JP2000162332A - 計時装置 - Google Patents

計時装置

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JP2000162332A
JP2000162332A JP10336337A JP33633798A JP2000162332A JP 2000162332 A JP2000162332 A JP 2000162332A JP 10336337 A JP10336337 A JP 10336337A JP 33633798 A JP33633798 A JP 33633798A JP 2000162332 A JP2000162332 A JP 2000162332A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ムーブメントの組み込み方向に関わらず、が
たつきを防止できかつ強度の衝撃にも耐える計時装置を
提供する。 【解決手段】 ケース2内に収納されたムーブメント3
を固定片10でケース2に固定する計時装置において、
固定片10にケース2に当接される弾性体部11および
剛体部12を設ける。これにより、弾性体部11の弾性
変形によってがたつきを防止できるとともに、剛体部1
2で強度の衝撃力を受けることができる。また、衝撃力
を弾性体部11で緩和して剛体部12で受けられるから
強度の衝撃にも確実に耐えられる。さらに、固定片10
のみで強度の衝撃にも耐えられるので、ムーブメント3
の組込みを文字板側でも裏蓋側でも行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、計時装置に関し、
詳しくは、ムーブメントをケースに固定するための計時
装置に関する。
【0002】
【背景技術】水晶発振式時計や機械式時計等のムーブメ
ント(機械体)は、ケースに固定されている。ムーブメ
ントをケースに固定するためにはねじやピンを用いるこ
とが多く、その固定構造として種々のものが採用されて
いる。
【0003】例えば、携帯時計のケース(胴)の内周
面に、ムーブメントを受けるための鍔部と固定板を受け
るための溝とを周方向に設け、端部を溝にはめ込んだ固
定板と鍔部とでムーブメントを挟み込むとともに固定板
をムーブメントにねじ止めする方法(実開昭56−13
774号公報)、携帯時計のケース(胴)にはめ込ん
だムーブメントの外周面に設けた溝に、裏蓋方向からケ
ースに挿入したピンの鍔を挿入して押さえる方法(実開
昭54−118864号公報)、ムーブメント(時計
体)の裏蓋側の面にU字状の機械止爪をねじ止めしてお
き、このムーブメントを腕時計のケースに文字板側から
入れてケース内の突起に係止し、この突起に係止された
部分と機械止爪とで突起を挟み込んでムーブメントを固
定するとともに、機械止爪の弾性変形によりムーブメン
トが文字板側に浮き上がった場合に当該ムーブメントを
ダイヤルリングで受けるようにする方法(特開昭52−
150654号公報)等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、の方法で
は、固定板やピンが剛体からなるため、装置が落下した
ときや衝撃が加えられたとき等に、ねじが緩んでがたつ
きが生じたり、衝撃によって部品が破損するおそれがあ
った。
【0005】また、全ての部品が剛体からなるため、部
品間の寸法のばらつきを吸収することが困難であり、固
定板および溝、鍔および溝の各嵌合状態を厳密に制御で
きなかった。このため、固定板や鍔が溝に圧接される
と、落下時等の衝撃が加わった場合にねじが緩みやすく
なり、固定板や鍔と溝との間に隙間が形成されると、が
たつく上に良好な外観が得られなかった。
【0006】このような問題を解消する方法として、
の固定板に弾性をもたせる方法があるが、ケース内での
固定板のための空間は小さいので、固定板のばね設定
を、強度の衝撃時にも弾性限界に達しない設定にするの
は困難であった。これに対し、ムーブメントを軽量化し
て固定板に加わる力を小さくすることで固定板の変形量
を弾性限界内に納める方法が考えられるが、ムーブメン
トの種類やデザインが大きく制約されるという問題があ
った。
【0007】一方、の方法では、機械止爪が弾性限界
に達する前にムーブメントを文字板周縁のダイアルリン
グで止めて力を分散させるようにしている。しかしなが
ら、ダイアルリングでムーブメントを受ける構造は、ム
ーブメントを裏蓋側から組み込むタイプの計時装置には
適用できず、適用できる計時装置の種類が制限されると
いう問題があった。
【0008】本発明の目的は、ムーブメントの組み込み
方向が異なる場合にも適用でき、かつ、がたつきを確実
に防止できるとともに強度の衝撃にも耐える計時装置を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ケースと、こ
のケース内に収納されるムーブメントと、これらのムー
ブメントおよびケースに当接されて当該ムーブメントを
ケースに固定する固定片とを備え、この固定片は、ケー
スに当接可能な剛体部および弾性体部を有することを特
徴とする。
【0010】本発明では、固定片が弾性体部を備えてい
るので、弾性体部を弾性変形させることで、部品間の寸
法のばらつきを吸収でき、固定片をムーブメントとケー
スとの両方に当接させた状態で維持できるから、がたつ
きを確実に防止できる。
【0011】また、固定片は、弾性体部とともに剛体部
を備えているので、弾性体部の弾性限界を超えるほど強
度の衝撃が加わった場合にはその力を剛体部で受けるこ
とができる上に、衝撃力を弾性体部で緩和してから剛体
部で受けることができるから、強度の衝撃にも確実に耐
えることができる。
【0012】さらに、固定片のみで強度の衝撃に耐える
ことができるので、従来のようにダイアルリングでムー
ブメントを止めなくてもよいから、ムーブメントをケー
ス内に組み込むにあたって文字板側および裏蓋側のいず
れからでも組み込むことができ、ムーブメントを備えた
各種計時装置に幅広く適用できる。
【0013】また、弾性体部は、ケースに当接され、剛
体部は、前記ケースと離間しかつ弾性体部が弾性変形す
ることにより変位してケースに当接されるものであるこ
とが望ましい。
【0014】すなわち、外部から大きな力が加えられて
いない状態では、剛体部はケースと離間しているため、
装置を移動するとき等の通常の状態では、弾性体部のみ
で衝撃吸収を行うことができるから、ケースと剛体部と
の間でのがたつきを防止できる。
【0015】また、比較的大きい衝撃が加わって弾性体
部の弾性変形量が所定以上になった場合にのみ、剛体部
がケースに当接してその衝撃力を受けるようになる。従
って、衝撃力は、弾性体部により衝撃吸収された上で剛
体部に分散されるので、剛体部に加わる力を低減できる
から、大きな衝撃力でも確実に受けることができる。
【0016】この場合、弾性体部は、ケースに圧接され
て初期たわみを持たされていることが好ましい。
【0017】これによると、固定片のがたつきを確実に
防止できるとともに、弾性体部による衝撃吸収を確実に
行える。
【0018】この際、剛体部とケースとの距離は、初期
たわみに応じて弾性体部の弾性限界内に設定されている
ことが望ましい。
【0019】このようにすれば、強度の衝撃が加わった
ときに、弾性体部の変形量が弾性限界内のうちに剛体部
がケースに当接されるので、弾性体部が弾性限界を超え
て変形することがなくなるので、弾性体部のへたりを防
止できるとともに永久変形や破損を防止でき、長期信頼
性を確保できる。
【0020】そして、ケースには、剛体部および弾性体
部の先端部の両方を受ける平面状の受け面が設けられて
いることが好ましい。
【0021】このようにすれば、ケースには、剛体当接
部および弾性当接部を当接させるために受け面を一つ設
ければよいので、ケースの構造を簡略化できるから、加
工性を向上できるとともにコストダウンを達成できる。
【0022】この場合、固定片は、ムーブメントからケ
ースの受け面に延びてこの受け面側の端部が剛体部とさ
れた持出部と、この持出部からケースに沿って延びる弾
性体部とを有し、弾性体部の先端部は前記受け面上で剛
体部と隣接していることが望ましい。
【0023】このようにムーブメントとケースとに跨る
持出部およびケースに沿った弾性体部を一体化した形状
とすることで、矩形や円形の平板状に形成するよりも、
固定片の小型化および省スペース化を図ることができ
る。
【0024】また、固定片は持出部でムーブメントに固
定されるので、弾性体部をムーブメントに固定しなくて
もよいからその弾性定数を自由に設定できる。従って、
固定片に加わる衝撃力を小さくするためにムーブメント
の重量やデザインを制限しなくてもよくなるので、計時
装置のデザインやムーブメントの多様化を図ることがで
きる。
【0025】さらに、受け面は、ケースの内面に設けら
れた凹部により構成され、固定片は、ムーブメントにね
じ固定され、かつ、凹部内に剛体部および弾性体部の先
端部を収納した状態でねじ締め方向へ回転不能に当該凹
部内に係止されていることが好ましい。
【0026】このようにすれば、固定片のねじ固定時に
固定片の共廻りを防止できるので、簡単に組み立てるこ
とができるとともに、ねじ止めするだけで剛体部および
弾性体部の先端部と受け面とを確実に対向させることが
できる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の各形態を図
面に基づいて説明する。
【0028】〔第一実施形態〕図1および図2には、本
実施形態の計時装置である時計1が示されている。
【0029】時計1は、筒状のケース2と、このケース
2内に収納されるムーブメント3と、当該ムーブメント
3をケース2に固定する複数の固定片10とを備えた携
帯時計である。
【0030】ケース2の一方の開口には、ガラス21が
はめ込まれてガラス縁22により内側から押さえられて
いる。ケース2の他方の開口は、裏蓋23により塞がれ
ている。
【0031】ケース2の内面には、段付きになった係止
部2Aが周方向に設けられ、この係止部2Aに裏蓋23
側から挿入されたムーブメント3が係止されている。具
体的には、ムーブメント3の周縁に取り付けられた中枠
31が係止部2Aに係止されている。
【0032】また、ケース2の内面には、固定片10を
当接させるための平面状の受け面2Bが設けられてい
る。この受け面2Bは、ケース2の内面に設けられた凹
部2Cにより構成され、具体的には、凹部2Cの裏蓋2
3側の面が受け面2Bとされている。これらの凹部2C
はそれぞれ各固定片10に対応した位置に設けられてい
る。
【0033】ムーブメント3のガラス21側の面には文
字板30が設けられている。また、ムーブメント3の裏
蓋23側の面の周縁部には、三つの固定片10(一つの
み図示)が略等間隔で設けられ、これらの固定片10
は、それぞれムーブメント3およびケース2の受け面2
Bの両方に跨って各々に当接されている。
【0034】固定片10は、図3にも示すように、ムー
ブメント3からケース2の受け面2Bに延びる持出部1
3と、この持出部13からケース2に沿って延びる弾性
体部11とを備え、持出部13の端部がムーブメント3
にねじ15止めされている。また、弾性体部11の先端
部11Aは、受け面2Bと対向する位置に配置されてい
る。
【0035】この固定片10の持出部13は、剛体によ
り平板状に形成されている。
【0036】また、弾性体部11は弾性体により構成さ
れ、図2に示すように、その先端部11Aは受け面2B
側に屈曲した形状とされている。このため、弾性体部1
1は、持出部13よりも受け面2B側に突出して受け面
2Bに圧接され、固定片10をムーブメント3に固定し
た通常の状態で、所定の変形量分だけ弾性変形してい
る。これにより、弾性体部11には初期たわみが持たさ
れている。
【0037】持出部13のうち、弾性体部11の先端部
11Aと並んで受け面2Bと対向する部分は剛体部12
とされている。この剛体部12は、固定片10をムーブ
メント3に固定した通常の状態では受け面2Bと離間し
ており、固定片10が受け面2Bと近接する方向に変位
して弾性体部11が通常の状態からさらに受け面2Bに
圧接されて弾性変形することによりケース2に近接する
方向に変位し、この弾性体部11の変形量が所定以上と
なったときに受け面2Bに当接されるようになってい
る。
【0038】通常の状態における剛体部12と受け面2
Bとの距離は、剛体部12が受け面2Bに当接されると
きの弾性体部11の変形量が弾性体部11の弾性限界内
にあるように設定されている。すなわち、弾性体部11
の初期たわみによる変形量と固定片10が通常の状態か
ら変位したときの弾性体部11の変形量とを合わせた変
形量が弾性体部11の弾性限界内となるように設定され
ている。
【0039】このような剛体部12および弾性体部11
の先端部11Aは、受け面2Bと対向するように凹部2
C内に収納されている。この凹部2Cは、ケース2の軸
方向から見て円弧状に形成され、その両端部にそれぞれ
剛体部12および弾性体部11の先端部11Aが収納さ
れている。このような凹部2Cでは、固定片10をねじ
15止めするときに固定片10がねじ締め方向(図3中
右回り方向)に回転しても、弾性体部11の先端部11
Aが凹部2Cの壁面に突き当たって凹部2C内に係止さ
れ、固定片10が共廻りしないようになっている。
【0040】このような本実施形態の固定構造では、時
計1の移動等により小さな衝撃が加わった場合には、弾
性体部11が弾性変形することにより衝撃が吸収され
る。一方、時計1の落下等により比較的大きな衝撃が加
えられた場合には、先ず、弾性体部11が受け面2B方
向に弾性変形して衝撃吸収を行い、弾性体部11の変形
量が所定の変形量に達すると剛体部12が受け面2Bに
当接して、剛体部12が衝撃力を受ける。このため、剛
体部12が受ける衝撃力は、先に弾性体部11によって
緩和された力となる。
【0041】このような本実施形態によれば、以下のよ
うな効果がある。
【0042】すなわち、固定片10は弾性体部11を備
えているので、弾性体部11の弾性変形によって固定片
10をムーブメント3とケース2との両方に当接させた
状態で維持できるから、がたつきを確実に防止できる。
【0043】また、固定片10は、弾性体部11ととも
に剛体部12を備えているので、弾性体部11の弾性限
界を超えるほど強度の衝撃が加わった場合にはその力を
剛体部12で受けることができる上に、衝撃力を弾性体
部11で緩和してから剛体部12で受けることができる
から、強度の衝撃にも確実に耐えることができる。
【0044】さらに、固定片10のみで強度の衝撃に耐
えることができるので、従来のようにダイアルリングで
ムーブメントを止めなくてもよいから、ムーブメント3
をケース内に組み込むにあたって文字板30側および裏
蓋23側のいずれからでも組み込むことができ、ムーブ
メント3を備えた各種時計に幅広く適用できる。
【0045】また、弾性体部11は通常の状態でケース
2に当接され、剛体部12は、弾性体部11が弾性変形
することにより変位してケース2に当接されるので、外
部から大きな力が加えられていない状態で剛体部12は
ケース2と離間していることになるため、衝撃が比較的
小さいときには、弾性体部11のみで衝撃吸収を行うこ
とができるから、ケース2と剛体部12との間でのがた
つきを防止できる。
【0046】さらに、比較的大きい衝撃が加わって弾性
体部11の弾性変形量が所定以上になった場合にのみ、
剛体部12がケース2に当接してその衝撃力を受けるの
で、衝撃力は、弾性体部11により衝撃吸収された上で
剛体部12に分散されるので、剛体部12に加わる力を
低減できるから、大きな衝撃力でも剛体部12が破損す
ることなく確実に受けることができる。
【0047】そして、弾性体部11は初期たわみを持た
されているので、固定片10のがたつきを確実に防止で
きるとともに、衝撃吸収を確実に行える。
【0048】また、剛体部12とケース2の受け面2B
との距離は、初期たわみに応じて弾性体部11の弾性限
界内に設定されているため、弾性体部11が弾性限界を
超えて変形することがなくなるから、弾性体部11のへ
たりを防止できるとともに永久変形や破損を防止でき、
長期信頼性を確保できる。
【0049】さらに、受け面2Bは、剛体部12および
弾性体部11の両方を受けるように平面状に形成されて
いるので、剛体部12および弾性体部11を当接させる
ための受け面2Bを一つ設ければよいから、ケース2の
構造を簡略化でき、加工性を向上できるとともにコスト
ダウンを達成できる。
【0050】また、固定片10は、ムーブメント3およ
びケース2に跨る持出部13と、ケース2に沿った弾性
体部11とを一体化した形状とされているので、矩形や
円形の平板状に形成するよりも、固定片10の小型化お
よび省スペース化を図ることができる。特に、弾性体部
11が持出部13の片側のみに延びて設けられているの
で、固定片10に要するスペースが小さくて済む。
【0051】さらに、固定片10は持出部13でムーブ
メント3に固定されるので、弾性体部11をムーブメン
トに固定しなくてもよいからその弾性定数を自由に設定
できる。従って、固定片10に加わる衝撃力を小さくす
るためにムーブメント3の重量やデザインを制限しなく
てもよくなるので、時計1のデザインやムーブメント3
の多様化を図ることができる。
【0052】そして、受け面2Bは、ケース2の内面に
設けられた円弧状の凹部2Cにより構成されているの
で、固定片10のねじ15による固定開始時に固定片1
0が共廻りすると、弾性体部11が凹部2Cの壁面に突
き当てられて、剛体部12および弾性体部11が凹部2
C内に収納されてねじ締め方向へ回転不能に係止され
る。従って、ねじ15での固定の際の固定片10の共廻
りを防止できるので、簡単に組み立てることができると
ともに、ねじ止めするだけで剛体部12および弾性体部
11を受け面2Bと確実に対向させることができる。
【0053】〔第二実施形態〕図4に示す本実施形態の
計時装置は、前記第一実施形態の固定片に二つ弾性体部
を設けたものであり、図1〜図3と同一部分には同一符
号を付して詳しい説明は省略し、以下には異なる部分の
みを詳述する。
【0054】本実施形態の固定片40は、弾性体部11
が持出部13の両側に延びて設けられ、その各延出方向
先端部にそれぞれ先端部11Aが設けられている。受け
面2Bには、これらの二つの弾性体部11の先端部11
Aが圧接されるとともに、これらの先端部11Aの間に
位置する剛体部12が前記第一実施形態と同様に対向し
て配置されている。
【0055】このような本実施形態によれば、前記第一
実施形態と同様な作用、効果を奏することができる他、
弾性体部11が二つ設けられているので、衝撃力を分散
できるから、弾性体部11のみで第一実施形態の固定片
10よりも大きい衝撃力を吸収できるとともに、固定片
10を傾くことなく安定した状態で維持できる。
【0056】〔第三実施形態〕図5に示す本実施形態の
計時装置は、前記第一実施形態のムーブメントを文字板
側から組み込む構造のものであり、図1〜図3と同一部
分には同一符号を付して詳しい説明は省略し、以下には
異なる部分のみを詳述する。
【0057】本実施形態のムーブメント3は、ケース2
の文字板30側から組み込まれてケース2内周面の係止
部2Aに係止されている。固定片10は、ムーブメント
3の文字板30側の面にねじ15固定されてケース2の
受け面2Dに当接されている。受け面2Dは、ケース2
の内周面に設けられた凹部2Cの文字板30側の面とさ
れ、この受け面2Dに固定片10の弾性体部11が圧接
されている。
【0058】このような本実施形態によれば、前記第一
実施形態と同様な作用、効果を奏することができる他、
裏蓋23をケース2と一体化したワンピースタイプの時
計にも適用できる。
【0059】〔第四実施形態〕図6に示す本実施形態の
計時装置は、前記第一実施形態の固定片をムーブメント
に挟持させた固定したものであり、図1〜図3と同一部
分には同一符号を付して詳しい説明は省略し、以下には
異なる部分のみを詳述する。
【0060】本実施形態のムーブメント3は、地板32
の裏蓋23側の面に受け33を取り付けた構造を備えて
いる。固定片10の持出部13は、これらの地板32お
よび受け33に挟持され、これによりムーブメント3に
固定されている。
【0061】このように構成された本実施形態では、固
定片10をムーブメント3に取り付けてからケース2内
に組み込む。
【0062】この際、固定片10はムーブメント3から
突出しているので、ケース2に、図7に示すように、凹
部2Cを周方向に延長して裏蓋側に開口させた挿入口2
Eをそれぞれ設けておく。固定片10と一体化したムー
ブメント3をケース2に組み込むにあたっては、裏蓋2
3側からムーブメント3をはめ込むとともに各固定片1
0を挿入口2Eにはめ込み、弾性体部11を押し込みな
がらムーブメント3全体を回転させて、裏蓋23側の受
け面2Bに弾性体部11を当接させるとともに剛体部1
2を対向させる。
【0063】このような本実施形態によれば、前記第一
実施形態と同様な作用、効果を奏することができる他、
予め固定片10をムーブメント3と一体化するので、固
定片10の固定作業を狭いケース2内で行わなくてもよ
くなるから、組立作業を簡単化できる。
【0064】〔第五実施形態〕図8および図9に示す本
実施形態の計時装置は、前記第一実施形態の固定片に廻
り止め防止機能を持たせたものであり、図1〜図3と同
一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略し、以下
には異なる部分のみを詳述する。
【0065】本実施形態の固定片50は、持出部13の
弾性体部11と反対側の部分に廻り止め部16が設けら
れている。この廻り止め部16は、ムーブメント3側に
屈曲して形成され、ムーブメント3とケース2との間に
形成された隙間に対応した位置に設けられて、固定片1
0をねじ締め方向に回転させたときにムーブメント3に
突き当てられるようになっている。
【0066】これにより、固定片10からムーブメント
3にねじ15を螺入したときに、そのねじ締め方向に固
定片10が回転しても、廻り止め部16がムーブメント
3に突き当たって、受け面2B上に弾性体部11および
剛体部12が位置した状態でそれ以上共廻りしないよう
になっている。
【0067】このような本実施形態によれば、前記第一
実施形態と同様な作用、効果を奏することができる他、
固定片10に屈曲した廻り止め部16を設けるだけで固
定片10の共廻りを防止できるので、凹部2Cを弾性体
部11および剛体部12に対応した形状に加工しなくて
もよくなるから、凹部2Cを容易に形成できるとともに
構造を簡略化・共通化できる。
【0068】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を
含み、以下に示すような変形なども本発明に含まれる。
【0069】すなわち、前記各実施形態では、固定片
を、長板状の持出部および弾性体部が交差した形状とし
たが、固定片の形状はこれに限定されず、例えば、矩形
平板状の剛体の一辺に弾性体部および剛体部を突設して
もよく、或いは、矩形平板状の剛体と弾性体とを並べて
一体化し、その各一端を受け面に対向させてそれぞれ弾
性体部および剛体部とし、剛体の他端をムーブメントに
固定するようにしてもよい。要するに、ケースに当接可
能な弾性体部と剛体部とを備えていれば、固定片の形状
は、計時装置の種類、形状等に応じて実施にあたって適
宜設定すればよい。
【0070】また、一つの固定片における弾性体部およ
び剛体部の数は、特に制限されず、弾性体部を三つ以上
設けてもよく、剛体部を二つ以上設けてもよい。
【0071】前記各実施形態では、一つのムーブメント
を固定するために固定片を三つ設けたが、二つでもよ
く、四つ以上としてもよく、構造によっては一つでもよ
い。
【0072】また、図10に示すように、前記第一実施
形態の三つの固定片10を一体化したものとして、固定
片10をムーブメン3の周縁に沿ったリング状に形成
し、弾性体部11および剛体部12を径方向に突設し
て、前記第四実施形態と同様にケース2内に回し込んで
組み込むようにしてもよい。
【0073】この際、凹部2Cをケース2の周方向に連
続した溝状に形成してもよい。
【0074】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
ムーブメントをケースに固定する固定片は弾性体部を備
えているので、弾性体部の弾性変形によってがたつきを
防止できる。また、固定片は、弾性体部とともに剛体部
を備えているので、強度の衝撃が加わった場合にはその
力を剛体部で受けることができる上に、衝撃力を弾性体
部で緩和してから剛体部で受けることができるから、強
度の衝撃にも確実に耐えることができる。
【0075】さらに、固定片のみで強度の衝撃に耐える
ことができるので、従来のようにダイアルリングでムー
ブメントを止めなくてもよいから、ムーブメントをケー
ス内に組み込むにあたって文字板側および裏蓋側のいず
れからでも組み込むことができ、各種計時装置に幅広く
適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態を示す断面図。
【図2】前記第一実施形態の要部を示す断面図。
【図3】前記第一実施形態の要部を示す図。
【図4】本発明の第二実施形態を示す図。
【図5】本発明の第三実施形態を示す断面図。
【図6】本発明の第四実施形態を示す断面図。
【図7】前記第四実施形態のケースを示す図。
【図8】本発明の第五実施形態を示す図。
【図9】前記第五実施形態の固定片を示す斜視図。
【図10】本発明の他の固定構造を示す分解斜視図。
【符号の説明】
1 時計(計時装置) 2 ケース 2A 係止部 2B,2D 受け面 2C 凹部 2E 挿入口 3 ムーブメント 10,40,50 固定片 11 弾性体部 11A 先端部 12 剛体部 13 持出部 21 ガラス 23 裏蓋 30 文字板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースと、このケース内に収納されるム
    ーブメントと、これらのムーブメントおよびケースに当
    接されて当該ムーブメントを前記ケースに固定する固定
    片とを備え、 この固定片は、前記ケースに当接可能な剛体部および弾
    性体部を有することを特徴とする計時装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した計時装置において、 前記弾性体部は、前記ケースに当接され、 前記剛体部は、前記ケースと離間しかつ前記弾性体部が
    弾性変形することにより変位して前記ケースに当接され
    るものであることを特徴とする計時装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載した計時装置において、 前記弾性体部は、前記ケースに圧接されて初期たわみを
    持たされていることを特徴とする計時装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載した計時装置において、 前記剛体部と前記ケースとの距離は、前記初期たわみに
    応じて前記弾性体部の弾性限界内に設定されていること
    を特徴とする計時装置。
  5. 【請求項5】 請求項2から請求項4までのいずれかに
    記載した計時装置において、 前記ケースには、前記剛体部および弾性体部の両方を受
    ける平面状の受け面が設けられていることを特徴とする
    計時装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載した計時装置において、 前記固定片は、前記ムーブメントから前記ケースの受け
    面に延びてこの受け面側の端部が前記剛体部とされた持
    出部と、この持出部から前記ケースに沿って延びる弾性
    体部とを有し、 前記弾性体部の先端部は、前記受け面上で前記剛体部と
    隣接していることを特徴とする計時装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または請求項6に記載した計時
    装置において、 前記受け面は、前記ケースの内面に設けられた凹部によ
    り構成され、 前記固定片は、前記ムーブメントにねじ固定され、か
    つ、前記凹部内に前記剛体部および弾性体部の先端部を
    収納した状態でねじ締め方向へ回転不能に当該凹部内に
    係止されていることを特徴とする計時装置。
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