り合う3つの検出ループは異なる検
出線に接続され、同じ3つの検出線の組合せは一つの座
標軸上には一ヶ所しかないように作られている。
【0017】入力ペン12を電子ボード10の布線上に
位置付けしたときの座標決定法は以下の通りである。入
力ペン12を電子ボード10上に位置付けすると、入力
ペン12の近傍の検出ループには大きな誘導電流が生
じ、その検出ループが接続された検出線に誘導電流が流
れる。検出線を走査してその出力値を比べて、出力値の
大きい方の3本の検出線を特定すれば、この3本の検出
線の組合せのある座標上の位置が上記の検出ループと検
出線の接続テーブルから求められる。細部の座標数値は
3つの検出線から読み出した誘導電流値から計算でき
る。
【0018】以下に、本発明による座標決定のアルゴリ
ズムについて詳細に説明する。ここでは、入力ペン12
の一方向(X軸方向)の座標決定について説明する。図
4は、入力ペンの位置とその入力ペンによって単一の検
出ループに誘起される誘導電流の関係を示す図である。
図4(a)は検出ループを表し、図4(b)は検出ルー
プに誘起される誘導電流の大きさを示している。誘導電
流のピークの中央は検出ループの中心位置に対応する。
【0019】図5は、少しずつずらして配置されている
複数の検出ループに入力ペンによって誘起される誘導電
流が、入力ペンの位置によって変化する様子を示す図で
ある。検出ループa〜hを少しずつ重ね合わせ、且つ適
当な距離を選んで等間隔で配置すると、入力ペンから発
生される交流磁界によって各検出ループa〜hに誘起さ
れる誘導電流は図5のようになる。例えば、入力ペンが
X座標上の位置x1に来たときには検出ループb,c,
dにそれぞれ誘起電流b1,c1,d1が発生すること
になる。なお、図中のbcは、入力ペンが検出ループb
と検出ループcの中間点に位置するとき検出ループb及
びcに流れる誘導電流、bdは入力ペンが検出ループb
と検出ループdの中間点に位置するとき検出ループb及
びdに流れる誘導電流である。
【0020】このように、例えばX座標位置x1の点に
入力ペンがあれば、3個の検出ループのb,c,dに大
きな誘導電流が流れる。そして、誘導電流の大きい順に
3個の検出ループが特定できれば、各検出ループはその
座標位置が決まっているため入力ペン位置を特定するこ
とができる。例えば、図3に示した検出線35を24本
に定めて、各検出ループをどれかの検出線に属させるこ
とにし、各検出線に属するループを距離座標順に直列接
続する。検出線には例えば、0〜9、A〜P(IとOは
除く)と名前を付ける。各検出ループをどの検出線に属
させるかを然るべく決めれば、24本の検出線のどの3
本に大きな誘導電流が発生しているかを知ることによっ
て、どこの隣り合う3個の検出ループの誘導電流がベス
トスリーなのかが判る。このとき「隣り合う3個の検出
ループの属する検出線の組み合わせが一つの座標軸上に
は一ヶ所しか登場しないように各検出ループの検出線へ
の接続を組み合わせる」ことにしておけば、誘導電流の
大きい3本の検出線が決まれば、どこの検出ループの位
置に入力ペンが位置するかを決定できる。
【0021】図6は、隣り合う3個の検出ループの属す
る検出線の組み合わせが一つの座標軸上には一ヶ所しか
存在しないように、各検出ループの検出線への接続を組
み合わせた例を示すテーブルである。nは、距離座標の
上での検出ループの順番号、例えば入力ペンのX座標位
置検出用の検出ループをX軸上での距離に従って番号付
けしたものである。この検出ループの位置によって入力
ペンのX座標位置が特定される。例えば、入力ペンが検
出ループ2の位置にあれば、テーブル上の「3順列」の
欄に示されているように、検出線1,2,3に大きな誘
導電流が流れる。逆に、誘導電流の大きな3本の検出線
が検出線1.2.3であれば、入力ペンは検出ループ1
の位置にあると判断される。
【0022】次に、図5の細部拡大図に相当する図7を
用いて、入力ペンの詳細な座標位置の決定方法について
説明する。ここでは、各検出ループに流れる誘導電流の
大きさは入力ペンの位置に対して直線的に変化するもの
として説明する。図7において、xnはn番目の検出ル
ープの中心座標である。
【0023】図7(a)は、入力ペンの座標位置x1が
n番目の検出ループの中心座標xnに対して左側(座標
値の小さな側)に位置する場合を示している。この場合
には、検出ループbに誘導される誘導電流値b1は誘導
電流値bcとbdの間にある(b1≧d1)ので、これ
らの誘導電流値に応じて座標値xn′と座標値xnの間
を比例配分して入力ペンの位置x1を決める。検出ルー
プb及びdに誘導電流bdが流れるのは入力ペンが検出
ループcの中心位置、すなわち下記の〔数1〕で表され
る位置xnにあるときであり、また検出ループb及びc
に誘導電流bcが流れるのは入力ペンが下記の〔数2〕
で表される位置xn′にあるときである。ここで、式中
のS及びTは、隣り合う検出ループの位置関係を表す図
8に示されているように定義される距離である。ここで
は距離Sと距離Tを区別して説明するが、距離Sと距離
Tを等しくなるように設計しても構わない。
【0024】
【数1】xn=n(S+T)
【0025】
【数2】xn′=(n−1/2)(S+T) また、誘導電流値bc及びbdは、3本の検出線(3個
の検出ループ)によって検出された誘導電流値b1,c
1,d1から次の〔数3〕によって計算される。
【0026】
【数3】bc=(b1+c1)/2 bd=(b1+d1)/2 入力ペンの座標位置は、次の〔数4〕あるいは〔数5〕
で計算される。
【0027】
【数4】x1=[(S+T)/2][(c1−b1)/(c1−
d1)]+[n−(1/2)](S+T)
【0028】
【数5】x1=n(S+T)−[(S+T)/2][(b1−d
1)/(c1−d1)]
【0029】図7(b)は、入力ペンの座標位置x2が
n番目の検出ループの中心座標xnに対して右側(座標
値の大きな側)に位置する場合を示している。この場合
には、検出ループdに誘導される誘導電流値d1は誘導
電流値cdとbdの間にある(b1<d1)ので、これ
らの誘導電流値に応じて座標値xn″と座標値xnの間
を比例配分して入力ペンの位置x2を決める。ただし、
座標値xn″は検出ループc及びdに誘導電流cdが流
れるときの入力ペン位置であり、次の〔数6〕で表され
る。
【0030】
【数6】xn″=(n+1/2)(S+T) 入力ペンのX座標位置x2は、次の〔数7〕で計算され
る。
【0031】
【数7】x2=n(S+T)+[(S+T)/2][(d1−b
1)/(c1−b1)]
【0032】図9は、本発明による電磁誘導方式の電子
ボード制御部の構成の一例を説明する機能ブロック図で
ある。電子ボード制御部13は、電子ボード10に張り
巡らされている検出布線網40の出力から、入力ペンの
(X,Y)座標位置を決められたタイミングで順次検出
し、それを外部のコンピュータ20に供給する機能を有
するものである。電子ボード制御部13は、検出線スキ
ャナ41、ペン出力検出部42、及びペン位置特定処理
部43を備える。
【0033】図10は、検出線スキャナの機能を示す説
明図である。検出線スキャナ41は、図10に示すよう
に、前述の例でいうと24本の検出線35a〜35xか
ら必要に応じ任意の1本の検出線の出力信号を選択して
ペン出力検出部42へ送出するものである。すなわち、
検出線35a〜35xにはそれぞれスイッチ51a〜5
1xが1個ずつ接続され、この24個のスイッチ51a
〜51xの出力線は1本の出力線52に接続されてペン
出力検出部42に接続される。24個のスイッチ51a
〜51xは、制御部13全体のディジタル処理及び制御
を行うCPU50からの制御信号により、on(閉成)
又はoff(開放)されるが、2個以上のスイッチが同
時にonとなることはないように制御される。
【0034】図11は、ペン出力検出部42の機能を説
明する図である。ペン出力検出部42は、検出線スキャ
ナ41から出力された信号63から入力ペンの周波数f
iの周波数成分を通過させる周波数fi通過回路61を
通して、入力ペンに対応する出力信号64を取り出し、
これを整流回路62で整流する。得られた直流信号65
は、検出線スキャナ41によってその時選択されている
検出線の出力となる。ペン位置特定処理部43では、ペ
ン出力検出部42の出力から、前述のように、誘起電流
の大きい3本の検出線を特定し、どこの検出ループの位
置に入力ペンが位置するかを決定して、入力ペンの座標
位置を特定する。
【0035】図12は、本発明の電子ボード制御部13
で行われる入力ペンの座標位置決定のための処理を説明
するフローチャートである。図12の一連の処理は、例
えば10msの時間間隔で繰り返される。最初に、電子
ボード制御部13の制御を行うCPU50において、ス
テップ11で入力ペン12の位置が既知かどうか、すな
わち前回のペン位置検出タイミングの時、制御部13が
入力ペンを検出していたかどうかを判定する。前回の検
出タイミングで入力ペンが検出されず、ペン位置が不明
であると判定された場合は、今回の検出タイミングにお
いて入力ペン12がどこで検出されるのか予測できない
ため、ステップ20に進んで、CPU50は検出線スキ
ャナ41で全ての検出線35の出力を順次走査しつつ、
その出力をアナログ処理する。その後、ステップ14で
AD変換し、ステップ15でデジタル信号として制御部
13全体の処理と制御を行うCPUに取り込む。ステッ
プ20のアナログ処理及びステップ14の処理はペン出
力検出部42で行われる。
【0036】次に、ペン位置特定処理部43での処理に
移り、ステップ16では、出力値の大きい方から3本の
検出線の組み合わせを求める。続くステップ17におい
て、特定した3本の検出ループの位置をテーブルから求
める。引続きペン位置特定処理部43では、次のステッ
プ18において、3本の検出ループの組み合わせと、そ
の出力から前述のようにして入力ペンの座標数値を求め
る。すなわち、検出線に生じる誘導電流の最も大きいも
のから3本の検出線を特定すると、ペンがX方向のどの
辺りに位置しているかわかる。あと、この3本の検出線
に誘起された電流の量から3個の検出ループのどこにペ
ンが位置しているか求められる。ステップ19では、ス
テップ18で求めた入力ペンの座標位置を外部のパーソ
ナルコンピュータ20に出力する。
【0037】本発明では、一度電子ボード10上に置か
れた入力ペン12は、一続きの一筆書き入力が終わって
電子ボード10から離れるまでは順次電子ボード上の近
傍の位置に移って行くことを利用し、現在位置の近傍の
検出ループに接続された検出線のみを走査読取りして処
理の迅速化を図る。この処理は、ステップ11の判定が
「YES」となったときの、続くステップ12,13の
処理によって実現される。
【0038】ステップ11の判定で、前回の検出タイミ
ングにおいて入力ペン12の位置が検出されたことが判
定されると、今回の検出タイミングでも前回の検出位置
の近くで検出されることが予想されるため、ステップ1
2に進んで検出線の走査範囲を限定的に決定する。検出
線の走査範囲は、CPU50によってペン現在位置の周
辺に布線配置されている検出ループに接続された検出線
群に限定される。
【0039】例えば、図6に示したテーブルを参照し、
現在の入力ペン位置が検出ループn=iにあったとする
と、テーブルのn=iを中心として,n=i−kからn
=i+k(kは例えば3以下)の範囲で登場する検出線
番号のみを選択走査する。k=3として具体的に説明す
ると、例えば前回の検出タイミングで検出ループn=6
0の位置に入力ペンがあったとすると、検出線ループn
=57〜63に接続されている検出線番号は、図6のテ
ーブルから1,2,4,7,A,D,G,K,Nの9本
であるからこれらを順次選択走査して信号を読み取れば
よい。これによって9本の検出線を走査するだけで入力
ペンの位置を知ることができ、24本の検出線全てを走
査する場合に比べて走査時間の短縮を図ることができ
る。
【0040】続くステップ13では、ステップ12で決
定された範囲の検出線出力のみを検出線スキャナ41に
よって順次走査しつつ、検出線の出力をアナログ処理す
る。決められた範囲の検出線出力のみの走査制御は、図
10に示した検出線スキャナのスイッチ51a〜51x
へCPU50から送出されるon,offのパターンを
変えることによって行われる。その後は、前述のように
ステップ14〜ステップ19の処理を経て入力ペン12
の座標位置を決定し、外部装置に出力する。
【0041】このように、本発明の電子ボードは、入力
ペン12が電子ボード10上に置かれた最初のタイミン
グでは全ての検出線(例えば24本)を走査し、上記の
座標決定法でペン位置を特定する。そして、一旦ペン位
置が特定されると、その後は入力ペンが電子ボード10
から離れて位置不明とならない限り、前回の検出タイミ
ングで検出されたペン位置の周辺に位置するループに接
続された検出線(例えば、総数24本中の10本以下)
のみを走査して誘起電流の大きさから次の移動後の位置
を特定する。従って、電子ボードが大型化して検出線の
数が増大しても、実際に走査する検出線の数を抑えるこ
とで検出線走査時間を短縮することができ、ペン入力か
らペンの軌跡表示までの時間遅れを極力小さくできるた
め、電子ボードの操作性が向上する。
【0042】
【発明の効果】本発明によると、大型の電子ボードを使
用する場合も入力ペンに対する追従性能の低下を抑制
し、電子ボードの操作性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子ボードシステムの例を示す概略図
【図2】電磁誘導方式の電子ボード制御部の構成の一例
を説明する機能ブロック図。
【図3】検出ループと検出線との接続の説明図。
【図4】入力ペンによって検出ループに誘起される誘導
電流を説明する図。
【図5】入力ペンの位置と複数の検出ループに誘起され
る誘導電流との関係を示す図。
【図6】各検出ループの検出線への接続を組み合わせた
例を示すテーブルの図。
【図7】図5の細部を拡大した図。
【図8】隣り合う検出ループの位置関係を示す図。
【図9】本発明による電磁誘導方式の電子ボード制御部
の構成の一例を説明する機能ブロック図。
【図10】検出線スキャナの機能を示す説明図。
【図11】ペン出力検出部の機能を示す説明図。
【図12】入力ペンの座標位置決定のための処理を説明
するフローチャート。
【符号の説明】
10…電子ボード、11…投影スクリーン、12…入力
ペン、13…電子ボード制御部、20…パーソナルコン
ピュータ、25…プロジェクタ、21〜26…検出ルー
プ、31〜33…検出ループ群、35,35a〜35c
…検出線、40…検出布線網、41…検出線スキャナ、
42…ペン出力検出部、43…ペン位置特定処理部、5
0…CPU、51a〜51x…スイッチ、52…出力
線、61…周波数fi通過回路、62…整流回路、63
…検出線スキャナから出力された信号、64…入力ペン
に対応する出力信号、65…整流回路で得られた直流信
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 雅明 東京都小平市回田町393番地 日立小金井 電子株式会社内 Fターム(参考) 5B068 AA02 AA15 BB14 BC15 BD02 BE06 5B087 AA01 AE02 BC03 CC09 CC16 CC26 CC32

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ボード上に布線された複数の検出ル
    ープの出力を読み取り、交流磁界を発生する入力ペンの
    位置を検出する電磁誘導方式電子ボードにおいて、 入力ペンが位置する周辺の検出ループの出力のみを読み
    取ることを特徴とする電磁誘導方式電子ボード。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電磁誘導方式電子ボード
    において、入力ペンの位置が不明の時は実効的に全ての
    検出ループの出力を読み取り、入力ペンの位置が既知の
    時はその周辺の検出ループの出力のみを読み取ることを
    特徴とする電磁誘導方式電子ボード。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の電磁誘導方式電子
    ボードにおいて、前記複数の検出ループは隣接する検出
    ループ同士一定の位置関係で規則的に配置され、前記複
    数の検出ループは複数の検出ループ群にグループ分けさ
    れ、1つの検出ループ群に属する検出ループは各々直列
    接続されて1本の検出線に接続され、連続して隣り合う
    3つの検出ループは各々異なる検出ループ群に属し、前
    記連続して隣り合う3つの検出ループが属する3つの検
    出ループ群の組合せは一つの座標軸上の位置に応じて各
    々異なるように設定されており、前記検出線の出力を読
    み取ることによって前記検出ループの出力を読み取るこ
    とを特徴とする電磁誘導方式電子ボード。
  4. 【請求項4】 複数の検出ループが布線された電子ボー
    ドと、前記検出ループに接続された複数の検出線の出力
    に基づき交流磁界を発生する入力ペンの位置データを出
    力する制御部とを備える電磁誘導方式電子ボードにおい
    て、 前記制御部は、前記検出線を走査する検出線スキャナ
    と、前記検出線スキャナによって走査された前記検出線
    の出力を検出するペン出力検出部と、前記ペン出力検出
    部の出力に基づいて入力ペンの位置を特定するペン位置
    特定処理部とを有し、前記検出線スキャナは入力ペンが
    位置する周辺の検出ループに接続された検出線のみを走
    査することを特徴とする電磁誘導方式電子ボード。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の電磁誘導方式電子ボード
    において、前記検出ループは隣接する検出ループが重な
    り合うように互いにずらしながら規則的に配置され、連
    続して隣り合う3つの検出ループは各々異なる検出線に
    接続され、前記連続して隣り合う3つの検出ループに各
    々接続された3つの異なる検出線の組合せは一つの座標
    軸上には一ヶ所しかないように設定されていることを特
    徴とする電磁誘導方式電子ボード。
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