JP2002096488A - インクジェットヘッドの駆動方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェットヘッドの駆動方法及びインクジェット記録装置

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JP2002096488A
JP2002096488A JP2000289395A JP2000289395A JP2002096488A JP 2002096488 A JP2002096488 A JP 2002096488A JP 2000289395 A JP2000289395 A JP 2000289395A JP 2000289395 A JP2000289395 A JP 2000289395A JP 2002096488 A JP2002096488 A JP 2002096488A
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ink
pulse voltage
driving
pulse
jet head
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Masamune Kusunoki
雅統 楠
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ないパルス数で同一ノズルから吐出される
インク滴量を制御して、印字速度の高速化と高品位の階
調印刷を実現できるインクジェットヘッドの駆動方法を
提案する。 【解決手段】 インクを吐出するためのノズルと、該ノ
ズルに連通するインク流路と、該流路の一部に設けられ
た振動板と、該振動板に対向して設けられた電極とを有
し、前記振動板と前記電極との間に1駆動周期(1/
f)内に第一パルス電圧P1と第二パルス電圧P2を印加
する。第一パルス電圧P1のパルス幅(Pw1)と立下
り時間(Tf1)または第二パルス電圧P2のパルス幅
(Pw2)と立下り時間(Tf2)のどちらか一方の組
み合わせ、または両方の組み合わせを調整して振動板の
動作を制御してノズルからインク液滴を1または2滴吐
出させる。インク液滴量を可変することができ、画像品
質の向上を可能にし、印字速度の高速化も可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッドの駆動方法及び該駆動方法によって駆動されるイン
クジェットヘッドを備えたインクジェット記録装置、よ
り詳細には、静電気力を用いて振動板を変形させること
によりインク液滴の吐出を行なう形式のインクジェット
ヘッドの駆動方法及びインクジェットヘッドを備えたイ
ンクジェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開昭60−157875号公報には、
直前の電気的駆動信号に対して滴発生周期よりも短い時
間遅延で付加的な電気的駆動信号を発生するための手段
を設け、可変サイズのインク滴を得るインクジェット印
刷装置が提案されている。また、特公平07−1085
68号公報には、インクジェットプリンタにおいて、前
のパルスのインク滴がオリフィスから離れる前に立ち下
がり時間が前のパルスよりも小さいパルスを印加し、順
次速度の速いインク滴を空中で合体できる時間内にイン
クジェットの変換器を繰り返して作動させることによ
り、印刷の太さと色調の制御を広くできるようにしたイ
ンク滴の量を制御する方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭60−
157875号公報に記載の駆動方法によれば、印加す
るパルス数に比例して吐出されるインク滴量は増加す
る。しかし、印字速度の高速化を達成しようとすると1
駆動周期を短くする必要があり、印加できるパルス数は
制限されるので目的を達成することは難しくなる。
【0004】特公平07−108568号公報に記載の
駆動方法は、圧電体のような電気機械変換手段を前提に
しているが、これを静電気力を利用して振動板を変形さ
せノズルからインク液滴を吐出させる手段を前提にする
ときには、パルス幅と立ち下がり時間との組み合わせに
より、記録媒体に届くまでに空中で合体させて1滴でき
るインク液滴量の可変範囲を大きくできるという特有の
効果がある。
【0005】本発明は、以上の課題を解決するため、本
発明は少ないパルス数で同一ノズルから吐出されるイン
ク滴量を制御して、印字速度の高速化と高品位の階調印
刷を実現できるインクジェットヘッドの駆動方法を提案
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、イン
クを吐出するためのノズルと、該ノズルに連通するイン
ク流路と、該流路の一部に設けられた振動板と、該振動
板に対向して設けられた電極とを有し、前記振動板と前
記電極との間に生じる静電気力を利用して、前記振動板
を変形させ、前記ノズルからインク液滴を吐出するイン
クジェットヘッドの駆動方法において、前記振動板と前
記電極との間に1駆動周期内に第一パルス電圧と第二パ
ルス電圧を印加する駆動形態で少なくとも第一パルス電
圧のパルス幅(Pw1)と立下り時間(Tf1)または
第二パルス電圧のパルス幅(Pw2)と立下り時間(T
f2)のどちらか一方の組み合わせ、または両方の組み
合わせを調整して前記振動板の動作を制御して前記ノズ
ルからインク液滴を1または2滴吐出させることを特徴
としたものである。
【0007】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、第一パルス電圧と第二パルス電圧とからなる駆動形
態で第一パルス電圧を印加して前記振動板を変形、復元
させて吐出したインク液滴がノズルから分離する前にパ
ルス幅(Pw2)をインク吐出速度が略最速となる値よ
りも大きい値に設定した第二パルス電圧を印加して前記
振動板を変形させ、復元させる時の立下り時間(Tf
2)をインク液滴は吐出させない値にすることを特徴と
したものである。
【0008】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、第一パルス電圧と第二パルス電圧とからなる駆動形
態で第一パルス電圧を印加して前記振動板を変形させる
際に、第一パルス電圧のパルス幅をインク吐出速度が略
最速となる値よりも小さいか、もしくは大きい値に設定
し、かつ立下り時間(Tf1)を第二パルス電圧の立下
り時間(Tf2)よりも大きくして前記ノズルから吐出
させたインク液滴と第二パルス電圧を印加して前記振動
板を変形させて前記ノズルから吐出させたインク液滴と
が記録媒体に到達する前に合体し、1ドット印字を記録
媒体上に形成することを特徴としたものである。
【0009】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、第一パルス電圧と第二パルス電圧とからなる駆動形
態で第一パルス電圧を印加して前記振動板を変形させる
際に、第一パルス電圧のパルス幅をインク吐出速度が略
最速となる値に設定し、かつ立下り時間(Tf1)を第
二パルス電圧の立下り時間(Tf2)よりも大きくして
前記ノズルから吐出させたインク液滴と第二パルス電圧
を印加して前記振動板を変形させて前記ノズルから吐出
させたインク液滴とが記録媒体に到達する前に合体し、
1ドット印字を記録媒体上に形成することを特徴とした
ものである。
【0010】請求項5の発明は、請求項2乃至4のいず
れかの発明において、更に、単一パルス電圧のみからな
る駆動形態のインクジェットヘッドの駆動方法を加えた
4種類の駆動方法を印刷信号により選択することを特徴
としたものである。
【0011】請求項6の発明は、請求項1乃至5のいず
れかの方法によってインクジェットヘッドが駆動される
ことを特徴としたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1は、本発明が適
用されるインクジェットヘッドの一例を示す全体の断面
構成図で、図示のインクジェットヘッド10は、インク
液滴を基板12の端部に設けたノズル孔14から吐出さ
せるエッジイジェクトタイプのものであるが、基板11
の上面に設けたノズル孔からインク液滴を吐出させるフ
ェイスイジェクトタイプのものでもよい。インクジェッ
トヘッド10は、3枚の基板11,12,13を重ね合
わせた積層構造をしている。中間の基板12は、例え
ば、シリコン基板であり、複数のノズル孔14を構成す
るように、基板12の表面に一端から平行に等しい間隔
で形成された複数本のノズル溝と、各々のノズル溝に連
通し、底壁が振動板15として機能する吐出室16を構
成することになる凹部と、凹部の後部に設けられたオリ
フィス17を構成することになるインク流入口のための
細溝と、各々の吐出室16にインクを供給するためのイ
ンク共通液室18を構成することになる凹部とを有す
る。
【0013】また、振動板15の下部には後述する電極
19を装着するための振動室20を構成することになる
シリコンの絶縁膜29、例えば、シリコン酸化膜で形成
される凹部が設けられている。一方、中間基板12の上
面には、共通電極21が形成されている。中間基板12
の上面に接合される上側の基板11は、例えば、ガラス
またはプラスチックからなり、この上基板11の接合に
よって、前記ノズル孔14、吐出室16、オリフィス1
7およびインク共通液室18が構成される。上基板11
には、インク共通液室18に連通するインク供給口22
が形成されている。インク供給口22は、接続パイプ2
3およびチューブ24を介してインクタンク(図示せ
ず)に接続される。
【0014】中間基板12の下面に接合される下側基板
13は、例えば、シリコン基板からなり、この下基板1
3の接合によって前記振動室20を構成すると共に、下
基板13の上面に前記振動板15に対応する各々の位置
に個別電極19を形成する。個別電極19は端子部25
を有する。さらに、端子部25を除き電極19の全体を
絶縁膜26で被覆してある。各端子部25にはリード線
27がボンディングされている。さらに、32は振動室
20内の気体層を封止するための封止剤でありエポシキ
接着剤などが用いられる。
【0015】上述のようにして基板を重ね合わせて構成
したインクジェットヘッド10は、更に、中間基板12
に形成した共通電極21と各個別電極19の端子部25
との間にドライバ28が接続される。インクは、インク
タンクからインク供給口22を通して中間基板の内部に
供給され、インク共通液室18、吐出室16等を満たし
ている。図1において、30はノズル孔14から吐出さ
れたインク液滴で、31は記録紙などの記録媒体であ
る。
【0016】個別電極19に対して、ドライバ28によ
り、例えば、正の電圧パルスを印加して電極19の表面
が正の電位に帯電すると、対応する振動板15の下面は
負の電位に帯電する。したがって、振動板15は静電気
力によって吸引されて下方へ撓む。次に、電極19へ印
加している電圧パルスをオフにすると、振動板15は元
の位置に復帰する。この復帰動作によって、吐出室16
の内圧が急激に上昇して、ノズル孔14からインク液滴
30が記録紙31に向けて吐出する。そして、振動板1
5が下方に撓むことにより、インクがインク共通液室1
8からオリフィス17を経由して吐出室16に補給され
る。
【0017】ところで、本発明においては、図2に示す
ような駆動周期1/fで第一パルス電圧、第二パルス電
圧で構成される駆動電圧P1,P2が印加できるように設
定されている(請求項1)。ここで、後述するような動
作においては、第一パルス電圧、第二パルス電圧の駆動
パラメータ(パルス幅Pw1、Pw2、立ち下がり時間
Tf1、Tf2、駆動電圧Vp、駆動間隔Td)はそれ
ぞれ独立に設定可能である。
【0018】次に、図3を用いて説明すると、まず、図
3(A)の駆動電圧のようなパルス電圧を、図1に示し
たような静電力を利用したインクジェットヘッドに印加
し、パルス幅Pwを順次変化させて、吐出速度Vjと吐
出滴体積Mjとを測定し、これらをまとめたものが図3
(B)である。図3(B)からわかるように、パルス幅
により吐出速度Vjと吐出滴体積Mjとはほぼ同じ周期
で振動を繰り返している。図3では、Pw=6.5μs
で吐出速度Vjと吐出滴体積Mjともピークとなってい
る。
【0019】また、図4を用いて説明すると、まず、図
4(A)の駆動電圧のようなパルス電圧を印加し、立ち
下がり時間Tfを順次変化させて、吐出速度Vjと吐出
滴体積Mjとを測定し、これらをまとめたものが図4
(B)となる。図4(B)からわかるように、立ち下が
り時間が大きくなるにつれて吐出速度Vjは低下して、
ついには吐出しなくなる。一方、吐出滴体積Mjは、立
ち下がり時間に関係なく、インク液滴が吐出している間
はほぼ一定値を保っている。図4では、Tf=2.5μ
sで吐出速度Vjは吐出しなくなる。
【0020】以上のようなインクジェットヘッド特性か
ら以下のような駆動方法が提案された。図5を用いて説
明すると、まず、図5に示すように、第一パルスP1
印加する。この時、Pw1aはインクが吐出する以上の
値に設定され、Tf1aは適宜決められる。ここでは、
特に、Td、つまり、第二パルスP2を印加し始めるタ
イミングは、第一パルス電圧の立ち下がりで吐出したイ
ンク液滴がノズルから分離する前に設定する。こうする
ことで、インク滴が吐出しようとするときに再び第二パ
ルス電圧が印加されるので静電気力が発生し、振動板1
5(図1)は個別電極19(図1)に引き付けられ、吐
出室内は負圧になる。したがって、インクは吐出室方向
に引っ張られることになり、メニスカスの表面の共振が
励起される。すると、メニスカスの中心に突出した波動
を形成し、その突出はノズルから滴体積(Mj1a)の
小さいインク滴となって吐出(Vj1a)することにな
る。
【0021】その後、第二パルスP2のパルス幅Pw2
aをインク吐出速度が略最速となる値(ここでは、図3
(B)からPw=6.5μsとなる)よりも大きい値に
設定している、こうすることで、図3(B)からわかる
ように、単一パルスではインク吐出速度もVj2aのよ
うに小さく、さらに立下り時間(Tf2a)を、図4
(B)からわかるように、インク吐出がされないTf以
上の値にされれば、第二パルス電圧でインクの吐出は起
こりえず、地汚れなどの印刷不良は起こらない(請求項
2)。
【0022】次に、図6を用いて説明すると、まず、図
6に示すように、第一パルスP1を印加する。この時、
例えば、Pw1bは図3(B)に示されたインク吐出速
度が略最速となる値(ここでは、図3(B)からPw=
6.5μsとなる)よりも小さい値に設定される。そし
て、駆動間隔Tdを経過した後、再び第二パルスP2
印加している。ここでは、特に、Td、つまり第二パル
ス電圧を印加し始めるタイミングは、第一パルス電圧の
立ち下がりで吐出したインク液滴が独立してノズルから
分離するように設定する。また、立下り時間(Tf1
b)を第二パルス電圧の立下り時間(Tf2b)よりも
大きくしている。Pw2bは適宜決められるが、一般的
には、インク吐出速度が略最速となる値前後に決められ
る。
【0023】上述のように、各パラメータを設定するこ
とで、第一パルス電圧で吐出するインク液滴は、図3
(B)からもわかるように、Mj1bが比較的小さく、
Vj1bも立下り時間(Tf1b)による吐出速度低下
もあるので比較的小さくなる。ここでは、図3(B)に
示されたインク吐出速度が略最速となる値(ここでは、
図3(B)からPw=6.5μsとなる)よりも大きい
値に設定されても効果は同等である。
【0024】一方、第二パルス電圧で吐出するインク液
滴は、図3(B)からもわかるように、Mj2bが比較
的大きく、Vj2bも立下り時間(Tf2b)による吐
出速度低下は、第一パルス電圧のそれよりも小さいの
で、その結果、インク吐出速度(Vj2b)は、Vj1
bよりも大きくなる。したがって、図7に示すように、
(a)の状態であった2滴のインク液滴は記録媒体(例
えば紙)に届くまでに、(b)の状態のように、後の第
二パルス電圧で吐出したインク液滴は、前の第一パルス
電圧で吐出したインク液滴においつき、終には(c)の
状態のように、合体して1つのインク液滴になる(請求
項3)。
【0025】次に、図8を用いて説明すると、まず、図
8に示すように、第一パルスP1を印加する。この時、
例えば、Pw1cは、図3(B)に示されたインク吐出
速度が略最速となる値(ここでは、図3(B)からPw
=6.5μsとなる)値に設定される。そして、駆動間
隔Tdを経過した後、再び第二パルス電圧を印加してい
る。ここでは、特に、Td、つまり第二パルス電圧を印
加し始めるタイミングは、第一パルス電圧の立ち下がり
で吐出したインク液滴が独立してノズルから分離するよ
うに設定する。また、立下り時間(Tf1c)を第二パ
ルス電圧の立下り時間(Tf2c)よりも大きくしてい
る。Pw2cは適宜決められるが、一般的には、インク
吐出速度が略最速となる値前後に決められる。以上のよ
うに、第一パルス電圧で吐出するインク液滴は、図3
(B)からもわかるように、Mj1cはピーク値とな
り、Vj1cも立下り時間(Tf1c)による吐出速度
低下により小さくなる。
【0026】一方、第二パルス電圧で吐出するインク液
滴は、図3(B)からもわかるように、Mj2cもMj
1cと同様に大きく、Vj2cも立下り時間(Tf2
c)による吐出速度低下は、第一パルス電圧のそれより
も小さいので、その結果、インク吐出速度(Vj2c)
はVj1cよりも大きくなる。したがって、図7に示す
ように、(a)の状態であった2滴のインク液滴は記録
媒体(例えば、紙)に届くまでに、(b)の状態のよう
に後の第二パルス電圧で吐出したインク液滴は、前の第
一パルス電圧で吐出したインク液滴においつき、終には
(c)の状態のように、合体して1つのインク液滴にな
る(請求項4)。図6の場合と異なるのは、第一パルス
電圧で吐出するインク液滴量が最大となるので、トータ
ルのインク液滴量は2つのパルスを用いた場合の最大値
となる。
【0027】(実施例2)図9を用いて説明すると、ま
ず、図9に示すように単一パルスPを印加する。この
時、例えば、Pw1dは、図3(B)に示されたインク
吐出速度が略最速となる値(ここでは、図3(B)から
Pw=6.5μsとなる)値に設定される。すると、イ
ンク液滴速度、インク液滴量はそれぞれVj1d、Mj
1dとなる。従って、前述した単一パルス、ダブルパル
ス(第一パルスP1と第二パルス電圧P2とからなる駆動
形態)のそれぞれの駆動方法によるインク液滴量をまと
めると表1となる。その結果、インクを吐出しない場合
を加えて5値の階調印刷が可能な駆動が2つ以下のパル
スで実現できた(請求項5)。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】請求項1に対応する作用効果 インクを吐出するためのノズルと、該ノズルに連通する
インク流路と、該流路の一部に設けられた振動板と、該
振動板に対向して設けられた電極とを有し、前記振動板
と前記電極との間に生じる静電気力を利用して、前記振
動板を変形させ、前記ノズルからインク液滴を吐出する
インクジェットヘッドの駆動方法において、前記振動板
と前記電極との間に1駆動周期内に第一パルス電圧と第
二パルス電圧を印加する駆動形態で少なくとも第一パル
ス電圧のパルス幅(Pw1)と立下り時間(Tf1)ま
たは第二パルス電圧のパルス幅(Pw2)と立下り時間
(Tf2)のどちらか一方の組み合わせ、または両方の
組み合わせを調整して前記振動板の動作を制御して前記
ノズルからインク液滴を1または2滴吐出させるように
したので、インク液滴量を可変することができ、画像品
質の向上を可能にし、かつ、通常なら3つのパルスが必
要な場合でも2つのパルスで賄えるので印字速度の高速
化も可能にする。すなわち、第一パルス電圧と第二パル
ス電圧の2種類のパルスを用いて、立下り時間を調整す
ることで1駆動周期内に前記ノズルから1滴のインク液
滴を吐出させたり、第一パルス電圧のパルス幅と立下り
時間を選ぶことで1駆動周期内に前記ノズルから2滴の
インク液滴を吐出させ、空中で合体させて1滴にするこ
とで小、中、大ドット相当の3種類のインク滴量を吐出
させることができ、4階調を実現できる。さらには、単
一パルス電圧による駆動も追加すれば小と中の間のドッ
ト相当のインク滴量を吐出させることができ、5階調を
実現できる。
【0030】請求項2に対応する作用効果 請求項1に記載のインクジェットヘッドの駆動方法にお
いて、第一パルス電圧と第二パルス電圧とからなる駆動
形態で第一パルス電圧を印加して前記振動板を変形、復
元させて吐出したインク液滴がノズルから分離する前に
パルス幅(Pw2)をインク吐出速度が略最速となる値
よりも大きい値に設定した第二パルス電圧を印加して前
記振動板を変形させ、復元させる時の立下り時間(Tf
2)をインク液滴は吐出させない値にしたので、インク
液滴量を最小にすることができる。
【0031】請求項3に対応する作用効果 請求項1に記載のインクジェットヘッドの駆動方法にお
いて、第一パルス電圧と第二パルス電圧とからなる駆動
形態で第一パルス電圧を印加して前記振動板を変形させ
る際に、第一パルス電圧のパルス幅をインク吐出速度が
略最速となる値よりも小さいか、もしくは大きい値に設
定し、かつ立下り時間(Tf1)を第二パルス電圧の立
下り時間(Tf2)よりも大きくして前記ノズルから吐
出させたインク液滴と第二パルス電圧を印加して前記振
動板を変形させて前記ノズルから吐出させたインク液滴
とが記録媒体に到達する前に合体し、1ドット印字を記
録媒体上に形成するようにしたので、インク滴量を最小
と最大の中間にすることができる。
【0032】請求項4に対応する作用効果 請求項1に記載のインクジェットヘッドの駆動方法にお
いて、第一パルス電圧と第二パルス電圧とからなる駆動
形態で第一パルス電圧を印加して前記振動板を変形させ
る際に、第一パルス電圧のパルス幅をインク吐出速度が
略最速となる値に設定し、かつ立下り時間(Tf1)を
第二パルス電圧の立下り時間(Tf2)よりも大きくし
て前記ノズルから吐出させたインク液滴と第二パルス電
圧を印加して前記振動板を変形させて前記ノズルから吐
出させたインク液滴とが記録媒体に到達する前に合体
し、1ドット印字を記録媒体上に形成するようにしたの
で、インク滴量を最大にすることができる。
【0033】請求項5に対応する作用効果 請求項2乃至請求項4のいずれかに記載のインクジェッ
トヘッドの駆動方法において、単一パルス電圧のみから
なる駆動形態のインクジェットヘッドの駆動方法を加え
た4種類の駆動方法を印刷信号により選択するようにし
たので、より階調性が向上するので高品質の印刷が可能
になる。
【0034】請求項6に対応する作用効果 請求項1乃至5のいずれかにの方法によってインクジェ
ットヘッドが駆動されることを特徴としたので、請求項
1乃至5のいずれかに記載の効果を達成するインクジェ
ット記録装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用されるインクジェットヘッドの
一例を示す全体断面構成図である。
【図2】 本発明による駆動パルスの一例を説明するた
めの図である。
【図3】 インクジェットヘッドの駆動パルス及びその
動作説明をするための図である。
【図4】 インクジェットヘッドの駆動パルスの他の動
作説明をするための図である。
【図5】 本発明による駆動パルスの例を説明するため
の図である。
【図6】 本発明による駆動パルスの他の例を説明する
ための図である。
【図7】 吐出インク滴の動作例(結合例)を説明する
ための図である。
【図8】 本発明による駆動パルスの他の例を説明する
ための図である。
【図9】 本発明による駆動パルスの他の例を説明する
ための図である。
【符号の説明】
10…インクジェットヘッド、11…上基板、12…中
間基板、13…下側基板、14…ノズル孔、15…振動
板、16…吐出室、17…オリフィス、18…インク共
通液室、19…個別電極、20…振動室、21…共通電
極、22…インク供給口、23…接続パイプ、24…チ
ューブ、25…端子部、26…絶縁膜、27…リード
線、28…ドライバ、29…絶縁膜、30…インク滴、
31…記録紙、32…封止剤。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するためのノズルと、該ノ
    ズルに連通するインク流路と、該流路の一部に設けられ
    た振動板と、該振動板に対向して設けられた電極とを有
    し、前記振動板と前記電極との間に生じる静電気力を利
    用して、前記振動板を変形させ、前記ノズルからインク
    液滴を吐出するインクジェットヘッドの駆動方法におい
    て、前記振動板と前記電極との間に1駆動周期内に第一
    パルス電圧と第二パルス電圧を印加する駆動形態で少な
    くとも第一パルス電圧のパルス幅(Pw1)と立下り時
    間(Tf1)または第二パルス電圧のパルス幅(Pw
    2)と立下り時間(Tf2)のどちらか一方の組み合わ
    せ、または、両方の組み合わせを調整して前記振動板の
    動作を制御して前記ノズルからインク液滴を1または2
    滴吐出させることを特徴とするインクジェットヘッドの
    駆動方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
    の駆動方法において、第一パルス電圧と第二パルス電圧
    とからなる駆動形態で第一パルス電圧を印加して前記振
    動板を変形、復元させて吐出したインク液滴がノズルか
    ら分離する前にパルス幅(Pw2)をインク吐出速度が
    略最速となる値よりも大きい値に設定した第二パルス電
    圧を印加して前記振動板を変形させ、復元させる時の立
    下り時間(Tf2)をインク液滴は吐出させない値にす
    ることを特徴とするインクジェットヘッドの駆動方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
    の駆動方法において、第一パルス電圧と第二パルス電圧
    とからなる駆動形態で第一パルス電圧を印加して前記振
    動板を変形させる際に、第一パルス電圧のパルス幅をイ
    ンク吐出速度が略最速となる値よりも小さいか、もしく
    は大きい値に設定し、かつ立下り時間(Tf1)を第二
    パルス電圧の立下り時間(Tf2)よりも大きくして前
    記ノズルから吐出させたインク液滴と第二パルス電圧を
    印加して前記振動板を変形させて前記ノズルから吐出さ
    せたインク液滴とが記録媒体に到達する前に合体し、1
    ドット印字を記録媒体上に形成することを特徴とするイ
    ンクジェットヘッドの駆動方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
    の駆動方法において、第一パルス電圧と第二パルス電圧
    とからなる駆動形態で第一パルス電圧を印加して前記振
    動板を変形させる際に、第一パルス電圧のパルス幅をイ
    ンク吐出速度が略最速となる値に設定し、かつ立下り時
    間(Tf1)を第二パルス電圧の立下り時間(Tf2)
    よりも大きくして前記ノズルから吐出させたインク液滴
    と第二パルス電圧を印加して前記振動板を変形させて前
    記ノズルから吐出させたインク液滴とが記録媒体に到達
    する前に合体し、1ドット印字を記録媒体上に形成する
    ことを特徴とするインクジェットヘッドの駆動方法。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至4のいずれかに記載のイン
    クジェットヘッドの駆動方法において、更に、単一パル
    ス電圧のみからなる駆動形態のインクジェットヘッドの
    駆動方法を加えた4種類の駆動方法を印刷信号により選
    択することを特徴とするインクジェットヘッドの駆動方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の方法
    によってインクジェットヘッドが駆動されることを特徴
    とするインクジェット記録装置。
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