JP2000160150A - 暖房用蓄熱体およびその製造方法 - Google Patents
暖房用蓄熱体およびその製造方法Info
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- JP2000160150A JP2000160150A JP10356960A JP35696098A JP2000160150A JP 2000160150 A JP2000160150 A JP 2000160150A JP 10356960 A JP10356960 A JP 10356960A JP 35696098 A JP35696098 A JP 35696098A JP 2000160150 A JP2000160150 A JP 2000160150A
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- heat
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 安価で、かつ蓄熱効果が大きい暖房用蓄熱体
およびその製造方法を提供すること。 【解決手段】 フェライト、または、チタン酸塩を含
め、セラミック材を、セメントと混練して固化すること
によって暖房用蓄熱体１が得られる。
およびその製造方法を提供すること。 【解決手段】 フェライト、または、チタン酸塩を含
め、セラミック材を、セメントと混練して固化すること
によって暖房用蓄熱体１が得られる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気エネルギーを
熱源として蓄熱した熱を、暖房のために放出する暖房用
蓄熱体に関する。
熱源として蓄熱した熱を、暖房のために放出する暖房用
蓄熱体に関する。
【０００２】
【従来の技術】電気蓄熱式暖房機は、電気エネルギーを
蓄熱し、暖房に供するに適した、クリーンで安全な暖房
機として利用されている。深夜電力の特別割安な料金制
度のもとで、安価な電力を受電するため、電気蓄熱式暖
房機は、経済的な暖房に有効である。
蓄熱し、暖房に供するに適した、クリーンで安全な暖房
機として利用されている。深夜電力の特別割安な料金制
度のもとで、安価な電力を受電するため、電気蓄熱式暖
房機は、経済的な暖房に有効である。
【０００３】電気蓄熱式暖房機は、一般的に、暖房用蓄
熱体、暖房用蓄熱体を保温する断熱材、暖房用蓄熱体を
加熱するための電気ヒータ、および暖房用蓄熱体に蓄え
た熱を電気蓄熱式暖房機の外に取り出すための送風ファ
ン等から構成されている。暖房用蓄熱体に蓄熱された熱
は、暖房用蓄熱体の周りの流体（多くの場合、空気）に
伝熱され、自然対流で機外に温風として排出される。あ
るいは、設定温度に応じてダンパー等を調節し、熱気と
冷気を混合して、吹出し口から最適温度の温風が得られ
るようになっている型式の電気蓄熱式暖房機もある。
熱体、暖房用蓄熱体を保温する断熱材、暖房用蓄熱体を
加熱するための電気ヒータ、および暖房用蓄熱体に蓄え
た熱を電気蓄熱式暖房機の外に取り出すための送風ファ
ン等から構成されている。暖房用蓄熱体に蓄熱された熱
は、暖房用蓄熱体の周りの流体（多くの場合、空気）に
伝熱され、自然対流で機外に温風として排出される。あ
るいは、設定温度に応じてダンパー等を調節し、熱気と
冷気を混合して、吹出し口から最適温度の温風が得られ
るようになっている型式の電気蓄熱式暖房機もある。
【０００４】電気蓄熱式暖房機には、発熱体、暖房用蓄
熱体温度の制御、保温用断熱材、吹き出し温風の最適化
のための材質、構造、制御回路等、多くの改善の提案が
されている。蓄熱式の暖房機において、最も重要な構成
要素は、暖房用蓄熱体である。電気ヒータで、暖房用蓄
熱体を３００〜５００℃に加熱し、効率よく放熱するた
めには、構造の改善もさることながら、暖房用蓄熱体が
高密度で比熱の大きな材料であることが、より強く要求
される。従来、暖房用蓄熱体には、マグネサイト煉瓦が
一般的に使用されてきた。
熱体温度の制御、保温用断熱材、吹き出し温風の最適化
のための材質、構造、制御回路等、多くの改善の提案が
されている。蓄熱式の暖房機において、最も重要な構成
要素は、暖房用蓄熱体である。電気ヒータで、暖房用蓄
熱体を３００〜５００℃に加熱し、効率よく放熱するた
めには、構造の改善もさることながら、暖房用蓄熱体が
高密度で比熱の大きな材料であることが、より強く要求
される。従来、暖房用蓄熱体には、マグネサイト煉瓦が
一般的に使用されてきた。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】マグネサイト煉瓦は、
ＭｇＣＯ3を主成分とする原料粘土を粉末冶金技術によ
り煉瓦状に成形し、１０００℃以上の温度で焼結して作
製される。マグネサイト煉瓦は、比較的安価な原料で作
製され、広く暖房用蓄熱体として使用されている。マグ
ネサイト煉瓦の比熱、および密度は、それぞれ、約０.
２ｃａｌ／ｇ℃、約３.０〜３.５ｇ／ｃｍ3である。暖
房用蓄熱体として、より大きな蓄熱効果を得るために
は、改善の余地がある。
ＭｇＣＯ3を主成分とする原料粘土を粉末冶金技術によ
り煉瓦状に成形し、１０００℃以上の温度で焼結して作
製される。マグネサイト煉瓦は、比較的安価な原料で作
製され、広く暖房用蓄熱体として使用されている。マグ
ネサイト煉瓦の比熱、および密度は、それぞれ、約０.
２ｃａｌ／ｇ℃、約３.０〜３.５ｇ／ｃｍ3である。暖
房用蓄熱体として、より大きな蓄熱効果を得るために
は、改善の余地がある。
【０００６】暖房用蓄熱体の蓄熱効果は、比熱と密度の
積として評価される。暖房用蓄熱体は、比熱が大きく、
高密度であれば、蓄熱効果が大きい。すなわち、暖房用
蓄熱体を小型化することができる。
積として評価される。暖房用蓄熱体は、比熱が大きく、
高密度であれば、蓄熱効果が大きい。すなわち、暖房用
蓄熱体を小型化することができる。
【０００７】本発明の目的は、従来の暖房用蓄熱体に比
較して、安価で、かつ蓄熱効果が大きい暖房用蓄熱体お
よびその製造方法を提供することである。
較して、安価で、かつ蓄熱効果が大きい暖房用蓄熱体お
よびその製造方法を提供することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、暖房用
蓄熱体は、フェライトやチタン酸塩等のセラミック材
を、セメントと混練して固化することによって得られ
る。
蓄熱体は、フェライトやチタン酸塩等のセラミック材
を、セメントと混練して固化することによって得られ
る。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、図面を参照して説明する。
いて、図面を参照して説明する。
【００１０】常温付近における、通常のコンクリートの
比熱は０.２１ｃａｌ／ｇ℃、密度は約２.３ｇ／ｃｍ3
である。セラミック材、あるいはセラミック材の製造過
程で生ずる外観不良品等の廃材を、セメントと適切な比
で混合することにより、比熱を減少させることなく、一
般的に使用されているマグネサイト煉瓦より高密度の暖
房用蓄熱体を得、蓄熱効果を改善することができる。
比熱は０.２１ｃａｌ／ｇ℃、密度は約２.３ｇ／ｃｍ3
である。セラミック材、あるいはセラミック材の製造過
程で生ずる外観不良品等の廃材を、セメントと適切な比
で混合することにより、比熱を減少させることなく、一
般的に使用されているマグネサイト煉瓦より高密度の暖
房用蓄熱体を得、蓄熱効果を改善することができる。
【００１１】暖房用蓄熱体の作製にあたっては、たとえ
ば、電子部品用のセラミック材の製造過程で生じる外観
不良品等の廃材を、所定の大きさに粉砕し、セメントと
適切な割合で混練し、固化し、所望の形状のコンクリー
トを作製してもよい。
ば、電子部品用のセラミック材の製造過程で生じる外観
不良品等の廃材を、所定の大きさに粉砕し、セメントと
適切な割合で混練し、固化し、所望の形状のコンクリー
トを作製してもよい。
【００１２】図１は、蓄熱式暖房機の基本的構造の断面
図である。図１（ａ）は、自然対流方式の蓄熱式暖房機
の断面図、図１（ｂ）は、通風ファンを設置した温風対
流方式の断面図である。
図である。図１（ａ）は、自然対流方式の蓄熱式暖房機
の断面図、図１（ｂ）は、通風ファンを設置した温風対
流方式の断面図である。
【００１３】Ｍｎ−Ｚｎフェライトの焼結上り廃材を用
い、一辺が約２０ｍｍのブロック状に解砕した焼結ブロ
ック、０.６ｍｍ以下の粗粉砕品、約２μｍの粉末を準
備し、これらとセメントおよび水を、表１に示す重量混
合比で混練し、所定の型に流し込み、コンクリートブロ
ックを作製した。暖房用蓄熱体の加熱温度を考慮し、セ
メントには、アルミナセメントなどの耐火セメントを用
いた。
い、一辺が約２０ｍｍのブロック状に解砕した焼結ブロ
ック、０.６ｍｍ以下の粗粉砕品、約２μｍの粉末を準
備し、これらとセメントおよび水を、表１に示す重量混
合比で混練し、所定の型に流し込み、コンクリートブロ
ックを作製した。暖房用蓄熱体の加熱温度を考慮し、セ
メントには、アルミナセメントなどの耐火セメントを用
いた。
【００１４】
【００１５】Ｍｎ−Ｚｎフェライトを用いたコンクリー
トブロックの、常温付近での比熱は０.２３ｃａｌ／ｇ
℃、密度は３.９２ｇ／ｃｍ3であった。
トブロックの、常温付近での比熱は０.２３ｃａｌ／ｇ
℃、密度は３.９２ｇ／ｃｍ3であった。
【００１６】Ｍｎ−Ｚｎフェライトに代えて、同様に、
チタン酸バリウムの廃材を用いて、同じ混合比でコンク
リートを作製した。チタン酸バリウムを用いたコンクリ
ートブロックの、常温付近での比熱は０.２５ｃａｌ／
ｇ℃、密度は４.３９ｇ／ｃｍ3であった。
チタン酸バリウムの廃材を用いて、同じ混合比でコンク
リートを作製した。チタン酸バリウムを用いたコンクリ
ートブロックの、常温付近での比熱は０.２５ｃａｌ／
ｇ℃、密度は４.３９ｇ／ｃｍ3であった。
【００１７】Ｍｎ−Ｚｎフェライトや、チタン酸バリウ
ムのほかにも、磁性酸化物、チタン酸塩等、比較的比熱
が大きく、高密度で、かつコンクリートブロックの形成
ができるセラミックであれば、本発明の暖房用蓄熱体の
素材とすることができる。
ムのほかにも、磁性酸化物、チタン酸塩等、比較的比熱
が大きく、高密度で、かつコンクリートブロックの形成
ができるセラミックであれば、本発明の暖房用蓄熱体の
素材とすることができる。
【００１８】本実施の形態によれば、従来のマグネサイ
ト煉瓦に比べ、比熱において１５〜２５％、密度におい
て１２〜４６％の増加が、それぞれ達成され、そのまま
蓄熱効果の増加をもたらし、あるいは、暖房用蓄熱体を
小型化することができる。
ト煉瓦に比べ、比熱において１５〜２５％、密度におい
て１２〜４６％の増加が、それぞれ達成され、そのまま
蓄熱効果の増加をもたらし、あるいは、暖房用蓄熱体を
小型化することができる。
【００１９】本実施の形態で示したセラミック材とセメ
ントの混合比は、一例に過ぎず、これに限定するもので
なく、作製されたコンクリートの比熱、密度、強度等を
考慮して、任意に変更することができる。
ントの混合比は、一例に過ぎず、これに限定するもので
なく、作製されたコンクリートの比熱、密度、強度等を
考慮して、任意に変更することができる。
【００２０】すでに述べたように、本発明の暖房用蓄熱
体となるセラミック材は、電子部品用等のセラミック材
の製造過程で生じる外観不良品等の廃材を利用すること
ができ、その場合でも特別な加工を付す必要がない。ま
た、廃品回収された電子部品用等のセラミック材も利用
可能である。本発明の暖房用蓄熱体は、このような材料
を用いることにより、安価に作製することができる。
体となるセラミック材は、電子部品用等のセラミック材
の製造過程で生じる外観不良品等の廃材を利用すること
ができ、その場合でも特別な加工を付す必要がない。ま
た、廃品回収された電子部品用等のセラミック材も利用
可能である。本発明の暖房用蓄熱体は、このような材料
を用いることにより、安価に作製することができる。
【００２１】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、安価で、かつ蓄熱効果が大きい暖房用蓄熱体を得る
ことができる。
ば、安価で、かつ蓄熱効果が大きい暖房用蓄熱体を得る
ことができる。
【図１】蓄熱式暖房機の基本的構造の断面図。図１
（ａ）は、自然対流方式の蓄熱式暖房機の断面図。図１
（ｂ）は、通風ファンを設置した温風対流方式の断面
図。
（ａ）は、自然対流方式の蓄熱式暖房機の断面図。図１
（ｂ）は、通風ファンを設置した温風対流方式の断面
図。
１ 暖房用蓄熱体 ２ 電気ヒータ ３ 断熱材 ４ ケース ５ 送風ファン
Claims (3)
- 【請求項１】 セラミック材がセメントに混練され、固
化されていることを特徴とする暖房用蓄熱体。 - 【請求項２】 前記セラミック材は、フェライト、また
は、チタン酸塩を含むことを特徴とする請求項１記載の
暖房用蓄熱体。 - 【請求項３】 前記セラミック材を、セメントと混練し
て固化することによって、請求項１または請求項２記載
の暖房用蓄熱体を製造する方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10356960A JP2000160150A (ja) | 1998-11-30 | 1998-11-30 | 暖房用蓄熱体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10356960A JP2000160150A (ja) | 1998-11-30 | 1998-11-30 | 暖房用蓄熱体およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000160150A true JP2000160150A (ja) | 2000-06-13 |
Family
ID=18451650
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10356960A Pending JP2000160150A (ja) | 1998-11-30 | 1998-11-30 | 暖房用蓄熱体およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000160150A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005036213A (ja) * | 2003-06-30 | 2005-02-10 | Furukawa Co Ltd | 蓄熱材料 |
| JP2005523167A (ja) * | 2002-04-22 | 2005-08-04 | ルカ トンチェリ | 工作機械に主軸を支持するための構造およびその製造方法 |
-
1998
- 1998-11-30 JP JP10356960A patent/JP2000160150A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005523167A (ja) * | 2002-04-22 | 2005-08-04 | ルカ トンチェリ | 工作機械に主軸を支持するための構造およびその製造方法 |
| JP4660096B2 (ja) * | 2002-04-22 | 2011-03-30 | ルカ トンチェリ | 工作機械に主軸を支持するための構造およびその製造方法 |
| JP2005036213A (ja) * | 2003-06-30 | 2005-02-10 | Furukawa Co Ltd | 蓄熱材料 |
| JP4628705B2 (ja) * | 2003-06-30 | 2011-02-09 | 古河機械金属株式会社 | 蓄熱材料 |
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