JP2000168070A - インクジェットヘッド及びその駆動方法 - Google Patents

インクジェットヘッド及びその駆動方法

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JP2000168070A JP34869998A JP34869998A JP2000168070A JP 2000168070 A JP2000168070 A JP 2000168070A JP 34869998 A JP34869998 A JP 34869998A JP 34869998 A JP34869998 A JP 34869998A JP 2000168070 A JP2000168070 A JP 2000168070A
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14314Structure of ink jet print heads with electrostatically actuated membrane

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動板と対向壁の間に電圧を印加して、クー
ロン力で振動板を対向壁の側に撓めてインク滴の吐出を
行う形式のインクジェットヘッドにおいて、ノズル不使
用により一定時間以上ノズルからインク滴を吐出しない
状態が続いてもインク不吐出や異常吐出による印刷の不
具合を生じさせない。 【解決手段】 対向電極を第1の電極と第2の電極に分
割し、インク液滴の吐出に先だって、第2の対向電極と
振動板の間で補助的な充放電を行って振動板を対向壁に
部分的に当接させ、インク滴を吐出させることなくイン
クノズルのメニスカスの振動を生じさせてノズルにおけ
るインクの粘度増加を防止し、インク滴吐出動作を安定
的に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録を必要とする
時にのみインク液滴を吐出して記録紙上に付着させるイ
ンクジェットヘッドとその駆動方法に関する。さらに詳
しくは、本発明はインクジェットヘッドのノズルで増粘
または膜化したインクを拡散する動作をインク吐出動作
に先立って適切に行なうことの可能なインクジェットヘ
ッドとその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にインクジェットヘッドは、インク
を加圧してインク滴を吐出するための圧力発生室を備え
ており、その一端はインク供給路を経てインクタンクに
連通し、他端にはインク滴を吐出させるノズル開口が設
けられている。そして、圧力発生室の一部を変形しやす
く形成してダイヤフラムとして用い、これを電気機械変
換手段によって弾性変位させることによってノズル開口
からインク滴を吐出する圧力を発生させている。
【0003】このようなインクジェットヘッドを用いた
記録装置は低騒音、低消費電力等の優れた特徴を有し、
情報処理装置用の出力装置として広く普及している。そ
の反面、インクジェットプリンタに於いては、ノズル目
詰まりやドット抜けに対する信頼性の低下が課題となっ
ていた。
【0004】従来、これらインクジェットヘッドのノズ
ルの目詰まりを防止するために印刷開始前、ないしは印
刷の休止期間中にインク滴を数発吐出する動作、いわゆ
る予備吐出を行っている。即ち、ヘッドを駆動しない状
態で長時間プリンタを放置した場合、ヘッド先端のノズ
ルよりインクの溶媒である水分等が蒸発し、その部分の
インクの粘度が上昇し、印刷の際にインクが吐出しなく
なったり、吐出しても本来の大きさやスピードのインク
滴が吐出されなくなる、いわゆるノズル目詰まりを防止
するためと、インクの粘度が上昇することにより、ノズ
ルに対するインクのリフィル速度が遅くなり、吐出イン
ク量に対してリフィル量が追いつかず、インクの中に気
泡が混入することでインク滴が吐出されなくなる、いわ
ゆる不吐状態を防止するために予備吐出を行っている。
【0005】この予備吐出におけるインクジェットヘッ
ドの駆動方法として、特開平3−15556号公報に開
示されている技術がある。この方法は、インクを吐出可
能な値の電力を記録手段に印加して記録を行った後に、
インクを吐出可能な値未満の値の電力を記録手段に印加
することにより、安定した印字品位の記録を得るもので
あった。
【0006】又、特開平9−30007号報ではノズル
からインクが吐出しない程度の小パルスを圧電素子に与
えてメニスカスを微振動させ、ノズルでのインクの膜化
を防止する方法が提案されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来の
技術にはそれぞれ以下のような解決すべき課題が有っ
た。
【0008】前者では印刷に寄与しない不要インクの消
費が著しく、インクの寿命が短いという課題が有った。
更に、予備吐出を行うためにヘッドを印刷領域以外の場
所へ随時移動待避する必要があり印刷時間が長くなると
いう課題が有った。
【0009】後者では、これを静電駆動アクチュエータ
によるインクジェットヘッドに適用する場合、インクを
吐出させずにメニスカスを振動させるための駆動条件設
定が困難であり、インクが吐出してしまうか、吐出不良
を回避するに十分なメニスカスの振動が得られない不具
合が有った。更に、複数の全てのノズルに対する駆動素
子に駆動信号を与えて駆動する必要があるため、駆動制
御が複雑になる等の課題があった。
【0010】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであり、ノズル不使用により一定時間以上
ノズルからインク滴を吐出しない状態が続いてもインク
不吐出や異常吐出による印刷の不具合を生じないインク
ジェットヘッドとその駆動方法を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明のインクジェットヘッドはインクを吐出す
るインクノズルと、このインクノズルに連通していると
共にインクを保持しているインク室と、このインク室に
インクを供給するインク供給路と、前記インク室を区画
形成している周壁に形成され、面外方向に弾性変位可能
となっている振動板とを有し、前記インク室の外側にお
いて前記振動板に対して隙間を置いて対向板を配置し、
該対向板に対向電極を形成し、前記対向電極と前記振動
板間の充放電を行うことにより、前記インクノズルから
インク滴を吐出させるインクジェットヘッドにおいて、
前記対向電極は第1の対向電極と、第2の対向電極とか
らなり、第1の対向電極は前記振動板との間で充放電を
行い、前記インクノズルからインク滴を吐出させ、第2
の対向電極は前記振動板との間で充放電を行うことによ
り前記インクノズルのインクを振動させることを特徴と
する。
【0012】また、本発明のインクジェットヘッドは前
記第2の対向電極が複数の振動板間に共通して対向し、
複数の振動板との間で充放電を行うことを特徴とする。
【0013】加えて、本発明のインクジェットヘッドは
前記インクノズルが1000ノズル以上で、前記インク
室をライン状に配列して区画形成したことを特徴とす
る。
【0014】更に、本発明のインクジェットヘッドの駆
動方法はインクを吐出するインクノズルと、このインク
ノズルに連通していると共にインクを保持しているイン
ク室と、このインク室にインクを供給するインク供給路
と、前記インク室を区画形成している周壁に形成され、
面外方向に弾性変位可能となっている振動板とを有し、
前記インク室の外側において前記振動板に対して隙間を
置いて対向板を配置し、該対向板に対向電極を形成し、
前記対向電極と前記振動板間の充放電を行うことによ
り、前記インクノズルからインク滴を吐出させるインク
ジェットヘッドの駆動方法において、前記対向電極は第
1の対向電極と、第2の対向電極とからなり、第1の対
向電極は前記振動板との間で充放電を行い、前記インク
ノズルからインク滴を吐出させ、第2の対向電極は前記
振動板との間で充放電を行うことにより前記インクノズ
ルのインクを振動させることを特徴とする。
【0015】更にまた、本発明のインクジェットヘッド
の駆動方法は、前記第2の対向電極が複数の振動板間に
共通して対向し、複数の振動板との間で充放電を行うこ
とを特徴とするインクジェットヘッドの駆動方法。
【0016】更に加えて、本発明のインクジェットヘッ
ドの駆動方法は、前記第2の対向電極は前記振動板間に
で充放電を行いインク液滴を吐出させることを特徴とす
る。
【0017】本発明によれば、第2の対向電極と振動板
の間で補助的な充電を行って振動板を対向壁に部分的に
当接させ、不要なインク滴を吐出させることなくインク
ノズルのメニスカスやインク系の振動を生じさせるの
で、メニスカスにおけるインクの膜化をインク滴を吐出
させることなく防止し、インク流路内のインクを拡散し
てインクの溶媒の蒸発によるインクの粘度増加もまた防
止することができる。
【0018】また、本発明によれば第2の対向電極は複
数の振動板に共通して設けられているので、インクノズ
ル数の増加に伴う第2対向電極への配線が複雑になら
ず、如何なるインクノズル数でも、即ち1000ノズル
以上となるライン状のヘッドを構成した場合でも、その
ノズル数の如何によらず、少なくとも1本の第2の対向
電極への配線で第2の対向電極を駆動することができ
る。
【0019】更に、本発明によれば、第1の対向電極と
第2の対向電極を同時に振動板間で充放電することによ
り、第1の対向電極のみに充放電して振動板を駆動する
よりも多くのインク量を有するインク滴を吐出させるこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
実施例を説明する。
【0021】図1は本発明を適用したインクジェットヘ
ッドの分解斜視図であり、図2はその内のガラス基板の
平面図であり、図3は同じくインクジェットヘッドの部
分断面図である。
【0022】これらの図に示すように、インクジェッド
ヘッド1は、シリコン基板2を挟み、上側に同じくシリ
コン製のノズルプレート3、下側にシリコンと熱膨張率
が近いホウ珪酸ガラス基板4がそれぞれ積層された3層
構造となっている。中央のシリコン基板2には、その表
面からエッチングを施すことにより、独立した5つのイ
ンク室5と、1つの共通インク室6と、この共通インク
室6を各インク室5に連通しているインク供給路7とし
てそれぞれ機能する溝が加工されている。これらの溝が
ノズルプレート3によって塞がれて、各部分5、6、7
が区画形成されている。
【0023】ノズルプレート3には、各インク室5の先
端側の部分に対応する位置に、インクノズル11が形成
されており、これらが各インク室5に連通している。ま
た、共通インク室6が位置しているガラス基板4の部分
には、これに連通するインク供給口12が形成されてい
る。インクは、外部の図示しないインクタンクから、イ
ンク供給口12を通って共通インク室6に供給される。
共通インク室6に供給されたインクは、各インク供給路
7を通って、独立した各インク室5に供給される。
【0024】独立した各インク室5は、その底壁51が
薄肉とされて、面外方向、すなわち、図1において上下
方向に弾性変位可能な振動板として機能するように設定
されている。したがって、この底壁51の部分を、以後
の説明の都合上、振動板と称して説明することもある。
【0025】次に、シリコン基板2の下側に位置してい
るガラス基板4においては、その上面であるシリコン基
板2との接合面には、シリコン基板2の各インク室5に
対応した位置に、浅くエッチングされた凹部9が形成さ
れている。したがって、各インク室5の底壁51は、非
常に僅かの隙間Gを隔てて凹部9が形成されたガラス基
板からなる対向壁の表面91に対峙している。
【0026】ここで、各インク室5の底壁51は、各イ
ンク室側の共通電極として機能する。そして、各インク
室の底壁51に対峙するように、ガラス基板4の凹部表
面91には、第1の対向電極であるセグメント電極10
が形成されている。各インク室5の底壁51の表面はシ
リコンの酸化膜からなる絶縁層15により覆われてい
る。このように、インク室5の底壁51の表面に形成し
た絶縁層15と隙間Gを挟み、各インク室底壁51すな
わち振動板と、対応する各セグメント電極10が対向電
極を形成している。
【0027】図3に示すように、これらの対向電極の間
に駆動電圧を印加するための電圧印加手段21は、図示
していない外部からの印字信号に応じて、これらの対向
電極間の充放電を行う。電圧印加手段21の一方の出力
は個々のセグメント電極10に接続され、他方の出力は
シリコン基板2に形成された共通電極端子22に接続さ
れている。シリコン基板2自体は導電性をもつため、こ
の共通電極端子22から底壁51の共通電極に電圧を供
給することができる。また、より低い電気抵抗で共通電
極に電圧を供給する必要がある場合には、例えば、シリ
コン基板の一方の面に金等の導電性材料の薄膜を蒸着や
スパッタリングで形成すればよい。本実施例では、シリ
コン基板2の流路形成面側に導電膜を形成し共通電極2
2を設けてある。
【0028】図4はインクジェットヘッド1の部分断面
図である。図4はセグメント電極10と振動板51の間
に駆動電圧を印加したときの振動板51とメニスカスの
動作を示す。このように構成したインクジェットヘッド
1においては、電圧印加手段21からの駆動電圧が対向
電極間に印加されると、対向電極間に充電された電荷に
よるクーロン力が発生し、底壁(振動板)51はセグメ
ント電極10の側へ撓み、インク室5の容積が拡大す
る。次に、電圧印加手段21からの駆動電圧を解除して
対向電極間の電荷を放電すると、振動板51はその弾性
復帰力によって復帰し、インク室5の容積が急激に収縮
する。この時発生するインク圧力により、インク室5を
満たすインクの一部が、このインク室に連通しているイ
ンクノズル11からインク滴として吐出する。
【0029】しかるに、本例では、以下に説明するよう
に、振動板51と対向するセグメント電極10とは別
に、同じく振動板51に対向する補助電極101を形成
して、セグメント電極10が対向する振動板51の部分
とは独立して充放電が可能なようにしてある。
【0030】第2の対向電極である補助電極101は図
1及び図2に示すように、振動板51に対向してガラス
基板4の凹部表面91に、セグメント電極10とは独立
して形成されている。補助電極101は図中、独立した
4つの複数の振動板51に対向し、補助電極それぞれは
1つの電極として導通している。図示した例の如く、補
助電極101は複数の振動板間で導通していても良い
し、それぞれ独立していても良い。
【0031】補助電極101を複数の振動板51間で1
つの電極として導通して適用する場合には、電極の数が
ノズル数の増加に伴い増加することが無く、電極の配線
のために必要となるインクジェットヘッド1の面積を増
やさなくてよいため、ヘッド1を大型化せずに済む。ま
た、補助電極101を、各振動板51間で独立して用い
た場合には、補助電極101は独立して駆動することが
可能となる効果を有する。この場合には、配線ピッチを
更に細かくする等の更なる工夫を行う。
【0032】図5はインクジェットヘッド1の部分断面
図である。図5は補助電極101と振動板51の間に駆
動電圧を印加した時の振動板51とメニスカスの動作を
示す。補助電極101と振動板51の間に電圧印加手段
21からの駆動電圧が対向電極間に印加されると、対向
電極間に充電された電荷によるクーロン力が発生し、底
壁(振動板)51は補助電極101の側へ撓み、インク
室5の容積が拡大すると共に、ノズル11部のインクと
空気の境目であるメニスカスはノズルのインク室5側に
引き込まれる。次に、電圧印加手段21からの駆動電圧
を解除して対向電極間の電荷を放電すると、振動板51
はその弾性復帰力によって復帰し、インク室5の容積が
急激に収縮する。この時発生するインク圧力は前述のセ
グメント電極10の充放電により発生した圧力より小さ
いため、インク滴を吐出するには至らず、メニスカスは
振動して減衰し復元する。補助電極101と振動板51
の間の充放電を繰り返すことにより、メニスカスを継続
的に振動させ、ノズル11近傍のインクとインク室5を
満たすインクを攪拌することができる。
【0033】図6はインクジェットヘッド1の部分断面
図である。図6は補助電極101及びセグメント電極1
0の両方の対向電極と振動板51の間に駆動電圧を印加
した時の振動板51とメニスカスの動作を示す。補助電
極101及びセグメント電極10の両方の対向電極と振
動板51の間に電圧印加手段21からの駆動電圧がに印
加されると、対向電極間に充電された電荷によるクーロ
ン力が発生し、底壁(振動板)51は補助電極101及
びセグメント電極10の側へ撓み、インク室5の容積が
拡大する。すなわち、振動板51全体が撓め、インク室
5の容積は最も拡大する。 次に、電圧印加手段21か
らの駆動電圧を解除して対向電極間の電荷を放電する
と、振動板51全体はその弾性復帰力によって復帰し、
インク室5の容積が急激に収縮する。この時発生するイ
ンク圧力により、インク室5を満たすインクの一部が、
このインク室に連通しているインクノズル11からイン
ク滴として吐出する。このときのインク圧力は最も大き
な圧力を発生することが可能となるため、セグメント電
極10のみにて振動板51を駆動してインク滴を吐出す
る場合とは異なるインク量を有するインク滴を吐出する
ことが可能となる。
【0034】図7は、本発明を適用したインクジェット
ヘッドの駆動制御装置の概略ブロック図である。この図
に示す駆動制御装置21により駆動制御されるインクジ
ェットヘッドは図1に示すものと同一である。
【0035】インクジェットヘッドの駆動制御装置21
はインクジェットヘッド制御部202を有し、このイン
クジェットヘッド制御部202は、CPUを中心に構成
されている。すなわち、CPUには外部装置203から
バスを介して印刷情報が供給される。CPUには、内部
バスを介してROM、RAMおよびキャラクタジェネレ
ータ204が接続されており、RAM内の記憶領域を作
業領域として用いて、ROM内に格納されている制御プ
ログラムを実行し、キャラクタージェネレータ204か
ら発生するキャラクター情報に基づき、インクジェット
ヘッド駆動用の制御信号を生成する。制御信号はゲート
アレイ205および駆動パルス発生回路206を介し
て、印刷情報に対応した駆動制御信号となって、コネク
タ207を経由して、ヘッド基板208に形成されたヘ
ッドドライバIC209に供給される。ヘッドドライバ
IC209では、供給された駆動制御信号および電源回
路210から供給される駆動電圧Vp及び論理ゲートア
レー205から伝送された信号に基づき、インクジェッ
トヘッド1の駆動すべきインクノズル11に対応するイ
ンク室5と対向壁91に形成された対向電極すなわち、
駆動すべきセグメント10及び補助電極101に駆動パ
ルス信号Pwを当該対向電極間に所定のタイミングで印
加する。この結果、駆動電圧パルス信号Pwが印加され
たセグメント電極10に対応するインクノズル11から
インク液滴が吐出される。また、駆動電圧パルス信号P
wが印加された補助電極101ではメニスカスが振動さ
れる。
【0036】ここで、セグメント電極10に印加する駆
動パルス幅Pwと補助電極101に印加する駆動パルス
幅Pwは同じ駆動パルス幅でもよいし、異なる電圧と通
電時間からなる駆動波形であってもよい。セグメント電
極10に印加する駆動信号と補助電極101に印加する
駆動信号が異なる場合には、駆動パルス発生回路206
にてそれぞれ異なる波形を形成し、何れの波形をどの対
向電極間に印加するかは、論理ゲートアレイ205にて
出力される信号に従い、ヘッドドライバIC209にて
選択する。
【0037】例えば、長時間不使用状態であったインク
ノズルに対応するノズルが存在することを駆動制御装置
にて監視し、このような場合に、インクジェットヘッド
1の補助電極101を駆動してメニスカスの振動を行う
ことにより、インク吐出を正常に行わせるようにするこ
とが可能となる。
【0038】このように、本例のインクジェットヘッド
1の駆動制御装置21では、インクジェットヘッド1の
駆動状況に基づき、インクジェットヘッド1のセグメン
ト電極10及び補助電極101への駆動電圧のパルス幅
Pwを選択して印加しているので、長時間不使用状態に
あったノズルに対しても確実にノズル部でのインクの物
性の変化に起因したインク吐出特性の変動を補償して、
常に安定したインク吐出特性を得ることを可能としてい
る。
【0039】次に、図8は、本発明のインクジェットヘ
ッドの駆動方法の対向電極間の電圧波形の例を示してあ
る。ここで、対向電極間の電位は交互に反転する様に構
成さている。これは静電駆動されるインクジェットヘッ
ドの特性を安定化させるためのものである。本発明は、
本実施例において示した、これらの交互に反転させる駆
動波形の組み合わせにとらわれるものではなく電位を交
互に反転させなくともその作用と効果にはかわりない。
【0040】図8に示す例では、図7で示した駆動制御
装置21の駆動パルス206で生成された駆動パルス
は、ヘッドドライバIC209にて共通電極22即ち振
動板51、セグメント電極10と、補助電極101を選
択されて通電される。
【0041】図8では、インクジェットヘッド1の駆動
方法を大別して4つの駆動パターン分けて示している。
図の右側よりメニスカス振動の駆動パターンで補助電極
101部のみを充放電して駆動するものである。図中の
波形によりメニスカスは4回以上振動する。インク吐出
1はセグメント電極10部のみを充放電して駆動し、イ
ンクを吐出するものである。図では2回インク吐出1の
インク吐出がなされる。インク吐出2はセグメント電極
10部と補助電極101部が同時に充放電されて、振動
板51が全面で撓んで駆動される。図示される波形では
2回のインク吐出2のインク吐出がなされる。非駆動の
場合は、共通電極21即ち、振動板51の電位とセグメ
ント電極10及び補助電極101の対向電極が常に同電
位となる様にそれぞれ通電されている。このときインク
滴の吐出、メニスカスの振動は行われない。
【0042】以上の実施例では主に、図1に示されるよ
うに、ノズル数が4ノズルの例について説明した。本発
明では、振動板とセグメント電極間の充放電にて駆動さ
れる構成としているので、インクジェットヘッドの駆動
にて消費される電力はごく僅かであり、多ノズルにてイ
ンクジェットヘッドを構成した場合でも、ヘッド全体で
消費する電力は僅かであり、低消費電力が実現できると
いった更なる効果を有する。
【0043】例えば、インクジェットヘッドを構成する
ノズル数が1000ノズルとなる場合には、1000の
ノズルを列状に配置し、ノズルと同数のインク室もまた
同様に1列にそれぞれ区画形成する。前述の補助電極も
また、同数を同様に1列に配置する。この様に構成する
ことにより、ライン状のインクジェットヘッドを得るこ
とが可能となる。本発明によれば、この様なライン状の
インクジェットヘッドを構成した場合でも、補助電極を
駆動するための配線数は1本にて十分であり、前述の実
施例にて示した効果に加えて、更に、低消費電力で、コ
ンパクトなライン状のインクジェットヘッドを実現可能
である効果を有する。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインクジ
ェットヘッド及びその駆動方法においては、対向電極を
第1の電極と第2の電極に分割し、第2の対向電極と振
動板の間で補助的な充電を行って振動板を対向壁に部分
的に当接させ、不要なインク滴を吐出させることなくイ
ンクノズルのメニスカスやインク系の振動を生じさせて
ることができるようになる。これにより、メニスカスに
おけるインクの膜化をインク滴を吐出させることなく防
止し、インク流路内のインクを拡散してインクの溶媒の
蒸発によるインクの粘度増加もまた防止する効果を有す
る。
【0045】この様に、本発明のインクジェットヘッド
及びその駆動方法によれば、インク滴の吐出に先だっ
て、第2の電極を駆動すれば、印刷に寄与しないインク
の消費なくして、ノズル不使用により一定時間以上ノズ
ルからインク滴を吐出しない状態が続いた後でも、イン
ク不吐出や異常吐出による印刷の不具合を生じない効果
を有する。
【0046】また、本発明によれば、第2の対向電極は
複数の振動板に共通して設けられているので、インクノ
ズル数の増加に伴う第2対向電極への配線が増加せず、
如何なるインクノズル数でも、少なくとも1本の第2の
対向電極への配線で可能となり、インクジェットヘッド
の配線数の増加や回路とインクジェットヘッドを結線す
る配線数の増加を伴わずして、上述の優れた効果を、得
ることが可能となる。更に、本発明によれば、第1の対
向電極と第2の対向電極を同時に振動板間で充放電する
ことにより、第1の対向電極のみに充放電して振動板を
駆動するよりも多くのインク量を有するインク滴を吐出
させることができ、インクの吐出効率を向上する効果も
有する。
【0047】加えて、本発明によれば、インクノズルが
1000ノズル以上で、前記インク室をライン状に配列
して区画形成することが可能であり、これにより、低消
費電力のライン状のインクジェットヘッドを容易に得る
ことが可能となる効果を有する。また、これらライン状
のインクジェットヘッドでは予備吐出を行う必要が極力
少なくなるため、予備吐出にて消費する印刷に寄与しな
い無駄なインクの消費を極力抑えることが可能となる。
この効果はこのライン状のインクジェットヘッドを構成
するインクノズルの数が多ければ多いほど大きな効果と
なる。
【0048】このように、本発明によれば、インクジェ
ットヘッドの信頼性維持、優れた印刷品の確保、使用イ
ンク節約等が可能となる等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェットヘッド概略分
解斜視図である。
【図2】図1のインクジェットヘッドの平面図である。
【図3】図1に示すインクジェットヘッドの概略断面図
である。
【図4】図1に示すインクジェットヘッドの概略断面図
である。
【図5】図1に示すインクジェットヘッドの概略断面図
である。
【図6】図1に示すインクジェットヘッドの概略断面図
である。
【図7】本発明を適用したインクジェットヘッドの駆動
制御装置の概略ブロック図である。
【図8】図1のインクジェットヘッドの駆動に使用する
駆動電圧パルスの例を示す信号波形図である。
【符号の説明】
1 インクジェットヘッド 2 シリコン基板 3 ノズルプレート 4 ガラス基板 5 インク室 6 共通インク室 7 インク供給路 51 振動板(インク室の底壁) 9 凹部 10 セグメント電極 101 補助電極 11 インクノズル 12 インク供給口 21 電圧印加手段 22 共通電極端子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するインクノズルと、この
    インクノズルに連通していると共にインクを保持してい
    るインク室と、このインク室にインクを供給するインク
    供給路と、前記インク室を区画形成している周壁に形成
    され、面外方向に弾性変位可能となっている振動板とを
    有し、前記インク室の外側において前記振動板に対して
    隙間を置いて対向板を配置し、該対向板に対向電極を形
    成し、前記対向電極と前記振動板間の充放電を行うこと
    により、前記インクノズルからインク滴を吐出させるイ
    ンクジェットヘッドにおいて、 前記対向電極は第1の対向電極と、第2の対向電極とか
    らなり、第1の対向電極は前記振動板との間で充放電を
    行い、前記インクノズルからインク滴を吐出させ、第2
    の対向電極は前記振動板との間で充放電を行うことによ
    り前記インクノズルのインクを振動させることを特徴と
    するインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記第2の対向電極は複数の振動板間に共通して対向
    し、複数の振動板との間で充放電を行うことを特徴とす
    るインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記インクノズルが1000ノズル以上で、前記インク
    室をライン状に配列して区画形成したことを特徴とする
    インクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 インクを吐出するインクノズルと、この
    インクノズルに連通していると共にインクを保持してい
    るインク室と、このインク室にインクを供給するインク
    供給路と、前記インク室を区画形成している周壁に形成
    され、面外方向に弾性変位可能となっている振動板とを
    有し、前記インク室の外側において前記振動板に対して
    隙間を置いて対向板を配置し、該対向板に対向電極を形
    成し、前記対向電極と前記振動板間の充放電を行うこと
    により、前記インクノズルからインク滴を吐出させるイ
    ンクジェットヘッドの駆動方法において、 前記対向電極は第1の対向電極と、第2の対向電極とか
    らなり、第1の対向電極は前記振動板との間で充放電を
    行い、前記インクノズルからインク滴を吐出させ、第2
    の対向電極は前記振動板との間で充放電を行うことによ
    り前記インクノズルのインクを振動させることを特徴と
    するインクジェットヘッドの駆動方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記第2の対向電極は複数の振動板間に共通して対向
    し、複数の振動板との間で充放電を行うことを特徴とす
    るインクジェットヘッドの駆動方法。
  6. 【請求項6】 請求項4乃至請求項5において、 前記第2の対向電極は前記振動板との間で充放電を行い
    インク液滴を吐出させることを特徴とするインクジェッ
    トヘッドの駆動方法。
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