JP2000167617A - 脱スケール装置 - Google Patents

脱スケール装置

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JP2000167617A
JP2000167617A JP10343874A JP34387498A JP2000167617A JP 2000167617 A JP2000167617 A JP 2000167617A JP 10343874 A JP10343874 A JP 10343874A JP 34387498 A JP34387498 A JP 34387498A JP 2000167617 A JP2000167617 A JP 2000167617A
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Takufumi Hayashi
琢文 林
Tomoya Enokida
智也 榎田
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Daido Steel Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱間圧延等の熱間成形に先立ち、加熱された鋼
片の表面に付着するスケールを確実且つ効率良く除去し
得る脱スケール装置を提供する。 【解決手段】断面略角形の長尺な鋼片Kの表面に付着し
たスケールを除去する装置であって、上記鋼片Kの長手
方法と同軸の送給方向に沿って配置され且つ鋼片Kの周
囲を囲う一対の平行なヘッダ12,16と、各ヘッダ1
2,16において互いに対称な位置に付設され、且つ上
記鋼片Kの送給方向と反対側に傾斜して突設された鋼片
Kのコーナ用又は側面用の複数の水噴射ノズル14,1
8と、上記各ヘッダ12,16よりも鋼片Kの送給方向
の上流側に邪魔板24を挟んで配置され、且つ鋼片Kに
対して略下向きに水を噴射する複数のノズル22を有す
る水切用ヘッダ20と、を有する脱スケール装置10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば分塊圧延さ
れた断面略角形の長尺な鋼片を所要の形状に熱間圧延す
るに際し、鋼片の表面に付着したスケール(FeO等)を
自前に除去するための脱スケール装置(デスケーラ)に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、分塊圧延された断面略角形の長
尺な鋼片は、加熱炉内で約1200℃に予め均一に加熱
された後、熱間圧延により所要の断面形状に成形され
る。加熱炉で加熱された鋼片の表面には、スケールが付
着している。このため、図4(A)に示すように、加熱炉
30と熱間圧延工程40との間に配設した脱スケール装
置32により、スケールを除去する。尚、図4(A)中の
符号31,46は鋼片Kの搬送用ローラ、符号42,4
4は圧延用の垂直又は水平溝付きロールを示す。図4
(B),(C)に示すように、脱スケール装置32は、箱型の
ケース33内に鋼片Kの長手方向たる送給方向に沿っ
て、鋼片Kの周囲を囲む一対の平行なリング形のヘッダ
34,37を配置している。鋼片Kはケース33両端の
開口部33a,33bを通って各ヘッダ34,37の中心
付近を貫通する。尚、ケース33の底面には、剥離スケ
ールを含む噴射水を排水する排水管33cが接続されて
いる。
【0003】鋼片Kの送給方向の上流側のヘッダ34に
おける円形パイプ35の内周には、鋼片Kの各コーナに
向けて互いに90度ずれた位置に4個の水噴射ノズル3
6が付設され、且つ鋼片Kの送給方向の下流側にやや傾
斜した向きに突設されている。各ノズル36が鋼片Kの
送給方向の下流方向に傾斜しているのは、下流側のヘッ
ダ37から噴射された水Wが加熱炉30側に侵入するこ
とを防ぐ役目も兼ねているためである。一方、鋼片Kの
送給方向の下流側のヘッダ37における円形パイプ38
の内周には、鋼片Kの各側面に向けて互いに90度ずれ
た上下左右の位置に4個の水噴射ノズル39が付設さ
れ、且つ鋼片Kの送給方向の上流側にやや傾斜した向き
に突設されている。
【0004】しかしながら、図4(B)及び(C)に示すよ
うに、鋼片Kの送給方向の上流側におけるヘッダ34の
各ノズル36は下流側に傾斜しているため、噴射された
水Wが鋼片Kのコーナ付近に衝突してもその圧力が若干
低下し、スケールの除去が不十分になって斑点状又は点
状に残ることがある。特に、Crを含む鋼片Kでは表面
に付着するスケールが、通常のFeOの層の他にFeO
とクロム酸化物との化合物の層が形成されるため、鋼片
Kの側面やコーナ付近のスケールが一層残り易くなる。
但し、鋼片Kの各側面にスケールが残っている場合、熱
間圧延工程40における粗成形列の水平又は垂直の溝付
きロール42,44同士間を通過する際、各側面の中央
付近にロール42,44に拘束されない自由面が形成さ
れる。従って、拘束面と自由面との圧力差によってスケ
ールにクラックが形成されるため、スケールが鋼片Kの
側面から自然に剥離し易い。
【0005】
【発明が解決すべき課題】しかし、鋼片Kの各コーナは
熱間圧延工程40の粗成形列のロール42,44間でも
殆んど拘束状態にあるため、脱スケール装置32で除去
されないと、中間列や仕上列の圧延ロール間において、
特にコーナ付近に残ったスケールが鋼片Kの成形精度を
低下させ且つ鋼片肌に皺等を形成するという問題があっ
た。また、係るスケールによって、圧延ロール42等の
周表面を傷付けることもあった。本発明は、以上におい
て説明した従来の技術における問題点を解決し、熱間圧
延等の熱間成形に先立ち、加熱された鋼片の表面に付着
するスケールを確実且つ効率良く除去し得る脱スケール
装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、脱スケール装
置における鋼片の各コーナ向けに水を噴射するノズルが
水切手段を兼ねず、鋼片の送給方向と反対側に向けて突
設し、噴射水の圧力を高めること着想して成されたもの
である。即ち、本発明の脱スケール装置は、断面略角形
の長尺な鋼片の表面に付着したスケールを除去する装置
であって、上記鋼片の長手方法と同軸の送給方向に沿っ
て配置され且つ鋼片の周囲を囲う一対の平行なヘッダ
と、各ヘッダにおいて互いに対称な位置に付設され且つ
上記鋼片の送給方向と反対側に傾斜して突設された複数
の水噴射ノズルと、を含む、ことを特徴とする。
【0007】これによれば、各ヘッダの水噴射ノズルが
全て鋼片の送給方向と反対側に傾斜して突設されるた
め、鋼片の各側面のスケールは勿論、鋼片の各コーナに
付着するスケールも高い噴射圧の水により、容易に剥離
することが可能となる。尚、各ノズルの傾斜角度は垂直
線に対し10〜50度の範囲で適宜選定される。また、
前記一対のヘッダのうち、前記鋼片の送給方向に沿って
上流側に配置された一方のヘッダが鋼片の各コーナに向
けて突設した複数の水噴射ノズルを有し、上記送給方向
の下流側に配置された他方のヘッダが鋼片の各側面に向
けて突設した複数の水噴射ノズルを有する、脱スケール
装置も含まれる。これによっても、鋼片の各側面及び各
コーナに付着するスケールを容易に剥離できる。
【0008】更に、前記鋼片の送給方向に沿って前記一
対のヘッダの上流側の位置に、鋼片に対し上方から水を
噴射する略下向きの複数のノズルを有する水切用ヘッダ
を更に配置した、脱スケール装置も含まれる。これによ
れば、下流側の一対のヘッダからの噴射水が上流側へ飛
散しても、水切用ヘッダの各ノズルから例えば膜状に噴
射された水のカーテンにより遮蔽され、本装置の上流側
に位置する加熱炉に侵入することを防止できる。尚、水
切用ヘッダは、後述するように矩形のパイプにおける上
辺から複数のノズルを平行に配置するが、各ノズルは鋼
片の送給方向の下流側に向けてやや傾斜させると、上記
遮蔽作用が一層確実となる。また、水切用ヘッダから噴
射された水自体も鋼片のスケールを予備的に剥す作用も
果たす。
【0009】また、前記一対のヘッダと水切用ヘッダと
の間に、前記鋼片を通過させ且つ鋼片の断面寸法よりも
やや大きい開口部を有する邪魔板を立設した、脱スケー
ル装置も含まれる。これによれば、本装置において前記
一対のヘッダからの噴射水が鋼片の送給方向の上流側へ
飛散することを一層確実に防ぐことができる。加えて、
前記鋼片の送給方向に沿って前記水切用ヘッダの上流側
の位置で且つ鋼片が予め加熱される加熱炉の下流側の位
置に、送給される鋼片をその断面において水平方向及び
/又は垂直方向に送給位置を調整する一対以上のガイド
及び/又はガイドローラからなるセンタリング手段を更
に配置した、脱スケール装置も含まれる。
【0010】これにより、本装置の各ヘッダの中心又は
中央付近に予め送給される鋼片の位置を設定できるた
め、各ノズルからの噴射水が確実に鋼片の各コーナ又は
各側面に正確に噴射され、付着したスケールの除去を常
に安定して行うことができる。尚、本発明の対象となる
鋼片は、断面正方形又は長方形で各コーナにアールを付
した形態の他、各コーナが直角のエッジ付きの鋼片も含
まれる。また、これらの鋼片は水平な底面を下側にし
て、その長手方向に沿って送給される。更に、鋼片の材
質は熱間圧延等が可能なものであれば、特に限定される
ものではない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下において本発明の実施に好適
な形態を図面と共に説明する。図1(A)に示すように、
本発明の脱スケール装置10は、左側の加熱炉1と右側
の熱間圧延工程4との間に配置される。分塊圧延され略
角形の断面を有する長尺な鋼片Kは、加熱炉1内で約1
200℃に均一に加熱された後、ローラ2上を図示で右
側に搬送され、センタリング手段26を介して脱スケー
ル装置10内に送給される。また、本装置10によって
表面のスケールを除去された鋼片Kは、右側のローラ9
上を送給され、圧延用の垂直又は水平溝付きロール6,
8を適宜併設した熱間圧延工程4に送られ、所要の断面
形状に成形される。
【0012】図1(A)及び(B)に示すように、脱スケー
ル装置10は、箱型のケース11内において、その中間
に立設した邪魔板24の右側に一対のヘッダ12,16
を、邪魔板24の左側に水切用ヘッダ20を有する。一
対のヘッダ12,16は、垂直姿勢で互いに平行な円形パ
イプ13,17と、それぞれにおける対称な位置で且つ鋼
片Kの送給方向と反対の上流側にやや傾斜して突設した
複数の水噴射ノズル14,18を有する。各ノズル1
4,18は、高圧水を細長い円錐形状に噴射する。鋼片K
の送給方向に沿って上流側のヘッダ12は、鋼片Kの各
コーナに付着したスケールを除去するため、各ノズル1
4を円形パイプ13の中心に対し、水平・垂直線から4
5度傾いた位置に突設している。一方、下流のヘッダ1
6は、鋼片Kの各側面に付着したスケールを除去するた
め、各ノズル18を円形パイプ17の中心から延びる水
平・垂直線と交わる上下左右の位置に突設している。
【0013】また、水切用ヘッダ20は、長方形のパイ
プ21と、その上辺から鋼片Kの送給方向に沿いやや傾
斜させて下向きに突設した複数のノズル22を有する。
各ノズル22は、噴射する水を鋼片Kの送給方向と略直
交する向きに偏平に広がるものを用いる。従って、後述
するように各ノズル22から噴射された水は、やや傾斜
した水のカーテンを形成する。係る水切用ヘッダ20と
前記一対のヘッダ12,16との間に立設する邪魔板2
4は、鋼片Kが貫通可能な大きさで且つこれと略相似形
の開口部25を有する。この開口部25は、前記一対の
ヘッダ12,16のパイプ13,17と同心の位置に形成
されている。
【0014】次に、脱スケール装置10の作用を図2に
より説明する。図2(A)に示すように、本装置10のケ
ース11において図示で鋼片Kが貫通する左右両端に
は、鋼片Kを通す透孔11a,11cが形成され、これ
らの内側には門形の庇11b,11dが設けられてい
る。また、邪魔板24の下側には、ケース11の底面と
の間に通水部24aが形成され、且つケース11の底面
には排水管19が形成されている。前記加熱炉1で約1
200℃に均一に加熱された鋼片Kは、前記センタリン
グ手段26を経て、透孔11aからケース11内に搬入
される。
【0015】図2(B)に示すように、鋼片Kは、先ず水
切ヘッダ20の各ノズル22から斜め下向きに膜状に広
がった水を噴射される。この際、鋼片Kの表面、特に上
側面に付着したスケールは剥離されるか、クラックを生
じて剥離し易い状態になる。また、水切ヘッダ20の各
ノズル22から噴射された水は、図示で幅方向にカーテ
ン状に広がり、次述する各ヘッダ12,16から飛散し
た水が、加熱炉1側へ侵入する事態を防ぐ。各ノズル2
2から噴射されケース11の底面に落ちた水は、通水部
24aを経て排水管19から排出される。尚、図2(B)
の符号21aは、ヘッダ20への給水管を示す。
【0016】次いで、邪魔板24の開口部25を貫通し
た鋼片Kは、ヘッダ12の円形パイプ13の中心付近を
通過する。図2(A)及び(C)に示すように、鋼片Kは、
各ノズル14から噴射された高圧水(約100〜120
kg/cm2)を鋼片K自体の送給方向と対向して各コー
ナに受ける。即ち、鋼片Kの各コーナ付近に付着したス
ケールは、鋼片K自体の送給速度に加え、その送給方向
と反対向きに傾斜した各ノズル14から噴射された高圧
水により、強制的に剥離され且つ除去される。
【0017】更に、図2(A)及び(C)に示すように、鋼
片Kは、上記ヘッダ12の下流側のヘッダ16における
円形パイプ17の中心付近を通過し、各ノズル18から
噴射された高圧水を鋼片K自体の送給方向と対向して各
側面に受ける。これにより、鋼片Kの各コーナ間の各側
面上に残っていたスケールも各ノズル18から噴射され
た高圧水により、強制的に剥離され且つ除去される。
尚、各ヘッダ12,16の各ノズル14,18から噴射
される高圧水の圧力は、略同じである。また、図2(C)
中の符号13aは、各ヘッダ12,16への給水管を示
す。
【0018】以上により、各コーナ及び各側面のスケー
ルを高圧水の噴射により剥離・除去された鋼片Kは、図
2(A)に示すように、ケース11の透孔11cから搬出
され、且つ図1(A)に示すように、ローラ9上を通り熱
間圧延工程4に送給される。従って、スケールが表面に
付着せず且つ鋼片肌に皺等を形成していない鋼片Kは、
圧延ロール6,8等により所定の断面形状に精度良く成
形される。また、鋼片Kにより圧延ロール6等の周表面
が傷付られることもなく、圧延効率を高く安定させるこ
とにも寄与する。更に、各ヘッダ12,16の各ノズル
14,18から噴射された水は、邪魔板24及び水切用
ヘッダ20の各ノズル22からの噴射水が形成する水の
カーテンにより、加熱炉1側への飛散を確実に阻止され
る。尚、各ノズル14,18から噴射され、且つ鋼片K
から除去されたスケールと共にケース11の底面に落下
した水は、排水管19から排出される。
【0019】図3(A)は、上記装置10の変形形態の脱
スケール装置10′を示す。脱スケール装置10′は、
邪魔板24の開口部25を通過した鋼片Kに対し、その
送給方向の上流側に前記ヘッダ16を、下流側にヘッダ
12を配置したものである。即ち、鋼片Kは各側面に付
着したスケールを先にヘッダ16の各ノズル18から噴
射される高圧水により除去された後、鋼片Kの各コーナ
付近に残ったスケールをヘッダ12の各ノズル14から
噴射される高圧水により除去される。尚、この装置1
0′も、各ヘッダ12,16の各ノズル14,18から噴
射される高圧水の圧力を略同じとする。
【0020】図3(B)は、前記センタリング手段26の
水平断面を示す。このセンタリング手段26は、加熱炉
1とケース11との間において、鋼片Kの送給方向の両
側に配置した一対のガイド27と、各ガイド27の後端
寄りの位置に対称に垂設した一対のガイドローラ28を
有する。各ガイド27は、鋼片Kの送給方向に沿って上
流側が緩く且つ下流側が急に折り曲げた板からなり、各
ガイドローラ28は、鋼片Kの対向する側面を挟持可能
な程度の間隔を有し、且つ垂直姿勢で自由回転可能とさ
れている。
【0021】即ち、加熱炉1を出た鋼片Kは、各ガイド
27により、その水平方向の送給位置を本来の送給位置
付近に案内され、且つ各ガイドローラ28によって鋼片
Kは、ケース11内のヘッダ20,12,16の中心位置
付近を通過するように、予め送給位置を調整される。従
って、センタリング手段26を通過した鋼片Kは、ヘッ
ダ20のパイプ21の中心付近及び邪魔板24の開口部
25の中央付近を通過した後、各ヘッダ12,16の各
円形パイプ13,17の中心付近を通過するので、前記
スケールの除去を一層確実に行うことが可能となる。
【0022】図3(C)は、変形形態のセンタリング手段
26′を示す。これは上記手段26の上流側に更に一対
のガイド27aを併設したものである。一対のガイド2
7aの間隔は、下流側のガイド27同士よりも僅かに広
く設定されている。従って、鋼片Kは、その水平方向に
おける送給位置を二対のガイド27a,27、及び一対
のガイドローラ28の三段階により、正確に調整され
る。また、図3(C)に示すセンタリング手段26′にお
いて、一対のガイドローラ28を省略し、二対のガイド
27a,27のみからなるセンタリング手段としても良
い。この場合、各ガイド27a,27の間隔を鋼片Kの幅
寸法に近付ける。尚、図3(B)及び(C)において、図示
の各ガイド27,27a、ガイドローラ28の他に、鋼
片Kの垂直方向における送給位置を調整するため、別途
に図示しないガイドやガイドローラを更に追加したセン
タリング手段としても良い。
【0023】本発明は、以上において説明した各形態に
限定されるものではない。例えば、前記一対のヘッダ1
2,16におけるパイプの外形状を角形(◇,□)としても
良い。この場合、鋼片Kの各コーナ用のヘッダ12に◇
形のパイプを用い且つその直線部の中央にノズル14を
突設したり、或いは、鋼片Kの各側面用のヘッダ16に
□形のパイプを用い且つその直線部の中央にノズル18
を突設すると、その製作が容易になる。尚、六角形又は
八角形等の正多角形のパイプを用いることも可能であ
る。また、水切用ヘッダ20のパイプ21を円形又は六
角形又は八角形等の正多角形のパイプとし、このパイプ
の上部から鋼片Kの送給方向に沿ってやや傾斜し且つ下
向き又は斜め下向きに水を噴射する複数のノズルを突設
しても良い。
【0024】更に、前記邪魔板24を2枚以上平行に立
設したり、或いは邪魔板24自体を省略することも可能
である。加えて、前記センタリング手段26を、鋼片K
の送給方向に沿って複数対のガイドローラ28のみから
なるものとし、上流側から下流側に向けて各対のローラ
28同士の間隔を徐々に小さくしても良い。尚、ガイド
ローラ28やガイド27を鋼片Kの幅方向にやや移動可
能とし、鋼片Kと接しない背面側にバネ等の弾性体を連
結して、接触した鋼片Kの送給位置を調整することも可
能である。尚、本発明の脱スケール装置は、加熱炉と分
塊圧延工程との間、又は加熱炉と熱間鍛造工程との間に
設置することも可能である。
【0025】
【発明の効果】以上において説明した本発明の脱スケー
ル装置によれば、断面略角形の長尺な鋼片に付着したス
ケールを鋼片の各側面及び各コーナ付近において、容易
且つ確実に剥離し除去することができる。従って、鋼片
の熱間圧延等を精度良く行えると共に、圧延ロールの周
表面等を傷付けることも防止できる。また、請求項3及
び/又は請求項4の脱スケール装置によれば、上記効果
に加えて、噴射された高圧水が鋼片の送給方法の上流側
に飛散し、加熱炉側に侵入することを予防することがで
きる。更に、請求項5の脱スケール装置によれば、鋼片
の送給位置を各ヘッダのノズルから噴射される高圧水に
対し、各側面及び各コーナが所定の位置になるように予
め設定でき、付着したスケールの剥離・除去を確実なら
しめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の脱スケール装置及びその前後の
工程を含む概略図、(B)は(A)中の脱スケール装置にお
ける内部の概略を示す斜視図。
【図2】(A)は図1の脱スケール装置の垂直断面図、
(B)は(A)中のB−B断面図、(C)は(A)中のC−C断
面図。
【図3】(A)は変形形態の脱スケール装置を示す部分垂
直断面図、(B)及び(C)はセンタリング手段の概略形態
を示す平面図。
【図4】(A)は従来の脱スケール装置及びその前後の工
程を含む概略図、(B)は(A)中の脱スケール装置の垂直
断面図、(C)は(B)中のC−C断面図。
【符号の説明】
1…………………加熱炉, 10,10′……
脱スケール装置,12,16………ヘッダ,
14,18,22…ノズル(水噴射ノズル),20…………
……水切用ヘッダ, 24………………邪魔板,25
………………開口部, 26,26′……セン
タリング手段,27,27a……ガイド, 2
8………………ガイドローラ,K…………………鋼片,
W…………………水

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】断面略角形の長尺な鋼片の表面に付着した
    スケールを除去する装置であって、 上記鋼片の長手方法と同軸の送給方向に沿って配置され
    且つ鋼片の周囲を囲う一対の平行なヘッダと、各ヘッダ
    において互いに対称な位置に付設され且つ上記鋼片の送
    給方向と反対側に傾斜して突設された複数の水噴射ノズ
    ルと、を含む、ことを特徴とする脱スケール装置。
  2. 【請求項2】前記一対のヘッダのうち、前記鋼片の送給
    方向に沿って上流側に配置された一方のヘッダが鋼片の
    各コーナに向けて突設した複数の水噴射ノズルを有し、
    上記送給方向の下流側に配置された他方のヘッダが鋼片
    の各側面に向けて突設した複数の水噴射ノズルを有す
    る、 ことを特徴とする請求項1に記載の脱スケール装置。
  3. 【請求項3】前記鋼片の送給方向に沿って前記一対のヘ
    ッダの上流側の位置に、鋼片に対し上方から水を噴射す
    る略下向きの複数のノズルを有する水切用ヘッダを更に
    配置した、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の脱
    スケール装置。
  4. 【請求項4】前記一対のヘッダと水切用ヘッダとの間
    に、前記鋼片を通過させ且つ鋼片の断面寸法よりもやや
    大きい開口部を有する邪魔板を立設した、 ことを特徴とする請求項3に記載の脱スケール装置。
  5. 【請求項5】前記鋼片の送給方向に沿って前記水切用ヘ
    ッダの上流側の位置で且つ鋼片が予め加熱される加熱炉
    の下流側の位置に、送給される鋼片をその断面において
    水平方向及び/又は垂直方向に送給位置を調整する一対
    以上のガイド及び/又はガイドローラからなるセンタリ
    ング手段を更に配置した、 ことを特徴とする請求項3又は4に記載の脱スケール装
    置。
JP10343874A 1998-12-03 1998-12-03 脱スケール装置 Withdrawn JP2000167617A (ja)

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JP10343874A JP2000167617A (ja) 1998-12-03 1998-12-03 脱スケール装置

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