JP2000163056A - 自動演奏装置及び自動演奏方法 - Google Patents

自動演奏装置及び自動演奏方法

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JP2000163056A
JP2000163056A JP10338063A JP33806398A JP2000163056A JP 2000163056 A JP2000163056 A JP 2000163056A JP 10338063 A JP10338063 A JP 10338063A JP 33806398 A JP33806398 A JP 33806398A JP 2000163056 A JP2000163056 A JP 2000163056A
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Japan
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data
envelope
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timing
tone
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JP10338063A
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English (en)
Inventor
Yutaka Washiyama
豊 鷲山
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】エンベロープの各種情報に応じて発音開始タイ
ミングが変更され、人間の耳にそろったタイミングで聞
こえる。 【構成】エンベロープレジスタ34内の再生中の自動演
奏曲のエンベロープ種類情報EVが読み出され、プログ
ラム/データ記憶部4内のタイミング補正テーブル22
から、対応するタイミング補正データTMが読み出され
る(ステップ150);次のノートデータ内のステップ
タイムデータSTに対してタイミング補正データTMが
減算され(ステップ151)、演奏タイムカウンタ57
のタイムカウントデータTMがこの減算されたステップ
タイムデータSTに達していれば(ステップ142)、
ノートデータが楽音信号発生部5へ送られて発音され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、自動演奏装置ま
たは自動演奏方法に関し、特にエンベロープ情報に基づ
いて楽音発生タイミングを制御する装置及び方法に関す
る。
【0002】
【従来技術】記憶された自動演奏情報を読み出し、この
自動演奏情報の各楽音の発音開始タイミングを意図的に
ずらしたりずれを残して、「前のり」または「後のり」
といった本来のタイミングからずらした自動演奏を行う
ものが考えられている。このような自動演奏装置は特許
第2134472号及び第2134473号公報に示さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これに対して、実験に
よると、エンベロープ波形形状の異なる楽音は同じタイ
ミングで発音開始されても、人間の耳には同じ発生タイ
ミングには聞こえず、微妙にずれて聞こえる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願発明では、供給され
るエンベロープ情報に基づいて、発生される楽音の発生
タイミングを変更するようにした。これにより、エンベ
ロープの違いによって人間の耳にタイミングがずれて聞
こえる楽音を、そろったタイミングで人間の耳に聞こえ
るようにすることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】1.全体回路 図1は楽音制御装置または電子楽器の全体回路を示す。
キーボード11の各キーは、楽音の発音及び消音を指示
するもので、キースキャン回路12によってスキャンさ
れ、キーオン、キーオフを示すデータが検出され、コン
トローラ2によってプログラム/データ記憶部4に書き
込まれる。そして、それまでプログラム/データ記憶部
4に記憶されていた各キーのオン、オフの状態を示すデ
ータと比較され、各キーのオンイベント、オフイベント
の判別が、コントローラ2によって行われる。
【0006】このキーボード11の各キーには段差タッ
チスイッチが設けられ、各段差スイッチごとに上記スキ
ャンが行われ、各段差スイッチの先頭のオン/オフごと
にオンイベント/オフイベントの検出が行われる。この
段差スイッチによってタッチの速さと強さを示す上記タ
ッチ情報つまりイニシャルタッチデータとアフタタッチ
データとが発生される。
【0007】このキーボード11は、ローアキーボー
ド、アッパーキーボード、ペダルキーボード等から成っ
ており、それぞれにつき異なる音色の楽音、つまりエン
ベロープ波形の異なる楽音が発音される。そして、アッ
パーキーボードについては、1つのキーオンで2音色の
楽音を同時に鳴らすことも可能である。なお、キーボー
ド11は、電子弦楽器、電子吹奏(管)楽器、電子打楽
器(パッド等)、コンピュータのキーボード等で代用さ
れる。
【0008】パネルスイッチ群13の各スイッチは、パ
ネルスキャン回路14によって、スキャンされる。この
スキャンにより、各スイッチのオン、オフを示すデータ
が検出され、コントローラ2によってプログラム/デー
タ記憶部4に書き込まれる。そして、それまでプログラ
ム/データ記憶部4に記憶されていた各スイッチのオ
ン、オフの状態を示すデータと比較され、各スイッチの
オンイベント、オフイベントの判別が、コントローラ2
によって行われる。
【0009】このパネルスイッチ群13のエンベロープ
種類キーの操作によってエンベロープの種類情報EVが
入力される。このエンベロープ種類情報EVは、エンベ
ロープの全体形状データまたはエンベロープファクタデ
ータである。エンベロープ全体形状は、エンベロープの
全体の形状を示し、例えば減衰(リリース)形または持
続(ホールド)形などである。減衰形はアタックの後す
ぐにエンベロープレベルが減衰し、ピアノ音または打楽
器音などに多い。持続形はアタックの後エンベロープレ
ベルが維持され、オルガン音、弦楽器音または管楽器音
などに多い。
【0010】エンベロープファクタは、エンベロープの
各フェーズまたは各部分のスピード、タイムまたはレベ
ルなどである。エンベロープスピードESはエンベロー
プ生成または演算の単位時間当たりのステップ値であ
り、エンベロープタイムETは各フェーズまたは各部分
の時間であり、エンベロープレベルELは各フェーズま
たは各部分の最終到達目標値である。このエンベロープ
種類情報に基づいて自動演奏情報の中の各楽音の発音開
始タイミングが変更制御される。
【0011】これら入力されたエンベロープ種類情報E
Vによって発音される楽音のエンベロープが切り換えら
れ変更される。この発音される楽音は上記キーボード1
1による手動演奏の楽音または自動演奏情報から再生さ
れた自動演奏の楽音である。この手動演奏または自動演
奏の各楽音はミディインターフェース15からも送られ
てくる。
【0012】ミディインターフェース15は、外部接続
された電子楽器との間で楽音データの送受を行うための
インタフェースである。この楽音データはMIDI(ミ
ュージカルインスツルメントデジタルインタフェース)
規格のもので、この楽音データに基づいた発音も行われ
る。このMIDIデータは発音開始タイミングデータ及
び上記エンベロープ種類データも含まれる。
【0013】上記キーボード11またはミディインター
フェース15には、自動演奏装置も含まれる。これらキ
ーボード11、パネルスイッチ群13及びミディインタ
ーフェース15から発生された演奏情報(楽音発生情
報)は、楽音を発生させるための情報である。キーボー
ド11の手動演奏情報は自動演奏情報としてプログラム
/データ記憶部4に書き込まれ記憶される。このミディ
インターフェース15を通じて、他の機器から自動演奏
情報が送られてきたり、プログラム/データ記憶部4内
の自動演奏情報が他の機器へ送られたりする。
【0014】上記演奏情報(楽音発生情報)は、音楽的
ファクタ(因子)情報であり、音高(音域)情報(音高
決定因子)、発音時間情報、演奏分野情報、発音数情
報、共鳴度情報などである。発音時間情報は楽音の発音
開始からの経過時間を示す。演奏分野情報は、演奏パー
ト情報、楽音パート情報、楽器パート情報等を示し、例
えばメロディ、伴奏、コード、ベース、リズム、MID
I等に対応したり、または上鍵盤、下鍵盤、足鍵盤、ソ
ロ鍵盤、MIDI等に対応している。
【0015】上記音高情報はキーナンバデータKNとし
て取り込まれる。このキーナンバデータKNはオクター
ブデータ(音域データ)と音名データとからなる。演奏
分野情報は、パートナンバデータPNとして取り込ま
れ、このパートナンバデータPNは各演奏エリアを識別
するデータであって、発音操作された楽音がどの演奏エ
リアからのものかによって設定される。
【0016】発音時間情報は、トーンタイムデータTM
として取り込まれ、後述のフローチャートによって求め
られたり、キーオンイベントからのタイムカウントデー
タに基づいたり、またはエンベロープフェーズで代用さ
れる。この発音時間情報は特願平6−219324号明
細書及び図面に発音開始からの経過時間情報として詳し
く示される。
【0017】発音数情報は同時に発音している楽音の数
を示し、例えばアサインメントメモリ60のオン/オフ
データが「1」の楽音の数に基づく。共鳴度情報は、同
時に発音している1つの楽音と他の楽音との共鳴度を示
す。この1つの楽音の音高周波数と他の楽音の音高周波
数とが小さい整数数倍比であれば共鳴度情報の値は大き
く、大きい整数数倍比であれば共鳴度情報の値は小さく
なる。
【0018】さらに、上記パネルスイッチ群13には各
種スイッチが設けられ、この各種スイッチは音色タブレ
ット、エフェクトスイッチ、リズムスイッチ、ペダル、
ホイール、レバー、ダイヤル、ハンドル、タッチスイッ
チ等であって楽器用のものである。このペダルはダンパ
ーペダル、サスティンペダル、ミュートペダル、ソフト
ペダル等である。
【0019】この各種スイッチより、楽音制御情報が発
生され、この楽音制御情報は発生された楽音を制御する
情報であって音楽的ファクタ(因子)情報であり、音色
情報(音色決定因子)、タッチ情報(発音指示操作の速
さ/強さ)、発音数情報、共鳴度情報、エフェクト情
報、リズム情報、音像(ステレオ)情報、クオンタイズ
情報、変調情報、テンポ情報、音量情報、エンベロープ
情報等である。これら音楽的ファクタ情報も上記演奏情
報(楽音情報)に合体され、上記各種スイッチより入力
されるほか、上記自動演奏情報に合体されたり、上記イ
ンターフェイスで送受される演奏情報に合体される。
【0020】上記音色情報は、鍵盤楽器(ピアノ等)、
管楽器(フルート等)、弦楽器(バイオリン等)、打楽
器(ドラム等)の楽器(発音媒体/発音手段)の種類等
に対応しており、トーンナンバデータTNとして取り込
まれる。上記エンベロープ情報は、上述のエンベロープ
スピードES、エンベロープレベルEL、エンベロープ
タイムET、エンベロープフェーズEFなどである。
【0021】このような音楽的ファクタ情報は、コント
ローラ2へ送られ、後述の各種信号、データ、パラメー
タの切り換えが行われ、楽音の内容が決定される。上記
演奏情報(楽音発生情報)及び楽音制御情報はコントロ
ーラ2で処理され、各種データが楽音信号発生部5へ送
られ、楽音波形信号MWが発生される。コントローラ2
はCPU、ROM及びRAMなどからなっている。
【0022】プログラム/データ記憶部4(内部記憶媒
体/手段)には、後述する自動演奏情報が記憶されてい
る。この自動演奏情報の中には発音開始タイミング情報
とエンベロープ種類情報とが記憶されている。このエン
ベロープ種類情報に基づいて発音開始タイミング情報が
変更制御される。
【0023】プログラム/データ記憶部4(内部記憶媒
体/手段)はROMまたは書き込み可能なRAM、フラ
ッシュメモリまたはEEPROM等の記憶装置からな
り、光ディスクまたは磁気ディスク等の情報記憶部7
(外部記憶媒体/手段)に記憶されるコンピュータのプ
ログラムが書き写され記憶される(インストール/転送
される)。またプログラム/データ記憶部4には外部の
電子楽器またはコンピュータから上記ミディインターフ
ェース15または送受信装置を介して送信されるプログ
ラムも記憶される(インストール/転送される)。この
プログラムの記憶媒体は通信媒体も含む。
【0024】このインストール(転送/複写)は、情報
記憶部7が本楽音生成装置にセットされたとき、または
本楽音生成装置の電源が投入されたとき自動的に実行さ
れ、または操作者による操作によってインストールされ
る。上記プログラムは、コントローラ2が各種処理を行
うための後述するフローチャートに応じたプログラムで
ある。
【0025】なお、本装置に予め別のオペレーティング
システム、システムプログラム(OS)、その他のプロ
グラムが記憶され、上記プログラムはこれらのOS、そ
の他のプログラムとともに実行されてもよい。このプロ
グラムは本装置(コンピュータ本体)にインストールさ
れ実行されたときに、別のプログラムとともにまたは単
独で請求項(クレーム)に記載された処理・機能を実行
させることができればよい。
【0026】また、このプログラムの一部又は全部が本
装置以外の1つ以上の別装置に記憶されて実行され、本
装置と別装置との間には通信手段を介して、これから処
理するデータ/既に処理されたデータ/プログラムが送
受され、本装置及び別装置全体として、本発明が実行さ
れてもよい。
【0027】このプログラム/データ記憶部4には、上
述した音楽的ファクタ情報、上述した各種データ及びそ
の他の各種データも記憶される。この各種データには時
分割処理に必要なデータや時分割チャンネルへの割当の
ためのデータ等も含まれる。
【0028】楽音信号発生部5では、所定長の楽音波形
信号MWが繰り返し発生されサウンドシステム6から発
音出力される。上記音高情報に応じて、この繰り返し発
生される楽音波形信号MWの発生速度は変化される。ま
た上記音高色情報などの音楽的ファクタ情報に応じて、
この繰り返し発生される楽音波形信号MWの波形形状は
切り換えられる。この楽音信号発生部5は時分割処理に
よって複数の楽音信号が同時に生成されポリフォニック
に発音される。
【0029】タイミング発生部3からは、楽音生成装置
の全回路の同期を取るためのタイミングコントロール信
号が各回路に出力される。このタイミングコントロール
信号は、各周期のクロック信号のほか、これらのクロッ
ク信号を論理積または論理和した信号、時分割処理のチ
ャンネル分割時間の周期を持つ信号、チャンネルナンバ
データCHNo、タイムカウントデータTIなどを含
む。このタイムカウントデータTIは、絶対時間つまり
時間の経過を示し、このタイムカウントデータTIのオ
ーバフローリセットから次のオバーフローリセットまで
の周期は、各楽音のうち最も長い発音時間より長く、場
合によって数倍に設定される。
【0030】2.自動演奏メモリ20 図2はプログラム/データ記憶部4内の自動演奏メモリ
20の記憶内容を示す。この自動演奏メモリ20には、
先頭にディレクトリデータDR及び再生条件データRC
が記憶され、このデータDR、RCの後に複数曲の演奏
情報MPが記憶されている。この演奏情報MPは、メロ
ディパートのデータであるが、コード、ベース、バッキ
ング、アルペジオ、リズム等のパートについても記憶可
能である。
【0031】上記演奏情報MPは、ノートデータ群と、
このノートデータ群の間に挿入されるバーマークデータ
BM、エンドマークデータEM等からなっている。ノー
トデータは、キーナンバ(音高)データKN、ステップ
タイムデータST、ゲートタイムデータGT、タッチ
(ベロシティ)データTC等よりなっている。
【0032】キーナンバデータKNは、キーボード1の
各キーのナンバすなわち、各キーのポジションを示して
おり、音高を表わしている。このキーナンバデータKN
には、セントデータCTが含まれてもよい。ステップタ
イムデータSTは、曲の先頭または小節の先頭すなわち
バーマークデータBMからノートデータに応じた楽音の
発音開始タイミング(キーオン)またはコマンド実行タ
イミングまでの時間を示すデータである。このコマンド
は、音色変更、テンポ変更、移調等である。ゲートタイ
ムデータGTは、発音開始タイミング(キーオン)から
消音(キーオ)までの発音継続時間を示すデータであ
る。
【0033】タッチ(ベロシティ)データTCはキーオ
ン/オフの速さまたは強さを示すデータである。このタ
ッチデータTCは、複数のキースイッチのオン/オフの
時間差に応じており、この複数のキースイッチはキーボ
ード1の各キーに設けられ、キー操作時にタイミングが
ずれてオン/オフする。このタッチデータTCに応じ
て、エンベロープレベルEL、楽音の音量、周波数成分
等の制御が行われる。上記バーマークデータBMは各小
節の区切りを示すデータである。エンドマークデータE
Mは、曲の終わりを示すデータである。
【0034】また演奏情報MPの先頭には、演奏条件デ
ータPCが記憶されており、この演奏条件データPC
は、ソングネームデータSN、テンポデータTP、ビー
トデータBE、エンベロープ種類情報EV、トーンナン
バデータTN等からなっている。テンポデータTP、ビ
ートデータBEはこの演奏情報MPによる自動演奏のテ
ンポ、拍子を示すデータである。
【0035】上記エンベロープ種類情報EVは上述し
た。上記トーンナンバデータTNは、ピアノ、バイオリ
ン、フルート、ドラム等の楽器音の音色を示す。このト
ーンナンバデータTNは、さらに楽音波形データの読み
出しのスタート、ループトップ、ループエンドの各アド
レスデータ、エンベロープ波形データ、フォルマント形
状、周波数スペクトル成分、高調波成分、タッチデータ
TC、キースケーリングデータに対応するデータも示
す。なお、エンベロープ種類情報EV、トーンナンバデ
ータTN、テンポデータTP、移調データは、1つの曲
の演奏情報MPの途中に記憶されて、曲の途中で音色、
テンポ、調が変化してもよい。
【0036】上記1つの曲の演奏情報MPは、複数トラ
ックに上述の演奏パートごとに分けて記憶される。図2
の演奏情報MPはメロディパートのためのものである。
伴奏(コード等)パートでは、このノートデータがコー
ドデータCDとステップタイムデータSTとからなる。
コードデータCDは、コードのタイプとルートを示す。
リズムパートでは、上記ノートデータがタッチデータT
CまたはトーンナンバデータTNとステップタイムデー
タSTとからなる。
【0037】このトーンナンバデータTNは、リズムの
楽器、例えばバスドラム、スネアドラム、ハイハット、
シンバル、ボンゴ等である。なお、上記演奏パートは楽
器パート(上、下、足等の鍵盤、弦、管、打)等も含
む。また、各トラックの先頭にエンベロープ種類情報E
V及びトーンナンバデータTNが記憶され、各トラック
ごとに音色が異なっていてもよい。
【0038】さらに、リズムパートの演奏情報MPは、
メロディパート、伴奏パートから独立して、上記リズム
の種類ごとに自動演奏メモリ20に記憶され、上記リズ
ム種類キーによって選択されたリズムが自動演奏されて
もよい。また、メロディパート、伴奏パート及びリズム
パートの演奏情報MPは、複数のトラックに分けられ
ず、いっしょに記憶されてもよい。
【0039】この場合、各ノートデータはパートデータ
をさらに有し、このパートデータはメロディ、伴奏また
はリズムを示す。さらにこのパートデータが省略されて
もよい。この場合、キーナンバデータKNが特定の音高
より高ければ(高音域)、このノートはメロディパート
に属し、キーナンバデータKNがこの特定の音高より低
ければ(低音域)、このノートは伴奏パートに属する。
あるいは、ノートデータがコードデータCDを有するか
キーナンバデータKNを有するかによって、パートが決
定される。
【0040】3.タイミング補正テーブル22 図3は、上記プログラム/データ記憶部4のタイミング
補正テーブル22を示す。このタイム補正テーブル22
では、入力されたエンベロープ種類情報EVに基づいて
タイミング補正データTMが読み出される。このタイミ
ング補正データTMは、後述する自動演奏の演奏情報M
PのステップタイムデータSTに対して減算される。こ
の減算により発音開始タイミングは早められる。
【0041】このエンベロープ種類は上述したように、
エンベロープスピードデータES、エンベロープレベル
データEL、エンベロープタイムデータETなどのエン
ベロープファクタ、減衰(リリース)形または持続(ホ
ールド)などのエンベロープ形状である。
【0042】ここでは、エンベロープスピードデータE
Sが大きくなるほど、タイミング補正データTMは小さ
くなり、発音開始タイミングは遅められる。またエンベ
ロープタイムデータETが大きくなるほど、タイミング
補正データTMは大きくなり、発音開始タイミングは早
められる。エンベロープレベルデータELが大きくなる
ほど、タイミング補正データTMは小さくなり、発音開
始タイミングは遅められる。また、減衰(リリース)形
のエンベロープは、持続(ホールド)形のエンベロープ
に対して、タイミング補正データTMは小さくなり、発
音開始タイミングは遅められる。この制御内容は図12
に示される。
【0043】このタイミング補正データTMは、エンベ
ロープの全体的な大きさを制御するラウドネスデータ、
上記タッチデータTCまたは発生楽音の音量を制御する
音量データに応じても変更されてもよい。タッチデータ
TC、ラウドネスデータまたは音量データが大きいほ
ど、タイミング補正データTMは小さくなり、発音開始
タイミングは遅められる。なお、これらタイミング補正
データTMは、これらの逆の特性であってもよい。
【0044】このタイミング補正データTMは、ステッ
プタイムデータSTに対して減算されるが、逆に加算さ
れてもよい。この場合、発音開始タイミングは遅められ
る。このほか、タイミング補正データTMは、ステップ
タイムデータSTに対して除算、乗算、その他の演算が
なされてもよい。
【0045】4.ワーキングメモリ21 図4は、上記プログラム/データ記憶部4のワーキング
メモリ21を示す。このワーキングメモリ21は、図4
に示す各種レジスタ、各種バッファ、各種カウンタ、各
種メモリからなっている。
【0046】モードフラグレジスタ31には、電子楽器
の動作を示すフラグデータが記憶される。このフラグ
は、パート別モードフラグ、オンキーフラグ、バー待機
モードフラグ等である。パート別モードフラグは、メロ
ディ、伴奏(コード、ベース)、リズムの各演奏パート
ごと、または上鍵盤、下鍵盤、足鍵盤、リズムキー群ご
との演奏モードを示す。
【0047】この演奏モードは、上述した自動演奏(自
動モード)及び手動演奏(手動モード)である。このパ
ート別モードフラグは、例えば8ビットデータであり、
上位4ビットは自動ビットであって4つの演奏パートの
自動オン/オフを示す。そして各パートの自動ビットが
“0”であれば、当該パートは上記手動モードとなる。
なお、パート別モードフラグのスタイルは上述以外のも
のでもよい。
【0048】オンキーフラグは、ワンステップ自動演奏
モードにおいて、キーボード11のキーのオンを示す。
バー待機モードフラグは、自動演奏でバーマークデータ
BMが読み出されたとき、バーの区切りまで処理が待機
されることを示す。
【0049】再生レジスタ33には、上記演奏情報MP
に応じた楽音データ(キーナンバデータKN、ステップ
タイムデータST、ゲートタイムデータGT、タッチデ
ータTC、コードデータKD、トーンナンバデータTN
等)がストアされる。この再生レジスタ33には、各ト
ラックごとに複数の楽音データがストア可能である。
【0050】エンベロープレジスタ34には、上記パネ
ルスイッチ群13のキーによって入力されたエンベロー
プ種類情報EVまたは上記演奏情報MP内のエンベロー
プ種類情報EVが各トラックごとにストアされる。この
エンベロープ種類情報EV、例えばエンベロープスピー
ドデータES及びエンベロープレベルデータELについ
ては、上記タッチデータTC、上記ラウドネスデータ及
び/または上記音量データが乗算されて、タッチ、ラウ
ドネス及び/または音量に応じた大きさのエンベロープ
スピードデータES及びエンベロープレベルデータEL
とされ、この値によって発音開始タイミングが変更制御
される。この場合、エンベロープ種類情報EVには、他
に音色(トーンナンバデータTN)、音高(キーナンバ
データKN)が演算合成されてもよい。
【0051】トーンナンバレジスタ35には、上記パネ
ルスイッチ群13の音色キーによって入力されたトーン
ナンバデータTNまたは上記演奏情報MP内のトーンナ
ンバデータTNが各トラックごとにストアされる。な
お、再生レジスタ33は省略され、読み出された演奏情
報MPが直接アサインメントメモリ60へ送られてもよ
い。この再生レジスタ33にストアされたゲートタイム
データGTは、後述するワンステップ自動演奏処理で順
次減算され“0”になったとき消音処理される。この消
音処理では、上記アサインメントメモリ60のオン/オ
フデータが“1”から“0”に書き替えられる。
【0052】読出アドレスカウンタ38には、自動演奏
メモリ20の各トラックの演奏データMPの読出アドレ
スデータRAが各トラックごとに記憶され、このアドレ
スデータRAは演奏データMPの読み出しごとにインク
リメントされる。
【0053】テンポビートレジスタ39には、上記演奏
情報MP内のテンポデータTP及びビートデータBEに
応じたテンポビートデータTBがストアされる。このテ
ンポビートデータTBは1小節分の時間を示す。
【0054】演奏タイムカウンタ40は、クロック信号
φ1がハイレベルになるごとにコントローラ2によって
インクリメント(+1など)され、タイムカウントデー
タTMのカウントが行われる。このタイムカウントデー
タTMが上記テンポビートデータTBに一致すると、タ
イムカウントデータTMはクリアされる。上記クロック
信号φ1がハイレベルになるごとに、後述する自動サイ
クルインタラプト処理が行われる。このタイムカウント
データTMは、上記ノートデータ内のステップタイムデ
ータSTと比較され、発音開始タイミングが判別され
る。この発音開始タイミングでは、上記アサインメント
メモリ60のオン/オフデータが“0”から“1”に書
き替えられる。
【0055】5.アサインメントメモリ60 図5は、楽音信号発生部5のアサインメントメモリ60
を示す。アサインメントメモリ60には、複数(16、
32または64等)のチャンネルメモリエリアが形成さ
れており、上記楽音信号発生部5に形成された複数の楽
音生成チャンネルに割り当てられた部分音に関するデー
タが記憶される。
【0056】これら各チャンネルメモリエリアには、チ
ャンネルが割当られた部分音の周波数ナンバデータF
N、キーナンバデータKN、上記エンベロープ種類情報
EV(エンベロープスピードデータES、エンベロープ
レベルデータEL及びエンベロープフェーズデータEF
など)が記憶される。なお、トーンナンバデータTN、
タッチデータTC、トーンタイムデータTM、パートナ
ンバデータPN、上記共鳴度情報、オン/オフデータ等
も記憶される。
【0057】オン/オフデータは割り当られ発音する楽
音(部分音)がキーオン中または発音中(“1”)かキ
ーオフ中または消音中(“0”)かを示す。周波数ナン
バデータFNは割り当られ発音する部分音の周波数値を
示し、上記キーナンバデータKNから変換され、さらに
上記周波数ナンバ比データFNRが乗算される。上記プ
ログラム/データ記憶部4には、この変換のためのテー
ブル(デコーダ)が設けられている。
【0058】上記エンベロープスピードデータES、エ
ンベロープレベルデータEL及びエンベロープフェーズ
データEFは上述したとおりである。フェーズカウンタ
70からのカウント値が取り込まれ、エンベロープフェ
ーズデータEFとしてアサインメントメモリ60に記憶
される。
【0059】キーナンバデータKNは割り当られ発音す
る楽音の音高(周波数)を示し、上記音高情報に応じて
決定される。このキーナンバデータKNは、1つの楽音
を構成する各部分音すべてについて記憶され、オンイベ
ントがあって当該部分音がチャンネル割り当てされ合成
されるたびに、キーナンバデータKNがアサインメント
メモリ60の該当チャンネルメモリエリアに付加記憶さ
れ、オフイベントのたびに対応するキーナンバデータK
Nは消去される。キーナンバデータKNの上位データは
音域またはオクターブを示し、下位データは音名を示
す。
【0060】トーンナンバデータTNは、割り当てられ
発音する楽音の音色を示し、上記音色情報に応じて決定
される。このトーンナンバデータTNが異なれば音色も
異なり、この楽音の楽音波形も異なる。タッチデータT
Cは、発音操作の速さまたは強さを示し、上記タッチ情
報に応じて決定される。パートナンバデータPNは、上
述したように各演奏エリアを示し、発音操作された楽音
がどの演奏エリアからのものかによって設定される。ト
ーンタイムデータTMは、キーオンイベントからの経過
時間を示す。
【0061】これら各チャンネルメモリエリアの各デー
タは、オンタイミング及び/又はオフタイミングに書き
込まれ、各チャンネルタイミングごとに書き換えられた
り、読み出されたりして、上記楽音信号発生部5で処理
される。このアサインメントメモリ60は、楽音信号発
生部5の中ではなく、プログラム/データ記憶部4また
はコントローラ2の中に設けてもよい。
【0062】上記時分割処理によって形成されるチャン
ネル、すなわち複数の楽音(部分音)を並行して発生す
るための複数の楽音発生システムへの各楽音の割り当て
方法またはトランケート方法は、例えば特願平1−42
298号、特願平1−305818号、特願平1−31
2175号、特願平2−2089178号、特願平2−
409577号、特願平2−409578号に示された
方法が使われる。
【0063】6.楽音信号発生部5 図6は上記楽音信号発生部5を示す。上記アサインメン
トメモリ60の各チャンネルの周波数ナンバデータF
N、トーンナンバデータTN、パートナンバデータP
N、タッチデータTC等は、波形読み出し部61へ送ら
れ、波形メモリ62からトーンナンバデータTN、パー
トナンバデータPN、タッチデータTCに応じた楽音波
形データMWが時分割に選択される。
【0064】各周波数ナンバデータFNは時分割に順次
累算されこの累算値の上位データが読み出しアドレスと
して波形メモリ62へ送られ、選択された楽音波形デー
タMWが周波数ナンバデータFNに応じた速度(音高)
で時分割に読み出される。読み出された各楽音波形デー
タMWは乗算器63で各エンベロープデータENが時分
割に乗算合成され、累算器64で全チャンネルの楽音波
形データが累算合成され、上記サウンドシステム6で発
音される。
【0065】上記アサインメントメモリ60の各チャン
ネルのエンベロープスピードデータESは、加算器6
6、セレクタ67、エンベロープ演算メモリ68で時分
割に順次累算され、エンベロープ演算データENが演算
され、上記乗算器63へ上記エンベロープ波形データE
Nとして送られる。エンベロープ演算メモリ68は時分
割チャンネル数に応じたエリアを有し、各チャンネルの
エンベロープ演算データENが記憶され、各チャンネル
ごとにエンベロープが演算される。
【0066】このエンベロープ演算メモリ68は、上記
チャンネルナンバデータCHNoによってアドレス指定
され、この指定されたアドレスのみが書き込み/読み出
しされたりリセットされたりする。このエンベロープ演
算メモリ68の各チャンネルエリアはオンイベント信号
によって個別にリセット(クリア)される。
【0067】コンパレータ69には、この演算(累算)
されるエンベロープ演算データENと、アサインメント
メモリ60からの各チャンネルのエンベロープレベルデ
ータELとが供給され、エンベロープ演算データENが
エンベロープレベルデータELに一致または越えると、
フェーズ終了信号が検出され出力される。このフェーズ
終了信号はエンベロープの各フェーズの終了を示す。こ
のフェーズ終了信号は上記セレクタ67に送られて、上
記エンベロープ演算データENがエンベロープレベルデ
ータELに切り換えられる。エンベロープレベルデータ
ELは各フェーズのエンベロープ演算の目標値だからで
ある。
【0068】上記フェーズ終了信号はフェーズカウンタ
70へ入力され、インクリメントすなわち+1される。
このフェーズカウンタ70では、各チャンネルのエンベ
ロープのフェーズがカウントされる。このフェーズカウ
ンタ70は、上記時分割チャンネル数に応じたカウンタ
が設けられ、上記チャンネルナンバデータCHNoによ
って指定されるカウンタのみがイネーブルとされ、この
指定されたカウンタのみがインクリメントされたりリセ
ットされたりする。このフェーズカウンタ70はプリセ
ッタブルであり、コントローラ2によって下記エンベロ
ープフェーズデータがセットされる。
【0069】このフェーズカウンタ70のエンベロープ
フェーズデータEFは上記アサインメントメモリ60に
アドレスデータとして送られ、各チャンネルの中の各フ
ェーズごとのエンベロープスピードデータES及びエン
ベロープレベルデータELが読み出されたり書き込まれ
たりする。このエンベロープフェーズデータEFは上記
コントローラ2へも送られ、このコントローラ2によっ
てアサインメントメモリ60にエンベロープフェーズデ
ータEFが書き込まれる。
【0070】アサインメントメモリ60は、上記チャン
ネルナンバデータCHNoによってアドレス指定され、
この指定されたアドレスのみが書き込み/読み出しされ
たクリアされたりする。このアサインメントメモリ60
の各チャンネルエリアはオンイベント信号によって個別
にリセット(クリア)される。
【0071】7.処理全体 図7はコントローラ(CPU)2によって実行される処
理全体のフローチャートを示す。この処理全体は本楽音
生成装置の電源オンによって開始され、電源オフまで繰
り返し実行される。
【0072】まず、アサインメントメモリ60、ワーキ
ングメモリ21等がクリアされ、各種イニシャライズ処
理が行われる(ステップ02)。次いで、パネルスイッ
チ群13の各キー等のオン/オフ、オン/オフイベント
が検出され、この検出に係るキーの操作に応じた処理が
行われる(ステップ04)。そして、キーボード11の
各キーのオン/オフ、オン/オフイベントが検出され、
この検出に係るキーの操作に応じた発音/消音等が行わ
れる(ステップ05)。
【0073】次いで、上記ミディインターフェース15
に、他の装置から受け取られ発生されたキーボード11
のキーオン/オフイベント、ノートデータ、各キーの操
作イベント等のデータ/情報があれば、このデータ/情
報がプログラム/データ記憶部4または楽音信号発生部
5等に取り込まれて発音/消音等が行われる(ステップ
06)。また、プログラム/データ記憶部4等に、他の
装置へ発生され送り出されるキーボード11のキーオン
/オフイベント、ノートデータ、各キーの操作イベント
等のデータ/情報があれば、このデータ/情報がミディ
インターフェース15へ送り出されて、他の装置で発音
/消音等が行われる(ステップ06)。なお、このミデ
ィインターフェース15へのデータ送出は一定時間ごと
に行われるインタラプト処理で実行されてもよい。
【0074】そして、上述の演奏情報MPに応じた自動
演奏が行われる(ステップ08)。この処理は後に詳し
く述べられる。次いでその他の処理が行われる(ステッ
プ09)。これらステップ04〜09の処理は、電源オ
フされるまで繰り返される。
【0075】8.スイッチ処理 図8は、上記ステップ04のスイッチ処理のフローチャ
ートを示す。まず、モード切換キー及びパート指定キー
によって、各演奏パートごとの演奏モードが入力される
と(ステップ20)、これに応じたパート別モードフラ
グがモードフラグレジスタ31にストアされる(ステッ
プ21)。
【0076】次いで、選曲キーまたはリズム種類キーで
選曲された演奏情報MPの先頭からエンベロープ種類情
報EVが読み出され、ワーキングメモリ21内のエンベ
ロープレジスタ34にストアされる(ステップ22)。
【0077】そして、読出アドレスカウンタ38の各ト
ラックの読出アドレスデータRAがクリアされる(ステ
ップ24)。さらに、選曲キーまたはリズム種類キーで
選曲された演奏情報MPの先頭からノートデータ等が1
つまたは複数読み出されて再生レジスタ33にストアさ
れ、読出アドレスデータRAがインクリメント(+1)
される(ステップ25)。そして、ステップカウンタ3
7がクリアされる(ステップ30)。
【0078】次いで、その他のスイッチ処理が行われ
(ステップ31)、ルーチンがリターンされる。このそ
の他のスイッチ処理では、エンベロープ種類キーの操作
に応じたエンベロープ種類の設定処理、選曲キーの操作
に応じた選曲処理、音色キーの操作に応じた音色設定/
変更(切換)処理等が行われる。このエンベロープ種類
が設定されると、このエンベロープ種類情報はワーキン
グレジスタ21内のエンベロープレジスタ34にストア
される。これにより、上記自動演奏される演奏助MPの
エンベロープ種類が変更される。なお、上記ステップ2
0〜21のモード設定は、上述の第一モード、第二モー
ド、第三モードがリング動作によって順次切換選択され
てもよい。
【0079】9.自動演奏処理(ステップ11) 図9は上記ステップ11の自動演奏処理のフローチャー
トを示す。この処理では自動ビットが“1”で、自動モ
ードにある演奏パート(トラック)につき、時間の経過
に従って演奏順に演奏情報が自動的に実行されていく。
【0080】まず、モードフラグレジスタ31のパート
別モードフラグの自動ビットが“1”で、自動モードに
セットされていれば(ステップ140)、バー待機モー
ドが設定されていることが判定される(ステップ14
1)。バー待機モードでなければ、演奏タイムカウンタ
40のタイムカウントデータTMが再生レジスタ33に
ストアされている上記減算されたステップタイムデータ
STに達しているか否かが判定される(ステップ14
2)。
【0081】達していれば、再生レジスタ33内のデー
タ等の内容が判定される(ステップ143)。キーナン
バデータKN等のノートデータであれば、このノートデ
ータは、楽音信号発生部5のアサインメントメモリ60
へ送られて発音されるとともに、ミディインターフェー
ス15を介して出力される(ステップ144)。こうし
て、エンベロープ種類に応じて発音開始タイミングが補
正される。
【0082】このとき、場合によってエンベロープレジ
スタ34のエンベロープ種類情報EV及びトーンナンバ
レジスタ35のトーンナンバデータTNもアサインメン
トメモリ60へ送られる。これにより、演奏情報MPに
応じた発音/消音が行われ、自動演奏が実行される。
【0083】次いで、各トラックごとにエンベロープレ
ジスタ34内の再生中の自動演奏曲のエンベロープ種類
情報EVが読み出され、プログラム/データ記憶部4内
のタイミング補正テーブル22で対応するタイミング補
正データTMが読み出される(ステップ150)。
【0084】そして、次のノートデータが読み出され、
このノートデータ内のステップタイムデータSTに対し
てタイミング補正データTMが減算される(ステップ1
51)。この補正されたステップタイムデータSTは、
他のノートデータとともに、再生レジスタ33に書き込
まれ(ステップ152)、読出アドレスカウンタ38の
読み出しアドレスデータRAがインクリメントされる
(ステップ153)。
【0085】この読み出されて補正されたステップタイ
ムデータSTは、上述のステップ142で個別に順次判
定されて発音開始されるので、エンベロープ種類に応じ
て発音開始タイミングが補正される。このエンベロープ
種類は上述したように、エンベロープスピード、エンベ
ロープレベル、エンベロープタイムなどのエンベロープ
ファクタ、減衰(リリース)形または持続(ホールド)
形などのエンベロープ形状である。
【0086】また、上記ステップ143において、バー
マークデータBMが判定されれば、このバーマークデー
タBMに含まれる拍子データに応じたテンポビートデー
タTBがテンポビートレジスタ39に書き込まれ(ステ
ップ146)、モードフラグレジスタ31のバー待機モ
ードフラグが“1”にセットされる(ステップ14
7)。
【0087】さらに、上記ステップ143において、エ
ンドマークデータEDが判定されれば、モードフラグレ
ジスタ31の自動モードがクリアされる(ステップ14
8)。こうして、自動演奏が停止される。また、上記ス
テップ143において、その他のエンベロープ種類情報
EV、トーンナンバデータTN等が判定されれば、この
データがワーキングメモリ21にストアされ(ステップ
149)、エンベロープ波形、音色、テンポ、調等が変
更される。なお、後述する自動サイクルインタラプト処
理はスタートキー操作によって開始されてもよい。この
スタートキーが操作された否かは上記ステップ140の
前で判定される。
【0088】なお、各演奏パートの演奏情報MPは、複
数のトラックに分けられず、演奏パートを示すパートデ
ータがノートデータに含まれているときは、上記ステッ
プ140では、モードフラグレジスタ31の自動ビット
が“1”になって、自動演奏が行われるべき演奏パート
に、上記パートデータが一致するか否かが判定される。
【0089】また、上記ステップ150〜151のステ
ップタイムデータSTの修正つまり発音開始タイミング
の変更補正は、自動演奏が開始される前の選曲の時点で
一括して実行されてもよい。この場合上記ステップ04
のスイッチ処理の中のステップ22の後で以下の処理が
実行される。
【0090】まず、選曲された演奏情報MPの先頭のエ
ンベロープ種類情報EVが読み出され、プログラム/デ
ータ記憶部4内のタイミング補正テーブル22で対応す
るタイミング補正データTMが読み出される。そして、
この演奏情報MPの中の全ステップタイムデータSTに
対してタイミング補正データTMが減算される。この補
正された全ステップタイムデータSTは、他の演奏情報
MPとともに、プログラム/データ記憶部4の中の別の
メモリ(RAM)に転送されて記憶され、上述の再生つ
まり自動演奏が実行される。
【0091】10.自動サイクルインタラプト処理 図10は、自動サイクルインタラプト処理のフローチャ
ートを示す。この処理は、クロックジェネレータ(図示
せず)からの一定周期のクロック信号φ1がハイレベル
になるごとにCPU5によって実行される。まずモード
フラグレジスタ31の記憶内容に基づいて、自動モード
が設定されていることが判定されれば(ステップ13
0)、演奏タイムカウンタ40のタイムカウントデータ
TMがインクリメント(+1)される(ステップ13
1)。
【0092】このタイムカウントデータTMの値が、テ
ンポビートレジスタ39のテンポビートデータTBに一
致すれば(ステップ132)、タイムカウントデータT
Mがクリアされ(ステップ133)、上記モードフラグ
レジスタ41のバー待機モードフラグデータがクリアさ
れる(ステップ134)。これにより、1小節分の待機
が完了する。
【0093】なお、時間の経過を計測し、この計測され
た時間が上記発生タイミングを示す情報に一致したと
き、楽音が発生開始され、供給されるエンベロープ情報
に基づいて、この経過時間の計測値が変更されるごと
に、上記発生される楽音の発生タイミングが変更されて
もよい。
【0094】この場合、以下の処理が上記ステップ13
1で実行される。まず、ワーキングメモリ21内のエン
ベロープレジスタ34のエンベロープ種類情報EVが読
み出され、プログラム/データ記憶部4内のタイミング
補正テーブル22で対応するタイミング補正データTM
が読み出される。
【0095】そして、上記演奏タイムカウンタ47のタ
イムカウントデータTMに対してタイミング補正データ
TMが加算される。このタイミング補正データTMは、
通常のインクリメント値「+1」に対して若干異なって
いる。例えば、「+0.99」「+0.95」「+0.
90」「+1.01」「+1.05」「+1.1」など
である。これによっても、エンベロープ種類情報EVに
応じて各楽音の発生タイミングが変更される。
【0096】本発明は上記実施例に限定されず、本発明
の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例え
ば、上記ステップタイムデータSTは、直前のノートデ
ータ(楽音)の発音開始タイミング、キーオンタイミン
グ、消音タイミングまたはキーオフタイミングからの時
間を示してもよい。いわゆる相対時間である。上記実施
例では小節の先頭からの絶対時間を示している。
【0097】上記ゲートタイムデータGTは、発音開始
タイミングからの発音継続時間を示す。しかし、このゲ
ートタイムデータGTは、曲の先頭または小節の先頭か
らの発音終了(キーオフ)までの時間を示しても良い。
この場合、上記ステップ25、152でノートデータが
読み出されたとき、ゲートタイムデータGTからステッ
プタイムデータSTが減算されて、再生レジスタ33に
ストアされる。
【0098】また、自動演奏を行う演奏データは図12
に示されるものであってもよい。この自動演奏の演奏デ
ータは複数のノートデータ等からなり、このノートデー
タはキーナンバデータKN、ゲートタイムデータGT、
タッチデータTC等からなっており、このノートデータ
に基づいて発音される。この演奏データには「同時コマ
ンド」がいくつか記憶されており、この「同時コマン
ド」からの次の「同時コマンド」までの間の各ノートデ
ータが同時に発音される。
【0099】この場合、上記ステップ25、152等で
「同時コマンド」から次の「同時コマンド」までのすべ
ての演奏情報MPが一度にまたは繰り返し読み出され
る。そして、上記ステップ142で、「同時コマンド」
か否かが判別され、次の「同時コマンド」が読み出され
るまでステップ143〜153の処理が繰り返される。
【0100】さらに、このように発音開始タイミングが
変更制御される楽音は、ピアノ、バイオリン、フルー
ト、ドラムなどの楽器音のほか、「ド」「レ」「ファ」
「ソ」「ラ」「シ」「ド」などの人の声、動物の鳴き
声、自然界の音などでもよい。この場合「強音」「弱
音」「母音」「子音」「破裂音」「歯擦音」などによっ
て発音開始タイミングが変更される。
【0101】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、供給さ
れるエンベロープ情報に基づいて、発生される楽音の発
生タイミングを変更するようにした。したがって、エン
ベロープの違いによって人間の耳にタイミングがずれて
聞こえる楽音を、そろったタイミングで人間の耳に聞こ
えるようにすることができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子楽器又は自動演奏装置の全体回路を示す。
【図2】プログラム/データ記憶部4内の自動演奏メモ
リ20の演奏情報MPを示す。
【図3】プログラム/データ記憶部4内のタイミング補
正テーブル22を示す。
【図4】プログラム/データ記憶部4内のワーキングメ
モリ21を示す。
【図5】楽音信号発生部5のアサインメントメモリ60
を示す。
【図6】楽音信号発生部5を示す。
【図7】処理全体のフローチャートを示す。
【図8】スイッチ処理(ステップ04)のフローチャー
トを示す。
【図9】自動演奏処理(ステップ11)のフローチャー
トを示す。
【図10】自動サイクルインタラプト処理のフローチャ
ートを示す。
【図11】自動演奏メモリ20の演奏データMPの別の
実施例を示す。
【図12】エンベロープ種類情報EVに応じて発音開始
タイミングを変更する例を示す。
【符号の説明】
2…コントローラ(CPU)、3…タイミング発生部、
4…プログラム/データ記憶部、5…楽音信号発生部、
6…サウンドシステム、7…情報記憶部、11…キーボ
ード、13…パネルスイッチ群、15…ミディインター
フェース、20…自動演奏メモリ、21…ワーキングメ
モリ、22…タイミング補正テーブル、60…アサイン
メントメモリ、61…波形読み出し部、62…波形メモ
リ、67…セレクタ、68…エンベロープ演算メモリ、
69…コンパレータ、70…フェーズカウンタ、66…
加算器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発生タイミングを示す情報を供給する手
    段と、 この発生タイミングを示す情報に係る楽音のエンベロー
    プ情報を供給する手段と、 この供給される発生タイミングを示す情報に基づいて楽
    音を発生開始させ、上記供給されるエンベロープ情報に
    基づいて楽音を生成する手段と、 上記供給されるエンベロープ情報に基づいて、上記発生
    される楽音の発生タイミングを変更する手段とを備えた
    ことを特徴とする自動演奏装置。
  2. 【請求項2】 発生タイミングを示す情報を供給させ、 この発生タイミングを示す情報に係る楽音のエンベロー
    プ情報を供給させ、 この供給される発生タイミングを示す情報に基づいて楽
    音を発生開始させ、上記供給されるエンベロープ情報に
    基づいて楽音を生成させ、 上記供給されるエンベロープ情報に基づいて、上記発生
    される楽音の発生タイミングを変更させることを特徴と
    する自動演奏方法。
  3. 【請求項3】 上記楽音の発生タイミングの変更は、自
    動演奏が開始される直前に自動演奏情報の中の発生タイ
    ミングを示す全ての情報に対して一括して実行される、
    または各楽音の発生時ごとに、当該楽音の発生タイミ
    ングを示す情報に対して個別に実行され、 時間の経過を計測し、この計測された時間が上記発生タ
    イミングを示す情報に一致したとき、上記楽音が発生開
    始され、上記供給されるエンベロープ情報に基づいて、
    この経過時間の計測値が変更されることにより、上記発
    生される楽音の発生タイミングを変更し、 または上記
    供給されるエンベロープ情報に基づいて、上記発生タイ
    ミングを示す情報の値が変更され、 上記エンベロープ情報は、入力されるタッチ、ラウドネ
    スまたは音量に応じて変化し、これに応じて楽音の発生
    タイミングも変更され、 上記自動演奏は演奏パートごとに実行されることを特徴
    とする請求項1記載の自動演奏装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006105619A (ja) * 2004-09-30 2006-04-20 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 電子メトロノーム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006105619A (ja) * 2004-09-30 2006-04-20 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 電子メトロノーム
JP4722443B2 (ja) * 2004-09-30 2011-07-13 株式会社河合楽器製作所 電子メトロノーム

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