JP2000162908A - 画像形成装置 - Google Patents
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- JP2000162908A JP2000162908A JP10355411A JP35541198A JP2000162908A JP 2000162908 A JP2000162908 A JP 2000162908A JP 10355411 A JP10355411 A JP 10355411A JP 35541198 A JP35541198 A JP 35541198A JP 2000162908 A JP2000162908 A JP 2000162908A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】フィルム加熱方式のオンデマンド加熱定着装置
を具備した画像形成装置について、どのような電圧環境
であっても、またどのような紙種でも、定着性を損なわ
ない定着制御を可能とすること。 【解決手段】ヒーター11と、一方の面がこのヒーター
11と摺動し他方の面が未定着画像tを担持した記録材
8と接し共に移動するフィルム14と、を有し、上記フ
ィルム14を介した上記ヒーター11からの熱により未
定着画像tを記録材8上に定着する加熱定着装置を有す
る画像形成装置において、上記加熱定着装置に印加され
る電力をヒーター立ち上げ時に検知し、電力の検知結果
に応じて、スループットを変更することを特徴とする画
像形成装置。
を具備した画像形成装置について、どのような電圧環境
であっても、またどのような紙種でも、定着性を損なわ
ない定着制御を可能とすること。 【解決手段】ヒーター11と、一方の面がこのヒーター
11と摺動し他方の面が未定着画像tを担持した記録材
8と接し共に移動するフィルム14と、を有し、上記フ
ィルム14を介した上記ヒーター11からの熱により未
定着画像tを記録材8上に定着する加熱定着装置を有す
る画像形成装置において、上記加熱定着装置に印加され
る電力をヒーター立ち上げ時に検知し、電力の検知結果
に応じて、スループットを変更することを特徴とする画
像形成装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルム加熱方式
の加熱定着装置(像加熱装置)を具備した画像形成装置
に関する。
の加熱定着装置(像加熱装置)を具備した画像形成装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ
などの画像形成装置において、電子写真方式・静電記録
方式等の適宜の作像手段にて記録材(転写材・感光紙・
静電記録紙・印字用紙等)の上に転写(間接)方式もし
くは直接方式で形成担持させた未定着画像(トナー画
像)を加熱定着する装置としては、熱ローラ方式やフィ
ルム加熱方式など、熱効率、安全性が良好な接触加熱型
の装置が広く知られている。
などの画像形成装置において、電子写真方式・静電記録
方式等の適宜の作像手段にて記録材(転写材・感光紙・
静電記録紙・印字用紙等)の上に転写(間接)方式もし
くは直接方式で形成担持させた未定着画像(トナー画
像)を加熱定着する装置としては、熱ローラ方式やフィ
ルム加熱方式など、熱効率、安全性が良好な接触加熱型
の装置が広く知られている。
【0003】熱ローラ方式の装置は、互いに圧接して回
転する、定着部材としての定着ローラ(熱ローラ、ヒー
トローラ)と、加圧部材としての加圧ローラを有し、該
両ローラの圧接部である定着ニップ部(加熱ニップ部)
に未定着画像を形成担持させた記録材を導入して挟持搬
送通過させることで、定着ローラの熱と定着ニップ部の
加圧力にて未定着画像を記録材面に永久固着画像として
加熱定着させるものである。
転する、定着部材としての定着ローラ(熱ローラ、ヒー
トローラ)と、加圧部材としての加圧ローラを有し、該
両ローラの圧接部である定着ニップ部(加熱ニップ部)
に未定着画像を形成担持させた記録材を導入して挟持搬
送通過させることで、定着ローラの熱と定着ニップ部の
加圧力にて未定着画像を記録材面に永久固着画像として
加熱定着させるものである。
【0004】特に近年では、省エネルギー推進等の観点
から、熱伝達効率が高く、装置の立ち上がりも速いオン
デマンドの加熱定着装置としてフィルム加熱方式の装置
が実用に供されている。これは、例えば特開昭63−3
13182号公報、特開平2−157878号公報、同
4−44075〜44083号公報、同4−20498
0〜204984号公報等に提案されており、加熱用ヒ
ーター(加熱体)と、一方の面がこのヒーターと摺動し
他方の面が未定着画像を担持した記録材と接し共に移動
するフィルム(定着フィルム)と、を有し、上記フィル
ムを介した上記ヒーターからの熱により未定着画像を記
録材上に定着する方式の装置であり、ヒーターとして、
セラミックのヒーター基板に通電発熱抵抗体を具備させ
てなる所謂セラミックヒーター等の低熱容量線状加熱体
を、伝熱部材である定着フィルムとして薄肉の低熱容量
のものを用いることができるため、短時間にヒーターの
温度が昇温してヒーターもしくは定着ニップ部の所定温
度への立ち上がりを迅速にすることができるので、スタ
ンバイ時に装置(ヒーター)に電力を供給せず、消費電
力を極力抑えることができ、熱ローラ方式等の他の像加
熱装置に比べて省電力化やウエイトタイムの短縮化(ク
イックスタート性)が可能であり、オンデマンドな加熱
定着装置を構成することができる。
から、熱伝達効率が高く、装置の立ち上がりも速いオン
デマンドの加熱定着装置としてフィルム加熱方式の装置
が実用に供されている。これは、例えば特開昭63−3
13182号公報、特開平2−157878号公報、同
4−44075〜44083号公報、同4−20498
0〜204984号公報等に提案されており、加熱用ヒ
ーター(加熱体)と、一方の面がこのヒーターと摺動し
他方の面が未定着画像を担持した記録材と接し共に移動
するフィルム(定着フィルム)と、を有し、上記フィル
ムを介した上記ヒーターからの熱により未定着画像を記
録材上に定着する方式の装置であり、ヒーターとして、
セラミックのヒーター基板に通電発熱抵抗体を具備させ
てなる所謂セラミックヒーター等の低熱容量線状加熱体
を、伝熱部材である定着フィルムとして薄肉の低熱容量
のものを用いることができるため、短時間にヒーターの
温度が昇温してヒーターもしくは定着ニップ部の所定温
度への立ち上がりを迅速にすることができるので、スタ
ンバイ時に装置(ヒーター)に電力を供給せず、消費電
力を極力抑えることができ、熱ローラ方式等の他の像加
熱装置に比べて省電力化やウエイトタイムの短縮化(ク
イックスタート性)が可能であり、オンデマンドな加熱
定着装置を構成することができる。
【0005】フィルム加熱方式の加熱定着装置おいて、
定着フィルムの搬送方式としては、専用の搬送用ローラ
と従動ローラを用いてテンションを加えながらヒーター
と加圧ローラとの圧接部である定着ニップ部間で定着フ
ィルムを搬送する方式と、円筒形定着フィルムをヒータ
ーにフィルムを挟んで圧接して定着ニップ部を形成する
加圧ローラの搬送力で駆動させる方式(加圧ローラ駆動
方式)があり、前者は定着フィルムの搬送性を高くでき
る利点を有し、後者は構成を簡略化して低コストの加熱
定着装置を実現できる利点がある。
定着フィルムの搬送方式としては、専用の搬送用ローラ
と従動ローラを用いてテンションを加えながらヒーター
と加圧ローラとの圧接部である定着ニップ部間で定着フ
ィルムを搬送する方式と、円筒形定着フィルムをヒータ
ーにフィルムを挟んで圧接して定着ニップ部を形成する
加圧ローラの搬送力で駆動させる方式(加圧ローラ駆動
方式)があり、前者は定着フィルムの搬送性を高くでき
る利点を有し、後者は構成を簡略化して低コストの加熱
定着装置を実現できる利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年のコンピュータ産
業の発展に伴い周辺機器でもあるレーザービームプリン
タも世界各国で使用されるようになってきた。各国で使
われている紙種は予想以上に多く、様々な厚さの紙や表
面性の異なる紙を印刷する機会が増してきた。また紙種
の多様化と同時に、画像形成装置自体の高速化が相まっ
て、1枚目プリント時間の短縮や1枚目プリントの定着
性の確保などの面から、通電発熱抵抗体を具備した加熱
用ヒーターを用いた、フィルム加熱タイプのオンデマン
ド定着装置を具備させた画像形成装置にあっては、ヒー
ターから記録材へ与える瞬間的熱量を増加させてゆき、
満足のゆく定着性を得てきた。
業の発展に伴い周辺機器でもあるレーザービームプリン
タも世界各国で使用されるようになってきた。各国で使
われている紙種は予想以上に多く、様々な厚さの紙や表
面性の異なる紙を印刷する機会が増してきた。また紙種
の多様化と同時に、画像形成装置自体の高速化が相まっ
て、1枚目プリント時間の短縮や1枚目プリントの定着
性の確保などの面から、通電発熱抵抗体を具備した加熱
用ヒーターを用いた、フィルム加熱タイプのオンデマン
ド定着装置を具備させた画像形成装置にあっては、ヒー
ターから記録材へ与える瞬間的熱量を増加させてゆき、
満足のゆく定着性を得てきた。
【0007】しかしながら、ヒーターから発生する熱量
を増加させる方法として、通電発熱抵抗体が消費する電
力量を増加させることがあげられるが、電力は W=V2 /R=VI(W:電力、V:電圧、R:抵抗、
I:電流) のように電流・電圧に比例し、通電される対象の抵抗値
に反比例する。
を増加させる方法として、通電発熱抵抗体が消費する電
力量を増加させることがあげられるが、電力は W=V2 /R=VI(W:電力、V:電圧、R:抵抗、
I:電流) のように電流・電圧に比例し、通電される対象の抵抗値
に反比例する。
【0008】レーザービームプリンタを導入する国は多
種多様で、定格電圧に対し、電圧変動率が−10%を越
える国が多々あり、思うように加熱定着装置に電力が入
らない場合がある。このため、どのような条件下であっ
ても定着に必要な電力量を得るために、ヒーターの通電
発熱抵抗体の抵抗値を下げ、電力量を増加させてゆくの
だが、単に抵抗を下げると電気のON/OFFによって
電圧降下が生じ、電圧降下の大きさと周期に伴って起き
る電灯のちらつきなどを規定した、フリッカーや高調波
歪みの電気的ノイズの規格などを満たせなくなってきて
しまう。
種多様で、定格電圧に対し、電圧変動率が−10%を越
える国が多々あり、思うように加熱定着装置に電力が入
らない場合がある。このため、どのような条件下であっ
ても定着に必要な電力量を得るために、ヒーターの通電
発熱抵抗体の抵抗値を下げ、電力量を増加させてゆくの
だが、単に抵抗を下げると電気のON/OFFによって
電圧降下が生じ、電圧降下の大きさと周期に伴って起き
る電灯のちらつきなどを規定した、フリッカーや高調波
歪みの電気的ノイズの規格などを満たせなくなってきて
しまう。
【0009】本発明は上記に鑑みて提案されたもので、
フィルム加熱方式の加熱定着装置を具備した画像形成装
置について、どのような電圧環境であっても、またどの
ような紙種でも、定着性を損なわない定着制御を可能と
することを目的とする。
フィルム加熱方式の加熱定着装置を具備した画像形成装
置について、どのような電圧環境であっても、またどの
ような紙種でも、定着性を損なわない定着制御を可能と
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする画像形成装置である。
徴とする画像形成装置である。
【0011】(1)ヒーターと、一方の面がこのヒータ
ーと摺動し他方の面が未定着画像を担持した記録材と接
し共に移動するフィルムと、を有し、上記フィルムを介
した上記ヒーターからの熱により未定着画像を記録材上
に定着する加熱定着装置を有する画像形成装置におい
て、上記加熱定着装置に印加される電力をヒーター立ち
上げ時に検知し、電力の検知結果に応じて、スループッ
トを変更することを特徴とする画像形成装置。
ーと摺動し他方の面が未定着画像を担持した記録材と接
し共に移動するフィルムと、を有し、上記フィルムを介
した上記ヒーターからの熱により未定着画像を記録材上
に定着する加熱定着装置を有する画像形成装置におい
て、上記加熱定着装置に印加される電力をヒーター立ち
上げ時に検知し、電力の検知結果に応じて、スループッ
トを変更することを特徴とする画像形成装置。
【0012】(2)電力を検出する手段として、印加さ
れる電圧値を用い、定格電圧に対し所定の電圧値を下回
ったとき、スループットを低下することを特徴とする
(1)に記載の画像形成装置。
れる電圧値を用い、定格電圧に対し所定の電圧値を下回
ったとき、スループットを低下することを特徴とする
(1)に記載の画像形成装置。
【0013】(3)ヒーター温度検知部材の検知温度の
値に応じて、スループットを変更することを特徴とする
(1)に記載の画像形成装置。
値に応じて、スループットを変更することを特徴とする
(1)に記載の画像形成装置。
【0014】(4)定格電圧に対し所定の電圧値を下回
ったとき、前回転時間を延長することを特徴とする
(1)に記載の画像形成装置。
ったとき、前回転時間を延長することを特徴とする
(1)に記載の画像形成装置。
【0015】(5)ヒーターと、一方の面がこのヒータ
ーと摺動し他方の面が未定着画像を担持した記録材と接
し共に移動するフィルムと、を有し、上記フィルムを介
した上記ヒーターからの熱により未定着画像を記録材上
に定着する加熱定着装置を有し、定着性を確保するため
の条件を複数持った定着モードを持ち、その中から使用
者が選択する事により、それぞれの定着モードの定着プ
ロセスが始まる画像形成装置において、上記加熱定着装
置に印加される電力をヒーター立ち上げ時に検知し、電
力の検知結果に応じて、スループットおよび前回転時間
の少なくとも一方を変更する定着モードを持つことを特
徴とする画像形成装置。
ーと摺動し他方の面が未定着画像を担持した記録材と接
し共に移動するフィルムと、を有し、上記フィルムを介
した上記ヒーターからの熱により未定着画像を記録材上
に定着する加熱定着装置を有し、定着性を確保するため
の条件を複数持った定着モードを持ち、その中から使用
者が選択する事により、それぞれの定着モードの定着プ
ロセスが始まる画像形成装置において、上記加熱定着装
置に印加される電力をヒーター立ち上げ時に検知し、電
力の検知結果に応じて、スループットおよび前回転時間
の少なくとも一方を変更する定着モードを持つことを特
徴とする画像形成装置。
【0016】〈作 用〉即ち本発明では、加熱定着装置
に印加されるヒーター立ち上げ時の電圧値をモニター
し、ある一定電圧以下を検知した場合、スループットを
低下させ、電力量不足からくる通電発熱抵抗体温度低下
を緩和させる。
に印加されるヒーター立ち上げ時の電圧値をモニター
し、ある一定電圧以下を検知した場合、スループットを
低下させ、電力量不足からくる通電発熱抵抗体温度低下
を緩和させる。
【0017】また、同様に、前回転時間を印加電圧値に
応じて変化させ、検知電力が低い場合は前回転時間を延
長させ、加圧ローラ等へ蓄熱させ、加熱定着装置の温度
低下を防ぎ定着性を確保する。
応じて変化させ、検知電力が低い場合は前回転時間を延
長させ、加圧ローラ等へ蓄熱させ、加熱定着装置の温度
低下を防ぎ定着性を確保する。
【0018】加えて、スループット低下や前回転延長な
どを組み合わせたいくつかの紙種に応じた定着モードを
設定し、それぞれの定着モードを使用者が選択すること
により、立ち上がり時の電力による紙種に応じた定着制
御が働き、薄紙から厚紙までの定着性を確保する。
どを組み合わせたいくつかの紙種に応じた定着モードを
設定し、それぞれの定着モードを使用者が選択すること
により、立ち上がり時の電力による紙種に応じた定着制
御が働き、薄紙から厚紙までの定着性を確保する。
【0019】
【発明の実施の形態】〈実施例1〉 (1)画像形成装置例 図1は画像形成装置例の概略構成図である。本例の画像
形成装置は転写式電子写真プロセス利用のレーザービー
ムプリンタである。
形成装置は転写式電子写真プロセス利用のレーザービー
ムプリンタである。
【0020】1は像担持体としての回転ドラム型の電子
写真感光体(以下、感光ドラムと記す)である。OP
C、アモルファスSe、アモルファスSi等の感光材料
層がアルミニウムやニッケルなどのシリンダ状の導電性
基体上に形成されている。該感光ドラム1は矢印の時計
方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転
駆動される。
写真感光体(以下、感光ドラムと記す)である。OP
C、アモルファスSe、アモルファスSi等の感光材料
層がアルミニウムやニッケルなどのシリンダ状の導電性
基体上に形成されている。該感光ドラム1は矢印の時計
方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転
駆動される。
【0021】感光ドラム1は回転過程において、まず、
その表面が帯電装置としての帯電ローラ2によって所定
の極性・電位に一様に帯電される。
その表面が帯電装置としての帯電ローラ2によって所定
の極性・電位に一様に帯電される。
【0022】次に、露光装置としての不図示のレーザー
スキャナによる、目的の画像情報パターンに対応したレ
ーザービーム走査露光3を受ける。これにより回転感光
ドラム1面に目的の画像情報パターンに対応した静電潜
像が形成される。
スキャナによる、目的の画像情報パターンに対応したレ
ーザービーム走査露光3を受ける。これにより回転感光
ドラム1面に目的の画像情報パターンに対応した静電潜
像が形成される。
【0023】レーザースキャナはホストコンピュータ等
の外部装置等から送られた画像情報パターンの時系列電
気デジタル画素信号に対応してON/OFF制御された
レーザービームを出力し、このレーザービームで回転感
光ドラム1の一様帯電処理面を走査露光する。
の外部装置等から送られた画像情報パターンの時系列電
気デジタル画素信号に対応してON/OFF制御された
レーザービームを出力し、このレーザービームで回転感
光ドラム1の一様帯電処理面を走査露光する。
【0024】回転感光ドラム1面に形成された静電潜像
は、現像装置4でトナー現像されて可視化される。現像
方法としては、ジャンピング現像法、2成分現像法、F
EED現像法などが用いられ、イメージ露光と反転現像
とを組み合わせて用いられることが多い。
は、現像装置4でトナー現像されて可視化される。現像
方法としては、ジャンピング現像法、2成分現像法、F
EED現像法などが用いられ、イメージ露光と反転現像
とを組み合わせて用いられることが多い。
【0025】回転感光ドラム1面に形成されたトナー画
像は、感光ドラム1と、感光ドラム1に一定の加圧力で
接触させた転写装置としての転写ローラ5とで形成され
る転写ニップ部Tにおいて、該転写ニップ部Tに不図示
の給紙部から所定の制御タイミングにて給送された記録
材(転写材)8に対して順次に転写される。
像は、感光ドラム1と、感光ドラム1に一定の加圧力で
接触させた転写装置としての転写ローラ5とで形成され
る転写ニップ部Tにおいて、該転写ニップ部Tに不図示
の給紙部から所定の制御タイミングにて給送された記録
材(転写材)8に対して順次に転写される。
【0026】転写ローラ5には不図示の電源から所定の
転写バイアスが所定の制御タイミングにて印加され、感
光ドラム1面のトナー画像が該転写バイアスの作用で、
転写ニップ部Tを挟持搬送される記録材8面に順次に転
写される。
転写バイアスが所定の制御タイミングにて印加され、感
光ドラム1面のトナー画像が該転写バイアスの作用で、
転写ニップ部Tを挟持搬送される記録材8面に順次に転
写される。
【0027】転写ニップ部Tにてトナー画像の転写を受
けて転写ニップ部Tを通過した記録材8は回転感光ドラ
ム1面から分離されて加熱定着装置7へと搬送され、ト
ナー画像が永久画像として定着される。加熱定着装置7
は、通電発熱抵抗体を具備した加熱用ヒーターを用い
た、フィルム加熱タイプのオンデマンド定着装置であ
る。これについては(2)項で詳述する。
けて転写ニップ部Tを通過した記録材8は回転感光ドラ
ム1面から分離されて加熱定着装置7へと搬送され、ト
ナー画像が永久画像として定着される。加熱定着装置7
は、通電発熱抵抗体を具備した加熱用ヒーターを用い
た、フィルム加熱タイプのオンデマンド定着装置であ
る。これについては(2)項で詳述する。
【0028】一方、感光ドラム1上に残存する転写残り
の残留トナーは、クリーニング装置6により感光ドラム
1表面より除去される。
の残留トナーは、クリーニング装置6により感光ドラム
1表面より除去される。
【0029】図2はプリンタの動作行程図である。
【0030】a.前多回転行程 プリンタの始動(起動)動作期間(ウォーミング期間)
である。メイン電源スイッチのONにより、メインモー
タを駆動させて感光ドラム1を回転駆動させ、所定のプ
ロセス機器の準備動作を実行させる。
である。メイン電源スイッチのONにより、メインモー
タを駆動させて感光ドラム1を回転駆動させ、所定のプ
ロセス機器の準備動作を実行させる。
【0031】所定の装置始動動作期間終了後は、メイン
モータの駆動が一旦停止されて感光ドラム1の回転駆動
が停止され、印字(プリント)スタート信号が入力され
るまでスタンバイ(待機)状態に保持される。
モータの駆動が一旦停止されて感光ドラム1の回転駆動
が停止され、印字(プリント)スタート信号が入力され
るまでスタンバイ(待機)状態に保持される。
【0032】b.前回転行程 印字スタート信号の入力によりメインモータを再駆動さ
せて感光ドラム1を再回転駆動させ、所定の時間所定の
印字前動作を実行させる期間である。
せて感光ドラム1を再回転駆動させ、所定の時間所定の
印字前動作を実行させる期間である。
【0033】c.印字行程(画像形成行程) 所定の前回転行程が終了すると、引き続いて回転感光ド
ラム1に対する帯電・画像露光・現像、記録材8へのト
ナー画像転写等の所定シーケンスの印字プロセス(画像
形成プロセス)が実行され、トナー画像の転写を受けた
記録材8が加熱定着装置7に搬送されて、1枚目の印字
行程が実行される。
ラム1に対する帯電・画像露光・現像、記録材8へのト
ナー画像転写等の所定シーケンスの印字プロセス(画像
形成プロセス)が実行され、トナー画像の転写を受けた
記録材8が加熱定着装置7に搬送されて、1枚目の印字
行程が実行される。
【0034】連続印字(連続プリント)モードの場合
は、上記の印字行程が繰り返えされて所定の設定枚数n
分の印字行程が実行される。
は、上記の印字行程が繰り返えされて所定の設定枚数n
分の印字行程が実行される。
【0035】d.紙間行程 連続印字モードにおいて、一の記録材8の後端が転写ニ
ップ部Tを通過した後、次の記録材8の先端が転写ニッ
プ部Tに到達するまでの間の、転写ニップ部Tにおける
記録材8の非通紙状態期間である。
ップ部Tを通過した後、次の記録材8の先端が転写ニッ
プ部Tに到達するまでの間の、転写ニップ部Tにおける
記録材8の非通紙状態期間である。
【0036】e.後回転行程 最後であるn枚目の印字行程が終了した後も所定の時間
メインモータの駆動を継続させて感光ドラム1を回転駆
動させ、所定の後動作を実行させる期間である。
メインモータの駆動を継続させて感光ドラム1を回転駆
動させ、所定の後動作を実行させる期間である。
【0037】所定の後回転行程が終了するとメインモー
タの駆動が停止され感光ドラム1の回転駆動が停止さ
れ、次の印字スタート信号が入力するまで再びスタンバ
イ状態に保持される。
タの駆動が停止され感光ドラム1の回転駆動が停止さ
れ、次の印字スタート信号が入力するまで再びスタンバ
イ状態に保持される。
【0038】なお上記において、前多回転行程中に印字
スタート信号が入力された場合には前多回転行程後引き
続いて前回転行程を経て印字行程が実行される。また1
枚だけの印字の場合は、その印字行程の終了後、後回転
行程を経てスタンバイ状態になる。
スタート信号が入力された場合には前多回転行程後引き
続いて前回転行程を経て印字行程が実行される。また1
枚だけの印字の場合は、その印字行程の終了後、後回転
行程を経てスタンバイ状態になる。
【0039】(2)加熱定着装置7 加熱定着装置7は、通電発熱抵抗体を具備した加熱用ヒ
ーターを用いた、フィルム加熱タイプのオンデマンド定
着装置である。より詳しくは、特開平4−44075〜
44083号公報等に開示の、円筒状の定着フィルムを
用いたフィルム加熱方式・加圧ローラ駆動式・テンショ
ンレスタイプの加熱定着装置である。
ーターを用いた、フィルム加熱タイプのオンデマンド定
着装置である。より詳しくは、特開平4−44075〜
44083号公報等に開示の、円筒状の定着フィルムを
用いたフィルム加熱方式・加圧ローラ駆動式・テンショ
ンレスタイプの加熱定着装置である。
【0040】図3は該加熱定着装置7の横断面模型図で
ある。9・10は互いに当接させて定着ニップ部Nを形
成させた定着部材と加圧部材である。
ある。9・10は互いに当接させて定着ニップ部Nを形
成させた定着部材と加圧部材である。
【0041】定着部材9は、加熱用ヒーター11、断熱
支持部材15、定着フィルム14等から構成されてい
る。加圧部材10は弾性加圧ローラである。
支持部材15、定着フィルム14等から構成されてい
る。加圧部材10は弾性加圧ローラである。
【0042】ヒーター11は高熱伝導であるAl2 O3
又はAlN基板からなる、薄肉・横長のセラミックヒー
タである。このヒーター11については後述する。
又はAlN基板からなる、薄肉・横長のセラミックヒー
タである。このヒーター11については後述する。
【0043】断熱支持部材15は、ヒーター11を保持
し、定着ニップ部Nと反対方向への放熱を防ぐ部材であ
り、液晶ポリマー、フェノール樹脂、PPS、PEEK
等により形成されている。本例の断熱支持部材15は横
断面略半円弧状樋型の横長で、耐熱性、電気絶縁性で、
高い加重に耐えられる部材であり、ヒーター11はこの
断熱支持部材15の下面のほぼ中央部に部材長手に沿っ
て設けた溝部に加熱面側を下向きに露呈させて嵌入して
固定支持させてある。
し、定着ニップ部Nと反対方向への放熱を防ぐ部材であ
り、液晶ポリマー、フェノール樹脂、PPS、PEEK
等により形成されている。本例の断熱支持部材15は横
断面略半円弧状樋型の横長で、耐熱性、電気絶縁性で、
高い加重に耐えられる部材であり、ヒーター11はこの
断熱支持部材15の下面のほぼ中央部に部材長手に沿っ
て設けた溝部に加熱面側を下向きに露呈させて嵌入して
固定支持させてある。
【0044】定着フィルム14は円筒状の耐熱性フィル
ムであり、ヒーター11を含む断熱支持部材15に対し
て周長に余裕を持たせた形でルーズに外嵌させてあり、
断熱支持部材15は定着フィルム14を内面から支え
る。
ムであり、ヒーター11を含む断熱支持部材15に対し
て周長に余裕を持たせた形でルーズに外嵌させてあり、
断熱支持部材15は定着フィルム14を内面から支え
る。
【0045】定着フィルム14は熱容量の小さなもので
あり、クイックスタートを可能にするために総厚100
μm以下の厚みで耐熱性、熱可塑性を有するポリイミ
ド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PPS、P
FA、PTFE、FEP等を基層としたフィルムであ
る。また、長寿命の加熱定着装置を構成するために充分
な強度を持ち、耐久性に優れたフィルムとして、総厚2
0μm以上の厚みが必要である。よって定着フィルム1
4の総厚みとしては20μm以上100μm以下が最適
である。さらにオフセット防止や記録材の分離性を確保
するために表層には、PFA、PTFE、FEP、シリ
コーン樹脂等の離型性の良好な耐熱樹脂を混合ないし単
独で被覆したものである。
あり、クイックスタートを可能にするために総厚100
μm以下の厚みで耐熱性、熱可塑性を有するポリイミ
ド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PPS、P
FA、PTFE、FEP等を基層としたフィルムであ
る。また、長寿命の加熱定着装置を構成するために充分
な強度を持ち、耐久性に優れたフィルムとして、総厚2
0μm以上の厚みが必要である。よって定着フィルム1
4の総厚みとしては20μm以上100μm以下が最適
である。さらにオフセット防止や記録材の分離性を確保
するために表層には、PFA、PTFE、FEP、シリ
コーン樹脂等の離型性の良好な耐熱樹脂を混合ないし単
独で被覆したものである。
【0046】加圧部材としての弾性加圧ローラ10は、
芯金21と、その外側にシリコンゴムやフッ素ゴム等の
耐熱ゴムあるいはシリコンゴムを発泡して形成された弾
性層20からなり、さらには、この上にPFA、PTF
E、FEP等の離型性層19を形成してもよい。
芯金21と、その外側にシリコンゴムやフッ素ゴム等の
耐熱ゴムあるいはシリコンゴムを発泡して形成された弾
性層20からなり、さらには、この上にPFA、PTF
E、FEP等の離型性層19を形成してもよい。
【0047】この弾性加圧ローラ10は、不図示の軸受
部材に保持させ、断熱支持部材15の下面側に固定支持
させたヒーター11の下向き表面に対して定着フィルム
14を挟ませて、不図示の加圧手段により長手方向両端
部から加熱定着に必要な定着ニップ部Nを形成するべく
十分に加圧されている。
部材に保持させ、断熱支持部材15の下面側に固定支持
させたヒーター11の下向き表面に対して定着フィルム
14を挟ませて、不図示の加圧手段により長手方向両端
部から加熱定着に必要な定着ニップ部Nを形成するべく
十分に加圧されている。
【0048】加圧ローラ10は駆動手段Mにより矢印の
反時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ10の回
転駆動による該ローラ10の外面と定着フィルム14の
外面との、定着ニップ部Nにおける圧接摩擦力で定着フ
ィルム14に回転力が作用して、該定着フィルム14は
その内面が定着ニップ部Nにおいてヒーター11の下向
き表面に密着して摺動しながら矢印の時計方向に加圧ロ
ーラ10の回転周速度にほぼ対応した周速度をもって断
熱支持部材15の外回りを従動回転状態になる。
反時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ10の回
転駆動による該ローラ10の外面と定着フィルム14の
外面との、定着ニップ部Nにおける圧接摩擦力で定着フ
ィルム14に回転力が作用して、該定着フィルム14は
その内面が定着ニップ部Nにおいてヒーター11の下向
き表面に密着して摺動しながら矢印の時計方向に加圧ロ
ーラ10の回転周速度にほぼ対応した周速度をもって断
熱支持部材15の外回りを従動回転状態になる。
【0049】この場合、断熱支持部材15の外回りを従
動回転する円筒状の定着フィルム14はその周長の定着
ニップ部Nとその近傍部の定着フィルム部分以外の定着
フィルム部分はテンションフリー(テンションが加わら
ない状態)の状態にある。
動回転する円筒状の定着フィルム14はその周長の定着
ニップ部Nとその近傍部の定着フィルム部分以外の定着
フィルム部分はテンションフリー(テンションが加わら
ない状態)の状態にある。
【0050】定着フィルム14はその内面側がヒーター
11および断熱支持部材15の外面の一部に摺擦しなが
ら回転するため、ヒーター11および断熱支持部材15
と定着フィルム14の間の摩擦抵抗を小さく抑える必要
がある。このためヒーター11および断熱支持部材15
の表面に耐熱性グリース等の潤滑剤を少量介在させてあ
る。これにより定着フィルム14はスムーズに回転する
ことが可能となる。
11および断熱支持部材15の外面の一部に摺擦しなが
ら回転するため、ヒーター11および断熱支持部材15
と定着フィルム14の間の摩擦抵抗を小さく抑える必要
がある。このためヒーター11および断熱支持部材15
の表面に耐熱性グリース等の潤滑剤を少量介在させてあ
る。これにより定着フィルム14はスムーズに回転する
ことが可能となる。
【0051】而して、加圧ローラ10が回転駆動され、
それに伴って円筒状の定着フィルム14が断熱支持部材
15の外回りを従動回転状態になり、ヒーター11に通
電がなされて該ヒーター11の発熱で定着ニップ部Nの
温度が所定に立ち上がって温調された状態において、定
着ニップ部Nに、未定着トナー画像tを形成担持させた
記録材8が導入され、定着ニップ部Nにおいて記録材8
の未定着トナー画像担持面側が定着フィルム14の外面
に密着して定着フィルム14と一緒に定着ニップ部Nを
挟持搬送されていく。
それに伴って円筒状の定着フィルム14が断熱支持部材
15の外回りを従動回転状態になり、ヒーター11に通
電がなされて該ヒーター11の発熱で定着ニップ部Nの
温度が所定に立ち上がって温調された状態において、定
着ニップ部Nに、未定着トナー画像tを形成担持させた
記録材8が導入され、定着ニップ部Nにおいて記録材8
の未定着トナー画像担持面側が定着フィルム14の外面
に密着して定着フィルム14と一緒に定着ニップ部Nを
挟持搬送されていく。
【0052】この記録材8の挟持搬送過程において、ヒ
ーター11の熱が定着フィルム14を介して記録材に付
与され、記録材8上の未定着トナー画像tが熱圧定着さ
れる。
ーター11の熱が定着フィルム14を介して記録材に付
与され、記録材8上の未定着トナー画像tが熱圧定着さ
れる。
【0053】記録材8は定着ニップ部Nを通過すると定
着フィルム14の外面から曲率分離して不図示の排出ト
レイ上に排出される。
着フィルム14の外面から曲率分離して不図示の排出ト
レイ上に排出される。
【0054】図4の(a)は加熱用ヒーター11の表面
側(加熱面側)の一部切欠き平面模型図と通電系のブロ
ック図、(b)は縦断側面模型図、(c)は横断面模型
図である。
側(加熱面側)の一部切欠き平面模型図と通電系のブロ
ック図、(b)は縦断側面模型図、(c)は横断面模型
図である。
【0055】加熱用ヒーター11において、16はヒー
ター基板としてのセラミック基板であり、通紙方向に直
交する方向を長手とする横長・細幅・薄肉の耐熱性・電
気絶縁性・低熱容量の部材である。本例では、例えば長
さ270mm、幅10mm、板厚0.65mmのアルミ
ナ(Al2 O3 )部材である。
ター基板としてのセラミック基板であり、通紙方向に直
交する方向を長手とする横長・細幅・薄肉の耐熱性・電
気絶縁性・低熱容量の部材である。本例では、例えば長
さ270mm、幅10mm、板厚0.65mmのアルミ
ナ(Al2 O3 )部材である。
【0056】17はこのヒーター基板16の表面側に基
板長手に沿って形成具備させた細帯状の通電発熱抵抗体
(Ag/Pd、Ta2 N等)の印刷パターン層である。
本例では長さ220mm(=有効発熱領域長さ)・幅5
mmである。17a・17aはこの通電発熱抵抗体層1
7の両端部に導通させて形成具備させた給電用電極部で
ある。
板長手に沿って形成具備させた細帯状の通電発熱抵抗体
(Ag/Pd、Ta2 N等)の印刷パターン層である。
本例では長さ220mm(=有効発熱領域長さ)・幅5
mmである。17a・17aはこの通電発熱抵抗体層1
7の両端部に導通させて形成具備させた給電用電極部で
ある。
【0057】18は通電発熱抵抗体17を覆わせて形成
具備させた表面保護層である。本例では厚さ50〜60
μmの耐熱性ガラスのコーティング層である。
具備させた表面保護層である。本例では厚さ50〜60
μmの耐熱性ガラスのコーティング層である。
【0058】21はヒーター基板16の背面側(裏面
側、非加熱面側)に配設具備させたヒーター温度検知部
材としてのサーミスタである。
側、非加熱面側)に配設具備させたヒーター温度検知部
材としてのサーミスタである。
【0059】22は同じくヒーター基板16の背面側に
当接させて配設したサーマルプロテクターとしての安全
ヒューズである。
当接させて配設したサーマルプロテクターとしての安全
ヒューズである。
【0060】ヒーター11は通電発熱抵抗体層17・表
面保護層18を形成具備させたヒーター基板表面側が加
熱面側(定着フィルム接触摺動面側)であり、このヒー
ター基板表面側を下向きに外部露呈させて断熱支持部材
15に固定支持させてある。
面保護層18を形成具備させたヒーター基板表面側が加
熱面側(定着フィルム接触摺動面側)であり、このヒー
ター基板表面側を下向きに外部露呈させて断熱支持部材
15に固定支持させてある。
【0061】ヒーター11は全体的に低熱容量の部材で
あり、通電発熱抵抗体層17の両端部の給電用電極部1
7a・17a間に給電回路にて電圧印加がなさて通電発
熱抵抗体層17が発熱することで全体的に迅速に昇温す
る。
あり、通電発熱抵抗体層17の両端部の給電用電極部1
7a・17a間に給電回路にて電圧印加がなさて通電発
熱抵抗体層17が発熱することで全体的に迅速に昇温す
る。
【0062】そのヒーター11の温度がヒーター温度検
知部材としてのサーミスタ21により検知され、その検
知温度情報が給電回路の通電制御部23に入力する。通
電制御部23はサーミスタ21で検知されるヒーター温
度が所定のほぼ一定温度(定着温度)に維持されるよう
に電源回路24を制御して通電発熱抵抗体層17に対す
る通電を制御する。即ちヒーター11の温調制御がなさ
れる。
知部材としてのサーミスタ21により検知され、その検
知温度情報が給電回路の通電制御部23に入力する。通
電制御部23はサーミスタ21で検知されるヒーター温
度が所定のほぼ一定温度(定着温度)に維持されるよう
に電源回路24を制御して通電発熱抵抗体層17に対す
る通電を制御する。即ちヒーター11の温調制御がなさ
れる。
【0063】サーマルプロテクター22は通電発熱抵抗
体層17に対する通電電路に直列に介入させてあり、ヒ
ーター11が所定以上に過昇温(異常昇温)したときに
作動して通電発熱抵抗体層17に対する通電を緊急遮断
する働きをする。
体層17に対する通電電路に直列に介入させてあり、ヒ
ーター11が所定以上に過昇温(異常昇温)したときに
作動して通電発熱抵抗体層17に対する通電を緊急遮断
する働きをする。
【0064】ヒーター11に形成具備させる通電発熱抵
抗体層17のパターンは上記例のように細帯状1本に限
らず、(d)のように細帯状2本のパターン、その他種
々のパターンのものにすることができる。また背面(裏
面)加熱型としてヒーター基板16の背面側(非加熱面
側)に通電発熱抵抗体層17を形成具備させた形態のヒ
ーターにすることもできる。
抗体層17のパターンは上記例のように細帯状1本に限
らず、(d)のように細帯状2本のパターン、その他種
々のパターンのものにすることができる。また背面(裏
面)加熱型としてヒーター基板16の背面側(非加熱面
側)に通電発熱抵抗体層17を形成具備させた形態のヒ
ーターにすることもできる。
【0065】(4)定着制御 オンデマンド定着の高速化を行うにあたり、記録材のス
ループットを上げるために、プロセススピードを速めて
ゆくと、満足する定着性を得るにはヒーター11の同一
の通電発熱抵抗体層17に対し投入電力を増大させ、記
録材8に対する供給熱量を増加させなくてはならない。
ループットを上げるために、プロセススピードを速めて
ゆくと、満足する定着性を得るにはヒーター11の同一
の通電発熱抵抗体層17に対し投入電力を増大させ、記
録材8に対する供給熱量を増加させなくてはならない。
【0066】その為には、通電発熱抵抗体自体の抵抗値
を低くし、記録材通紙時に奪われる熱量を瞬時に補うよ
うな応答性と発熱効率を持つ構成にしなくてはならな
い。
を低くし、記録材通紙時に奪われる熱量を瞬時に補うよ
うな応答性と発熱効率を持つ構成にしなくてはならな
い。
【0067】しかし、通電発熱抵抗体の抵抗値を下げる
方法のみでは、フリッカーや高調波歪みといった電気的
ノイズの発生を促進してしまう。
方法のみでは、フリッカーや高調波歪みといった電気的
ノイズの発生を促進してしまう。
【0068】そこで本実施例では、定着制御において、
フリッカーや高調波歪みを満足させうる抵抗値を有する
通電発熱抵抗体を設けたヒーター11を具備させた加熱
定着装置7において、電圧変化率の大きな220V系電
源の統計的に考えられる変動幅±15%から計算した1
87Vを最低値の基準として実験を行う。
フリッカーや高調波歪みを満足させうる抵抗値を有する
通電発熱抵抗体を設けたヒーター11を具備させた加熱
定着装置7において、電圧変化率の大きな220V系電
源の統計的に考えられる変動幅±15%から計算した1
87Vを最低値の基準として実験を行う。
【0069】ここで、今回用いる加熱定着装置7の構成
は、加熱用ヒーター11は70Ωの通電発熱抵抗体17
を具備し、加圧ローラ10の外径は直径25mm、アル
ミ芯金20に肉厚5mmの発泡ゴム層19を形成し、加
圧力は10kgとし、20ppmのスループットで、記
録材8が加熱定着装置7内の定着ニップ部Nを通過して
いる間の温調温度は210℃、また、その記録材が転写
直前のプレフィード位置に加熱定着装置7が立ち上がる
までの間待機し、再び搬送を開始するためのタイミング
であるレディー温度は200℃とした。
は、加熱用ヒーター11は70Ωの通電発熱抵抗体17
を具備し、加圧ローラ10の外径は直径25mm、アル
ミ芯金20に肉厚5mmの発泡ゴム層19を形成し、加
圧力は10kgとし、20ppmのスループットで、記
録材8が加熱定着装置7内の定着ニップ部Nを通過して
いる間の温調温度は210℃、また、その記録材が転写
直前のプレフィード位置に加熱定着装置7が立ち上がる
までの間待機し、再び搬送を開始するためのタイミング
であるレディー温度は200℃とした。
【0070】また、今回主に用いた評価紙(記録材)は
A4サイズの厚紙で坪量が128g/m2 のものを用い
た。試験環境は15℃・50%の環境で行った。
A4サイズの厚紙で坪量が128g/m2 のものを用い
た。試験環境は15℃・50%の環境で行った。
【0071】そこで、従来形態である加熱定着装置を単
純に20ppmにした場合の各印加電圧における定着性
を見てみる。
純に20ppmにした場合の各印加電圧における定着性
を見てみる。
【0072】その結果を表1に示す。表1において、
○、△、×は定着性の評価レベルであり、それぞれ定着
後指で擦ったときに、 ○:殆ど落ちない △:多少落ちる ×:よく落ちる 定着性レベルを表わしている。
○、△、×は定着性の評価レベルであり、それぞれ定着
後指で擦ったときに、 ○:殆ど落ちない △:多少落ちる ×:よく落ちる 定着性レベルを表わしている。
【0073】例えば200Vの電圧に対し印加された電
力が570Wの時、定着性は△レベルである。またこの
結果から、実用上許容可能な定着性を得られるのは57
0W(200V)以上であることがわかる。
力が570Wの時、定着性は△レベルである。またこの
結果から、実用上許容可能な定着性を得られるのは57
0W(200V)以上であることがわかる。
【0074】以上の実験結果から従来の構成や制御にお
いて高速化を図ろうとすると、定格電圧に対し、電圧変
化率の値が大きい環境下では満足する定着性を得ること
ができないことがわかった。この現象は特に立ち上がり
初期の加熱定着装置全体が冷めているときに、電圧が低
く電力が不足すると、記録材通紙時に記録材に与える熱
量と、加熱定着装置を構成する各々の部品に奪われる熱
量を加えた総必要熱量に対し、通電発熱抵抗体17の供
給可能な熱量が十分でない場合に生じる。
いて高速化を図ろうとすると、定格電圧に対し、電圧変
化率の値が大きい環境下では満足する定着性を得ること
ができないことがわかった。この現象は特に立ち上がり
初期の加熱定着装置全体が冷めているときに、電圧が低
く電力が不足すると、記録材通紙時に記録材に与える熱
量と、加熱定着装置を構成する各々の部品に奪われる熱
量を加えた総必要熱量に対し、通電発熱抵抗体17の供
給可能な熱量が十分でない場合に生じる。
【0075】そこで、本実施例では定着性を満足できな
い電圧を供給された時、供給電圧を検知しその値に応じ
た、スループットを下げることを特徴とする。
い電圧を供給された時、供給電圧を検知しその値に応じ
た、スループットを下げることを特徴とする。
【0076】ここで、スループットは記録材の給紙間隔
を制御することで変化させる。また、本実施例での検知
方法として、図5のような回路を用いる。検知するタイ
ミングは、オンデマンド系加熱定着装置7は立ち上げか
ら1枚目通紙までの時間が非常に短く、また、オンデマ
ンド系加熱定着装置の通紙時最低温度は、通紙初期の1
0枚以内に到来することが多い。さらに、定着性も最低
温度を記録した記録材が悪いこと等により、通紙直前に
検知しその情報に基づいた制御を通紙1枚目から制御し
なくては間に合わないので、立ち上げ時に検知すること
とする。
を制御することで変化させる。また、本実施例での検知
方法として、図5のような回路を用いる。検知するタイ
ミングは、オンデマンド系加熱定着装置7は立ち上げか
ら1枚目通紙までの時間が非常に短く、また、オンデマ
ンド系加熱定着装置の通紙時最低温度は、通紙初期の1
0枚以内に到来することが多い。さらに、定着性も最低
温度を記録した記録材が悪いこと等により、通紙直前に
検知しその情報に基づいた制御を通紙1枚目から制御し
なくては間に合わないので、立ち上げ時に検知すること
とする。
【0077】また、検知装置は加熱定着装置に印加され
る電圧値をモニターすることで、その検知値を制御装置
へ送信し、電力値(W=V2 /R)として換算して加熱
定着装置の作動条件を決定する。
る電圧値をモニターすることで、その検知値を制御装置
へ送信し、電力値(W=V2 /R)として換算して加熱
定着装置の作動条件を決定する。
【0078】そこで、上記の従来構成機での実験結果を
基に、スループットをどの程度下げれば満足のゆく定着
性が得られるのかを実験した。
基に、スループットをどの程度下げれば満足のゆく定着
性が得られるのかを実験した。
【0079】その結果、表2に見られるように、電力が
低下するほど、許容できる定着性を得ることが可能なス
ループットは低下してしまう。しかし、従来構成のまま
記録材搬送速度を20ppmにした場合、195V(5
40W)で△×レベルという許容しがたい定着性を示し
ていたものの、段階的にスループットを落とせば許容可
能な定着性を得られることが明らかとなった。
低下するほど、許容できる定着性を得ることが可能なス
ループットは低下してしまう。しかし、従来構成のまま
記録材搬送速度を20ppmにした場合、195V(5
40W)で△×レベルという許容しがたい定着性を示し
ていたものの、段階的にスループットを落とせば許容可
能な定着性を得られることが明らかとなった。
【0080】また、表2での結果から表3に示すよう
に、例えば検知電圧Vが197(V)の場合、18pp
mにスループットを低下させる、といったように、各々
の範囲に適合するスループットに低下するアルゴリズム
を立て、定着性を見てみたところ、殆ど表2で示すよう
に○レベルの定着性から△レベルの定着性まで許容でき
る定着性を得ることが可能となった。
に、例えば検知電圧Vが197(V)の場合、18pp
mにスループットを低下させる、といったように、各々
の範囲に適合するスループットに低下するアルゴリズム
を立て、定着性を見てみたところ、殆ど表2で示すよう
に○レベルの定着性から△レベルの定着性まで許容でき
る定着性を得ることが可能となった。
【0081】また、このアルゴリズムの効果確認とし
て、通紙中のサーミスタ21の出力値をモニターし最低
出力値を比較してみた。
て、通紙中のサーミスタ21の出力値をモニターし最低
出力値を比較してみた。
【0082】その結果、表4に示すように、従来例に示
すスループットを電力値によらず一定値の20ppmの
まま制御させた場合と、今回作成した新しいアルゴリズ
ムによる、スループットを立ち上がり時の入力電力によ
って変える制御を行った場合とでは、明らかにサーミス
タ指示温度の差が生じ、このサーミスタ指示最低温度の
差が定着性にも現れていることが明確になった。
すスループットを電力値によらず一定値の20ppmの
まま制御させた場合と、今回作成した新しいアルゴリズ
ムによる、スループットを立ち上がり時の入力電力によ
って変える制御を行った場合とでは、明らかにサーミス
タ指示温度の差が生じ、このサーミスタ指示最低温度の
差が定着性にも現れていることが明確になった。
【0083】また、表2と表4の結果より定着性が△レ
ベルとなる最低温度は180℃前後と言うことが分か
る。
ベルとなる最低温度は180℃前後と言うことが分か
る。
【0084】本実施例のように、加熱用ヒーター11の
立ち上げ時の入力電圧(電力)に応じて、スループット
を段階的に変化させることにより、加熱定着装置に印加
される電圧(電力)が少ない場合であっても、安定した
定着性を得ることが可能となる。
立ち上げ時の入力電圧(電力)に応じて、スループット
を段階的に変化させることにより、加熱定着装置に印加
される電圧(電力)が少ない場合であっても、安定した
定着性を得ることが可能となる。
【0085】また、本実施例では200V系の電源を使
い説明を行ってきたが、100V系であっても同様の効
果が得られるのは言うまでもなく、さらに、本実施例で
は検知方法として、加熱定着装置に印加される電圧値を
基に制御してきたが、ヒーター立ち上げ時の傾きを検知
する方法でも、同様のことが可能であることを付け加え
ておく。
い説明を行ってきたが、100V系であっても同様の効
果が得られるのは言うまでもなく、さらに、本実施例で
は検知方法として、加熱定着装置に印加される電圧値を
基に制御してきたが、ヒーター立ち上げ時の傾きを検知
する方法でも、同様のことが可能であることを付け加え
ておく。
【0086】
【表1】 〈実施例2〉前記実施例1では、加熱用ヒーター11の
立ち上がり時の印加電圧の大きさに応じてスループット
を変更する新しいアルゴリズムを用いることによって、
最低電圧であったとしても許容可能な定着性を得ること
が可能となつた。
立ち上がり時の印加電圧の大きさに応じてスループット
を変更する新しいアルゴリズムを用いることによって、
最低電圧であったとしても許容可能な定着性を得ること
が可能となつた。
【0087】しかし、前記実施例1では立ち上がり時の
印加電圧によってスループットが決まってしまい、オン
デマンド定着系に見られる連続印刷時に徐々に温度が回
復していくことを検知できない。
印加電圧によってスループットが決まってしまい、オン
デマンド定着系に見られる連続印刷時に徐々に温度が回
復していくことを検知できない。
【0088】そこで、本実施例では前記実施例1のアル
ゴリズムに加え、サーミスタ21の出力値をリアルタイ
ムにモニターし、その出力値に応じてスループットを回
復させるアルゴリズムを用いることを特徴とする。
ゴリズムに加え、サーミスタ21の出力値をリアルタイ
ムにモニターし、その出力値に応じてスループットを回
復させるアルゴリズムを用いることを特徴とする。
【0089】まず、前記実施例1における表3と表4の
結果から、例えば、表3において195V(540W)
でのスループットは16ppmであり、表4において同
様の195V(540W)における最低温度は189℃
ということから、それぞれのスループットでの最低温度
は表5のようになる。
結果から、例えば、表3において195V(540W)
でのスループットは16ppmであり、表4において同
様の195V(540W)における最低温度は189℃
ということから、それぞれのスループットでの最低温度
は表5のようになる。
【0090】表5で見られるように、スループットが2
ppm異なると、温度にして約5℃の差が生じている。
そして、この結果から、表6のようなスループット回復
アルゴリズムを決定する。この表6は、たとえば、印加
電圧が192Vの時、前記実施例1に依るアルゴリズム
によって16ppmと決められる。そして通紙中にサー
ミスタ21の温度が195℃を越えた場合、スループッ
トを16ppmから18ppmへと変更するアルゴリズ
ムである。また、逆に16ppmから18ppmへ変更
後、サーミスタ温度が195℃を下回った場合、スルー
プットを18ppmから16ppmへ戻すことを行う。
ここで用いるサーミスタ温度は通紙直後に最低値を記録
することより、通紙直後の値を持って判断する。
ppm異なると、温度にして約5℃の差が生じている。
そして、この結果から、表6のようなスループット回復
アルゴリズムを決定する。この表6は、たとえば、印加
電圧が192Vの時、前記実施例1に依るアルゴリズム
によって16ppmと決められる。そして通紙中にサー
ミスタ21の温度が195℃を越えた場合、スループッ
トを16ppmから18ppmへと変更するアルゴリズ
ムである。また、逆に16ppmから18ppmへ変更
後、サーミスタ温度が195℃を下回った場合、スルー
プットを18ppmから16ppmへ戻すことを行う。
ここで用いるサーミスタ温度は通紙直後に最低値を記録
することより、通紙直後の値を持って判断する。
【0091】この結果、印加電圧が不足していることに
よるスループットダウンの制御が入ったとしても、通紙
中のサーミスタ温度によって、温度上昇が認められ、本
実施例で設けたアルゴリズムに従って、スループット切
り替えサーミスタ温度に到達した場合、スループットを
上昇させ、また、温度下降が認められ、同様にスループ
ット切り替えサーミスタ温度以下になった場合、スルー
プットを低下させることで、立ち上げ時の条件のほか、
通紙時のサーミスタ温度により、一貫して安定した定着
性を得ることができる。
よるスループットダウンの制御が入ったとしても、通紙
中のサーミスタ温度によって、温度上昇が認められ、本
実施例で設けたアルゴリズムに従って、スループット切
り替えサーミスタ温度に到達した場合、スループットを
上昇させ、また、温度下降が認められ、同様にスループ
ット切り替えサーミスタ温度以下になった場合、スルー
プットを低下させることで、立ち上げ時の条件のほか、
通紙時のサーミスタ温度により、一貫して安定した定着
性を得ることができる。
【0092】
【表2】 〈実施例3〉前記実施例1では加熱定着装置に印加され
る電圧に応じて、スループットを変更し、定着性を確保
するものであった。
る電圧に応じて、スループットを変更し、定着性を確保
するものであった。
【0093】また、前記実施例2では、オンデマンド定
着系に特有である徐々に温度が回復する現象を用い、回
復する温度に応じ、スループットを回復させると言うも
のであった。
着系に特有である徐々に温度が回復する現象を用い、回
復する温度に応じ、スループットを回復させると言うも
のであった。
【0094】本実施例では、立ち上がり時における加熱
定着装置に印加される電力検知結果に応じて、前回転行
程の時間を延長することを特徴とする。
定着装置に印加される電力検知結果に応じて、前回転行
程の時間を延長することを特徴とする。
【0095】そこで、表4の従来例で示してあるように
各印加電圧における最低温度を見てみることにする。延
長時間として、10secから30secまで行い、そ
のときの最低温度を比較する。
各印加電圧における最低温度を見てみることにする。延
長時間として、10secから30secまで行い、そ
のときの最低温度を比較する。
【0096】ここで、本実施例で行う実験構成は前記実
施例1と同様の条件、構成で行うので、ここでの詳細な
説明は省略する。
施例1と同様の条件、構成で行うので、ここでの詳細な
説明は省略する。
【0097】その結果、表7に示すように、最低電圧の
187V(500W)では、前回転時間を30secの
延長のみでは180℃を大きく下回ってしまった。しか
し、190V(520W)では180℃を下回るもの
の、ほぼ180℃の値を示し、定着性が確保できる。そ
して、195V(540W)では20secの延長、2
00V(570W)では延長なしで、180℃を越える
ことが可能となった。また、この180℃という温度は
前記実施例1にて定着性を満足できる最低の温度である
ことがわかっている。
187V(500W)では、前回転時間を30secの
延長のみでは180℃を大きく下回ってしまった。しか
し、190V(520W)では180℃を下回るもの
の、ほぼ180℃の値を示し、定着性が確保できる。そ
して、195V(540W)では20secの延長、2
00V(570W)では延長なしで、180℃を越える
ことが可能となった。また、この180℃という温度は
前記実施例1にて定着性を満足できる最低の温度である
ことがわかっている。
【0098】そこで、表7に示す実験結果より、本実施
例のアルゴリズムを最低温度が定着性を満足できる18
0℃を最低値として組み立ててみると、表8のようにな
った。表8にあるように190V以下の場合は30se
c以上の前回転がないと定着性を満足することがないの
でそれ以下のものについては、前記実施例1および前記
実施例2のアルゴリズムと組み合わせる必要がある。
例のアルゴリズムを最低温度が定着性を満足できる18
0℃を最低値として組み立ててみると、表8のようにな
った。表8にあるように190V以下の場合は30se
c以上の前回転がないと定着性を満足することがないの
でそれ以下のものについては、前記実施例1および前記
実施例2のアルゴリズムと組み合わせる必要がある。
【0099】そこで、本実施例の前回転延長アルゴリズ
ムと前記実施例1記載のスループット低下アルゴリズム
を組み合わせ、表9に示すアルゴリズムを作る。
ムと前記実施例1記載のスループット低下アルゴリズム
を組み合わせ、表9に示すアルゴリズムを作る。
【0100】表9のアルゴリズムは、本実施例で190
Vまで前回転時間を30secにすることで定着性が確
保され、スループット延長のように複数枚に影響するも
のではなく、立ち上がり時の1枚目のみに対して延長時
間が入るので、最大30sec程度は有効であると判断
する。そして、190V以下の電圧では前回転時間を延
長したところで、定着性は確保できないことより、前記
実施例1のスループット低下のアルゴリズムを採用す
る。
Vまで前回転時間を30secにすることで定着性が確
保され、スループット延長のように複数枚に影響するも
のではなく、立ち上がり時の1枚目のみに対して延長時
間が入るので、最大30sec程度は有効であると判断
する。そして、190V以下の電圧では前回転時間を延
長したところで、定着性は確保できないことより、前記
実施例1のスループット低下のアルゴリズムを採用す
る。
【0101】これにより、加熱定着装置に印加される電
圧が190Vの比較的高いときは前回転時間を延長する
ことによって定着性を確保することが可能となる。
圧が190Vの比較的高いときは前回転時間を延長する
ことによって定着性を確保することが可能となる。
【0102】また、本実施例ではスループット変更のア
ルゴリズムと前回転時間を設けるアルゴリズムをそれぞ
れ独立して作用させているが、二つのアルゴリズムを組
み合わせ、例えば入力電圧が195≧V>190(V)
の範囲内で、前回転時間を10sec、スループットを
18ppmにする事で定着性を確保するためのアルゴリ
ズムを組むことが可能である。
ルゴリズムと前回転時間を設けるアルゴリズムをそれぞ
れ独立して作用させているが、二つのアルゴリズムを組
み合わせ、例えば入力電圧が195≧V>190(V)
の範囲内で、前回転時間を10sec、スループットを
18ppmにする事で定着性を確保するためのアルゴリ
ズムを組むことが可能である。
【0103】
【表3】 〈実施例4〉本実施例では複数の定着モードを持ち、記
録材や環境などによりいずれの定着モードをユーザーが
指定することで、定着性を確保するための定着モードに
はいることを特徴とする。
録材や環境などによりいずれの定着モードをユーザーが
指定することで、定着性を確保するための定着モードに
はいることを特徴とする。
【0104】初めに記録材の坪量による、定着性の違い
を見てみることにする。今回用意した記録材は坪量の異
なる3紙種と、表面性の特に悪い1紙種の、60g/m
2 、80g/m2 、128g/m2 、ラフ紙である。そ
こで、この紙種について定着性を見ていくのであるが、
ここで、パラメーターとして加熱定着装置に印加される
電圧値を用いる。また、実験で用いる加熱定着装置は、
加熱用ヒーター11には70Ωの通電発熱抵抗体17を
具備し、加圧ローラ10の外径は直径25mm、アルミ
芯金20に肉厚5mmの発泡ゴム層19を形成し、加圧
力は10kgとし、20ppmのスループットで、記録
材が加熱定着装置7内の定着ニップ部Nを通過している
間の温調温度は210℃、また、その記録材が転写直前
のプレフィード位置に加熱定着装置の立ち上がるまでの
間待機し、再び搬送を開始するためのタイミングである
レディー温度は200℃とした。
を見てみることにする。今回用意した記録材は坪量の異
なる3紙種と、表面性の特に悪い1紙種の、60g/m
2 、80g/m2 、128g/m2 、ラフ紙である。そ
こで、この紙種について定着性を見ていくのであるが、
ここで、パラメーターとして加熱定着装置に印加される
電圧値を用いる。また、実験で用いる加熱定着装置は、
加熱用ヒーター11には70Ωの通電発熱抵抗体17を
具備し、加圧ローラ10の外径は直径25mm、アルミ
芯金20に肉厚5mmの発泡ゴム層19を形成し、加圧
力は10kgとし、20ppmのスループットで、記録
材が加熱定着装置7内の定着ニップ部Nを通過している
間の温調温度は210℃、また、その記録材が転写直前
のプレフィード位置に加熱定着装置の立ち上がるまでの
間待機し、再び搬送を開始するためのタイミングである
レディー温度は200℃とした。
【0105】そして、このそれぞれの記録材がいかなる
印加電圧までを無制御で定着可能かを見てみると、表1
0のように、60g/m2 の坪量のものは187V(5
00W)まで安定した定着性を得ることができた。
印加電圧までを無制御で定着可能かを見てみると、表1
0のように、60g/m2 の坪量のものは187V(5
00W)まで安定した定着性を得ることができた。
【0106】また、80g/m2 の坪量のものも定着性
はよいのであるが、印加電圧が195V以下の場合、定
着性のレベルは△レベルであった。
はよいのであるが、印加電圧が195V以下の場合、定
着性のレベルは△レベルであった。
【0107】また、128g/m2 は印加電圧が200
V以下になると、定着性は徐々に悪くなり、明らかに電
力が足りていない。
V以下になると、定着性は徐々に悪くなり、明らかに電
力が足りていない。
【0108】また、ラフ紙はもっとも悪く205V以下
で定着性が急激に悪くなり、195V以下では×レベル
であった。
で定着性が急激に悪くなり、195V以下では×レベル
であった。
【0109】そこで、60g/m2 以外の記録材につい
て、前回転時間やスループットを変更することで、どの
程度定着性が回復されるかを見てみる。
て、前回転時間やスループットを変更することで、どの
程度定着性が回復されるかを見てみる。
【0110】その結果をまとめると、表11に示すよう
に、80g/m2 の坪量では前回転時間を延長すること
で定着性を確保することができる。また、128g/m
2 の坪量ではスループットを変更することで定着性を確
保でき、そして、ラフ紙などの定着性の特に悪い記録材
はスループットを変更しその上前回転時間も充分とらな
くてはならなかった。
に、80g/m2 の坪量では前回転時間を延長すること
で定着性を確保することができる。また、128g/m
2 の坪量ではスループットを変更することで定着性を確
保でき、そして、ラフ紙などの定着性の特に悪い記録材
はスループットを変更しその上前回転時間も充分とらな
くてはならなかった。
【0111】そこで本実施例では表11の結果を受け、
表12のような各モードI〜IVを設定する。
表12のような各モードI〜IVを設定する。
【0112】モードIは主に定着の容易な薄紙を対象と
し、全電圧範囲で一定して20ppmのスループットを
実現する。
し、全電圧範囲で一定して20ppmのスループットを
実現する。
【0113】また、モードIIでは厚手の普通紙を想定
し、低電圧環境下では定着性に不安が持たれるので、前
回転時間を延長し定着性を向上する。
し、低電圧環境下では定着性に不安が持たれるので、前
回転時間を延長し定着性を向上する。
【0114】さらに、モードIII では定着の難しい厚紙
を想定し、スループットダウンにより、定着性を確保す
る。
を想定し、スループットダウンにより、定着性を確保す
る。
【0115】そして、モードIVでは定着の困難なラフ紙
やさらに坪量の大きな厚紙に対応し、モードIII よりも
スループットを一段階下げた設定をし、さらに、前回転
時間を設け、できる限り多くの熱量を記録材へと与える
ように設定している。
やさらに坪量の大きな厚紙に対応し、モードIII よりも
スループットを一段階下げた設定をし、さらに、前回転
時間を設け、できる限り多くの熱量を記録材へと与える
ように設定している。
【0116】このIからIVのそれぞれのモードは、必要
なときに使用者が選択する。そして、加熱定着装置に印
加される電圧値に従って選ばれたモードのそれぞれ電圧
値に対応した制御が行われる。
なときに使用者が選択する。そして、加熱定着装置に印
加される電圧値に従って選ばれたモードのそれぞれ電圧
値に対応した制御が行われる。
【0117】加えて、モードIII の制御について、表1
3のように通紙中のサーミスタ温度に応じてスループッ
トを変更するアルゴリズムを付加する。
3のように通紙中のサーミスタ温度に応じてスループッ
トを変更するアルゴリズムを付加する。
【0118】しかし、モードIVについては、このサーミ
スタに応じてスループットを変更するアルゴリズムを適
応させると、モードIVによって確保された定着性が悪化
してしまうことがわかったので、モードIVについては適
応せずとする。
スタに応じてスループットを変更するアルゴリズムを適
応させると、モードIVによって確保された定着性が悪化
してしまうことがわかったので、モードIVについては適
応せずとする。
【0119】このように、対象記録材の違いによる複数
のモードを設けることで、使用者が記録材の紙種に適合
した定着制御を選択でき、記録材にあった定着モードで
安定した定着性を得ることが可能となる。
のモードを設けることで、使用者が記録材の紙種に適合
した定着制御を選択でき、記録材にあった定着モードで
安定した定着性を得ることが可能となる。
【0120】
【表4】
【0121】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、フ
ィルム加熱方式のオンデマンド加熱定着装置を具備した
画像形成装置について、加熱定着装置に印加される電圧
条件を基に、低電圧環境下では定着時スループットや前
回転時間を変更するアルゴリズムにのっとって制御する
ことで、厚紙などの電力が必要な紙種の定着性を保持
し、また、複数のアルゴリズムを持った、定着モードを
使用者が選択できるようにすることで、使う紙種などに
よって定着するためのアルゴリズムを変え、どのような
紙種でも、また、どのような電圧環境であっても、定着
性を損なわない定着制御を可能とする。
ィルム加熱方式のオンデマンド加熱定着装置を具備した
画像形成装置について、加熱定着装置に印加される電圧
条件を基に、低電圧環境下では定着時スループットや前
回転時間を変更するアルゴリズムにのっとって制御する
ことで、厚紙などの電力が必要な紙種の定着性を保持
し、また、複数のアルゴリズムを持った、定着モードを
使用者が選択できるようにすることで、使う紙種などに
よって定着するためのアルゴリズムを変え、どのような
紙種でも、また、どのような電圧環境であっても、定着
性を損なわない定着制御を可能とする。
【図1】 実施例1における画像形成装置例(レーザー
ビームプリンタ)の概略構成図
ビームプリンタ)の概略構成図
【図2】 プリンタの動作行程図
【図3】 加熱定着装置の横断面模型図
【図4】 加熱用ヒーターの構成説明図
【図5】 定着制御系のブロック回路例
1 感光ドラム 2 帯電ローラ 3 画像露光光(レーザービーム) 4 現像装置 5 転写ローラ 6 クリーニング装置 7 加熱定着装置 8 記録材 9 定着部材 10 加圧部材(加圧ローラ) 11 加熱用ヒーター 14 定着フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 敏男 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H027 DA01 DA03 DA12 DA40 ED03 ED04 ED17 EE02 EF01 EG04 EG07 2H033 BE03 CA04 CA07 CA37 9A001 HH34 JJ35 KK42
Claims (5)
- 【請求項1】ヒーターと、一方の面がこのヒーターと摺
動し他方の面が未定着画像を担持した記録材と接し共に
移動するフィルムと、を有し、上記フィルムを介した上
記ヒーターからの熱により未定着画像を記録材上に定着
する加熱定着装置を有する画像形成装置において、 上記加熱定着装置に印加される電力をヒーター立ち上げ
時に検知し、電力の検知結果に応じて、スループットを
変更することを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項2】電力を検出する手段として、印加される電
圧値を用い、定格電圧に対し所定の電圧値を下回ったと
き、スループットを低下することを特徴とする請求項1
に記載の画像形成装置。 - 【請求項3】ヒーター温度検知部材の検知温度の値に応
じて、スループットを変更することを特徴とする請求項
1に記載の画像形成装置。 - 【請求項4】定格電圧に対し所定の電圧値を下回ったと
き、前回転時間を延長することを特徴とする請求項1に
記載の画像形成装置。 - 【請求項5】ヒーターと、一方の面がこのヒーターと摺
動し他方の面が未定着画像を担持した記録材と接し共に
移動するフィルムと、を有し、上記フィルムを介した上
記ヒーターからの熱により未定着画像を記録材上に定着
する加熱定着装置を有し、定着性を確保するための条件
を複数持った定着モードを持ち、その中から使用者が選
択する事により、それぞれの定着モードの定着プロセス
が始まる画像形成装置において、 上記加熱定着装置に印加される電力をヒーター立ち上げ
時に検知し、電力の検知結果に応じて、スループットお
よび前回転時間の少なくとも一方を変更する定着モード
を持つことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10355411A JP2000162908A (ja) | 1998-11-30 | 1998-11-30 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10355411A JP2000162908A (ja) | 1998-11-30 | 1998-11-30 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000162908A true JP2000162908A (ja) | 2000-06-16 |
Family
ID=18443792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10355411A Pending JP2000162908A (ja) | 1998-11-30 | 1998-11-30 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000162908A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017090879A (ja) * | 2015-11-10 | 2017-05-25 | 株式会社リコー | 画像形成装置 |
US11156949B2 (en) | 2017-01-19 | 2021-10-26 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
-
1998
- 1998-11-30 JP JP10355411A patent/JP2000162908A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017090879A (ja) * | 2015-11-10 | 2017-05-25 | 株式会社リコー | 画像形成装置 |
US11156949B2 (en) | 2017-01-19 | 2021-10-26 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
US11720040B2 (en) | 2017-01-19 | 2023-08-08 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
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